JPH0657948U - 作業機におけるブレーカー表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーカーの機枠側面にチゼルの姿勢を示す
指針を設け、ブレーカー作業を容易になしたこと。 【構成】 運転席７を備え、ブーム及びアーム１０等よ
りなる作業部５にチゼル付ブレーカー１６を取り付けた
作業において、上記ブレーカー１６が対地作業をなすと
き、チゼルが地面に対し直交する垂直姿勢において、該
姿勢を運転者Ｍに目視Ｓ可能な指針２０をブレーカー機
枠１９に設けた作業機におけるブレーカー表示装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建設作業機等におけるブレーカーの対地姿勢表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建物の取り壊し、或いは、コンクリート、岩石等の破砕作業にはチゼル を備えたブレーカーが、パワーショベル等の建設機械の作業部に、アタッチメン トとして取り付けられ用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の作業ではブーム、アームに支架されて、運転席から離間 した位置にあるブレーカーを、そのチゼルが例えば、破砕対象物である地面に、 常時垂直となるように設定操作することは困難であり、また、チゼルが非垂直な 斜め方向のまた、いわゆる斜め打ちの破砕作業を行なうと、激しく振動を伴なう チゼルの作用効率が半減し、著しく作業能率を低下せしめる欠点がある。

【０００４】 また、斜め打ち状態のチゼルには異方向の不測な衝撃が加わり易く、チゼルが 破損したり、破砕された破片が不測に飛散する危険を伴なう等の問題がある。 そこで本考案は上記の問題を解決すべく、ブレーカーに指針を設けて、適確な 対地作業を容易に行なうことを可能となすとともに、高能率で安全な作業のでき る作業機におけるブレーカー表示装置の提供を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の作業機におけるブレーカー表示装置は、 運転席を備え、ブーム及びアーム等よりなる作業部にチゼル付ブレーカーを取り 付けた作業において、上記ブレーカーが対地作業をなすとき、チゼルが地面に対 し直交する垂直姿勢において、該姿勢を運転者に目視可能な指針をブレーカー機 枠に設けて構成されている。

【０００６】

【作 用】

本考案装置を備えたブレーカー１６で作業対象物Ｗとしての例えば、コンクリ ート地面での対地作業は、運転者が運転席からブレーカー１６の姿勢を操作する とき、指針２０を目視しながら該指針２０が所定の位置に至るまで操作すると、 チゼル２１は地面に直交する垂直姿勢となる。

【０００７】 従って、運転者はその姿勢を確認し難いチゼル２１に、徒らに注意を払うこと なく、指針２０を見ながら操作すればよいから、この種作業に熟練を要すること なく誰でも簡易に行なうことができ、

【０００８】

【実 施 例】

本考案の実施例を図面にもとづき説明すると、図１において、１はクローラ式 走行装置２の基台３に垂直軸芯で旋回可能に設けられた旋回台４を有し、該旋回 台４上の前部に作業部５を設け、後部にエンジン部６を設け、その中間位に運転 席７を配置してなるパワーショベル型建設機械である。

【０００９】 上記作業部５はブーム８の基部を旋回台４に前後、及び、左右に回動自在に支 持するとともに、ブームシリンダ９を運転席７から操作することにより、任意姿 勢に操作自在に構成されている。 また、ブーム８の先端にはアーム１０の基部を枢軸１１で枢支するとともに、 アームシリンダ１２で回動自在に設けてあり、該アーム１０の先端には、作業ア タッチメントとしての例えば、バケット、ニッパー、ブレーカー等の作業機１３ を選択可能に装着し、作業シリンダ１５で、作業姿勢に制御自在となして構成さ れている。

【００１０】 上記実施例において、作業機１３はブレーカー１６が取付けピン１７によりア ーム１０に取付けられ、操作ピン１８で前記作業シリンダ１５と連結され、対地 角度自在に装着されている。 このブレーカー１６の機枠１９側面には図１，２，３に示す指針２０が設けら れ、該指針２０を運転席７から運転者Ｍが目視Ｓしたとき、ブレーカー１６のチ ゼル２１が地面、或いは作業対象物Ｗに対する姿勢を認知可能に構成している。

【００１１】 上記指針２０は取付孔を有し、ボルトピン２２で機枠１９に回動自在に取付け られる筒部材等の基材２３に、針片２４を運転席７方向に指向させた状態で固着 するとともに、該針片２４と略直交する重垂片２５を一体構成し、作業時におい てチゼル２１の作用軸芯が地面に垂直であるとき、重垂片２５はこれに平行とな り、且つ、針片２４は水平でその端部２４ａの正面が運転者に目視出来るように なしてある。

【００１２】 ２６はこの状態において、針片２４の端部２４ａと同位となる位置で、機枠１ ９に突設した、床面作業用のマーク片であり、２６ａはブレーカー１６のチゼル ２１が、壁面等の垂直な作業対象物Ｗに直交して破砕作業をなす場合において、 その直交作業位置を、前記針片２４が水平として示すケ所に設けた壁面作業用の マーク片である。

【００１３】 尚、図３に示す如く上記針片２４は所定幅の帯板となし、端部２４ａを折り曲 げて山形に先鋭となし、その頂部が上記のマーク片２６，２６ａとの相対位置を 認知し易くしてある。 また、マーク片は発光色等の色付きシール材としておけば更に効果的となる。 次に、図５に示す実施例について説明すると、３０はチゼル２１が地面に垂直 姿勢にあるとき、機枠１９に運転席７を指向させた帯板材３１の基部をボルト３ ２で締着した指針である。

【００１４】 上記の状態において運転者がこれを目視したとき、指針３０はその端面のみが 見える水平状態で、運転者はブレーカー１６が適正姿勢であることを認知し得る ものである。 なお、３３はブレーカー両側機枠１９に固定された散水用のタンクであり、そ の上部にはキャップ３４を締着し、下方には振動弁３５を介してチゼル２１に取 付けられるホース３６を設けてある。従って、チゼル２１が往復運動をするとき 、この衝撃で前記振動弁３５が間歇的に開き、タンク３３内の水をホース３６を 介して、チゼル２１先端、及び、周囲に具合よく散水するものである。

【００１５】 これにより、ブレーカー１６がコンクリート地面の破砕作業時に生じせしめる 塵埃を可及的に抑止し、衛生的にこの種作業を行なうことができる。 図６，７においてエンジン部６は、旋回台４の後部上にラジエータ４０，エン ジン本体４１、マフラー４２と配置したエンジン４３を横置きに搭載するととも に、バッテリー４４を隣設させ、これらを蝶番４５を介して取り付けたフードカ バー４６で開閉自在に覆っている。

【００１６】 ４７は該フードカバー４６内で、バッテリー４４上部に設けた変風遮熱箱であ り、その遮熱板４８，４９がエンジン４３で生ずる熱風からバッテリー４４を保 護するとともに、該熱風がフードカバー４６の排風孔付側壁４６ａから、具合よ く誘導排出するように構成されている。 また、エンジン４３とバッテリー４４との仕切壁である遮熱板４９は、フード カバー４６の上回動とともに持上げられるので、この部の空間を広くなし、保守 点検等に好都合となるものである。

【００１７】 次に上記構成した実施例の使用態様、並びに、動作について説明する。 運転者Ｍは運転席７から図１の如く、ブレーカー１６のチゼル２１が作業対象 物Ｗに略垂直となるように操作レバー (図示せず) を操作する。 この時、チゼル２１が垂直に至らない場合には、指針２０の針片２４はマー ク片２６から離れた状態にあるので、運転者Ｍはこれを目視Ｓしながら、針片２ ４とマーク片２６とが一致するように、再度レバー操作を行ない、これを一致さ せることにより、チゼル２１を容易に垂直姿勢となすことができるものである。

【００１８】 また、図４において壁面等の地面に垂直に立設した作業対象物Ｗを破砕すると きは、針片２４がマーク片２６ａと一致するように操作すれば、作業シリンダ１ ５が作動して前述の場合と同様に、チゼル２１は壁面Ｗと容易に直交させること ができる。 従って、上記の作業姿勢となされたブレーカー１６は作業対象物Ｗに対して、 斜め打ちをすることなく、例えば、油圧往復装置で激しく往復動がなされるチゼ ル２１の破砕力を有効に伝えることができて、作業能率が向上できるとともに、 安全な作業を精度よく遂行し得るものである。

【００１９】

【考案の効果】

本考案に係る作業機におけるブレーカー表示装置は、運転席を備え、ブーム及 びアーム等よりなる作業部にチゼル付ブレーカーを取り付けた作業において、上 記ブレーカーが対地作業状態おいて、チゼルが地面に対し直交する垂直姿勢にお いて、この姿勢を運転者に目視可能な指針をブレーカー機枠に設けて構成されて いる。

【００２０】 従って、目視作業の行ない難いヂゼルを見ることなく、このチゼルを適正姿勢 に操作設定することが極めて簡易に行なうことができて、作業に熟練を要するこ となく、精度の高い作業を安全に高能率に遂行できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例のブレーカーを備えたパワーショ
ベルの側面図である。

【図２】ブレーカーの側面図である。

【図３】指針の正面図である。

【図４】ブレーカーを水平姿勢で使用した側面図であ
る。

【図５】別実施例の指針を備えたブレーカーの斜視図で
ある。

【図６】エンジン部の内部構造を示す斜視図である。

【図７】フードカバーと変風遮熱箱との関係を示す斜視
図である。

【符号の説明】

５ 作業部 ７ 運転席 １６ ブレーカー １９ 機枠 ２０ 指針 ２１ チゼル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転席を備え、ブーム及びアーム等より
   なる作業部にチゼル付ブレーカーを取り付けた作業にお
   いて、上記ブレーカーが対地作業をなすとき、チゼルが
   地面に対し直交する垂直姿勢において、該姿勢を運転者
   に目視可能な指針をブレーカー機枠に設けたことを特徴
   とする作業機におけるブレーカー表示装置。