JPH0657718A - 埋設用発熱体構造物 - Google Patents

埋設用発熱体構造物

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JPH0657718A
JPH0657718A JP12210693A JP12210693A JPH0657718A JP H0657718 A JPH0657718 A JP H0657718A JP 12210693 A JP12210693 A JP 12210693A JP 12210693 A JP12210693 A JP 12210693A JP H0657718 A JPH0657718 A JP H0657718A
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JP
Japan
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heater
asphalt
roadbed
heating element
heating
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JP12210693A
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English (en)
Inventor
Naoaki Morotomi
尚明 諸富
Hitoshi Miyake
仁 三宅
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 路床面加熱用ヒーター1の全面或いは片面
が、アスファルトを含浸したシート状成形品2により覆
われていることを特徴とする。 【効果】 路床内に埋設した場合にヒーターとアスファ
ルトとの接着が改善される。従って、路面の亀裂や陥没
が生じることがなく、路床の劣化が防止され、耐久性が
向上する。また、路床内に埋設した場合にヒーターを保
護することができ、機械的損傷が生じない。特に底面に
粘着面を設けることにより、路面(下地)と強固に密着
させることができる。従って、アスファルト施工の際に
路面とヒーターとの間にアスファルトコンクリートが入
るおそれがなく、路面に沿った施工が可能であると共
に、路面と強固に密着させることができるため、通常の
埋設施工によってもヒーターがずれることがなく、配列
の乱れを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歩道,車道等のロード
ヒーティング、駐車場、玄関先ポーチ等の地面への積雪
を融雪する際に、融雪ヒーターを埋設することにより生
ずるアスファルト舗装路面の変形や陥没,亀裂を防ぐと
共に、ヒーターとアスファルトとの接着やヒーターの絶
縁を改善し、さらに埋設工事を容易に行なうことのでき
る埋設用発熱体構造物に関する。本発明は、道路の融雪
や駐車場の融雪の他、床暖房用途などに広く用いること
ができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】降雪地
方では、各所の積雪防止,凍結防止が課題となってい
る。特に車道(坂道),歩道,建屋出入口付近の路面上
の雪処理は、生活上必須なものであり、スタッドレスタ
イヤの装着義務化等をきっかけに大いに注目されてい
る。雪の処理方法は、除雪と融雪とに大別されるが、人
手のかからない自動融雪方式が望まれており、このため
各種融雪用ヒーターが考案されている。
【0003】路面上の融雪を目的とした埋設ヒーターの
システムには、従来より、灯油や都市ガスを燃焼させて
得た温水を埋設パイプ中に循環させる方法,ヒートポン
プ(熱交換)により同様にして温水を埋設パイプ中に循
環させる方法,電気エネルギーにより発熱線や面状発熱
体を用いて加熱する方法(特公昭54−16653号公
報、特開昭50−8340号公報など)等が知られてい
る。これらのヒーターをアスファルト路床内に埋設する
場合に、施工時の転圧荷重や、路上を車や人が通った時
の振動、或いは通電加熱時の膨張や冷却による伸縮の繰
り返し等により、アスファルト層とヒーター(パイプや
発熱体)との界面に歪みが発生し、路床面に変形や陥
没,亀裂が生ずるという問題点があった。
【0004】このような問題点の解決策として、金網を
ヒーターと一緒に埋設する方法(特開平2−11540
4号公報)や、埋設時ヒーターパイプを、別途設けた固
定基材に固定する方法(特公昭53−4740号公報)
等が考案されているが、汎用性に乏しく、施工に手間が
かかるばかりでなく、本質的にアスファルトとヒーター
間の接着が強化されたわけではない為、効果が充分でな
い。一方、既存のクラック防止シート(ポリエステル不
織布等)を用いた場合にも、ヒーターと該シート及びア
スファルト層との界面に発生するすべりは残存し、路床
面の劣化は充分に改善されない。
【0005】一方、道路融雪用ヒーターを路面に埋設す
る場合に、面状ヒーターを路面に配列した後、その上に
車輛(フィニッシャー)によりアスファルトを敷きなら
し、転圧する方法が一般的に行なわれている。ところ
が、この場合、面状ヒーターの上に直接、道路舗装用の
機材及び作業員が乗り、施工を行なうことが必要である
ために、この施工の際に、ヒーターの位置や配列がずれ
たり、或いは舗装用車輛のタイヤ,キャタピラーにヒー
ターが巻き込まれたり、破損したりするという問題があ
る。
【0006】そこで本発明者らは、これらの問題を解決
すべく鋭意研究を進めた結果、ヒーターを、強固な樹脂
(例えば硬化性樹脂)を用いるのではなく、アスファル
トを含浸した不織布等を用いて覆った後、埋設すること
により、路面のクラックや陥没が防止でき、しかも、ヒ
ーターの機械的保護を行なうことができるばかりか、絶
縁不良を防止でき、さらに、埋設用発熱体構造物の少な
くとも底面に粘着面を設けて下地等と固着することによ
り、アスファルト施工の際にヒーターの位置や配列がず
れたりせず、埋設工事を容易に行なうことができること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到っ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ヒー
ターの全面或いは片面が、アスファルトを含浸したシー
ト状成形品により覆われていることを特徴とする埋設用
発熱体構造物を提供するものである。
【0008】以下、本発明の埋設用発熱体構造物を図面
により詳細に説明する。第1図は本発明の埋設用発熱体
構造物の一態様(ヒーターの両面が被覆されているも
の)を示す断面図である。第2図は本発明の埋設用発熱
体構造物の他の態様(ヒーターの片面が被覆されている
もの)を示す断面図である。また、第3図は、本発明の
埋設用発熱体構造物の一態様(ヒーターの両面が被覆さ
れているもの)を路床内に埋設した状態を示す一部切り
欠き断面図である。第4図は、本発明の埋設用発熱体構
造物の一態様(ヒーターの両面が被覆されているもの)
を別の路床内に埋設した状態を示す一部切り欠き断面図
である。なお、図中、符号1は路床面加熱用のヒーター
である。
【0009】本発明で用いる路床面加熱用のヒーター1
としては、大別して電気式ヒーターと熱媒循環ヒーター
が挙げられる。電気式ヒーターとしては、例えば線状シ
ースヒーター,電気式面状ヒーター等が挙げられる。こ
こで電気式面状ヒーターとしては、例えば樹脂と、金属
粉,カーボンブラック,グラファイト,金属金網,金属
不織布,炭素繊維織物,短炭素繊維不織布等の複合材料
からなる電気式面状ヒーターがある。また、熱媒循環ヒ
ーターとしては、ヒートポンプ,灯油ボイラー,都市ガ
スボイラー,地熱利用等による温水や熱媒を用いたも
の、及び地下水を循環させるヒーターが挙げられる。こ
れらの中でも、地中に埋設されるために、機械的強度,
耐水性,絶縁性に優れ、しかも取扱上の便宜を考慮する
と、電気式面状ヒーターが好適である。
【0010】このような路床面加熱用のヒーター1とし
ては、電気式面状発熱体,電気式発熱パイプ(熱媒循環
用パイプ),電熱線等やこれらを内蔵する融雪ユニット
などが挙げられる。ここで、電気式面状ヒーターは、例
えば、高密度ポリエチレン樹脂,低密度ポリエチレン樹
脂,ポリプロピレン樹脂,エチレン−プロピレン共重合
体,エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のオレフィ
ン系樹脂、トランス−1,4−ポリイソプレン,ポリア
ミド,ポリエステル,フッ素含有エチレン共重合体など
の熱可塑性樹脂に、カーボンブラック,グラファイト,
金属粉体,金属金網,金属不織布,炭素繊維織物や不織
布などの導電性物質を添加してなる組成物からなるシー
トに、電極及びリード線を取り付けてなるものである。
さらに、カーボンブラック等の導電性物質と樹脂成分を
溶媒に溶解した、いわゆる導電性塗料を繊維シート等に
含浸し硬化させた発熱体、或いは炭素繊維との混抄紙を
発熱体としたものなど、様々なものが挙げられ、これら
発熱体のいずれをも用いることができる。
【0011】本発明においては、上記路床面加熱用のヒ
ーター1の全面或いは片面が、アスファルトを含浸した
シート状成形品2により覆われている。このように本発
明においては、必ずしも路床面加熱用のヒーター1の全
面が、アスファルトを含浸したシート状成形品2により
覆われている必要はなく、片面(好ましくは上面)のみ
がアスファルトを含浸したシート状成形品2により覆わ
れているものであってもよい。第1図は、路床面加熱用
のヒーター1の全面が、アスファルトを含浸したシート
状成形品2により覆われたものを示し、第2図は路床面
加熱用のヒーター1の片面(図では上面)が、アスファ
ルトを含浸したシート状成形品2により覆われたものを
示している。
【0012】ここでアスファルトを含浸したシート状成
形品2としては、例えばポリエステル等で作られた不織
布,織物,ガラスクロス,紙等のシート状の成形品に、
アスファルトを含浸したものが挙げられる。なお、アス
ファルト成分としては、アスファルトの他に、合成ゴ
ム,液状ゴム,熱可塑性樹脂,砂,炭酸カルシウム,ガ
ラスビーズ,ガラスバルーン等の充填剤を添加したもの
であってもよい。アスファルトを含浸したシート状成形
品(アスファルト含浸シート状成形品)2の厚さは、通
常、0.3〜10mm、好ましくは1〜5mmのものが
用いられる。
【0013】このようなアスファルトを含浸したシート
状成形品2で、路床面加熱用のヒーター1を被覆する場
合には、例えば、アスファルト含浸ポリエステル製不織
布の表裏面の少なくとも一方の面に、粘着剤として特殊
ゴム化アスファルトコンパウンド等を塗布して粘着面と
し、この粘着面に離型紙を貼ったものなどを用いればよ
い。このようなものを用いれば、離型紙を剥がすことに
より現れる粘着面を路床面加熱用のヒーター1に押し付
けるだけで、簡単に被覆することができる。このように
路床面加熱用のヒーター1の全面或いは片面(上面或い
は下面)に、アスファルトを含浸したシート状成形品2
を貼り合わせることにより被覆すれば、本発明の埋設用
発熱体構造物Aが簡単に得られる。
【0014】さらに、埋設用発熱体構造物を下地等に強
固に固定するために、埋設用発熱体構造物Aの少なくと
も底面に粘着面を設けておくことが好ましい。この場
合、路床面加熱用のヒーター1の特に下面側に貼る、ア
スファルトを含浸したシート状成形品2の表裏両面に、
粘着剤を塗布して粘着面とし、この粘着面に離型紙を貼
ったものを用いれば、路床面加熱用のヒーター1の被覆
も埋設用発熱体構造物Aの少なくとも底面への粘着面の
作成(ひいては下地等への固定)もほぼ同時に行なうこ
とができ、施工が著しく簡単となる。すなわち、路床面
加熱用のヒーター1の特に下面側に貼る、アスファルト
を含浸したシート状成形品2の表面の離型紙を剥がし
て、路床面加熱用のヒーター1へ貼り付けて被覆した
後、施工現場にて今度は上記シート状成形品2の裏面の
離型紙を剥がして、下地等の施工面に貼り付け固定する
ことができる。勿論、路床面加熱用のヒーター1の底面
だけでなく、上面側にも粘着面を設けてもよい。この場
合には、路床面加熱用のヒーター1の上面側に貼る、ア
スファルトを含浸したシート状成形品2の表裏両面に粘
着剤を塗布して粘着面とし、この粘着面に離型紙を貼っ
たものを用いればよい。なお、路床面加熱用のヒーター
1へのシート状成形品2の被覆が上面だけであって、下
面にない場合(例えば第2図の場合)には、路床面加熱
用のヒーター1に直接粘着剤を塗布して粘着面とすれば
よい。
【0015】本発明の埋設用発熱体構造物は、上記のよ
うに路床面加熱用のヒーターをシート状の成形品により
被覆した構造のものであるが、このような構造物をその
まま、好ましくは粘着面により施工面に固定し、その上
に表層部を設けて路床内に埋設することにより、埋設構
造物となる。また、埋設用発熱体構造物について、複数
枚を1組として配線を施し、敷設,固定することによ
り、埋設を容易にすることが可能である。また、ヒータ
ーからの電気ケーブルを配線する場合、路床を部分的に
削り、設置することにより、例えば埋設の際の圧力や温
度から保護することが可能である。このように本発明の
埋設用発熱体構造物Aは、路床内に埋設して使用される
が、アスファルトを含浸したシート状成形品2を用いて
いるため、この際、路床とのなじみが強化される。
【0016】路床は、通常、第3図に示すように、路盤
3の上に、砕石層やモルタル層からなるアスファルト安
定処理層4が設けられ、その上に、下地5として粗粒の
アスファルトコンクリート層、さらに表層6として密粒
のアスファルトコンクリート層が設けられた構造を有し
ているが、第4図に示すように、路盤3或いはアスファ
ルト安定処理層4の上に、表層6が設けられた構造のも
のも存在する。本発明の埋設用発熱体構造物は、通常、
上記のようにアスファルト,コンクリート等の表層6
と、施工面である下地5の層との境界面に埋設され、埋
設構造物となる。また、埋設用発熱体構造物をある一定
間隔で敷設し、表層6と路盤3及び下地5が直接接触し
ている箇所を設けることにより、さらに表層面がズレな
いようにすることも可能である。
【0017】なお、施工面は、路面のような面でも良
く、その表面は平面が好ましいが、ゆるやかな曲面であ
ってもよい。施工面は一般的には下地、すなわちアスフ
ァルト層や砕石層であるが、木質やレンガ等であっても
よい。また、貼り付け方式を採っているため、場合によ
っては壁面等でも施工することができ、道路であれば、
斜面等に用いることも可能である。
【0018】前記したように、本発明の埋設用発熱体構
造物を施工面に固定するには、路床面加熱用のヒーター
1の特に下面側に貼る、アスファルトを含浸したシート
状成形品2の表面の離型紙を剥がして、路床面加熱用の
ヒーター1へ貼り付けて被覆した後、施工現場にて今度
は上記シート状成形品2の裏面の離型紙を剥がして、下
地等の施工面に貼り付け固定すればよく、極めて簡単で
ある。なお、下地等の施工面への固定に際しては、粘着
力を増すために路面を加温してもよく、また、適当な乳
剤を散布することも可能である。また、路床面に直接粘
着層を塗布し、埋設用発熱体構造物を固定してもよい。
【0019】このように通常の道路舗装工事によって、
埋設構造物となる。表層部6を施工する場合、一般的に
はアスファルトフィニッシャーによりアスファルトを散
布し、ロードローラー,振動ローラー,タイヤローラー
等により締固めを行なう。本発明においては、埋設用発
熱体構造物を下地等の施工面へ強固に固定しうるため、
その上で舗装用の機材を用いて作業員が作業しても、発
熱体構造物が移動したり、配列がずれて、通電の際に過
熱する部分や、逆に発熱しない部分が生ずる等の問題が
生じなくなる。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例により、詳しく説明す
る。 実施例1 ポリエステルフィルムにより両面シールされた面状発熱
体(20W,縦250mm,横200mm,厚さ0.7
mm)に電気ケーブルを接合して、路床面加熱用のヒー
ター1とした。一方、アスファルトを含浸したシート状
成形品2として、アスファルト含浸ポリエステル製不織
布の片面に、粘着剤として特殊ゴム化アスファルトコン
パウンドを塗布し、この粘着面に離型紙を貼ったもの
(厚さ1.5mm)を用意した。上記路床面加熱用のヒ
ーター1の表裏面に、上記アスファルトを含浸したシー
ト状成形品2を貼り合わせて、埋設用発熱体構造物Aを
作製した。
【0021】このようにして得られた埋設用発熱体構造
物Aを、縦300mm,横300mm,高さ100mm
の槽内にて冷却固化したアスファルトコンクリートブロ
ック(縦300mm,横300mm,高さ50mm)上
に置いた後、150℃の細粒度アスファルトコンクリー
ト(厚さ50mm)にて覆い、30kgf/cm2 の荷
重にて転圧、埋設した。このようにして得られたヒータ
ー埋設アスファルト供試体を恒温槽に入れ、−20℃〜
+10℃の種々の条件下で通電し、ヒーターの作動を繰
り返した。次に、この供試体をホイールトラッキング試
験にかけて、アスファルト表面から荷重(30℃,6.4
kgf/cm2 )を繰り返し与えた。以上の施工、通
電、荷重印加の過程において、アスファルト路床に変形
や亀裂の発生はなく、しかもヒーター自体の損傷や劣化
も発生しなかった。
【0022】実施例2 ポリエステルフィルムにより両面シールされた面状発熱
体(100W,縦2250mm,横115mm,厚さ
0.7mm)に電気ケーブルを接合して、路床面加熱用
のヒーター1とした。一方、アスファルトを含浸したシ
ート状成形品2として、アスファルト含浸ポリエステル
製不織布の片面に、粘着剤として特殊ゴム化アスファル
トコンパウンドを塗布し、この粘着面に離型紙を貼った
もの(厚さ1.5mm)を用意した。上記路床面加熱用
のヒーター1の表裏面全部に、上記アスファルトを含浸
したシート状成形品2の粘着面の離型紙を剥がして貼り
合わせて、埋設用発熱体構造物Aを作製した。
【0023】このようにして得られた埋設用発熱体構造
物Aを、屋外試験場に於いて、約300mmピッチでア
スファルトコンクリート上に並置した後、常温のアスフ
ァルトコンクリート(厚さ50mm)にて覆い、小型振
動転圧機にて、転圧,埋設した。この屋外試験場で、約
2ケ月間、積雪を自動検知してヒーターに通電する方法
で埋設ヒーターの作動を繰り返し、表面の融雪を確認し
た。以上の施工、通電の過程において、アスファルト路
床に変形や亀裂は認められず、しかもヒーター自体の損
傷や劣化もなかった。
【0024】比較例1 実施例2において、アスファルトを含浸したシート状成
形品2の代わりに、アルミニウム板(厚さ0.4mm)
を用いたこと以外は、実施例2と同様にして埋設用発熱
体構造物Aを作製し、これをアスファルトコンクリート
中に転圧、埋設した。転圧施工時のヒーターの損傷は、
アルミニウム板により防ぐことができたが、アスファル
ト層とアルミニウム板とのなじみが悪いために、転圧
後、アスファルト表層に亀裂が発生した。
【0025】実施例3 ポリエステルフィルムにより両面シールされた面状発熱
体(200W,縦2500mm,横200mm,厚さ
0.7mm)に電気ケーブルを接合して、路床面加熱用
のヒーター1とした。一方、アスファルトを含浸したシ
ート状成形品2として、アスファルト含浸ポリエステル
製不織布の片面に、粘着剤として合成ゴム配合アスファ
ルトコンパウンドを塗布したもの (a)(上面用)、及び
アスファルト含浸ポリエステル製不織布の両面にアスフ
ァルトコンパウンドを塗布したもの(b) (下面用)(そ
れぞれ厚さ1.5mm)を用意した。この際、粘着面に
は離型紙を貼り、付着を防止して取扱を容易なものとし
た。上記路床面加熱用のヒーター1の表裏に、上記アス
ファルトを含浸したシート状成形品 (a),(b)の離型紙を
剥がして、それぞれ貼り合わせて、底面に離型紙付の粘
着面を有する埋設用発熱体構造物Aを作製した。
【0026】このようにして得られた埋設用発熱体構造
物Aを、200mmピッチの間隔で粗粒アスファルトコ
ンクリート上に100枚敷設した。敷設に当たっては2
00mm間隔に路面(下地)に印を付け、底面の離型紙
を剥がして等間隔に路面(下地)に貼り付けた。その上
にフィニッシャーにて、150℃の細粒度アスファルト
コンクリートを敷きならし、ロードローラー,振動ロー
ラー,タイヤローラーを用いて、転圧圧力30kg/cm2
転圧した。細粒アスファルトコンクリートの厚みは50
mmであった。この施工の際、フィニッシャー及び細粒
度アスファルト運搬用のトラックが通過しても、埋設用
発熱体構造物のヒーター配列が乱れることがなく、容易
に施工することができた。なお、ヒーターの位置ずれの
有無の確認は、一部に細粒度アスファルトコンクリート
を散布しない部分を作って、一部埋設構造物を露出さ
せ、所定の位置からの埋設構造物の位置ずれを確認する
ことにより行なった。施工後、200Vの電圧を埋設ヒ
ーターに通電したところ、気温0℃のとき、アスファル
ト表面は約30分で5℃に達し、約1時間で14℃に達
し、昇温効果を確認した。また、この施工により、道路
表面にクラックや凹凸は発生しなかった。
【0027】実施例4 360W,縦4500mm,横200mm,厚さ0.7
mmの面状発熱体を用いたこと以外は実施例3と同様に
して、埋設用発熱体構造物Aを作製した。このようにし
て作製された埋設用発熱体構造物Aを斜度6°の坂道に
50枚敷設した。その後、坂道上部よりフィニッシャに
て150℃の細粒度アスファルトコンクリートを敷きな
らし、転圧を行なった。なお、ヒーターの位置ずれの有
無を確認するために、一部に細粒度アスファルトコンク
リートを散布しない部分を作って、一部埋設構造物を露
出させ、所定の位置からの埋設構造物の位置ずれを確認
したが、ずれは観測されなかった。細粒度アスファルト
コンクリートを施工後、気温−5℃のとき、200Vの
電圧を埋設ヒーターに通電したところ、アスファルト表
面は約1時間で10℃に達し、昇温効果を確認した。ま
た、降雪3cm/h,風速2m/s,外気温−5℃の場
合に、融雪効果を確認したが、完全に融雪しており、積
雪は観測されなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明の埋設用発熱体構造物によれば、
アスファルトを含浸したシート状成形品で路床面加熱用
のヒーターを被覆しているため、路床内に埋設した場合
に、ヒーターとアスファルトとの接着が改善される(非
常によい)。したがって、路面の亀裂(クラック)や陥
没が生じることがなく、路床の劣化が防止され、耐久性
が向上する。また、本発明の埋設用発熱体構造物を用い
れば、路床内に埋設した場合に、ヒーターを保護するこ
とができ、機械的損傷が生じない。本発明の埋設用発熱
体構造物によれば、特に、埋設用発熱体構造物の底面に
粘着面を設けることにより、路面(下地)と強固に密着
させることができる。したがって、アスファルト施工の
際に路面(下地)とヒーターとの間にアスファルトコン
クリートが入るおそれがなく、路面に沿った施工が可能
である。また、埋設用発熱体構造物の底面に粘着面を設
けることにより、路面(下地)と強固に密着させること
ができるため、通常の埋設施工によってもヒーターがず
れることがなく、配列の乱れを防止することができる。
さらに、本発明の埋設用発熱体構造物を路床内に埋設し
た場合に、アスファルト相の撥水性によって、水分の侵
入によるヒーターの絶縁不良も生じない。それ故、本発
明の発熱体構造物は、融雪のためのロードヒーティング
等に極めて有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の埋設用発熱体構造物の一態
様(ヒーターの両面が被覆されているもの)を示す断面
図である。
【図2】第2図は、本発明の埋設用発熱体構造物の他の
態様(ヒーターの片面が被覆されているもの)を示す断
面図である。
【図3】第3図は、本発明の埋設用発熱体構造物の一態
様(ヒーターの両面が被覆されているもの)を路床内に
埋設した状態を示す一部切り欠き断面図である。
【図4】第4図は、本発明の埋設用発熱体構造物の一態
様(ヒーターの両面が被覆されているもの)を別の路床
内に埋設した状態を示す一部切り欠き断面図である。
【符号の説明】
1 路床面加熱用のヒーター 2 アスファルトを含浸したシート状成形品 3 路盤 4 アスファルト安定処理層(砕石層) 5 下地(アスファルト層) 6 表層(アスファルト層) A 埋設用発熱体構造物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒーターの全面或いは片面が、アスファ
    ルトを含浸したシート状成形品により覆われていること
    を特徴とする埋設用発熱体構造物。
  2. 【請求項2】 少なくとも底面に粘着面を有する請求項
    1記載の埋設用発熱体構造物。
JP12210693A 1992-05-27 1993-04-27 埋設用発熱体構造物 Pending JPH0657718A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12210693A JPH0657718A (ja) 1992-05-27 1993-04-27 埋設用発熱体構造物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-158877 1992-05-27
JP15887792 1992-05-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20230084916A (ko) * 2021-12-06 2023-06-13 주식회사 동서 도로포장용 열전도성 콘크리트 조성물
KR20230086021A (ko) * 2021-12-07 2023-06-15 주식회사 동서 도로 긴급보수용 열전도성 모르타르 조성물 및 이를 이용한 도로포장 구조물의 보수방법
KR102613467B1 (ko) * 2022-11-09 2023-12-14 우리기술 주식회사 발열도로포장의 결빙 경고시스템

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