JP3032506U

JP3032506U - 融雪マット

Info

Publication number: JP3032506U
Application number: JP1996005940U
Authority: JP
Inventors: 一男青柳
Original assignee: 有限会社アオヤギ
Priority date: 1996-06-03
Filing date: 1996-06-03
Publication date: 1996-12-24
Anticipated expiration: 2002-06-03

Abstract

(57)【要約】【課題】設置工事や付帯設備工事等を必要とせずに簡
単に敷設でき、設置費用が安価で融雪消費電力も少ない
経済性を得る。【解決手段】融雪マット（Ａ）は、発泡ウレタンの断
熱材（２）上に接合ブチルゴム（３b）を重ね合わせて
下部被覆体（２，３b）を構成する。下部被覆体（２，
３b）上に面状発熱体（４1,2・・・n）が所定数敷設され
る。接合ブチルゴム（３a）上にアルミ箔（５）を重ね
合わせた上部被覆体（３a，５）を面状発熱体（４1,2・・
・n）を挾み込んで下部被覆体（２，３b）と貼り合わせ
る。上部被覆体（３a，５）と下部被覆体（２，３b）と
を一体的に貼り合わせてカバーブチルゴム（１t,b）に
より上下方向から被覆して周縁を接着して封着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、融雪マットに関する。さらに詳しくは、路地や建物の敷地内などに敷設して、積もった雪を自動的に消除させる融雪マットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、積雪地域では、公共機関が除雪する主要な道路を除いて、路地や建物の敷地内などに積もった雪は、個人が多大な労力と経費を費やして除雪してきており、このため、最近、これらの低減を図るために、路地や建物の敷地の表層部に各種の放熱設備を埋設して融雪する技術が提案され、実施されている。これら放熱設備を埋設して融雪する技術としては、要融雪箇所の表層部に電熱用抵抗線を敷設して埋設し、電気の抵抗発熱を放熱して融雪させるもの、また、要融雪箇所の表層部に流通管を敷設して埋設し、その流通管内を温水や熱交換により加温された熱媒体などが流通する際に放熱して融雪させるものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の技術で述べたもののうち前者においては、急速に加温するため速やかに融雪することができるものの、設置するために要融雪箇所の表層部を掘削して電熱用抵抗線を埋設する設置工事および制御装置の設置工事を必要とするなどして多大な施工費を要することから、簡易に設置することができず、さらに、電気を熱に変換して融雪するために消費電力が膨大になるという問題点を有している。

【０００４】また、後者においても、確実に融雪することができるものの、設置するために要融雪箇所の表層部を掘削して流通管を埋設する設置工事および制御装置あるいは熱交換器等の付帯設備設置工事を必要とするなどして大規模な工事となり多大な施工費を要することから、簡易に設置することができないという問題点を有している。

【０００５】本考案は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設置工事や付帯設備工事等を必要とせずに簡単な作業で要融雪箇所に設置できるとともに、設置費用が安価で、かつ融雪消費電力が少なく経済的にも優れた融雪マットを提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案者はこのような従来における融雪装置の問題点を除くために種々研究の結果、底面方向への熱放出を遮断させる発泡材料からなる平板状の断熱材上に薄板状の表面に粘着層が形成される耐熱性、防水性の接合ゴムを積層して形成する所定形状の下部被覆体上面に、必要以上に昇温させないための設定温度制御機能付きの帯状で扁平な面状発熱体を所定位置に所定数を一定間隔をもって並列に敷設し、該面状発熱体の上面側から内部への融水の侵入を防止させる薄板状で表面に粘着層が形成される耐熱性、防水性の接合ゴム上に発熱体からの放射熱が外気との接触によって急速に奪われて融雪熱量が低下するのを防ぐために外気と遮断するとともに発熱体からの放射熱を内方に反射させて内部に蓄積したものを上方に放散させる金属箔からなる紙状の熱反射性材を積層する所要形状の上部被覆体を下部被覆体に整合されるが、前記面状発熱体から引き出されている電源コードは外部電源と接続し得るように外方に放出させて被覆されており、これら上部被覆体と下部被覆体を上下方向から一体的に被包する耐熱性、防水性のカバーゴムの周縁を相互に封着することにより目的を達成しうることを知りこの考案を完成するに至った。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の一考案の実施の形態を図面に基図いて詳述する。図１〜図６において、融雪マット（Ａ）は、長方形の厚み２．０ｍｍの発泡ウレタンの断熱材（２）の上面に、両側表面に粘着層を形成する厚み０．２〜０．５ｍｍの接合ブチルゴム（３b）の粘着層で接着し重ね合わせて下部被覆体（２，３b）が構成され、該下部被覆体（２，３b）上面の接合ブチルゴム（３b）の粘着層面に、所定の長さで幅４５ｍｍ、厚み０．６〜１．０ｍｍの帯状で発熱温度を６０℃に設定してある耐熱性、絶縁性、耐水性及び耐候性も有する面状発熱体（４1,2・・・n）が、下部被覆体（２，３b）の長手方向に沿って相互の発熱面積が重複しない所定位置に並列して敷設されており、この時、各々の面状発熱体（４）からの引き出し線（６1,2・・・n）を下部被覆体（２，３b）上で一本の電源コード（７）にまとめてからＡＣ１００Ｖの外部電源に接続できるように外方に放出してある。次に、両側表面に粘着層を形成する厚み０．２〜０．５ｍｍの接合ブチルゴム（３t）の上面に、厚み０．０５ｍｍ以下のアルミ箔（５）を粘着層に重ね合わせて接合して上部被覆体（３t，５）が構成され、該上部被覆体（３t ，５）を上記下部被覆体（２，３b）上面に面状発熱体（４）を挾み込んで貼り合わせられ、この上部被覆体（３t，５）と下部被覆体（２，３b）を一体に形成したものに厚み２．０ｍｍ程度のカバーブチルゴム（１t,b）により上下方向から密着させて包み込んで被覆し、その被覆された周縁を−５０℃〜１２０℃の範囲において１ｃｍ²当り５０ｋｇの接着力が得られる接着剤により接着して封着される。

【０００８】そして、この融雪マット（Ａ）を、所望する融雪箇所に敷設した後、電源コード（７）を外部電源に接続することにより融雪を行なわせることができる。

【０００９】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の融雪マットにおいては、扁平で柔軟性に富む面状発熱体を、軟質で可撓性のある扁平な材料により構成して被覆してあるから軽量となり、容易に運搬、収納、敷設が可能であって、これを所望の融雪箇所にそのまま載上させて敷設して電源コードを外部電源に接続するだけで、面倒な基礎工事等を必要とせずに、簡単迅速に融雪設備を実施することができ、また、面状発熱体に設定温度制御機能を持つために、過度の昇温を防止できることから消費電力の軽減を図ることができ、さらに、本考案の融雪マットは、きわめて扁平であるために敷設面の凹凸が小さくなるから、歩行者の足元の安全が確保でき、そして、構成する材料が比較的安価であり、構造自体も簡単であるため、融雪設備の設置費用の低減が図れるなど多数の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本件考案における実施例の要部を示す一部を切
欠した斜視図である。

【図２】本件考案の図１ａ−ａ線断面図である。

【図３】本件考案の要融雪箇所に融雪マットを敷設して
なる状態を示す平面図である。

【図４】本件考案の要融雪箇所に融雪マットを敷設して
なる状態を示す断面図である。

【図５】本件考案の面状発熱体の平面図である。

【図６】本件考案の図５ｂ−ｂ線断面図である。

【符号の説明】

Ａ融雪マット１カバーブチルゴム２断熱材３t，３b 接合ブチルゴム４面状発熱体５アルミ箔３t，５上部被覆体２，３b 下部被覆体６引き出し線７電源コード８差し込みプラグ９カーボン材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】平板状の断熱材（２）上に薄板状の接合
ゴム（３b）を積層して形成する所定形状の下部被覆体
（２，３b）上面に、帯状で扁平な面状発熱体（４1,2・・
・n）を所定位置に所定数を一定間隔をもって並列に敷設
し、該面状発熱体（４）の上面側から薄板状の接合ゴム
（３t）上に紙状の熱反射性金属箔（５）を積層する所
要形状の上部被覆体（３t，５）を下部被覆体（２，３
b）に整合して被覆され、これら上部被覆体（３t，５）
と下部被覆体（２，３b）を上下方向から一体的に被包
するカバーゴム（１t,b）の周縁を相互に封着したこと
を特徴とする融雪マット。