JPH0657643A - 皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法 - Google Patents
皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法Info
- Publication number
- JPH0657643A JPH0657643A JP5366492A JP5366492A JPH0657643A JP H0657643 A JPH0657643 A JP H0657643A JP 5366492 A JP5366492 A JP 5366492A JP 5366492 A JP5366492 A JP 5366492A JP H0657643 A JPH0657643 A JP H0657643A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- sheet
- paste resin
- chloride paste
- plasticizer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塩化ビニルペーストレジンであってもシート
化を可能とし、得られたシートはそれ自体で皮革製品に
似た優れた感触・質感および調湿性を具備せしめる製塩
化ビニルシート状物の製造方法を提供することにある。 【構成】 精選パルプを酸加水分解や機械的処理を施し
て得た繊維長が0.1mm以上、太さが約2ミクロン以上
のセルロースパウダーと、塩化ビニルペーストレジン
と、可塑剤とを、それぞれほぼ同重量部となし、これに
安定剤を添加する。そしてこの混合物を、加熱ロールで
混練後、カレンダー加工してシート状に圧延する。
化を可能とし、得られたシートはそれ自体で皮革製品に
似た優れた感触・質感および調湿性を具備せしめる製塩
化ビニルシート状物の製造方法を提供することにある。 【構成】 精選パルプを酸加水分解や機械的処理を施し
て得た繊維長が0.1mm以上、太さが約2ミクロン以上
のセルロースパウダーと、塩化ビニルペーストレジン
と、可塑剤とを、それぞれほぼ同重量部となし、これに
安定剤を添加する。そしてこの混合物を、加熱ロールで
混練後、カレンダー加工してシート状に圧延する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面オーバーコートと
いった表面処理を施すことなく、しかも塩化ビニルペー
ストレジンだけを使って、通常のトッピング法により皮
タッチを具備したシート状物を得る新規な製造方法に関
する。
いった表面処理を施すことなく、しかも塩化ビニルペー
ストレジンだけを使って、通常のトッピング法により皮
タッチを具備したシート状物を得る新規な製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】懸濁重合法により造られたストレートレ
ジンと違って、乳化重合法により造られた塩化ビニルペ
ーストレジンは可塑剤と混合しても沈降しない微小球体
をなしており、非多孔質であるため可塑剤を吸収し難く
従って膨潤が少なく、攪拌を加えることで均一なプラス
チゾルが得られるところから、塗工(コーティング)の
用途に広く使用されている。
ジンと違って、乳化重合法により造られた塩化ビニルペ
ーストレジンは可塑剤と混合しても沈降しない微小球体
をなしており、非多孔質であるため可塑剤を吸収し難く
従って膨潤が少なく、攪拌を加えることで均一なプラス
チゾルが得られるところから、塗工(コーティング)の
用途に広く使用されている。
【0003】上記の如く塩化ビニルペーストレジンは可
塑剤が浸透してくれないため、該ペーストレジンだけを
用いて、トッピング法によりシート状製品を得ようと試
みても、カレンダロールから引き取るときにぼろぼろ崩
れてしまって実際にシート化は不可能である。ストレー
トレジンにペーストレジンを混ぜることで何とかシート
化は可能であるが、それも50%位迄が限度であり、そ
の場合でもシート化は極めて困難であった。
塑剤が浸透してくれないため、該ペーストレジンだけを
用いて、トッピング法によりシート状製品を得ようと試
みても、カレンダロールから引き取るときにぼろぼろ崩
れてしまって実際にシート化は不可能である。ストレー
トレジンにペーストレジンを混ぜることで何とかシート
化は可能であるが、それも50%位迄が限度であり、そ
の場合でもシート化は極めて困難であった。
【0004】一方、塩化ビニルストレートレジンを用い
てトッピング法により得たシートの表面に、例えばウレ
タンなどによる皮膜を形成することで、天然皮革の感触
をもたせたレザー製品が従来公知である。しかし上記の
ような表面オーバーコートを別途施すことは、それだけ
工程が増して面倒であることを考えると、未だ改善の余
地が残されているといえる。
てトッピング法により得たシートの表面に、例えばウレ
タンなどによる皮膜を形成することで、天然皮革の感触
をもたせたレザー製品が従来公知である。しかし上記の
ような表面オーバーコートを別途施すことは、それだけ
工程が増して面倒であることを考えると、未だ改善の余
地が残されているといえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
迄、塩化ビニルペーストレジンではシート化ができない
とされていた通常の技術常識を破ってシート化を可能と
し、しかも得られたシートは表面オーバーコート等の表
面処理を行わなくても皮革製品に似た優れた感触を付与
させることができ、同時に、製品の調湿性といった点も
併せ満足させることができる新規な製造方法を提供する
ことにある。
迄、塩化ビニルペーストレジンではシート化ができない
とされていた通常の技術常識を破ってシート化を可能と
し、しかも得られたシートは表面オーバーコート等の表
面処理を行わなくても皮革製品に似た優れた感触を付与
させることができ、同時に、製品の調湿性といった点も
併せ満足させることができる新規な製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、精選パルプを酸加水分解や機械的処理を
施して得た繊維長が0.1mm以上、太さが約2ミクロン
以上のセルロースパウダーと、塩化ビニルペーストレジ
ンと、可塑剤とを、それぞれほぼ同重量部となし、これ
に安定剤を添加した混合物を、加熱ロールで混練後、カ
レンダーで圧延するようにしたものである。
達成するため、精選パルプを酸加水分解や機械的処理を
施して得た繊維長が0.1mm以上、太さが約2ミクロン
以上のセルロースパウダーと、塩化ビニルペーストレジ
ンと、可塑剤とを、それぞれほぼ同重量部となし、これ
に安定剤を添加した混合物を、加熱ロールで混練後、カ
レンダーで圧延するようにしたものである。
【0007】上記したセルロースパウダーは、処理の仕
方により繊維長がやや長いものから短く棒状微粉のもの
まで得られるが、本発明では添加したセルロースパウダ
ーの相互絡み合いによってシート化を可能とする継ぎの
役を果たせるように、繊維長0.1mm以上、太さ約2ミ
クロン以上とする。この数値以下であるとシート化が困
難になるし、製品の調湿性も多くを期待できないことに
なる。
方により繊維長がやや長いものから短く棒状微粉のもの
まで得られるが、本発明では添加したセルロースパウダ
ーの相互絡み合いによってシート化を可能とする継ぎの
役を果たせるように、繊維長0.1mm以上、太さ約2ミ
クロン以上とする。この数値以下であるとシート化が困
難になるし、製品の調湿性も多くを期待できないことに
なる。
【0008】セルロースパウダー、塩化ビニルペースト
レジンおよび可塑剤の配合比は、上記のようにほぼ同量
とするが、更に詳しく述べると、塩化ビニルペーストレ
ジン100重量部に対してセルロースパウダーが50重
量部以下であると、ゾルに近いものとなって混練が困難
になるばかりか、製品の通気性や吸放出性も悪くなり、
反対に120重量部以上だと、添加した可塑剤は該パル
プ繊維素に吸収される量が多いため、しっとりとした生
地にならずシート化を困難にする。好ましい範囲は70
〜100重量部である。可塑剤は塩化ビニルペーストレ
ジン100重量部に対して80〜120重量部、好まし
くは100重量部位である。安定剤はペーストレジン用
として使用されているものに限られず、トッピング法用
の安定剤の中でも使用可能なものがある。
レジンおよび可塑剤の配合比は、上記のようにほぼ同量
とするが、更に詳しく述べると、塩化ビニルペーストレ
ジン100重量部に対してセルロースパウダーが50重
量部以下であると、ゾルに近いものとなって混練が困難
になるばかりか、製品の通気性や吸放出性も悪くなり、
反対に120重量部以上だと、添加した可塑剤は該パル
プ繊維素に吸収される量が多いため、しっとりとした生
地にならずシート化を困難にする。好ましい範囲は70
〜100重量部である。可塑剤は塩化ビニルペーストレ
ジン100重量部に対して80〜120重量部、好まし
くは100重量部位である。安定剤はペーストレジン用
として使用されているものに限られず、トッピング法用
の安定剤の中でも使用可能なものがある。
【0009】
【作 用】上記配合物を加熱ロールで練ったのちカレン
ダーロールでシート状に圧延すると、添加したセルロー
スパウダーによる相互絡み合いによって継ぎの役を果た
すことになる。塩化ビニルペーストレジンは絡み合うセ
ルロースパウダー間に入りこみ、加熱によって融解ゲル
化して固相に変わる。こうしてカレンダーロールからシ
ート状物として引き出すことが十分可能になる。そして
混入されたセルロースパウダーにより人口皮革にとって
望ましい調湿性が付与される。
ダーロールでシート状に圧延すると、添加したセルロー
スパウダーによる相互絡み合いによって継ぎの役を果た
すことになる。塩化ビニルペーストレジンは絡み合うセ
ルロースパウダー間に入りこみ、加熱によって融解ゲル
化して固相に変わる。こうしてカレンダーロールからシ
ート状物として引き出すことが十分可能になる。そして
混入されたセルロースパウダーにより人口皮革にとって
望ましい調湿性が付与される。
【0010】
<実施例1>塩化ビニルペーストレジンは住友化学工業
(株)の「PX−QHP」を、セルロースパウダーは粒
度が42メッシュパス90%以上である山陽国策パルプ
(株)「KCフロックW−50(S)」を使い、配合は
下記のとおりとした。
(株)の「PX−QHP」を、セルロースパウダーは粒
度が42メッシュパス90%以上である山陽国策パルプ
(株)「KCフロックW−50(S)」を使い、配合は
下記のとおりとした。
【0011】 塩化ビニルペーストレジン樹脂 100重量部 セルロースパウダー 100 〃 可 塑 剤(DOP) 100 〃 安 定 剤(a) 1.5 〃 安 定 剤(b) 2 〃 安 定 剤(c) 1 〃 但し、安定剤(a)…共同薬品(株)「KF−83F−
8」 安定剤(b)…大日本インキ化学(株)「W−100E
L」 安定剤(c)…旭電化工業(株)ステアリン酸「SA−
200」 上記配合の混合物を加熱ロールで練ってからカレンダロ
ール間を通しシート化を試みたところ、円滑にシート状
物として巻き取ることができた。
8」 安定剤(b)…大日本インキ化学(株)「W−100E
L」 安定剤(c)…旭電化工業(株)ステアリン酸「SA−
200」 上記配合の混合物を加熱ロールで練ってからカレンダロ
ール間を通しシート化を試みたところ、円滑にシート状
物として巻き取ることができた。
【0012】製品の表面を手で触った時の感触及び見た
目の感じは、弾力があって、天然皮革に酷似の感触及び
質感を呈していた。調湿性についても満足する結果が得
られることを確認することができた。
目の感じは、弾力があって、天然皮革に酷似の感触及び
質感を呈していた。調湿性についても満足する結果が得
られることを確認することができた。
【0013】<実施例2>セルロースパウダーとして、
粒度が50メッシュパス90%以上である山陽国策パル
プ(株)「KCフロックW−50」に変え、それ以外は
実施例1と同じとしたところ、この場合も実施例1と同
じ結果を得ることができた。
粒度が50メッシュパス90%以上である山陽国策パル
プ(株)「KCフロックW−50」に変え、それ以外は
実施例1と同じとしたところ、この場合も実施例1と同
じ結果を得ることができた。
【0014】<比較例>セルロースパウダーとして、粒
度が100メッシュパス90%以上である山陽国策パル
プ(株)「KCフロックW−100」を使用したとこ
ろ、シート化が難しかった。
度が100メッシュパス90%以上である山陽国策パル
プ(株)「KCフロックW−100」を使用したとこ
ろ、シート化が難しかった。
【0015】
【発明の効果】本発明は、上記した構成としたことによ
り、塩化ビニルペーストレジンではシート化ができない
とされていた通常の技術常識を破ってシート化を可能と
した点で甚だユニークなものといえる。しかも得られた
シートは、表面オーバーコート等の表面処理を行わなく
ても、天然皮革に酷似の優れた感触・質感を示し、同時
に人口皮革製品に要求される調湿性がセルロースパウダ
ーの混入によって併せ達成できる点で甚だ優れている。
り、塩化ビニルペーストレジンではシート化ができない
とされていた通常の技術常識を破ってシート化を可能と
した点で甚だユニークなものといえる。しかも得られた
シートは、表面オーバーコート等の表面処理を行わなく
ても、天然皮革に酷似の優れた感触・質感を示し、同時
に人口皮革製品に要求される調湿性がセルロースパウダ
ーの混入によって併せ達成できる点で甚だ優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 精選パルプを酸加水分解や機械的処理を
施して得た繊維長が0.1mm以上、太さが約2ミクロン
以上のセルロースパウダーと、塩化ビニルペーストレジ
ンと、可塑剤とを、それぞれほぼ同重量部となし、これ
に安定剤を添加した混合物を、加熱ロールで混練後、カ
レンダー加工してシート状に圧延することを特徴とする
皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5366492A JPH0657643A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5366492A JPH0657643A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0657643A true JPH0657643A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=12949124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5366492A Pending JPH0657643A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 皮タッチを具備した塩化ビニルシート状物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0657643A (ja) |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP5366492A patent/JPH0657643A/ja active Pending
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