JPH065681Y2 - デイスクロ−タリ耕うん装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、駆動軸に複数のディスクを並設してなるディ
スクロータを、伝動ケースの左右両脇部に配設される爪
ロータの伝動軸にそれぞれ屈曲継手を介して連動連結し
て、各ディスクロータのディスクをギャング角を有し平
面視で斜め後内方に傾斜させ、爪ロータ及びディスク群
の回転圈の外方を耕うん部カバーで覆って構成されるデ
ィスクロータリ耕うん装置に関するものである。

(ロ)従来の技術 上記の如きディスクロータリ耕うん装置は、例えば、特
開昭５９−１３５８０２号公報などによって既に知られ
ているが、従来のものは、爪ロータ及びディスク群が単
に共通の耕うん部カバーによって覆われるものであっ
た。

(ハ)考案が解決しようとする課題 ところで、上記のようなディスクロータリ耕うん装置に
よる耕起作業は、所定のギャング角で傾設されたディス
ク群が前進に伴って土中に食い込み回転し、切削した土
塊をディスクの皿状内面で誘導して内向きに反転させ、
爪ロータが耕起した土壌の上に被せるような仕上がり状
態になるのがよいのであるが、爪ロータ及びディスク群
の回転圈外方を共通の耕うん部カバーで覆う一般的なカ
バー構造では、土質や含水状態、その他の条件の異なり
によって、爪ロータによって跳ね上げられる耕土がディ
スクで切削反転される土塊に入り混じって整然とした被
さり状態に納まらず、時によってはディスクにより反転
誘導される土塊が非反転方向に戻されることもあり、ま
た、ディスクによって切削された土塊のディスクからの
離れが悪くて付き回い状に持ち上げられ易いこともあっ
て仕上がり状態がよくないという問題があった。

本考案は、このような問題点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ディスクによって切削反転さ
れる土塊を、爪ロータが耕起した土壌の上に整然と落ち
着かせて良好な仕上がり状態に耕うんできるように改良
工夫したディスクロータリ耕うん装置を提供することに
ある。

(ニ)問題点を解決するための手段 すなわち、本考案におけるディスクロータリ耕うん装置
は、中央伝動ケース（４）に支承される伝動軸（７）に
耕うんなた爪（１３）を備えた耕うん軸筒（１４）（１
４）を装備すると共に、伝動軸（７）の左右突出部にそ
れぞれ屈曲継手（１５）（１５）を介してディスクロー
タ（Ｄ）（Ｄ）を連動連結して、各ディスクロータ
（Ｄ）（Ｄ）におけるディスク（１７ａ）（１７ｂ）を
ギャングθ１を有し平面視で斜め後内方に傾斜させ、耕
うん軸筒（１４）（１４）及びディスク（１７ａ）（１
７ｂ）の回転圈の外方を耕うん部カバー（１２）で覆っ
て構成されるディスクロータリ耕うん装置において、前
記ディスクロータ（Ｄ）（Ｄ）の内端寄り部位の後半部
の上方部位に、上方に凸に彎曲する断面形状に形成され
て、その彎曲面がディスク（１７ａ）（１７ｂ）の回転
外径に接近する押え板（２０）（２０）を、該押え板
（２０）（２０）の彎曲稜線を後内方に傾斜させて耕う
ん部カバーの裏面部に添設装備してあることを特徴とす
るものである。

(ホ)考案の作用及び効果 本考案のディスクロータリ耕うん装置にあっては、耕う
ん軸筒１４、１４の耕うんなた爪１３で耕起されて後方
に跳ね上げられる土壌が、押え板２０、２０に衝突して
落下されるのであるが、押え板２０、２０が、その押え
板２０、２０の彎曲稜線が後内方に傾斜させて設けられ
ているから、それによって周囲への無為の飛散が押えら
れて耕幅の中央寄りに納まり、このような状態に納まる
耕土の上に、ディスクによって切削される土塊が無理な
く反転され、そのように反転される土塊が、彎曲稜線が
後内方に傾斜する押え板２０、２０の彎曲面により、同
じく平面視で斜め後内方向の力を受けて反転助勢されて
安定した反転状態に落ち着かされることとなり、全体と
して、爪ロータが跳ね上げる耕土とディスクにより反転
土塊とが入り混じることが少なく、ディスクによる反転
土塊が安定した被さり状態に落ち着く、良好な耕うん仕
上がりになる。

(ヘ)実施例 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図は本考案によるディスクロータリ耕うん装置の一
部破断側面図、第２図は同ロータリ耕うん装置の平面概
略図、第３図は同装置の要部背面図である。

図中の１は歩行形耕うん機の走行ミッションケースであ
り、その下部の車軸には駆動車輪２、２が装着され、そ
の走行ミッションケース後背部には、ディスクロータリ
耕うん装置Ｒを装着するためのヒッチ３が設けられ、更
に、上部からは後方に向けて操縦ハンドル（図示省略）
を延設して構成される。

ディスクロータリ耕うん装置Ｒは、その横軸の中央部に
位置する伝動ケース４の上部前面に、前記ヒッチ３に対
応する取付部を設置し、伝動ケース４の上端部には、前
記走行ミッションケース１の出力軸に連動連結する受動
部を設け、伝動ケース４の下端部には、機体中心に対し
て直交する方向の水平横軸になされた伝動軸７を支承設
置して構成される。

また、伝動ケース４から後方にビーム８が延設されて、
延出後端には畦立器取付筒９、尾輪保持筒１０が固設さ
れ、これらの両筒９、１０によりゲージホイル１１を昇
降調節自在に保持し、更に伝動ケース４のやや前部から
ビーム８後端部にかけての部分のビーム両側部分には耕
うん部カバー１２が装設される。

伝動軸７の左右突出部には、耕うんなた爪１３を植設し
た耕うん軸筒１４、１４が嵌着されて爪ロータが構成さ
れ、各耕うん軸筒嵌着部よりも外方の端部には、それぞ
れ屈曲継手１５、１５が嵌着固定される。

屈曲継手１５、１５の各他方端にはディスクロータＤ、
Ｄにおける駆動軸１６、１６の内端部が連結固定され、
各ディスクロータＤ、Ｄは前記駆動軸１６に複数の皿状
円板のディスク１７ａ、１７ｂを所定間隔で並列嵌着し
て構成されるのであり、各ディスクロータにおける駆動
軸１６、１６の外端部には軸支体１８、１８が取付けら
れる。

そして、各々のディスクロータＤ、Ｄにおける駆動軸１
６、１６は、屈曲継手１５、１５部で屈曲して外端部が
平面視で斜め後方に傾斜し、それぞれに嵌着するディス
ク１７ａ、１７ｂが、機体中心線Ｐ−Ｐに対しギャング
角θ１を有して、内方後方に傾斜するようにして、軸支
体１８、１８を支持板１９、１９に取付けて支持される
のである。

また、ディスクロータＤ、Ｄおよび爪ロータの上方を覆
って装設される耕うん部カバー１２の裏面には、上方に
凸に彎曲する断面形状になっていて下面が前記ディスク
の回転外径に接近する押え板２０、２０を添設するが、
各押え板２０、２０は、平面視では前記ディスクのギャ
ング角θ１よりも小なる傾斜角度θ２で後内方に傾斜さ
せて設置されるのである。なお、実施例では、押え板２
０、２０を左右一体に連続状で、略翼を広げたように形
成している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるディスクロータリ耕うん装置の一
部破断側面図、第２図は同ロータリ耕うん装置の平面概
略図、第３図は同装置の要部背面図、第４図は本考案の
作用説明図である。 ４……中央伝動ケース、７……伝動ケース １２……耕うん部カバー、１３……耕うんなた爪 １４……耕うん軸筒、１５……屈曲継手 １７ａ、１７ｂ……ディスク ２０……押え板、Ｄ……ディスクロータ θ１……ギャング角、θ２……傾斜角度

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中央伝動ケース（４）に支承される伝動軸
   （７）に耕うんなた爪（１３）を備えた耕うん軸筒（１
   ４）（１４）を装備すると共に、伝動軸（７）の左右突
   出部にそれぞれ屈曲継手（１５）（１５）を介してディ
   スクロータ（Ｄ）（Ｄ）を連動連結して、各ディスクロ
   ータ（Ｄ）（Ｄ）におけるディスク（１７ａ）（１７
   ｂ）をギャングθ１を有し平面視で斜め後内方に傾斜さ
   せ、耕うん軸筒（１４）（１４）及びディスク（１７
   ａ）（１７ｂ）の回転圈の外方を耕うん部カバー（１
   ２）で覆って構成されるディスクロータリ耕うん装置に
   おいて、前記ディスクロータ（Ｄ）（Ｄ）の内端寄り部
   位の後半部の上方部位に、上方に凸に彎曲する断面形状
   に形成されて、その彎曲面がディスク（１７ａ）（１７
   ｂ）の回転外径に接近する押え板（２０）（２０）を、
   該押え板（２０）（２０）の彎曲稜線を後内方に傾斜さ
   せて耕うん部カバーの裏面部に添設装備してあることを
   特徴とするディスクロータリ耕うん装置。