JPH0656643B2 - 磁気ヘツド - Google Patents

磁気ヘツド

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JPH0656643B2
JPH0656643B2 JP60028639A JP2863985A JPH0656643B2 JP H0656643 B2 JPH0656643 B2 JP H0656643B2 JP 60028639 A JP60028639 A JP 60028639A JP 2863985 A JP2863985 A JP 2863985A JP H0656643 B2 JPH0656643 B2 JP H0656643B2
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magnetic
film
magnetic head
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laminated
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三男 里見
健 広田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気ヘッドに関するものである。
従来の技術 従来より磁気ヘッド用コア材として、耐摩耗性が良いと
いう特徴からフェライトが広く使用されているが、飽和
磁束密度Bsが合金材料に比べて30〜50%低いので、
近年登場してきた高抗磁力の高密度記録用媒体に使用し
た場合、ヘッドコア材料の磁気飽和が問題となり、この
ような観点から、高密度記録媒体の対応ヘッドとして、
パーマロイやセンダストなどの合金材料を使った磁気ヘ
ッドが実用化されている。
他方、耐摩耗性,磁気特性ともに優れた材料として、非
晶質合金が脚光をあびてきている。
これらの合金材料を磁気ヘッドのコア材料として使用し
た場合、材料自身の比抵抗が70〜120μΩ・cmと低
いので、高周波領域でうず電流による損失が大きく、そ
のため通常積層構造により改善をはかっている。
オーディオヘッドにおいては、トラック幅が数百μmと
大きく、周波数領域も低いので1枚当りのコアの厚みも
200〜300μmと厚く、積層,ギャップ形成は、エ
ポキシ系樹脂などの、いわゆる接着剤が使用されてい
る。
しかしながら、ビデオテープレコーダ,コンピュータ,
計測機用のヘッドとなると、トラック幅が非常に小さく
(例えば数十μm)、かつギャップ長が非常に短い(例
えば0.3μm以下)ので、接着剤によるヘッド構成では
高精度のギャップを維持することは困難である。
またトラック幅が小さく、かつ使用周波数領域も数MHz
ないしは10MHzと高いので、1枚当りのコアの厚みも
10μmあるいはそれ以下が望ましい。
このような厚みでは、現在の加工技術では難かしく、超
急冷法によるリボンアモルファスやリボンセンダストで
も厚みが20μm以下では、均一な厚みを得ることは難
かしい。
したがって上記観点より、磁性材料である非晶質合金や
センダスト合金をスパッタ法や蒸着法によって薄板化す
る方法が採用されている。
これらの方法によると、1枚当りのコアの厚みが10μ
m以下のものが容易に得られ、かつ磁性材料と層間絶縁
材料を交互に積層することが可能であり、各材料間の付
着強度も強いので、高精度のギャップを維持することが
可能である。
この時の層間絶縁材料として、SiO2が用いられているの
は公知である((電子通信学会論文誌別刷Trans.IECE′
74/9 VOL.57-CNo.9,電気学会研究会資料 MAG82-36)。
またギャップスペーサ材料としてSiO2を用いるのも公知
である。
発明が解決しようとする課題 このような従来の構成である、金属磁性材料と層間絶縁
材料であるSiO2の積層磁芯からなる磁気ヘッドを用い
て、市販の塗布型メタルテープによる各種環境下におけ
るテープ走行試験をしたところ、特に低湿環境でヘッド
出力の大きな低下が見られた。
この出力が低下したヘッドのテープ摺動面を観察したと
ころ層間絶縁材料であるSiO2付近に選択的に付着物があ
り、その程度は段差計により測定したところ、最大50
0〜600Åであった。
この付着物をオージエ分析により分析したところ、付着
成分はメタルテープ中の磁性材料成分であり、段差計に
よる値とオージエ分析による深さが一致した。また程度
は少ないが、ギャップ上にも少し付着物が見られた。
以上を総合して考えると、塗布型メタルテープを低湿環
境下で走行すると、金属磁性材料を用いた磁気ヘッドの
層間絶縁材料であるSiO2付近に選択的にメタルテープ中
の磁性材料が付着し、その付着物による盛り上りのため
に、ヘッドとテープ間にスペーシングが発生することに
よるスペーシングロスにより、ヘッド出力が低下するこ
とが分かった。
他方積層枚数を多くして行くと、磁性材料の厚みが同一
にもかかわらず、透磁率(μ′)が低下する傾向が見ら
れた。これは磁性材料の磁歪定数(λ)が完全に零に
なっていないことを意味するが、磁性材料とSiO2の熱膨
張係数(α)が1桁以上大きいことにも起因する。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するため、磁気テープと接触す
る磁気ヘッドのテープ摺動面を、磁性膜と層間絶縁膜の
多層構造とし、その多層構造の層間絶縁膜もしくはギャ
ップ材料をMg,Ni,Mn,Ti,Sr,Zn,Feの酸化物のうち
少なくとも2種類からなる複合酸化物を主成分とする材
料で構成した。
作 用 本発明は上記した構成により、低湿環境下においても前
記付着物が全くないので、ヘッド出力の低下が発生せず
安定した出力が得られ、信頼性の高い磁気ヘッドが得ら
れる。また層間絶縁膜の熱膨張係数がSiO2に比べて1桁
以上大きく、より金属磁性材料に近くなるので、特に積
層枚数が多くなった時の磁性材料に対する応力の影響が
少なくなり、磁気ヘッド特性の劣化が少なくなる。
実施例 本発明の一実施例を第1図,第2図を用いて説明する。
基板を鏡面研磨し、十分洗浄して基板1として、真空槽
内を3×10-7Torrに排気した後、Arガスを導入して2×
10-2Torrとし、ターゲット組成としてCo81Nb13Zr6をス
パッタして10μmの非晶質合金膜2aを作製した。
次に層間絶縁材料をターゲットとして非晶質合金膜2a
上にAr圧4×10-2Torrでスパッタして約1000Åの
層間絶縁膜3aを作製した。
以下同様に非晶質合金膜と層間絶縁膜を交互に2b,3
b,2cとスパッタし非晶質合金膜が3層構造のブロッ
クを得た。
他方、基板1と同じ材料の基板5を接着用ガラス層4を
介して接着を行ない、基板と積層膜を貫通する巻線窓6
を設けて積層コア半体を得た。
次にギャップ突合せ面をダイヤモンドペーストで鏡面に
加工した後、この面にギヤップスペーサを所定の厚みに
スパッタして、ギャップ形成用の積層コア半体Aが完成
する。
この積層コア半体Aと全く同じ構造1′〜5′からなる
積層コア半体Bを突合せ、接着用ガラス7によりギャッ
プ形成を行なって磁気ヘッドとした。
この磁気ヘッドをビデオテープレコーダ(ヘッドテープ
相対速度3.8m/秒)に取付け、市販の塗布型メタルテ
ープを用いて各種環境下におけるテープ走行試験をした
ところ、層間絶縁膜とギャップスペーサをSiOで構成
した従来の磁気ヘッドでは、低湿環境下でヘッド出力の
大きな低下が見られたのに対して、層間絶縁膜またはギ
ャップスペーサを本発明の材料で構成した磁気ヘッドで
は、全ての環境下で安定した出力が得られた。
第1表に23℃,10%相対湿度下における本発明の磁
気ヘッドと従来の磁気ヘッドのヘッド出力を示す。なお
ヘッド出力は23℃,70%相対湿度下のヘッド出力を
O(dB)で示す。
次に基板に非磁性ステンレスを用い、センダスト合金
(Fe84.5,Si9.7,Al5.8各重量%)をターゲットとして、
真空槽内を5×10-7Torrに排気した後、Arガスを導入
して15×10-3Torrとしスパッタした。次に層間絶縁材料
をターゲットとしてセンダスト膜上にAr圧4×10-2To
rrでスパッタして約1000Å層間絶縁膜を作製した。
以下同様にセンダスト合金膜と層間絶縁膜を交互に積層
して多層センダスト膜を作製した。
このようにして得られた多層膜の100KHzにおける1m
Oeの透磁率を第2表に示す。
なお、表中の透磁率は磁性膜の厚みに対して、層間絶縁
膜の厚みは無視して示してある。
なお、実施例中には各種金属元素の複合酸化物の組成を
各々限定して示したが、必ずしも第1表,第2表に示し
た組成比になっている必要はなく、これらの複合酸化物
であれば同様の効果を有するものである。なお、実施例
では巻線窓が両窓についてのべたが、片窓についても全
く同様のものである。
また磁性膜もCo-Nb-Zr系の非晶質合金について述べた
が、他の系、例えばCo-Fe-Si-B,Ni-Si-B系などについて
も同様の効果があり、スパッタ材料に限定されるもので
ない。
センダスト合金についても組成の限定は特になく、Fe-S
i-Al合金組成で効果がある。このことは同様に合金磁性
材であるパーマロイ(鉄ニッケル系合金)についても、
特に磁歪に対する透磁率の影響が大きいので同様の効果
が期待出来る。
発明の効果 以上述べたように本発明によれば、層間絶縁膜もしくは
ギャップスペーサにMg,Ni,Mn,Ti,Sr,Zn,Feの酸化物のう
ちの少なくとも2種類からなる複合酸化物を用いること
で、実用的に使用される幅広い環境のテープ走行に対し
て、テープ中の磁性材料成分の付着がなく、したがって
安定したヘッド出力が得られ、信頼の高い磁気ヘッドが
供給出来る。
また層間絶縁膜に本発明の材料を用いることにより、従
来材料より熱膨張係数が1桁以上大きく、より金属磁性
材料に近くなるので、特に積層枚数が多くなった時もし
くは磁性層1層の厚みが薄くなった時の磁性材料に対す
る応力の影響が少なくなり、磁気ヘッド特性の劣化が少
なくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気ヘッドのテープ
摺動面の正面図、第2図は同じく磁気ヘッドの斜視図で
ある。 1,1′,5,5′……基板、2a,2a′……磁性
膜、3a,3a′……層間絶縁膜、4,4′……接着用
ガラス層、6……巻線窓、7……接着用ガラス、8……
ギャップ、A,B……積層コア半体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−94222(JP,A) 特開 昭59−87614(JP,A) 特開 昭59−107412(JP,A) 特開 昭59−146426(JP,A) 特開 昭60−167103(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の基板上に第1の磁性膜、その第1の
    磁性膜上に、Mg,Ni,Mn,Ti,Sr,Zn,Feの酸化物のう
    ちの少なくとも2種類からなる複合酸化物を主成分とす
    る層間絶縁膜を設け、更にその上に第2の磁性膜を形成
    してなる積層膜を1層以上設け、上記積層膜を接着用ガ
    ラス層を介してもう一方の基板と接着し、上記両基板と
    積層膜と接着用ガラス層を貫通する巻線窓を設けて積層
    コア半体とし、その積層コア半体の突き合わせ面をギャ
    ップスペース材を介して上記積層コア半体と同じ構造の
    他の積層コア半体の突き合わせ面と接着用ガラスで接着
    しギャップを形成した磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】ギャップスペース材がMg,Ni,Mn,Ti,S
    r,Zn,Feの酸化物のうちの少なくとも2種類からなる
    複合酸化物を主成分とする特許請求の範囲第1項記載の
    磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】複合酸化物が、MgO−NiO系,MgO−MnO系,
    MgO−TiO2系,SrO−TiO2系,NiO−MnO系またはZnO−Fe2
    O3系の複合酸化物である特許請求の範囲第1項記載の磁
    気ヘッド。
  4. 【請求項4】磁性膜が、非晶質合金、センダスト合金、
    またはパーマロイ合金からなる特許請求の範囲第1項記
    載の磁気ヘッド。
JP60028639A 1985-02-15 1985-02-15 磁気ヘツド Expired - Fee Related JPH0656643B2 (ja)

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DE8686101672T DE3685230D1 (de) 1985-02-15 1986-02-10 Magnetkopf.
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JPS566020A (en) * 1979-06-25 1981-01-22 Toyota Motor Corp Power transmitting mechanism
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