JPH0655862B2 - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH0655862B2
JPH0655862B2 JP1050828A JP5082889A JPH0655862B2 JP H0655862 B2 JPH0655862 B2 JP H0655862B2 JP 1050828 A JP1050828 A JP 1050828A JP 5082889 A JP5082889 A JP 5082889A JP H0655862 B2 JPH0655862 B2 JP H0655862B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なポリオレフィン樹脂組成物に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、燃焼時にハロ
ゲンガスを発生することがなく、かつ難燃性に優れる
上、高い機械的強度を有するポリオレフィン樹脂組成物
に関するものである。
[従来の技術] 近年、プラスチック成形品に対する難燃化規制が厳しく
なってきており、それに伴い種々の難燃剤がプラスチッ
クに添加されている。このポリオレフィン樹脂用難燃剤
としては、塩素化合物や臭素化合物などのハロゲン系難
燃剤が有効であることが知られている。
しかしながら、このようなハロゲン系難燃剤を添加した
ポリオレフィン樹脂は、燃焼時に有毒なハロゲンガスを
発生するため、最近燃焼時にハロゲンガスを発生しない
難燃性ノンハロゲンポリオレフィン樹脂に対する要求が
高まっている。
従来、ハロゲン系難燃剤を用いないで、ポリオレフィン
樹脂を難燃化する方法としては、例えばポリオレフィン
樹脂に粒状の水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム
を多量に配合する方法が知られている(特開昭57−1
0898号公報、同58−79040号公報、同59−
202343号公報、同60−110738号公報、同
60−147463号公報、同61−34036号公
報、同61−243605号公報)。しかしながら、こ
れらの方法においては、ある程度難燃化の目的を達成し
うるものの、多量の水酸化物糸粒状無機フィラーを配合
するために、引張強度や曲げ強度などの機械的強度の大
幅な低下を免れないという欠点がある。
他方、ポリオレフィン樹脂に、繊維状塩基性硫酸マグネ
シウムを配合する方法が提案されている(特開昭62−
91544号公報)。しかしながら、この方法において
は、ある程度難燃化効果を有するものの、該塩基性硫酸
マグネシウムは極く微細な繊維状の形状を有し、著しく
嵩高くなるため、難燃性を示す程度に多量に充填するに
は、一括充填は困難であって、ロール、バンバリミキサ
ーなどで、該繊維を逐次的に充填せねばならず、工業的
ではない上、繊維が破損して十分な機械的強度が得られ
ないなどの欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような難燃性ノンハロゲンポリオレフィ
ン樹脂を得るための従来技術が有する欠点を克服し、燃
焼時にハロゲンガスを発生することがなく、かつ難燃性
に優れる上、高い機械的強度を有するポリオレフィン樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記の好ましい性質を有するポリオレフ
ィン樹脂組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ポ
リオレフィン樹脂に、所定形状を有する繊維状マグネシ
ウムオキシサルフェート造粒物とガラス繊維とを所定の
割合で配合し、さらに、所望に応じ赤リンや変性オレフ
ィンを所定の割合で配合することにより、その目的を達
成しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)ポリオレフィン樹脂20〜
60重量%、(B)平均粒子径が0.1〜5mm、嵩比重
が0.15〜0.4となるように造粒された繊維状マグ
ネシウムオキシサルフェート15〜60重量%及び
(C)ガラス繊維5〜40重量%を含有して成るポリオ
レフィン樹脂組成物、及びこの組成物100重量部に対
し、(D)赤リン20重量部以下及び/又は(E)変性
ポリオレフィン0.1〜10重量部を配合させて成るポ
リオレフィン樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物において、(A)成分として用いられるポ
リオレフィン樹脂としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、3−メチルブテン、3−メチルペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィン
の単独重合体やこれらの共重合体、あるいはこれらと他
の共重合可能な不飽和単量体との共重合体などが挙げら
れる。代表例としては、高密度、中密度、低密度ポリエ
チレンや、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体などのポリエチレン類、プロ
ピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重
合体やランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ジエ
ン化合物共重合体などのポリプロピレン類、ポリブテン
−1、ポリ4−メチルペンテン−1などを挙げることが
できるが、これらの中でポリプロピレン類が好ましく、
特にメルトインデックスが8以上のプロピレン単独重合
体及びエチレン単位が7重量%以下のプロピレン−エチ
レンブロック共重合体やランダム共重合体が好適であ
る。これらのポリオレフィン樹脂は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物においては、(B)成分として平均粒子径
が0.1〜5mm、嵩比重が0.15〜0.4となるよう
に造粒された繊維状マグネシウムオキシサルフェートが
用いられる。該平均粒子径及び嵩比重が前記範囲を逸脱
すると、単軸押出機や二軸押出機などで混練することが
困難となり、ロールやバンバリーミキサーなどで逐次的
に充填せねばならず、繊維が著しく破壊して強度低下を
生じるようになる。また、繊維状マグネシウムオキシサ
ルフェートとしては、平均繊維径が0.2〜1μmの範
囲にあり、かつアスペクト比が20〜200、好ましく
は40〜100の範囲にあるのもが好適に用いられる。
このアスペクト比が20未満では十分な剛性が得られに
くいし、200を超えると外観が損なわれるようにな
り、好ましくない。
さらに、該繊維状マグネシウムオキシサルフェートは、
吸油量が400ml/100g以上、好ましくは450ml
/100g以上であることが望ましい。この吸油量が4
00ml/100g未満では、造粒時に凝集繊維の解砕が
不十分になり、凝集体が多数存在して成形品にゲルが発
生しやすくなる。
造粒の方法としては、例えば所定量の水を入れた攪拌槽
に、繊維状の該マグネシウムオキシサルフェートを投入
して、その凝集体を解砕し、水分を分離後、ゲル状にな
ったものを0.1〜5mm径の穴より押出して粒状化した
のち、これをオーブンなどで乾燥する方法などを用いる
ことができる。
なお、このマグネシウムオキシサルフェート(塩基性硫
酸マグネシウム)は式MgSO4・5MgO・8H2O又
は、MgSO4・5Mg(OH)2・3H2Oで表わされる構
造を有している。
本発明組成物においては、(C)成分としてガラス繊維
が用いられる。このガラス繊維の種類については特に制
限はなく、従来ガラス繊維強化熱可塑性樹脂に慣用され
ているものを用いることができるが、一般に平均径が3
〜20μm、好ましくは5〜13μmの範囲にあり、か
つカット長が0.03〜15mm、好ましくは0.05〜
10mmの範囲にあるものが用いられる。平均径が3μm
未満のものやカット長が15mmを超えるものでは混練時
や成形時に折れるおそれがあるし、平均径が20μmを
超えるものやカット長が0.03mm未満のものでは剛性
の向上効果が十分に発揮されず、好ましくない。また、
形状については、ロービング、チョップドストランド、
ミルドファイバーなど、いずれも用いることができる。
前記ガラス繊維はそのまま用いることができるが、マト
リックス樹脂との親和性を向上させ、機械的強度をより
高める目的で、通常ガラス繊維の表面処理剤として用い
られているもの、例えばシラン系カップリング剤やチタ
ネート系カップリング剤などで表面処理したものを使用
することが好ましい。該カップリング剤としては、例え
ばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどの
エポキシシラン、ビニルトリクロロシランなどのビニル
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの
アミノシランなどのシラン系カップリング剤が好ましく
挙げられる。
本発明組成物における前記(A)、(B)及び(C)成
分の配合割合については、(A)成分と(B)成分と
(C)成分との合計量に基づき、(A)成分のポリオレ
フィン樹脂の含有量が20〜60重量%、好ましくは2
5〜55重量%、(B)成分の造粒された繊維状マグネ
シウムオキシサルフェートの含有量が15〜60重量
%、好ましくは20〜55重量%、(C)成分のガラス
繊維の含有量が5〜40重量%、好ましくは10〜30
重量%になるように、各成分を配合することが必要であ
る。
ポリオレフィン樹脂の含有量が20重量%未満では耐衝
撃性が不十分であるし、60重量%を超えると剛性が低
下したり、難燃性に劣るようになる。また、造粒された
繊維状マグネシウムオキシサルフェートの含有量が15
重量%未満では難燃化効果が十分に発揮されないし、6
0重量%を超えると造粒しても安定して混練することが
困難となる。一方、ガラス繊維の含有量が5重量%未満
では機械的強度の改良効果が不十分であるし、40重量
%を超えると成形性が悪くなる傾向が生じる。
本発明組成物においては、難燃性をさらに向上させるた
めに、前記(A)成分と(B)成分と(C)成分との合
計量100重量部に対し、(D)成分として赤リンを2
0重量部以下、好ましくは1〜10重量部の割合で配合
することができる。この配合量が20重量部を超えると
機械的強度が低下する傾向が生じる。この赤リンは、リ
ン含有量85重量%以上のものが好適である。
さらに、本発明組成物においては、前記の(A)成分、
(B)成分及び(C)成分の混合物、又は(A)成分、
(B)成分、(C)成分及び(D)成分の混合物に対
し、マトリックス樹脂と各充填剤との親和性を向上させ
て、機械的強度をより高める目的で、(E)成分として
変性ポリオレフィンを、該(A)成分と(B)成分と
(C)成分との合計量100重量部に対し、0.1〜1
0重量部、好ましくは0.3〜5重量部の割合で配合す
ることができる。この配合量が0.1重量部未満では機
械的強度の改良効果が十分に発揮されないし、10重量
部を超えるとその量の割には効果の向上は期待できず、
むしろ経済的に不利となるとともに、場合によっては機
械的強度の低下をもたらすおそれがある。
この(E)成分の変性ポリオレフィンとしては、例えば
不飽和有機酸又はその誘導体、具体的にはアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和有
機酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコ
ン酸などの不飽和有機酸の無水物、アクリル酸メチル、
マレイン酸モノメチルなどの不飽和有機酸のエステル、
アクリル酸アミド、フマル酸モノアミドなどの不飽和有
機酸のアミド、イタコン酸イミドなどの不飽和有機酸の
イミドなどをエチレンやプロピレン系重合体100重量
部に対して、通常0.05〜20重量部、好ましくは
0.1〜6重量部添加してグラフト変性したものが挙げ
られる。この変性に際しては、変性重合を促進させるた
めに、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキ
シドなどの有機過酸化物が用いられる。また、前記以外
に、エチレンやプロピレン系重合体などをグリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどの不飽和
エポキシドなどでグラフト変性したものや、このような
グラフト変性の際に、末端ヒドロキシル化ポリブタジエ
ンなどの液状ゴムを添加したものを用いることができ
る。
本発明組成物には、難燃性をさらに向上させるために、
所望に応じ他の非繊維系金属水和物や、三酸化アンチモ
ン、ホウ酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、有機ホスフ
ィン誘導体、リン酸エステル類などを少量添加してもよ
いし、さらに、本発明の目的を損なわない範囲で他のフ
ィラーや添加剤を、所望に応じ添加してもよい。
前記他のフィラーとしては、粉状、粒状、板状、繊維状
などのいずれの形状のものも用いることができ、具体的
にはシリカ、ケイ藻土、バリウムフェライト、酸化ベリ
リウム、軽石、軽石バルーンなどの酸化物、塩基性炭酸
マグネシウムなどの水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、ドロマイト、ドーソナイトなどの炭酸塩、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜
硫酸カルシウムなどの硫酸塩又は亜硫酸塩、タルク、ク
レー、マイカ、アスベスト、ガラスバルーン、ガラスビ
ーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナ
イトなどのケイ酸塩、カーボンブラック、グラファイ
ト、炭素繊維、炭素中空球などの炭素類や、硫化モリブ
テン、ボロン繊維、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシ
ウム、ホウ酸ナトリウムなどの無機系充填剤、亜鉛、
銅、鉄、鉛、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタ
ン、マンガン、スズ、白金、タングステン、金、マグネ
シウム、コバルト、ストロンチウムなどの金属元素及び
これらの金属の酸化物、ステンレス鋼、ハンダ、真鍮な
どの合金、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、窒化
アルミニウム、炭化チタンなどの金属系セラミックスな
どの粉体や粒状体、さらには、アルミニウム繊維、ステ
ンレス繊維、銅繊維、黄銅繊維、ニッケル繊維、炭化ケ
イ素繊維、チタン酸カリウム繊維や、その他単体金属繊
維、合金繊維などの金属繊維、及びこれらに対応する金
属ウイスカーなどの金属系充填剤などが挙げられる。ま
た、該添加剤としては、例えばカップリング、滑剤、核
剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤、着色
剤などが用いられる。前記カップリング剤としては、シ
ラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤な
どが挙げられ、シラン系カップリング剤としては、例え
ばトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルト
リメトキシシランなどが挙げられる。これらの中でもγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好
適である。
一方、チタネート系カップリング剤としては、例えばイ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファ
イト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホ
スファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチ
ルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロ
ピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタ
クリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソ
ステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ
(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピル
トリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N
−アミドエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミル
フェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロ
イルエチレンチタネートなどが挙げられる。これらの中
でもイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チ
タネートが好適である。
前記滑剤としては、例えば流動パラフィン、天然パラフ
ィン、ワックスなどの炭化水素系、ステアリン酸、パル
ミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸など
の高級脂肪酸あるいはオキシ脂肪酸などの脂肪酸系、ス
テアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン
酸、ベヘニン酸などの高級脂肪酸のメチル、エチル、プ
ロピル、ブチルなどの低級アルキルエステルである脂肪
酸エステル系、脂肪族高級アルコール、ポリグリコール
などのアルコール系、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸バリウムなどの金属石ケン、ステアリン酸アミ
ド、パルミチン酸アミドなどの脂肪酸アミド系、シリコ
ンオイル、変性シリコンなどのシリコンなどが挙げられ
る。これらの中でも特に高級脂肪酸の金属塩である金属
石ケン系、高級脂肪酸のアルキルエステル系やアミド系
が好適であり、特にステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸n−ブチルエステルが好ましい。
前記酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、
2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステ
アリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、2,2−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−
メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4−ブチリデンビス−(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、テトラビス[メチレン
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス−
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)ブタンなどのヒンダードフェノール系、トリス(ノ
ニルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、トリオクタデシルホスファイト、ジフェニルイソデ
シルホスファイトなどのリン系、ジラウリルチオジプロ
ピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジス
テアリルチオジプロピオネートなどのイオウ系酸化防止
剤などが挙げられる。
前記光安定剤としては、例えばフェニルサリシレート、
p−t−ブチルフェニルサリシレートなどのサリチル酸
系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4メトキシベンゾフェノンなどの
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ある
いはヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。
前記帯電防止剤としては、例えばポリオキシエチレンア
ルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど
の非イオン系帯電防止剤、アルキルスルホネート、アル
キルベンゼンスルホネートなどのアニオン系帯電防止
剤、第四級アンモニウムクロライド、第四級アンモニウ
ムサルフェートなどのカチオン系帯電防止剤、アルキル
ベタイン型、アルキルイミダゾリン型などの両性帯電防
止剤などが挙げられる。
前記核剤としては、例えば有機酸の金属塩、有機酸のア
ミン塩、ソルビトール誘導体などが挙げられ、好ましい
のは有機酸の金属塩、ソルビトール誘導体である。
該有機酸の金属塩としては、例えば、安息香酸、p−t
−ブチル安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、β−ナ
フトエ酸、シクロペンタンカルボン酸、コハク酸、ジフ
ェニル酢酸、グルタル酸、イソニコチン酸、アジピン
酸、セバシン酸、フタール酸、イソフタール酸、ベンゼ
ンスルホン酸、グルコール酸、カプロン酸、イソカプロ
ン酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸などのナトリウム塩、カ
ルシウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩などが挙
げられるが、好ましいのはp−t−ブチル安息香酸のア
ルミニウム塩である。
該有機酸のアミン塩としては、例えば、安息香酸、フタ
ル酸、アジピン酸などから誘導されるアミンが挙げられ
る。
該ソルビトール誘導体としては、例えば、1,3,2,4
−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(メ
トキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ
(エトキシベンジリデン)ソルビトールなどが挙げられ
るが、これらの中でジベンジリデンソルビトールが好ま
しい。
さらに、本発明組成物には、所望の物性を付与するため
に、必要に応じ、他の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラスト
マーを配合することもできる。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の調製方法について
は特に制限はなく、従来、ガラス繊維強化ポリオレフィ
ン樹脂組成物の調製において慣用されている方法を用い
ることができる。例えば予め所定量の各成分をリボンブ
レンダーやV型ブレンダーなどを用いて造粒された繊維
状マグネシウムオキシサルフェートが解砕しない程度に
プリブレンドしたのち、混練機を用いて、通常180〜
250℃の範囲の温度において溶融混練することによ
り、調製することができるし、あるいは、ガラス繊維以
外の各成分を前記と同様にプリブレンドしたのち、これ
とガラス繊維とを混練機に供給して、前記と同様に溶融
混練することにより、調製することができる。もちろ
ん、これらの調製方法に限定されるものではなく、混合
及び溶融混練の際の各成分の添加、混合順序については
任意に選択することができる。
前記混練機としては、例えば単軸押出機、多軸押出機な
どのスクリュー式押出機、エラスチック押出機、ハイド
ロダイナミック押出機、ラム式連続押出機、ロール式押
出機、ギヤ式押出機などの非スクリュー式押出機を挙げ
ることができるが、これらの中でスクリュー式押出機、
特に二軸押出機が好ましい。
本発明の組成物から成形品を製造する場合、射出成形
法、押出し成形法、中空成形法、圧縮成形法、積層成形
法、ロール加工法、延伸加工法、スタンプ加工法などの
種々の成形法を採用することができる。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は燃焼時にハロゲン
ガスを発生することがなく、かつ難燃性に優れる上、高
い機械的強度を有しているので、例えば自動車部品や電
気・電子機器部品などの材料として好適に用いられる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、各物性は次のようにして求めた。
(1)引張強度 JIS K7113に準拠して求めた。
(2)曲げ強度、曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して求めた。
(3)難燃性 JIS K7201に準拠して酸素指数を求め、難燃性
を評価した。難燃性樹脂としては、酸素指数は25以上
であることが必要である。
製造例1 造粒繊維B−1の製造 20の攪拌槽に、水10と平均繊維径が0.6μ
m、アスベクト比が100、吸油量が320ml/100
g、及び嵩比重が0.06である繊維状マグネシウムオ
キシサルフェート(原料)1kgを投入し、3時間かけて
攪拌し、凝集体を解繊し、その後水分を分離してから、
ゲル状の繊維を直径3mmの穴から押出して粒状化し、こ
れを200℃のオーブン中で1時間かけて乾燥すること
により、造粒繊維B−1を得た。このものの性状を第1
表に示す。
製造例2 造粒繊維B−2の製造 製造例1において、ゲル状の繊維を直径2mmの穴から押
出した以外は、製造例1と全く同様にして造粒繊維B−
2を得た。このものの性状を第1表に示す。
製造例3 造粒繊維B−3の製造 製造例1において、ゲル状の繊維を直径1mmの穴から押
出した以外は、製造例1と全く同様にして造粒繊維B−
3を得た。このものの性状を第1表に示す。
製造例4 造粒繊維B−4の製造 製造例1において、ゲル状の繊維を直径8mmの穴から押
出した以外は、製造例1と全く同様にして造粒繊維B−
4を得た。このものの性状を第1表に示す。
実施例1 ポリプロピレンA−1(出光ポリプロ J−3050
H、出光石油化学(株)製、MI=30)40wt%、造
粒繊維B−1(繊維状マグネシウムオキシサルフェー
ト)30wt%、ガラス繊維C−1(アミノシラン処理
された平均径10μm、平均長さ3mmのガラス繊維)3
0wt%を、二軸混練機(TEM−35;東芝機械製)
に供給してペレットを製造した。混練の温度を200℃
に設定し、ロータ回転数を500rpmに設定して混練
した。ポリプロピレンと造粒繊維B−1は、材料供給口
より供給し、ガラス繊維は樹脂が溶融した後、加硫の材
料供給口より供給した。このペレットを用いて射出成形
機により、試験片を作成し、引張強度、曲げ強度、曲げ
弾性率、難燃性評価としての酸素指数をそれぞれ測定し
た。結果を第2表に示す。
実施例2〜12、比較例1〜7 ポリプロピレンA−1、製造例で得た各種の造粒繊維又
は末造粒繊維状マグネシウムオキシサルフェート、ガラ
ス繊維C−1、赤リン、変性ポリオレフィン及びその他
添加成分を、それぞれ第2表及び第3表に示す量用い
て、実施例1と同様に実施した。その結果を第2表及び
第3表に示す。
[発明の効果] 本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン
樹脂に、造粒された繊維状マグネシウムオキシサルフェ
ート、ガラス繊維及び必要に応じて用いられる赤リンや
変性ポリオレフィンを配合したものであって、燃焼時に
ハロゲンガスを発生することがなく、かつ難燃性が酸素
指数で25以上と優れる上、機械的強度が高いなど、優
れた特徴を有し、例えば自動車部品や電気・電子機器部
品などの材料として好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/00 LLV 7308−4J LLY 7308−4J //(C08L 23/00 23:26 51:06) (C08K 13/04 3:02 3:30 7:08 7:14) (C08L 53/00 23:26 51:06)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオレフィン樹脂20〜60重量
    %、(B)平均粒子径が0.1〜5mm、嵩比重が0.1
    5〜0.4となるように造粒された繊維状マグネシウム
    オキシサルフェート15〜60重量%及び(C)ガラス
    繊維5〜40重量%を含有して成るポリオレフィン樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物100重量部に対
    し、(D)赤りん20重量部以下及び/または(E)変
    性ポリオレフィン0.1〜10重量部を配合させて成る
    ポリオレフィン樹脂組成物。
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