JPH0654699A - 光学活性1、5−ジ置換−2、4−o−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシペンタンおよびその製造法 - Google Patents

光学活性1、5−ジ置換−2、4−o−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシペンタンおよびその製造法

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JPH0654699A
JPH0654699A JP16413093A JP16413093A JPH0654699A JP H0654699 A JPH0654699 A JP H0654699A JP 16413093 A JP16413093 A JP 16413093A JP 16413093 A JP16413093 A JP 16413093A JP H0654699 A JPH0654699 A JP H0654699A
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光代 杉浦
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靖幸 小泉
Naoyuki Yoshida
尚之 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下記式(1)で示される新規光学活性化合物
とその製造方法の提供。 【構成】 一般式 【化1】 (上式に於てR1 はハロゲン原子、シアノ基、R2 は炭
素数1〜6のアルキル基)で表される光学活性エリトロ
−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリ
デン−2、4−ジヒドロキシ−5−置換ペンタン(1)
およびその製造法。 【効果】 本発明の化合物(1)は、高コレステロール
血症の治療薬として知られているHMG−CoA還元酵
素阻害剤の合成中間体として好適に使用できる新規光学
活性化合物である。また、本発明の製造方法は穏和な条
件、高収率で実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高コレステロール血症
の治療薬として知られているHMG−CoA還元酵素阻
害剤の合成中間体として好適に使用できる新規光学活性
化物、及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】HMG−CoA還元酵素阻害剤は高コレ
ステロール血症の治療薬として注目されているが、数多
くの類縁体が合成されその薬理活性について活発な研究
が行われている。その一つとしてU.S.Pat.N
o.4681893(BruceD.Rothら)には
次式(7)のピロール誘導体が開示されている。
【化22】 またU.S.Pat.No.5003080(Dona
ld.E.Butlerら)に前記(7)の有効な製造
法が開示されている。本先行文献中には下式(8)と
(9)の化合物を10%塩酸で処理する事により前記
(7)の化合物が容易に合成できることが示されてい
る。該一方の合成フラグメント(9)はニトリル化合物
(10)を0ないし70℃で接触還元することにより合
成されることが示されている。
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本先行
文献中に開示されているニトリル化合物(10)の製造
法は工業上決して優れたものではない。即ち開示されて
いるニトリル化合物(10)の製造法は次の工程からな
っている。まず1、6−ヘプタジエン−4−オール(1
1)にアルキルリチウム、ヨウ素、二酸化炭素を順次作
用し反応系中でヨウ化物(12)を発生させたのちアル
カリ、アルカリ土類金属の水酸化物あるいは炭酸化物で
処理しエポキシド(13)とする。このものにアルカリ
金属のシアン化物を作用しオキシラン環の開環、次いで
ケタール化を行い(14)とする。さらに−20℃ない
し−78℃でオゾン酸化を行いアルデヒド(15)とし
たのちジョーンズ試薬により更に酸化しカルボン酸(1
6)とする。1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]−
7−ウンデセン(DBU)の存在下アルキルハライドに
よりエステル化しエステル(17)を得る。
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【0004】しかし、(12)の製造に於て取扱が難し
いアルキルリチウムを使用しなければならないこと、
(15)の製造に於てオゾン酸化を低温(−20℃ない
し−78℃)で行う必要があること、(16)の製造に
於て有害なクロム酸を含むジョーンズ試薬を使用しなけ
ればならないなど、工業上不利な点が多い。しかも、本
合成ルートではエリトロ体、トレオ体のつくり分けは可
能であっても、光学活性体の合成は不可能であり従って
本ルートによって合成される最終物(7)はラセミ体で
ある。HMG−CoA還元酵素阻害剤として生理活性が
あるピロール誘導体は(7)に示した2R−トランス体
のみであり光学異性体にはなんら活性はない。
【0005】U.S.Pat.No.5003080に
はまた光学活性体の合成についての記述もある。すなわ
ち光学活性なニトリル化合物(10)は次のルートで合
成される。イソアスコルビン酸(18)から既知の方法
で誘導されたカルボン酸(19)をカルボニルジイミダ
ゾール、マロン酸ハーフエステルを用い増炭し(20)
としたのち脱保護しアルコール(21)とする。このも
のを−78℃ないし−110℃、好ましくは−100
℃、でトリエチルボランあるいはメトキシジエチルボラ
ンついで水素化ホウ素ナトリウムで立体選択的に還元し
ジオール(22)としたのち水酸基をアセトニドで保護
し光学活性なニトリル化合物(10)を得ることができ
る。
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【0006】しかしイソアスコルビン酸(18)からカ
ルボン酸(19)への変換が多段階を要すること、アル
コール(21)の還元が極低温を必要とすること(高温
では立体選択性が発現しない)、など工業的に有利な方
法であるとは言えない。それゆえ光学活性なニトリル化
合物(10)、あるいは(10)に等価、もしくは(1
0)に容易に誘導可能な新規光学活性化合物、および穏
和な反応条件で工業的に有利に、(10)に容易に誘導
可能な新規光学活性化合物の製造法が必要になってい
る。発明者らはかかる課題を解決するために鋭意努力し
た結果、HMG−CoA還元酵素阻害剤の一つであるピ
ロール誘導体(7)の合成原料である光学活性なニトリ
ル化合物(10)に等価、あるいは(10)に容易に誘
導可能な新規かつ有用な新規光学活性化合物、光学活性
エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソ
プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−置換ペンタ
ン(1)、及び本発明の化合物(1)を好適かつ簡便に
製造する方法を見いだし本発明を完成させるに至った。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、上述
の新規化合物ならびに該化合物の製造法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の第一は 一般式
【化41】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、シアノ基を示
し、R2 は炭素数1ないし6のアルキル基を示す。)で
表される光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキシ−
2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ
−5−置換ペンタンである。また本発明の第二は 式
【化42】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
ルにリパーゼの存在下エステルを作用し 式
【化43】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で表されるメソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンとしたのちケタ
ール化し 式
【化44】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒ
ドロキシペンタンとしたのち脱アルカノイル化し 式
【化45】 で示されるメソ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
2、4、5−ペンタンテトラオールとしたのちリパーゼ
の存在下エステルを作用し 式
【化46】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカ
ノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
2、5−ペンタントリオールとしたのちハロゲン化し 一般式
【化47】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
ないし6のアルキル基を示す。)で表される光学活性エ
リトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプ
ロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−ハロゲノペン
タンとしたのち更にシアノ化し 式
【化48】 (但し上式に於てR1 はシアノ基を示し、R2 は炭素数
1ないし6のアルキル基を示す。)で表される光学活性
エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソ
プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シアノペン
タンとすることを特徴とする。 一般式
【化49】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、シアノ基を示
し、R2 は炭素数1ないし6のアルキル基を示す。)で
表される光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキシ−
2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ
−5−置換ペンタンの製造法である。また、本発明の第
三は、 式
【化50】 で示されるメソ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
2、4、5−ペンタンテトラオールにリパーゼの存在下
エステルを作用することを特徴とする。 式
【化51】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし6のアルキル基
を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカノ
イルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、
5−ペンタントリオールの製造法である。また、本発明
の第四は、 式
【化52】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
ルにリパーゼの存在下エステルを作用することを特徴と
する。 式
【化53】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンの製造法であ
る。また、本発明の第五は、
【化54】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
ルにリパーゼの存在下エステルを作用し
【化55】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンとしたのちケタ
ール化し
【化56】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−0−イソプロピリデン−2、4−ジヒ
ドロキシペンタンとしたのち脱アルカノイル化し
【化57】 で示されるメソ−2、4−0−イソプロピリデン−1、
2、4、5−ペンタンテトラオールとしたのちリパーゼ
の存在下エステルを作用し
【化58】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし6のアルキル基
を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカノ
イルオキシ−2、4−0−イソプロピリデン−1、2、
5−ペンタントリオールとしたのちハロゲン化し
【化59】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
ないし6のアルキル基を示す。)で表わされる光学活性
エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−0−イソ
プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−ハロゲノペ
ンタンとしたのち更にシアノ化し
【化60】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
ないし6のアルキル基を示す。)で表わされる光学活性
エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−0−イソ
プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シアノペン
タンとしたのちシアノ基をアルコキシカルボニル基に変
換することを特徴とする
【化61】 (但し上式に於てR4 は炭素数1ないし6のアルキル基
を示す。)で表わされる光学活性エリトロ−3、5−0
−イソプロピリデン−3、5、6−トリヒドロキシヘキ
サノエートの製造法。
【0008】本発明(1)式の化合物のうちR1 がシア
ノ基であるものは分子中1位にアルカノイルオキシ基、
5位にシアノ基を有している。5位のシアノ基は有機合
成化学的にカルボキシル基と等価であり、必要があれば
例えば実施例第7段のように通常の有機化学的手法によ
って容易にカルボキシル基に変換することが可能であ
る。また、アルカノイルオキシ基は穏和な条件すなわち
アルコール中で炭酸カルウム、炭酸ナトリウム等で処理
することによって容易に水酸基に変換されるが、このも
のは更に実施例中、第五段、第六段に示したと同様な穏
和な条件でシアノ基に変換できる。つまり本発明(1)
式の化合物はHMG−CoA還元酵素阻害剤の一つであ
るピロール誘導体(7)の合成原料である光学活性なニ
トリル化合物(10)に等価、あるいは(10)に容易
に誘導可能なものであるといえる。更に実施例中で示し
たように本発明の手法によれば、立体化学が(2S、4
S)体である(1)を光学純度よく製造することができ
るが、これは生理活性のあるピロール誘導体(7)の合
成原料として好ましい立体である。
【0009】本発明(1)式の化合物のうちR1 がハロ
ゲン原子であるものはメソ−1、2、4、5−ペンタン
テトラオール(2)から5段階で、(1)式の化合物の
うちR1 がシアノ基であるものは6段階で製造される。
更にエリトロ−3,5−O−イソプロピリデン−3,
5,6−トリヒドロキシヘキサノエート(1')は7段階
で製造される。次に本発明の各段階について詳しく示
す。
【0010】(第一段)メソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタン(3)の製造。 第一段の反応はメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラ
オール(2)、リパーゼ、エステルの混合物を撹はんし
1、5位の水酸基のみをエステル交換することによって
行われる。この場合エステル交換反応は1級水酸基のみ
に於て進行し1、5位のみを選択的にエステル化するこ
とができる。使用できるリパーゼは1級水酸基のみを選
択的にエステル化することができるものであればいずれ
の種類のものでも使用できる。この場合使用するリパー
ゼは市販されているもので充分であるが、例えばリパー
ゼAP(起源アスペルギルス ニガー、天野製薬)、リ
パーゼM(起源ムコール ジャバニクス、天野製薬)、
リパーゼP(起源シュウドモナス スピーシーズ、天野
製薬)、リパーゼPS(起源シュウドモナス スピーシ
ーズ、天野製薬)、リパーゼCES(起源シュウドモナ
ス スピーシーズ、天野製薬)、リパーゼCE(起源ヒ
ュミコラ ラヌギノサ、天野製薬)、リパーゼII(起源
ポーシンパンクレアス、シグマ)、リパーゼVIII(起源
ジオトリクム カンジドム、シグマ)、リパーゼX(起
源リゾプス デレルマ、シグマ)、リパーゼ(起源クロ
モバクテリウム ビスコスム、東洋醸造)、パラターゼ
A(起源アスペルギルスニガー、ノボインダストリ
ー)、リパーゼ(起源リゾプス ニヴェウス、長瀬産
業)、リパーゼB(起源シュウドモナス フラジ、サッ
ポロビール)が使用できる。使用するエステルの量は
(2)に対して2ないし3モル当量でよいが、1級水酸
基におけるエステル交換反応の反応速度が2級水酸基に
おけるそれに比べて格段に早いので、大過剰量のエステ
ルを使用しても差し支えない。使用するエステルとして
は酢酸アルキル、プロピオン酸アルキル、ブタン酸アル
キル、ペンタン酸アルキル、ヘキサン酸アルキル、ヘプ
タン酸アルキル等の脂肪酸エステル類あるいは酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ブタン酸ビニル、ペンタン酸
ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル等のビニルエステル、トリアセチン、トリブ
チリン、トリカプロイン等のトリグリセリドが好適に使
用できる。この場合、立体選択性のアルキル鎖長による
依存性が無いのでいづれの鎖長のエステルを使用するこ
とも可能である。反応溶媒は特に必要としないが(2)
のエステルに対する溶解度が低いのでジメチルホルムア
ミドのような共溶媒を適時使用することが好ましい。反
応終了後反応系からの目的物(3)の取り出しは次のよ
うに容易に行うことができる。すなわち懸濁状態のリパ
ーゼを濾別したのち濾液を濃縮することによって粗製の
(3)が得られる。このものは精製する事なく次の反応
に使用できる。また濾別したリパーゼはそのまま再使用
できる。反応温度は室温で充分であり、反応時間は1な
いし50時間である。
【0011】(第二段)メソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒ
ドロキシペンタン(4)の製造。 第二段の反応は酸触媒下メソ−1、5−ジアルカノイル
オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタン(3)にアセト
ンあるいは2、2−ジメトキシプロパンを作用すること
により行われる。酸触媒としては硫酸、塩酸等の鉱酸、
p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のス
ルホン酸、酸性イオン交換樹脂が好適に使用できる。反
応温度は室温付近が好ましい。反応は無溶媒で行うこと
ができるが、(3)の溶解度が低いときにはジメチルホ
ルムアミドを適時添加して反応を行うのが好ましい。
【0012】(第三段)メソー2、4−O−イソプロピ
リデン−1、2、4、5−ペンタンテトラオール(5)
の製造。 第三段の反応は中性ないし塩基性条件下でメソー1、5
−ジアルカノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデ
ン−2、4−ジヒドロキシペンタン(4)を脱アセチル
化することにより行われる。例えば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、水等の極性溶媒中炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム等を作用することにより行われ
る。またジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の溶
媒中水素化リチウムアルミニウム、水素化ほう素リチウ
ム、水素化ほう素ナトリウム等の還元剤を作用させ還元
的に脱アルカノイル化することによっても行える。
【0013】(第四段)光学活性エリトロー1−アルカ
ノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
2、5−ペンタントリオ−ル(6)の製造。 第四段の反応は、メソー2、4−O−イソプロピリデン
−1、2、4、5−ペンタンテトラオ−ル(5)、リパ
−ゼ、エステルの混合物を撹はんし1、5位の水酸基の
うち一方のみをエステル交換することによって行われ
る。この場合エステル交換反応は立体選択的に進行し光
学活性な(6)が得られる。使用するリパ−ゼは(5)
の1、5位水酸基のうち一方のみを立体選択的にエステ
ル化することができるものであればいずれの種類のもの
でも使用できる。この場合使用するリパ−ゼは市販され
ているもので充分であるが、例えばリパーゼAP(起源
アスペルギルス ニガー、天野製薬)、リパーゼM(起
源ムコール ジャバニクス、天野製薬)、リパーゼP
(起源シュウドモナス スピーシーズ、天野製薬)、リ
パーゼPS(起源シュウドモナス スピーシ−ズ、天野
製薬)、リパーゼCES(起源シュウドモナス スピー
シーズ、天野製薬)、リパーゼCE(起源ヒュミコラ
ラヌギノサ、天野製薬)、リパーゼII(起源ポーシンパ
ンクレアス、シグマ)、リパーゼVIII(起源ジオトリク
ム カンジドム、シグマ)、リパーゼX(起源リゾプス
デレルマ、シグマ)、リパーゼ(起源クロモバクテリ
ウム ビスコスム、東洋醸造)、パラターゼA(起源ア
スペルギルスニガー、ノボインダストリー)、リパーゼ
(起源リゾプス ニヴェウス、長瀬産業)、リパーゼB
(起源シュウドモナス フラジ、サッポロビール)が使
用できる。特に好ましくはシュウドモナス属由来のリパ
ーゼである。使用するエステルの量は(5)に対して1
ないし2モル当量でよいがエステル交換反応の立体選択
性が高いので大過剰量のエステルを使用しても差し支え
ない。使用するエステルとしては酢酸アルキル、プロピ
オン酸アルキル、ブタン酸アルキル、ペンタン酸アルキ
ル、ヘキサン酸アルキル、ヘプタン酸アルキル等の脂肪
酸エステル類あるいは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ブタン酸ビニル、ペンタン酸ビニル、ヘキサン酸ビ
ニル、ヘプタン酸ビニルのビニルエステル、トリアセチ
ン、トリブチリン、トリカプロイン等のトリグリセリド
が好適に使用できる。立体選択性のアルキル鎖長による
依存性が無いのでより長鎖のエステルを使用することも
可能である。反応溶媒は特に必要としないが(5)のエ
ステルに対する溶解度が低い場合にはジメチルホルムア
ミドのような共溶媒を適時使用することが好ましい。反
応終了後反応系からの目的物(6)の取り出しは次のよ
うに容易に行うことができる。すなわち懸濁状態のリパ
ーゼを濾別したのち濾液を濃縮することによって(6)
が得られる。また濾別したリパーゼはそのまま再使用で
きる。反応温度は室温で充分であり、反応時間は0.5
ないし50時間である。
【0014】(第五段)光学活性エリトロ−1−アルカ
ノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4
−ジヒドロキシ−5−ハロゲノペンタン((1)におい
てR1がハロゲン原子であるもの。)の製造。 第五段の反応は中性ないし塩基性条件下、光学活性エリ
トロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプロ
ピリデン−1、2、5−ペンタントリオール(6)をハ
ロゲン化することにより行われる。例えば、トリフェニ
ルホスフィン存在下(6)を四塩化炭素中加熱還流する
ことにより、またトリフェニルホスフィン存在下ジクロ
ロメタン中N−クロロコハク酸イミドで処理することに
より塩化物((1)においてR1 が塩素原子であるも
の。)が製造できる。さらに1当量のトリフェニルホス
フェン存在下ジクロロメタン中で(6)に1当量以上の
N−クロロコハク酸イミドや2ないし3当量の四臭化炭
素を作用させることにより臭化物((1)においてR1
が臭素原子であるもの。)が製造できる。またイミダゾ
ール存在下(6)にトリフェニルホスフィンおよびヨウ
素を作用させることによりヨウ化物((1)においてR
1 がヨウ素原子であるもの。)が製造できる。ヨウ化物
は塩化物、臭化物をアセトン中、ヨウ化ナトリウムで処
理することによっても製造できる。更に光学活性エリト
ロ−1−アルカノイルオキシ−2,4−O−イソプロピ
リデン−1,2,5−ペンタントリオール(6)をスル
ホン酸エステルとしたのちハロゲン化することも可能で
ある。
【0015】(第六段)光学活性エリトロ−1−アルカ
ノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4
−ジヒドロキシ−5−シアノペンタン((1)において
1がシアノ原子であるもの。)の製造。 第六段の反応はジメチルホルムアミド、あるいはジメチ
ルスルホキシド中、光学活性エリトロ−1−アルカノイ
ルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジ
ヒドロキシ−5−ハロゲノペンタン((1)においてR
1 がハロゲン原子であるもの。)にシアン化ナトリウ
ム、シアン化カリウム、シアン化銅を作用することによ
って行われる。光学活性エリトロ−1−アルカノイルオ
キシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒド
ロキシ−5−ハロゲノペンタンがヨウ化物である場合は
反応は室温で進行するが、塩化物、臭化物の場合は加熱
する必要がある。更に光学活性エリトロ−1−アルカノ
イルオキシ−2,4−O−イソプロピリデン−ジヒドロ
キシ−5−シアノペンタン((1)においてR1 がシア
ノ原子であるもの)は、次の経路でエリトロ−3,5−
O−イソプロピリデン−3,5,6−トリヒドロキシヘ
キサノエート(1')に誘導できる。すなわちシアノ化物
((1)においてR1 がシアノ原子であるもの)を塩基
性条件下加水分解して得たカルボン酸を、DBUの存在
下アルキルハライドによりエステル化することにより、
またシアノ化物をジイソブチルアルミニウムハイドライ
ド(DIBAL)により還元したのち、アルコール中で
ピリジウムジクロロメート(PDC)を作用することに
より(1')が製造できる。出発原料であるメソー1、
2、4、5−ペンタンテトラオール(2)の合成につい
てはアドニトールを原料に合成する方法(Zhuo−F
eng XIE et al.,Chem.Phar
m.Bull.,37(6),1650(198
9))、1、2−O−イソプロピリデン−1、2、4−
ブタントリオールを原料に合成する方法(Johann
Mulzer et al.,Liebigs An
n.Chem.,947,(1991))が知られてお
り文献記載の方法で製造できる。
【0016】光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキ
シ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、5−ペン
タントリオール(6)の製造についてはZhuo−Fe
ngXIEらにより別法による合成が報告されている
(Zhuo−Feng XIE et al.,Che
m.Pharm.Bull.,37(6),1650
(1989))。メソー1、2、4、5−ペンタンテト
ラオールの1、5位水酸基のアセチル基による選択的保
護、2、4位のアセトニドによる保護、続く生じたジア
セテートのリパーゼによる不斉加水分解によって(6)
が合成される。しかし無水酢酸による1、5位水酸基の
アセチル基による選択的な保護の選択性が収率が61%
と低い。本発明における1、5位水酸基のアルカノイル
オキシ基による保護の収率は75%であった。また、リ
パーゼによる不斉加水分解によって得られた光学活性エ
リトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプ
ロピリデン−1、2、5−ペンタントリオールの立体化
学が(2R、4R)体と求める化合物の対掌体であるこ
とから工業的に有用な手法ではない。さらにリパーゼに
よる不斉加水分解を水中で行う必要があるが、基質が水
溶性でないため大量の反応溶媒を必要とする。また水中
からのリパーゼの回収再使用ができない。
【0017】
【発明の効果】本発明の新規化合物光学活性エリトロ−
1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリデ
ン−2、4−ジヒドロキシ−5−置換ペンタン(1)は
HMG−CoA還元酵素阻害剤の一つであるピロール誘
導体(7)の合成原料である光学活性なニトリル化合物
(10)に等価あるいは(10)に容易に誘導可能な化
合物である。また本発明の新規化合物光学活性エリトロ
−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプロピリ
デン−2、4−ジヒドロキシ−5−置換ペンタン(1)
は前述したHMG−CoA還元酵素阻害剤であるピロー
ル誘導体(7)の合成原料である光学活性なニトリル化
合物(10)のほかに次に示すような生理活性化合物の
合成原料としても好適に活用できる。次にその例を列記
する。
【化62】 本発明の新規化合物光学活性エリトロ−1−アルカノイ
ルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジ
ヒドロキシ−5−シアノペンタン((1)においてR1
がシアノ原子であるもの。)はシアノ基を加水分解して
(1')としたのち、酸処理により容易にラクトン化しラ
クトン(22)を与える。このものはHMG−CoA還
元酵素阻害剤の一つとして知られているコンパクチン
(23)(A.G.Brown et al.,J.C
hem.Soc.Perkin Trans.I,11
65(1976))、メビノリン(24)(A.W.A
lberts et al.,Proc.Natn.A
cad.Sci.U.S.A.77,3957(198
0))のラクトン部位を提供することが可能である。ま
た、やはりHMG−CoA還元酵素阻害剤であるピリジ
ン誘導体(25)(Eur.Pat.Appl.,EP
356778)の合成原料としても本発明の新規化合物
光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−
O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シ
アノペンタン((1)においてR1 がシアノ原子である
もの。)は有用である。
【化63】
【0018】すなわち1位アルカノイルオキシ基の脱保
護、酸化によりアルデヒド(26)とし、次にピリジン
骨格を導入しさらに加水分解、脱アセトニド、エステル
部位の金属塩への変換により(25)を製造することが
できる。また本発明においては、このように有用な新規
光学活性化合物が簡便な手法により製造できる。つぎに
本発明の手法の効果を列記する。 第一段におけるエステル化の位置選択性が高く特別な
条件を使わずとも1級水酸基のみエステル化できる。 第一段、第三段におけるリパーゼによるエステル化が
有機溶媒中で行えるため、酵素反応であるにも関わらず
高い基質濃度で反応が行える。 第一段、第三段におけるリパーゼによるエステル化が
有機溶媒中で行えるため、使用後のリパーゼの回収、再
利用が容易である。 第四段におけるリパーゼによるエステル化の立体選択
性が極めて高く、1回の酵素反応で光学的に純粋な化合
物を得ることができる。 各段階の反応条件が極めて穏和である。第六段以外の
段階の反応はすべて室温で行うことが可能である。 各段階の収率が高い(第一段75%、第二段63%、
第三段定量的、第四段70%、第五段77%、第六段5
5%、総収率14%)。
【0019】実施例 以下、更に本発明を代表的な実施例によってより具体的
に説明する。(第一段)メソー1、5−ジアセトキシ−
2、4−ジヒドロキシペンタン(3)の製造。 メソー1、2、4、5−ペンタンテトラオール(2)2
5.7g(0.19モル)、リパーゼPS(天野製薬
(株))9g,酢酸ビニル48.7g(0.57モ
ル)、ジメチルホルムアミド(DMF)の混合物を室温
に於て28時間攪はんした。リパーゼPSを濾別し濾さ
いを酢酸エチル50mlで洗浄した。濾液および洗浄に
使用した酢酸エチルをあわせ減圧下濃縮した。残査とし
て橙色油状のメソー1、5−ジアセトキシ−2、4−ジ
ヒドロキシペンタン(3)25.2g(収率75%)を
得た。このものは精製する事なく第二段の原料として使
用した。
【0020】(第二段)メソー1、5−ジアセトキシ−
2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ
ペンタン(4)の製造。 第一段で得たメソー1、5−ジアセトキシ−2、4−ジ
ヒドロキシペンタン(3)25.2g(0.14モ
ル)、2、2−ジメトキシプロパン400ml、DMF
200mlの混合物に氷冷下、p−トルエンスルホン酸
1水和物2.5g(0.013モル)を加え室温で22
時間攪はんした。氷冷下20gの炭酸水素ナトリウムを
加え1時間攪はんしたのち、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液300mlを加えた。酢酸エチル300mlで抽出
し有機層を200mlの水2回で洗浄したのち無水硫酸
マグネシウム上で乾燥した。減圧下酢酸エチルを留去し
残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒
トルエン:酢酸エチル(8:1)、Rf値2.0)に付
し黄色油状物として粗製のメソー1、5−ジアセトキシ
−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキ
シペンタン(4)を得た。さらにn−ヘプタン100m
lより再結晶し無色針状物のメソー1、5−ジアセトキ
シ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロ
キシペンタン(4)22.8g(収率63%)を得た。 融点50.7〜53.5℃。1 H−NMR(90MHz、CDCl3 )δ(pp
m):1.36−1.68(3H,m),1.43(3
H,s)、1.46(3H,s)、2.09(6H,
s)、4.01−4.21(6H,m)13 C−NMR(90MHz、CDCl3 )δ(pp
m):19.5、20.5、29.0、29.5、6
7.5、99.5、171.0 MS m/z:245(M+ −15)、203、187
【0021】(第三段)メソー2、4−O−イソプロピ
リデン−1、2、4、5−ペンタンテトラオール(5)
の製造。 第二段で得たメソー1、5−ジアセトキシ−2、4−0
−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシペンタン
(4)15.2g(0.6モル)、THF250mlの
混合物を水素化リチウムアルミニウム4.6g(0.1
2モル)、THF125mlの懸濁液に0℃以下で滴下
したのち室温で2時間攪はんした。氷冷下酢酸エチル2
5ml、水25ml、2N−水酸化ナトリウム水溶液5
mlを順次加え室温で30分攪はんした。析出している
結晶を濾別し濾さいをTHF100mlで洗浄した。濾
液および洗浄に使用したTHFをあわせ減圧下濃縮し
た。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒トルエン:酢酸エチル(2:1))に付し無色油状
のメソー2、4−O−イソプロピリデン−1、2、4、
5−ペンタンテトラオール(5)11.5g(収率定量
的)を得た。1 H−NMR(90MHz、CDCl3 )δ(pp
m):1.3−1.59(3H,m),1.43(3
H,s)、1.47(3H,s)、3.40(2H,b
rs)、3.62(4H、m)、4.00−4.20
(4H,m)
【0022】(第四段)(2R,4S)−エリトロ−1
−アセチルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−
1、2、5−ペンタントリオール(6)の製造。 第三段で得たメソー2、4−O−イソプロピリデン−
1、2、4、5−ペンタンテトラオール(5)8.2g
(4.6ミリモル)、酢酸ビニル100ml,リパーゼ
PS(天野製薬(株))1gの混合物を室温で1時間3
5分攪はんした。リパーゼPSを濾別し濾さいを酢酸エ
チル10mlで洗浄した。濾液および洗浄に使用した酢
酸エチルをあわせ減圧下濃縮した。残査をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出溶媒トルエン:酢酸エチ
ル(2:1)、Rf値2.3)に付し無色油状の(2
R,4S)−エリトロ−1−アセチルオキシ−2、4−
O−イソプロピリデン−1、2、5−ペンタントリオー
ル(6)7.1g(収率70%)を得た。 [α]D 27 +4.7°(2.56、CHCl31 H−NMR(90MHz、CDCl3 )δ(pp
m):1.3−1.55(2H,m)、1.43(3
H,s)、1.47(3H,s)、2.08(3H,
s)、3.40(1H、brs)、3.65(2H、
m)、3.97−4.20(4H,m) 得られた(2R,4S)−エリトロ−1−アセチルオキ
シ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、5−ペン
タントリオール(6)の 光学純度は次のようにMTP
A(α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニ
ル酢酸)エステルに誘導し400MHz−1 H−NMR
により決定した。(2R,4S)−エリトロ−1−アセ
チルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、
5−ペンタントリオール(6)115mg(0.53ミ
リモル)、R−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチ
ル)フェニル酢酸クロリド199mg(0.79ミリモ
ル)、ピリジン3mlの混合物を室温で12時間撹はん
した。水を加えトルエンで抽出し有機層を飽和炭酸ナト
リウム水溶液、水で洗浄し無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した。無水硫酸マグネシウム上濾別したのち減圧下溶
媒を留去くし残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒トルエン:酢酸エチル(3/1)に付し無
色油状のMTPAエステル250mgを得た。NMR分
析に於て、観測された3.56ppmのピークが単一の
ピークであり(6)が光学的に純粋であることが分かっ
た。1 H−NMR(400MHz,CDCl3 )δ(pp
m):1.29−1.32(2H,m)、1.40(3
H,s)、1.42(3H,s)、2.07(3H,
s)、3.56(3H,s)、4.02−4.35(6
H,m)、7.40−7.57(5H,m)
【0023】(第五段)(2R,4S)−エリトロ−1
−アセチルオキシ−2、4−0−イソプロピリデン−
2、4−ジヒドロキシ−5−ブロモペンタン((1)に
おいてR1 が臭素原子であるもの。)の製造。 (第四段)で得た(2R,4S)−エリトロ−1−アセ
チルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、
5−ペンタントリオール(6)5.4g(0.025モ
ル)、ジクロロメタン100mlの混合物に順次、トリ
フェニルホスフィン7.8g(0.029モル)、四臭
化炭素12.3g(0.037モル)を加え、室温で1
時間撹はんした。飽和炭酸ナトリウム2mlを加え30
分撹はんしたのち無水硫酸マグネシウムを加え乾燥し
た。固形物を濾別したのち濾さいをジクロロメタン20
mlで洗浄した。ジクロロメタンを減圧下濃縮した。残
査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒ト
ルエン:酢酸エチル(3:1))に付し無色油状の(2
R,4S)−エリトロ−1−アセチルオキシ−2、4−
O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−ブ
ロモペンタン((1)においてR1 が臭素原子であるも
の。)5.4g(収率77%)を得た。1 H−NMR(90MHz、CDCl3 )δ(pp
m):1.3−1.57(2H,m)、1.44(3
H,s)、1.48(3H,s)、2.10(3H,
s)、3.45(2H,q)、3.97−4.29(4
H,m)
【0024】(第六段)(2S,4S)−エリトロ−1
−アセチルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−
2、4−ジヒドロキシ−5−シアノペンタン((1)に
おいてR1 がシアノ基であるもの。)の製造。 (第五段)で得た(2R,4S)−エリトロ−1−アセ
チルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−
ジヒドロキシ−5−ブロモペンタン((1)においてR
1 が臭素原子であるもの。)4.8g(0.017モ
ル)、DMF50ml、シアン化ナトリウム1.7g
(0.034モル)の混合物を約70℃で1時間撹はん
した。放冷後水50mlを加え酢酸エチル50mlで抽
出した。有機層を50mlの水で2回洗浄したのち無水
硫酸マグネシウム上で乾燥した。無水硫酸マグネシウム
を濾別したのち酢酸エチルを減圧下濃縮した。残査をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒トルエ
ン:酢酸エチル(5:1))に付し微黄色油状の(2
S,4S)−エリトロ−1−アセチルオキシ−2、4−
O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シ
アノペンタン((1)においてR1 がシアノ基であるも
の。)2.1g(収率55%)を得た。1 H−NMR(400MHz,CDCl3 ) δ(ppm):1.32−1.43(1H,m)、1.
66−1.70(1H,m)、1.43(3H,s)、
1.47(3H,s)、2.09(3H,s)、2.5
3(2H,q),4.07(2H,q)、4.08−
4.17(2H,m).13 C−NMR(90MHz,CDCl3 ) δ(ppm):19.4、20.7、24.8、29.
5、32.0、64.6、66.5、66.6、99.
3、116.5、170.6
【0025】(第7段)(2R,4S)−エリトロ−
3,5−O−イソプロピリデン−3,5,6−トリヒド
ロキシヘキサノエート(1')の製造 (第6段)で得た(2S,4S)−エリトロ−1−アセ
チルオキシ−2,4−O−イソプロピリデン−2,4−
ジヒドロキシ−5−シアノペンタン((1)においてR
1 がシアノ基であるもの)2.0g(0.0079モ
ル)とジクロロメタン20mlの混合物にジイソブチル
アルミニウムハイドライド24mlを−70℃で滴下し
た。20分攪拌したのちメタノール5ml次いで飽和塩
化アンモニウム水溶液5mlを加えた。ジエチルエーテ
ル5mlを加え不溶物を濾別したのち、濾さいを濃縮し
(2R,4S)−エリトロ−3,5−O−イソプロピリ
デン−3,5,6−トリヒドロキシヘキサナール2.0
gを得た。上記で得たアルデヒド2.0g(0.007
8モル)、DMF100ml、メタノール1.6mlの
混合物にピリジウムジクロメート(PDC)を加え40
分攪拌した。氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え酢酸エチルにより抽出した。有機層を水洗したのち無
水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し
たのち残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒トルエン:酢酸エチル(1:1))に付し無色油
状の(2R,4S)−エリトロ−3,5−O−イソプロ
ピリデン−3,5,6−トリヒドロキシヘキサノエート
(1')1.57g(収率70%)を得た。1 H−NMR(400MHz,CDCl3 ) δ(ppm):1.29−1.53(2H,m)、1.
39(3H,s)、1.48(3H,s)、1.58
(3H,brs)、2.49(2H,ddd)、3.5
6(2H,ddd)、3.69(3H,s)、4.02
(1H,m)、4.34(1H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:785) (C12P 41/00 C12R 1:38) (C12P 41/00 C12R 1:845)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、シアノ基を示
    し、R2 は炭素数1ないし6のアルキル基を示す。)で
    表される光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキシ−
    2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ
    −5−置換ペンタン。
  2. 【請求項2】 式 【化2】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
    ルにリパーゼの存在下エステルを作用し 式 【化3】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
    基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
    オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンとしたのちケタ
    ール化し 式 【化4】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
    基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
    オキシ−2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒ
    ドロキシペンタンとしたのち脱アルカノイル化し 式 【化5】 で示されるメソ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
    2、4、5−ペンタンテトラオールとしたのちリパーゼ
    の存在下エステルを作用し 式 【化6】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし6のアルキル基
    を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカノ
    イルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、
    5−ペンタントリオールとしたのちハロゲン化し 一般式 【化7】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
    ないし6のアルキル基を示す。)で表される光学活性エ
    リトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソプ
    ロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−ハロゲノペン
    タンとしたのち更にシアノ化し 式 【化8】 (但し上式に於てR1 はシアノ基を示し、R2 は炭素数
    1ないし6のアルキル基を示す。)で表される光学活性
    エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−O−イソ
    プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シアノペン
    タンとすることを特徴とする 一般式 【化9】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、シアノ基を示
    し、R2 は炭素数1ないし6のアルキル基を示す。)で
    表される光学活性エリトロ−1−アルカノイルオキシ−
    2、4−O−イソプロピリデン−2、4−ジヒドロキシ
    −5−置換ペンタンの製造法。
  3. 【請求項3】 式 【化10】 で示されるメソ−2、4−O−イソプロピリデン−1、
    2、4、5−ペンタンテトラオールにリパーゼの存在下
    エステルを作用することを特徴とする 式 【化11】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし6のアルキル基
    を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカノ
    イルオキシ−2、4−O−イソプロピリデン−1、2、
    5−ペンタントリオールの製造法。
  4. 【請求項4】 式 【化12】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
    ルにリパーゼの存在下エステルを作用することを特徴と
    する。 式 【化13】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
    基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
    オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンの製造法。
  5. 【請求項5】 【化14】 で示されるメソ−1、2、4、5−ペンタンテトラオー
    ルにリパーゼの存在下エステルを作用し 【化15】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
    基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
    オキシ−2、4−ジヒドロキシペンタンとしたのちケタ
    ール化し 【化16】 (但し上式に於てR3 は炭素数1ないし10のアルキル
    基を示す。)で示されるメソ−1、5−ジアルカノイル
    オキシ−2、4−0−イソプロピリデン−2、4−ジヒ
    ドロキシペンタンとしたのち脱アルカノイル化し 【化17】 で示されるメソ−2、4−0−イソプロピリデン−1、
    2、4、5−ペンタンテトラオールとしたのちリパーゼ
    の存在下エステルを作用し 【化18】 (但し上式に於てR2 は炭素数1ないし6のアルキル基
    を示す。)で示される光学活性エリトロ−1−アルカノ
    イルオキシ−2、4−0−イソプロピリデン−1、2、
    5−ペンタントリオールとしたのちハロゲン化し 【化19】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
    ないし6のアルキル基を示す。)で表わされる光学活性
    エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−0−イソ
    プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−ハロゲノペ
    ンタンとしたのち更にシアノ化し 【化20】 (但し上式に於てR1 はハロゲン原子、R2 は炭素数1
    ないし6のアルキル基を示す。)で表わされる光学活性
    エリトロ−1−アルカノイルオキシ−2、4−0−イソ
    プロピリデン−2、4−ジヒドロキシ−5−シアノペン
    タンとしたのちシアノ基をアルコキシカルボニル基に変
    換することを特徴とする 【化21】 (但し上式に於てR4 は炭素数1ないし6のアルキル基
    を示す。)で表わされる光学活性エリトロ−3、5−0
    −イソプロピリデン−3、5、6−トリヒドロキシヘキ
    サノエートの製造法。
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