JPH07322889A - 光学活性な2,5−ピロリジンジオン誘導体の製造法 - Google Patents

光学活性な2,5−ピロリジンジオン誘導体の製造法

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JPH07322889A
JPH07322889A JP1414294A JP1414294A JPH07322889A JP H07322889 A JPH07322889 A JP H07322889A JP 1414294 A JP1414294 A JP 1414294A JP 1414294 A JP1414294 A JP 1414294A JP H07322889 A JPH07322889 A JP H07322889A
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JP
Japan
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benzyl
pyrrolidinedione
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hydroxy
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JP1414294A
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English (en)
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Hiroshi Tomori
浩 戸森
Hiroshi Maruyama
洋 丸山
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Amano Enzyme Inc
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1)一般式 【化1】 で示される(R)及び(S)−1−ベンジル−3−ヒド
ロキシ−2,5−ピロリジンジオンの混合物とアシル供
与化合物とを微生物由来のリパ−ゼ存在下作用させて、
不斉エステル化反応を行う光学活性な(R)配位の3−
アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオ
ンの製造法。 (2)一般式 【化2】 で示される(R)及び(S)−3−アシルオキシ−1−
ベンジル−2,5−ピロリジンジオンの混合物に微生物
由来のリパ−ゼ、またはブタの膵臓由来のリパ−ゼを作
用させて、不斉加水分解反応を行う光学活性な(R)配
位の1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジ
ンジオンの製造法。 【効果】本発明により、光学活性な(R)配位の3−ヒ
ドロキシおよび3−アシルオキシ−2,5−ピロリジン
ジオン誘導体が非常に高い光学純度で得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(IA)で示される
光学活性な1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピ
ロリジンジオンおよび式(IIA)で示される光学活性な
3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジン
ジオンの新規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジュリエ等はL−リンゴ酸を原料とする
(S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロ
リジンジオンの製造法を報告している[シンセテック
コミュニケーションズ(SYNTHETIC COMMUNICATIONS),
15巻(7号),587−598(1985)参照]。
一方、特開平2−191278号公報には、O−アセチ
ル−L−リンゴ酸無水物を経由する(S)−3−アセト
キシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオンの製造
法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの光学活性な1
−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオ
ン(IA)および光学活性な3−アシルオキシ−1−ベ
ンジル−2,5−ピロリジンジオン(IIA)の製造法
は、いずれも、高価な光学活性リンゴ酸を出発原料にし
ているため経済的な製造法とは考え難い。また反応の
際、一部ラセミ化が起こるため、光学的に高純度の目的
物を得ることができないという不利な点があった。
【0004】そこで、本発明者等は、前記課題を解決す
るために、安価なラセミ体のリンゴ酸から化合物(I
A)および化合物(IIA)を製造する方法について、鋭
意研究を行ってきた。その結果、化合物(I)および化
合物(II)は、ある種の微生物由来のリパ−ゼ、または
ブタの膵臓由来のリパーゼを用いることによって、動力
学的に光学分割され、非常に高い光学純度を有する化合
物(IA)ならびに化合物(IIA)を与えることを見い
だし本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、一般式
【0006】
【化19】
【0007】で示される(R)および(S)−1−ベン
ジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの混
合物をアシル供与化合物存在下、微生物由来のリパ−ゼ
と作用させることにより、不斉エステル化を行い、一般
【0008】
【化20】
【0009】[式中、Rは炭素数1〜17のアルキル基
もしくはアリール基を表す]で示される光学活性な3−
アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオ
ンおよび/またはこれと逆の立体配置を有する、一般式
【0010】
【化21】
【0011】で示される光学活性な1−ベンジル−3−
ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの製造法、並び
に、一般式
【0012】
【化22】
【0013】[式中、Rは炭素数1〜17のアルキル基
もしくはアリール基を表す]で示される(R)および
(S)−3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピ
ロリジンジオンの混合物に、微生物由来のリパ−ゼ、ま
たはブタの膵臓由来のリパーゼを作用させて不斉加水分
解反応を行い、光学活性な1−ベンジル−3−ヒドロキ
シ−2,5−ピロリジンジオン(IA)および/または
これと逆の立体配置を有する光学活性な3−アシルオキ
シ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン(IIA)
の製造法を提供するものである。
【0014】以下、本発明の製造法について詳しく説明
する。
【0015】初めに、微生物由来のリパ−ゼを用いた不
斉エステル化反応を特徴とする製造法について説明す
る。
【0016】Rは炭素数1〜17の直鎖または分岐鎖ア
ルキル基もしくはアリール基であり、そのアルキル基は
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基,ヘプ
チル基、オクチル基、ノナシル基、デシル基、ウンデシ
ル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基が挙げ
られる。好適には炭素数1〜11の直鎖または分岐鎖ア
ルキル基であり、それはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘ
キシル基,ヘプチル基、オクチル基、ノナシル基、デシ
ル基、ウンデシル基があげられ、最も好適にはメチル基
である。
【0017】アリ−ル基は好適にはフェニル基が挙げら
れる。
【0018】微生物由来のリパ−ゼを用いた不斉エステ
ル化反応の基質となる化合物(I)は、例えば、特開平
4−21662号公報記載の方法によりDL−リンゴ酸
とベンジルアミンから容易に合成することができる。
【0019】アシル供与化合物としてはカルボン酸、酸
無水物、カルボン酸のビニルエステル、カルボン酸のイ
ソプロペニルエステルが挙げられる。
【0020】カルボン酸は、例えば酢酸、プロピオン
酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、ピバリ
ン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、シクロヘキサンカルボ
ン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデシル
酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタ
デシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン
酸などの炭素数2〜18のカルボン酸が挙げられる。
【0021】酸無水物は、前述した炭素数2〜18のカ
ルボン酸の無水物が挙げられる。
【0022】カルボン酸のビニルエステルは、前述した
炭素数2〜18のカルボン酸のビニルエステルが挙げら
れる。
【0023】カルボン酸のイソプロペニルエステルは前
述した炭素数2〜18のカルボン酸のイソプロペニルエ
ステルが挙げられる。
【0024】好適には炭素数2〜18のカルボン酸のビ
ニルエステル、炭素数2〜18のカルボン酸のイソプロ
ペニルエステルが挙げられ、更に好適には酢酸ビニル、
酢酸イソプロペニルである。
【0025】アシル供与化合物の使用量は基質に対し、
通常0.5モル当量以上であり、好適には1〜5モル当
量である。
【0026】微生物由来のリパ−ゼとしては、(R)お
よび(S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−
ピロリジンジオンの混合物(I)を、立体選択的にエス
テル化することのできる酵素もしくはその酵素を生産す
る微生物を挙げることができ、好適には、シュードモナ
ス属( Pseudomonas)もしくはカンジダ属(Candida)
に属する微生物由来のリパーゼであり、特に好適にはリ
パーゼPS「アマノ」(シュ−ドモナス由来;天野製薬
株式会社製)である。
【0027】使用する酵素量は基質に対して通常1〜1
0等量であり、好適には1〜5等量である。従来知られ
ている方法(日本化学会編、”実験化学講座27.生物
有機”、丸善(1991)455〜457頁記載の方
法)により酵素を固定化し、利用することもできる。
【0028】本反応に用いられる溶媒としては、反応に
対して不活性であれば特に制限されない。このような溶
媒の代表例としては、ベンゼン、トルエン、o−、m
−、p−キシレンのような芳香族炭化水素類、アセト
ン、イソブチルメチルケトン、エチルメチルケトンのよ
うなケトン類、エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエ−テル
類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタンのようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル
のようなニトリル類が挙げられる。好適にはケトン類、
エ−テル類及びニトリル類があげられる。
【0029】また、本反応は酵素が活性を示す温度範囲
で行われ、好適には10〜40℃で撹拌しながら行なわ
れる。
【0030】微生物由来のリパ−ゼを用いた不斉エステ
ル化反応において、上記反応条件によって得られる反応
混合物から目的とする化合物(IA)および/または化
合物(IIA)を分離、精製する方法は、特に限定され
ず、クロマトグラフィー、再結晶等の方法によって行う
ことができる。
【0031】次いで、微生物由来のリパ−ゼ、またはブ
タの膵臓由来のリパーゼを用いた不斉加水分解反応を特
徴とする製造法について説明する。
【0032】微生物由来のリパ−ゼ、またはブタの膵臓
由来のリパーゼを用いた不斉加水分解反応の基質となる
化合物を表す一般式
【0033】
【化23】
【0034】において、Rは炭素数1〜17の直鎖また
は分岐鎖アルキル基もしくはアリール基であり、そのア
ルキル基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基,ヘプチル基、オクチル基、ノナシル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基が挙げられる。好適には炭素数1〜11の直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基であり、それはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基,ヘプチル基、オクチル基、ノナ
シル基、デシル基、ウンデシル基があげられ、最も好適
にはメチル基である。
【0035】アリ−ル基は好適にはフェニル基が挙げら
れる。不斉加水分解反応の基質となるこれらの化合物
(II)は、例えば、化合物(I)と対応する酸無水物も
しくは酸クロリドから収率良く合成でき、また、特開平
2−191278号公報記載の方法に従い、O−アシル
−リンゴ酸無水物から収率良く合成できる。
【0036】微生物由来のリパ−ゼとしては、(R)お
よび(S)−3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5
−ピロリジンジオンの混合物(II)を、立体選択的に加
水分解することのできる酵素もしくはその酵素を生産す
る微生物を挙げることができ、好適にはシュードモナス
(Pseudomonas )、カンジダ(Candida)もしくはアスペ
ルギルス(Aspergillus )の各属に属する微生物由来の
リパーゼまたは、ブタの膵臓由来のリパーゼであり、特
に好適にはリパーゼPS「アマノ」(シュードモナス由
来;天野製薬株式会社製)である。
【0037】使用する酵素量は基質に対して0.01〜
1等量が好ましく、前述の従来知られている方法により
酵素を固定化し、利用することもできる。
【0038】本加水分解反応は通常緩衝水溶液中で行な
われるが、共存溶媒として、ある種の親水性溶媒を添加
してもよい。そのような溶媒の代表例としてはアセト
ン、エチルメチルケトンなどのケトン類、ジオキサン、
テトラヒドロフランなどのエ−テル類、アセトニトリル
などのニトリル類、メタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノールなどのアルコ−ル類が挙げ
られる。酵素による基質エナンチオマー間の選択性を高
める点で、共存溶媒として好適にはアセトン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンが挙げられ、最も好適には、ジ
オキサンである。
【0039】本加水分解反応は酵素が活性を示す温度範
囲、好ましくは10〜40℃で撹拌しながら行なわれ、
反応率が0.5になった時点で反応を終了すればよい。
【0040】反応率は液体クロマトグラフィ−を用い次
式により算出する。
【0041】
【数1】 式中、[R0 ]は反応基質R体の初期濃度(mol/l),
[S0 ]は反応基質S体の初期濃度(mol/l),[R]は
反応基質R体の濃度(mol/l),[S]は反応基質S体の
濃度(mol/l)を示す液体クロマトグラフィ−の測定条件
は以下の通りである。
【0042】(測定条件A)カラム:カプセルパックC
18(SG120 )〔(株)資生堂製、φ4.6×250m
m〕;流速1.0ml/min;検出波長225nm;
測定温度40℃;移動相:アセトニトリル/0.02M
酢酸アンモニウム水溶液=40/60;保持時間:化合
物(I)4.0分、化合物(II) (R=メチル基)7.
8分、化合物(II) (R=エチル基)10.2分、化合
物(II) (R=イソプロピル基)17.7分、化合物
(II) (R=フェニル基)22.7分 (測定条件B)カラム:カプセルパックC18(SG120
)〔(株)資生堂製、φ4.6×250mm〕;流速
1.0ml/min;検出波長225nm;測定温度4
0℃;移動相:アセトニトリル/0.02M酢酸アンモ
ニウム水溶液=50/50;保持時間:化合物(I)
3.4分、化合物(II)(R=ペンチル基)19.5分 (測定条件C)カラム:カプセルパックC18(SG120
)〔(株)資生堂製、φ4.6×250mm〕;流速
1.0ml/min;検出波長225nm;測定温度4
0℃;移動相:アセトニトリル/0.02M酢酸アンモ
ニウム水溶液=80/20;保持時間:化合物(I)
2.7分、化合物(II)(R=ウンデシル基)13.7
分。
【0043】微生物由来のリパ−ゼ、またはブタの膵臓
由来のリパーゼを用いた不斉加水分解反応において、上
記反応条件によって得られる反応混合物から目的とする
化合物(IA)および/または化合物(IIA)を分離、
精製する方法は、特に限定されず、抽出、クロマトグラ
フィー、再結晶等が挙げられる。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法により、光学活性な(R)
配位の3−ヒドロキシおよび3−アシルオキシ−2,5
−ピロリジンジオン誘導体が非常に高い光学純度で得る
ことができる。従って、本方法は光学活性な(R)配位
の3−ヒドロキシおよび3−アシルオキシ−2,5−ピ
ロリジンジオンの実用的かつ工業的な方法である。本発
明の目的化合物(IA)は、例えばジュリエ等の方法
[シンセテック コミュニケーションズ,15巻(7
号),587−598(1985)]により、容易に光
学活性3−ピロリジノール(III )へ誘導できる。(II
I )の塩酸塩(IV)は、極めて優れた抗菌活性を示すカ
ルバペネム誘導体(IX)の合成原料であり、特開昭60
−84258号公報記載の方法に従い(IX)へ導くこと
ができる。
【0045】
【化24】
【0046】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に
説明する。
【0047】
【実施例】
実施例1 ラセミ体の3−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピ
ロリジンジオン(2.0g,8.09mmol)とリパ
ーゼPS「アマノ」(100mg;天野製薬株式会社
製)とジオキサン(10ml)と1/15Mリン酸緩衝
液(10ml,pH=6.98)からなる混合物を28
℃で10.5時間撹拌し、その後セライトを通して酵素
を濾別した。濾液を約1/3まで濃縮後、水(10m
l)を添加し、酢酸エチル(45ml)で抽出し、次い
で有機層を水(10ml)で洗浄し、乾燥し(無水Na
2 SO4 )、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物を
トルエン(5ml)に溶解後しばらく周囲温度で放置す
ると、結晶が析出した。結晶を濾取し、(R)−1−ベ
ンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオン
(0.53g、収率64%、99.8%e.e.)を得
た。続いて母液を濃縮後、残留物をローバーカラム(メ
ルク社製 Si60 サイズB;溶離液:酢酸エチル/
ヘキサン=2/1および1/1)を用いて溶出分離し、
(R)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロ
リジンジオン(0.22g、収率26%、99.4%
e.e.)および(S)−3−アセトキシ−1−ベンジ
ル−2,5−ピロリジンジオン(0.94g、収率94
%、99.1%e.e.)を得た。
【0048】実施例2〜5 ラセミ体の3−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピ
ロリジンジオン(100mg)と1/15Mリン酸緩衝
液(1ml,pH=6.98)からなる混合物に、表1
に示す市販の酵素(100mg)を添加し、25℃で数
時間撹拌した。酵素を濾別後、濾液を濃縮し、残留物に
水と酢酸エチルを加えて両層に分配する。有機層を分取
後減圧下溶媒を留去した。さらに残留物を分取薄層クロ
マトグラフィー(メルク社製PTLCプレート Ar
t.5717使用、展開溶媒:ジクロロメタン/酢酸エ
チル=10/1)により、(R)−1−ベンジル−3−
ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオンと(S)−3−
アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン
とに分離し、それぞれHPLCによりエナンチオマー過
剰率を測定した。結果を表1にまとめた。表中、エナン
チオマー過剰率(%e.e.)とは、光学活性体の絶対
的な光学純度を表し、一般式(a)によって定義され
る。
【0049】
【数2】 [式中、[R]はR体の濃度(mol/l) ,[S]はS体の
濃度(mol/l) を示す]
【0050】
【表1】
【0051】実施例6〜10 ラセミ体の3−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピ
ロリジンジオン(100mg)とリパーゼPS「アマ
ノ」(50mg;天野製薬株式会社製)と表2に示す有
機溶媒(1ml)と1/15Mリン酸緩衝液(1ml,
pH=6.98)からなる混合物を25℃で撹拌し、高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって反応を
追跡し、反応率がおよそ0.5になったところで酵素を
濾別し反応を止めた。濾液を濃縮後、水を添加し、酢酸
エチルで抽出し、減圧下溶媒を留去した。残留物を分取
用薄層クロマトグラフィー(メルク社製PTLCプレー
ト Art.5717使用、展開溶媒:ジクロロメタン
/酢酸エチル=10/1)により、(R)−1−ベンジ
ル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオンと
(S)−3−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピロ
リジンジオンとに分離し、それぞれHPLCによりエナ
ンチオマー過剰率(%e.e.)を測定した。結果を表
2にまとめた。
【0052】
【表2】
【0053】実施例11〜15 表3に示すラセミ体の3−アシルオキシ−1−ベンジル
−2,5−ピロリジンジオン(100mg)とリパーゼ
PS「アマノ」(50mg;天野製薬株式会社製)とジ
オキサン(1ml)と1/15Mリン酸緩衝液(1m
l,pH=6.98)からなる混合物を25℃で2.5
時間〜140時間撹拌後、酵素を濾別し反応を止めた。
濾液を濃縮後、水を添加し、酢酸エチルで抽出し、減圧
下溶媒を留去した。残留物を分取用薄層クロマトグラフ
ィー(メルク社製PTLCプレートArt.5717使
用、展開溶媒:ジクロロメタン/酢酸エチル=10/
1)により、(R)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−
2,5−ピロリジンジオンと(S)−3−アセトキシ−
1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオンとに分離し、
それぞれHPLCによりエナンチオマー過剰率(%e.
e.)を測定した。結果を表3にまとめた。
【0054】
【表3】
【0055】実施例16 ラセミ体の1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピ
ロリジンジオン(103mg,0.5mmol)とリパ
ーゼPS「アマノ」(500mg;天野製薬株式会社
製)と酢酸イソプロペニル(0.22ml,2mmo
l)とアセトン(2ml)からなる混合物を25℃で2
0時間撹拌した。セライトを通して酵素を濾別後、濾液
を減圧濃縮し、得られた残留物を分取用薄層クロマトグ
ラフィー(メルク社製PTLCプレート Art.57
17使用、展開溶媒:ジクロロメタン/酢酸エチル=1
0/1)により分離し、(S)−1−ベンジル−3−ヒ
ドロキシ−2,5−ピロリジンジオン(50mg,収率
97%、65%e.e.)および(R)−3−アセトキ
シ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン(50m
g,収率81%、>99%e.e.)を得た。
【0056】実施例17〜22 ラセミ体の1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピ
ロリジンジオン(103mg,0.5mmol)とリパ
ーゼPS「アマノ」(500mg;天野製薬株式会社
製)と酢酸イソプロペニル(0.22ml,2mmo
l)と表4に示す有機溶媒(2ml)からなる混合物を
25℃で20時間撹拌した。セライトを通して酵素を濾
別後、濾液を減圧濃縮し、得られた残留物を分取用薄層
クロマトグラフィー(メルク社製PTLCプレート A
rt.5717使用、展開溶媒:ジクロロメタン/酢酸
エチル=10/1)により、(S)−1−ベンジル−3
−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオンと(R)−3
−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオ
ンとに分離し、それぞれHPLCによりエナンチオマー
過剰率(%e.e.)を測定した。結果を表4にまとめ
た。
【0057】
【表4】
【0058】尚、化合物(I)ならびに化合物(II)の
エナンチオマー過剰率の測定は以下のHPLC条件によ
り行う事ができる。
【0059】化合物I: カラム:キラルパックAS(ダイセル化学工業(株)
製、φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソ
プロピルアルコール=6/1;流速:0.6ml/mi
n;検出波長:225nm;保持時間:(R)体 31
分、(S)体 28分 化合物II(R=メチル基): カラム:キラルセルOJ(ダイセル化学工業(株)製、
φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソプロ
ピルアルコール=2/1;流速:0.6ml/min;
検出波長:225nm;保持時間:(R)体 38分、
(S)体 41分 化合物II(R=エチル基): カラム:キラルセルOJ(ダイセル化学工業(株)製、
φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソプロ
ピルアルコール=2/1;流速:0.6ml/min;
検出波長:225nm;保持時間:(R)体 25分、
(S)体 27分 化合物II(R=イソプロピル基): 1N塩酸メタノールにてII(R=イソプロピル基)をI
に変換後、上記方法で測定する。
【0060】化合物II(R=ペンチル基): カラム:キラルセルOJ(ダイセル化学工業(株)製、
φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソプロ
ピルアルコール=2/1;流速:0.6ml/min;
検出波長:225nm;保持時間:(R)体 27分、
(S)体 32分 化合物II(R=ウンデシル基): カラム:キラルセルOJ(ダイセル化学工業(株)製、
φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソプロ
ピルアルコール=30/1;流速:0.6ml/mi
n;検出波長:225nm;保持時間:(R)体 19
分、(S)体 22分 化合物II(R=フェニル基): カラム:キラルセルOJ(ダイセル化学工業(株)製、
φ4.6×250mm);移動相:ヘキサン/イソプロ
ピルアルコール=2/1;流速:0.6ml/min;
検出波長:225nm;保持時間:(R)体 47分、
(S)体 54分
【0061】
【参考例】
参考例11−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジ
オン DL−リンゴ酸 (50.0g,0.37mol)とベ
ンジルアミン (40.4ml,0.37mol)とを
エタノール(150ml)に加えた混合物を油浴(16
0−170 ℃)中、溶媒及び反応で生成する水を留去
しながら3時間撹拌した。反応終了後、反応混合物をジ
クロロメタン (400ml)中に溶解し、次いで有機
層を3%NaHCO3 水,水,希塩酸,水で順次洗浄
後、減圧下溶媒を留去した。さらに残留物をトルエンか
ら2回再結晶して標記化合物(38.9g)を得た。 mp:113〜114℃ IR(KBr)cm-1:3367,1697,143
4,11791 H−NMR(CDCl3 )δppm :2.68(1H,
dd,J=4.9,18.2Hz),3.09(1H,
dd,J=8.5,18.2Hz),3.19(1H,
br−d,J=2.8Hz),4.56〜4.64(1
H,m),4.66(2H,s),7.26〜7.38
(5H,m)。
【0062】参考例23−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジ
オン DL−リンゴ酸(4.02g,30mmol)とジクロ
ロメタン(12ml)の懸濁液に塩化アセチル(12m
l)を注加し、反応液が透明になるまで還流下5時間撹
拌した。反応終了後、減圧下溶媒を除去してO−アセチ
ルリンゴ酸無水物(4.87g)を得た。次いで酸無水
物のジクロロメタン(10ml)溶液に、ベンジルアミ
ン(3.2g)を含むジクロロメタン(24ml)溶液
を、反応温度を10℃以下に保ちながらゆっくり滴下
し、周囲温度で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した
後、残留物に塩化アセチル(12ml)を加え、還流下
2.5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧濃
縮して標記化合物(7.6g)を得た。1 H−NMRは
参考例3より得られた物と一致した。
【0063】参考例33−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジ
オン 参考例1の化合物(4.1g,20mmol)とピリジ
ン(2.1ml)とジクロロメタン(40ml)からな
る混合物に、氷冷下、無水酢酸(2.26ml)を滴下
し、次いで、室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応混
合物を1N塩酸,水,1%NaHCO3 水,水で順次洗
浄し、Na2 SO4 で脱水乾燥後、減圧下溶媒を留去し
て標記化合物(4.45g)を無色透明油状物として得
た。 IR(neat)cm-1:1747,1717,140
0,12251 H−NMR(CDCl3 )δppm :2.16(3H,
s),2.67(1H,dd,J=5.0,18.3H
z),3.17(1H,dd,J=8.8,18.3H
z),4.69(1H,d,J=14.1Hz),4.
72(1H,d,J=14.1Hz),5.45(1
H,dd,J=5.0,8.8Hz),7.26〜7.
40(5H,m)。
【0064】参考例41−ベンジル−3−プロピオニルオキシ−2,5−ピロ
リジンジオン 参考例1の化合物(0.41g,2mmol)とピリジ
ン(0.21ml)と4−ジメチルアミノピリジン(1
2mg)とジクロロメタン(4ml)からなる混合物
に、氷冷下プロピオン酸無水物(0.3ml)を滴下
し、次いで、室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応混
合物をジクロロメタン(20ml)で希釈した後、参考
例3と同様に処理して標記化合物(0.48g)を無色
透明油状物として得た。 IR(neat)cm-1:1747,1715,140
0,1340,1165 1 H−NMR(CDCl3 )δppm :1.17(3H,
t,J=7.4Hz),2.36〜2.51(2H,
m),2.66(1H,dd,J=4.6,18.4H
z),3.16(1H,dd,J=8.7,18.4H
z),4.69(1H,d,J=14.1Hz),4.
72(1H,d,J=14.1Hz),5.47(1
H,dd,J=4.6,8.7Hz),7.26〜7.
41(5H,m) 元素分析値(C1415NO4 として) 計算値:C,64.36;H,5.79;N,5.36 実測値:C,64.42;H,5.91;N,5.3
1。
【0065】参考例51−ベンジル−3−イソブチリルオキシ−2,5−ピロ
リジンジオン 参考例1の化合物(0.41g,2mmol)とピリジ
ン(0.21ml)と4−ジメチルアミノピリジン(1
2mg)とジクロロメタン(4ml)からなる混合物
に、氷冷下イソ酪酸無水物(0.36ml)を滴下し、
次いで室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応混合物を
ジクロロメタン(20ml)で希釈した後、参考例3と
同様に処理して標記化合物(0.55g)を得た。 mp:76〜77℃(イソプロピルエーテル−ヘキサン
から再結晶) IR(KBr)cm-1:1788,1745,1428
1183,11511 H−NMR(CDCl3 )δppm :1.20(3H,
d,J=6.9Hz),1.21(3H,d,J=6.
9Hz),2.64(1H,septet,J=6.9
Hz)2.64(1H,dd,J=5.0,18.3H
z),3.16(1H,dd,J=8.7,18.3H
z),4.69(1H,d,J=14.1Hz),4.
73(1H,d,J=14.1Hz),5.49(1
H,dd,J=5.0,8.7Hz),7.26〜7.
41(5H,m) 元素分析値(C1517NO4 として) 計算値:C,65.44;H,6.22;N,5.09 実測値:C,65.32;H,6.24;N,5.0
8。
【0066】参考例61−ベンジル−3−ヘキサノイルオキシ−2,5−ピロ
リジンジオン 参考例1の化合物(0.41g,2mmol)とピリジ
ン(0.21ml)と4−ジメチルアミノピリジン(1
2mg)とジクロロメタン(4ml)からなる混合物
に、氷冷下ヘキサン酸無水物(0.36ml)を滴下
し、次いで室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応混合
物をジクロロメタン(20ml)で希釈した後、参考例
3と同様に処理して標記化合物(0.62g)を無色透
明油状物として得た。 IR(neat)cm-1:1741,1718,140
0,1344,1160 1 H−NMR(CDCl3 )δppm :0.90(3H,
t,J=6.9Hz),1.27〜1.37(4H,
m),1.65(2H,qintet,J=7.4H
z),2.33〜2.46(2H,m),2.65(1
H,dd,J=4.7,18.3Hz),3.16(1
H,dd,J=8.8,18.3Hz),4.69(1
H,d,J=14.1Hz),4.72(1H,d,J
=14.1Hz),5.45(1H,dd,J=4.
7,8.8Hz),7.26〜7.41(5H,m) 元素分析値(C1721NO4 として) 計算値:C,67.31;H,6.98;N,4.62 実測値:C,67.23;H,7.11;N,4.6
1。
【0067】参考例73−ベンゾイルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリ
ジンジオン 参考例1の化合物(2.05g,10mmol)とピリ
ジン(1.05ml)とジクロロメタン(20ml)か
らなる混合物に、氷冷下塩化ベンゾイル(1.28m
l)を滴下し、次いで室温で一晩撹拌した。反応終了
後、反応混合物をジクロロメタン(10ml)で希釈し
た後、参考例3と同様に処理して標記化合物(2.98
g)を得た。 mp:93〜94℃(トルエン−イソプロピルエーテル
から再結晶) IR(KBr)cm-1:1727,1710,140
7,1267,1114,7091 H−NMR(CDCl3 )δppm :2.82(1H,
dd,J=4.7,18.4Hz),3.28(1H,
dd,J=8.8,18.4Hz),4.74(1H,
d,J=14.0Hz),4.77(1H,d,J=1
4.0Hz),5.68(1H,dd,4.7,8.8
Hz),7.26〜7.63(8H,m),8.04〜
8.06(2H,m) 元素分析値(C1815NO4 として) 計算値:C,69.89;H,4.89;N,4.53 実測値:C,70.07;H,5.14;N,4.5
4。
【0068】参考例81−ベンジル−3−ドデカノイルオキシ−2,5−ピロ
リジンジオン 参考例1の化合物(0.82g,4mmol)とピリジ
ン(0.42ml)と4−ジメチルアミノピリジン(2
4mg)とジクロロメタン(8ml)からなる混合物
に、氷冷下塩化ドデカノイル(1.02ml)を滴下
し、次いで室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧濃縮
した後、残留物に水とイソプロピルエーテルを加えて両
層に分配した。有機層を分取後、減圧下溶媒を留去し、
さらに残留物をローバーカラム(メルク社製 Si60
サイズB;溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/6)
を用いて精製し、標記化合物(1.33g)を得た。 mp:52〜53℃ IR(KBr)cm-1:2920,2851,175
4,1745,1717,11591 H−NMR(CDCl3 )δppm :0.88(3H,
t,J=6.9Hz),1.17〜1.38(16H,
m),1.64(2H,br−qintet,J=7H
z),2.38(1H,dt,J=16,7Hz),
2.41(1H,dt,J=16,7Hz),2.65
(1H,dd,J=4.6,18.3Hz),3.16
(1H,dd,J=8.8,18.3Hz),4.69
(1H,d,14.1Hz),4.72(1H,d,J
=14.1Hz),5.45(1H,dd,J=4.
6,8.8Hz),7.26〜7.41(5H,m) 元素分析値(C2333NO4 として) 計算値:C,71.29;H,8.58;N,3.61 実測値:C,71.26;H,8.73;N,3.61
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 41/00 C12R 1:38)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 で示される(R)および(S)−1−ベンジル−3−ヒ
    ドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの混合物とアシル
    供与化合物とを、シュードモナス(Pseudomonas)もしく
    はカンジダ(Candida )の各属に属する微生物由来のリ
    パーゼ存在下作用させて、不斉エステル化反応を行うこ
    とを特徴とする、一般式 【化2】 [式中、Rは炭素数1〜17のアルキル基もしくはアリ
    ール基を表す]で示される光学活性な3−アシルオキシ
    −1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオンおよび/ま
    たはこれと逆の立体配置を有する、一般式 【化3】 で示される光学活性な1−ベンジル−3−ヒドロキシ−
    2,5−ピロリジンジオンの製造法。
  2. 【請求項2】一般式 【化4】 で示される(R)および(S)−1−ベンジル−3−ヒ
    ドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの混合物とアシル
    供与化合物とを、シュードモナス(Pseudomonas)属に属
    する微生物由来のリパーゼ存在下作用させて、不斉エス
    テル化反応を行うことを特徴とする、一般式 【化5】 [式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基もしくはフェ
    ニル基を表す]で示される光学活性な3−アシルオキシ
    −1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオンおよび/ま
    たはこれと逆の立体配置を有する、一般式 【化6】 で示される光学活性な1−ベンジル−3−ヒドロキシ−
    2,5−ピロリジンジオンの製造法。
  3. 【請求項3】一般式 【化7】 で示される(R)および(S)−1−ベンジル−3−ヒ
    ドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの混合物とアシル
    供与化合物とを、シュードモナス(Pseudomonas)属に属
    する微生物由来のリパーゼ存在下作用させて、不斉エス
    テル化反応を行うことを特徴とする、一般式 【化8】 [式中、Rはメチル基を表す]で示される光学活性な
    (R配位)3−アセトキシ−1−ベンジル−2,5−ピ
    ロリジンジオンおよび/またはこれと逆の立体配置を有
    する、一般式 【化9】 で示される光学活性な(S配位)1−ベンジル−3−ヒ
    ドロキシ−2,5−ピロリジンジオンの製造法。
  4. 【請求項4】一般式 【化10】 [式中、Rは炭素数1〜17のアルキル基もしくはアリ
    ール基を表す]で示される(R)および(S)−3−ア
    シルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン
    の混合物に、シュードモナス(Pseudomonas )、カンジ
    ダ(Candida )もしくはアスペルギルス(Aspergillus
    )の各属に属する微生物由来のリパーゼ、またはブタ
    の膵臓由来のリパーゼを作用させて不斉加水分解反応を
    行うことを特徴とする、光学活性な1−ベンジル−3−
    ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオン 【化11】 および/またはこれと逆の立体配置を有する光学活性な
    3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジン
    ジオン 【化12】 [式中、Rは前述したものと同意義を示す。]の製造
    法。
  5. 【請求項5】一般式 【化13】 [式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基もしくはアリ
    ール基を表す]で示される(R)および(S)−3−ア
    シルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン
    の混合物に、シュードモナス(Pseudomonas )、カンジ
    ダ(Candida )もしくはアスペルギルス(Aspergillus
    )の各属に属する微生物由来のリパーゼ、またはブタ
    の膵臓由来のリパーゼを作用させて不斉加水分解反応を
    行うことを特徴とする、光学活性な1−ベンジル−3−
    ヒドロキシ−2,5−ピロリジンジオン 【化14】 および/またはこれと逆の立体配置を有する光学活性な
    3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジン
    ジオン 【化15】 [式中、Rは前述したものと同意義を示す。]の製造
    法。
  6. 【請求項6】一般式 【化16】 [式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基もしくはフェ
    ニル基を表す]で示される(R)および(S)−3−ア
    シルオキシ−1−ベンジル−2,5−ピロリジンジオン
    の混合物に、シュードモナス(Pseudomonas )もしくは
    カンジダ(Candida )の各属に属する微生物由来のリパ
    ーゼ、またはブタの膵臓由来のリパーゼを作用させて不
    斉加水分解反応を行うことを特徴とする、光学活性な
    (R配位)1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,5−ピ
    ロリジンジオン 【化17】 および/またはこれと逆の立体配置を有する光学活性な
    (S配位)3−アシルオキシ−1−ベンジル−2,5−
    ピロリジンジオン 【化18】 [式中、Rは前述したものと同意義を示す。]の製造
    法。
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