JPH065465A - 高容量フィルムコンデンサ - Google Patents

高容量フィルムコンデンサ

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JPH065465A
JPH065465A JP20172992A JP20172992A JPH065465A JP H065465 A JPH065465 A JP H065465A JP 20172992 A JP20172992 A JP 20172992A JP 20172992 A JP20172992 A JP 20172992A JP H065465 A JPH065465 A JP H065465A
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JP
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film
vapor
electrode
layer
metal
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JP20172992A
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Inventor
Tomoyuki Minami
智幸 南
Kazuyoshi Koide
和佳 小出
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Toyo Metallizing Co Ltd
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Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 フィルム上にマージン部を含む、特殊構造の
金属蒸着層を形成した電極箔を使用し、その上下にマー
ジン部を含む蒸着金属電極を形成した新しい形式のフィ
ルムコンデンサを提供することによって、より小形化し
ながら、高い静電容量を得ること、積層化、チップ化を
容易にすること。 【構成】 フィルム6上にマージン部を含む、カラム構
造のTi,Zr,Ta,Cr,Ni,Al,Sn,Wか
ら選ばれた金属蒸着層8を形成し、表面層10を酸化又
は窒化し、その上下にマージン部を含む蒸着金属電極7
及び9を形成した高容量フィルムコンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新しい方式のフィルム
コンデンサに関する。更に詳しくは、本発明はフィルム
コンデンサの小型化、大容量化及びチップ化、積層化技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子、電気機器の進歩は、それらを構成
する部品の性能向上に負うところが大きい。特に、各機
器の小形化、軽量化が強く要望されており、そのための
部品の小形化、コンパクト実装技術の進歩は著しい。コ
ンデンサにおいては、特に静電容量の大幅な向上、リー
ド線を用いないチップ化が望まれている。
【0003】コンデンサを小型化、高容量化するために
は誘電層の誘電率を上げるか、誘電層の膜厚を薄くする
か、対向電極の表面積を拡大することが必要である。そ
して現行のアルミニウム電解コンデンサでは、図1、図
2に示すように一般にアルミニウム箔にエッチングを施
して多数のボアを形成し、表面積を拡大した後、陽極酸
化によりAlの誘電層を形成し、アルミニウム電
解コンデンサの静電容量を増加させている。しかしエッ
チングによるアルミニウム箔の表面積拡大は、アルミニ
ウム箔の強度の低下を伴い、エッチングの後のアルミニ
ウム電極材料の厚さを薄くする限界に近くなっている。
また、構成上、陽極用、陰極用アルミニウム箔及びセパ
レータ2枚の計4種類の材料を巻回し、コンデンサ素子
を形成し、引出しリードタブを箔に加締等の方法で接続
しており、現状の構造を脱却するには多くの問題を有し
ていた。
【0004】一方、電子部品の高密度実装の有力な手段
の一つとしてチップ実装が行われている。これまでチッ
プ化できるコンデンサとしてはセラミックコンデンサの
みであったものが、最近ではタンタル電解コンデンサや
アルミニウム電解コンデンサまでもチップ化が進行して
きた。
【0005】このような情勢の中にあってフィルムコン
デンサとしては、ポリエステルフィルムやポリプロピレ
ンフィルム等のプラスチックフィルムと金属箔を併せ巻
きしたり、あるいはかかるフィルムに金属蒸着を施して
巻回したりしてコンデンサを形成している。
【0006】しかしながら、かかるフィルムコンデンサ
では高容量化、チップ化への対応が不十分であった。上
述の如く、現行のフィルムコンデンサは有機高分子のフ
ィルムを誘電体とし、これに金属箔あるいは蒸着による
対向する二つの電極を構成した上でこれを巻き取るとい
う構造をとっている。このため静電容量は、有機高分子
フィルムの誘電率と厚さによる制限を受けており、また
チップ形コンデンサに要求されるハンダ耐熱性試験で収
縮または融着し、コンデンサとしての機能を有しない欠
点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来技術の諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的と
するところは、アルミニウム電極箔が不用で、電気特性
の安定した高静電容量が得られ、小形化、軽量化が可能
で、そのチップ化への対応が容易であるフィルムを支持
体として使用し、酸化あるいは窒化した金属蒸着層を誘
電体とする高容量コンデンサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
プラスチックフィルムの少なくとも片面に、一端部を残
して他の全面にTi,Zr,Ta,Cr,Ni,Al,
Sn及びWから選ばれた金属、もしくは合金からなるカ
ラム構造の集合体状の蒸着金属層を形成すると共に、該
蒸着金属カラム層の少なくとも表面層を酸化又は窒化さ
せてなる電極箔の上に、更に互いに異なる一端部を残し
て上部電極として蒸着金属電極を形成し、巻回あるいは
積層してなることを特徴とする高容量フィルムコンデン
サ、あるいはプラスチックフィルムの少なくとも片面
に、一端部を残して他の全面に下部電極として蒸着金属
電極層を形成し、この上から片面に一端部を残して他の
全面にTi,Zr,Ta,Cr,Ni,Al,Sn及び
Wから選ばれた金属、もしくは合金からなるカラム構造
の集合体状の蒸着金属層を形成すると共に、該蒸着金属
カラム層の少なくとも表面層を酸化又は窒化させてなる
電極箔の上に、更に互いに異なる一端部を残して上部電
極として蒸着金属電極を形成し、巻回あるいは積層して
なることを特徴とする高容量フィルムコンデンサによっ
て達成される。
【0009】本発明の電極箔を構成する基体としては、
両端部に金属を溶射して電極引出し部を構成する点か
ら、非導電性のプラスチックフィルムの採用が好まし
い。
【0010】前記基体のプラスチックフィルムを構成す
る樹脂の具体例には、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル
類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリフェニ
レンスルフィド類、ポリエーテルエーテルケトン等のポ
リエーテル類、ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、ポ
リカーボネート、ポリヒドラジド、ポリイミド等が挙げ
られるが、電気特性や価格の点でポリエチレンテレフタ
レート、ポリプコピレン、ポリフェニレンスルフィドフ
ィルムが好ましい。これらのプラスチックフィルムは機
械的強度や安定性の点で、二軸延伸されてフィルム化さ
れていることが好ましい。該プラスチックフィルムの厚
さは、機械的強度と占有体積の関係から0.5〜50ミ
クロンの範囲が好ましく、1.5〜15ミクロンの範囲
がより好ましく、より薄膜化することができる。
【0011】前記基材の表面は、実質的に平滑であるこ
とが好ましく、具体的には平均表面粗さが50〜500
0オングストロームであることが好ましい。本発明のプ
ラスチックフィルムは、金属薄膜層の形成に先立ち、コ
ロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処
理、粗面化処理等の表面処理や、公知のアンカーコート
処理が施されても良い。
【0012】本発明においては、カラム構造の集合体か
らなる多孔質金属蒸着層を形成するのに先立って、必要
に応じて基材上に導電性の蒸着金属電極を真空蒸着、電
子ビーム蒸着、イオンプレーティング、スパッタ等の手
段によって形成することを採用してもよい。即ち、本発
明ではプラスチックフィルム等の非導電性基材の上に、
カラム状金属蒸着層を形成するのに先立って、蒸着金属
電極を形成させることができる。
【0013】尚、該蒸着金属電極は、導電性が高いほど
誘電損失が小さくなり好ましいので、アルミニウム、亜
鉛、スズ又は銅の純度の高いものであることがより好ま
しい。また該蒸着金属膜の厚さは、厚いほど導電性が良
好になり、一方薄いほどセルフヒーリングしやすいの
で、0.01〜0.3ミクロンの範囲が好ましい。
【0014】本発明において、形成されるTi,Zr,
Ta,Cr,Ni,Al,Sn及びWの群から選ばれた
金属、もしくは合金からなる少なくとも一つの金属蒸着
層は、静電容量を向上するために、特にカラム構造の集
合体状に形成されることを本質とする。このようなカラ
ム構造とするためには、公知の斜め蒸着法や不活性ガス
中蒸着法、更にはガス吹込み蒸着法等が利用できる。
【0015】本発明におけるカラム構造を図3に、比較
として従来から使用されているアルミニウムエッチング
箔の構造を図2に示している。エッチング箔は平滑な表
面に凹状のボア(ピット)が形成されているが、不均一
であり、表面拡大率を高めるためには深くする必要があ
る。またピットの径は0.1〜1.5ミクロン(100
0〜15000オングストローム)、ピットの個数は5
×10〜3×10個数/cmであり、表面拡大率
をコントロールする技術に限界があった。一方、図3は
本発明のカラム構造及びその集合体を模式的に示したも
のであり、金属薄膜の厚さ方向に成長した柱状の粒子の
集合体である。表面拡大率を高めるためには、カラム構
造と共に、カラム間隙が重要であり、静電容量を向上さ
せるには各カラムがそれぞれ分離した構造を持つのが好
ましいが、もちろんこれらの構造に限定されるものでは
ない。電解液の含浸性から、該カラムが該基体表面に対
して垂直の場合、傾斜している場合、カラムの形状が根
元が細い場合、表面側で先細に形成されている場合等静
電容量に大小が生じたり、耐熱試験時の静電容量の変化
率に差が生じたりするが、限定されるものではない。
【0016】本発明におけるカラム個数は薄膜表面の走
査型電子頭微鏡写真から、また膜厚さ及びカラム間隙
は、試料を超薄切片に切り出し、透過型電子顕微鏡にて
金属薄膜即ちカラムの集合体の断面を観察して測定され
る。表面拡大率は、気体吸着によるBET法等による表
面積の測定から求めることができる。
【0017】本発明では、カラム個数が5×10〜1
×1012個数/cmで、カラム間隙が50〜500
0オングストローム、カラム層の厚さが300〜500
0オングストローム、表面拡大率が50〜1000倍の
カラム状をなしていることが好ましい。
【0018】本発明において、該基体に該カラム構造か
らなる金属薄膜を形成する方法としては、抵抗加熱真空
蒸着、誘導加熱真空蒸着、電子ビーム加熱真空蒸着、レ
ーザー加熱真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング等の真空蒸着法を採用されるが、該基体を冷却ロ
ールを使用するか、あるいは加熱ロールで常温から35
0℃の温度範囲に加熱し、該金属薄膜を1個以上の吹出
口を持つガス流入口から、少なくとも0.03リットル
/分以上の不活性ガス、窒素ガス、炭酸ガス、一酸化炭
素ガス、あるいは炭化水素ガス等を流入しながら、蒸着
させることが好ましい。カラム間隙を含むカラム構造の
集合体を形成し、表面拡大率を大幅に向上させるために
は、より好ましくは多数孔の吹出口から各種ガスを吹き
込むことによって達成できる。静止系のガス置換では表
面拡大率が向上しなく、不均一である。そのため、少な
くとも0.03リットル/分以上のガス流量で、各種ガ
スを流入することが好ましい。流量が多くなればなるほ
どカラム形状が大きくなり、カラム間隙が大きくなる
が、流量は真空チャンバーの大きさ、吹出口の数等によ
り適宜決定できる。
【0019】更に、本発明では該基体を、予熱あるいは
加熱ロールで加熱するとか、コロナ放電処理、イオンボ
ンバード処理、プラズマ放電処理等の表面処理をして、
基材と金属薄膜との密着性を向上する以外に、カラム個
数及びカラム間隙を制御でき、特に電解液の含浸性を改
良でき、耐熱試験時の静電容量の変化率を随時抑制でき
る。本発明におけるTiのような高融点金属を蒸発させ
るためには、電子ビーム加熱法を採用することが好まし
い。これらの蒸発源と基体の間に高周波電力を放射する
等して、イオンプレーティングを行うことは適宜許され
る。
【0020】該不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスを採用
することができるが、アルゴンが好ましい。窒素ガスは
通常単独あるいは不活性ガスを含む窒素ガスの形で使用
されるが、窒素ガスと不活性ガスを別々の吹出口から導
入することも、金属薄膜のカラム構造を制御したり、静
電容量を増加させる効果があるので好ましい。また、不
活性ガスに少量の酸素を添加することも、薄膜の微細構
造を細かくして、静電容量を増加させる効果があるので
好ましい。その他に、炭素を含む炭酸ガス、一酸化炭素
ガス、炭化水素ガス等も使用することができる。
【0021】本発明を構成するカラム構造金属蒸着層
は、自然酸化、加熱下あるいは/及び真空下の酸化、窒
化、蒸着あるいはスパッタ時の反応性蒸着による酸化あ
るいは窒化、電気的な陽極酸化等により、表面層の酸
化、窒化をコントロールすることができる。
【0022】本発明の前記した目的を達成するために、
蒸着金属電極層は、蒸着層を形成しない部分(マージン
部)と蒸着層を形成した部分とを併存させることを特徴
とする。前記マージンの形成法としては、公知のテープ
マージン法、オイルマージン法、レーザマージン法等が
採用できる。本発明では、従来から採用されているリー
ド線によるリード端子法も採用できる。更に電極部が露
出した部分を半田浴中に浸漬したり、金属溶射により得
られる各層を接続した電極を形成でき、チップ状コンデ
ンサの製造を容易にすることに寄与できる。
【0023】本発明においてカラム構造の集合体からな
る金属蒸着層、蒸着金属電極を蒸着してなるフィルム
は、片面蒸着品と両面蒸着品とが含まれる。該金属蒸着
層、該蒸着金属電極は全面に蒸着しなく、蒸着をしてい
ないマージン部を形成させる。マージン部のとり方は制
限されないが、交互に誘電体層、導電体層が分離される
ように工夫するのが好ましい。マージンのとり方には、
単層巻型、複層巻型の2種類があり、それぞれ異なる。
【0024】巻回型コンデンサの場合、例えば、巻回の
終端において、蒸着金属部が表面に一部露出するように
位置を調節する。巻き取ったコイル状箔から巻回軸を抜
き取り、素子が得られ、この素子の表面に表れる蒸着部
に各々アルミニウム用ハンダを用いてハンダ付けする。
ハンダ付けの完了した素子を熱硬化性樹脂で外装した
後、ハンダ付け部分の外装樹脂を研磨してハンダ付け部
分を露出した上で、この研磨部に金属を溶射する。この
ようにしてチップ型コンデンサが完了する。
【0025】積層型コンデンサの場合、例えば、スリッ
トされた長尺テープを積層し、長尺素子を作成する。そ
の両端面にハンダを溶射し、電極引出し部を形成し、熱
処理した後、電極引出し部の未研磨表面をグラインダに
より除去する。長尺素子をフライスにより切断し、切断
面と電極引出し部とを有するチップ型コンデンサ素子が
完成される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図3〜図6に示す積層形フィ
ルムコンデンサの実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されない。
【0027】実施例1 長尺ウエブ走行系を備えた連続型電子ビーム加熱法真空
蒸着装置に、厚さ6ミクロンの長尺ポリフェニレンスル
フィドフィルム(PPSフィルム)を装着した。下部電
極としてアルミニウムを600オングストローム真空蒸
着したフィルムで、片側端部に長さ方向に沿って2mm
の非蒸着部、及び横幅方向の非蒸着部を形成した。更
に、電子ビーム加熱器に純度99.9%のチタンインゴ
ットを充填した後、真空槽内を排気口より真空排気し
て、隔壁、マスク、及び蒸着ドラムで仕切られた下槽内
圧力を6×10−5Torr以下にした。次に電子ビー
ム加熱器上部にサーキュラー状に設置された多孔ノズル
を通じて、チタン蒸気に向けてアルゴンガスを0.8リ
ットル/分の速度で流入し、厚さ0.1ミクロンのチタ
ンからなるカラム状構造の蒸着膜を形成した。かくして
得られたコンデンサ用電極箔を電気的に陽極酸化したも
のを電極箔として使用する。更に、その上に上部電極と
して互いに相異なる一端部を残して、アルミニウムを6
00オングストローム真空蒸着する。
【0028】図4の(1)に示すように、PPSフィル
ム6の一端面を除いて、マージン部を形成するように所
定の面積において高純度アルミニウム7をPPSフィル
ム6の上に下部電極として蒸着する。次に該蒸着したア
ルミニウム7上に同じ面積でカラム状チタン薄膜を厚さ
約0.1ミクロン(1000オングストローム)の蒸着
膜構造体8を形成し、表面を陽極酸化して酸化誘電体層
10を形成する。次に図4の(2)に示すようPPSフ
ィルム6の片面上で、且つ(1)に示す蒸着位置と対抗
するように、高純度アルミニウム9を1000オングス
トローム上部電極として蒸着する。次に図5に示すよう
に、電極方向が交互になるように、電極11、電極1
2、電極11、電極12の順に所定容量に相当する枚数
を重ね合わせ、プレスして密着させ、積層素子を形成す
る。次に図6に示すように、積層素子の両端面に高純度
アルミニウム13をメタリコンし、その上に引出しリー
ドをスポット溶接等により接続し、積層形フィルムコン
デンサを形成する。
【0029】本発明の構成は、従来から採用されている
リード線によるリード端子法も採用できるが、金属溶射
や半田浸漬等により、各層を接続した電極を形成でき、
チップ状コンデンサの製造を容易にすることに寄与でき
る。
【0030】このようにして得られたコンデンサの単位
容積当たりの静電容量は120,000(PF/m
)の高容量であった。このコンデンサを260℃の
ハンダ液中に10秒間浸漬したが、電気特性の変化率は
1%以内であった。
【0031】
【発明の効果】本発明のコンデンサは、カラム構造の蒸
着層を形成し、酸化あるいは窒化層の膜厚を極めて薄く
コントロールできることから、飛躍的に高静電容量化を
達成できるものである。更に従来高静電容量コンデンサ
として使用されている電解コンデンサの電極箔では、3
0〜50ミクロンのアルミニウム箔が使用されているの
に対し、本発明では、使用されるプラスチックフィルム
支持体の厚さと蒸着層の厚さとの総和をみても、1.5
〜12ミクロンであり、薄く、小形化の寄与が大きい。
しかも固体電極化することにより、電解液、セパレータ
が不用であり、より小型化できる。また取出電極とし
て、ハンダ電極、溶射電極を採用することができ、チッ
プ状コンデンサの製造を容易にすることに寄与すること
ができ、工業的価値が大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電解コンデンサの断面図。
【図2】従来のアルミニウムエッチング電極箔の模式図
の一例。
【図3】本発明の電極箔のカラム構造を示す模式図の一
例。
【図4】本発明に係る積層形フィルムコンデンサの電極
で、(1)は電極の平面図、(2)は電極(1)の正面
図。
【図5】本発明に係る積層形フィルムコンデンサの製造
過程における前段組立説明図。
【図6】本発明に係る積層形フィルムコンデンサの製造
工程における後段組立説明図。
【符号の説明】
a 基体 b カラム構造の蒸着金属薄膜 c 基体平滑図 d エッチングによるボア e アルミニウム箔基体 1 外部端子 2 引出しリード板 3 コンデンサ素子 4 封口板 5 ケース 6 プラスチックフィルム基体 7 蒸着金属下部電極層 8 カラム構造蒸着金属層 9 蒸着金属上部電極 10 酸化あるいは窒化表面層 11,12 積層形フィルムコンデンサの電極 13 メタリコン金属

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、一端部を残して他の全面にTi,Zr,Ta,C
    r,Ni,Al,Sn及びWから選ばれた金属、もしく
    は合金からなるカラム構造の集合体状の蒸着金属層を形
    成すると共に、該蒸着金属カラム層の少なくとも表面層
    を酸化又は窒化させてなる電極箔の上に、更に互いに異
    なる一端部を残して上部電極として蒸着金属電極を形成
    し、巻回あるいは積層してなることを特徴とする高容量
    フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、一端部を残して他の全面に下部電極として蒸着金属
    電極層を形成し、この上から片面に一端部を残して他の
    全面にTi,Zr,Ta,Cr,Ni,Al,Sn及び
    Wから選ばれた金属、もしくは合金からなるカラム構造
    の集合体状の蒸着金属層を形成すると共に、該蒸着金属
    カラム層の少なくとも表面層を酸化又は窒化させてなる
    電極箔の上に、更に互いに異なる一端部を残して上部電
    極として蒸着金属電極を形成し、巻回あるいは積層して
    なることを特徴とする高容量フィルムコンデンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152590A (ja) * 2007-12-18 2009-07-09 General Electric Co <Ge> 高静電容量フィルムコンデンサシステムおよびその製造方法
JP2010034556A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 General Electric Co <Ge> 高温フィルム・コンデンサ
US10607784B2 (en) 2015-03-26 2020-03-31 Kyocera Corporation Film capacitor, combination type capacitor, inverter, and electric vehicle

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