JPH0654182A - 画像走査装置 - Google Patents

画像走査装置

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JPH0654182A
JPH0654182A JP5085676A JP8567693A JPH0654182A JP H0654182 A JPH0654182 A JP H0654182A JP 5085676 A JP5085676 A JP 5085676A JP 8567693 A JP8567693 A JP 8567693A JP H0654182 A JPH0654182 A JP H0654182A
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image
pixel
lens
optical
scanning
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ジェイ.シーチマン ネド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学/電気撮像装置における画像忠実度を改
善すること。 【構成】 光センサーアレイ82の個々のセンサー部位
の付加補正係数も、ピクセル較正RAM96内に格納さ
れる。次の文書走査の間、各ピクセルからの信号がピク
セル補正回路94を通過するときに、そのピクセルを検
出した個々のセンサー素子の倍増係数と付加補正係数が
ピクセル較正RAM96から読み出され現在のピクセル
信号に付与される。このようにして、各ピクセルは、光
センサーアレイ85の個々のセンサー素子の特性のばら
つきから生ずる利得と偏差の僅かな偏差を補正される。
この較正手法も、レンズ85とランプ65の特性により
ひきおこされる光センサーアレイに沿った照度のばらつ
きを補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子複写装置における光
学画像形成システムに関する。殊に、本発明は光学的に
生成された画像データを表示する電気信号を補正するこ
とによって光学的な焦点はずれ(デフォ−カス)や、そ
れに関連する光学システムの誤差を補正するためのシス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子複
写装置やファクシミリ伝送装置は、文書のごとき画像を
光学的に走査してその光学、情報を電気画像信号に変換
するスキャナを使用している。従来より、入力文書のラ
スタ−走査を行い、そのデータを表示する電気信号を生
成するために、幾つかのタイプの光学装置が一般に使用
されている。図1は、文書を走査して縮小サイズの画像
を直線配列の光センサー群上に生成するために縮小光学
システムと共にしばしば使用される幾つかの構成のうち
の一つを示す。この構成は、レンズの物体共役の誤差、
即ち、レンズからミラーを経て原文書(原稿)に至る光
路の誤差に対して比較的許容性がある。この光路長の±
1ミリメ−トルの範囲の偏差は、倍率に顕著な変化を引
き起こすが、光センサーアレイ上に形成される光学画像
の焦点や鮮鋭度を劣化させる影響は殆どもたないのが普
通である。だが、一枚の複合レンズしか使用しないため
に、光センサーアレイにより検出される画像の線形部分
に沿って画像品質のばらつきが存在する恐れがある。そ
のような走査画像線の端からこの線の中心までの画像品
質のばらつきは、走査画像の中心のまわりで合理的な対
称度をもって生じることが多い。これら品質のばらつき
は、例えば、レンズの最適焦点の表面の曲率や、光学的
視野の中心からの距離によって変化することが知られて
いるその他の関連するレンズ収差によってひきおこされ
ることがある。これら収差の数学的記述はレンズ設計デ
ータからほぼ決定することができるが、レンズ製造プロ
セスから生ずる小さな誤差のためにその他の収差が生ず
る。しばしば”フルレ−ト/ハーフレート”スキャナと
称されるようなその他の単レンズ光学システムも似たよ
うな光学特性をもっている。その結果、縮小単レンズを
使用するスキャナは、たとえ走査中心がうまく焦点を合
せていても、走査線のエッジで画像品質の低下を示すこ
とがある。
【0003】電子複写装置における書類走査にしばしば
使用される第二の等級の光学装置は、図2に示す”全
幅”スキャナ−形式のものである。この場合、レンズア
レイは、(図のページ内(紙面奥)へと)単一倍率で全
幅光センサーアレイ上に撮像(画像形成)さるべき入力
文書(原稿)上の線の全範囲を延びる。従来より、反応
性が高く(走査速度が高い)、照明条件がゆるく(電力
消費量が少ない)、コンパクトな利点を与える非晶形
(アモルファス)もしくは結晶形のシリコン光センサー
アレイを使用する全幅スキャナが開発されている。これ
らスキャナはこれら性能上の利点を実現するためにコン
パクトな全幅レンズアレイを必要とする。このために最
も一般的に使用されているレンズは、図3に示すような
屈折率分布形ファイバーレンズアレイである。市販の屈
折率分布形レンズアレイは、光学効率が良く、単一倍率
要求を制御するうえで優れているが、例えば、縮小光学
設計と比べた時、被写界深度の能力は劣る、即ち、縮小
光学設計よりも相当、物体共役長の誤差に敏感である。
典型的には、効率の高い屈折率分布形レンズアレイの被
写界深度はほぼ±025ないし±5.50ミリである。
【0004】図4は、典型的な屈折率分布形レンズアレ
イの被写界深度特性を示す。図4のグラフはレンズアレ
イにより所定の空間周波数における焦点はずれ距離の関
数として得ることの可能な変調伝達関数(MTF)をプ
ロットしたものである。例えば、図4は、ミリあたり6
サイクルの市販レンズについてこれら特性を示したもの
である。MTF値は直接、レンズアレイからの画像の忠
実度レベルに相関する。所望の忠実度レベル(従って、
画像忠実度)を選択することによって、それらの曲線
は、所望のMTFを維持するために必要なレンズアレイ
の焦点はずれ距離(または被写界深度)を示す。図4に
おいて、横座標上の0は最良の焦点位置を示し、横座標
に沿った小さい目盛は数十ミリである。曲線Mは光セン
サーの線と一致する線に沿った主走査方向のレンズ特性
を表し、曲線Sは、副走査方向、即ち、主走査方向に対
して垂直な方向におけるレンズの特性を表す。図4か
ら、高い忠実度(MTF)レベルでは、焦点はずれ距離
の小さいばらつきによって、許容できないぼけ(不鮮
明)が生じ、そのぼけの大きさは走査方向と共に変化す
ることが明らかである(即ち、レンズは焦点誤差が大き
くなるにつれてこの画像品質の低下は、益々アナモルフ
ィックになる) その結果、このような全幅レンズアレ
イを使用する光学センサー構造は、画像忠実度条件を満
たす上で、十分な画像品質や解像度を与えず、従って、
そのようなスキャナの設計の使用を制約することが多
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像支持体
と、前記画像支持体上の画像を走査するスキャナであっ
て、画像支持体上の画像から光学画像デ−タを受取る光
学素子と前記光学素子から光学画像デ−タを受取り電気
デ−タ信号に変換する受光器とを備える前記スキャナ
と、各々が受光器により光学素子から受取られる光学画
像デ−タの複数の焦点はずれ状態のうちの異なる一つを
表わす複数の組の画像復元デ−タを提供する手段と、受
光器上の光学画像デ−タの焦点はずれ状態を判断する手
段と、前記判断手段によって判断される焦点はずれ状態
に基づいて前記提供手段により提供される画像復元デー
タの複数の組の中の一つの組を選択する選択手段と、
受光器から電気デ−タ信号を、また、前記選択手段から
一組の画像復元デ−タを受取り、前記選択手段から受取
られた画像復元デ−タに従って電気デ−タ信号を変更す
る信号処理手段と、からなることを特徴とする画像走査
装置。
【0006】本発明の目的は、システムの焦点はずれや
光学的視界位置の複数の状態を表す光学画像データの特
性が予め定められて、これら状態を補正するろ波(フィ
ルタ)係数がスキャナシステム内に格納されるようなシ
ステムにおいて達成される。その場合、特定のスキャナ
システムの焦点はずれしたり劣化した状態は、一もしく
はそれ以上の標準的な基準タ−ゲットを使用することに
よって判断される。その後、光センサ−アレイからの電
気画像デ−タは、先に決定されたシステムの焦点はずれ
や劣化状態にとってふさわしいように予め選択された補
正係数を活用する固定画像、もしくは時間と共に変化す
る画像を復元(再生)するフィルタ−によってろ波され
る。
【0007】
【実施例】図1について述べると、プラテン12を備え
る、画像入力端末装置10が示されている。例示された
画像入力端末10はマルチモ−ド、この場合はジュアル
モ−ドの入力端末装置で、表を下にしてプラテン12上
に位置する原稿11を第一の走査ステ−ション13で第
一のモ−ドでライン毎に走査し、第二の走査ステ−ショ
ン14で移動中の文書を第二のモ−ドで走査する。本図
からより明らかとなるように、画像入力端末装置10
は、走査中の文書画像を映像信号、即ち、ピクセルに変
換し、それらはメモリ−、通信チャネル、ラスタ−出力
スキャナ等の適切なユ−ザ(図示せず)に出力される。
【0008】画像入力端末装置10は、ベース部材2
0、側部部材(図示せず)、端部部材24、25、およ
び頂部部材26を備えた適当なフレ−ムもしくはハウジ
ング18を備え、これらの部材がプラテン12と共働し
て走査キャリッジ32が可動的に配置された内部27を
提供するようになっている。プラテン12の材質は、適
当な透明材料、通常の場合、ガラスで、第一のモ−ドで
入力端末装置10によって走査される最大寸法の文書
(原稿)と第二のモ−ドに必要なプラテン領域に適応で
きる長さと幅を持った矩形をしているのが普通である。
【0009】第一のモ−ドでは、走査キャリッジ32は
支持されて、一対の平行キャリッジ支持棒34により、
画像入力端末装置10の内部で、前後に運動する、即
ち、往復走査運動(図1の実線矢印により示される方向
に)を行なう。支持棒34は、キャリッジ32が適当な
ベアリング(図示せず)によりその上でスライド運動す
るように支持された形で、プラテン12下方に所定の間
隔をおいてフレ−ム上に取り付けることが望ましい。
【0010】キャリッジ32に対して制御された走査運
動を与えるために、駆動ねじ37はキャリッジ32と螺
合している。可逆駆動モ−タ−39は、ねじ37を時計
回り方向または反時計回り方向に回転させ、キャリッジ
32をキャリッジ支持棒34に沿って前後に移動させ
る。
【0011】線形走査もしくは画像読取り光センサ−ア
レイ40は、例えば、東芝モデルのTCD141CCD
チップとすることができ、キャリッジ32上に取り付け
られる。アレイ40は、アレイ40により観察される物
体線の反射率に比例する電位を有する信号を生成する一
連の(即ち、5000個の)個別的感光素子を備えてい
る。アレイ40による信号出力は、その後、適当な信号
処理回路(以下に述べる)に入力され、走査画像を表す
ビデオ画像信号もしくはピクセルを提供する。
【0012】撮像(イメ−ジング)レンズ55と折畳み
ミラ−56、57、58から成る光学系は、共働して光
学イメ−ジング路54を形成し、そこを通して、アレイ
40は、プラテン12と走査される文書の線状の部分を
見る。文書の線から反射された光線は下部方向にプラテ
ン12を通り、ミラー56に達し、そこからミラー5
7、58を経てレンズ55とアレイ40に至る。走査さ
れる文書の線を照明するために、長尺の露光ランプ65
と、それと共働する反射体70からなる照明アセンブリ
体64が、プラテン12の下側に隣接してキャリッジ3
2上に設ける。ランプ65と反射体70は、走査キャリ
ッジ32の走査運動方向に対してほぼ垂直な方向に延び
る。これにより理解されるように、反射体70はランプ
65により発せられた光を強化して、プラテン上の、ア
レイ40により走査される文書線に収束させる働きをす
る。
【0013】第一の走査モードでは、走査キャリッジ3
2は、プラテン12の一方の端の走査開始(SOS)か
ら走査終了(EOS)位置73へ、またSOS72位置
へ戻るように、モータ34により駆動される。アレイ4
0、撮像レンズ55、折畳みミラー56、57、58、
照明センサ64は走査ミラー32に固定して取り付けら
れ、キャリッジ32と同期して移動する。SOS位置7
2と共働して第一の走査ステーション13を示すEOS
位置73は,プラテン端の僅かに上流にあり、第二の走
査ステーション14用の余地を残してある。上記より理
解できるように、SOS位置72とEOS位置73間の
距離はそれぞれ、第一の走査ステ−ション13で走査さ
れる最大寸法文書(原稿)画像に適応するように選択さ
れる。
【0014】第二の走査モ−ドでは、走査キャリッジ3
2は、EOSステ−ション73を越えて、所定固定走査
位置74に移動する。本モ−ドでの走査中、走査キャッ
リジ32は静止しているが、走査される文書は、固定走
査位置74を過ぎて移動する。
【0015】走査文書11を固定走査位置74を越えて
移動させるために、定速トランスポ−ト(CVT)80
が設けられる。CVT80は、走査位置74の反対側に
配置された複数の間隔を置いた文書搬送ロール82を備
え、ロール82はそれと反対側のプラテン12の表面と
共働して、その間に文書供給ニップ83を構成する。
【0016】図2を参照すると、画像入力端末装置90
が示されている。同端末装置は全幅走査構成を備えてい
る。図1の画像入力端末装置の要素と類似する構造と機
能をもつ画像入力端末装置90の要素はそれと同様な番
号をふってある。画像入力端末装置90はマルチモ−ド
入力端末装置でもあり、第一の走査ステ−ション13
で、プラテン12上に表を下にして位置する原稿(文
書)11を、第一のモ−ドでライン毎に走査し、第二の
走査ステ−ション14で移動中の文書を、第二のモ−ド
で走査する。撮像入力端末装置10と同様にして、撮像
走査端末装置90は、走査中の文書画像を画像信号、ま
たはピクセルに変換し、それらは、メモリ−や、通信チ
ャネル、ラスタ−出力走査器等の適切な使用装置(ユ−
ザ)に出力される。
【0017】画像入力端末装置90は、ベース部材2
0、端部部材24、25および上部部材26を有する適
当なフレ−ム、またはハウジング18を備えている。そ
れらの部材はプラテン12と共働して、走査キャリッジ
33が可動に配置される内部27を提供する。プラテン
12上に配置された文書(原稿)11は、図1端末装置
に対して述べられたのと同様の方法で走査される。第一
の即ち、往復走査モ−ドでは、キャリッジ33と螺合し
た駆動ねじ37によって、キャリッジ33に対して制御
された走査運動が付与される。可逆駆動モ−タ−39は
正転又は逆転方向にねじ37を回転させることにより、
キャリッジ33をキャリッジ支持棒34に沿って前進ま
たは後退方向に移動させる。
【0018】このスキャナでは、キャリッジ33は、そ
の内部に、キャリッジ33を横切って図面の面に対して
垂直な方向に延びる光センサーアレイ82を取り付けて
いる。光センサ−アレイ82の幅は、プラテン12上で
画像形成されるべき文書の最大幅に等しい。照明アセン
ブリ64は、露光ランプ65と反射体70からなり、適
当な取り付け装置(図示せず)によりキャリッジ33上
に取り付けられる。キャリッジ33上には、屈折率分布
形レンズアレイ85も取り付ける。レンズアレイ85の
光軸は、プラテン12と光センサ−アレイ82間の光軸
と一致し、それは、図2の実施例では実質的に垂直とな
っている。屈折率分布形レンズアレイ85はキャリッジ
33を横切って、図面の面に対して垂直な方向に横断し
て延びる。レンズアレイ85の幅は、プラテン12上で
走査されるべき文書の最大幅と等しく、従って、全体と
して光センサ−82の幅にほぼ等しい。
【0019】その代りとして、画像入力端末装置は、個
々の光センサ−より成る二次元面積アレイを備えること
もできる。そのようなアレイの場合、感光素子は、プラ
テン12の撮像部分の一方向、例えば、図1と2のスキ
ャナの幅方向に延出し、プラテン12の撮像部分の長さ
の全体、もしくはその一部に沿って延びることができ
る。このようにすれば、文書の面積全体、もしくは重要
な部分は電子的に走査することができる。
【0020】図3についてみると、屈折率分布形レンズ
アレイ85を使用する典型的な走査構成が略示されてい
る。レンズアレイ85が副走査方向である矢印方向S1
に移動するにつれて、文書11のラインLoは逐次走査
される。ラインLoは、光センサ−アレイ82の逐次的
な走査によって矢印S2(主走査方向)の横断方向に電
子的に走査される。上記センサ−アレイは多数のCCD
チップよりなり、その各々は一連の個別的感光素子より
なり、アレイ82により観察される物体(対象)ライン
の反射率に比例する電位を有する信号を生成するように
なっている。先に述べたように、アレイ82により出力
される信号は、その後、適当な信号処理回路(以下に述
べる)に入力されて走査画像を表すビデオ画像信号、も
しくはピクセルを提供する。
【0021】屈折率分布形レンズアレイ85は、例え
ば、位置合せされた二連の屈折率分布形グラスファイバ
−レンズ99を備える。そのようなレンズアレイ85の
例は、日本板硝子よりSELFOCの商標で販売されて
いるSLA09形式のレンズである。ラインLoは、レ
ンズアレイ85を通して逐次撮像され、光センサ−82
上に画像ラインLiを形成する。図3に示すように、ラ
インLo上の所与の点(ピクセル位置)からの光学画像
情報は、個々のファイバ−レンズ88の一つ、もしくは
それ以上を通過して、光センサ−82上にイメ−ジング
される。
【0022】図5についてみると、本発明を具体化する
ことの可能な典型的な電子複製(写)スキャナの基本的
な機能が示されている。プラテン12上での文書11の
ラスタ−走査は、レンズ85とセンサ−82の副走査方
向への機械的運動とあいまって、線形光センサ−アレイ
82の電子走査の結果として行なわれる。副走査方向の
各点で、線形光センサ−アレイ82の出力は、レンズ8
5がセンサ−アレイ82上に撮像(イメ−ジ)した文書
の単一ラインに沿った反射率情報を表す電子画像信号と
なる。そのため、この信号は、電子的、または主走査方
向にサンプリングされる画素、即ち、ピクセルの行の情
報を表す。文書11上のこの方向へのサンプリングピッ
チは、レンズ85の倍率と線形光センサ−アレイ82の
個々のセンサ−の間隔により決定されるように、多くの
場合、インチあたり300−600サンプルである。副
走査方向へセンサ−82とレンズ85が機械的に運動す
ることによって、一連の行のピクセルが検出される。そ
の場合、副走査ピッチもしくは間隔は、光学アセンブリ
が一本の電子ライン走査の初めから次の電子ライン走査
の開始まで前進した距離によって決定される。また、こ
の副走査ピッチ、即ち、ピクセル行間の隔たりは、普
通、インチあたり300乃至600行の範囲にあるのが
普通であるが、一行内のピクセルピッチとは必ずしも同
一ではない。
【0023】センサ−制御クロック91は、光センサ−
アレイ82に対して必要なタイミング情報を提供し、一
行内のピクセルがアナログ信号バッファ−92内にクロ
ッキングされる速度と一連の電子ライン走査の各ライン
走査が開始される時刻を決定する。アナログ信号バッフ
ァ−92は、一時に一行ずつ、このピクセル系列を受取
り、アナログ−デジタル(A/D)変換段(ステ−ジ)
93を適切に駆動するために必要なアナログ信号条件
(信号利得とオフセット等の)を提供する。A/D変換
器93では、それぞれのアナログピクセル信号は、デジ
タル値に変換された後、保存され、更にデジタル電子的
方法により処理される。例えば、アナログピクセル信号
は0ボルト(文書反射率が0%であった点を表す)から
1ボルトの値(95%の文書反射率が検出された点を表
す)に変化するように条件づけられる(調節される)こ
とができる。A/D変換器93は、その後、この連続的
なアナログ電圧レンジを、離散的な一組のデジタル数値
に変換する。例えば、もし8ビットA/D変換器が使用
される場合には、信号は8ビット二進数により表現可能
な2の8乗=256個のレベルの一つに変換される。そ
のように表すと、信号は従来のデジタル電子装置で操作
することができる。
【0024】図5に示すように、ピクセル補正能力を信
号処理に含ませることも通常のやり方である。線形光セ
ンサ−アレイ82は、2000乃至8000個の個別的
な光センサ−部位を備える場合が多く、それらは、先に
述べたように、文書11上の情報ラインを、電子走査方
向にサンプリングする。大きさやその他の関連するパラ
メ−タ−に僅かなばらつきがあるために、これら光セン
サ−部位はそれぞれ、その光応答と暗部偏差(オフセッ
ト)電圧が僅かに変化することになろう。高品質複写シ
ステムでは、これらのばらつきを補償して補捉画像の縞
のごとき画像品質を防止する必要がある。そのような較
正を得る一つの手法としては、プラテン上でかつプラテ
ン12上に配置された文書11により占められる領域外
に配置された較正ストリップ101を利用することであ
る。較正ストリップ101の位置は、プラテン表面15
の上部と文書位置合わせガイド100の底面の間とする
のが普通である。較正ストリップ101は、幅がほぼ6
乃至10mmで一列の光センサ−アレイ82により検出
される距離全体を延びる均一な高反射率領域と、それと
同一サイズの隣接する低反射率領域とから構成すること
ができる。両領域ともレンズ85方向にスキャナ内へ面
している。システムCPU99の制御の下で、レンズ8
5と光センサ−アレイ82とは、線形光センサ−アレイ
82がこのストリップ101の均一な高反射率領域のみ
を見るように位置決めする。各ピクセルを一定の出力電
圧に調節するために必要な増倍率(ファクタ−)が計算
され、光センサ−アレイ82内の各センサ−部位に対し
て1ファクタ−がピクセル較正RAM96内に保存され
る。次に、レンズ85と光センサ−アレイ82は、光セ
ンサ−アレイ82が較正ストリップ101の隣接低反射
率もしくは黒領域をみることができる位置に移動され
る。ここで付加の係数(ファクタ−)がそれぞれのピク
セルに対して計算され、同係数によって、ピクセル全部
は、光が殆どまたは全く存在しない下で、同じ出力信号
を生成することになる。光センサ−アレイ82の個々の
センサ−部位の付加補正係数も、ピクセル較正RAM9
6内に格納される。次の文書走査の間、各ピクセルから
の信号がピクセル補正回路94を通過するときに、その
ピクセルを検出した個々のセンサ−素子の増倍係数と付
加補正係数がピクセル較正RAM96から読出され、現
在のピクセル信号に付与される。このようにして、各ピ
クセルは、光センサ−アレイ85の個々のセンサ−素子
の特性のばらつきから生ずる利得と偏差の僅かな偏差を
補正される。この較正手法も、レンズ85とランプ65
の特性によりひきおこされる光センサ−アレイに沿った
照度のばらつきを補償する。
【0025】補正ピクセルの幾つかの走査線は、その
後、ピクセルラインバッファ−95内に記憶される。こ
のことが必要なのは、続く画像処理が、主走査方向と副
走査方向の双方への現在処理ピクセルに隣接したピクセ
ルからの信号を利用できるからである。図6についてみ
ると、画像処理のためのピクセルコンテキスト(前後関
係)を、現在ピクセルを処理するために必要な隣接行数
と各行の隣接ピクセル数の形で表すことができる。例え
ば、3x5ピクセルコンテキスト102は、各行から5
個のピクセルを有する三本の隣接走査線(即ち、ピクセ
ル行)が、画像処理のために使用されることを意味して
いる。ピクセルの位置は、図6に示すように、符号(ラ
ベル)づけすることができる。それらピクセルは二つの
指標(インデックス)で番号付けする。最初の指標は、
現在ピクセルの走査線に対する走査線位置を表す。第二
の指標は、現在ピクセルに対する同一走査線に沿ったピ
クセル位置を表す。現在処理中のピクセルをpo,oで
表せば、po,oのすぐ上の走査線のピクセルはp-1、
oであり、すぐ右はpo.1 である等である。新たなピ
クセルが処理される場合には、同ピクセルはpo.oと
なり、3x5ピクセルコンテキスト102は、新たなピ
クセル周囲の同じ相対位置にシフトする。本例に於いて
は、三つの隣接する走査線について得られるピクセル信
号情報を持つことが明らかに必要であり、この情報はピ
クセルラインバッファ−95内に記憶される。
【0026】これらピクセル信号情報の多数の線は、次
に、デジタル画像処理回路97に使用可能となる。この
回路では、選択されたピクセルコンテキスト102にお
ける各ピクセルは、ろ波係数読取り専用メモリ−(RO
M)98内に記憶される予め選択された係数を乗じら
れ、その積は加算されて、現在ピクセルの新たな値が作
り出される。このプロセスは選ばれた一組の係数が新た
なピクセルとそのピクセルのコンテキストの中における
周囲のピクセルに付与される形で、全てのピクセルに対
して繰返される。例えば、先に引用した3x5コンテキ
スト102では、一組の15個の係数は、ろ波係数RO
M98内に記憶される。もしこれらが次のようにラベル
付けされて、 a-1,-2, a-1,-1 a-1,0, a-1,1 a-1,2 a0,-2 a0,-1 a0,0 a0,1 a0,2 a1,-2 a1,-1 a1,0 a1,1 a1,2 3x5コンテキスト102内の関連するピクセルと一致
すれば、デジタル画像処理回路は現在ピクセルpo,o
を、下記の式(1)に従って新たな値Pnewに変換す
ることになる。
【0027】
【数1】
【0028】次のピクセルが処理される場合には、その
新たなコンテキストは,この係数の組によって同様に処
理され,この新たなピクセルに対する新たな値を生成す
ることができる。各組が特定タイプの画像を処理するよ
うに予め選択される形で、ろ波係数ROM98内に多数
の係数の組が維持されることができる。一組を連続的な
色調の画像向けとして、もう一つの組をテキスト画像向
けとすることができる。適当な組の係数をスキャナの操
作員が手で選択するか、特定のクラスの画像を認識する
回路(図示せず)により自動的に選択することができ
る。現在ピクセルに適用される係数の組はすこぶる迅速
に変更することができる。即ち、その組は、必要とあら
ば、ピクセル単位で変更することができる。システムC
PU99は、その関連する読み出し専用メモリ−(図示
せず)内に記憶されたコンピュ−タ−コ−ドから動作し
て上記回路と作動を全体として調和させることを理解さ
れたい。
【0029】レンズ85により導入される焦点はずれエ
ラ−の存在下で、光センサ−アレイ82により供給され
る画像デ−タの品質を改善するために、3段階画像復元
(再生)プロセスを使用する。その三段階とは、 (1) 予期される焦点誤差の範囲全体にわたり、幾つ
かの焦点はずれレベルで、レンズ85の焦点はずれ撮像
(イメ−ジング)特性を計測及び/又は計算により判断
し、各レベル毎に適切な画像再生フィルタを演算する。 (2) 画像入力端末装置が適切に配置された焦点測定
タ−ゲットを走査することによって、その現在の焦点は
ずれ状態をダイナミックに測定することを可能にし、部
品とアセンブルの誤差を補償するために必要とされる焦
点はずれ補正のレベルを確立する。 (3) デジタル画像処理回路を使用することによっ
て、現在の焦点はずれの状態によって示される画像復元
ろ波係数の組を選択する。
【0030】このプロセスを図2に示す全幅走査システ
ムについて解説する。同装置は図5に示すスキャナの機
能を備えるものと仮定する。このプロセスは、更に、図
1に示すような単レンズタイプのスキャナに適用できる
ことは、以下の説明から明らかであろう。
【0031】第一の段階では、レンズ85の焦点はずれ
特性が、各段階の適切な画像復元フィルタ−を決定する
ために予期される焦点誤差の範囲全体にわたって、幾つ
かの焦点はずれの段階もしくはレベルで測定及び/又は
計算される。そうするために、選択レンズ設計のポイン
トスプレッドファンクションもしくはラインスプレッド
ファンクションを焦点はずれ誤差の関数として、焦点は
ずれの0乃至4ミリの範囲にわたる通常幾つかの段階で
決定される。ポイントスプレッドファンクションが決定
される予期焦点はずれの範囲内での段階もしくはレベル
の数は、レンズ85のタイプ、スキャナ光学系の予想さ
れるアセンブリ(組付け)誤差、及び発生しうる文書位
置の誤差に依存する。通常、ポイントスプレッドファン
クションもしくはラインスプレッドファンクションが決
定されるレベルの数は2より大きく、10より小さい。
【0032】図4について先に述べたようなレンズアレ
イ特性のアナモルフィックな性質のために、二次元ポイ
ントスプレッドファンクションを使用するこれらのレン
ズを特徴づけ、文書上の全方向に対する画像劣化特性を
補捉することが望ましい。図7についてみると、0.5
ミリの焦点はずれ誤差が導入された場合の日本板硝子S
LA09レンズアレイについてグリ−ン光で測定された
典型的なポイントスプレッドファンクションが示されて
いる。本図は、文書11上の光点が光センサ−上に対応
する点としては撮像されないが、光センサ−アレイ82
のほぼ0.15ミリのx位置範囲とほぼ0.10ミリの
y位置にわたってぼやけるような焦点はずれ強度分布を
備えることを示している。このポイントスプレッドファ
ンクションの多数のピ−クは、アレイ内の隣接するレン
ズから焦点はずれ画像面内の同一点へ収束する働きがな
いためにひきおこされる。かくして、図7に示すタイプ
のポイントスプレッドファンクションが、計算、もしく
は測定され、予期される焦点はずれ誤差の範囲全体にわ
たる幾つかの焦点はずれ位置に記録される。例えば、そ
れらは、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、
3.0、3.5、4.0ミリメ−トルの焦点はずれの段
階について記録され、1組の8個の焦点はずれの記述を
作り出すことができる。もしスキャナがカラ−分離モ−
ドで動作する場合には、レンズの挙動が光源のスペクト
ル特性と共に相当変化する場合には、光源色のそれぞれ
にこの組の8個のポイントスプレッドファンクションを
補捉することも必要と成るかもしれない。このようにす
ることによって、光学系の焦点はずれ特性を決定する上
で、レンズ85の色収差を考慮することができる。
【0033】焦点はずれポイントスプレッドファンクシ
ョンのそれぞれを二次元空間周波数領域に記述すること
がデジタルフィルタ−を設計する上で一般的なやり方で
あり、有効である。このことは、ポイントスプレッドフ
ァンクションの二次元フ−リエ変換を計算して、その結
果をゼロ周波数原点に対して1で正規化することによっ
て達成される。これは、光学系解析とデジタルフィルタ
−設計の分野で周知の手続であって、その結果得られる
関数は、二次元変調伝達関数、即ち、2−DMTFとし
て知られている。例えば、図8は、図7の0.5mm焦
点はずれポイントスプレッドファンクションからそのよ
うにして計算される2−DMTFのプロットである。こ
のようにすることによって、焦点範囲にわたり記録され
たポイントスプレッドファンクションの各々は、変換さ
れて、それに対応する一組の2−DMTFがつくりださ
れる。
【0034】信号の望ましくないぼけを補正するために
は、上記2−DMTFで計算された情報を用いて記録さ
れたぼけ関数の各々について、デジタル画像復元フィル
タ−を設計することが必要である。補償フィルタ−の設
計に対する一つのアプロ−チはインバ−スフィルタ−を
使用することである。もし図8に示すような特定のぼけ
た画像状態の2−DMTF面を記号H(fx,fy)で
表すとすると、インバース復元フィルタ−は、以下の式
から計算することができる。 HI (fx,fy)= 1/H(fx,fy)
【0035】但し、HI (fx,fy)は、二次元空間
周波数領域におけるフィルタ−の周波数応答を表し、f
xとfyは、それぞれ主走査と副走査方向の周波数軸変
数を表す。最初のぼけた2−DMTF、H(fx,f
y)は、ゼロに近い非常に小さな値を表すから、計算さ
れたインバ−ス復元フィルタ−周波数応答HI (fx,
fy)は、より高い空間周波数で非常に高い値(1に対
して)をとることができる。このため、以下に述べる残
りの復元プロセス中最初に補捉される画像には、ノイズ
が相当増加することになる。2−DMTF関数H(f
x,fy)にとって望ましい復元フィルタ−を計算する
ための代替的な公式は、以下の式で表わされるウイ−ナ
−形(Wiener type)フィルタ−である。
【0036】
【数2】
【0037】但し、HW (fx,fy)は、2次元空間
周波数領域におけるフィルタ−の周波数応答を記述し、
Sn(fx,fy)は、ノイズパワ−スペクトルで、S
f (fx,fy)は信号パワ−スペクトルである。ウイ
−ナ−公式の共通の変種は、上記等式の分母のパワ−ス
ペクトルの比を系のノイズパワ−対信号パワ−比に近い
一定数と置き換えることである。インバ−スとウイ−ナ
−フィルタ−公式は、デジタルフィルタ−設計に使用さ
れる種々の復元フィルタ−公式のうちの二つである。本
発明の一態様は、これら周知の手法のうちの一つを用い
て記録された焦点ぼけぶれ応答の各々について、適切な
再生ろ波周波数応答を計算すること、即ち、ぶれ応答が
記録されたそれぞれの段階について特定の復元フィルタ
−設計が一つ存在する。上記では記号H(fx,fy)
はそれぞれの焦点はずれのレベルにおけるレンズ85の
ぼけ特性による2−DMTFを記述するために使用され
たが、光センサ−アレイ82の夫々の光部位におけるサ
ンプリングアパ−チャーの大きさが有限であることから
生ずるぼけのようなその他の予測可能なぼけ誤差も場合
によってH(fx,fy)内に含めることができる。
【0038】フィルタ−設計プロセスの最終部分とし
て、先にai,jとして述べた、現在ピクセルコンテキ
ストに付与されるピクセル係数が、復元フィルタ−の周
波数応答HW (fx,fy)またはHI (fx,fy)
に対して逆フ−リエ変換を実行することによって、計算
された復元フィルタ−周波数応答から得られる。このこ
とは、理論的には、ピクセル係数の無限集合に導くが、
ao,oを取巻く係数の少数を除く全ては廃棄され、一
方、計算された復元フィルターの再生特性に対する類似
性(近似性)は維持される。この最終操作の一例とし
て、図9は上記インバース(逆)フィルタ−公式を用い
て、図8のH(fx,fy)により示される0.5mm
焦点はずれ誤差に従ってぼけた画像を復元すべく計算さ
れた復元フィルタ−周波数応答HI (fx,fy)を示
す。図9の周波数応答の逆フ−リエ変換は、より重要度
の低い値をふるい落とした後、一組の係数aijを生成
し、同係数は、上記のように、現在ピクセルに付与さ
れ、ぶれ画像を原画に近い品質に復元する。本例で得ら
れるaijは5x5ピクセルコンテキストを使用し、以
下の式によって与えられる。
【0039】
【外1】
【0040】このように、レンズ85について記録され
た焦点はずれレベルは、それぞれ、周知の手法に従っ
て、対応する一組の復元(再生)係数を導き出した。こ
れらの復元係数の計算によって本発明の第一の段階が終
了する。これらの復元係数を活用してデジタル的に処理
された画像信号上の焦点はずれぼけとそれと関連する撮
像誤差の有害な影響を相当減らすことができる。
【0041】第二の段階では、装置の特定の部分に取り
付けられる光学系の実際の焦点状態が決定される。特定
のスキャナ構造における焦点はずれの状態をダイタミッ
クに測定するために、タ−ゲットは, プラテンガラス1
2上、またはその他の便利な構造上に配置して、アセン
ブリ誤差及び特定アセンブリ内に存在する部品の誤差を
補償するために必要な焦点はずれ補正レベルを確立す
る。上記タ−ゲットは、焦点はずれ誤差に対して感応す
る程の十分な空間周波数を有する変調度が周知の隔離さ
れた線や小さな多重バーよりなる。理想上は、タ−ゲッ
トは走査される文書や画像の位置(即ち、物体共役)を
表わす平面内に配置すべきである。例えば、タ−ゲット
は較正タ−ゲット101用に使用されることの多いプラ
テン領域内か、側部位置合わせストリップ下部に配置す
ることができる。そこで、タ−ゲットは、走査プロセス
中、周期的にモニタ−されることができる。レンズ8
5、光センサ−アレイ82、照明体64を含む光学系
が、システムCPU99の制御下で焦点測定タ−ゲット
の周知の位置に配置される。その後、タ−ゲットの画像
が、光センサ−アレイ82上に投影される。この画像は
文書11が撮像されるときに経験されるものと似た光ぼ
け量を含んでいる。光センサ−アレイ82からのデジタ
ル信号は、その後、システムMYCPU99の制御の下
で、例えば、多重バ−タ−ゲットを横切って走査し、変
調度をこれら最大最小値の差のそれらの和に対する比と
して計算する間に得られる最大最小信号値を記憶するこ
とによって、タ−ゲットの低まった変調度を計算するた
めに使用することができる。レンズ85のぼけ特性は先
に計算され、焦点タ−ゲットは既知の空間周波数と変調
度を有するために、このタ−ゲットの変調度の低下は、
先に測定された焦点はずれの状態の一つと直接相関させ
ることができる。このために、現在決定された焦点測定
タ−ゲットの変調度の低下で先に測定された測定焦点は
ずれの状態の一つを識別するルックアップテ−ブルがシ
ステムCPU99のROM(図示せず)内に配置され
る。このように、プラテングラス12、レンズ85、光
センサ−アレイ82からなる光学系の特殊な焦点はずれ
状態が判断され、この状態は、先に評価された焦点はず
れレベルとそれに関連するおの焦点はずれレベルを補正
するために必要な関連デジタルフィルタ−係数の組の一
つによって直接に識別することができる。
【0042】焦点はずれの判断を行なう際の周波数は様
々である。例えば、タ−ゲットは、プラ−テン上の着脱
可能なタ−ゲットを使用することによって、最終的に組
み付け整合させた後で一度検出され、焦点はずれ補正の
所要レベルを機械の寿命の間記憶されることができる。
その代わり、タ−ゲットが機械内に組み込まれ、機械を
夫々暖機運転する間に検出され、例えば視野の交替から
生ずる光成分の変化が補償されることができる。その代
り、単一画像を走査する間にタ−ゲットを幾度か検出さ
れて、走査プロセス中の物体共役のばらつきを補正する
こともできる。カラ−文書スキャナの場合、タ−ゲット
が各カラ−で検出されて焦点の色差から生ずる焦点はず
れを検出補正することができる。このように、デジタル
画像処理回路97に使用される一組の復元フィルタ−係
数がそれぞれのカラ−について修正され、レンズ85の
色収差を補償することができる。
【0043】最終段階では、フィルタ−係数ROM98
内に格納されたフィルタ−係数を使用してデジタル画像
処理回路97内でぼけ画像の復元が実行される。起りう
る光学焦点はずれの多数レベルについて判断された画像
復元係数の組は、夫々、フィルタ−係数ROM98内に
格納される。このことは画像入力端末装置の組み付けに
先立って実行されることが好ましいが、組付けに続いて
ROMチップを、内部に随時係数がダイナミックにダウ
ンロ−ド可能なランダムアクセスメモリ−と置換するこ
とによって達成することもできる。先に述べたプロセス
に従って画像入力端末装置の現在の焦点はずれ状態が判
断された後、システムCPU99は、デジタル画像処理
回路97に対して情報を提供し、所定の焦点はずれレベ
ルのうちの何れが、最も正確に現在の機械焦点はずれ状
態を表わしているかを指示する。かくしてデジタル画像
処理回路は、機械の現在の焦点はずれの状態にとって最
も適切な一組の画像復元フィルタ−係数を読取り、ピク
セル係数に付与することが可能になる。
【0044】焦点状態を自動的に検出し、その後最適な
復元フィルター係数を選択することが、好ましい動作モ
−ドであるが、一定の状況では、この選択を手動で行な
うことも望ましいかもしれない。例えば、もし比較的ノ
イズの多い文書を撮像する場合には、自動選択復元フィ
ルタ−は、高周波ノイズを過剰に増幅する恐れがある。
その様な場合には、ユ−ザ−が情報をユ−ザ−インタ−
フェイス(図示せず)に入力して同インタ−フェイスが
システムCPUに対して自動検出された選択肢の代り
に、ユ−ザ−が指定するフィルタ−と置換するように信
号を送るようにすることが望ましい。
【0045】以上の説明では一つの焦点はずれ状態が検
出でき、適切に選択された一組の画像復元ろ波係数が走
査される文書の画像信号内の全てのピクセルに対して付
与されるものと仮定したが、焦点状態が文書の一部から
別の部分にわたって変化するようにすることも可能であ
る。このことは屈折率分布形レンズアレイ85が、プラ
テンガラスに対して正確に平行でない場合に起りうる。
また、このことは、先に述べたように、走査線端が図1
の縮小光学構造に対して単一レンズ55で検出されると
きに発生するぼけの自然の増加のためにも生じうる。こ
れらの場合、主走査線に沿って幾つかの顕著な焦点はず
れ状態が発生する恐れがある。一本の走査線に沿ったそ
のような多数の焦点はずれ状態は、走査線により検出可
能な位置に多数の焦点検出タ−ゲットを使用することに
よって検出補正されることができる。図10についてみ
ると、全幅レンズ85または単一レンズ55に面する焦
点測定タ−ゲット105を有し、プラテン12上に取り
付けられるストリップ材料104が示されている。主走
査方向の一本の線が線Loに沿って示されるタ−ゲット
105を検出するように光学系を機械的に配置すると、
焦点状態は一本の走査線に沿って多数の位置で検出でき
ることになる。このような多数の状態は、文書11の走
査開始に先立って計算され、デジタル画像処理回路97
に連絡される。かくして、文書11の走査中、走査線に
沿った現在ピクセル位置にとってふさわしい復元ろ波
(フィルタ)係数が正確に識別され、付与される。一つ
の文書内の多数の焦点はずれ状態を補正するためのこの
アプロ−チは、主走査方向に対して垂直な文書のエッジ
に沿う図10に示すタイプの多重タ−ゲットストリップ
を取り付け検出することによって、副走査方向の焦点の
ばらつきに対しても適用することができる。この後者の
構成では、個々の焦点測定タ−ゲット105を90度だ
け回転させるか、タ−ゲットに対して0度もしくは90
度の回転を与えて、両走査方向への焦点はずれを測定で
きるようにすることが望ましいかもしれない。
【0046】以上より、スキャナシステムの被写界深度
を適当な方法で電子的に大きくして、画像再生忠実度を
最大にすることができることが判る。このシステムは光
成分と整合許容差により誘導される焦点誤差を補償し、
それら許容差を緩和すると共に、画像品質を維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】文書走査装置に使用される縮小光学系の概略図
である。
【図2】文書走査装置に使用される倍率1の全幅光学系
の概略図である。
【図3】倍率1用に設計された典型的な2行屈折レンズ
アレイ図である。
【図4】焦点はずれ距離に対する典型的な屈折率分布形
レンズアレイの変調伝達関数(MTF)を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の実施例を可能にするために使用される
回路機能を示す画像走査装置の外略図である。
【図6】デジタル画像処理フィルタ−により使用される
ピクセルコンテキストを示す走査画像の部分図である。
【図7】0.5mmの焦点はずれ誤差を導入したときの
市販屈折率分布形レンズアレイの光学ポイントスプレッ
ドファンクション図である。
【図8】図7に示すポイントスプレッドファンクション
より導出された二次元変調伝達関数図である。
【図9】図7と8に示す特性を有する市販屈折率分布形
レンズアレイの焦点はずれぼけを除去するために設計さ
れた画像復元フィルタ−の周波数応答図である。
【図10】多数の焦点測定タ−ゲットを含む焦点測定ス
トリップ図である。
【符号の説明】
10 画像入力端末装置 12 プラテン 11 文書 13 第一走査ステ−ション 14 第二走査ステ−ション 32 キャリッジ 40 光センサ−アレイ 55 撮像レンズ 56、57 折畳みレンズ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像支持体と、 前記画像支持体上の画像を走査するスキャナであって、
    画像支持体上の画像から光学画像デ−タを受取る光学素
    子と前記光学素子から光学画像デ−タを受取り電気デ−
    タ信号に変換する受光器とを備える前記スキャナと、 各々が受光器により光学素子から受取られる光学画像デ
    −タの複数の焦点はずれ状態のうちの異なる一つを表わ
    す複数の組の画像復元デ−タを提供する手段と、 受光器上の光学画像デ−タの焦点はずれ状態を判断する
    手段と、 前記判断手段によって判断される焦点はずれ状態に基づ
    いて前記提供手段により提供される画像復元データの複
    数の組の中の一つの組を選択する選択手段と、 受光器から電気デ−タ信号を、また、前記選択手段から
    一組の画像復元デ−タを受取り、前記選択手段から受取
    られた画像復元デ−タに従って電気デ−タ信号を変更す
    る信号処理手段と、 からなる画像走査装置。
JP5085676A 1992-03-27 1993-03-19 画像走査装置 Pending JPH0654182A (ja)

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