JPH0654043B2 - 移動式屋根 - Google Patents

移動式屋根

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JPH0654043B2
JPH0654043B2 JP61081858A JP8185886A JPH0654043B2 JP H0654043 B2 JPH0654043 B2 JP H0654043B2 JP 61081858 A JP61081858 A JP 61081858A JP 8185886 A JP8185886 A JP 8185886A JP H0654043 B2 JPH0654043 B2 JP H0654043B2
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track
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弘之 武元
武紀 熊谷
雍夫 久野
修司 奥田
英男 下村
九州男 本田
正人 川口
哲夫 青山
健一 杉崎
忠義 藤井
喜堂 矢部
上田  宏
和憲 越田
國雄 茂木
信夫 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、たとえばイベント会場、あるいはスポーツ
施設等の長大スパンの屋根ににおいて、その架設、退去
を自在に行えるようにした移動式屋根に関するものであ
る。
「従来の技術」 たとえばイベント会場としては、各種博覧会会場、展示
会場、あるいはステージ等を備えた発表会場などがある
が、従来、これらのイベント会場は、室内に設置された
もの、逆に全くの屋外に設置されたもの、ないしは、発
表会場等においてステージ部のみにひさし状の屋根が設
けられたもの、柱に支持されて屋根だけが固定式に設け
られたもの(例えば万博のお祭り広場)などがあった。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、屋外、それも春季や秋季等、穏やかな気候の
下で暖かい日差しを浴び、さわやかなそよ風に吹かれな
がらイベントなどを見物することは大変気持ちの良いも
のであり、楽しさを倍加させるものである。また、これ
とは逆に、雨天、あるいは真夏の炎天下における見物に
がっかりしたり、うんざりした経験は誰しもが持つもの
であろう。一方、屋根を有した(有蓋)空間にあって
は、天候、(特に雨)を思い煩う必要がないという利点
があるが、解放感に欠けるといった欠点を有し、このよ
うに、上部が完全に解放された空間と有蓋空間とは、そ
れぞれ相反する利点と欠点とを有したものとなってい
る。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、上記の相
反する性質を持つ屋外と有蓋という2つの情況を同一空
間に作り出し、しかも、それを任意に行うことによって
両者の利点のみを利用することのできる屋根を提供する
ことをその目的とするものである。
「問題点を解決するための手段」 そこで、上記目的を達成するために、本発明は、屋根
を、扇形に形成した少なくとも2つの屋根ユニットで構
成し、しかもその扇形の中心部を回転中心として回動移
動させることにより屋根架設対象への屋根の架設、退去
を自在とした移動式屋根とし、前記各屋根ユニットを略
鉛直に立設した支柱を回転支点として共有させ、かつ、
該屋根ユニットが構成する扇形の弧の近傍および前記回
転支点の近傍には、それぞれ前記屋根ユニットを支持す
る第1支持脚と第2支持脚とを設け、さらに、これら第
1と第2の支持脚には、それぞれ軌道に沿って移動する
スライド機構を設け、しかも、前記第2支持脚に対応す
る軌道は、前記支柱に支持させて該支柱を中心とした円
弧状に設けた。
「作用」 屋根の、屋根架設対象への架設、屋根架設対象からの退
去を任意に、しかも簡単に行え、天候等への対応が自在
となる。屋根ユニットは、第1支持脚と第2支持脚とよ
り外周部とと中心付近とをそれぞれ支持されたものとな
るため、回転支点である回転軸に屋根ユニットの荷重が
加わることがない。また、屋根ユニットは、第1支持脚
と第2支持脚との存在により一種の単純梁形態に支持さ
れるものとなる。
「実施例」 以下、本発明の実施例を第1図ないし第11図を参照しな
がら説明する。これらの図は、本発明を、各種の催し物
を行うためのイベント広場に適用したものである。
第1図ないし第9図は本発明の第一実施例を示すもの
で、図中、符号1で示されるものがイベント広場であ
る。このイベント広場1は、全体としてほぼ円形を成す
ものであるが、その円形の一部には、該円形の中心付近
から始まり、しかも外縁方向に昇るに従い檳状に拡がる
階段状の観覧席2が形成されている。該観覧席2の前方
には、各種イベントを行うためのプラザ(広場)3が、
やはり扇状に大きく広がっている。
前記観覧席2の上方には、該観覧席2を覆うように、扇
形をなす固定屋根4が架設されている。該固定屋根4
は、その扇形を形成する外周部が前記観覧席2の最上部
後方に構築された支持部5に、また、その扇形の中心部
近傍が、前記イベント広場1の扇形のほぼ中心に立設さ
れた支柱6に固定支持されているものである。また、こ
の固定屋根4の、支柱6に支持されている方は、該支柱
6との間支持部材7を介することにより上方に持ち上げ
られた形態となっており、これによって固定屋根4は、
全体的に、中心部から外周方向に傾斜しているものとな
っている。
さらに、前記支柱6の上端部からは、該支柱6をその中
心とした扇形に形成された4個の屋根ユニット8がそれ
ぞれ外方に、つまり前記プラザ3の方に向って延びてい
る。これら屋根ユニット8が形成する扇形の半径は、前
記プラザ3を覆うに十分な寸法を有しており、その扇形
を形成する弧の近傍には、屋根ユニット8をこの外周部
で支持する第1支持軸9が設けられている。該第1支持
脚9は、1個の屋根ユニット8に対して2箇所以上設け
られているものである。また、前記屋根ユニット8は、
これを構成するトラス梁13を放射状に配列することによ
り扇形を形成しているものである。なお、前記屋根ユニ
ット8は、本実施例においては4個としているが、この
ユニット数としては、これに限定されるものではなく、
少なくとも2個で構成されているものであれば良い。
屋根ユニット8を構成する前記トラス梁13の下弦材13b
は、第4図などに示すように、その扇形の中心部におい
て前記支柱6までは達しておらず、その手前のトラス端
部18にて終端している。このことは、後述する理由によ
り、特に屋根ユニット8が長大スパンよりなる構造体で
ある場合に適している。一方、屋根ユニット8の両端ト
ラスの上弦材13aは、該トラス端部18よりさらに延びて
前記支柱6にまで達している。その先端にはスリーブ状
のボス19が設けられており、このボス19が前記支柱6の
上端の軸(回転支点)6aに嵌入されている。そして、
該ボス19と軸6aとの間には、第5図に示すように、コ
ロ軸受29が設けられており、これにより、前記トラス梁
13、すなわち屋根ユニット8は、前記支柱6を中心とし
て回動自在なるものとなっている。また、図示例におい
て、これらボス19には、軸方向の荷重を受けるためのい
わゆるスラスト軸受は設けられていないが、これについ
ては後述する理由によるものある。さらに、前記ボス19
は、前記上弦材13aの、前記ボス19と前記トラス端部18
との間を構成する腕13cが、4個の屋根ユニット8それ
ぞれにおいて異なった角度を持つことにより、前記軸6
aに軸方向に順に重なるように構成されている。これに
より、4個の屋根ユニット8は、同一の回転中心を共有
しながらも同一平面内に位置することを可能とされ、し
たがって、屋根の架設状態、すなわち各屋根ユニット8
がプラザ3上にて隣接した状態のときに、それら屋根ユ
ニット8どうしが、その扇形体を形成する半径部におい
てびったりと当接することができ、雨仕舞の良いものと
なる。第4図などにおいて、前記腕13cは、その上部に
屋根板30を備えていないものとなっているが、これは、
この上部には前記固定屋根4の一部が突出し、かつ、軌
道支持部材26(後述)上に設けられた円形屋根板31、お
よび前記トラス端部18に配設され、換気を兼ねたガラリ
32等で、下部の観覧席2およびプラザ3とを覆うように
存在しているからであり、必要に応じて、この腕13cに
屋根板30を設けることも無論可能である。
屋根ユニット8をその扇形の弧を近傍にて支える前記第
1支持脚9の下部には、スライド機構10が設けられてい
る。そして、これら屋根ユニット8が、その扇形の中心
部、つまり前記軸6aを回転中心として回動することに
よって前記第1支持脚9の下端が地表に描く軌跡上に
は、凹溝20が設けられている。該凹溝20の底面には、第
6図に示すように、2本のレール21が平行に敷設されて
おり、これら凹溝20とレール21とで外周軌道22を構成し
ている。この外周軌道22は、完全なる円弧を描いて、前
記プラザ3全体を囲むようにして前記観覧席2の後方ま
で延びている。また、この外周軌道22は、プラザ3上に
あっては、平面なるそのプラザ3に前記凹溝20を形成し
たものであるが、このプラザ3を外れて、前記観覧席2
の側方および後方に位置する部分にあっては、この外周
軌道道22に沿った周囲を下り勾配に造成し、ちょうど外
周軌道22が、盛土の上に設けられたような形態とする
か、もしくは、外周軌道22の両脇をコンクリートで塀状
に立上げ、その外面を下り勾配に造成する等の処置が講
じられている。この勾配を花壇などとして利用すれば極
めて有効な装飾となり得るし、外周軌道22に人が近付く
ことを防止することができて安全である。
前記スライド機構10は、第1支持脚9の下部に備えられ
た駆動装置23と駆動輪24とで構成されているもので、該
駆動輪24は、前記駆動装置23によって駆動されることに
より前記外周軌道22のレール21上を転動することができ
る。ここで、さらに説明を付け加えるならば、この2つ
の駆動輪24は、図示例においては、それぞれ2本のレー
ル21の外側にそのフランジが当接するようなものとなっ
ているが、この駆動輪24のフランジとしては、一般の鉄
道車輪の如くレール21の内側に当接するようなものでも
よく、これらは、レール21の下地の支持補強の有効性等
により決定されるものである。必要に応じて、駆動輪24
のフランジを挾み込むように、外れ防止部材を付設する
ことも可能である。また、駆動装置23は電動のものであ
り、その電源は第1支持脚9を介して上部より供給され
るものとなっているが、その手段はこれに限ったもので
はなく、たとえば外周軌道22に電源供給用ケーブルを設
けることなどによってもよい。
さらに、屋根ユニット8を構成するトラス梁13の前記
トラス端部18には、そこから垂下する第2支持脚11が設
けられている。該第2支持脚11は、第4図などに示すよ
うに、地面にまで達するものではなく、前記支柱6の上
部に、該支柱6を円弧状に囲むように設けられた小円軌
道25に乗るものである。小円軌道25は、前記支柱6の上
部より水平に突設された軌道支持部材26によりりこの支
柱6に支持されている。前記第2支持脚11は、その下部
に車輪27を備えており、この車輪27が前記小円軌道25上
に乗ってスライド移動するものである。該車輪27は、ト
ラス梁13との間に、上下変動を吸収、もしくは変動に
追従する緩衝器28を備えている。緩衝器28は、ここにお
いて必ずしも必要なものではなく、たとえば、前記車輪
27に弾力を持ったタイヤ等を用いた場合などにはこれが
不要である。また、前記小円軌道25は、前記外周軌道22
とは異なり、凹溝20やレール21などを備えておらず、平
らなプレート状となっている。これは、前記第1支持脚
9が外周軌道22に案内されて移動するのに対して、第2
支持脚11が乗る小円軌道25は、屋根ユニット8の外周軌
道22と回転中心とが設定されることにより従属的に決定
されてしまい、そのため、レール21などのように半径方
向の変動を拘束するものよりも、ある程度、巾に余裕を
持ったものの方が適しているからである。ただし、その
巾を形成する両側は、万が一の場合においても車輪27が
軌道より外れるようなことがないように、エッジ状に上
方に突出部を形成している。
屋根ユニット8は、このように、前記第1支持脚9と、
この第2支持脚11により、それぞれ、その外周部と中心
付近とを支持されたものであるから、回転支点である支
柱6の軸6aに支持荷重を負担させることがない上に、
屋根ユニット8の自重をこれら2つの支持脚に分散させ
て支持することができ、容易に回動移動させられるもの
である。そしてこのように、軸6aは屋根ユニット8の
荷重を支持する必要がないから該軸6aは屋根ユニット
8の回転の案内機能のみ発揮すればよく、このため屋根
ユニット8を回動自在とする回動機構を上記の如く極め
て単純な構成とすることが可能となる。さらに、この屋
根ユニット8自身は、外周部近傍に設けられた第1支持
脚9および回転支点近傍に設けられた第2支持脚11によ
りいわゆる単純梁形態に支持されるから、この屋根ユニ
ット8については特に複雑な構造計算等を行う必要がな
く、回転式の移動屋根でありながら構造設計も容易であ
る。
また、図示例において、該トラス梁13の下弦材13bは第
8図などに示すように、H形鋼で構成されており、この
H形鋼のウェブ14の両側に所定間隔で設けられたリブ15
を貫通して、下弦材13b全長に渡る長さのシース管16内
に通されるPC鋼線17を緊張することによって、該下弦
材13bにはプレストレスが導入されている。
このようにプレストレスを導入されたトラス、即ち屋根
ユニット8は、その撓みを低減させることが可能である
ばかりでなく、導入されたプレストレスにより下弦材13
bに加わる引張荷重の一部を負担させることができ、そ
の分、屋根ユニット8の軽量化をも実現する。これによ
り、特に、屋根ユニット8を長大スパン構造とすること
が可能である。また、屋根ユニット8をこのような構成
とすることは、可動体として駆動装置に与える負荷を極
力減少せしめる点においても極めて有効である。さら
に、本実施例においては、既に説明したように、同一平
面内を移動する複数(4個)の屋根ユニット8に一つの
回転支点を共有せしめるために、トラス梁13を支柱6の
手前で終端させ、そこから支柱6に延びる前記腕13cを
それぞれ設けているが、このように、トラスを、扇形体
の中心点の手前で終端させることは、屋根ユニット8の
製作を非常に簡単なものとしているのと同時に、屋根面
積が扇形の中心点に向うにしたがい狭まるために、その
分、屋根荷重は小さくなり、この中心付近にプレストレ
スを導入する必要がないわけであり、このように、本実
施例で示す構成は、製作上の制約条件とプレストレス構
法の特性が見事に合致したものとなっているのである。
なお、屋根ユニット8の構造としては、このプレストレ
スを導入されたトラス梁に限定されるものではなく、さ
ほど長大なものでなければ、一般的な、つまり上記のよ
うなプレストレスを導入されないトラス梁でもよいし、
あるいはまた、立体トラス構造、ラメラ構造などとして
もよい。
次に、このように構成された移動式屋根の作用について
説明する。第2図などに示すように、全ての屋根ユニッ
ト8が隣接して、いわゆる閉状態にある場合には、これ
ら4つの屋根ユニット8が一体となって、前記プラザ3
の上部一帯を覆う。これによって、プラザ3の、該屋根
ユニット8に覆われた部分は雨をしのぐことができ、雨
天時においてもこの部分でのイベント等の実施が可能と
なり、スペースの有効利用ができるようになる。また雨
天候のみならず、真夏などには、該屋根ユニット8を設
けて、強い日差しを防ぐための日よけとして用いること
も可能である。
一方、プラザ3に屋根を設ける必要がない場合、すなわ
ち晴天などには、隣接する4個の屋根ユニット8を2個
ずつそれぞれ左右方向、すなわち互いに離反する方向
に、これら屋根ユニット8がそれぞれ前記観覧席2の一
部を覆う位置まで移動させる(第2図参照)。これら屋
根ユニット8を移動させるためには、屋根ユニット8の
第一支持脚9下部に設けられた前記スライド機構10の駆
動装置23により駆動輪24を駆動させればよい。該屋根ユ
ニット8の、扇形の中心部は、上記したように、支柱6
上部に回動自在に保持されているものであるから、上記
操作により、前記第一支持脚9が屋根ユニット8の外周
部を支持しながら、その下部のスライド機構10が外周軌
道22上をこれに沿って移動すると同時に、前記第2支持
脚11が屋根ユニット8の中心部を支持しながら、前記小
円軌道25上を移動して、屋根ユニット8を移動せしめ
る。これによって屋根ユニット8はプラザ3上より退去
する。退去することによって、観覧席2にかかる屋根ユ
ニット8の一部は、前記固定屋根4が、先に説明したよ
うに、支柱6に向って昇り勾配となるように大きく傾い
ているので、この固定屋根4の下にもぐり込んで重なる
ような形態となる。
ここにおいて、屋根ユニット8の開閉角度を調整するこ
とで、固定屋根4の下部に重ならない隣接位置までの退
去も勿論可能である。また、固定屋根4の一部を、逆に
屋根ユニット8のレベルよりも低くして、屋根ユニット
8の一部が固定屋根44の上方に重なるように構成する
ことも可能である。さらには、イベント広場1を、固定
屋根4と移動屋根全体との面積のバランスから、固定屋
根4下部の観覧席2を変形してステージなどとし、プラ
ザ3を観覧席とした構成とすることもできる。
屋根架設対象、すなわちベント広場1を円形に形成し、
その中心を回転中心として回動移動することによって屋
根の架設、退去を行うように構成されたこの移動式屋根
にあっては、屋根の退去状態においても、それにより犠
性となるスペースを最小限とすることができ、限られた
スペースを有効に利用しつつその目的を達成することが
できる。
屋根ユニット8がプラザ3上に架設状態にあるとき、お
よび、プラザ3から退去した後、このプラザ3の床面に
形成されている外周軌道22の凹溝20は、これに蓋を被せ
ることによって塞がれる。なお、このプラザ3上の外周
軌道22については、図示は省略するが、レール21の間
を、いわば路面電車の軌道敷の様に、車輪のフランジが
通れる溝だけを残してコンクリート等で充填するように
構成しても、歩行の安全を確保することができる。
また、屋根ユニット8をその外周部で支持する前記第1
支持脚9において、これら間隔をもった支持脚の間に壁
体を設けることも可能であり、このようにすることによ
り、屋根ユニット10の架設時において、強風を防ぐこと
ができるようにもなる。
第10図は本発明の第二実施例を示すもので、第二実施例
のものでは、外周軌道22の凹溝20に、上記第一実施例で
示したレール21を設けていない。また、第1支持脚9の
下端部に設けられるスライド機構10の駆動輪24がゴムタ
イヤとなっている。屋根ユニット8が移動する際には、
このゴムタイヤ24が直接凹溝20の底面上を転動する。そ
の他の構成としては、上記第一実施例と同じである。
第二実施例で示したものであっても、その作用は上記第
一実施例で示したものに等しいが、第1支持脚9にかか
る荷重が比較的小さい場合、すなわち屋根ユニット8自
体が小形である場合には有効である。
第11図は本発明の第三実施例を示すもので、第三実施例
のものでは、前記第一および第二の実施例において外周
軌道22が形成されるべき位置に、外壁12が構築されてい
る。すなわち、この外壁12は、プラザ3を形成する床
面、あるいは地面に、基礎を持って固定されているもの
であり、プラザ3を囲繞するように立設されているもの
である。該外壁12は、屋根ユニット8の外周部近傍まで
上方に延び、その上端面に、第一実施例にて示したもの
と同様に、2本のレール21を平行に敷設して外周軌道22
が形成されている。一方、屋根ユニット8の第一支持脚
9は、該外周軌道22に乗るように、極めて短く構成され
ているが、上記第一および第二の実施例に同じく、それ
ら第1支持脚9は、その下部に、スライド機構10を備え
たものであって、この、外壁12上端部に構成された外周
軌道22上を移動可能なものとなっている。なお、本実施
例において、前記第1支持脚9の下端には、外周軌道22
を外側から抱き込むように、外れ防止板33が設けられ、
屋根ユニット8移動時におけるスライド機構10、すなわ
ち第1支持脚9の軌道からの脱落を防いでいる。その他
の構成としては、上記第一および第二実施例と同じもの
である。
第三実施例のものでは、プラザ3にこれを囲繞する外壁
12を設けて、屋根ユニット8は、この外壁12上を移動す
るように構成しているので、雨天時における雨をしのぐ
ことを可能とするのみならず、強風の際には、これを防
ぐことも可能とするものである。また、雨天時において
も、前記外壁12は、雨の横からの吹き込みを防ぐ作用を
発揮し得るものとなる。さらには、該外壁12を設けるこ
とは屋根ユニット8の架設状態において、プラザ3は、
これら外壁12と屋根とによってその空間の大方を囲繞さ
れたものとなり、防寒の面から特に冬季には効果的であ
る。
なお、本発明による移動式屋根を構成する屋根ユニット
8を構築するに当たっては、固定屋根4製作用を兼ねた
仮設構台をこの固定屋根4側に設け、外周軌道20および
小円軌道25、それに回転中心の軸6aを先に製作してお
き、仮設構台上で、隣接する2本(1組)のトラス梁13
への屋根板施工および下弦材へのプレストレス導入まで
行った後、この完成された2トラス分を仮設構台よりプ
ラザ3へ向けてスライドさせ、これに続いて、仮設構台
上にて、上記送り出した1組のトラスに隣接する次のト
ラスを接続すると共に、これに、上記同様、屋根板施工
およびプレストレス導入を行いプラザ3方向へ送り出
す、といった工程を順次繰り返すことによって行うこと
ができる。構築の際にも、屋根ユニット8のスライド機
構を活かしたこのような方法をとることにより、屋根ユ
ニット8の構築を1箇所または2箇所のみにて集中的に
実施でき、工期の短縮が図れると共に大巾なるコスト低
減化を実現する、という優れた合理性が発揮できる。
「発明の効果」 以上、説明したとおり、本発明によれば、屋根の屋根架
設対象への架設、屋根架設対象からの退去を任意に、し
かも簡単に行え、これにより天候等への対応が全く自在
に行える上に、外周軌道およびスライド機構を屋根ユニ
ットの大きさ等に適宜対応させることにより、あらゆる
大きさの屋根に適用できる。また、屋根ユニットは第1
支持脚と第2支持脚とにより自身の外周部と中心付近と
を支持されるため回転支点が屋根ユニットの荷重を担う
ことがなく、これにより回転部の支持機構を極めて簡略
かできかつ回動による移動もスムーズに行れるものとな
る。しかも、屋根ユニット自身は、外周部近傍に設けら
れた第1支持脚および回転支点近傍に設けられた第2支
持脚により単純梁形態に支持されるから、屋根ユニット
については特に複雑な構造計算を行う必要がなく、回転
式の移動屋根でありながら構造設計も容易である、等優
れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第9図は本発明の第一実施例を示すもの
で、第1図は一部断面側面図、第2図は上面図、第3図
はトラス梁13の架設構造を示す側面図、第4図は一部断
面部分側面図、第5図は部分側断面図、第6図は第1支
持脚9の下部を示す部分断面正面図、第7図は第2支持
脚11の下部を示す部分断面正面図、第8図は梁13の一部
正面図、第9図は第8図におけるI−I′断面図であ
る。第10図は本発明の第二実施例を示すもので、第1支
持脚9の下部を示す部分断面図である。第11図は本発明
の第三実施例を示すもので、第1支持脚9の下部および
外壁12を示す部分断面正面図である。 3……プラザ、4……固定屋根、6……支柱、6a……
軸(回転支点)、8……屋根ユニット、9……第1支持
脚、10……スライド機構、11……第2支持脚、12……外
壁、13……トラス梁、13c……腕、18……トラス端部、1
9……ボス、20……凹溝、21……レール、22……外周軌
道、25……小円軌道。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 武紀 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 久野 雍夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 奥田 修司 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 下村 英男 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 本田 九州男 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 川口 正人 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 青山 哲夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 杉崎 健一 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 藤井 忠義 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 矢部 喜堂 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 上田 宏 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 越田 和憲 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 茂木 國雄 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 加藤 信夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扇形に形成された少なくとも2つの屋根ユ
    ニットを、その扇形の中心部を回転支点として回動移動
    させることにより屋根架設対象への屋根の架設、退去を
    自在とする移動式屋根であって、前記各屋根ユニットは
    略鉛直に立設された支柱を回転支点として共有し、か
    つ、該屋根ユニットが構成する扇形の弧の近傍および前
    記回転支点の近傍には、それぞれ前記屋根ユニットを支
    持する第1支持脚と第2支持脚とが設けられ、さらに、
    これら第1と第2の支持脚は、それぞれ軌道に沿って移
    動するスライド機構を備え、しかも、前記第2支持脚に
    対応する軌道は、前記支柱に支持されて該支柱を中心と
    した円弧状に設けられていることを特徴とする移動式屋
    根。
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IT201700022287A1 (it) * 2017-02-28 2017-05-28 Vinicio Venturi Copertura automatizzata o manuale di anfiteatri, impianti sportivi, ludici, culturali, di spettacolo, luoghi circolari e semicircolari all’aperto mediante un sistema meccanizzato o manuale ad apertura variabile e controllata.

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