JP2745187B2 - 回転式建物 - Google Patents

回転式建物

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JP2745187B2 JP13276893A JP13276893A JP2745187B2 JP 2745187 B2 JP2745187 B2 JP 2745187B2 JP 13276893 A JP13276893 A JP 13276893A JP 13276893 A JP13276893 A JP 13276893A JP 2745187 B2 JP2745187 B2 JP 2745187B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基礎の上を建物本体が
回転するように構成された回転式建物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回転式建物は、適宜、建物本体を回転さ
せることにより、一日の日照時間の調整や夏冬の日照時
間の調整を可能にすると共に、景観にも変化を持たせる
ことができ、特に我国においては将来的に有用なもので
ある。このような回転式建物を住宅に適用したものとし
て特開平1−105841号公報に記載のものが知られ
ている。この回転式建物は、環状に形成した布基礎の上
に、アンカーボルトで固定された内輪と、建物本体の下
部構造材に固定された外輪とを備え、内輪と外輪との間
に介在させた多数のボールベアリングにより、布基礎上
を建物本体が回転するようになっている。
【0003】建物本体は、正方形の平面形状を有し、こ
れに合わせて下部構造材は、井桁状に主要構造材(鉄骨
材)を組むと共に、主要構造材の周囲に正方形に副構造
材を組み込み、さらに上記外輪に合わせてこの主鋼材に
八角形に補強材を組み込んで構成されている。外輪は、
井桁状に組んだ各主要構造材に1箇所(計8箇所)、お
よび各補強材に1箇所(計8箇所)の計16箇所で、下
部構造材にボルト止めされており、ボールベアリングを
介して建物本体の重量を分散して内輪に伝達できるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の回転
式建物において、建物本体の回転を円滑に行わせるため
には、機械構造部である内輪、外輪およびボールベアリ
ングの部分に、かなりの機械精度が要求される。しか
し、建物本体および布基礎をはじめこれらは現場施工と
なるため、どうしても精度が出し難い問題があり、特に
下部構造材からの荷重が、多数箇所で外輪およびボール
ベアリングに加わる構造になっているので、部分的に浮
き上がりが生じたり、応力集中が生じたりして建物本体
の回転を円滑に行えないと共に、故障が頻発する不具合
があった。このことは、機械精度と建築精度とのマッチ
ングが取れないところに原因があり、この種の建物が普
及しない主たる要因になっている。また、建物本体を多
数箇所で支持する構造であるため、建物本体の構造計算
が複雑になる不具合があった。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、単純な構造で、精度を吸収でき、建物
本体を円滑に回転させることができる回転式建物を提供
することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、建物の基礎と、基礎上に設けた環状軌道と、環
状軌道上を転動する転動部材と、転動部材に支持されて
環状軌道に沿って回転する建物本体とを備えた回転式建
物において、建物本体は、建物本体の中央部から三方向
に放射状に延びる各3本の上大梁および下大梁と、各上
大梁および各下大梁の外端部を接合する3本の柱とから
成る主要構造部を有し、建物本体は、各下大梁の部分で
転動部材に支持されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の回転式建物によれば、建物本体の荷重
は、三方向に放射状に延びる各3本の上大梁および下大
梁と、各上大梁および各下大梁を接合する3本の柱から
成る主要構造部から、転動部材を介して、環状軌道およ
び基礎に伝達される。この場合、建物本体は、各下大梁
の部分で転動部材に支持され、すなわち転動部材に3点
で支持されて回転する構造になっている。したがって、
環状軌道や基礎の平面度にかかわらず、建物本体の荷重
の偏りによる、建物本体の部分的な浮き上がりや応力集
中が回避され、その荷重は、3点にほぼ均等に分散され
て転動部材から基礎に伝達される。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の一実施
例に係る回転式建物を住宅に適用した場合について説明
する。この建物は、景観地に建設するセカンドハウスな
どのために設計されたものであり、図1はこの回転式建
物の立面図である。同図に示すように、この回転式建物
1は、上屋を構成する建物本体2と、建物本体2を地盤
3に支持する基礎構造物4とで構成されている。建物本
体2は、多角形(ほぼ円形)に形成され、外壁の一部に
玄関5および勝手口6と、これに続くステップ7,7と
をそれぞれ設けると共に、適宜、周囲に複数の窓8を設
けて構成されている。また、建物本体2の頂部には、後
述するホール12への明かり取り用にトップライト9が
設けられている。
【0009】図2の1階平面図に示すように、建物本体
2の内部は、九角形を基準にして適宜間仕切壁10を設
けて各種の居室11を構成すると共に、中央部にホール
12を設けてホール12から各居室に出入りできるよう
になっている。建物本体2の主要構造物は、鉄骨構造と
なっており、鉄骨が中央部から放射状に三方に延びた主
要構造部13を、さらに3分割して、全体として円形
(直径11m)に鉄骨を組んだ構造になっている(図3
参照)。そして、外壁を縦張りのALC板(図5参照)
14で構成し、全体として軽量化を図っている。なお、
床は、建物本体2の半径方向にデッキプレートを張り、
その上にコンクリートを打設して構成している。
【0010】基礎構造物4は、建物本体2の中央部に位
置する地下機械室15と、地下ピッ15トを囲うように
設けた布基礎16とで構成されている。布基礎16は、
建物本体2を支持するものであり、地下機械室15は、
建物本体2の内部設備系と外構との接続装置を収容する
ものである。
【0011】図3は、建物本体の軸組図であり、同図に
示すように、建物本体2の構造は、鉄骨を円形に組んで
構成されている。上部の屋根側は、建物本体2の中央部
で接合された3本のR階大梁(上大梁)51,51,5
1が、中央部から三方に放射状にかつ互いに等角度間隔
で延びており、これに対応して、下部の床側は、中央部
で接合された3本の1階大梁52,52,52が、中央
部から三方に放射状に延びている。各R階大梁51と各
1階大梁52との外端部は、それぞれ3本の本柱53,
53,53に互いに接合され、また、各本柱53の上端
部は軒桁54により環状に接合され、各本柱53の下端
部は桁55により環状に接合されている。
【0012】各R階大梁51の内端部は、3本の火打ち
梁56,56,56により相互に接合されており、この
各火打ち梁56と軒桁54との間には、各2本のR階小
梁57,57が放射状に掛け渡されている。同様に、各
1階大梁52の内端部は、上下から挟み込むように設け
た一対のスプライスプレート58,58で、相互に接合
されており、この一対のスプライスプレート58,58
の各辺と桁55との間には、各2本の1階小梁59,5
9が放射状に掛け渡されている。また、各R階大梁51
および各R階小梁57の中間部には、床を支持するた
め、これらを九角形に接合する9本の補強材60が組み
込まれ、同様に、各1階大梁52および各1階小梁59
の中間部には、床を支持するため、これらを九角形に接
合する9本の補強材61が組み込まれている。さらに、
各本柱53の相互間には、これを3等分するように、軒
桁54と桁55との間に上下に渡した各2本の間柱6
2,62が組み込まれている。
【0013】このように、本実施例の建物本体2の構造
では、3本のR階大梁51、3本の1階大梁52および
3本の本柱53を放射状に組んだ主要構造部13に、建
物本体2の荷重を持たせるようになっており、この主要
構造部13から、各1階大梁52の外端部に取り付けた
各6個の車輪17(転動部材)に伝達されるようになっ
ている。
【0014】各6個の車輪17は、例えばクレーンレー
ル用のものが用いられ、図3の平面図および図4のかな
ばかり図に示すように、1階大梁52の外端部に、桁5
5に沿わせて設けた前後一対の車輪受梁18,18内に
設けられており、1階大梁52を挟んで転動方向の前後
に3個ずつ振り分けられている。各車輪受梁18は、一
端を1階大梁52に突き合わせた状態で溶着され、これ
に片持梁として支持されている。各車輪受梁18は、断
面逆「U」字状に形成され、その両ウェブプレート18
a,18a間に渡した車軸19に、車輪17が回転自在
に取り付けられている。なお、図示しないが、建物本体
2を回転させるモータ等の機械装置は、車輪17の近傍
の建物本体2に搭載されている。
【0015】一方、地盤3には、図5に示すように、中
央部に円形の地下機械室15が形成されると共に、地下
機械室15を囲うように布基礎16が環状に形成されて
いる。地下機械室15と布基礎16とは、地下機械室1
5から放射状に延びる複数本のタイビーム20により接
合され、このタイビーム20により、布基礎16のねじ
れを防止している。地下機械室15の中央部には、給排
水系や電気系の接続装置となるロータリジョイント21
が組み込まれ、その周囲には、十分な作業スペース(メ
ンテナンススペース)が確保されている。また、布基礎
16の上面には、レール22(環状軌道)が設けられて
おり、このレール22上を上記の車輪17が転動するよ
うになっている。
【0016】レール22は、布基礎16の上面の中央に
レール金具やアンカーボルトなど(いずれも図示省略)
で強固に固定されており、布基礎16に沿って環状に設
けられている。一方、車輪17は、その外周面の周方向
に浅い凹溝17aを形成したフランジ付きのもので構成
され、凹溝17aの部分でレール22の上部に嵌め込ま
れるようにして案内され、脱輪することなく、レール2
2上を転動する。これにより、レール22上を転動する
車輪17を介して、建物本体2が回転(自転)する。こ
の場合、建物本体2の荷重は、1階大梁52、車輪受梁
18、車輪17に伝達され、この車輪17からレール2
2を経て布基礎16に伝達され、この布基礎16によ
り、地盤3に支持されるようになっている。
【0017】このように本実施例によれば、建物本体2
から三方向に放射状に延びる主要構造部13に車輪17
を設け、この車輪17により、建物本体2全体を3点で
支持するようにしているので、車輪17の取付精度、布
基礎16やレール22の平面度などにかかわらず、建物
本体2の荷重が均等に分散して、車輪17で支持でき、
車輪17の浮き上がりなどによる荷重の片寄りが防止さ
れ、建物本体2の回転を円滑で安定したものとすること
ができる。また、建物本体2の基本構造は、3本のR階
大梁51、3本の1階大梁52および3本の本柱53か
ら成る主要構造部13による、単純な正三角形の構造で
あり、構造設計および計算を比較的容易に行うことがで
きる。
【0018】なお、本実施例では、転動部材に車輪を用
いるようにしたが、コロ、ベアリング、ゴムタイヤなど
を用いるようにしてもよい。また、環状軌道としてレー
ルを用いるようにしたが、転動部材によっては、基礎そ
のもの(基礎の上面)を環状軌道として兼用してもよ
い。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明の回転式建物の軸立
によれば、建物本体の中心部から三方向に放射状に延び
る3組の主要構造部を、それぞれ転動部材で支持するよ
うにしているので、建物本体を3点で支持することがで
き、その荷重を3点にほぼ均等に分散して、建物本体を
円滑かつ安定に回転させることができる。また、主要構
造部は三角形を基調としているので、構造が簡単で、構
造計算を容易に行うことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る軸立を適用した回転式
建物の立面図である。
【図2】実施例の回転式建物の1階平面図である。
【図3】実施例の回転式建物の軸組図である。
【図4】実施例の回転式建物の車輪廻りの平面図であ
る。
【図5】実施例の回転式建物のかなばかり図である。
【符号の説明】
1 回転式建物 2 建物本体 13 主要構造部 16 布基礎 17 車輪 22 レール 51 R階大梁 52 1階大梁 53 本柱

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の基礎と、当該基礎上に設けた環状
    軌道と、当該環状軌道上を転動する転動部材と、当該転
    動部材に支持されて前記環状軌道に沿って回転する建物
    本体とを備えた回転式建物において、 前記建物本体は、当該建物本体の中央部から三方向に放
    射状に延びる各3本の上大梁および下大梁と、当該各上
    大梁および当該各下大梁の外端部を接合する3本の柱と
    から成る主要構造部を有し、前記建物本体は、当該各下
    大梁の部分で前記転動部材に支持されていることを特徴
    とする回転式建物。
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