JPS6349778B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は必要に応じドーム形状の屋根を開放で
きる大型のドーム屋根に関するものである。

近時、各種スポーツの発展普及に伴い、プー
ル、テニスコートを始めとし、競技場、野球場等
のグランド等を一挙に覆う全天候型の大型屋根が
各種開発提案されるようになつてきた。

しかし、この種の大型屋根は、例えば、一重及
び二重膜とした天幕中にエアーを送り込む方式の
ものや、円形に配列された鉄筋コンクリート製の
独立柱上に鉄骨造りのトランスシエルを架ける方
式のものが主体で、いずれも大型屋根は固定の屋
根構成が主体となつており、太陽光線に浴し乍ら
の人間の本来のスポーツ志向とは逆の現象であ
り、自然採光を直接多量に取り入れ得る運動施設
が望まれている。

本発明は、上記の実情から、太陽光線を直接摂
取でき、自然の環境条件下でスポーツを楽しめる
運動施設を提供することを目的とするものであ
り、自然採光を得るための開閉自在なドーム屋根
を提供せんとするものである。即ち、本発明は、
ドーム屋根の構成を複数枚のドーム要素屋根部材
をもつて形成すると共に、このうち半分を固定屋
根部材（固定シエルター）とし、残る交互に位置
する屋根部材を移動屋根部材（移動シエルター）
とし、必要に応じ該移動屋根部材を移動し部分的
に屋根を開放し自然採光を得られるようにしたも
のである。

以下、本発明の詳細を実施例の図面について説
明すれば次の通りである。

先ず、第１図は移動屋根部材を固定屋根部材の
内側へ収納し、部分的に屋根を開放した状態の斜
面図であり、１は半円型を呈すドーム形状ａの頂
部ｂを中央かなめ部とするよう放射方向に縦分割
となる形状を呈する偶数枚（図示の実施例では８
枚の構成としている。）の三角状のドーム要素屋
根部材で、該ドーム要素屋根部材１は透明アクリ
ル樹脂板等の透光性屋根材２と結構部材となるビ
ーム３の組合わせにて構成され、このドーム要素
屋根部材１の周縁下端部を台座となる円環形基礎
４上に配設すると共に、このドーム要素屋根部材
１群中、一枚おきのドーム要素屋根部材１ａ群を
基礎４に直接固定した固定シエルター１′とし、
残る間歇おきのドーム要素屋根部材１ｂ群を基礎
４上に敷設の円弧状のレール５に車輪６をもつて
配す移動シエルター１″としてなる。この場合、
移動シエルター１″は環状方向移行時に固定シエ
ルター１′側に重なるよう位置せしめ、且つ該移
動シエルター１″の上端は固定シエルター１′の頂
部に設けた固定かなめ部７の周縁に形成のガイド
レール８に摺動自在の車輪６′をもつて支承され
ている。又、この各移動シエルター１″は連結パ
イプ１０をもつて連繋され、車輪６部に備えるモ
ーターを含む駆動装置９の駆動にて全移動シエル
ター１″が一挙に均一移行するものである。尚、
このモーターを含む駆動装置９は所定の移動シエ
ルター１″の車輪６或いは全移動シエルター１″の
車輪６に各独立に配してもよい。駆動装置９は、
図示はしないが、更に必要に応じて固定かなめ部
７に形成のガイドレール８に摺動する車輪６′部
に設けることもできる。又、この各固定シエルタ
ー１′と移動シエルター１″のドーム要素巾は各両
端縁が少し重なり得る重なり代部１a′，１a″をも
つ広巾となつている。１１は固定シエルター１′
と移動シエルター１″よりなるドーム要素屋根部
材１群を円環展開してシエード形成されたドーム
屋根で、該ドーム屋根１１の頂部に位置する固定
かなめ部７には通風孔１２ａを備えた換気装置１
２を配する。７′は頂部カバー。１３は基礎４の
枠内に設けるプール等の運動施設である。

次に、作用を説明すると、先ず雨天、強風時と
か不使用時等にあつて天井位置を完全覆いとする
ドーム屋根１１の形成に際しては、各固定シエル
ター１′の内側に夫々重なつて配される移動シエ
ルター１″群を、間歇配置の固定シエルター１′，
１′間の空隙部１４箇所へ移行させるものである。
即ち、適宜の操作スイツチ（図示せず）の投入に
より移動シエルター１″の車輪６部に配すモータ
ー９を駆動させ、該車輪６を円環型基礎４上のレ
ール５に沿つて走行させ重なつた固定シエルター
１′位置より順次移動シエルター１″が外方へ繰出
され空隙部１４を覆う如くするものである。勿
論、この場合移動シエルター１″の上端に有する
車輪６′も追従して固定かなめ部７のガイドレー
ル８部を摺動する。又、この各移動シエルター
１″は連結パイプ１０をもつて基方が連繋されて
いるため、全移動シエルター１″が一挙に均一移
行する。しかも各移動シエルター１″と固定シエ
ルター１′は重なり代１a″，１a′をもつ大巾構成
のため、展開されドーム屋根１１となつたとき各
端縁が重なつているため、雨、風等が吹込む間隙
もない完全遮断のシエードとなる。

この様な完全覆いとなるドーム屋根１１となつ
ても、各固定シエルター１′及び移動シエルター
１″は屋根材が透光性屋根材２をもつてなるため
ドーム内には十分な採光が得られる。

次に、晴天時等にあつてドーム屋根１１を開放
したいときは、前記と逆に駆動装置９を逆回転さ
せれば、移動シエルター１″群は夫々片側の固定
シエルター１′群の下面に重なるよう収納される
ので、今まで移動シエルター１″の位置した箇所
が開放され、太陽光線がドーム内にさし込み、自
然採光が得られる。

上述の様に本発明は屋根部材を、ドーム形状を
放射状に切截となる一定巾のドーム要素屋根部材
群構成とすると共に、このうち半分を固定シエル
ターとし残る半分を移動シエルターとして形成し
たことにより、全天候型ドーム屋根となる。即
ち、一定間隔おきの固定シエルターに対し移動シ
エルターを重ね自在の走行型構成としたことによ
り、天気の良い日には移動シエルターの移行にて
十分太陽光線を取入れることが簡単に出来、自然
条件下で運動等が行ない得るものである。更に、
ドーム要素屋根部材は透光性に優れた部材にて形
成され、結構部材となるビームの組合せにより構
成されているため、ドーム屋根の遮断時でも適度
の透光性を確保できると共に、全体として屋根部
材の軽量化が図れ移動シエルターの移動走行に過
負過がかからず且つ、屋根全体として半円弧状の
ドーム構成のため強度的にも強く長期使用に耐え
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
斜面図、第２図は平面図、第３図は縦断面図、第
４図は内部を示す平面図、第５図は取付基部を示
す断面図、第６図は頂部を示す断面図である。 １……ドーム要素屋根部材、２……透光性屋根
材、３……ビーム、４……円環型基礎、５……レ
ール、６……車輪、７……固定かなめ部、９……
モーター、ａ……ドーム形状、ｂ……頂部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ドーム形状の頂部をかなめ部とし放射方向に
   縦分割とした三角状のドーム要素屋根部材を偶数
   個形成し、該ドーム要素屋根部材の周縁を円環型
   基礎上に配列すると共に、このうち隔おきのドー
   ム要素屋根部材群を固定し、残るドーム要素屋根
   部材を前記固定のドーム要素屋根部材群に重なる
   よう移動自在に形成したことを特徴とする開閉自
   在型ドーム屋根。