JPH0653264B2 - 部品組立法 - Google Patents

部品組立法

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JPH0653264B2
JPH0653264B2 JP1225552A JP22555289A JPH0653264B2 JP H0653264 B2 JPH0653264 B2 JP H0653264B2 JP 1225552 A JP1225552 A JP 1225552A JP 22555289 A JP22555289 A JP 22555289A JP H0653264 B2 JPH0653264 B2 JP H0653264B2
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信治 加藤
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Yamaha Corp
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、木質部品とプラスチック部品を組み付けて得
られる複合製品などの部品組立法に関し、特に木製品の
形状の精度と耐久性とを同時に満足するようにしたもの
である。
「従来の技術」 従来より、木材に裁断、研削などの形状加工および塗装
を施して木製品を製造する方法として、例えば、木製品
に外観形状等を形成するための加工等の精度をあまり必
要とされない部分の形状加工(以下、粗加工とする。)
を行った後、プラスチック部品等の組み付ける部分など
の精度を必要とされる部分の形状加工(以下、精密加工
とする。)を行う。次いで、このように加工された木材
に、着色層、中塗り層などからなる下塗り層を形成した
後上塗り層を形成する方法や、木材に粗加工を行った
後、下塗り層および上塗り層を形成し、次いで、精密加
工を行う方法などがある。
「発明が解決しようとする課題」 ところが、前者にあっては精密加工を行った後塗膜を形
成するため、例えばコーナー部分などに塗料が溜まり厚
い塗膜が形成され、後工程におけるプラスチック部品等
との組み付けに支障をきたすなどの問題、すなわち形状
の精度が低下する問題が生じる。
また、後者にあっては上述したような形状精度の低下と
いった問題は生じないが、精密加工がなされた部分の木
材が露出するため、この部分から木材が吸湿およ乾燥
し、このため、この露出部分周辺の塗装仕上げ面に凹凸
を生じることがあり、外観上問題となる場合がある。ま
た、この木材の吸湿および乾燥が過酷な条件でおこなわ
れた場合には、周辺の塗装仕上げ面に割れ、ヒビなどが
生じる恐れもある。このような問題を解決するため、上
記露出面に防湿のための塗装が施す方法が提案された
が、この防湿のための塗装に手間が掛かりコストが高く
なるといった問題が生じ、さらには、この防湿のための
塗装が他の塗装仕上げ面にはみ出し外観を悪化させると
いった問題が生じる。
「課題を解決するための手段」 本発明においては、化粧単板を木質芯材に貼り合せた基
材に膜厚200μm以上の下塗り層を形成した後、孔開
け切削加工を含む形状加工を施し、次いでこの形状加工
部分と下塗り層とに膜厚20〜100μmの上塗り層を
形成して木質部品を作る工程と、該木質部品の孔にプラ
スチック部品を組み付ける工程とからなることにより上
記問題点を解決するようにした。
「作用」 膜厚200μm以上の下塗り層を形成した後、孔開け切
削加工を含む形状加工を施し、次いでこの形状加工部分
と下塗り層とに膜厚20〜100μmの上塗り層を形成
することにより、形状加工により露出した基材の露出部
分が上塗り層で覆われるため、基材が吸湿したり乾燥し
たりしない。従って、塗装仕上げ面に凹凸を生じる等の
問題が生じない。また、形状加工を行った後に形成され
る上塗り層の塗膜を薄くすることにより、木質部品のコ
ーナー部分などに塗料が溜まりプラスチック部品との組
み付けに支障をきたすなどの問題、すなわち形状精度の
低下に起因する問題が生じず、寸法精度の高い木質部品
が得られる。また、下塗り層の厚さを厚くすることによ
り、上塗り層の厚さが薄くても、塗膜の強度、耐久性等
の物性を保持することができる。
以下、本発明の部品組立法の一例を示す工程図である。
第1図中符号1は基材を示す。この基材1には、天然木
つき板や人工木つき板などからなる化粧単板を木質ボー
ド、合成木質セメントなどの木質芯材に貼り合わせた化
粧合板等が用いられる。
次に、第2図に示すように、この基材1の外観形状を形
成するための粗加工を施す。次いで、第3図に示すよう
に粗加工を施した基材1の一方の表面および側面に下塗
り層2を形成する。ここで、下塗り層2が形成される前
に予め基材1の表面には、研削、切削が施されているこ
とが好ましく、この研削には#180〜#400程度の
サンドペーパなどが用いられる。
上記下塗り層2は、第4図に拡大して示すように着色層
3、中塗り層4からなるものであるがこれに限られるも
のでなく、例えば上記着色層3と中塗り層4の間に1層
以上の塗膜が形成されたものでもよく、また着色層3が
形成されてないものでもよい。ここで、この中塗り層4
は、全塗膜の強度、塗装耐久性などの特性を主に担うも
のである。
上記着色層3は、適宜の色の着色剤5が塗布されたも
の、あるいは適宜の印刷法により模様を施されたものな
どからなるものである。上記着色剤としては、染顔料を
溶剤に溶解したもの、あるいはこれに少量の樹脂分、例
えばポリウレタン系樹脂を溶解させたものなどが用いら
れ、刷毛塗り、スプレーなどの方法により塗布される。
印刷法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフ
セット印刷などの方法が用いられる。
一方、中塗り層4には、例えばエポキシ系樹脂、不飽和
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ジアリルフタレート系樹脂やこれらの混合物など
が好適に用いられるが、これに限られるものでない。ま
たこの樹脂には、必要に応じて適宜、光安性剤、酸化防
止剤、架橋剤などの添加剤が配合されてもよい。
このような樹脂の塗布の方法としては、特に限定されな
いが、エアースプレー、フローコータ、静電スプレーあ
るいは刷毛塗り法などが好適に使用される。
このように下塗り層2を形成した後、第5図ないし第7
図に示すように、基材1の表面略中央部に孔5を形成す
る。この孔5には、後工程においてプラスチック部品等
が組み付けられるため、その形状には精度が要求され
る。
この精密加工が行なわれた後、上塗り塗料により上塗り
層6が、上記下塗り層2の表面および上記孔5の内周面
に形成され、木質部品が得られる。この状態を、第8図
ないし第10図に示す。この上塗り層6には、要求され
る仕上げの状態により全艷、八分艷、五分艷等の塗料が
用いられる。また、この上塗り層6には、耐湿性が必要
とされるため、この上塗り層6を形成する塗料として
は、塗膜が耐湿性を有する塗料である必要があり、例え
ば、ウレタン系、不飽和ポリエステル系などの塗料が好
適に用いられる。このような塗料の塗布の方法として
は、特に限定されるものではなく、下塗り層2の場合と
同様に既知の方法にて行うことができる。
次いで、このようにして得られた木質部品(塗装物)の
孔5に所望の形状のプラスチック部品を挿入し、取り付
け固定する。
本発明においては、上塗り層6は形状の精度が要求され
る部分にも塗布されるため、その膜厚は薄い必要があ
り、かつ上記孔5の内周面のように、この上塗り層6の
みで防湿する部分もあるため、塗膜の防湿性を損なわな
い程度の膜厚が必要である。従って、この上塗り層6の
膜厚としては、20μm〜100μmである。
一方、中塗り層4は、上記上塗り層6の塗膜が薄いこと
から、塗膜の強度、耐久性等の物性等をこの中塗り層4
で保持するる必要がある。従って、中塗り層4は、20
0μm以上の膜厚である。
また、本発明の部品組立法においては、上記一例以外の
方法として、例えば下塗り層2を形成した後、粗加工お
よび精密加工を施し、次いで上塗り層6を形成する塗装
方法であってもよい。
「実施例」 (実施例1) 基材1として、第11図に示すように、芯材としてモア
ビ合板芯7を用い、この表面および裏面にそれぞれフェ
ノール系接着シート8、8を配置し、このフェノール系
接着シート8、8の外面にそれぞれフェノール硬化シー
ト9、9を配置し、さらに、表面側のフェノール硬化シ
ート9の外面にフェノール系接着シート8を配置し、そ
の外面にウォールナット単板10を配置し、これを14
0℃×10分、1.0MPaの条件でプレス接着したも
のを用いた。
上記基材1に外観形状を形成するための粗加工を施した
後、その表面および側面を#240のサンドペーパにて
研削を行った(第2図)。
この研削した表面および側面に、まず水性の着色剤で着
色した後、ウレタン系の塗料で着色押えおよび色合わせ
を行い、着色層3を形成した。この着色押え層の乾燥後
の膜厚(以下、膜厚はすべて乾燥後の値とする。)は約
5μmであり、色合わせ層の膜厚は約10μmであっ
た。
次いで、着色層3の表面に不飽和ポリエステル系塗料に
て中塗りを行い、約600μmの中塗り層4を形成し
た。この中塗り層4を乾燥させた後、#400のサンド
ペーパで研削仕上げを行った(第3図および第4図)。
この下塗り層2が形成された基材1に、孔5を形成した
(第5図ないし第7図)。ここで、孔5には、後工程に
てプラスチック部品が組み付けられるため、この孔5は
形状の精度が要求される部分である。次いで、ノンワッ
クス型不飽和ポリエステル系塗料にて上塗りを行い、上
記中塗り層4の表面および孔5の内周面に上塗り層6を
形成した(第8図ないし第10図)。この上塗り層6を
乾燥させた後、#600のサンドペーパで研削仕上げを
行い、次いでバフ研磨により研磨仕上げを行った。
このようにして得られた塗装物は、中塗り層4の膜厚が
厚いため、この中塗り層4により塗膜の強度、表面耐久
性などの特性が通常の塗装物と同等に保たれた。また、
膜厚の厚い中塗り層4を形成した後、形状の精度が要求
される孔5を形成し、さらに、この孔5が形成された後
に塗布された上塗り層6の塗膜が薄いものであるので、
孔5の形状の精度が良好であった。さらには、上塗り層
6が孔5の内周面にも形成されているため、木材が吸湿
したり乾燥したりせず塗装面の凹凸等が発生しなかっ
た。
(実施例2) 着色層3および中塗り層4からなる下塗り層2を形成し
た後粗加工を施すこと、およ上塗り層6にウレタン系五
分艷クリヤー塗料により塗装を行い、この膜厚が30μ
mであったこと以外は実施例1と同様にして塗装を行っ
た。この実施例においては、粗加工にて露出した基板1
の側面および孔5の内周面の塗膜が、上塗り層6のみと
なった。
この方法により形成された塗装物も、上記第1の実施例
で得られた塗装物と同様に、孔5の形状の精度が良好
で、さらに木材の露出面がないため木材が吸湿したり乾
燥したりせず、塗装面の凹凸などが発生しなかった。
「発明の効果」 化粧単板を木質芯材に貼り合せた基材に膜厚200μm
以上の下塗り層を形成した後、孔開け切削加工を含む形
状加工を施し、次いでこの形状加工部分と下塗り層とに
膜厚20〜100μmの上塗り層を形成して木質部品を
作る工程と、該木質部品の孔にプラスチック部品を組み
付ける工程からなることを特徴とする部品組立法である
ので、下塗り層を形成した基材に形状加工を行い、次い
でこの基材に上塗りを行うことにより、基材の露出部分
が上塗り層で覆われるため、基材が吸湿したり乾燥した
りしないので、塗装仕上げ面に凹凸を生る等の問題が生
じない。また、形状加工を行った後に形成される上塗り
層の塗膜を薄くすることにより、コーナー部分などに塗
料が溜まりプラスチック部品等との組み付けに支障をき
たすなどの問題、すなわち形状精度の低下に起因する問
題が生じず、寸法精度の高い木質部品が得られるので、
この木質部品の孔とプラスチック部品を組み付けること
によって、高精度の複合製品が歩留まりよく得られる。
また、下塗り層の厚さを厚くすることにより、上塗り層
の厚さが薄くても、塗膜の強度、耐久性等の物性を保持
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図は本発明の部品組立法の一例を工
程順に示すもので、第1図、第2図、第5図および第8
図は概略平面図、第3図、第4図、第6図、第7図、第
9図および第10図は概略断面図を示す。また、第11
図は本発明の実施例において用いられた基板を示す概略
断面図である。 1……基材、2……下塗り層 6……上塗り層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化粧単板を木質芯材に貼り合せた基材に膜
    厚200μm以上の下塗り層を形成した後、孔開け切削
    加工を含む形状加工を施し、次いでこの形状加工部分と
    下塗り層とに膜厚20〜100μmの上塗り層を形成し
    て木質部品を作る工程と、該木質部品の孔にプラスチッ
    ク部品を組み付ける工程からなることを特徴とする部品
    組立法。
JP1225552A 1989-08-31 1989-08-31 部品組立法 Expired - Fee Related JPH0653264B2 (ja)

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JPS4971105A (ja) * 1972-11-11 1974-07-10
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