JP4172718B2 - 多層板の塗装方法 - Google Patents

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本発明は、目が粗く、大きな空隙を有する中層部と、中層部より目が細かく、小さな空隙を有する表層部とを端面に備える多層板の塗装方法に関し、特にその端面の塗装方法に関する。
従来、この種の多層板として、多数の木質材のチップ間に樹脂接着剤を含浸させた後、熱圧縮成形することによって製作されるパーティクルボードが知られている。パーティクルボードは、一般に3層構造を備えており、目の粗いチップを積み重ねた中層部と、中層部を挟むように設けられ、中層部よりも目の細かいチップを積み重ねた2つの表層部とを備えている。また、各表層部において、その内部側から表面側に向かって段階的に目が細かくなるようにチップを積み重ねたものも知られている。
パーティクルボードは、上記のようにチップが積層されている構造であるため、中層部の内部に多数の比較的、大きな空隙(空洞)を有し、表層部の内部に中層部よりもかなり小さな多数の空隙を有している。このようなパーティクルボードでは、その構造上の特性から端面(木口面)に多層構造が必ず現れるので、端面を塗装したときに、塗料は、表層部の小さな空隙に吸い込まれにくく、中層部の大きな空隙に吸い込まれやすい。このため、端面の中層部では、塗料が乾燥する間に塗装面に塗料の吸い込みによる穴や凹凸を生じやすく、平らな塗装面が得られにくい。それゆえ、従来では、平らに塗装された良好な仕上がりの端面を得るために、薄い木質板や樹脂化粧板を予め端面全体に貼り付けてから、その上に塗装する方法が行われている。
しかし、上記従来の塗装方法では、木質板や樹脂化粧板を端面全体に貼り付けなければならないので、材料費および工数が増加することにより、製造コストが増大してしまうという問題がある。特に、薄い木質板や樹脂化粧板を端面に貼り付ける作業は、手間暇がかかるため、塗装済みのパーティクルボードを大量生産する場合には、高価な縁貼り装置を用いなければならず、製造コストがさらに増大してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、端面の塗装の良好な仕上がりを維持しながら、製造コストを削減できる多層板の塗装方法を提供することを目的とする。
請求項1の多層板の塗装方法は、塗料を準備し、多数の空隙を有する中層部と、この中層部の空隙より小さな空隙を有し、中層部を挟むように設けられた2つの表層部とを端面に備える多層板を準備し、この多層板の端面に中層部を覆うようにテープを貼り付け、このテープを貼り付けた端面全体に塗料を塗ることを特徴とする。
この多層板の塗装方法によれば、中層部を覆った状態で端面にテープを貼り付けたまま端面全体に塗料を塗るので、端面に塗装した塗料が中層部の多数の空隙に吸い込まれることがない。また、2つの表層部の空隙は、中層部の空隙より小さいので、塗装した塗料が吸い込まれにくい。さらに、テープは、従来の端面に貼り付ける木質板や樹脂化粧板よりも厚さを極めて薄くすることが可能で、それにより、端面に貼り付けたテープの縁と表層部との段差が小さくなり、塗料を厚塗りすることによって段差を均すことができる。以上によって、端面全体に凹凸のない塗膜を形成することができ、良好な仕上がりの塗装面を得ることができる。また、テープは、従来の木質板や樹脂化粧板と比べて安価であり、中層部と同一の幅の長いテープを予め準備すれば、多層板の全端面の中層部を1つのテープで1度に覆うことができる。これに加えて、テープとして粘着テープを用いれば、テープを貼る作業が容易になるとともに、塗装を施した多層板を大量生産する場合でも、従来の縁貼り装置のような高価な装置を用いることなく、手作業や簡易な装置で容易に貼りつけることができる。以上によって、塗装コストを削減することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の多層板の塗装方法において、塗料は、ポリエステル樹脂塗料であることを特徴とする。
この多層板の塗装方法によれば、無溶剤型であることによって粘性が高く厚塗りが可能なポリエステル樹脂塗料を端面に塗るようにしたので、端面に貼り付けたテープの縁と表層部との段差を均す作業が容易になる。また、上記のように形成された塗膜は、各表層部に密着するとともに、中層部との間にテープが介在した状態になる。この場合に、ポリエステル樹脂塗料の塗膜は、凝集力が強いので、塗膜が多層板の端面の2つの表層部に密着していることにより、塗膜全体として端面から剥がれにくい。これによって、端面における塗膜の付着状態を良好に維持しながら確実な塗装を行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る多層板の塗装方法について説明する。図1は、未塗装の多層板であるパーティクルボード1を示しており、図4は、本発明を適用して塗装したパーティクルボード1の断面構造を示している。パーティクルボード1は、多数の木質材のチップ2間に樹脂接着剤を含浸させた後、熱圧縮成形することによって製作されたものであり、例えば16mmの厚さを有している。図4に示すように、パーティクルボード1は、比較的、目の粗いチップ2aを積み重ねた中層部1aと、この中層部1aを挟むように設けられた2つの表層部1b,1bとを備えており、中層部1aは、その厚さが10mm程度で、図示しない多数の比較的、大きな空隙を内部に有している。また、各表層部1bは、その厚さが3mm程度で、中層部1aより目の細かい多数のチップ2bを積み重ねたものであり、チップ2bの目が、表層部1bの内部から表面側に向かって段階的に細かくなっている。さらに、表層部1bは、中層部1aよりもかなり小さな空隙を内部に有している。
また、パーティクルボード1の端面1cには、マスキングテープ3が中層部1aを覆うように貼り付けられているとともに、表層部1b,1bおよびマスキングテープ3を覆うように黒色のポリエステル樹脂のエナメル塗料4の塗膜4aが形成されている。マスキングテープ3は、幅が10mmで厚さが0.14mmの寸法を有しており、貼り付け面に粘着性の接着剤が塗られた粘着テープである。マスキングテープ3は、図2に示すように、端面1cに貼り付ける前は、ロール状に巻かれている。また、塗膜4aは、0.5mm以上の厚さで形成されており、その表面は、平坦に仕上げられている。さらに、端面1cでは、塗料4が中層部1aの空隙にほとんど染み込んで(吸い込まれて)おらず、表層部1bの空隙に、少し染み込んでいる。
本実施形態の塗装方法では、以下に述べる(a)〜(c)の工程によって、パーティクルボード1に塗装が施される。
(a)マスキング工程:まず、図1に示すような予め熱圧縮成形したパーティクルボード1を準備し、図2に示すように、その端面1cに中層部1aを覆うようにマスキングテープ3を貼り付ける。このとき、マスキングテープ3は、中層部1aの厚さとほぼ同一の幅を有しているので、中層部1aの空隙をもれなく塞ぐことができる。また、マスキングテープ3は、ロール状に巻かれた粘着テープで構成されているので、端面1cに容易に貼り付けることができるとともに、この貼り付けの際に、パーティクルボード1の4つの端面1cの中層部1aを1度に覆うことができる。
(b)塗装工程:次に、図3に示すように、スプレーガン5を用いて、マスキングテープ3を貼り付けたパーティクルボード1の全面に、黒色のポリエステル樹脂のエナメル塗料4を吹き付け塗装する。この場合、ポリエステル樹脂のエナメル塗料4は、無溶剤型であることにより粘性が高く厚塗りが可能であるので、繰り返し吹き付けることによって、塗料4を端面1cに0.5mm以上の厚さで塗布する。マスキングテープ3の厚さが0.14mmと薄く、マスキングテープ3の縁と表層部1bとの段差が非常に小さいので、上記のように塗料4を厚く塗布することによって、上記段差を埋めながら端面1c全体に凹凸のない塗膜4aを形成することができる。
(c)乾燥工程:この後、ポリエステル樹脂塗料4の塗膜4aを反応硬化(乾燥)させることによって、パーティクルボード1の塗装を終了する。
以上のように、本実施形態の多層板の塗装方法によれば、パーティクルボード1の端面1cの中層部1aをマスキングテープ3で覆ってから、端面1c全体にポリエステル樹脂のエナメル塗料4を塗るので、端面1cに塗装した塗料4が中層部1aの空隙にほとんど吸い込まれない。また、表層部1bの空隙は、中層部1aの空隙よりかなり小さいので、端面1cに塗装した塗料4は、表層部1bの空隙に吸い込まれにくく、少ししか吸い込まれない。さらに、マスキングテープ3は、従来の端面に貼り付ける木質板や樹脂化粧板と比べて厚さを極めて薄くすることが可能で、それにより、端面1cに貼り付けたマスキングテープ3の縁と表層部1bとの段差が小さくなる。また、ポリエステル樹脂塗料4は、無溶剤型であることによって粘性が高く厚塗りが可能な特性を備えているので、塗料4を端面1cに厚塗りすることによって、上記マスキングテープ3の縁と表層部1bとの小さな段差を容易に均すことができる。以上によって、端面1c全体に凹凸のない塗膜4aを容易に形成することができ、良好な仕上がりの塗装面を得ることができる。さらに、ポリエステル樹脂塗料4の塗膜4aは、一般的に凝集力が強いので、前述したように、塗膜4aが、2つの表層部1bとしか密着しておらず、中層部1aとはマスキングテープ3の比較的、弱い粘着力によって密着している状態であっても、塗膜4a全体として端面1cから剥がれにくい。これによって、端面1cにおける塗膜4aの付着状態を良好に維持しながら確実な塗装を行うことができる。
また、マスキングテープ3は、従来の木質板や樹脂化粧板と比べて安価であり、端面1cとほぼ同一の幅のロール状に巻かれた粘着テープで構成されているので、パーティクルボード1の4つの端面1cの中層部1aを1つのテープで1度に覆うことができる。さらに、塗装を施したパーティクルボード1を大量生産する場合でも、従来の縁貼り装置のような高価な装置を用いることなく、手作業や簡易な装置で容易に貼りつけることができる。以上によって、塗装コストを削減することができる。
なお、上記実施形態の(b)塗装工程においては、端面1cへの塗装をスプレーガン5による吹き付け塗装法で行ったが、これに限らず端面1cに厚い塗膜4aを形成できる方法であればよい。例えば、図5に示すようなポッティングと呼ばれる方法で端面1cに塗膜4aを形成するようにしてもよい。また、塗料4は、ポリエステル樹脂塗料に限らず、UV(紫外線)硬化型、可視光線硬化型および電子線硬化型の塗料など、厚い塗膜を形成可能なものであればよい。さらに、上記(b)塗装工程においては、1度塗りの塗装を行うようにしたが、これに限らず、例えば、比較的、表層部1bの空隙に吸い込まれにくい下塗り塗料(例えば、体質顔料を配合したもの)を塗った後、上塗り塗料を塗るような2度塗り塗装や、3回以上塗るような塗装を行ってもよい。この場合に、上塗り塗料と下塗り塗料は異なる種類のものを塗ってもよく、上塗り塗料として、例えばポリエステルサーフェサー塗料やポリウレタンサーフェサー塗料などを用いてもよい。これに加えて、下塗り塗膜に研ぎを施してもよい。また、パーティクルボード1の中層部1aおよび表層部1bの厚さや、マスキングテープ3の幅および厚さは、上記実施形態のものに限らず、適宜選択することが可能である。さらに、中層部1aの空隙を塞ぐためのテープは、マスキングテープ3に限らず、中層部1aの空隙を塞ぐように端面1cに貼り付け可能なものであればよい。
以上のように、本発明の多層板の塗装方法によれば、端面の塗装の良好な仕上がりを維持しながら、製造コストを削減できる。
本発明の一実施形態に係る塗装方法における塗装前のパーティクルボードを示す斜視図である。 塗装方法におけるマスキング工程を示す斜視図である。 塗装方法における塗装工程を示す斜視図である。 塗装後のパーティクルボードの端面を示す断面図である 別の塗装方法を示す説明図である。
符号の説明
1 パーティクルボード(多層板)
1a 中層部
1b 表層部
1c 端面
3 マスキングテープ(テープ)
4 ポリエステル樹脂のエナメル塗料(塗料)

Claims (2)

  1. 塗料を準備し、
    多数の空隙を有する中層部と、この中層部の空隙より小さな空隙を有し、当該中層部を挟むように設けられた2つの表層部とを端面に備える多層板を準備し、
    この多層板の前記端面に前記中層部を覆うようにテープを貼り付け、
    このテープを貼り付けた前記端面全体に前記塗料を塗ることを特徴とする多層板の塗装方法。
  2. 前記塗料は、ポリエステル樹脂塗料であることを特徴とする請求項1に記載の多層板の塗装方法。
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