JPH0652897A - 非水系炭素質二次電池 - Google Patents

非水系炭素質二次電池

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JPH0652897A
JPH0652897A JP4201205A JP20120592A JPH0652897A JP H0652897 A JPH0652897 A JP H0652897A JP 4201205 A JP4201205 A JP 4201205A JP 20120592 A JP20120592 A JP 20120592A JP H0652897 A JPH0652897 A JP H0652897A
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JP
Japan
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negative electrode
battery
graphite
carbonaceous
current efficiency
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Application number
JP4201205A
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Takayuki Nakajima
孝之 中島
Kenji Arai
謙二 荒井
Yoshio Suzuki
良雄 鈴木
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 正極、負極、及び、有機溶媒系電解液からな
る非水系炭素質二次電池で、上記負極は主として炭素網
面の面間隔d002 が0.337nm未満の鱗状黒鉛質か
らなり、かつ、上記有機溶媒系電解液はγ−ブチロラク
トンを含有してなる有機溶媒系電解液を用いる。 【効果】 電流効率が大きく、サイクル性の優れた高容
量な非水系炭素質二次電池が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機溶媒を電解液とした
高容量の非水系二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用電子機器の急速な進歩に伴
い、その電源として用いられる二次電池への、小型・軽
量化の要望が非常に高まっている。リチウムを用いる非
水二次電池は小型・軽量な電池としてその期待が大き
く、実用化が急がれている。このような非水二次電池の
負極として炭素質材料を用いることは公知である。電極
として用いられる炭素質材料はその電気化学的性質から
大きく次の三つに分類される。
【0003】第一のグループは黒鉛に代表される炭素網
面の間隔が狭く(d002 <0.337nm)、炭素網面
及び網面の積層方向に成長したものである。このような
炭素材料は陽イオン、陰イオンどちらもその炭素網面間
にインターカレーションし、層間化合物を形成すること
が知られており、導電材料、有機合成反応触媒や電池と
しての応用も考えられている。
【0004】第二のグループは活性炭に代表されるきわ
めて表面積(SA >100m2/g)が大きく炭素網面の
間隔も広く(d002 >0.337nm)、結晶化の進ん
でいないものである。このタイプは表面吸着量が多いた
めに炭素当りのリチウム吸蔵量は大きいが電流効率が低
く、サイクル性も低い。第三のグループは炭素網面はあ
る程度成長しているが第一グループと比べて炭素網面の
間隔が広い(d002 >0.337nm)ものである。こ
のグループはその構造により種々の電気化学的特性を示
すが、第一グループと異なり、殆ど電解液と反応するこ
となくリチウムを吸蔵できる。しかしながらその利用率
(炭素当りのリチウム吸蔵量)は第一グループと比較す
ると小さい。
【0005】第一のグループに属する黒鉛を電池の負極
として用いることは特開昭57−208079号公報、
特開昭58−192266号公報、特開昭59−143
280号公報、特開昭60−54181号公報、特開昭
60−182670号公報、特開昭60−221973
号公報、特開昭61−7567号公報、特開平1−31
1565号公報、特開平4−171677号公報などに
提案されている。これらの特許には使用できる有機溶媒
としてプロピレンカーボネート(以下PCと略記す
る)、テトラヒドロフラン(以下THFと略記する)、
γ−ブチロラクトン(以下γ−BLと略記する)、1,
2−ジメトキシエタン、スルホラン、エチレンカーボネ
ート(以下ECと略記する)などが記載されている。実
施例としてはLiClO4 あるいはLiBF4 を電界質
に用い、代表的溶媒としてPCあるいはTHFを用いて
いる。混合溶媒を用いた例として特開昭57−2080
79号公報、および特開平4−171677号公報にそ
れぞれPC/DME、およびPC/ECが開示されてい
る。
【0006】ところが電解質としてLiClO4 あるい
はLiBF4 、溶媒としてPCを用い、黒鉛を電池の負
極として充放電を試みてみると、殆ど充放電できなかっ
た。またLiBF4 を電解質とし、混合溶媒であるPC
/DMEあるいはPC/ECを用いて黒鉛を負極として
充放電を試みてみると、充放電は出来るが、電流効率が
極めて低く実用的でないことが分かった。黒鉛は陽イオ
ンとしてリチウムイオンをインターカレーションする
時、利用率(炭素当りのリチウム吸蔵量)は16.7%
と多いのであるが、電池の負極として利用しようとした
ときには前述のごとく電気化学的に有効にリチウムを吸
蔵・放出することが出来ない。このことはJ.Elec
trochem.Soc.,117 P.222(19
70)や特開昭63−2555号公報の比較例1に記載
のごとく、黒鉛にリチウムイオンが吸蔵された層間化合
物は有機溶媒に対する反応性が高く、電極として働くよ
りも、電解液との反応が優先しており、電極としての利
用価値は低いものである。
【0007】また、黒鉛が負極として用いられている例
は米国特許第4423125号明細書、およびJ.El
ectrochem.Soc.,137 P.2009
(1990)にも記載されている。米国特許第4423
125号明細書では電解液にジオキソランを用いてい
る。ジオキソランは化学的に不安定であり、また電気化
学的にも3.5V以上では電解液の重合がおき正極に高
い電圧の活物質を用いることが出来ず不都合である。
【0008】J.Electrochem.Soc.,
137 P.2009(1990)では黒鉛または石油
コークスを電極とし、電解液にPCとエチレンカーボネ
ート(以下ECと略記する)との混合溶媒を用いた電気
化学的リチウムインターカレーションについて記述され
ている。石油コークスでは初充電時に起こる副反応は表
面積に依存するのに対し、黒鉛では初充電時に表面積に
依存する副反応のほかに表面積に依存しない副反応が起
こるために、初回の電流効率が低いと記載されている。
このような系で電池を組み立てた場合、初回の電流効率
が低いために多くの正極を必要とし、電池としての正極
の活物質当りの利用率を上げられないために高容量化が
困難である。このため高容量化のために正極、負極とも
に充電状態(負極カーボンにリチウムを吸蔵させ、正極
はリチウムを受け取るサイトが空となっている状態)の
ものを組み立てるという方法がとられることがあるが、
充電状態の電極は著しく反応性が高い為安全上の問題が
生じたり、不活性ガス下で電池を組み立てるなど煩雑な
工程をとる必要があったりで実用的でない。さらにこの
系では2サイクル以降も継続して副反応が起こり電流効
率は100%にならないことを記載している。電流効率
の高いことは電池のサイクル性に特に重要である。負極
の電流効率が低い場合で一定容量の放電を行うために
は、正極に常に放電容量以上の充電量が必要となり、次
第に正極に負担がかかり、ついには正極の過充電状態と
なり、容量の低下をもたらす。又正極が過充電にならな
いように正極に対して定容量充電を行えば、電流効率が
低いのでサイクルを繰り返すことにより容量の低下をも
たらす。
【0009】いずれにしても高容量でサイクル特性がよ
い二次電池を得るために、負極に要求されることは組立
時に電極が安定であり、電流効率が高く、利用率が大き
いことである。金属リチウムあるいはリチウム合金を負
極とするリチウム電池において用いられる従来の電解液
系では、第一グループの炭素質材料である天然黒鉛や人
造黒鉛は電解液と反応するため、未だ実用化に至ってい
ない。かかる欠点を解決する試みとして、易黒鉛化性の
球状粒子からなる黒鉛質材料を負極に用いることが特開
平4−115457号公報に開示されている。その実施
例において、フリュードコークスの2800℃熱処理物
を負極に用い、PC/EC系を電解液に用いる二次電池
が例示されている。しかしながら、球状の黒鉛粒子を用
いる負極では、、球状であるがために粒子間の接触部分
のゆるみを生じ易く、充放電サイクルの繰り返しによる
過電圧の上昇(内部抵抗の増大)を伴い、、高率充放電
でのサイクル性が悪くなり易い。第二グループのものは
電流効率が小さく、負極としての利用価値の低いもので
あり、また、第三グループのものは一部に電流効率がよ
いものもあるが、これも利用率(炭素原子当りのリチウ
ム吸蔵量)が10%程度であり、電池の高容量化のた
め、利用率が更に大きく、電流効率のよい負極材料が望
まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高容量化のた
めに利用率が大きく、電流効率が高く、かつ、サイクル
性に優れる二次電池を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決するために、負極に用いる炭素質材料と有機溶媒電
解液との組合せを鋭意検討したところ、化学的には多量
のリチウムイオンをインターカレーションすることがで
きるが、電池の負極として用いると電解液との反応が優
先して有効に充放電できないとされていた鱗状黒鉛がγ
−BLを含有してなる電解液を用いると意外にも充放電
でき、しかも、、充放電できる容量が大きく、電流効率
も高く、かつ、高率充放電でのサイクル性にも優れるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は充放電可能な正極、有
機溶媒系電解液、および炭素質材料を主として活物質と
する負極からなる非水系二次電池において、上記炭素質
材料が主として炭素網面の面間隔d002 が0.337n
m未満の鱗状黒鉛からなり、かつ、上記有機溶媒系電解
液がγ−ブチロラクトンを含有してなることを特徴とす
る非水系炭素質二次電池を提供するものである。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いう炭素網面の面間隔d002 が0.337nm未満の鱗
状黒鉛とは、炭素網面の層が規則正しく積層されたグラ
ファイト構造の発達した炭素質材料であり、かつ、その
粒子の形状が薄片状で厚みの数倍以上の大きさを有する
鱗状の炭素質材料をいう。炭素質材料はその出発原料及
びその処理(製造)方法により種々の構造を取るが、い
ずれの材料も高温処理によりその炭素網面の面間隔d00
2 は小さくなり、炭素網面の積層厚みLcは大きくなる
傾向にあり、黒鉛は最も小さい面間隔d002 =0.33
54nmを持つ。このd002 の減少及びLcの増加は炭
素質材料により大きく異なり、高温処理(〜3000
℃)で容易にグラファイト化する易黒鉛化物質とグラフ
ァイト化が進行しにくい(d002 が小さくなりにくい)
難黒鉛化物質に分類される。この炭素質材料のグラファ
イト化の際、前出のd002 、Lcの他に密度、表面積、
電気抵抗等も大きく変化するが、層間化合物の形成には
特に面間隔が重要である。
【0014】本発明に用いられるd002 が0.337n
m未満の鱗状黒鉛は、人造黒鉛、天然に産する黒鉛、い
ずれのものであってもよく、また、両者を混合したもの
であってもよい。人造黒鉛は、石油ピッチ、コールター
ルピッチ、熱分解炭素、ニードルコークス、縮合多環炭
化水素などに代表される易黒鉛化性物質を一般に250
0℃以上、より好ましくは2800℃以上で熱処理する
ことで得られる。
【0015】本発明の炭素質材料はd002 が0.337
nm未満のものであることが必要である。d002 が0.
337nm以上であると電流効率が低くなったり、炭素
当りのリチウム吸蔵量(利用率)が低くなったりするの
で好ましくない。電流効率の幾分かの低下を伴うことも
あるが、本発明の負極は該鱗状黒鉛と他の炭素質材料と
を併用して作成することもでき、例えばこのような炭素
質材料としてコークス、アセチレンブラック、活性炭、
メソフェーズマイクロビーズの炭化物、ニードルコーク
ス等が挙げられる。
【0016】本発明の主として鱗状黒鉛からなる負極
は、平板プレス、カレンダーロールプレスなどのプレス
成形により容易に電極活物質の充填密度を上げることが
でき、電池の容積あたりの放電容量を大きくすることが
できる。限られた容積のケースに電極を詰め込む電池で
は、この電極活物質の充填密度は電池の容量に大きく影
響する。
【0017】本発明に用いられる鱗状黒鉛の粒子径は
0.1〜100μm、好ましくは1〜50μmの粉状が
好適に用いられる。本発明で用いる鱗状黒鉛の炭素網面
の積層厚みLcは特に限定するものではないがグラファ
イト化および粒子形状に関してLcも重要なパラメータ
であり、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは5
0nm以上がよい。30nm未満では異方性の発達した
鱗状の粒子形状になり難く、利用率が低くなりやすい。
またその表面積も特に限定するものではないが、表面積
が大きいと副反応が多く起こり易くなるため、好ましく
は50m2 /g以下がよく、さらに好ましくは20m 2
/g以下がよい。
【0018】本発明の鱗状黒鉛を用いて電極を構成する
際、集電体、合剤等を用いることがあるが、集電体とし
てはCu、Ni等が用いられ、合剤としてはテフロン、
ポリエチレン、ニトリルゴム、ポリブタジエン、ブチル
ゴム、ポリスチレン、スチレン/ブタジエンゴム、多硫
化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース及
びアクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、クロロプレン等の重合体などが用いられる。またこ
の電極を形成する方法として電極活物質と有機重合体を
混合し、圧縮成形する方法、有機重合体の溶剤溶液に電
極活物質を分散したのち、塗工乾燥する方法、有機重合
体の水性あるいは油性分散体に電極活物質を分散した
後、塗工乾燥する方法等が知られているが、特に限定す
るものではないが、バインダーの分布が不均一になると
好ましくないので、好ましくは有機重合体の水性あるい
は油性分散体に電極活物質を分散した後、塗工乾燥する
方法、更に好ましくは有機重合体に0.5μm以下の粒
子を含む非フッ素系有機重合体を用いるのがよい。塗工
乾燥する方法では、分散体の抜けた部分で空隙を生じ、
電極活物質の充填密度が低くなり易い。電極活物質の充
填密度を上げ、電池の高容量化のため、必要とすれば、
塗工乾燥後の電極をプレスしてもよい。
【0019】本発明の電解液として、γ−BLを含有す
ることは必須であり、γ−BLと他の溶媒と混合したも
のを用いることができる。γ−BLの含有率は10容積
%以上であり、好ましくは、20容積%以上である。さ
らに好ましくは、20容積%以上95%未満である。1
0容積%未満とγ−BLの含有率が低い電解液では、リ
チウムを吸蔵した鱗状黒鉛と電解液との反応がリチウム
インターカレーション(充電反応)に優先し、電流効率
が低くなり、利用率も低下する。これに対し、γ−BL
を10容積%以上含有する本発明の電解液では前記黒鉛
との反応が抑えられ、電流効率、利用率ともに高くな
る。また、95容積%以上とγ−BL含有率の高いもの
では、電流効率、利用率ともに優れるが、充放電を繰り
返すとγ−BL自体の反応がわずかながら起こり電解液
を劣化させるためか、長期充放電サイクル後の出力特性
が悪くなるので、γ−BL含有率を95容積%未満に抑
えることが好ましい。。
【0020】本発明の鱗状黒鉛を負極とし、電解質を含
むPC単独溶媒系電解液では、PCの分解とともに黒鉛
の膨張および電極からの脱落が起こり、充電することが
できない。また、PC/EC(50:50容積%)混合
溶媒系電解液においてもPCの分解が起こり、充放電は
可能ではあるが、電流効率が低く、また、密閉型の電池
ではPCの分解ガス発生による内圧上昇のために漏液が
起こる。これらのPC系にγ−BLを10容積%以上加
えるとPCの分解および黒鉛の膨張が抑制され、高い電
流効率で充電できるようになる。
【0021】γ−BL以外の有機溶媒として、例えば、
カーボネート類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、
アミド類、スルホン系化合物、エステル類、芳香族炭化
水素類などが挙げられる。また、これらの溶媒の2種以
上を混合して用いることもできる。これらのうちでもカ
ーボネート類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エ
ステル類などが好ましく、カーボネート類がさらに好適
に用いられる。
【0022】具体例としては、プロピレンカーボネート
(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカ
ーボネート、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
2−メチル−テトラヒドロフラン、アニソール、1,4
−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘ
キサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロ
ニトリル、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチルなどを挙げ
ることができ、これらの中でもPC、ECが好適に用い
られる。
【0023】本発明に用いられる電解質は特に限定する
ものではないが、LiBF4 、LiAsF6 、LiPF
6 、LiClO4 、CF3 SO3 Li、LiI、LiA
lCl4 、NaClO4 、NaBF4 、NaI、(n−
Bu)4 NClO4 、(n−Bu)4 NBF4 、KPF
6 等が用いられる。また、これらの電解質を混合して用
いてもよい。電池性能及び取扱上の安全性や毒性などの
観点からLiBF4 が好ましい。
【0024】本発明の負極と組み合わされる正極として
は特に限定される物ではないが、MnO2 、MoO3
2 5 、V6 13、Fe2 3 、Fe3 4 、リチウ
ム含有遷移金属カルコゲン化合物(Li(1-X) Co
2 、Li(1-X) NiO2 )、TiS2 、MoS3 、F
eS2 、CuF2 、NiF2 等の無機化合物、フッ化カ
ーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/または
その粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/またはその粉砕物
等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン
等の導電性高分子等があげられる。リチウムを含まない
正極に対しては本発明の負極にリチウムを吸蔵させて用
いる、あるいは本発明の負極に必要量の金属リチウムを
接合して用いるなどして電池をくむことが出来る。しか
し、このような電池は組立時に不活性ガス下で組み立て
ることが必要になるなど、組立工程が煩雑となる。リチ
ウムを含有する遷移金属カルコゲン化合物を用いた場
合、正極、負極共に空気中で安定な放電状態で電池を組
み立てることができ、加工、組立の制約が少なく、更に
電池の短絡等による発熱、爆発等の危険性がなく、安全
上からも好ましい。このようなリチウム含有遷移金属カ
ルコゲン化合物としては、たとえばLi(1-X) Co
2 、Li(1-x) NiO2 、Li(1-x) Co(1-y) Ni
y 2 、LiMn2 4 、Li(1-X) Co(1-Y) Y
2 (MはCo、Ni以外の遷移金属、Al、In、Sn
等を表す)、Li(1-X) Z Co(1-Y) Y 2(Aは
Li以外のアルカリ金属)が挙げられる。
【0025】また、電池の構成要素として、必要とすれ
ばセパレーター、端子、絶縁板等の部品が用いられる。
【0026】
【実施例】以下実施例、比較例により本発明を更に詳し
く説明するがこれに限定されるものではない。炭素質材
料のd002 、Lcは「日本学術振興会法」に準じてX線
回折の002ピークより求めた。尚、電流効率は放電電
気量/充電電気量、利用率は放電電気量/負極活物質重
量当りの電気量(12gを96485クーロンとす
る)、として算出した。
【0027】
【実施例1】鱗状の天然黒鉛(d002 =0.3355n
m、平均粒径6μm、粒度範囲1〜30μm、Lc>1
00nm、N2 吸着によるBET表面積=15m2
g)100重量部に対し、スチレン/ブタジエンラテッ
クス〔旭化成(株)製 L1571〕(固形分48重量
%)4.17重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセ
ルロース〔第一工業製薬(株)製 BSH12〕水溶液
(固形分1重量%)130重量部、水30重量部を加え
混合し、塗工液とした。18μmCu箔を基材としてこ
の塗工液を塗布乾燥し、油圧40kg/cm3 に設定し
たカレンダーロールに2回通してプレス成形し、厚さ8
5μm、塗工部目付け95g/m2 の負極電極を得た。
活物質充填密度(活物質重量÷塗工部体積)は1.4g
/cm3 であった。 平均粒径3μmのLiCoSn
0.022 100重量部に対し、導電フィラーとして黒鉛
(Lontz社製 商品名KS6)20重量部、バイン
ダーとしてポリフッカビニリデン5体積%ジメチルホル
ムアミド溶液100重量部を加え混合して調製した塗工
液を用い、15μmAl箔を基材としてこの塗工液を塗
布乾燥し、厚さ120μm、290g/m2 の正極電極
を得た。
【0028】上記負極、正極を塗工部1cm×1cmの
部分を残して剥離し、電解液に1MLiBF4 をγ−B
L+EC(容積比75:25)混合溶媒に溶解した電解
液を用い図1に示す電池を組み立てた。この電池を室温
において1mAで4.2Vまで定電流/定電圧充電し、
1mAで2.7Vまで定電流で放電するサイクルを繰り
返した。この電池の初回充放電における電流効率、およ
び利用率はそれぞれ85.2%、15.2%であった。
2サイクルめ以降の電流効率は96%を越え、10サイ
クルめの電流効率は99.6%であった。また、100
サイクルめで、放電容量は初回の放電容量の90%以上
を保持しており、負極体積あたりの放電電気量に換算し
た値は370mAh/mlであった。
【0029】
【比較例1】実施例1の鱗状の天然黒鉛のかわりにメソ
フェーズマイクロビーズの2800℃熱処理で得られる
球状炭素質(d002 =0.3375nm、平均粒径6μ
m、粒度範囲2〜12μm、Lc=30nm、N2 吸着
によるBET表面積=5m2/g)を用いた以外は実施
例1と全く同一条件で電池を作成し、充放電サイクル試
験を行った。尚、球状炭素質を用いる負極はカレンダー
ロールプレスでつぶれにくく、得られた負極の活物質充
填密度が1.1g/cm3 と本発明の鱗状黒鉛からなる
負極に比べて低いものであった。この活物質充填密度を
上げるようとして、さらに数回カレンダーロールに通し
プレスすると、塗工部分の剥離や皺の発生など電極を傷
めるので、実施例1と同一条件のプレスにとどめた。こ
の電池の100サイクルめの放電容量は初回放電容量の
70%以下となり、負極体積あたりの放電電気量に換算
した値は270mAh/mlであった。
【0030】
【実施例2】実施例1の鱗状の天然黒鉛のかわりに鱗状
の人造黒鉛(d002 =0.3355nm、平均粒径6μ
m、粒度範囲1〜30μm、Lc>100nm、N2
着によるBET表面積=15m2 /g)を用いた以外は
実施例1と全く同一条件で電池を作成し、充放電サイク
ル試験を行った。尚、得られた負極の活物質充填密度は
1.35g/cm3 であった。この電池の初回充放電に
おける電流効率、および利用率はそれぞれ83.5%、
14.9%であった。2サイクルめ以降の電流効率は9
6%を越え、10サイクルめの電流効率は99.4%で
あった。また、100サイクルめの放電容量は初回の放
電容量の90%以上を保持していた。
【0031】
【比較例2】電解液に1MLiBF4 をPC+EC(容
積比50:50)混合溶媒に溶解した電解液を用いた以
外は実施例2と全く同一条件で電池を作成し、充放電サ
イクル試験を行った。この電池では、初回充電時に気泡
の発生が認められ、ほとんど充電することができず、電
流効率は3%であった。3サイクルめの充電で塗工部分
が集電体Cu箔から剥離し、以後の試験はできなくなっ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明の主として炭素網面の面間隔d
002 が0.337nm未満の鱗状黒鉛からなる負極とγ
−BLを含有してなる電解液及び各種の正極との組合せ
により得られる非水系炭素質二次電池は、電流効率が大
きく、サイクル性に優れ、かつ高容量であって有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】 1.正極 2.負極 3.集電棒 4.集電棒 5.SUSネット 6.SUSネット 7.外部電極端子 8.外部電極端子 9.電池ケース 10.セパレーター 11.電解液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充放電可能な正極、有機溶媒系電解液、
    および炭素質材料を主として活物質とする負極からなる
    非水系二次電池において、上記炭素質材料が主として炭
    素網面の面間隔d002 が0.337nm未満の鱗状黒鉛
    からなり、かつ、上記有機溶媒系電解液がγ−ブチロラ
    クトンを含有してなることを特徴とする非水系炭素質二
    次電池。
JP4201205A 1992-07-28 1992-07-28 非水系炭素質二次電池 Pending JPH0652897A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002100408A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Toshiba Battery Co Ltd 扁平形非水電解質二次電池
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