JPH0651920B2 - 電着塗膜の光沢調整方法 - Google Patents

電着塗膜の光沢調整方法

Info

Publication number
JPH0651920B2
JPH0651920B2 JP10476489A JP10476489A JPH0651920B2 JP H0651920 B2 JPH0651920 B2 JP H0651920B2 JP 10476489 A JP10476489 A JP 10476489A JP 10476489 A JP10476489 A JP 10476489A JP H0651920 B2 JPH0651920 B2 JP H0651920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energization
electrodeposition coating
gloss
coating film
electrodeposition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10476489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02285094A (ja
Inventor
新二 林
勇人 佐渡
信二 白井
量 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD., Kansai Paint Co Ltd filed Critical YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
Priority to JP10476489A priority Critical patent/JPH0651920B2/ja
Publication of JPH02285094A publication Critical patent/JPH02285094A/ja
Publication of JPH0651920B2 publication Critical patent/JPH0651920B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電着塗膜の光沢調整方法に関し、さらに詳し
くは、電着塗装工程における通電を2段階に分けて行な
いその間に通電停止工程を設けることにより、被塗物の
光沢を任意の光沢に調整することを可能とする電着塗膜
の光沢調整方法に関するものである。
〔従来の技術〕 従来から電着塗膜の表面を艶消しにする方法として種々
の方法が提案されている。例えば、特公昭62-24519号に
開示されているアルコキシシラン基を側鎖に有するアク
リル樹脂とアミノ樹脂からなるアニオン性電着塗料を使
用する方法は、アクリル樹脂、アミノ樹脂等の塗料組成
を調整することにより任意の光沢の塗膜を安定した状態
で得られることにより当該技術分野で実用化されてきて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記した電着塗料は、一度塗料配合が決
定され、所望の光沢に設計されると塗料配合を変えない
限り光沢を調整することができない。このため該電着塗
料が主に適用されるアルミニウム建材市場、特にビルデ
ィング用の用途では顧客が種々の光沢を希望する場合が
多く、この要望を生産上効率的に満たすためには一種類
の電着塗料で種々の光沢を得ることが可能な電着塗装方
法の出現が強く望まれている。
もっとも、従来から公知の電着塗膜を焼付硬化前に酸性
処理液中に浸漬することによって艶消しを行なう方法で
も、電着塗料を代えることなく光沢を変えることが可能
であるが、この方法自身ピンホール等の塗膜欠陥が残り
やすく性能的に優れた安定した塗膜が得られないという
問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、電着塗料組成物の組成を変える
ことなく、単に塗装条件を変えるだけで光沢の調整が可
能な方法を見い出すべく鋭意研究を重ねた結果、前記し
たアルコキシシラン基を側鎖に有するアクリル樹脂とア
ミノ樹脂からなるアニオン性電着塗料を用い、電着塗装
工程において通電を2段階に分けて行ないその間に通電
停止工程を設けることによって可能なことがわかり本発
明を完成するに至った。
かくして、本発明に従えば、被塗物を、アルコキシシラ
ン基を側鎖に有するアクリル共重合体とアミノ樹脂から
なるアニオン性電着塗料浴中で電着塗装し、ついで焼付
硬化する艶消し電着塗装方法において、電着塗装の通電
を一次通電と二次通電との2段階に分けて行ないその間
に通電停止工程を設けることを特徴とする電着塗膜の光
沢調整方法が提供される。
本発明によれば、所望の塗膜厚を得るために必要な電気
量を被塗物と対極間に流す際に、1次通電→通電停止→
2次通電と通電を2段階に分割し、かつその間に通電停
止工程を設け、各工程における時間、電圧、電流密度を
適宜設定することにより、電着塗膜の光沢を調整するも
のである。
前記した電着塗料が適用されるアルミニウム建材の電着
塗装においては、通電時間は生産性等の面から一般に2
〜5分間である。
本発明方法によれば、1次通電時間6秒以上、通電停止
時間6秒以上、2次通電時間6秒以上とし、必要な塗膜
厚を得るために必要な電気量は、1次通電及び2次通電
における電圧、電流密度及び時間を調整することにより
確保すればよい。通電時間及び通電停止時間の設定はそ
れぞれ6秒以上であれば特に制限されるものではない
が、光沢を効果的に変動させ且つ生産ラインで取り得る
時間的制限からすると、1次通電時間10〜180秒、
通電停止時間10〜180秒、2次通電時間10〜28
0秒の範囲で適宜組合せることによって行なうことが好
ましい。
本発明において、前記1次通電時間が短かすぎると、塗
膜形成が2次通電によって殆どなされるため光沢調整力
が小さくなり、2段通電法の効果を得ることができな
い。他方、1次通電時間が長すぎると、実質的に1次通
電のみによって塗膜が形成され、光沢調整力が小さくな
る。
また、通電停止時間は、短かすぎると通電停止工程がな
い場合に近づき目的とする効果が得られず、他方長すぎ
ると生産上の支障になる。
さらに、2次通電時間は、短かすぎると2次生成塗膜が
少なく光沢変動が少なくなる。他方通電時間を長くする
と光沢を上げることができるが、実際の生産ラインの制
約から前記の280秒以内に設定することが好ましい。
本発明において、高光沢の電着塗膜を得たい場合には1
次通電の電気量を小さくし、2次通電の電気量を大きく
すること及び/又は通電停止時間を長くすることによっ
て達成できる。また、低光沢の電着塗膜を得たい場合に
は、1次通電の電気量を大きくし、2次通電の電気量を
小さくするか、通電停止時間を短かくすればよい。
本発明において使用し得る電着塗料は、特公昭62-24519
号に開示されているものであることができ、具体的には
アルコキシシラン基を側鎖に有する水溶性または水分散
性のアクリル共重合体とアミノ樹脂からなるアニオン性
電着塗料であって、アクリル共重合体を形成するモノマ
ー成分は、 (1)分子内に重合性不飽和二重結合とアルコキシシラン
基とを含有する不飽和モノマー (2)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 (3)水酸基含有アクリル系モノマー及び (4)その他上記以外のラジカル重合性不飽和モノマー である。
上記不飽和単量体(1)〜(4)の共重合によって得られるア
クリル共重合体は、20〜150の酸価、30〜200
の水酸基価を有し、また約10000〜100000、好適には約2
0000〜約60000の範囲の数平均分子量を有するものであ
る。
また、本発明において、上記アクリル共重合体の架橋剤
として使用されるアミノ樹脂としては従来から公知のメ
ラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂などが挙
げられるが、中でも好適なものはアルコキシメチル化メ
ラミン樹脂であって、メチルエーテル化型または炭素数
4以下のアルコールとの混合エーテル化型のものであ
る。
電着塗料浴の調製は、上記アクリル共重合体とアミノ樹
脂とを固形分重量比で9:1〜3:7の範囲で配合し、
これに中和剤及び補助溶剤(例えばアルコール系溶剤、
セロソルブ系溶剤など)を加え水で希釈することによっ
て行なわれる。該電着塗料浴には必要に応じて顔料、染
料またはその他の着色剤の他に通常用いられる種々の添
加剤を使用しても一向に構わない。
本発明における電着塗装を実施する場合の電着塗料浴の
固形分濃度は4〜15重量%が適当である。
電着塗装された被塗物は水洗され、ついで150〜20
0℃で15〜60分間加熱硬化される。電着された被塗
物を加熱硬化させる前に水洗しないと、電着された被塗
物の表面に付着している電着されていない塗料が加熱硬
化されて電着粗面を平滑化し、所望の光沢を有する電着
塗膜が得られない。
本発明の方法に適用できる被塗物は導電性を有するもの
であれば特に限定されないが、被塗物としてアルミニウ
ム又はアルミニウム合金を用いた場合には、平滑性等の
性能にも優れた均一な光沢を有する塗膜が得られ且つ耐
アルカリ性、耐酸性、耐候性においてもつや有りクリヤ
ーと同等の性能を有する塗膜を形成できることから特に
本発明の方法が好適である。
〔作用〕
本発明の方法により、電着塗膜の光沢を容易に調整する
ことができるのは以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、本発明で用いられる電着塗料成分はその製造
工程からみれば1成分型であっても電着浴はエマルジョ
ン状の懸濁液であるため、その粒子径分布は、比較的微
細な粒子(0.1μ以下)から比較的粗い粒子(0.5μ以
上)まで共存しており、微細粒子と粗粒子では電気泳動
性に差があり粗い粒子ほど析出時に粗面を形成し大きな
艶消し効果を及ぼすが、通電停止工程中に電着膜/電着
浴界面の均一化が進み、2次通電では一般に低電流密度
での電着が行なわれるため電気泳動性の高い微粒子成分
が多く析出することにより、従来の1段階通電法よりも
高い光沢の塗膜が得られ所望の光沢に調整することがで
きる。これに対し、従来の方法で電着塗装した場合、初
期電流密度が大きいため微粒子と粗粒子の電気泳動性の
差による実質的な影響はなく、均一成分に近い形で塗膜
が形成され、一定の光沢を有する塗膜しか形成できな
い。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。実
施例中「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を
意味する。
アクリル共重合体製造例1 反応容器中にイソプロピルアルコール55部を仕込み8
0℃に保持した中へ、スチレン15部、メチルメタクリ
レート31部、n−ブチルアクリレート19部、エチル
アクリレート10部、ヒドロキシエチルアクリレート1
5部、アクリル酸7部、α−メタクリルオキシプロピル
トリメトキシシラン(商品名:KBM−503、信越化
学社製)3部及びアゾビスジメチルバレロニトリル1.0
部の混合物を3時間を要して滴下し、滴下終了後1時間
この温度に保ち、ついでアゾビスジメチルバレロニトリ
ル1部とブチルセロソルブ13部を滴下してさらに80
℃で4時間反応を続けた。
反応終了後ベンジルアルコールで固形分53%に調製
し、重合率100%、数平均分子量約30000、酸価53、水
酸基価72のアクリル共重合体ワニスを得た。
実施例1 製造例1で得られたアクリル共重合体ワニス100部に
該共重合体のカルボキシル基に対して0.8当量のトリエ
チルアミン及びニカラックMX−40(三和ケミカル社
製メラミン樹脂)47部を加え均一に混合した。かくし
て得られた電着塗料組成物に脱イオン水を加えて固形分
12%として電着塗装に供した。
この電着塗料組成物を電着塗装試験装置に入れ、6063S
アルミニウム合金板にアルマイト処理を施したもの(ア
ルマイト皮膜厚9μ)を被塗物(陽極)として、浴温2
2℃で表−1に示す条件で塗装を行なった。塗膜性能結
果を同様に表−1に示す。
実施例2〜10及び比較例1〜3 実施例1と同様の電着塗料を用い、表−1に示す条件で
塗装を行なった。その塗膜性能結果を表−1に示す。
比較例4〜6 艶消剤としてポリエチレンワックスを使用した電着塗料
(関西ペイント社製エレクロンNo.3460)を用いて表−
1の条件で塗装を行なった。塗膜性能試験結果を表−1
に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、実施例からも明らかなように、艶消し
電着塗装方法において、電着塗装の通電を2段階に分け
て行ないかつその間に通電停止工程を設けることによ
り、該通電を一段階で行なう従来法(比較例1)で得ら
れる塗膜に比し外観において何ら低下することなく、従
来法(比較例1)で得られる電着塗膜の60°光沢18
に対して、塗料配合を変えることなく一種類の電着塗料
で、得られる電着塗膜の光沢を60°光沢60程度まで
の範囲で任意に調整することのできる電着塗膜の光沢調
製方法が提供される。
しかも、一種類の電着塗料を用いて、得られる電着塗膜
の光沢を広範囲にわたって任意に調整しうる本発明の上
記効果は、アルコキシシラン基を側鎖に有するアクリル
共重合体とアミノ樹脂からなる艶消しアニオン性電着塗
料固有の効果であって、例えば比較例4〜6に示される
ように、艶消剤としてポリエチレンワックスを用いる従
来の艶消し電着塗料では認められない効果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 量 兵庫県尼崎市神崎町33番1号 関西ペイン ト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗物を、アルコキシシラン基を側鎖に有
    するアクリル共重合体とアミノ樹脂からなるアニオン性
    電着塗料浴中で電着塗装し、ついで焼付硬化する艶消し
    電着塗装方法において、電着塗装の通電を一次通電と二
    次通電との2段階に分けて行ないその間に通電停止工程
    を設けることを特徴とする電着塗膜の光沢調整方法。
JP10476489A 1989-04-26 1989-04-26 電着塗膜の光沢調整方法 Expired - Lifetime JPH0651920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10476489A JPH0651920B2 (ja) 1989-04-26 1989-04-26 電着塗膜の光沢調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10476489A JPH0651920B2 (ja) 1989-04-26 1989-04-26 電着塗膜の光沢調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02285094A JPH02285094A (ja) 1990-11-22
JPH0651920B2 true JPH0651920B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=14389548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10476489A Expired - Lifetime JPH0651920B2 (ja) 1989-04-26 1989-04-26 電着塗膜の光沢調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0651920B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7161335B2 (ja) * 2018-08-01 2022-10-26 神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社 カチオン性電着塗料の塗装方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02285094A (ja) 1990-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05271614A (ja) 水性着色塗料組成物及びそれを用いる塗装方法
JPS6023792B2 (ja) メタリック塗膜の形成方法
JPH0739557B2 (ja) コーティング組成物用レオロジーコントロール剤
JP6563085B1 (ja) カチオン性マイクロゲル、その製造方法およびカチオン電着艶消し塗料組成物
JPS5967396A (ja) つや消し電着塗装方法
JPH0651920B2 (ja) 電着塗膜の光沢調整方法
JPH02269780A (ja) 水性分散液及び艶消し電着塗料組成物
JP3982847B2 (ja) 常温硬化型水性塗料組成物
JPS63286475A (ja) 被覆用組成物
JPS5934743B2 (ja) アルミニウムおよびアルミニウム合金の艶消し塗装方法
JP4623689B2 (ja) アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法
JPS63154774A (ja) 電着塗膜の形成方法
JPH05171100A (ja) 塗料組成物、その製造方法および塗膜形成方法
JP2745280B2 (ja) 艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法
JPH0339369A (ja) アニオン型つや消し電着塗料組成物
JP2001342425A (ja) アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法
JPS5834874A (ja) 艶消電着被覆用組成物
JPH03207773A (ja) 艶消し電着塗料の製造方法
JPS5933032B2 (ja) メタリツク仕上げ方法
JPH06116519A (ja) 金属建材表面の被覆方法
JP4737791B2 (ja) 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法
JPH05117548A (ja) 艶消し塗料組成物
JPS6342948B2 (ja)
JPS6135884A (ja) メタリツク塗装方法
JPS63146971A (ja) つや消し電着塗装方法