JPH0651727B2 - 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体 - Google Patents

新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体

Info

Publication number
JPH0651727B2
JPH0651727B2 JP60110203A JP11020385A JPH0651727B2 JP H0651727 B2 JPH0651727 B2 JP H0651727B2 JP 60110203 A JP60110203 A JP 60110203A JP 11020385 A JP11020385 A JP 11020385A JP H0651727 B2 JPH0651727 B2 JP H0651727B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
copolymer
butadiene
chain
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60110203A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61268702A (ja
Inventor
五郎 山本
勉 寺岡
Original Assignee
日本エラストマ−株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本エラストマ−株式会社 filed Critical 日本エラストマ−株式会社
Priority to JP60110203A priority Critical patent/JPH0651727B2/ja
Publication of JPS61268702A publication Critical patent/JPS61268702A/ja
Publication of JPH0651727B2 publication Critical patent/JPH0651727B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はその共重合体鎖中におけるスチレン単位が特定
のスチレン連鎖分布を有する特定の尿素誘導体で変性さ
れた新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体に関
するものである。
[従来の技術] 従来からランダムスチレン−ブタジエン共重合体はタイ
ヤ用ゴムとして広く用いられてきたが、近年省資源、省
エネルギーに対する社会的要請から自動車に対する低燃
費化の要求および自動車走行時の安全性向上の要求に伴
なって、タイヤ特性としては低燃費性、操縦安定性、耐
久性に優れたものが要求されるようになってきており、
タイヤ用ゴムとしては低燃費性向上に高反発弾性、操縦
安定性向上に高ウェットスキッド抵抗性、耐久性向上に
耐摩耗性の優れていることが要求されている。
しかしながら、反発弾性とウェットスキッド抵抗性との
関係は相反するものであり、また耐摩耗性とウェットス
キッド抵抗性との関係も相反するものであり、これらの
相反する特性をバランスさせるために、従来は異種ゴム
のブレンド組成物が用いられてきた。たとえば、乗用車
タイヤにはスチレン−ブタジエン共重合体と高シスポリ
ブタジエン、低シスポリブタジエン等のポリブタジエン
のブレンド組成物が主に用いられてきた。
最近、スチレン−ブタジエン共重合体鎖中のスチレン分
布を制御することにより、反発弾性、ウェットスキッド
抵抗性および耐摩耗性の改良を意図した種々の方法が提
案されている。例えば、共重合体鎖中の未端部でスチレ
ン分布幅を大幅に増大させる方法(特開昭56-143209
号)、同一共重合体鎖中でスチレン含量の異なる二種類
の共重合体をブロック化する方法(特開昭57-165445
号、特開昭57-200413 号)、共重合体鎖中のスチレン単
位を高度に均一化する方法(特開昭57-100112 号)があ
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの共重合体はある程度の改良効果
は見られるが、反発弾性、ウェットスキッド抵抗性およ
び耐摩耗性を高水準に満足させるには至っていない。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、反発弾性、ウ
ェットスキッド抵抗性および耐摩耗性のバランスが高度
に改良されたランダムスチレン−ブタジエン共重合体を
提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明はその共重合体鎖中に官能基が結合したスチレン
−ブタジエン共重合体鎖中のスチレン単位の連鎖分布に
ついて鋭意検討した結果、その共重合体鎖中におけるス
チレン単位が特定のスチレン連鎖分布を有する特定の尿
素誘導体で変性されたランダムスチレン−ブタジエン共
重合体が反発弾性、ウェットスキッド抵抗性および耐摩
耗性のバランスが高度に優れていることを見出したこと
に基づきなされたものである。
すなわち、本発明は炭化水素溶媒中で有機リチウム化合
物を重合開始剤として、スチレンとブタジエンを共重合
させて得られるリチウム末端共重合体(その共重合体鎖
末端にリチウム原子を結合するランダムスチレン−ブタ
ジエン共重合体)と一般式 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される尿素誘導体を反応させてなるスチレン−ブタ
ジエン共重合体であって、ムーニー粘度(ML1+4,100
℃)30〜150 、結合スチレンが5〜45重量%、スチレン
単位が1個のスチレン単連鎖が結合スチレンの40重量%
以上であり、かつスチレン単位が8個以上連なったスチ
レン長連鎖が結合チレンの5重量%以下であることを特
徴とするランダムスチレン−ブタジエン共重合体に関す
るものである。
本発明のスチレン−ブタジエン共重合体は優れた特性を
示し、各種ゴム用途に用いられるが、特にタイヤトレッ
ド用ゴムとして有用である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に使用される尿素化合物は夫々の窒素原子に特性
の炭化水素基とCH2 nが結合した一般式 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される環状構造を有することが必要である。このこ
とは本発明を達成する上で極めて重要な意味を持ってい
る。通常、非環状構造を有する尿素誘導体とリチウム末
端共重合体の化学量論的な反応では、カルボニル基とア
ミノ基の結合が切断しカップリング反応が起こり、共重
合体に官能基を効果的に導入することはできない。一
方、本発明に使用される環状構造を有する尿素誘導体と
リチウム末端共重合体の化学量論的な反応では、カップ
リング反応は生起せず共重合体に官能基を確実に導入す
ることができる。このようにして得られた共重合体はカ
ーボンブラック、プロセス油等と混練されると、その加
硫物は優れた反発弾性、耐摩耗性を示す。
本発明の共重合体の結合スチレンは5〜45重量%、好ま
しくは10〜40重量%である。結合スチレンが5重量%未
満ではウェットスキツド抵抗性が低下して好ましくな
い。一方、結合スチレンが45重量%を超えると反発弾
性、耐摩耗性が低下して好ましくない。
本発明の共重合体のスチレン単位が1個のスチレン単連
鎖(以下S1と呼ぶ)は結合スチレンの40重量%以上、
好ましくは55重量%以上、かつスチレン単位が8個以上
連なったスチレン長連鎖(以下S8〜と呼ぶ)が結合ス
チレンの5.0 重量%以下、好ましくは2.5 重量%以下で
なければならない。S1が結合スチレンの40重量%未満
でも、S8〜が5重量%を超える場合でも、反発弾性、
耐摩耗性、ウェットスキッド抵抗性が低下して好ましく
ない。
本発明の共重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)30〜
150 、好ましくは50〜120 である。ムーニー粘度が30未
満では反発弾性、耐摩耗性の改良効果は十分ではない。
ムーニー粘度が150 を超えると配合物のカレンダー加工
性、押出加工性に問題が残る。
本発明の共重合体はブタジエン部のミクロ構造を変化さ
せることによって物性が著しく変化し、また共重合体鎖
中のスチレン組成分布によっても物性が変化する。
ブタジエン部のミクロ構造と物性の関係については、特
に1,2 ビニル含量と物性の関係が知られている。例え
ば、1,2 ビニル含量が増加すると重合体のウェットスキ
ッド抵抗性が向上し、耐摩耗性が低下する〔Rubber Ag
e,Vol 104,55(1972)〕。
また1,2 ビニル含量が増加すると、耐発熱性、加硫戻り
が改良されることがK.H.Nordsiek(Paper Presented to
the Int.Rubber Conf.,1979)によって報告されている。
これら1,2 ビニル含量と物性の関係はすでに公知であ
り、本発明においては、1,2 ビニル含量を特に限定しな
いが、反発弾性、耐摩耗性の面からみると1,2 ビニル含
量は10〜30%、一方、ウェットスキッド抵抗性の面から
みると1,2 ビニル含量は30〜90%が望ましい。いずれに
しても使用目的によって1,2 ビニル含量を決めると良
い。
また、重合体鎖中における1,2 ビニル分布についても、
重合体鎖中に均一であっても、また特公昭48-875号に示
されるように重合体鎖に沿って漸減的に変化するような
ものでも良く、さらにはブロック的に分布していても良
く(USP-3301840)、要するに使用目的によって決める
と良い。
またスチレン−ブタジエン共重合体鎖中のスチレン組成
分布についても、共重体合鎖中に均一に分布していても
良く、また共重合体鎖中に不均一に分布(特願昭60-410
8 号)していても良く、要するに使用目的によって決め
ると良い。
本発明の共役ジエン系重合体は分子量分布を変化させる
ことにより、加工性が大きく変化する。分子量分布と加
工性の関係については公知であり、本発明においては、
重量平均分子量()と数平均分子量()との比
を持って表示される分子量分布()を特に限
定しないが、物性と加工性のバランスを考慮すると1.2
〜3.5 が好ましい。また分子量分布の形状についてはモ
ノモーダルであってもバイモーダル以上のポリモーダル
であっても良い。
本発明の共重合体は以下に述べる方法で製造される。一
つの方法は炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合
開始剤としてスチレンと1,3-ブタジエンを共重合するに
際して、英国特許994726号、特開昭59-140211 号および
特開昭56-143209号等に記載されているように重合系中
のスチレンと1,3-ブタジエンのモノマー組成比における
スチレンモノマー含有量が特定濃度範囲になるように1,
3-ブタジエン或は1,3-ブタジエンとスチレンの混合物を
連続的或は断続的に供給して共重合を実施して得られる
リチウム末端共重合体と、一般式 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される尿素誘導体を反応させ、反応終了後アルコー
ル、水等を反応系に添加することにより本発明のスチレ
ン−ブタジエン共重合体を得る方法である。
他の方法は炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合
開始剤としてスチレンと1,3-ブタジエンを共重合するに
際して、特公昭38-2394 号に記載されているように共重
合速度より遅い速度でスチレンと1,3-ブタジエンの混合
物を添加して共重合を実施し、得られたリチウム末端共
重合体と一般式 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される尿素誘導体と反応させ、反応終了後アルコー
ル、水等を反応系に添加することにより本発明のランダ
ムスチレン−ブタジエン共重合体を得る方法である。
本発明においては、共重合体鎖中のブタジエン部のミク
ロ構造、或はスチレンとブタジエンの共重合体鎖中のラ
ンダム性を調整するために、エーテル類、第3級アミン
類、アルカリ金属アルコキシド等の極性化合物を使用す
ることができる。例えば、ジエチルエーテル、エチレン
グリコール・ジメチルエーテル、エチレングリコール・
ジn-ブチルエーテル、エチレングリコール・n-ブチル-t
ert-ブチルエーテル、エチレングリコール・ジ-tert-ブ
チルエーテル、ジエチレングリコール・ジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコール・ジメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、α−メトキシメチルテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2-ジメトキシベンゼン、トリエチル
アミン、N,N,N′,N′-テトラメチルエチレンジアミン、
カリウム-tert-アミルオキシド、カリウム-tert-ブチル
オキシド等である。これらの化合物は単独、または2種
類以上の混合物として用いられる。
本発明において使用される極性化合物の添加量は有機リ
チウム金属化合物1モルに対して0〜200 モルである。
本発明に使用される有機リチウム化合物としては、n-プ
ロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチ
ウム、sec-ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の
モノ有機リチウム化合物、ジリチオメタン、1,4-ジリチ
オブタン、1,4-ジリチオ-2−エチルシクロヘキサン、1,
2-ジリチオ-1,2−ジフェニルメタン、1,3,5-トリチオベ
ンゼン等の多官能性有機リチウム化合物等である。これ
らは単独で、または二種以上の混合物で使用される。ま
た、本発明に使用される多官能性有機リチウム化合物と
しては、上記のモノ有機リチウム化合物と他の化合物を
反応させることによって、実質的に多官能性有機リチウ
ム化合物となり得るものも使用される。例えば、モノ有
機リチウム化合物とポリビニル芳香族化合物との反応生
成物(特公昭55-6652 号)、モノ有機リチウム化合物と
共役ジエン、および/またはモノビニル芳香族化合物を
反応させた後、ポリビニル芳香族化合物を反応させた反
応生成物、或いはモノ有機リチウム化合物、共役ジエ
ン、および/またはモノビニル芳香族化合物、およびポ
リビニル化合物の三者を同時に反応させた反応生成物
(西独特許2003384 等)である。
これらの有機リチウム化合物の使用量は、共役ジエン系
モノマー100g当り通常0.1 〜10ミリモルである。
本発明において用いられる炭化水素溶媒としては、脂肪
族、脂環式および芳香族炭化水素を使用することができ
る。例えば、炭化水素溶媒はプロパン、イソブタン、n-
ヘキサン、イソオクタン、シクロペンタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン等であり、特に好ましい溶媒
はn-ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンである。これ
らは1種または2種以上の混合物として用いても良い。
本発明で使用される尿素誘導体は一般式 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される化合物であって、具体例としては1,3-ジエチ
ル-2−イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-2−イミダゾリ
ジノン、1,3-ジプロピル-2−イミダゾリジノン、1-メチ
ル-3−エチル-2−イミダゾリジノン、1-メチル-3−プロ
ピル-2−イミダゾリジノン、1-メチル-3−ブヂル-2−イ
ミダゾリジノン、1-メチル-3-(2-メトキシエチル)-2-
イミダゾリジノン、1-メチル-3-(2-エトキシエチル)-
2-イミダゾリジノン、1,3-ジ-(2-エトキシエチル)-2-
イミダゾリジノン、1,3-ジメチルエチレンチオウレア、
1,3-ジメチル-3,4,5,6−テトラヒドロ-2(1H)−ピリミジ
ノン等が挙げられるが、1,3-ジメチル-2−イミダゾリジ
ノンが好ましい。
本発明で使用される尿素誘導体の使用量は、有機リチウ
ム金属化合物1モルに対して、通常0.2 〜2.0 モルであ
り、好ましくは0.4 〜1.5 モルである。リチウム末端共
重合体と尿素誘導体との反応は夫々が接触すると直ちに
起こるので、反応温度および反応時間は広範囲にわたっ
て調整できるが、通常は反応温度が15〜115 ℃、反応時
間は1秒〜3時間の範囲内である。
これらの尿素誘導体の添加方法については特に限定はな
いが、共重合終了後尿素誘導体を添加する方法、或は共
重合終了後1,3-ブタジエンを添加し、次いで尿素誘導体
を添加する方法、或は共重合途中に共重合を停止させな
いような量の尿素誘導体を添加する方法等がある。要す
るに尿素誘導体の添加方法については使用目的によって
決めると良い。
本発明における重合形式はバッチ重合方式、或は連続重
合方式のいずれでも良い。重合温度は20〜130 ℃の範囲
であって、バッチ重合方式では30〜87℃で重合が開始さ
れ、最高温度が90〜125 ℃に到達するように上昇温度下
で行なうことが推奨される。
所定の反応終了後2,6-ジ-tert-ブチル-p−クレゾールの
ような酸化防止剤を添加した後、生成共重合体を分離、
洗浄、乾燥等通常の後処理を行ない、目的とする共重合
体を得ることができる。
本発明の共重合体は、溶液状態でプロセス油と混合し、
混合後溶媒を除去せしめ油展ゴムとして使用しても良
い。
本発明の共重合体は単独、または天然ゴムもしくは他の
合成ゴム、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、乳
化重合スチレン−ブタジエン共重合体等とブレンドして
使用することができる。天然ゴムもしくは他の合成ゴム
とブレンドして使用する場合、本発明の優れた特性を発
現するには少なくとも原料ゴムの30重量%以上は本発明
の共重合体であることを必要とする。
更に本発明の共重合体は公知の配合剤、例えばカーボン
ブラック、プロセス油等と配合し、混合、加硫した後、
製品としての、例えばタイヤトレッド、カーカス、サイ
ドウォール等のタイヤ用途、或は押出製品、自動車窓
枠、工業用品、防振ゴム等の用途に使用することができ
るが、優れた反発弾性、ウェットスキッド抵抗性のバラ
ンスを有するので、特に低燃費タイヤ用レッドとして使
用できる。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を説明するが、これらの実
施例は本発明を限定するものではない。なお各種特性の
測定は以下の方法にて実施した。
ランダムスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン連鎖
分布は、最近田中らによって開発された方法で分析され
る。具体的には、スチレン連鎖分布はブタジエン単位の
二重結合をすべてオゾン開裂して得られた分解物のゲル
パーミエーションクロマトグラム(GPC )によって分析
される(高分子学会予稿集29巻9号2055頁)。ムーニー
粘度は通常の方法にてLローターを使用して100 ℃にて
測定した。結果スチレンは紫外線吸収スペクトル法によ
り、262 nmのフェニル基に基づく吸収から算出した。
ブタジエン部のミクロ構造は赤外分光光度計を用いて、
ハンプトン法により計算した。加硫物の硬さ、引張強
度、300 %モジュラス、伸びはJIS K 6301によって測定
した。反発弾性はダンロップトリプソメーターを使用し
て試験温度70℃にて測定した。耐摩耗性はピコ摩耗試験
機を用いて測定した。ウェットスキッド抵抗性は英国道
路研究所製装置にて測定した。
実施例1〜6、比較例1,5 窒素雰囲気下、内容積約10のステンレス製の撹拌機付
の重合器に表−1に示すように所定量のシクロヘキサ
ン、スチレン、1,3-ブタジエン(以下第1ブタジエンと
呼ぶ)およびルイス塩基を仕込み、重合器内の混合物を
激しく撹拌しながら、この混合物を所定の温度に調節し
た後、所定量のn-ブチルリチウムを添加して共重合を開
始した。次いで、表−1に示すように1,3-ブタジエン
(以下第2ブタジエンと呼ぶ)を定量ポンプにて重合系
に連続的に一定の速度で供給を開始した。第2ブタジエ
ンの供給を終了し、重合温度が最高温度に到達して共重
合が終了した後、表−1に示すように所定量の尿素誘導
体を添加し約10分間反応させた。このようにして得られ
た共重合体溶液に安定剤として、2,6-ジ-tert-ブチル-p
−クレゾール5gを加え、溶剤を加熱除去して共重合体
を得た。但し、比較例5では尿素誘導体をメタノール1
gに変更して共重合を実施した。このようにして得られ
た共重合体の基本特性を表−1に示す。これらの共重合
体を表−2の配合処方に従って、小型加圧ニーダにて混
練、混合して得られた未加硫ゴム組成物を145 ℃にて加
硫し物性評価を実施した。測定結果を表−3に示す。
比較例2,3,4 窒素雰囲気下、実施例1で用いたと同様の重合器に表−
1に示すように所定量のシクロヘキサン、テトラヒドロ
フラン、スチレン、1,3-ブタジエンを仕込み、重合器内
の混合物を激しく撹拌しながら、この混合物の温度を所
定の温度に調節した後、所定量のn-ブチルリチウムを添
加して共重合を開始した。重合温度が最高温度に到達し
て共重合が終了した後、表−1に示すように所定の尿素
誘導体を添加し約10分間反応させた。但し、比較例4で
は新たにカリウム-tert-ブチルオキシド(KTB )0.058g
を重合系に加えた。このようにして得られた共重合体溶
液から実施例1と同様の方法にて共重合体を得た。この
ようにして得られた共重合体の基本特性、加硫物特性を
表−1、表−3に示す。
表−3からわかるように、実施例1〜6は反発弾性、ウ
ェットスキッド抵抗性および耐摩耗性のバランスが優れ
ている。
[発明の効果] 本発明に係るスチレン−ブタジエン共重合体は、その共
重合体鎖末端にリチウム原子を結合する共重合体に特定
の尿素誘導体を反応させて得られたものであり、かつそ
の共重合体鎖中のスチレン単位が特定のスチレン連鎖分
布を有するものであるため、この共重合体は反発段性、
ウェットスキッド抵抗性および耐摩耗性のバランスに優
れ、タイヤトレッド、カーカス、サイドウォール等のタ
イヤ用途、或は押出製品、自動車窓枠、防振ゴム、工業
用品等の用途に使用することができ、その工業的意義は
大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機リチウム化合物を重合開始剤として、
    スチレンとブタジエンを共重合させて得られるリチウム
    末端共重合体と、一般式、 (式中、R1とR2は夫々独立にC1〜C4のアルキル基、
    またはアルコキシアルキル基を、Yは酸素原子または硫
    黄原子を、nは2〜4の整数を表わす) で示される尿素誘導体を反応させてなるスチレン−ブタ
    ジエン共重合体であって、ムーニー粘度(ML1+4,100
    ℃)が30〜150 、結合スチレンが5〜45重量%、スチレ
    ン単位が1個のスチレン単連鎖が結合スチレンの40重量
    %以上であり、かつスチレン単位が8個以上連なったス
    チレン長連鎖が結合チレンの5重量%以下であることを
    特徴とするランダムスチレン−ブタジエン共重合体。
JP60110203A 1985-05-24 1985-05-24 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体 Expired - Lifetime JPH0651727B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60110203A JPH0651727B2 (ja) 1985-05-24 1985-05-24 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60110203A JPH0651727B2 (ja) 1985-05-24 1985-05-24 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61268702A JPS61268702A (ja) 1986-11-28
JPH0651727B2 true JPH0651727B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=14529665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60110203A Expired - Lifetime JPH0651727B2 (ja) 1985-05-24 1985-05-24 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0651727B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY182927A (en) * 2014-06-02 2021-02-05 Asahi Chemical Ind Conjugated diene-based polymer, method for producing the same, and composition including the same

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61103902A (ja) * 1984-10-26 1986-05-22 Nippon Zeon Co Ltd ジエン系共重合体ゴムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61268702A (ja) 1986-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI617612B (zh) 含矽烷之羧基封端之聚合物
JPH0344089B2 (ja)
JPS6245895B2 (ja)
EP1275660B1 (en) Modified rubber, process for producing the same, and composition
EP3101036A1 (en) Modified conjugated diene polymer, a modified rubber composition containing same, and method for preparing modified conjugated diene polymer
JP2003155380A (ja) ゴム組成物
KR20020057643A (ko) 말단변성 디엔계 공중합체 및 이를 포함하는 타이어트레드용 고무 조성물
JPH1053671A (ja) ゴム組成物
KR102070382B1 (ko) 아민 화합물, 이로부터 유래된 작용기를 포함하는 변성 공액디엔계 중합체 및 변성 공액디엔계 중합체의 제조방법
CN114008087B (zh) 改性剂和使用该改性剂制备的改性共轭二烯聚合物
EP3106469A1 (en) Modified conjugated diene polymer, modified rubber composition comprising same, and method for preparing modified conjugated diene polymer
JPH0580503B2 (ja)
JPH0791323B2 (ja) 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体およびその組成物
JPH0643448B2 (ja) 分岐状ランダムスチレン−ブタジエン共重合体
JPS6227442A (ja) 改善されたタイヤ用ゴム組成物
JPH0618801B2 (ja) 新規な共役ジエン系重合体その製造方法およびその組成物
JPH0618932B2 (ja) ランダムスチレン−ブタジエン共重合体組成物
JPH0618933B2 (ja) ランダムスチレン−ブタジエン共重合体組成物
JP5116198B2 (ja) 変性ゴム及びその製造方法と組成物
JPH0627122B2 (ja) 高スチレン含量のランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴム
JPH05202102A (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法及びゴム組成物
JPH0651727B2 (ja) 新規なランダムスチレン−ブタジエン共重合体
JPS6227441A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP3972656B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JPH0629284B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term