JPH0651547A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0651547A
JPH0651547A JP20157692A JP20157692A JPH0651547A JP H0651547 A JPH0651547 A JP H0651547A JP 20157692 A JP20157692 A JP 20157692A JP 20157692 A JP20157692 A JP 20157692A JP H0651547 A JPH0651547 A JP H0651547A
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dienamine
electrophotographic
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lower alkyl
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Application number
JP20157692A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Enomoto
和弘 榎本
Makoto Kurokawa
誠 黒川
Hiroshi Sugimura
博 杉村
Satoshi Katayama
聡 片山
Kazushige Morita
和茂 森田
Satoshi Nishigaki
敏 西垣
Yoshihide Shimoda
嘉英 下田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 すぐれた感度および繰り返し特性を有する感
光体を提供する。 【構成】 導電性支持体上に形成される感光層が、 一般式(I) 例えば

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、さらに詳しくは、導電性支持体上に形成せしめた感
光層の中にジエナミン化合物を含有せしめた電子写真感
光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真技術において、電子写真
感光体の感光層には無機物質であるセレン、硫化カドミ
ウム、アモルファスシリコン、酸化亜鉛等が広く使用さ
れているが、近年有機物質の光導電性材料を電子写真感
光体として用いる研究が多く行なわれている。
【0003】ここで電子写真感光体として必要とされる
基本的な性質を掲げると、 (1)暗所においてコロナ放電による電荷の帯電性が高
いこと。 (2)得られたコロナ帯電による電荷が暗所において減
衰の少ないこと。 (3)光の照射によって電荷が速やかに散逸すること。 (4)光の照射後の残留電荷が少ないこと。 (5)繰り返し使用時による残留電位の増加、初期電位
の低下が少ないこと。 (6)気温、湿度により電子写真特性の変化が少ないこ
と等である。
【0004】従来の無機物質電子写真感光体であるセレ
ン、硫化カドミウム等は、基本的な性質の面では感光体
としての条件を備えているが、製造上の問題、例えば毒
性が強い、皮膜性が困難である、可塑性が余りない、製
造コストが高いなどの欠点を有している。更に将来的に
見るならば、資源の枯渇により、生産に限りのあるこれ
ら無機物質よりも、又毒性による公害の面においても、
無機物質から有機物質の感光体の使用が望まれている。
【0005】これらの点に鑑みて、近年有機物質からな
る電子写真感光体の研究が盛んに行われてきており、こ
の結果種々の有機物質を用いた電子写真感光体が提案さ
れ、実用化されているものもある。一般的に見て、有機
系のものは無機系のものに比べて透明性が良く、軽量で
成膜性も容易で、正、負の両帯電性を有しており、感光
体の製造も容易であるなどの利点を有する。
【0006】今までに提案されている有機系の電子写真
感光体の代表的なものとして例えば、ポリビニルカルバ
ゾール及びその誘電体があるが、これらは必ずしも皮膜
性や可塑性、溶解性、接着性等充分でなく、又、ポリビ
ニルカルバゾールをピリリユウム塩色素で増感したもの
(特公昭48−25658)や、ポリビニルカルバゾー
ルと2,4,7−トリニトロフロレノンで増感したもの
(米国特許第3,484,237号)などの改良された
ものもあるが、先に掲げた感光体としての要求される基
本的な性質、更には機械的強度、高耐久性などの要求を
満足するものは、未だ充分に得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度で高耐久性を有する電子写真感光体を提供することで
ある。特に本発明の感光体は温湿度に対する安定性に秀
れ、かつ帯電特性が高く、繰り返し使用でも光感度の低
下がほとんど起らない感光体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、導電
性支持体上に形成される感光層が、一般式(I)
【0009】
【化3】 で示される。但しm=0の時l+nは1〜6の整数、m
=1,2の時l+nは0及び1〜6の整数であり、R4,
5,R6 は水素、低級アルキル基、低級アルコシキ基、
ハロゲンである。R4,R5 は互いに縮合して、縮合多環
芳香族環を形成してもよい。Bは無置換または置換基を
有する炭素原子数1〜8の直鎖状または分岐状アルキル
基である。R1,R3 は水素、低級アルキル基、低級アル
コシキ基、ハロゲンである。R2 は水素、低級アルキル
基、無置換、または置換のアリール基である。)で表さ
れるジエナミン化合物(I)を含有することを特徴とす
る電子写真感光体を提供する。
【0010】特に、一般式(I)で表されるジエナミン
化合物が、一般式(II)
【0011】
【化4】 (式中R7,R8 はメチル基、エチル基、イソプロピル
基、プリピル基、イソブチル基、ブチル基、置換、非置
換のアリール基である。R1,R2,R3 は前項と同義であ
る。)で表されるジエナミン化合物(II)であることが
好ましい。
【0012】本発明にかかわる一般式(I)のジエナミ
ン化合物は、以下の合成過程で通常合成される。
【0013】
【化5】 上記合成過中〔H+ 〕としてp−トルエンスルホン酸、
酢酸、塩酸等を少量加え、適当な溶剤中(例えばトルエ
ン、クロルベンゼン、ベンゼン、エタノール)で加熱還
流することにより容易に合成できる。本発明の目的は、
高感度で高耐久性を有する電子写真感光体を提供するこ
とである。特に本発明の感光体は温湿度に対する安定性
に秀れ、かつ帯電特性が高く、繰り返し使用しても光感
度の低下がほとんど起らない感光体を提供することであ
る。
【0014】ここで本発明の一般式(I)および一般式
(II)で示されるジエナミン化合物の各置換基について
説明すると、R1 、R3 としては、水素原子あるいはメ
チル、エチル、n−プロピル、isoプロピル、n−ブ
チル、iso−ブチル、n−ペンチルなどのアルキル
基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ
基、フッ素、塩素などのハロゲンなどが挙げられる。
【0015】R2 としては、水素原子あるいはメチル、
エチル、n−プロピル、isoプロピル、n−ブチル、
iso−ブチル、n−ペンチルなどのアルキル基、フェ
ニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、3,5−キ
シリル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−メチル−1
−ナフチルなどのアリール基などが挙げられる。R4
5 、R6 としては、水素原子あるいはメチル、エチ
ル、n−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、n−
ペンチルなどのアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシなどのアルコキシ基、フッ素、塩素などのハロゲ
ンなどが挙げられる。
【0016】R7 、R8 としては、水素原子あるいはメ
チル、エチル、n−プロピル、isoプロピル、n−ブ
チルなどのアルキル基、フェニル、p−トリル、p−メ
トキシフェニル、3,5−キシリル、1−ナフチル、2
−ナフチル、2−メチル−1−ナフチルなどのアリール
基などが挙げられる。Bはメチル、エチル、n−プロピ
ル、n−ブチル、iso−ブチル、n−ペンチル、is
o−ペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、n−
ヘプチル、iso−ヘプチル、n−オクチル、iso−
オクチルなどのアルキル基が挙げられる。
【0017】次に前記一般式(I)で示される本発明の
ジエナミン化合物の具体的な例として、たとえば表1に
示した構造を有するものが挙げられるが、これによって
本発明のジエナミン化合物が限定されるものではない。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】 これら例示化合物の中で、特に電子写真特性、コスト
面、合成面に秀れるものはR1、R3 が水素原子であ
り、かつR2が、フェニル基、メチル基であり、Bがメ
チル分岐アルキル基であり、具体的には例示化合物NO.
6,NO.8,NO.9,NO.12,NO.14,NO.15,NO.18,NO.19,NO.20,N
O.21,NO.26,NO.35,NO.47,NO.48などである。
【0023】本発明にかかる電子写真感光体は以上に示
したジエナミン化合物を1種類あるいは2種類以上含有
することにより得られる。また、場合によっては他のス
チリル化合物{例えば、β−フェニル−〔4−(ジベン
ジルアミノ)〕スチルベン、β−フェニル−〔4−(N
−エチル−N−フェニルアミノ)〕スチルベン、β−フ
ェニル−〔4−〔ジ(p−メチルフェニル)アミノ〕〕
スチルベン、1,1−ビス(4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4,4−ジフェニルブタジエン}、あるいは次の
ヒドラゾン化合物、{例えば、4−(ジベンジルアミ
ノ)ベンズアルデヒド−n,n−ジフェニルヒドラゾ
ン、4−(エチル,フェニルアミノ)ベンズアルデヒド
−n,n−ジフェニルヒドラゾン、3,3−ビス
〔(4’−ジエチルアミノ)フェニル〕アクロレイン−
n,n−ジフェニルヒドラゾン}、あるいは、次のトリ
フェニルアミン化合物{例えば4−メトキシ−4’−
(4−メトキシスチリル)トリフェニルアミン、4−メ
トキシ−4’−スチリルトリフェニルアミン}等を含有
させることもできる。
【0024】これらジエナミン化合物を電子写真感光体
として用いる態様には種々の方法が考えられる。例えば
ジエナミン化合物とアゾ系顔料または増感染料等を、必
要によっては化学増感剤や電子吸引性化合物を添加し
て、結合剤樹脂中に溶解もしくは分散させたものを導電
性支持体上に設けて成る感光体あるいは、電荷キャリア
発生効率の高いキャリア発生層とキャリア移動層となり
うる積層構造の形態において導電性支持体上に増感染料
又はアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料を代表とする顔
料を主体として設けられたキャリア発生層上に本発明の
ジエナミン化合物を必要によって、酸化防止化合物やニ
トロ基やシアノ基を有する電子吸引性化合物を添加して
結合剤中に溶解もしくは分散させ、これをキャリア移動
層として設けて成る積層感光体などがあるが、いずれの
場合にも適用することが可能である。
【0025】本発明の化合物を用いて感光体を作成する
に際しては金属ドラム、金属板、導電性加工を施した
紙、プラスチックフィルムの様な支持体上へ重合体フィ
ルム形成性結合剤の助けを借りて皮膜にする。この場
合、更に感度を上げるための後述するような増感剤及び
重合性フィルム形成結合剤に対する可塑性を付与する物
質を加えて均一な感光体皮膜にするのが望ましい。
【0026】これら重合性フィルム形成結合剤として
は、利用分野に応じて種々のものがあげられる。すなわ
ち、複写機用もしくはプリンター用感光体の分野では、
ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリス
ルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リアリレート樹脂等が好ましい。これらは、単独又は2
種以上混合して用いてもよい。中でも、ポリスチレン、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフェニレンオ
キサイド等の樹脂は、体積抵抗値が1013Ω以上であ
り、又皮膜性、電位特性等にもすぐれている。
【0027】又、これら結合剤の本発明のジエナミン化
合物に対して加える量は、重量比で0.2〜20倍の割
合で、好ましくは0.5〜5倍の範囲で0.5以下にな
ると、ジエナミン 化合物が感光体表面より析出してく
るという欠点が生じ、又5倍以上になると著しく感度低
下をまねく。印刷版に使用する為には特にアルカリ性結
合剤が必要である。アルカリ性結合剤とは水又はアルコ
ール性のアルカリ性溶剤(混合系を含む)に可溶な酸性
基、例えば酸無水物基、カルボキシル基、フェノール性
水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、又はスルホ
ンイミド基を有する高分子物質である。
【0028】これらアルカリ性結合剤は通常酸価が10
0以上の高い値を持っていることが好ましい。酸価の大
きな結合剤樹脂はアルカリ性溶剤に易溶もしくは容易に
膨潤化する。これら結合剤樹脂としては、例えばスチレ
ン:無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル:無水マレイ
ン酸共重合体、酢酸ビニル:クロトン酸共重合体、メタ
クリル酸:メタクリル酸エステル共重合体、フェノール
樹脂、メタクリル酸:スチレン:メタクリル酸エステル
共重合体等である。
【0029】又これら樹脂の光導電性有機物質に対して
加える割合は複写機用感光体の場合と大略同じでよい。
次に感光層中に添加される増感染料としては、メチルバ
イオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、
ビクトリアブルー等で代表されるトリフェニルメタン系
染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、
アクリジンオレンジ、フラペオシンなどに代表されるア
クリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーン等に
代表されるチアジン染料、カプリブルー、メルドラブル
ーなどに代表されるオキサジン染料、その他シアニン染
料、スチリル染料、ピリリュウム塩染料、チオピリリュ
ウム塩染料などがある。
【0030】又感光層において、光吸収によって極めて
高い効率で電荷キャリアを発生させる光導電性の顔料と
しては、各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニ
ン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなどのフタロシア
ニン系顔料、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物などの
ペリレン系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料な
どのアゾ系顔料、その他キナクリドン系顔料、アントラ
キノン系顔料などがある。
【0031】特に電荷キャリアを発生する顔料に無金属
フタロシアニン顔料、チタニルフタロシアニン顔料、フ
ロレン、フロレノン環を含有するビスアゾ顔料、芳香族
アミンから成るビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料を用いた
ものは高い感度を示す、秀れた電子写真感光体を与え
る。又、前述の染料も電荷キャリア発生物質として用い
てもよい。これら染料は、単独で使用してもよいが、顔
料を共存させることにより更に高い効率で電荷キャリア
を発生させる場合が多い。
【0032】以上にあげた分光増感剤とは別にくり返し
使用に対しての残留電位の増加、帯電電位の低下、感度
の低下等を防止する目的で種々の化学物質を添加する場
合が必要となってくる。これら添加する物質としては1
−クロルアントラキノン、ベンゾキノン、2,3−ジク
ロロナフトキノン、ナフトキノン、4,4’−ジニトロ
ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、
4−ニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロン
ジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)
アクリル酸エチル、9−アントラセニルメチルマロンジ
ニトリル、1−シアノ−1−(p−ニトロフェニル)−
2−(p−クロルフェニル)エチレン、2,7−ジニト
ロフルオレノン等の電子吸引性化合物やトリベンジルア
ミン、ジベンジルアニリン、テトラベンジル−p−キシ
レンジアミン等の第3級アミン化合物があげられる。
【0033】その他、感光体中への添加物として酸化防
止剤、カール防止剤、レベリング剤などを必要に応じて
添加することができる。本発明のジエナミン化合物は感
光体の形態に応じて上記の種々の添加物質と共に適当な
溶剤中に溶解又は分散し、その塗布液を先に述べた導電
性支持体上に塗布し、乾燥して感光体を製造する。
【0034】塗布溶剤としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、モノクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素、
ジオキサン、ジメトキシメチルエーテル、ジメチルホル
ムアミドなどの溶剤の単独又は2種以上の混合溶剤また
は必要に応じてアルコール類、アセトニトリル、メチル
エチルケトンなどの溶剤を更に加え使用することができ
る。
【0035】次に本発明のジエナミン化合物の具体的な
合成について述べるが、これら合成例によって限定され
ない。
【0036】合成例1(例示化合物No.8) N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン4.5gとジフェニルアセトアルデヒド9.0g
をベンゼン100mlに溶解し、これにp−トルエンス
ルホン酸を微量を加え油浴中3時間加熱還流を行なう。
反応終了後、無水硫酸ソーダの粉末を加えて不溶物を除
去する。ベンゼンを留出し残ったアメ状体をこねると徐
々に析晶化が起る。エタノール50mlを加えてこの結
晶を濾取し黄白色の粒状結晶10.8gを得る。 mp=151.5〜152.0℃
【0037】合成例2(例示化合物No.9) ジフェニルアセトアルデヒドの代りにジ(p−メトキシ
フェニル)アセトアルデヒドを用いて合成例1とまった
く同様にして黄色の柱状結晶を得る。 融点147.5〜149.0℃ 他の例示化合物も上記合成例に準じて容易に合成ができ
る。
【0038】
【実施例】
実施例1〜5 アルミ蒸着のポリエステルフィルム(膜厚80μ)を支
持体とし、その上に下記構造式
【0039】
【化6】 で示されるビスアゾ顔料をポリビニルブチラール樹脂
(日信化学工業社製エスレックB)を溶かした1%のT
HF溶液中に重量で樹脂と同量加え、次いでペイントコ
ンディショナー(レッドレベル社製)中で直径1.5mm
のガラスビーズと一緒の状態で約2時間分散を行ないド
クターブレイド法により塗布乾燥した。乾燥後の膜厚は
0.2μであった。
【0040】この顔料層(電荷発生層)の上に本発明の
例示化合物No1、No3、No8、No14、No4
0を各々1gをポリアリレート樹脂(ユニチカ製U−1
00)1.2gを塩化メチレンに溶かした15%の溶液
中に溶解させ、この溶液をスキージングドクターにより
塗布し、乾燥膜厚20μの樹脂−ジエナミン化合物固溶
相(電荷移動層)を作成した。
【0041】このようにして作成した積層方電子写真感
光体を静電記録紙試験装置(川口電機製SP−428)
により電子写真特性を評価した。測定条件は(加電圧:
−6KV,スタティック No3)であり、白色光照射
(照射光=5lux )により−600Vから−100Vに
減衰させるに要する露光量E100 (ルックス・秒)及び
初期電位Vo(−ボルト)及びE100 の変化を調べ、こ
れら連続使用時の劣化の度合についても表6に示した。
【0042】更に、同装置を用いて加電−除電(除電
光:白色光で40ルックスで1秒照射)を1サイクルと
して1万回同様の操作を行った後の初期電位V0 (−ボ
ルト)及びE100 (ルックス・秒)を測定し、V0 及び
100 の変化を調べ、これら連続使用時の劣化の度合い
についても表6に示した。
【0043】
【表6】 また比較例として本発明のジエナミン化合物の代わりに
下記構造式で示されるジエナミン化合物を用いて電荷移
動層を作成した以外まったく同様にして電子写真感光体
を作成した。また同様にして本感光体の電子写真特性を
測定し、その値を表6に示した。
【0044】
【化7】 本発明のジエナミン化合物は (1)電荷の帯電性が良く (2)光の照射による電荷の移動が早く残留電荷量も少
ない (3)繰り返し使用時にも残留電位の上昇、初期電位の
減少、増加等の変動の少ない感光体を与えることがわか
る。
【0045】これに対して特開平1−195455に記
載されているジエナミン化合物は融点が高く、この為有
機溶剤(塩化メチレン)に対する溶解性が極度に悪く、
均一な電荷移動層を形成させることは不可能であった。
この為本ジエナミン化合物を用いた感光体は、ほとんど
電子写真性能(光導電特性)を有していなかった。
【0046】実施例6 アルミ蒸着のポリエステルフィルム上にx型蒸金層フタ
ロシアニン(大日本インキ社製 ファストゲンブルー8
120)0.4gを塩化ビニル:酢酸ビニル共重合体樹
脂(積水化学社製エスレックスM)0.3gを溶かした
酢酸エチル溶液30ml中に加え、ペイントコンディショ
ナー中で約20分間分散を行ない、ドクターブレイド法
により塗布し、乾燥後の膜厚0.4μになる様に電荷発
生層を形成させた。
【0047】この電荷発生層の上に例示化合物No9の
ジエナミンを50%(重量)化合物を含有したポリアリ
レート層(20μ)を積層して2層構成からなる感光体
を作成した。本感光体の780nmの分光感度を電位半減
に要したエネルギー及び初期電位(Vo)を求めた所、
Vo=−730ボルト、E1/2 =2.8(エルグ/c
m2 )と非常に感度の高い、かつ高帯電性の感光体であ
った。
【0048】またシャープ社製レーザープリンター(W
D−580P)を改造し、ドラム部に本感光体をはりつ
け、連続コピーを1万回行ない、初期電位低下感度の低
下の度合を調べた。その結果はVo=−720(ボル
ト)、E1/2 =2.7(エルグ/cm2 )と第1回目と比
べて大きな値の変動は見られなかった。
【0049】実施例7 砂目立した表面酸化のAl板上に、スチレン:エチルメ
タクリレート:メタクリル酸(スチレン:エチルメタク
リレート=3:1重量比酸価値=170)と例示化合物
No21(融点144.5〜146.5℃)を2:1の
重量比で配合し、N,N’−ジエチルバルビソール酸を
例示化合物の5%及び4−(P−ジエチルアミノフェニ
ル)−2,6−ジフェニルチオピリリュウ4パークロレ
ート(チオピリリュウム塩色素)を例示化合物の0.5
%の割合でそれぞれ加え、全体として10%のジオキサ
ン溶液をつくり、この溶液をスキージングドクターによ
り塗布乾燥して、膜厚7μの一層型の感光体を作成し
た。
【0050】このようにして作成した感光体について前
述のSP−428による電子写真特性評価を行なった。 評価条件:加電圧+6KV、スタティック−3 初期電位+460(ボルト)光半減露光量4,3(ルッ
クス・秒) 又、本感光体を現像剤(トナー)で可視像化し、次いで
アルカル性処理液(3%トリエタノールアミン、10%
炭酸アンモニウムと20%の平均分子量190〜210
のポリエチレングリコール)で処理すると、トナー非付
着部は容易に溶出し、次いでケイ酸ソーダを含んだ水で
水洗することよって、印刷原版が容易に作成することが
できた。
【0051】この原版を用いてオフセット印刷を行なう
と約10万枚の印刷にも耐えることがわかった。尚トナ
ー可視像を得る為の最適露光量は500ルックスで1.
0秒間であった(光源:ハロゲンランプ)。又、印刷原
版を作成する際、版下材料を用いずダイレクト製版によ
り行なった。
【0052】
【発明の効果】本発明のジエナミン化合物を用いた感光
体は正帯電においてもすぐれた感度および繰り返し特性
を有する感光体であることがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 森田 和茂 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 西垣 敏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 下田 嘉英 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に形成される感光層が、
    一般式(I) 【化1】 で示される。但しm=0の時l+nは1〜6の整数、m
    =1,2の時l+nは0及び1〜6の整数であり、R4,
    5,R6 は水素、低級アルキル基、低級アルコシキ基、
    ハロゲンである。R4,R5 は互いに縮合して、縮合多環
    芳香族環を形成してもよい。Bは無置換または置換基を
    有する炭素原子数1〜8の直鎖状または分岐状アルキル
    基である。R1,R3 は水素、低級アルキル基、低級アル
    コシキ基、ハロゲンである。R2 は水素、低級アルキル
    基、無置換、または置換のアリール基である。)で表さ
    れるジエナミン化合物(I)を含有することを特徴とす
    る電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表されるジエナミン化合
    物が、一般式(II) 【化2】 (式中R7,R8 はメチル基、エチル基、イソプロピル
    基、プリピル基、イソブチル基、ブチル基、置換、非置
    換のアリール基である。R1,R2,R3 は前項と同義であ
    る。)で表されるジエナミン化合物(II)である請求項
    1項に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に形成される感光層がキ
    ャリア移動物質とキャリア発生物質とを含有し、該キャ
    リア移動物質が一般式(I)のジエナミン化合物である
    請求項1記載の電子写真感光体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4904447A (en) * 1987-07-16 1990-02-27 Nippon Chuzo Kabushiki Kaisha Low thermal expansion casting alloy having excellent machinability
US6106154A (en) * 1998-03-27 2000-08-22 Nippon Thompson Co., Ltd. Linear motion guide unit
US7819584B2 (en) 2003-10-07 2010-10-26 Thk Co., Ltd. Guide apparatus

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