JPH0651384B2 - 包装体およびそれを用いた包装方法 - Google Patents
包装体およびそれを用いた包装方法Info
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- JPH0651384B2 JPH0651384B2 JP1125525A JP12552589A JPH0651384B2 JP H0651384 B2 JPH0651384 B2 JP H0651384B2 JP 1125525 A JP1125525 A JP 1125525A JP 12552589 A JP12552589 A JP 12552589A JP H0651384 B2 JPH0651384 B2 JP H0651384B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、包装体及びそれを用いた包装方法に関し、特
に防湿性に優れた包装体及びそれを用いた包装方法に関
する。
に防湿性に優れた包装体及びそれを用いた包装方法に関
する。
従来、固形物、例えば、錠剤、カプセル等を安全に保存
するための包装として、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂等の硬質プラスチックフィルムを成形して1個又は
複数個の凹部を有するカバーフィルムを作成し、この凹
部に固形物を収納した後、アルミニウム箔等のラミネー
トフィルムをカバーフィルムに重ね合わせ、カバーフィ
ルムとラミネートフィルムとを熱融着してなる包装体、
いわゆるPTP包装を用いる包装体が知られている。
するための包装として、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂等の硬質プラスチックフィルムを成形して1個又は
複数個の凹部を有するカバーフィルムを作成し、この凹
部に固形物を収納した後、アルミニウム箔等のラミネー
トフィルムをカバーフィルムに重ね合わせ、カバーフィ
ルムとラミネートフィルムとを熱融着してなる包装体、
いわゆるPTP包装を用いる包装体が知られている。
しかし、上記従来の包装体は、用いられる塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂等の硬質プラスチックの透湿性が
大きいため、吸湿により変質のおそれがある薬剤等を長
期間保存するための包装には適していなかった。そのた
め、従来は、防湿性を向上させ長期保存性を確保するた
めに、包装体をさらにアルミニウム箔、表面にアルミニ
ウムを蒸着したプラスチックスフィルム等の防湿性材料
で外装して2重包装を施していた。
脂、ポリスチレン樹脂等の硬質プラスチックの透湿性が
大きいため、吸湿により変質のおそれがある薬剤等を長
期間保存するための包装には適していなかった。そのた
め、従来は、防湿性を向上させ長期保存性を確保するた
めに、包装体をさらにアルミニウム箔、表面にアルミニ
ウムを蒸着したプラスチックスフィルム等の防湿性材料
で外装して2重包装を施していた。
しかし、この2重包装でも、外装を破り被包装物の一部
を取り出した後は、残りの被包装物は内部の包装体のみ
で保護されることとなり、防湿性が失われてしまうなど
の問題があった。
を取り出した後は、残りの被包装物は内部の包装体のみ
で保護されることとなり、防湿性が失われてしまうなど
の問題があった。
そこで本発明の目的は、2重包装を行わなくても、優れ
た防湿性を発揮し、長期保存性が良好な包装体及びそれ
を用いた包装方法を提供することにある。
た防湿性を発揮し、長期保存性が良好な包装体及びそれ
を用いた包装方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するものとして、 (A)硬質プラスチックフィルム層と、下記(B)の基材フィ
ルムに貼り合わされる片面が低温プラズマ処理されたポ
リクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルム層とから
なり、被包装物の形状に合わせて形成された収納部を有
するカバーフィルム、 (B)アルミニウム箔からなる基材フィルム及び (C)(A)のカバーフィルム又は(B)の基材フィルムの相対
向するそれぞれの片面の少なくとも一方の片面に設けた
熱融着性接着剤層 からなり、該(A)のカバーフィルムの収納部に被包装物
を収納した後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィル
ムとを(C)の熱融着性接着剤層を間にして重合わせ、接
触部におい前記(C)の熱融着性接着剤層により(A)のカバ
ーフィルムと(B)の基材フィルムとが熱融着し、収納部
が密閉されるようにしてなる包装体を提供するものであ
る。
ルムに貼り合わされる片面が低温プラズマ処理されたポ
リクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルム層とから
なり、被包装物の形状に合わせて形成された収納部を有
するカバーフィルム、 (B)アルミニウム箔からなる基材フィルム及び (C)(A)のカバーフィルム又は(B)の基材フィルムの相対
向するそれぞれの片面の少なくとも一方の片面に設けた
熱融着性接着剤層 からなり、該(A)のカバーフィルムの収納部に被包装物
を収納した後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィル
ムとを(C)の熱融着性接着剤層を間にして重合わせ、接
触部におい前記(C)の熱融着性接着剤層により(A)のカバ
ーフィルムと(B)の基材フィルムとが熱融着し、収納部
が密閉されるようにしてなる包装体を提供するものであ
る。
本発明において、(A)のカバーフィルムに用いられる硬
質プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂からなるフィ
ルムが挙げられる。この硬質プラスチックフィルムの厚
さは、形成する収納部の大きさ、深さ、あるいは被包装
物の大きさ、材質等によって適宜選択される。通常、5
0〜500μm、好ましくは100〜300μm程度で
ある。
質プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂からなるフィ
ルムが挙げられる。この硬質プラスチックフィルムの厚
さは、形成する収納部の大きさ、深さ、あるいは被包装
物の大きさ、材質等によって適宜選択される。通常、5
0〜500μm、好ましくは100〜300μm程度で
ある。
また、ポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルム
としては、例えば、クロロトリフルオロエチレンの単独
重合体、クロロトリフルオロエチレンと該クロロトリフ
ルオロエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体
が挙げられ、好ましくは、クロロトリフルオロエチレン
の含有量が90重量%以上、さらに好ましくは97重量
%のものからなるフィルムが挙げられる。クロロトリフ
ルオロエチレンと共重合可能な他の単量体としては、例
えば、フッ化ビニリデン等が挙げられる。このポリクロ
ロトリフルオロエチレン系樹脂フィルムの厚さは、必要
とする防湿性によって適宜選択される。通常、10〜3
00μm、好ましくは20〜100μm程度である。
としては、例えば、クロロトリフルオロエチレンの単独
重合体、クロロトリフルオロエチレンと該クロロトリフ
ルオロエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体
が挙げられ、好ましくは、クロロトリフルオロエチレン
の含有量が90重量%以上、さらに好ましくは97重量
%のものからなるフィルムが挙げられる。クロロトリフ
ルオロエチレンと共重合可能な他の単量体としては、例
えば、フッ化ビニリデン等が挙げられる。このポリクロ
ロトリフルオロエチレン系樹脂フィルムの厚さは、必要
とする防湿性によって適宜選択される。通常、10〜3
00μm、好ましくは20〜100μm程度である。
このポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルム
は、(B)の基材フィルムとの接着性を向上させるため
に、(B)の基材フィルムと接着される面を低温プラズマ
処理されたものを使用する必要がある。さらに、硬質プ
ラスチックフィルムのポリクロロトリフルオロエチレン
系樹脂フィルムと接着する面も低温プラズマ処理してあ
ると、両フィルムの接着が強固なカバーフィルムを得る
ことができるので好ましい。低温プラズマ処理は、例え
ば、0.4Torrの圧力下、アルゴンガスの雰囲気中、1
3.56MHz、500Wの高周波を加えて放電させて発
生させたプラズマでフィルム面を10分間処理すること
により行うことができる。
は、(B)の基材フィルムとの接着性を向上させるため
に、(B)の基材フィルムと接着される面を低温プラズマ
処理されたものを使用する必要がある。さらに、硬質プ
ラスチックフィルムのポリクロロトリフルオロエチレン
系樹脂フィルムと接着する面も低温プラズマ処理してあ
ると、両フィルムの接着が強固なカバーフィルムを得る
ことができるので好ましい。低温プラズマ処理は、例え
ば、0.4Torrの圧力下、アルゴンガスの雰囲気中、1
3.56MHz、500Wの高周波を加えて放電させて発
生させたプラズマでフィルム面を10分間処理すること
により行うことができる。
これらの硬質プラスチックフィルムと、ポリクロロトリ
フルオロエチレン系樹脂フィルムとの積層は、硬質プラ
スチックフィルムの両面又は片面に、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン系樹脂フィルムを接着してもよいし、ま
たポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルムの両
面に硬質プラスチックフィルムを接着した構造としても
よい。用いられる接着剤としては、例えば、エチレン−
エチルアクリレート(EEA)系接着剤、ポリエステル
系接着剤等が挙げられる。特に、透明なカバーフィルム
が求められる場合には、透明なEEA系接着剤、ポリエ
ステル系接着剤が好ましい。
フルオロエチレン系樹脂フィルムとの積層は、硬質プラ
スチックフィルムの両面又は片面に、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン系樹脂フィルムを接着してもよいし、ま
たポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂フィルムの両
面に硬質プラスチックフィルムを接着した構造としても
よい。用いられる接着剤としては、例えば、エチレン−
エチルアクリレート(EEA)系接着剤、ポリエステル
系接着剤等が挙げられる。特に、透明なカバーフィルム
が求められる場合には、透明なEEA系接着剤、ポリエ
ステル系接着剤が好ましい。
以上の硬質プラスチックフィルムと、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン系樹脂フィルムとを積層してなるフィル
ムを成形し、被包装物が収納される凹部などの収納部を
形成して(A)のカバーフィルムが製造される。収納部
は、硬質プラスチックフィルムと、ポリクロロトリフル
オロエチレン系樹脂フィルムとを積層してなるフィルム
を、例えば、真空加熱成形して、被包装物の形状に合わ
せて形成される。
ルオロエチレン系樹脂フィルムとを積層してなるフィル
ムを成形し、被包装物が収納される凹部などの収納部を
形成して(A)のカバーフィルムが製造される。収納部
は、硬質プラスチックフィルムと、ポリクロロトリフル
オロエチレン系樹脂フィルムとを積層してなるフィルム
を、例えば、真空加熱成形して、被包装物の形状に合わ
せて形成される。
(B)の基材フィルムのアルミニウム箔は、通常の包装に
使用されるものでよく、特に制限されない。またこのア
ルミニウム箔の厚さは、被包装物の大きさ、重さ等にし
たがって、適宜、選択される。通常、2〜20μm程度
が一般的である。
使用されるものでよく、特に制限されない。またこのア
ルミニウム箔の厚さは、被包装物の大きさ、重さ等にし
たがって、適宜、選択される。通常、2〜20μm程度
が一般的である。
(C)の熱融着性接着剤層に用いられる熱融着性接着剤と
しては、例えば、前記EEA系接着剤、あるいはエチレ
ン−エチルアクリレートとマレイン酸基を含むターポリ
マー等からなる接着剤が挙げられ、具体的には、日本ユ
ニカー(株)社製のNUC−6570、GB−301
等;三井デュポンポリケミカル(株)社製のEVAFL
EX−EEA A−703などが挙げられる。特に、ポ
リクロロトリフルオロエチレン系樹脂は、高温(約15
0℃以上)に加熱した後、徐々に冷却すると、結晶化に
よって白濁し透明性を失うことがあるので、透明なカバ
ーフィルムを有する包装体が求められる場合には、13
0℃以下の温度で短時間で熱融着を行うことができる点
で、EEA系接着剤が好ましい。
しては、例えば、前記EEA系接着剤、あるいはエチレ
ン−エチルアクリレートとマレイン酸基を含むターポリ
マー等からなる接着剤が挙げられ、具体的には、日本ユ
ニカー(株)社製のNUC−6570、GB−301
等;三井デュポンポリケミカル(株)社製のEVAFL
EX−EEA A−703などが挙げられる。特に、ポ
リクロロトリフルオロエチレン系樹脂は、高温(約15
0℃以上)に加熱した後、徐々に冷却すると、結晶化に
よって白濁し透明性を失うことがあるので、透明なカバ
ーフィルムを有する包装体が求められる場合には、13
0℃以下の温度で短時間で熱融着を行うことができる点
で、EEA系接着剤が好ましい。
この(C)の熱融着性接着剤層は、(A)のカバーフィルム又
は(B)の基材フィルムの相対向するそれぞれの片面のい
ずれか一方の又は両方の片面に設けられ、(A)のカバー
フィルムと(B)の基材フィルムとを重合わせたときに、
接触部において(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィル
ムとを熱融着するものである。また、(C)の熱融着性接
着剤層は、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィルムと
を重合わせたときの接触部に対応する部分のみに設けて
もよい。
は(B)の基材フィルムの相対向するそれぞれの片面のい
ずれか一方の又は両方の片面に設けられ、(A)のカバー
フィルムと(B)の基材フィルムとを重合わせたときに、
接触部において(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィル
ムとを熱融着するものである。また、(C)の熱融着性接
着剤層は、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィルムと
を重合わせたときの接触部に対応する部分のみに設けて
もよい。
(C)の熱融着性接着剤層の(A)又は(B)のフィルムへの積
層は、例えば、熱融着性接着剤を適当な溶媒に溶解し、
得られた接着剤溶液をフィルムに塗布し、加熱等により
溶媒を除去することにより行うことができる。
層は、例えば、熱融着性接着剤を適当な溶媒に溶解し、
得られた接着剤溶液をフィルムに塗布し、加熱等により
溶媒を除去することにより行うことができる。
本発明の包装体で被包装物を包装するには、まず、被包
装物を(A)のカバーフィルムに形成された収納部に入れ
た後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィルムとを、
(A)及び/又は(B)の片面に設けた(C)の熱融着接着剤層
を間にして重合わせ、両フィルムの接触部分を熱融着し
て行うことができる。
装物を(A)のカバーフィルムに形成された収納部に入れ
た後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィルムとを、
(A)及び/又は(B)の片面に設けた(C)の熱融着接着剤層
を間にして重合わせ、両フィルムの接触部分を熱融着し
て行うことができる。
熱融着の温度は、通常、100〜150℃程度でよい。
以下、本発明の包装体を用いて、錠剤を包装する実施態
様を図1に示して、本発明をより詳細に説明する。
様を図1に示して、本発明をより詳細に説明する。
図1において、1はカバーフィルム、2は基材フィルム
を示す。カバーフィルム1は、硬質プラスチックフィル
ム11に表面に低温プラズマ処理面12及び13を有す
るポリクロロトリフルオロエチレンフィルム14を接着
したものである。このカバーフィルム1には、被包装物
である錠剤3を収納する凹状の収納部4を形成してあ
る。基材フィルム2のアルミニウム箔21上には熱融着
性接着剤層22を形成してある。
を示す。カバーフィルム1は、硬質プラスチックフィル
ム11に表面に低温プラズマ処理面12及び13を有す
るポリクロロトリフルオロエチレンフィルム14を接着
したものである。このカバーフィルム1には、被包装物
である錠剤3を収納する凹状の収納部4を形成してあ
る。基材フィルム2のアルミニウム箔21上には熱融着
性接着剤層22を形成してある。
この包装体は、錠剤3をカバーフィルム1の収納部4に
入れた後、カバーフィルム1と基材フィルム2とを熱融
着性接着剤層22を間にして重合わせ、カバーフィルム
1と基材フィルム2の接触部を熱融着させて収納部を密
閉し、錠剤を包装することができる。
入れた後、カバーフィルム1と基材フィルム2とを熱融
着性接着剤層22を間にして重合わせ、カバーフィルム
1と基材フィルム2の接触部を熱融着させて収納部を密
閉し、錠剤を包装することができる。
本発明の包装体は、カバーフィルムのポリクロロトリフ
ルオロエチレンフィルムが優れた防湿性を有するため、
被包装物が吸湿するのを長期間にわたって防止すること
ができる。そのため、例えば、吸湿により変質を防止す
る必要がある薬剤、あるいは化学薬品、電子部品、機械
部品等の包装体として有用である。
ルオロエチレンフィルムが優れた防湿性を有するため、
被包装物が吸湿するのを長期間にわたって防止すること
ができる。そのため、例えば、吸湿により変質を防止す
る必要がある薬剤、あるいは化学薬品、電子部品、機械
部品等の包装体として有用である。
つぎに、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明す
る。
る。
実施例1 (a)カバーフィルム クロロトリフルオロエチレンのホモポリマー(3M社
製、KEL−F6050)を押出成形して厚さ0.05
mmのフィルムを得た。0.4Torrの圧力下、アルゴンガ
スの雰囲気中、13.56MHz、500Wの高周波を加
えて放電させて発生させたプラズマ中に、上記に得られ
たフィルムを通して低温プラズマ処理を施した。この低
温プラズマ処理によって、フィルムの表面の外観は全く
変化しなかったが、低温プラズマ処理前のフィルムの表
面の水の接触角は100度以上であったのに対して、プ
ラズマ処理後の表面の水の接触角は約30度であり、表
面に高い表面活性が与えられたことがわかった。
製、KEL−F6050)を押出成形して厚さ0.05
mmのフィルムを得た。0.4Torrの圧力下、アルゴンガ
スの雰囲気中、13.56MHz、500Wの高周波を加
えて放電させて発生させたプラズマ中に、上記に得られ
たフィルムを通して低温プラズマ処理を施した。この低
温プラズマ処理によって、フィルムの表面の外観は全く
変化しなかったが、低温プラズマ処理前のフィルムの表
面の水の接触角は100度以上であったのに対して、プ
ラズマ処理後の表面の水の接触角は約30度であり、表
面に高い表面活性が与えられたことがわかった。
また、EEA樹脂(日本ユニカー社製、NUC657
0)を、トルエンに10%の濃度に溶解してEEA接着
剤溶液を調製した。
0)を、トルエンに10%の濃度に溶解してEEA接着
剤溶液を調製した。
このEEA接着剤溶液を低温プラズマ処理されたフィル
ムの片面に塗布し、60〜90℃の熱風で乾燥し、厚さ
5μmのEEA樹脂の塗膜を片面に有するポリクロロト
リフルオロエチレンフィルムを作製した。
ムの片面に塗布し、60〜90℃の熱風で乾燥し、厚さ
5μmのEEA樹脂の塗膜を片面に有するポリクロロト
リフルオロエチレンフィルムを作製した。
得られたポリクロロトリフルオロエチレンフィルムを、
厚さ0.15mmの硬質透明塩化ビニル樹脂フィルムと重
ね合わせ、ラミネーションロールを用いて110℃、5
kg/cm2で貼り合わせて積層フィルムを作製した。
厚さ0.15mmの硬質透明塩化ビニル樹脂フィルムと重
ね合わせ、ラミネーションロールを用いて110℃、5
kg/cm2で貼り合わせて積層フィルムを作製した。
この積層フィルムを真空成形して、直径10cm、高さ1
cmの円柱状の凹部を、20mmの間隔で2個形成してカバ
ーフィルムを作製した。
cmの円柱状の凹部を、20mmの間隔で2個形成してカバ
ーフィルムを作製した。
(b)基材フィルム 厚さ3μmのアルミニウム箔に、前記(a)と同様にEE
A接着剤溶液を塗布して、厚さ1μmのEEA樹脂の塗
膜を形成して基材フィルムを作製した。
A接着剤溶液を塗布して、厚さ1μmのEEA樹脂の塗
膜を形成して基材フィルムを作製した。
(c)包装体の防湿性試験 カバーフィルムの凹部に、充分乾燥したシリカゲル50
gを充填した後、基材フィルムをカバーフィルムに重ね
合わせて、130℃で1秒間加圧・加熱して融着させ、
図2に示す包装体を得た。図2において、6はカバーフ
ィルム、7は基材フィルム、8はシリカゲル、9は熱融
着部を示す。
gを充填した後、基材フィルムをカバーフィルムに重ね
合わせて、130℃で1秒間加圧・加熱して融着させ、
図2に示す包装体を得た。図2において、6はカバーフ
ィルム、7は基材フィルム、8はシリカゲル、9は熱融
着部を示す。
得られた包装体の防湿性を、下記の方法で評価した。
防湿性の評価 包装体を、30℃、相対湿度90%に保った恒温恒湿槽
に入れ、30日後に取り出した。次に、恒温恒湿槽に入
れる直前の包装体の重量と、恒温恒湿槽に入れてから3
0日後の包装体の重量の差から、シリカゲルの吸着水分
量(g)を求め、下記式に従って、透湿性を測定し、こ
れを防湿性の指標とした。
に入れ、30日後に取り出した。次に、恒温恒湿槽に入
れる直前の包装体の重量と、恒温恒湿槽に入れてから3
0日後の包装体の重量の差から、シリカゲルの吸着水分
量(g)を求め、下記式に従って、透湿性を測定し、こ
れを防湿性の指標とした。
〔ここで、 凹部の内表面積:凹部の底面積+凹部の側面積=〔(1
0/2)2×3.14+10×3.14×1〕×10-4
≒0.011m2〕 結果を表1に示す。
0/2)2×3.14+10×3.14×1〕×10-4
≒0.011m2〕 結果を表1に示す。
比較例1 カバーフィルムの材料としてポリクロロトリフルオロエ
チレンフィルムが積層されていない厚さ0.2mmの硬質
透明塩化ビニル樹脂フィルムを用いた以外は、実施例1
と同様にして包装体を作製し、得られた包装体の防湿性
を評価した。結果を表1に示す。
チレンフィルムが積層されていない厚さ0.2mmの硬質
透明塩化ビニル樹脂フィルムを用いた以外は、実施例1
と同様にして包装体を作製し、得られた包装体の防湿性
を評価した。結果を表1に示す。
実施例2 ポリクロロトリフルオロエチレンフィルムとして、クロ
ロトリフルオロエチレン97%及びフッ化ビニリデン3
%からなる共重合体のフィルムを用いた以外は実施例1
と同様にして包装体を作製し、得られた包装体の防湿性
を評価した。結果を表1に示す。
ロトリフルオロエチレン97%及びフッ化ビニリデン3
%からなる共重合体のフィルムを用いた以外は実施例1
と同様にして包装体を作製し、得られた包装体の防湿性
を評価した。結果を表1に示す。
実施例3 実施例1における硬質透明塩化ビニル樹脂フィルムに代
えて厚さ0.15mmの無色透明な2軸延伸ポリスチレン
樹脂フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして包装
体を作製し、得られた包装体の防湿性を評価した。結果
を表1に示す。
えて厚さ0.15mmの無色透明な2軸延伸ポリスチレン
樹脂フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして包装
体を作製し、得られた包装体の防湿性を評価した。結果
を表1に示す。
比較例2 ポリクロロトリフルオロエチレンフィルムの表面に低温
プラズマ処理を施さなかった以外は、実施例1と同様に
して包装体の作製を試みた。しかし、ポリクロロトリフ
ルオロエチレンフィルムと、硬質透明塩化ビニル樹脂フ
ィルムとの接着性が悪く、カバーフィルムを真空成形し
て凹部を形成するときに、ポリクロロトリフルオロエチ
レンフィルムと、硬質透明塩化ビニル樹脂フィルムとが
剥離する部分であった。また、カバーフィルムと基材フ
ィルムを熱融着しても、融着部が簡単に剥離し、実用に
耐える包装体は得られなかった。
プラズマ処理を施さなかった以外は、実施例1と同様に
して包装体の作製を試みた。しかし、ポリクロロトリフ
ルオロエチレンフィルムと、硬質透明塩化ビニル樹脂フ
ィルムとの接着性が悪く、カバーフィルムを真空成形し
て凹部を形成するときに、ポリクロロトリフルオロエチ
レンフィルムと、硬質透明塩化ビニル樹脂フィルムとが
剥離する部分であった。また、カバーフィルムと基材フ
ィルムを熱融着しても、融着部が簡単に剥離し、実用に
耐える包装体は得られなかった。
本発明の包装体は、優れた防湿性を有する。そのため長
期保存性が良好であり、吸温による変質を防止する必要
がある薬剤、あるいは化学薬品、電子部品、機械部品等
の包装体として好適である。
期保存性が良好であり、吸温による変質を防止する必要
がある薬剤、あるいは化学薬品、電子部品、機械部品等
の包装体として好適である。
図1は、本発明の包装体の実施態様を説明する断面図、
図2は実施例及び比較例で作製した包装体の構造を示す
断面図である。 1……カバーフィルム、2……基材フィルム、 3……錠剤、4……収納部、 11……硬質プラスチックフィルム、 12,13……低温プラズマ処理面、 14……ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、 21……アルミニウム箔、22……熱融着性接着剤。
図2は実施例及び比較例で作製した包装体の構造を示す
断面図である。 1……カバーフィルム、2……基材フィルム、 3……錠剤、4……収納部、 11……硬質プラスチックフィルム、 12,13……低温プラズマ処理面、 14……ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、 21……アルミニウム箔、22……熱融着性接着剤。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)硬質プラスチックフィルム層と、下記
(B)の基材フィルムに貼り合わされる片面が低温プラズ
マ処理されたポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂フ
ィルム層とからなり、被包装物の形状に合わせて形成さ
れた収納部を有するカバーフィルム、 (B)アルミニウム箔からなる基材フィルム及び (C)(A)のカバーフィルム又は(B)の基材フィルムの相対
向するそれぞれの片面の少なくとも一方の片面に設けた
熱融着性接着剤層 からなり、該(A)のカバーフィルムの収納部に被包装物
を収納した後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィル
ムとを(C)の熱融着性接着剤層を間にして重合わせ、接
触部において前記(C)の熱融着性接着剤層により(A)のカ
バーフィルムと(B)の基材フィルムとが熱融着し、収納
部が密閉されるようにしてなる包装体。 - 【請求項2】請求項1の包装体を用いる包装方法であっ
て、前記(A)のカバーフィルムの収納部に被包装物を収
納した後、(A)のカバーフィルムと(B)の基材フィルムと
を(C)の熱融着性接着剤層を間にして重合わせて熱融着
する工程を含む方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1125525A JPH0651384B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 包装体およびそれを用いた包装方法 |
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JP1125525A JPH0651384B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 包装体およびそれを用いた包装方法 |
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JPH02303832A JPH02303832A (ja) | 1990-12-17 |
JPH0651384B2 true JPH0651384B2 (ja) | 1994-07-06 |
Family
ID=14912331
Family Applications (1)
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JP1125525A Expired - Lifetime JPH0651384B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 包装体およびそれを用いた包装方法 |
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JP (1) | JPH0651384B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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Families Citing this family (1)
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CN111136984A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-05-12 | 安徽森泰木塑集团股份有限公司 | 一种复合型材 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61141532A (ja) * | 1984-12-14 | 1986-06-28 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 積層フイルムの製造方法 |
JPS61185813A (ja) * | 1985-02-14 | 1986-08-19 | 日東電工株式会社 | 複合シ−ト |
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JPS6237156A (ja) * | 1985-08-12 | 1987-02-18 | 平岡織染株式会社 | 防汚性シ−ト材料 |
JPH01110142A (ja) * | 1987-10-23 | 1989-04-26 | Toray Silicone Co Ltd | シリコーン被覆布積層体 |
-
1989
- 1989-05-18 JP JP1125525A patent/JPH0651384B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
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JP2020175934A (ja) * | 2019-04-19 | 2020-10-29 | 共同印刷株式会社 | 易剥離性透明蓋材 |
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