JP3026838B2 - ニコチン包装材料 - Google Patents

ニコチン包装材料

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JP3026838B2
JP3026838B2 JP3-502878A JP50287891A JP3026838B2 JP 3026838 B2 JP3026838 B2 JP 3026838B2 JP 50287891 A JP50287891 A JP 50287891A JP 3026838 B2 JP3026838 B2 JP 3026838B2
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【発明の詳細な説明】 技術の分野 本発明はニコチン貯蔵ポウチの製造の材料と方法に関
するものである。
技術の背景 ニコチン含有物質は豚や食品添加物として(米国特許
3,252,802)、また精神状態(米国特許3,870,794および
4,680,172)、痛み(米国特許4,665,069)、高血圧(米
国特許4,748,181)、ニコチン中毒(米国特許3,877,46
8、3,845,217、4,597,961、4,715,387、4,758,434、4,8
39,174、4,943,435など)の治療のための投与系として
などさまざまな目的に用いられている。
しかし、ニコチン塩基は反応性に富む物質で、酸素又
は光によって分解し、またきわめて吸湿性が高い。また
ニコチン塩基は貯蔵ポウチの製造にとくによく用いられ
る接着剤を溶解するので、ニコチンに触れる部分の接着
剤の働らきを妨げる。
ニコチン塩基を含有する物質の容器を調達する問題に
ついては(米国)特許4,839,174および4,943,435で論じ
られており、いままでのところ、簡単な解決は見出され
ていない。たとえばニコチンの経皮的な投与系について
は米国特許4,781,924および4,837,027そしてオーストラ
リア特許出願Au−A−81454/87で開示されている。上に
のべたすべての米国特許は本発明の範囲に含まれる。こ
れらのシステムでは使用前にニコチン塩基ではなくニコ
チン前駆体がデバイス中に存在し、皮膚に与える直前あ
るいは直後にきわめて反応性に富んだニコチンに転換さ
れ、これによってニコチンを長期保存することに伴う諸
問題を免れることができる。市販のニコチン遊離チュー
インガムにはニコレット(Nicorette(商標登録))(L
akeside Pharmaceuticals)がある。この投与系はホイ
ル−プラスチックブリスターポウチに包装されている
が、使用前にニコチンは重合物質中にニコチンポラクリ
レックスという形で化学的に結合してしまう。
したがつて、一つあるいはそれ以上のニコチン含有デ
バイスをより長期間にわたって安定に保持しうるよう
な、たとえばポウチあるいはブリスターパックのような
かたちの容器を提供することが必要である。容器が正し
く機能するためには、容器はニコチンに対しては不活性
であることが求められる。すなわち容器はニコチン塩基
を分解するものであってはならず、またニコチンによっ
て腐触するものであってもならない。この容器はまた、
空気、湿気、光などニコチンの安定性にとって有害な因
子からニコチンを隔てる働らきをもたなければならな
い。
空気(酸素)と光はともにニコチン塩基を分解する。
ニコチンはきわめて吸湿性が高く、液体あるいは蒸気の
かたちをとった水を吸収してニコチン製品中のニコチン
の濃度もしくは熱力学的な活動度を変化させ、その作用
に影響を与える。
ニコチンを遮蔽し、ニコチン分解性の因子からニコチ
ンを保護するための、知られている、あるいは一応の期
待のもてる材料としては、アルミホイル、ポリエチレ
ン、テレフタレート(PET)などのポリエステル、およ
びポリ(テトラフルオロエチレン)(PTEE)などの弗化
ポリマーがある。しかし、これらの材質は相接する表面
を接着するために接着剤を用いる必要があり、我々はこ
の接着剤自体がニコチンの包装よりの漏出もしくはニコ
チン分解性因子の包装内への侵潤の通路となっているこ
とを見出している。またこれまでに用いられているポリ
ビニルフルオライド(PVF)、ポリビニリデンフルオラ
イド(PVDF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、
底密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HD
PE)などの数多くの自己接着性ポウチ用素材はニコチン
に対しても、分解因子に対しても有効な障壁を提供しな
い。
その結果、我々の発明以前にはニコチンを長期間にわ
たって安定に封入することのできるニコチン封入ポウチ
もしくは包装は入手可能ではなかった。
かくしてニコチン塩基もしくはニコチン塩基含有物質
を封入する容器を提供することが本発明の目的である。
同時にニコチンおよび空気(酸素)、液体または蒸気
の形態をとった水、そして光などのニコチン分解因子に
たいして障壁として働らくようなポウチ素材を提供する
ことも本発明の目的である。
さらに本発明のもう一つの目的はニコチン含有経皮投
与デバイスの長期保存に適したポウチを提供することで
ある。
図面の簡単な説明 図1は本発明ポウチの上面図である。
図2は図1のポウチを作るのに用いられる積層物の断
面図を表わしている。
図3は図1のポウチのA−Aラインに沿った断面図で
ある。このポウチは図2の積層物を用いて作られた。
図4,6,8,10はそれぞれ図5,7,9,11のポウチを作るのに
用いられた積層物をしめす。
図7から11までは図1に示されたようなポウチの別の
具体化例を図示したものである。
図12はさまざまなバリアー素材のニコチン透過を比較
したデータである。
発明の簡単な説明 本発明はニコチン含有物質を少なくとも一年、できれ
ば最低二年という長期間にわたって安定に封入できるよ
うな包装を製造するための材料と方法に関するものであ
る。
ニコチンバリアー及びニコチン分解因子バリアーより
なる積層物が開示された。本発明のニコチンバリアーは
ニトリルラバー変性アクリロニトリル−メチルアクリレ
ート・コポリマー(以後“AN−MA/B")を含む。望まし
い素材は重量で約73−77パーツ(pbw)のアクリロニト
リルと約23−27pbwのメチルアクリレートを、ブタジエ
ンから得た約70重量パーセントのポリマーユニットを含
むブタジエン−アセトニトリル・コポリマーの8−10pb
wの存在下でグラフト共重合させて得られた素材(以後
“73−77AN−MA/B")より成る。とくに望ましいニコチ
ンバリアー素材は10pbwのブタジエン−アセトニトリル
・コポリマーの存在下での75pbwのアセトニトリルと25p
bwのメチルアクリレートのグラフト共重合体(以後“75
AN−MA/B")より成る。ニコチン分解因子バリアーとし
て優れているのは金属フィルム、とくにアルミニウムで
ある。本発明のポウチストックの薦められる具体例は、
アルミホイル層に密着された75−AN−MA/B層の積層物よ
り成り、さらにオプションとしてこれを紙、ポリマー材
その他類似物質による外部保護層で被覆してもよい。
本発明のポウチの製造法は下記より成る。(a)自己
接着性のニコチンバリアー層とニコチン分解因子バリア
ー層をもつ積層物を用意する。(b)ニコチン試料を上
記積層物上に置く。(c)上記試料を上記積層物内に封
入する。(d)自己接着性のニコチンバリアー層を封じ
る。
本発明の開示 ニコチン(ベーターピリジル−アルファ−N−メチル
ピリロリジン)はタバコあるいは有機合成によって得ら
れる無色の液体アルカロイドである。この液体は強いア
ルカリ性と高い吸湿性をもち、空気(酸素)もしくは光
に曝すと分解するが、主な分解産物はコチニンとニコチ
ンのシスおよびトランスN−オキシドである。
ここで用いられる“ポウチ”とは少くともポウチ包
装、ブリスターパック、あるいはその他の、少くとも一
端の閉じたニコチン収納の容器をさしている。本発明の
密封ポウチのかたちとしては、たとえばさきに述べた積
層部の二枚の、すべての端を結び付けたもの;一枚の積
層部を折り畳み、すべての端を接着するか折り畳まれな
かった端のすべてを接着したもの、などがあげられる。
“自己接着”は同一材料のある面と別の面が安定した
結合を形成しうることをしめす。自己接着はたとえば熱
(サーマル・バー)接着、衝撃、電波、超音波接着その
他同様の方法等がある。
ここで言う“ニコチンバリアー”とは室内環境(30℃
あるいはそれ以下)で、包装されたニコチンが6か間の
間の漏出が重量パーセントで1%以下、できれば0.5%
以下、さらには全く漏出を許さないような材料をあらわ
している。ニコチンバリアー材料はまたニコチンに関し
て不活性、つまりニコチンはニコチンバリアー材料の溶
剤あるいは可塑剤として働らいたり、歪みによる裂け目
やひび割れ(ストレスクラッキングとクレージング)そ
の他バリアー材料の物理的性質に対して障害を及ぼすこ
とがなく、またニコチンバリアー材料はニコチンの分解
をひき起すことがない。
ここでの“ニコチン分解因子”は空気(とくに酸素)
液体または蒸気のかたちでの水、そして水をさす。“ニ
コチン分解因子バリアー”は不透明(opaque)でニコチ
ン分解因子に対し実質上不透過性である。
“ニコチン封じ込め(containment)”とは長期間、
少くとも6か月以上、室内条件で、保存容器からのニコ
チンの漏出と、酸素、水、光などによるニコチンの分解
が問題とならないようなニコチン塩素の保存を意味す
る。
ここでは、水およびコチニンやニコチンのシスおよび
トランスN−オキシドなどを含め、デバイスのニコチン
成分に含まれる不純物の合計が重量で3パーセントもし
くはそれ以上である場合に問題となる分解が生じたとみ
なす。総不純物量がニコチンデバイス中のニコチン量の
重量1パーセント以下であることが望ましいが、できる
かぎりゼロに近ずけることが望まれる。
ここで用いられている“ニコチンデバイス”とはニコ
チン試料、とくに、たとえばチューインガム、ドロップ
菓子、座剤、経皮投与デバイスその他ニコチン塩基を含
む類似物という性質をもった、禁煙のためのニコチンの
投与系の試料をさす。
望ましいポウチ材料は自己接着性のニコチンバリアー
とニコチン分解因子バリアーより成る積層物である。自
己接着性のニコチンバリアーとニコチン分解因子バリア
ーの組合わせはニコチンの封じ込めとニコチンの分解か
らの保護手段を同時に提供する。望ましい自己接着ニコ
チンバリアー材料はニトリルラバーで修飾したアクリロ
ニトリル−メチルアクリレート・コポリマー(AN−MA/
B)である。望ましい自己接着性の材料はAN−MA/PBより
成るが、とくに望ましいニコチンバリアー材料は先に述
べた75AN−MA/B材料より成るものである。これらの材料
はたとえば、本発明に含まれる米国特許3,426,102に開
示されており、たとえばSohio Chemical Company,BP Ch
emicals International,Greenway Industries Corp,Wes
t Paterson,(New Jersey),Toyomenka(America)Inc.
(New York,New York)など多くの企業から、バルクま
たはフィルムのかたちで、BAREX(商標登録)樹脂とし
て市販されている。
さまざまなグレードの73−77AN−MA/Bもまた入手可能
である。たとえばBAREX210,214そして218などがある
が、このうちBAREX210が望ましい75AN−MA/B材料に対応
する。
本発明に用いられるAN−MA/Bフィルムの厚さは一般に
0.8mil(20ミクロン)あるいはそれ以下から2.5mil(65
ミクロン)あるいはそれ以上であるが、約1.0mil(25ミ
クロン)から約2.0mil(50ミクロン)であるのが望まし
い。出来上ったポウチがよく接着しており、求められる
ニコチンへの不透過性が得られる限りより薄いフィルム
を用いることができる。また接着の特質に支障が生じな
いかぎりは、即ち、用いられる熱接着装置によって適切
に接着される限り、より厚いフィルムを用いることもで
きる。フィルムは、自己接着した部分(この部分はニコ
チン分解因子バリアーによって保護されていない)が
光、酸素、水などがポウチ内に浸透する通路となるほど
厚いものであってはならない。
我々はAN−MA/B材料がすぐれたニコチンバリアーであ
ることを認めてはいるが、これはニコチンデバイスの長
期間の封じ込めのためのニコチン分解因子バリアーとし
て働らいてニコチン分解因子からの十分の保護を提供す
るものとはならない。
指定した75AN−MA/B材料の酸素の通過速度は0.8cm3mi
l/100in224hr.,atm.(0.3cm3・mm/m2,24hr.)であり、
この材料の水蒸気の通過速度は100°F(38℃)、相対
湿度100%のもとで5.0gmil/100in2,24hr.(2.0gmm/m2,2
4hr.)であるとそれぞれ報告されている。我々は指定し
た75AN−MA/B材料を用いて、気温30℃、相対湿度10%お
よび90%の場合の水分吸収を検討した。10%の相対湿度
では4時間後フィルムは0.32重量パーセントの水を吸収
した。90%の相対湿度では4時間後2.4重量パーセント
の水を吸収した。これらの酸素通過と水の吸収のレベル
は指定のAN−MA/B材料をそれだけではニコチン封じ込め
の材料としては不適切なものとする。
AN−MA/B材料は無着色(うすいストロー色)および青
色透明のフィルムのかたちで入手できるが、これらの材
料は光によるニコチンの分解を防ぐ、光防護の働らきを
十分に保障しない。
我々の発明に従って有効なニコチン封じ込めを達成す
るためには、AN−MA/Bは酸素、液体あるいは蒸気の水、
そして光などの通過を阻害するニコチン分解因子バリア
ーと組合わせる必要がある。望ましいニコチン分解因子
バリアーは73−77AN−MA/Bニコチンバリアーに金属フィ
ルムを接着したものである。コストと入手しやすさの点
でアルミホイルがすすめられる。
金属ホイルを用いる代りにAN−MA/Bフィムル上に直接
アルミニウムあるいはその他の金属を蒸着することも可
能であるが、その場合にはそのようにして作られた金属
フィルムが、分解因子バリアーとして求められる性質を
満たすために、ピンホールや不規則性をもたないようで
なければならない。金属蒸着フィルムが用いられる場合
にはAN−MA/Bアルミホイルを作る場合の接着剤の使用を
省くことができるという利点がある。
アルミホイルの厚さは通常約0.35mil(9ミクロン)
以下から約1mil(25ミクロン)あるいはそれ以上であ
る。フィルムの質が十分不規則性やピンホールのないよ
うなものであるならば、0.35mil(9ミクロン)以下の
フィルムを用いることができる。厚さ1mil(以上のフィ
ルムも用いることはできるが、この場合積層化のプロセ
スはより困難となり、出来上った包装も多少こわばった
ものとなる。
すすめられる具体例ではAN−MA/Bニコチンバリアーと
アルミホイルニコチン分解因子バリアーは貼り合わせら
れて積層物が出来上る。73−77AN−MA/Bをアルミホイル
に貼りつける材料としてたとえばAdcoteTM548(Morton
Chemical Co.,Woodstock,Illinois)などのウレタン接
着剤を用いて積層物を作ることができる。
本発明の積層物の外側をさらに保護積層物で覆うこと
が望ましい。この積層物は紙、あるいはポリエチレンテ
トラフタレート(PET)のように印刷可能なポリマーか
ら作ることが望ましい。破けにくいPETはポウチをより
“小児安全”にするというもう一つの利点をもつ。この
外層は完成ポウチに他の層の損傷を防ぐ保護カバーを提
供することになり、見ばえもよく、また印刷のためのよ
い材料となる。接着のプロセスを妨害しないかぎり、厚
さは特に問題とならない。35#クラフト紙、35#クレイ
コート紙そして48ゲージ(12コクロン)PETフィルムが
これに適している。保護層を設ける場合には、これと分
解因子積層物層とをたとえばポリエチレンあるいはアク
リルアセテート(EAA)などの適当な接着剤で、あるい
はニコチンバリアー層とはたとえばEAA接着剤で接着す
ることができる。
ニコチン封じ込めポウチは、それがポウチ基材による
閉鎖系を有効につくることを許し、実質的に完全なニコ
チンとニコチン分解因子バリアーを形成することを可能
にするものならば、好みによってどんな形であってもよ
い。たとえばポウチの外周は卵形、円、三角、不規則
形、正方形、長方形その他でありうる。ポウチを熱接着
する場合には、製作のしやすさから正方形あるいは長方
形がすすめられる。
ニコチン封じ込め積層物は適当な方法のいずれを用い
ても自己接着によりニコチン封じ込めポウチを作ること
ができる。たとえば73−77AN−MA/Bフィルムは熱(サー
マルバー)接着、衝撃接着、電波接着、超音波接着など
様々な方法によって接着することができる。
図についてみれば、図1は本発明によるポウチ15の上
面図である。端17は自己接着しニコチンおよびニコチン
分解因子に実質上不透過性の囲い込みを形成する。小さ
なカット、すなわち山形の切れ込み19をポウチを開けや
すくするために端部17に入れることができる。
図2は本発明のポウチを作成するのに有用な自己接着
性の積層物の断面図である。自己接着性のニコチンバリ
アー層20はニコチン分解因子バリアー層22と接着剤層24
によって接着される。保護外膜層26はニコチン分解因子
バリアー22と接着剤層28によって接着される。この積層
物はたとえば端部30aで自己接着することができる。
図3は図1の指定された具体例14のA−A線に沿って
得た断面図を示したものである。これは図2の積層物を
用いて作られている。自己接着性ニコチンバリアー層20
は30b端で接着され、囲い込み32ができる。囲い込み32
の中にはニコチン塩基を皮膚を通して輸送するための経
皮投与デバイスなどのニコチンデバイスが入っている。
図4は本発明のポウチを作成するために用いられる別
形態の自己接着積層物の断面図である。自己接着性ニコ
チンバリアー40とニコチン分解因子バリアー42は接着剤
層44によって接着されている。この積層物は自己接着可
能な端部50aをもつ。
図5は図1のポウチ14のA−A線に沿った別の断面図
である。これは図4の積層物を用いて作られた。自己接
着性ニコチンバリアー層40は端部50bで接着され、囲い
込み52を形成する。囲い込み52の中にあるのはニコチン
デバイス54である。
図6は別形態の自己接着性積層物の断面図である。自
己接着性ニコチンバリアー60とニコチン分解因子バリア
ー62は接着剤層64によって接着されている。ニコチン分
解因子バリアー62と接着バリアー64はニコチンバリアー
層60を完全に覆っておらず、端部70aが被覆されずに残
され、これが自己接着に利用可能となる。
図7は図6の積層物を用いて作られた図1のポウチ15
のA−A線に沿って得られた断面図である。自己接着性
ニコチンバリアー層60は端部70bで接着されている。ニ
コチン分解因子バリアー62と接着剤層64はニコチンバリ
アー層60に対して内側にあり、ニコチンバリアー層60と
ともに囲い込み72を形成する。囲い込み72の中に入って
いるのはニコチンデバイス74である。
図8は別の自己接着性積層物の断面図である。自己接
着ニコチンバリアー層80は金属蒸着されておりニコチン
分解因子バリアー層82が金属フィルムとなっている。こ
の積層物は自己接着性端部90aをもつ。
図9は図8の積層物を用いて作成した、図1に示され
るようなポウチ15のA−A線に沿って得られる断面図で
ある。自己接着ニコチンバリアー80は端部90bで接着さ
れ、囲い込み92を形成する。囲い込み92の内部にあるの
はニコチンデバイス94である。
図10は自己接着性積層物の断面図である。自己接着性
ニコチンバリアー層100は選択的に金属蒸着されてニコ
チン分解因子バリアー層102を形成し、これはニコチン
バリアー層100の端部110aまでは被覆しない。
図11は図10の積層物を用いて作成した図1に示すよう
なポウチ15の、A−A線に沿って得られる断面図であ
る。自己接着性ニコチンバリアー100は端部110bで接着
されている。ニコチン分解因子バリアー102はニコチン
バリアー層100の内側にあり、ニコチンバリアー層100と
ともに囲い込み112を形成している。囲い込み112の内部
にあるのはニコチンデバイス114である。
以下に本発明の説明のためにいくつかの実施例をあげ
る。これらは本発明の範囲の限界を示すものと解釈して
はならない。これらの実施例の変法や同種の方法は、本
発明の内容と請求の範囲に照らしてみれば、この分野の
技術に精通している者にとっては直ちに明らかである。
とくに断わりがない限りパーセンテージはすべて重量、
温度は全て摂氏である。
実施例1 5.0mlのニコチン塩基が先に述べた指定の2mil(50ミ
クロン)の75AN−MA/Bのフィルムで作られたポウチに熱
接着で封入された。ポウチの寸法は外径で3cm×6cmであ
る。このポウチを50gの蒸留水を含むびんの中に入れ
る。このびんは水溶中で51℃に保たれた。
75AN−MA/Bフィルムを下記の材料で置換することによ
って同じ操作を繰り返した。TEDLARポリビニルフルオラ
イド(PVF)の2milのフィルム。du Pont de,Nemours社
(Wilmington,Delaware)より入手したもの。KYNARポリ
ビニリデンフルオライド(PVDF)の3milのフィルム。We
st Lake Plastics社(Lenni,Pennsylvania)より入手し
たもの。ハイデンシティーポリエチレン(HDPE)コア
(core)物質の2mil厚フィルムの裸のポウチ用素材が1m
ilのアルミホイルと35#のクラフト紙とともに積層化さ
れたもの(Richmond Technology,Redland,Californiaよ
り入手した積層物)。これら各種ポウチからのニコチン
の漏出を測定し、その結果は図12に示されている。AN−
MA/B(BAREX)材料以外のすべての材料からは多量のニ
コチンの漏出のあることが示されている。
実施例2 Allied Chemical corp.(Morristown,New Jersey)よ
り入手した種々のACLARクロロトリフルオロエチレンポ
リマー(CTFE)のフィルムのニコチンに対する透過性を
調べるため、標準拡散セル中でニコチンに曝した。1.5m
il(38ミクロン)と3mil(76ミクロン)のコポリマーAC
LATM22Aのフィルム、1mil(25ミクロン)のトリポリマ
ーACLA(商標登録)33Cのフィルムが試験に用いられ
た。テスト完了前にこれらすべてのフィルムはニコチン
によるストレスクラックが生じ損傷をうけた。
実施例3 1.5mil(38ミクロン)厚の指定の材料75AN−MA/BをMo
rton Chemical Co.(Woodstock,Illinois)から入手し
たAdcote548ウレタン接着剤と触媒下を用いて1mil(25
ミクロン)のアルミホイルと接着した。次いでこのアル
ミホイルを35#クラフト紙と7#ローデンシティーポリ
エチレン(LDPE)によって貼り合わせ積層化した。この
積層物をサークルデザイン(2−up)包装機(Paxall C
ircle Design,Machinery)にかけた。この包装機は各接
着ステーションに425°Fの金属サーマルバーとその向
い側に300°Fのゴムサーマルバーを装着している。良
好な接着を助けるために十分の圧力がかけられた。Cope
nding特許申請番号06/906,730に従った経皮ニコチン投
与デバイスがポウチ内に封入された。30℃で18か月間の
貯蔵後、ニコチンデバイス中のニコチンの有意な減失も
分解を認められなかった。
実施例4 1.5mil(38ミクロン)厚の実施例3で用いたAN−MA/B
材料と0.35mil(9ミクロン)のアルミホイルから実施
例3の接着剤を用いて積層化した。次いでこのアルミホ
イルと35#クレイコート紙を7#LDPEを用いて貼り合わ
せ積層物を作った。この積層物を用いて実施例3になら
ってニコチンデバイス含有ポウチを作成した。30℃、18
か月間の貯蔵の後ニコチンデバイス中のニコチンの有意
な減失も分解も認められなかった。
実施例5 2.5mil(63ミクロン)厚の実施例3のAN−MA/B材料と
0.35mil(9ミクロン)のアルミホイルを35#クレイコ
ート紙を用いて実施例4に記されたように積層物を作っ
た。この積層物を用いて上に述べたと同様にニコチンデ
バイス含有ポウチを作成した。30℃、18か月間の貯蔵後
ニコチンデバイス中のニコチンの有意な減失も分解を認
められなかった。
実施例6 実施例3の30ミクロン厚のAN−MA/B材料、3ミクロン
のウレタン接着剤、9ミクロンのアルミニウム、20ミク
ロンのローデンシティポリエチレンと58ミクロンの35#
クレイコート紙よりなる積層物がTomapoly Company Lt
d.(Tokyo,JAPAN)によって作成された。これを用いて
ここで述べられているようにニコチン封じ込めポウチを
作成すれば、長期間にわたってニコチンを安定に保持し
うるであろう。
実施例7 実施例6と同様なポウチが、クレイコート紙の代りに
48ゲージ(12ミクロン)の印刷可能なPETを、LDPE接着
剤の代りに10ポンド(17ミクロン)EAA接着剤を用いて
作成した。このパウチは破れにくく長期間に亘って安定
にニコチンを保持することができる。
本発明をある種の具体例に基いて記述したが、これを
字義通りに狭く解釈してはならない。この分野の技術に
精通している者にとってはこの発明の範囲から離れるこ
となく変法や修飾、置換などを行なうことができるのは
明らかであろう。考慮すべき唯一の制限は下記の請求の
範囲である。
本発明の実施態様は次の通りである。
1.以下(a、b)を含むニコチン封じ込めポウチ製造に
用いる積層物: a)ニトリルゴム変性アクリロニトリルーメチルアクレ
ートコポリマーを含むニコチンバリアー層と b)ニコチン分解因子バリアー層。
2.ニコチンバリアー層が、ブタジエンに由来する重量で
70%のポリマーユニットをもつ約8〜10pbwのブタジエ
ンアクリロニトリルコポリマーの存在下で、約73〜77pb
wのアクリロニトリルと約23〜27pbwのメチルアクリレー
トとを共重合させて得られるコポリマーを含む上記1に
もとづく積層物。
3.ニコチンバリアー層が、約75pbwのアクリロニトリル
と25pbwのメチルアクリレートが重量で約10パーツのブ
タジエン/アクリロニトリルのコポリマー存在下で共重
合したコポリマーを含むような上記2にもとづく積層
物。
4.ニコチン分解因子バリアー層が金属フィルムであるよ
うな上記1、2あるいは3にもとづく積層物。
5.ニコチン分解因子バリアー層がアルミニウムであるよ
うな上記4にもとづく積層物。
6.上記積層物の一表面をさらに保護層で被覆した上記5
にもとづく積層物。
7.上記保護層が紙ならびにポリエチレンテレフタレート
からなるグループより選択して用いられたような上記6
にもとづく積層物。
8.下記(a、b、c)を含むニコチン封じ込めポウチ。
a)内部に囲い込み空間を有するようなニトリルラバー
変性アクリロニトリル−メチルアクリレートコポリマー
ニコチンバリアー。
b)ニコチン分解因子の上記空間への侵入を防ぐように
装着したニコチン分解因子バリアー。
c)上記空間内のニコチン塩基。
9.ニコチンバリアー層が、ブタジエンに由来する重量で
70%のポリマーユニットをもつ約8〜10pbwのブタジエ
ンアクリロニトリルコポリマーの存在下で、約73〜77pb
wのアクリロニトリルと約23〜27pbwのメチルアクリレー
トとが共重合して得られるコポリマーを含む上記8にも
とづくポウチ。
10.ニコチンバリアー層が、約75pbwのアクリロニトリル
と25pbwのメチルアクリレートが重量で約10パーツのブ
タジエン/アクリロニトリルのコポリマー存在下で共重
合したコポリマーより成る上記8にもとづくポウチ。
11.ニコチン分解因子バリアー層がアルミニウムである
ような上記8、9もしくは10にもとづくポウチ。
12.上記ポウチの外部表面をさらに保護層で被覆した上
記11にもとづくポウチ。
13.上記保護層が紙ならびにポリエチレンテレフタレー
トからなるグループより選択して用いられたような上記
12にもとづくポウチ。
14.上記ニコチン分解因子バリアー層が上記ニコチンバ
リアーの外側に位置しているような上記12にもとづくポ
ウチ。
15.上記ニコチン分解因子バリアー層がニコチンバリア
ー層の内側に位置しているような上記12にもとづくポウ
チ。
16.以下のような順序で形成されるニコチンデバイス封
入ポウチ。そのポウチ壁は、下記を含む: a)封入空間をとり囲む自己接着性ニコチンバリアー、
そのニコチンバリアーはブタジエンに由来する重量で約
70%のポリマーユニットをもつ10%のブタジェン/アク
リロニトリルコポリマーの存在下で、約75pbwのアクリ
ロニトリルと約25pbwのメチルアクリレートが共重合し
ててきたコポリマーより成る。
b)上記ニコチンバリアーの外側表面の第一の接着剤
層。
c)上記接着剤層上のアルミホイルを含むニコチン分解
因子バリアー層。
d)上記アルミニウム外側表面の第二の接着剤層。
e)上記第二の接着剤層上の外部保護層。
f)上記封入空間内のニコチン試料。
17.上記ニコチンバリアー壁の厚さが約0.8mil(20ミク
ロン)から約2.5mil(54ミクロン)であるような上記16
にもとづくポウチ。
18.ニコチン分解因子バリアー層を形成するアルミホイ
ルの厚さが約0.35mil(9ミクロン)から約1mil(25ミ
クロン)であるような上記17にもとづくポウチ。
19.保護層が紙あるいはポリエチレンテレフタレートの
グループより選択して用いられたような上記16にもとづ
くポウチ。
20.以下(a、b、c)より成るニコチン塩基含有ポウ
チ作成の方法。
a)i)自己接着性ニトリルゴム変性アクリロニトリル
ーメチルアクリレートコポリマーのニコチンバリアー
層、ii)ニコチン分解因子バリアーより成る積層物の用
意。
b)ニコチン試料を上記積層物上に搭載。
c)上記積層物上のニコチン試料を、試料の周辺に沿っ
て自己接着性ニトリルラバーで自己装置させることによ
って封入する。
21.ニコチンバリアー層が、ブタジエンに由来する重量
で70%のポリマーユニットをもつ約10pbwのブタジエン
アクリロニトリルコポリマーの存在下で、約73〜77pbw
のアクリロニトリルと約23〜27pbwのメチルアクリレー
トとが共重合して得られるコポリマーよりなる上記20に
もとづく方法。
22.ニコチンバリアー層が、約75pbwのアクリロニトリル
と25pbwのメチルアクリレートが重量で約10pbwのブタジ
エンの存在下で共重合してできたコポリマーより成る上
記20にもとづく方法。
23.ニコチンが分解因子バリアー層がアルミニウムであ
るような上記20、21あるいは22にもとづく方法。
24.ステップ(a)の積層物が、上記ニコチンバリアー
層と上記ニコチン分解因子バリアーの間にさらに接着剤
層をもつような上記23にもとづく方法。
25.ステップ(a)の積層物が、上記積層物上を保護層
で被覆しこれがポウチの外側表面を保護するような位置
をとっているような構造をもつ、上記24にもとづく方
法。
26.保護層が紙ならびにポリエチレンテレフタレートか
らなるグループより選択して用いられたような上記24に
もとづく方法。
フロントページの続き (72)発明者 ダン,ジョン・トーマス アメリカ合衆国カリフォルニア州94061, レッドウッド・シティー,ワシントン・ アベニュー 2671 (72)発明者 ネルソン,メリンダ・ケイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94087, サニーヴェイル,ホレンバック・ロード 1127 (72)発明者 ロス,ネイサン アメリカ合衆国カリフォルニア州94133, サン・フランシスコ,ケアニー・ストリ ート 1436 (56)参考文献 実開 昭56−171223(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 85/84,65/40 A61J 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a、b、c)を含むニコチン封じ込
    めポウチ: a)内部に囲い込み空間を有するようなニトリルゴム変
    性アクリロニトリル−メチルアクリレートコポリマーニ
    コチンバリアー、 b)ニコチン分解因子の上記空間への浸入を防ぐように
    装置したニコチン分解因子バリアー、 c)上記空間内のニコチン塩基。
  2. 【請求項2】そのニコチンバリアー層の厚さは少なくと
    も約0.8ミル(約20ミクロン)である請求項1記載のポ
    ウチ。
  3. 【請求項3】以下のような順序で形成されるニコチンデ
    バイス封入ポウチ、そのポウチ壁は、下記を含む: a)封入空間をとり囲む自己接着性ニコチンバリアー、
    そのニコチンバリアーはブタジエンに由来する重量で70
    %のポリマーユニットをもつ10pbwのブタジエン/アク
    リロニトリルコポリマー存在下で、75pbwのアクリロニ
    トリルと25pbwのメチルアクリレートが共重合してでき
    たコポリマーを含み、 b)上記ニコチンバリアーの外側表面に第一の接着剤
    層、 c)上記接着剤層上のアルミホイルを含むニコチン分解
    因子バリアー層、 d)上記アルミニウム外側表面の第二の接着剤層、 e)上記第二の接着剤層上の外部保護層、 f)上記封入空間内のニコチン試料。
  4. 【請求項4】以下(a、b、c)を含むニコチン塩基含
    有ポウチ作成の方法: a)i)自己接着性ニトリルゴム変性アクリロニトリル
    −メチルアクリレートコポリマーのニコチンバリアー
    層、ii)ニコチン分解因子バリアーより成る積層物を提
    供すること、 b)ニコチン試料を上記積層物上に適用すること、 c)上記積層物上のニコチン試料を、試料の周辺に沿っ
    て自己接着性ニトリルラバーで自己接着させることによ
    って封入する。
JP3-502878A 1989-12-21 1990-12-17 ニコチン包装材料 Expired - Lifetime JP3026838B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US454,257 1989-12-21
US07/454,257 US5077104A (en) 1989-12-21 1989-12-21 Nicotine packaging materials
PCT/US1990/007543 WO1991009731A1 (en) 1989-12-21 1990-12-17 Nicotine packaging materials

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05502630A JPH05502630A (ja) 1993-05-13
JP3026838B2 true JP3026838B2 (ja) 2000-03-27

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