JP3252523B2 - 包装体の製造方法 - Google Patents

包装体の製造方法

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JP3252523B2 JP07004293A JP7004293A JP3252523B2 JP 3252523 B2 JP3252523 B2 JP 3252523B2 JP 07004293 A JP07004293 A JP 07004293A JP 7004293 A JP7004293 A JP 7004293A JP 3252523 B2 JP3252523 B2 JP 3252523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイルやレトルトなど
の加熱処理を施した後でも、優れた酸素バリヤー性を有
し、しかも不必要な着色がない、包装体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ボイルやレトルトなどの加熱処理
を施すための包装体としては、例えば2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレート(PET)/接着層/アルミニウム
箔(Al)/接着層/無延伸ポリプロピレン(CPP)
という構成の、アルミニウム箔を含む積層包装材料を袋
状等に形成したものが広く使用されている。ところが、
この積層包装材料はアルミニウム箔を含むため、内容物
が透視できないという欠点があった。
【0003】他方、内容物が透視でき、酸素バリヤー性
に優れた積層包装材料としては、エチレン−ビニルアル
コール共重合体(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(P
VDC)などの酸素バリヤー性に優れた樹脂層を有す
る、例えば、PET/接着層/EVOH/接着層/CP
Pといった構成の積層材料が知られている。しかしなが
ら、酸素バリヤー層であるEVOHやPVDCは、ボイ
ルやレトルト等の加熱処理時の湿熱条件下では、酸素バ
リヤー性が著しく低下することが知られており、上記構
成の積層包装材料をボイルやレトルト等の加熱処理に用
いるには不適当であった。
【0004】他方、PETやナイロン(Ny)等の耐熱
性を有するプラスチックフィルム上に、酸化ケイ素(S
iO)の薄膜を真空蒸着法などにより形成した、透明
で、酸素バリヤー性に優れる積層材料が提案されてい
る。例えば特公昭51−48511号公報には、PET
/PET−SiO/CPPという構成の積層材料が記載
されている。
【0005】この酸化ケイ素の薄膜を形成したフィルム
を用いてボイルないしレトルト用の包装材料を作成する
場合、酸化ケイ素の厚さにより適用が可能な場合と不可
能な場合があることを本発明者らは知見している。すな
わち、酸化ケイ素の薄膜は、加熱処理の湿熱の影響を受
けてクラックが生じ、加熱処理前に比べて酸素バリヤー
性が著しく低下することがわかった。特に、酸化ケイ素
の厚さを1000Å以下とした場合には酸素バリヤー性
の低下が著しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、酸化ケイ素
の薄膜は、透明ではあるが薄い黄色に着色している。こ
れは、薄膜の厚さが厚いほど顕著であり、加熱処理後で
もある程度の酸素バリヤー性を示す厚さ1000Å程度
の酸化ケイ素の薄膜は、明らかに着色していることか分
かる。このため、包装体に収納する内容物によっては、
この着色が嫌われることがあった。また、同様に、40
0〜800Å程度の酸化ケイ素の薄膜を2層重ねた場合
も、酸素バリヤー性は良好であるが着色も著しい。
【0007】そこで本発明は、ボイルやレトルト等の加
熱処理を行った後でも、内容物の透視が可能で、しかも
不必要な着色がない、酸素バリヤー性に優れた包装体の
製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ガス
バリヤー層を含む積層体の外面側に、プラスチックフィ
ルムからなる薄膜形成基材上に酸化ケイ素の薄膜を積層
してなるバリヤーフィルム、外側基材を順次積層した積
層包装材料であって、バリヤーフィルムの酸化ケイ素の
薄膜は、外側基材側を向いている、積層包装材料を袋状
に形成し、内容物を収納した後加熱処理を行い、外側基
材を剥離除去することを特徴とする包装体の製造方法
ある。
【0009】
【作用】上述した本発明の包装体の製造方法の作用につ
いて説明する。 まず、積層包装材料に積層されている、
積層体内のガスバリヤー層、その外側にある酸化ケイ
素の薄膜によって、加熱処理時の湿熱から保護されて、
本来の酸素バリヤー性がそのまま維持される。他方、加
熱処理を行うと、その湿熱の影響によりバリヤーフィル
ムは酸化ケイ素の薄膜とその薄膜形成基材であるPET
やNyとの間の密着強度が著しく低下する。このため、
酸化ケイ素の薄膜と薄膜形成基材との界面から、外側に
存在する酸化ケイ素の薄膜/外側基材の層を簡単に積層
包装材料から剥がすことでができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。図1積層包装材料の一実施例を示す断面図であ
る。
【0011】積層包装材料Aは、図1に示すように、ガ
スバリヤー層12を含む積層体1の外面側に、プラスチ
ックフィルムからなる薄膜形成基材21上に酸化ケイ素
の薄膜22を積層してなるバリヤーフィルム2、外側基
材3を順次積層したものであって、バリヤーフィルム2
の酸化ケイ素の薄膜22は、外側基材3側を向いてい
る。
【0012】積層体1は、内容物を包装するのに必要な
性質を備えたものであり、通常、最内層11としてはヒ
ートシール性のある、例えばポリエチレン(PE)、線
状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、無延伸ポリプ
ロピレン(CPP)等が使用される。
【0013】積層体1には、ガスバリヤー層12が積層
される。ガスバリヤー層12は、本発明の目的から透明
で酸素バリヤー性に優れた材料が好ましく、EVOH、
PVDC等の酸素バリヤー性に優れたプラスチックフィ
ルムや、PETやNy、ポリビニルアルコール(PV
A)、EVOH等のプラスチックフィルム上に酸化ケイ
素等の無機物質の薄膜を形成した、公知のバリヤーフィ
ルムが使用できる。なお、このガスバリヤー層12に酸
化ケイ素の薄膜を形成したバリヤーフィルムを使用する
場合は、本発明の目的から、酸化ケイ素の薄膜の厚さは
着色が目立たない400〜800Å程度とすることが好
ましい。また、積層体1には、さらに別の任意の層を積
層してもよい。
【0014】これらの層は、接着性樹脂層を介して、あ
るいはドライラミネートなどの周知の方法により積層さ
れる。
【0015】積層体1の外面には、バリヤーフィルム2
が積層される。バリヤーフィルム2は、プラスチックフ
ィルムからなる薄膜形成基材21上に酸化ケイ素の薄膜
22を形成したものである。
【0016】薄膜形成基材21として適当なプラスチッ
クフィルムとしては、PETやNy、PVA、EVOH
等の耐熱性のある任意のプラスチックフィルムが使用で
きるが、後述する本発明の使用方法から、PETまたは
Nyが特に好適である。薄膜形成基材21の厚さも特に
制限はないが、通常は12〜30μmである。
【0017】酸化ケイ素の薄膜22は、公知の、真空蒸
着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法に
より形成することができ、作業性、コストの点から真空
蒸着によることが好ましい。酸化ケイ素の薄膜22の厚
さは特に制限はなく、400〜2000Åの厚さとする
ことができる。
【0018】このバリヤーフィルム2は、酸化ケイ素の
薄膜22を、後述の外側基材3側に向けて積層する。こ
れは、加熱処理後に酸化ケイ素の薄膜22を外側基材3
とともに剥離、除去するためである。また、必要に応じ
て、薄膜形成基材21には印刷層23を形成してもよ
い。
【0019】外側基材3は、前述の酸化ケイ素の薄膜2
2を、加熱処理後剥離、除去するために積層するもの
で、酸化ケイ素の薄膜22との接着性に優れる、PET
等のプラスチックフィルムが使用できる。この外側基材
の厚さは任意であり、8〜30μmあれば十分である。
この外側基材3は、酸化ケイ素の薄膜22上に、図示し
ない接着剤を介して積層される。
【0020】以上のようにして得られた積層包装材料
は、最内層を内側にして、周知の形状、例えば4方シー
ル袋、3方シール袋、スタンディングパウチ、ガゼット
袋等の形状に形成されて使用される。
【0021】積層包装材料に充填、収納する内容物とし
ては、液状や固形状の食品、薬品等であり、これらはさ
らに別の包装容器に密封充填ないし包装された状態で
層包装材料からなる袋に収納されてもよい。
【0022】<実施例1> 最内層としての、厚さ60μmのL−LDPEと、ガス
バリヤー層としての、厚さ12μmのEVOHに酸化ケ
イ素の薄膜(厚さ550Å)を形成したバリヤーフィル
ムとを、接着剤を介して、酸化ケイ素の薄膜がL−LD
PE側に向くようにして積層体を得た。この積層体に、
厚さ800Åの酸化ケイ素の薄膜を形成した厚さ15μ
mの延伸Nyの他方の面に印刷層を形成してなるバリヤ
ーフィルムを、印刷面が積層体側に向くように、接着剤
を介して積層した。さらに、酸化ケイ素の薄膜上に、接
着剤を介して外側基材としてのPET(厚さ12μm)
を積層して、積層包装材料を得た。
【0023】得られた積層包装材料の酸素透過度を測定
したところ、検出限界以下のきわめて小さい酸素バリヤ
ー性を示した。また、得られた積層包装材料は、薄い黄
色に着色していることが視認できた。
【0024】この積層包装材料を2枚重ね合わせ、4方
シール袋を作成し、内容物として水を充填、密封した。
得られた包装体に、121℃、30分のレトルト処理を
施した。加熱処理後、外側基材のPETフィルムを剥が
したところ、簡単に剥離することができた。剥離強度は
10g/15mm幅であった。この際、酸化ケイ素の薄
膜は外側基材のPETフィルムに密着しており、バリヤ
ーフィルムの延伸Nyには残らなかった。
【0025】PET/SiOを剥離、除去した包装体の
酸素透過度を測定したところ、0.10ml/m2 /d
ay/atmのきわめて小さい酸素バリヤー性を示し、
十分に酸素バリヤー性を有していることがわかった。ま
た、包装体は、目視では無色透明であり、着色は気にな
らなかった。
【0026】<実施例2> 最内層としての、厚さ60μmのCPPと、ガスバリヤ
ー層としての、厚さ12μmのPETに酸化ケイ素の薄
膜(厚さ600Å)を形成したバリヤーフィルムとを、
接着剤を介して、酸化ケイ素の薄膜がCPP側に向くよ
うにして積層体を得た。この積層体に、厚さ800Åの
酸化ケイ素の薄膜を形成した厚さ15μmのPETの他
方の面に印刷層を形成してなるバリヤーフィルムを、印
刷面が積層体側に向くように、接着剤を介して積層し
た。さらに、酸化ケイ素の薄膜上に、接着剤を介して外
側基材としてのPET(厚さ12μm)を積層して、積
層包装材料を得た。
【0027】得られた積層包装材料の酸素透過度を測定
したところ、検出限界以下のきわめて小さい酸素バリヤ
ー性を示した。また、得られた積層包装材料は、薄い黄
色に着色していることが視認できた。
【0028】この積層包装材料を2枚重ね合わせ、4方
シール袋を作成し、内容物として水を充填、密封した。
得られた包装体に、121℃、30分のレトルト処理を
施した。加熱処理後、外側基材のPETフィルムを剥が
したところ、簡単に剥離することができた。剥離強度は
10g/15mm幅であった。この際、酸化ケイ素の薄
膜は外側基材のPETフィルムに密着しており、バリヤ
ーフィルムのPETには残らなかった。
【0029】PET/SiOを剥離、除去した包装体の
酸素透過度を測定したところ、0.10ml/m2 /d
ay/atmのきわめて小さい酸素バリヤー性を示し、
十分に酸素バリヤー性を有していることがわかった。ま
た、包装体は、目視では無色透明であり、着色は気にな
らなかった。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、積層包装材料は、ボ
イルないしレトルトなどの加熱処理を施した際、積層体
内のガスバリヤー層は、その外側にある酸化ケイ素の薄
膜によって、加熱処理時の湿熱から保護されて、本来の
酸素バリヤー性がそのまま維持され、十分な酸素バリヤ
ー性を示す。他方、加熱処理を行うと、その湿熱の影響
によりバリヤーフィルムは酸化ケイ素の薄膜とその薄膜
形成基材であるPETやNyとの間の密着強度が著しく
低下して、酸化ケイ素の薄膜と薄膜形成基材との界面か
ら、外側に存在する酸化ケイ素の薄膜/外側基材の層を
簡単に積層包装材料から剥がすことができる。従って、
積層包装材料としては着色していても、加熱処理後に酸
化ケイ素の薄膜/外側基材の層を剥離除去することによ
って、実質的に着色のない包装体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層包装材料の一実施例を示す断面図。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスバリヤー層を含む積層体の外面側に、
    プラスチックフィルムからなる薄膜形成基材上に酸化ケ
    イ素の薄膜を積層してなるバリヤーフィルム、外側基材
    を順次積層した積層包装材料であって、バリヤーフィル
    ムの酸化ケイ素の薄膜は、外側基材側を向いている、積
    層包装材料を袋状に形成し、内容物を収納した後、加熱
    処理を行い、外側基材を剥離除去することを特徴とする
    包装体の製造方法
  2. 【請求項2】バリヤーフィルムの薄膜形成基材が、2軸
    延伸ポリエチレンテレフタレートまたはナイロンのいず
    れかからなるフィルムである、請求項1に記載の包装体
    の製造方法
  3. 【請求項3】ガスバリヤー層が、エチレン−ビニルアル
    コール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、または酸化ケイ
    素の薄膜を形成したプラスチックフィルムのいずれかで
    ある、請求項1または請求項2のいずれかに記載の包装
    体の製造方法
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