JPH0651383B2 - 被覆金属板の製造方法 - Google Patents

被覆金属板の製造方法

Info

Publication number
JPH0651383B2
JPH0651383B2 JP2158778A JP15877890A JPH0651383B2 JP H0651383 B2 JPH0651383 B2 JP H0651383B2 JP 2158778 A JP2158778 A JP 2158778A JP 15877890 A JP15877890 A JP 15877890A JP H0651383 B2 JPH0651383 B2 JP H0651383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
treatment agent
surface treatment
coated metal
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2158778A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0449040A (ja
Inventor
哲夫 宮沢
一弘 佐藤
正徳 相沢
勝宏 今津
誠七 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2158778A priority Critical patent/JPH0651383B2/ja
Publication of JPH0449040A publication Critical patent/JPH0449040A/ja
Publication of JPH0651383B2 publication Critical patent/JPH0651383B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、被覆金属板、即ち金属板とその表面の少なく
とも一方に熱接着された熱可塑性樹脂フィルムとから成
る被覆金属板の製造方法に関するもので、特に接着力、
加工性及び耐腐食性の改善された被覆金属板の製造方法
に関する。
[従来の技術] 金属容器の分解では、容器本体を金属板の絞り成形で形
成させて成る所謂ツーピース容器が、側面や側部と底部
との間に継目がなく、美観性に優れていることから、一
般に好まれる傾向にある。
金属容器では、内容物中への金属溶出抑制及び金属の腐
食防止の見地から、その表面に有機樹脂被覆を施こすこ
とが必須不可欠であるが、絞り成形あるいは絞りしごき
成形後の個々の金属容器に塗装を施こすことは、塗装工
程がスプレー塗装等に限定され作業性、工程数及び環境
保全等の点で著しく不利となるため、絞り成形あるいは
絞りしごき成形に先立って金属板に有機樹脂被覆を施こ
すことが行われている。
有機樹脂被覆を施こすには、有機樹脂の溶液や分散液を
用いる方法、熱可塑性樹脂のフィルム等を用いる方法、
或いは両者を併用する方法等が知られているが、熱可塑
性樹脂フィルムを用いる方法は、溶剤の蒸発等の乾燥焼
付が不要で、熱接着のみで被覆を行い得ること、及び熱
可塑性樹脂フィルムが有する面方向への連続性や完全さ
及び厚みの微小さと均一性等を被覆の形成にそのまま利
用できること等の利点を備えているので、広く利用され
るに至っている。ただ、金属板に熱可塑性樹脂フィルム
を直接熱接着させることは、得られる接着強度が概して
低いことから、金属板或いは熱可塑性樹脂フィルムの何
れか一方に接着プライマーと呼ばれる塗料を施こし、次
いで熱接着を行うシステムが一般に採用されている。
例えば、特公昭62−10188号公報には、可撓性金
属箔基体上に、特定のエポキシ樹脂成分とエポキシ樹脂
成分に対して反応性を有する塗膜形成性硬化剤樹脂成分
とから成り、且つゲル分率が一定の範囲にある熱硬化性
プライマー層を設け、これを介してヒートシール可能な
ポリエステルフィルムを熱接着させることが記載されて
いる。
また、特公昭62−57672号公報には、高温に維持
された金属素材表面に、ヒドロキシメチル置換フェノー
ル類を気相で作用させて超薄表面処理層を形成させたも
のは、ナイロンフィルムに対して優れた接着性を示すこ
とが記載されている。
更に、特開平1−154746号公報には、金属板上に
熱硬化性粉体塗装を施こし、この塗料の融点以上、硬化
開始温度以下でしかもポリエチレンテレフタレートの融
点以下の温度でポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムを積層圧着し、しかる後、塗料の硬化開始温度
以上、PETの融点以下の温度に加熱して、被覆金属板
を製造することが記載されている。
[発明が解決しようとする問題点] これらの提案は何れも、金属板上に熱硬化型の接着プラ
イマーの層を設け、その上に熱可塑性樹脂フィルムを熱
接着させるものであり、金属板−熱硬化型接着プライマ
ー−熱可塑性樹脂フィルムの積層構造を有するものであ
るが、この積層構造の内接着破壊の点で最も問題のある
のは接着プライマー層の部分であり、金属板と接着プラ
イマーとの界面で剥離が生じるか、或いは接着プライマ
ー層自体が凝集破壊するかの何れかで接着破壊を生じる
ことが認められる。
本発明者等は、金属板と熱可塑性樹脂フィルムとを熱接
着させるに当って、金属板を熱硬化性樹脂成分からなる
表面処理剤で予じめ一様に被覆するという従来の技術思
想とは全く逆に金属板上に該表面処理剤で被覆された部
分と実質上未被覆の部分とを混在させ接着面において、
金属板−表面処理剤層−熱可塑性樹脂フィルムの接着構
造の部分と、金属板−熱可塑性樹脂フィルムの接着構造
の部分とが混在するような面方向の接着分布構造を形成
させるときには、被覆金属板の接着強度が顕著に増大す
ることを見出した。
即ち、本発明の目的は面方向に新規で且つ特異な接着分
布構造を有し、改善された接着強度、加工性及び耐腐食
性の組合せを有する被覆金属板の製造方法を提供するに
ある。
[問題点を解決するための手段] 本発明によれば、金属板の表面に、表面処理剤を塗布す
る工程、表面処理剤を固化する工程及び熱可塑性樹脂フ
ィルムをラミネートする工程において、該金属板の少な
くとも一方の表面に有機表面処理剤が金属板に対して有
効被覆面積率で98%以下となるように設け、且つ、表
面処理剤を塗布した後の金属板の表面粗度が0.01乃
至5μmとすることを特徴とする被覆金属板の製造方法
が提供される。
本発明において、前記有効被覆面積率が1乃至95%と
なるように表面処理剤を設けるのがよく、また表面処理
剤塗布前の金属板が0.02乃至10μmの表面粗度を
有するのがよく、更に表面処理剤を0.01乃至10g/
m2の平均乾燥塗膜重量となるように設けるのがよい。
[作用] 本明細書において有効被覆面積率とは、表面処理剤を塗
布した後の金属板の表面に存在する表面処理剤を染色し
た後、染色部面積の金属面積当りの割合いを後に詳述す
る画像処理解析により求められる値であり、金属板表面
に有効な被覆として存在する表面処理剤層の金属表面当
りの面積率を示すものである。金属板表面全面に一様に
表面処理剤が設けられている場合には、この有効被覆面
積率は100%であり、金属板表面に全く表面処理剤が
設けられていない場合にはこの有効被覆面積率は0%で
ある。
本発明の製造方法による被覆金属板では、金属板表面に
完全且つ一様に表面処理剤の層を設ける(面積率100
%)という従来の技術とは対照的に金属板表面に、有機
表面処理剤を有効被覆面積率が98%以下、特許に1乃
至95%となるように設けることが第一の特徴であり、
また上記表面処理剤の塗布により、塗布後の金属板表面
を可及的に平滑するという従来の技術とは対照的に、表
面処理剤塗布後の金属板の表面粗度が0.01乃至5μ
m、特に0.02乃至2μmとなるように表面処理剤塗
布後の金属板表面に特定の粗さが残留するようにするこ
とが第二の特徴である。
本発明の被覆金属板の製造に用いる表面処理剤塗布金属
板の断面構造を模式的に示す第1図及び上面組織を模式
的に示す第2図において、この表面処理剤塗布金属板1
は金属板2とその少なくとも一方の表面に設けられた表
面処理剤の層3とから成るが、この表面処理剤層3は連
続していなく、金属板の露出面乃至被覆面4を必らず有
している。
本発明の製造方法による被覆金属板の断面構造を模式的
に示す第3図において、この被覆金属板では、第1及び
第2図に示す表面処理剤塗布金属板1を用いていること
に関連して、金属板2と熱可塑性樹脂フィルム5との接
着面には、金属板2−表面処理剤層3−熱可塑性樹脂フ
ィルム5の接着構造の部分6と、金属板2−熱可塑性樹
脂フィルム5の接着構造の部分7とが混在するような面
方向の接着分布構造を形成している。
本発明の製造方法による被覆金属板において、上記6の
表面処理剤介在接着構造と上記7の表面処理剤不在接着
構造とが混在することによって、表面処理剤介在接着構
造のみが存在する被覆金属板や、表面処理剤不在接着構
造のみが存在する被覆金属板に比して接着強度が顕著に
増大するという事実は、本発明者等による多くの実験と
解析とから現象として見出されたものであり、その理由
は未だ解明されるに至っていない。しかしながら、以下
の説明に必らずしも拘束されるものではないが、本発明
者等は次のように推定している。
即ち、既に指摘した通り、表面処理剤介在接着構造で
は、表面処理剤−金属板の界面剥離や表面処理剤の凝集
破壊によって接着破壊を生じ、また表面処理剤不在接着
構造では、金属板−熱可塑性樹脂フィルムの界面剥離に
よって接着破壊を生じるものと認められるが、本発明の
製造方法による被覆金属板では表面処理剤介在接着構造
と表面処理剤不在接着構造とが混在することから、前述
した何れかの原因で局部的な接着破壊が開始されたとし
ても、必らず面方向に異種の接着構造と遭遇することに
より接着破壊の伝播が抑制され、これが接着強度の顕著
な増大に結びついているものと認められる。また、金属
板と熱可塑性樹脂フィルムとの間に非連続状態で介在す
る表面処理剤によるアンカー効果によって両者の接着係
合が向上し、これによって接着強度か向上していること
も考えられる。
本発明の被覆金属板において、表面処理剤介在接着構造
と表面処理剤不在接着構造との割合は、前述した有効被
覆面積率で規定されるが、表面処理剤介在接着構造と表
面処理剤不在接着構造との分布の微細さの程度は、表面
処理剤塗布後の金属板の表面粗度と密接に関連している
ものと認められる。一般に、表面処理剤層の連続性が大
きくなると、即ちこの層の面方向寸法が大きくなると、
塗布金属板の表面粗度が小さな値となり、一方表面処理
剤層の連続性が小さくなると、即ち、この層の面方向寸
法が小さくなると、塗布金属板の表面粗度が大きい値と
なる。本発明では、表面処理剤塗布金属板の表面粗度を
前述した0.01乃至5μm、特に0.02乃至2μm
の範囲に選ぶことにより、接着強度の増大に最も適した
表面処理剤介在接着構造と表面処理剤不在接着構造との
分布サイズが達成されるものと認められる。
本発明の製造方法による被覆金属板では、金属板と熱可
塑性樹脂フィルムとの接着が著しく強固で、金属板の各
種変形によく追従して塑性流動を生じること及び面方向
の接着構造が応力集中の生じにくい応力分散形構造であ
ることから、加工性に極めて優れており、接着破壊等を
生じることなしに絞り成形、絞りしごき成形、各種ビー
ド加工、ドーム加工、フランジ加工、リベット加工、ス
コア加工等の各種加工が可能であるという利点が奏され
る。また、この被覆金属板では、金属板と熱可塑性樹脂
フィルムとが強固に密着していると共に、熱可塑性樹脂
フィルムもクラック、ピンホール、デラミネーション等
を生じることなしに、完全なフィルム状態に維持されて
いるため、アンダーフィルムコロージョン等の金属の腐
食を生じることがなく、各種包装容器素材として使用し
た際、腐食性の強い内容物を充填した場合にも、内容物
への金属溶出や金属板の腐食による漏洩或いは外観低下
等のトラブルも解消されるものである。
[発明の好適態様] 本発明に用いる金属板は、箔乃至シートの任意の厚みの
金属板であってよい。金属板の種類は、鉄鋼板乃至は軟
鉄板、ステンレススチール板等の鉄乃至鉄合金類や、純
アルミニウム板、アルミニウム合金板、真鍮板等の軟金
属類の何れであってもよい。また、鉄鋼板の表面にス
ズ、亜鉛、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属の
少なくとも1種を溶融メッキ乃至は電気メッキしたメッ
キ板や上に例示した各種金属板の表面にクロム酸或いは
その塩、リン酸或いはその塩、タンニン酸、高分子アク
リル酸等の有機酸或いはその塩、フッ素化ジルコニウム
化合物等の一種又は二種以上で化学処理、化成処理して
得られる表面処理板を用いることができる。アルミニウ
ム板の場合にはアルマイト処理やベーマイト処理も有効
である。これら金属板の厚みは、特に制限はないが、一
般に0.005乃至1.0mmの範囲にあることができ
る。これらの内でも絞り成形容器の場合、厚みが0.0
1乃至0.5mmの範囲にある電解クロム酸処理鋼板、ス
ズメッキ鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板等
が使用され、絞りしごき成形容器の場合、厚みが0.1
乃至0.6mmのスズメッキ鋼板やアルミニウム板等が使
用される。
熱硬化性樹脂成分から成る表面処理剤としては、それ自
体公知の熱硬化性樹脂、例えばレゾール型フェノール、
アルデヒド樹脂、キシレンアルデヒド樹脂、尿素アルデ
ヒド樹脂、メラミンアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン
アルデヒド樹脂、アセトグアナミンアルデヒド樹脂、エ
ポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、ビスマレイミド樹
脂、シアン酸エステル樹脂、ウレタン樹脂等の1種又は
2種以上から成る熱硬化性樹脂が使用され、また少なく
とも一方の成分が熱硬化性であり、少なくとも一方の成
分が上記熱硬化性樹脂と反応性を有するという条件下で
は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との組合せを用いるこ
とも可能である。
熱可塑性樹脂成分からなる表面処理剤としては、これに
限定されないが、次の通りである。
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、及び共重合体、塩化
ビニリデン樹脂及び共重合体、アクリル樹脂及び共重合
体、ポリエステル樹脂及び共重合体、スチレン樹脂及び
共重合体、ポリアミド樹脂及び共重合体、ウレタン樹脂
及び共重合体、酸変性ポリオレフィン樹脂等の1種また
は2種以上から成る熱可塑性樹脂が使用できる。
好適な表面処理剤は、エポキシ樹脂成分とエポキシ樹脂
成分に対して反応性を有する硬化剤樹脂成分との組合せ
から成るものであり、エポキシ樹脂成分としては、エポ
キシ当量が400乃至15,000、特に400乃至1
0,000の範囲にあるビスフェノールA型エポキシ樹
脂、即ちビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから
誘導されたエポキシ樹脂が使用される。一方、硬化剤樹
脂成分と反応し得る官能基、例えば水酸基、カルボキシ
ル基、酸無水物基、アミノ基、イミノ基、アミド基或い
はイミド基の少なくと1種を、分子鎖末端や分子鎖側鎖
上に有する樹脂が単独又は2種以上の組合せで使用され
る。例えば水酸基含有樹脂としては、前に例示したフェ
ノール樹脂、キシレン樹脂、アミノ樹脂等のメチロール
基或いはエーテル化メチロール基含有樹脂の他に、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体部分乃至完全ケン化物や、
ヒドロキシアルキルエステル型アクリル樹脂が使用さ
れ、酸乃至酸無水物含有樹脂としては、塩化ビニル・無
水マレイン酸共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・無水
マレイン酸共重合体、カルボン酸含有型アクリル樹脂等
が使用され、アミノ基、イミノ基乃至アミド基、イミド
基含有樹脂としては、ダイマー酸変性ポリアミド樹脂や
アミノアルキルエステル型アクリル樹脂等が使用され
る。エーテル化乃至エーテル化メチロール基含有樹脂と
エポキシ樹脂との組合せが特に好適なものである。エポ
キシ樹脂成分と硬化剤樹脂成分とは、一般に5:95乃
至99:1の重量比、特に10:90乃至98:2の重
量比で組合せて使用するのがよい。
本発明において、有効被覆面積率及び表面粗度が前述し
た範囲内にある表面処理剤塗布金属板を形成させる方法
は、金属板の種類や表面処理剤の種類或いはそれらの組
合せによっても相違するが、次の基準で条件を選ぶ。表
面処理剤塗布金属板の有効面積率及び表面粗度に影響す
る因子としては、金属板の表面粗度、処理剤の塗布量、
及び両者の組合せ等を挙げることができる。一般に、金
属板の表面粗度が大きくなると、有効被覆面積率が小さ
くなる傾向があり、塗布金属板の表面粗度も大きくなる
傾向があり、逆に金属板の表面粗度が小さくなると、有
効被覆面積率が大きくなり、塗布金属板の表面粗度も小
さくなる傾向がある。かくして、表面処理剤の塗布量に
も依存するが、表面処理剤の乾燥塗膜重量によって、一
般に0.02乃至10μm、特に0.02乃至5μmの
範囲から適切な表面粗度の金属板を選択するのがよい。
一方、表面処理剤の乾燥塗膜重量が多くなると、有効被
覆面積率が増大し、塗布金属板の表面粗度が小さくなる
傾向があり、逆に表面処理剤の乾燥塗膜重量が少なくな
ると、有効被覆面積率が減少し、塗布金属板の表面粗度
が増大する傾向がある。かくして、金属板の表面粗度に
も依存するが、金属板の表面粗度に応じて、一般に0.
01乃至10g/m2、特に0.01乃至5g/m2の範囲から
適切な表面処理剤の乾燥塗膜重量を選択するのがよい。
一般的傾向として金属板の表面粗度が小さい場合には表
面処理剤の乾燥塗膜重量を少なくする必要があり、金属
板の表面粗度が大きい場合には乾燥塗膜重量を多くする
ことが許容される。この関係は金属板の表面粗度をR、
表面処理剤の乾燥塗膜重量をCとすると、下記式 0.01≦C≦10 …(1) 0.02≦R≦10 …(2) C≧R−4.9 ……(3) C≦R+5.0 ……(4) を満足する量として表わされる。
第4図は後述する実施例及び比較例について、塗布前金
属板の表面粗さと乾燥塗膜重量との関係をプロットした
ものである。
表面処理剤は、樹脂の有機溶剤溶液や有機溶剤分散液或
いは水性乳化分散液の形で施こすことができる。有機溶
剤としては、アルコール溶剤、エーテル溶剤、ケトン溶
剤、エステル溶剤、脂肪族乃至芳香族炭化水素溶剤の1
種又は2種以上の組合せが使用される。これらの塗布液
中の固形分濃度は、形成される膜の乾燥塗膜重量にも関
係するが、一般に1乃至80重量%の範囲にあるのがよ
い。施された熱硬化性樹脂の表面処理層は、所謂ハーフ
キュアの状態でも、完全硬化状態でもよいが、分散液型
の表面処理剤の場合には表面処理剤と金属板とが完全に
密着されていることが重要である。熱硬化性樹脂の表面
処理層がハーフキュアの場合には、ラミネート後にポス
トキュアを施して使用してもよい。表面処理剤を施した
金属板は一般に100乃至400℃の温度で、0.1秒
乃至20分間焼付処理することが望ましい。
本発明に使用する熱可塑性樹脂フィルムは、金属板に対
して熱接着性を示す樹脂フィルムであれば、何れの樹脂
フィルムを用いることもでき、被覆金属板に要求される
各種特性に応じて種々の特性のフィルムを選択し使用す
ることができる。この樹脂フィルムの適当な例は、これ
に限定されないが次の通りである。
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレ
ート/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/
アジペート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリエチレンナフタレート/テレフタレート
等の各種ポリエステルフィルム。中でも、エチレンテレ
フタレート単位が全体の50乃至100モル%を占め、
グリコール成分としてエチレングリコール以外のグリコ
ール類、例えばブチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ネオペンタングリコール
等或いはジカルボン酸としてテレフタル酸以外のジカル
ボン酸、例えばイソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸等を共重合成分として含有する共重合ポリ
エステルフィルム。
ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6
6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6
/ナイロン66共重合体等のナイロン系フィルム。
低−、中−或いは高−密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチレン−プロピ
レン共重合体、無水マレイン酸或いはアクリル酸で変性
されたポリエチレン或いはポリプロピレン、イオン架橋
オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体等のポリオレフィン系フィルム。
その他に、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリス
ルホン等の各種樹脂フィルムを挙げることができる。
これら樹脂フィルムは、T−ダイ法、インフレーション
製膜法等のそれ自体公知の製膜法で製造されたものでよ
く、このフィルムは未延伸のものでも、一軸或いは二軸
に延伸配向されたものでもよい。また、本発明に用いる
樹脂フィルムは、単層フィルムであっても、また要求に
応じ、複層乃至積層フィルムであってもよい。要は、金
属板に熱接着可能なものであればよい。
樹脂フィルムの厚みは、一般に5乃至1000μm、特
に5乃至500μmの範囲にあるのがよい。
表面処理剤塗布金属板へのフィルムの熱接着は、表面処
理剤塗布金属板を高周波誘導加熱、その他の電気抵抗加
熱、直火加熱、赤外線加熱、超音波振動等の手段で加熱
し、これにフィルムを押圧することで容易に行われる。
この際、熱接着を2段で行うこともでき、例えば、表面
処理剤塗布金属板にフィルムを比較的低い温度で仮接着
させ、次いでこの仮接着物をより高温に加熱して本接着
を行ってもよい。またフィルムを押出コートと呼ばれる
方法で、表面処理剤塗布金属板に熱接着させてもよい。
フィルムを表面処理剤塗布金属板に熱接着させるに際し
て、この金属板に接する側のフィルム面は樹脂の軟化点
温度以上に加熱されていることが最低限必要であるが、
フィルムの他の面は樹脂の軟化点温度以上に達していな
くても、また達していてもよい。また、熱接着後、被覆
金属板を急冷して樹脂フィルムを過冷却して結晶化を抑
制してもよく、或いは冷却を緩やかに行うことによって
樹脂を結晶化してもよい。
本発明の製造方法による被覆金属板は、各種包装容器や
その蓋の形成素材として使用し得る他に、各種家具、各
種装置のハウジング、或いは家屋の内装材或いは外装材
等の用途に広く使用することができる。本発明の製造方
法による被覆金属板は、最も苛酷な加工性と耐腐食性と
が、要求される絞り成形容器や絞りしごき成形容器の形
成用素材として特に有用である。絞り成形容器の製造に
際しては、被覆金属板を円板、楕円板、或いは多角形の
ブランクに剪断し、このブランクを絞り成形用ダイスと
パンチとの間で一段或いは多段の絞り成形に付し、底部
と側部とが継目なしに接続されたテーパ状或いはシリン
ダー状の容器に成形する。絞り成形は、最初に大径のカ
ップに浅絞りし、次いで小径のカップに深絞りする絞り
−再絞り成形で行うこともできる。本発明の被覆金属板
では絞り比1.3乃至4.0、特に1.5乃至3.5の
絞り成形も可能である。
また、前述した絞り成形で得られるカップを、しごき成
形用ダイスとしごき成形用パンチとの間に供給して、し
ごき成形による側壁部の薄肉化を行うことも可能であ
る。本発明の製造方法による被覆金属板では、しごき率
20乃至80%、特に25乃至75%の加工を行った後
でさえ、フィルムと金属板との密着状態が完全である。
[発明の効果] 本発明の製造方法による被覆金属板では、金属板と熱可
塑性樹脂フィルムの接着面に、表面処理剤介在接着構造
と表面処理剤不在接着構造とが混在して分布しているこ
とにより、極めて強固な接着構造が形成され、しかもこ
れに伴って加工性及び耐腐食性も顕著に向上するという
利点がもたらされる。
[実施例] 実施例1 素板厚0.18mm、調質度DR−9、表面粗さ(中心線
平均粗さ)Ra 0.07μmのティンフリースチール
(TFS)の両面に、乾燥塗膜重量が0.6g/m2になる
ようグラビアコーターでエポキシ・フェノール塗料を表
面処理剤として塗布し、温風式オーブンで230℃、3
0秒の焼付けを行い、表面処理剤塗布TFS板を得た。
この鋼板の一部を取り出し、表面粗さをJIS BO601に従
い測定した。また、この鋼板の一部を有効被覆面積率測
定に供した。測定は、まず、ジメチルフォルムアミドに
1重量%のメチルバイオレットを溶解した染色液に、こ
のサンプルを10分間浸し染色を行い、蒸留水で充分洗
浄後乾燥し、画像解析により行った。画像解析は、この
サンプルを金属顕微鏡により100倍に拡大し、この像
をコンピユータに取り込み、染色部と必染色部のコント
ラスト処理を行った後、2値化処理を行った。この処理
をされた画像の染色部の画素数を測定し、観察面全体の
画素数で染色部の画素数を割ることにより、有効被覆面
積率とした。有効被覆面積率の測定部位を変え5回測定
を行い、平均をこの鋼板の有効被覆面積率とした。これ
らの測定結果は、表1にまとめて示した。
次いで、この表面処理塗布TFS板の両面に厚み25μ
mの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルムを融点と同じ255℃で熱ラミネートし、直ちに
水冷することにより、有機被覆金属板を得た。
この有機被覆金属板に潤滑剤を塗布し、4段の絞り加工
により、カップ径66mm、カップ高さ140mm、総絞り
比2.7の深絞り缶を得た。この金属缶を作製する過程
で被覆樹脂層のデラミネーションの有無及びクラックの
有無の観察によりこの有機被覆金属板の加工性を評価し
た。また、缶底より120mmの部分の缶内面側壁部有機
被覆層に縦横方向に金属面に達する傷をいれて2mm平方
のゴバン目を100個作り、その上にスコッチテープ6
00番を完全に覆うように貼り付けて急激に引きはが
し、有機被覆層の残存するゴバン目の数を数えて、この
有機被覆層の密着性の評価を行った。さらに、この深絞
り缶にコーラ(炭酸飲料)を充填、巻締し、37℃の条
件下で6か月保存し、缶内面の腐食状態、漏洩を観察し
た。これら結果は、表1に示した。
以上の結果から密着性、加工性及び耐腐食性の優れた有
機被覆金属板が、得られることが分かった。
実施例2 素板厚0.26mm、表面粗さRa 0.27μmのAl−
Mn系のアルミニウム合金に実施例1と同様にして、乾
燥塗膜重量が2.4g/m2となるように表面処理剤を施
し、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
を、ラミネートし、有機被覆金属板を得た。この有機被
覆金属板の表面処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積
率は表1に示した。
また、実施例1と同様にして深絞り缶を作製し、有機被
覆金属板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。これ
らの結果は、まとめて表1に示した。
以上の結果から密着性、加工性及び耐腐食性の優れた有
機被覆金属板が、得られることが分かった。
比較例1 素板厚0.18mm、表面粗さRa 0.012μmのブリ
キ板に実施例1と同様にして、乾燥塗膜重量が0.6g/
m2となるように表面処理剤を施し、ポリエチレンテレフ
タレート/イソフタレート(PET/I)フィルムを2
55℃にてラミネートし、有機被覆金属板を得た。この
金属板の表面処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積率
は表1に示した。
また、実施例1と同様にして4段の絞り加工を行った
が、加工の途中で被覆樹脂層のデラミネーションが生
じ、表面処理剤塗布後の表面粗さが本発明の範囲外であ
る本例は、加工性の点で劣っていた。
比較例2 素板厚0.18mm、調質度DR−9、表面粗さ(中心線
平均粗さ)Ra 0.07μmのティンフリースチール
(TFS)に表面処理剤を施さず、実施例1と同様にし
てポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをラ
ミネートし、有機被覆金属板を得た。この金属板の表面
処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積率は表1に示し
た。
また、実施例1と同様にして深絞り缶を作製し、有機被
覆金属板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。表面
処理剤を施さず本発明の範囲外である本例は密着性、耐
腐食性の点で劣っていた。
比較例3 素板厚0.18mm、調質度DR−9、表面粗さ(中心線
平均粗さ)Ra 0.07μmのティンフリースチール
(TFS)にリバース型ロールコーターで乾燥塗膜重量
が12.0g/m2となるように表面処理剤を施し、実施例
1と同様にしてポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムをラミネートし、有機被覆金属板を得た。この
金属板の表面処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積率
は表1に示した。
また、実施例1と同様にして深絞り缶を作製し、有機被
覆金属板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。表面
処理剤塗布後の有効被覆面積率が、本発明の範囲外であ
る本例は密着性、耐腐食性の点で劣っていた。
比較例4 素板厚0.18mm、調質度DR−9、表面粗さ(中心線
平均粗さ)Ra 5.30μmのティンフリースチール
(TFS)に実施例1と同様にして、乾燥塗膜重量が
0.6g/m2となるように表面処理剤を施し、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムをラミネートし、
有機被覆金属板を得た。この金属板の表面処理剤塗布後
の表面粗さ、有効被覆面積率は表1に示した。
また、実施例1と同様にして深絞り缶を作製し、有機被
覆金属板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。表面
処理剤塗布後の表面粗さが本発明の範囲外である本例
は、耐腐食性の点で劣っていた。
実施例3 素板厚0.10mm、調質度DR−9、表面粗さ(中心線
平均粗さ)Ra0.06μmのティンフリースチール(T
FS)の両面に、乾燥塗膜重量が0.1g/m2になるよう
にグラビアコーターでエポキシ・メラミン塗料を表面処
理剤として塗布し、温風式オープンで200℃2秒の焼
付を行い、表面処理剤塗布TFS板を得た。
この有機被覆金属板の表面処理剤塗布後の表面粗さ、有
効被覆面積率は実施例1と同様にして測定し、表1に示
した。
さらに、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムをラミネートし有機被覆金属板を得た。
また、実施例1と同様にして深絞り缶を作製し、有機被
覆金属板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。これ
らの結果は、まとめて表1に示した。
以上の結果から密着性、加工性及び耐腐食性の優れた有
機被覆金属板が、得られる事が分かった。
実施例4 素板厚0.20mm、調質度T−2.5、表面粗さ(中心
線平均粗さ)Ra 4.13μmのティンフリースチール
(TFS)に実施例1と同様にして、乾燥塗膜重量が
1.2g/m2となるように表面処理剤を施し、50μmの
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート
(PET/1)共重合フィルムを170℃でラミネート
し、その後250℃まで加熱し、完全に溶融した後、直
に水冷することにより有機被覆金属板を得た。この金属
板の表面処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積率は表
1に示した。
この有機被覆金属板を2段の絞り加工としごき加工によ
りカップ径52.64mm、カップ高さ140mm,総しご
き率48.0%の絞りしごき缶を作製し、有機被覆金属
板の加工性、密着性、耐腐食性を評価した。これらの結
果は、まとめて表1に示した。
以上の結果から密着性、加工性及び耐腐食性の優れた有
機被覆金属板が、得られる事が分かった。
実施例5 素板厚0.20mm、調質度T−4、表面粗さ(中心線平
均粗さ)Ra 0.07μmのティンフリースチール(T
FS)にリバースコーターで、乾燥塗膜重量が4.6g/
m2となるように表面処理剤を施し、実施例1と同様にし
てポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをラ
ミネートし、有機被覆金属板を得た。この金属板の表面
処理剤塗布後の表面粗さ、有効被覆面積率は表2に示し
た。
この有機被覆金属板を直径が82mmの蓋に打ち抜き、こ
れに蓋の外面側から全面開口(フルオープン)型のスコ
ア加工(直径79mm、スコア残存厚み95μm)、リベ
ット加工並びに開封用タブの取りつけを行い、イージー
オープン蓋を作った。得られた蓋について1%食塩水を
電解液とし蓋内面を陽極、対局にステンレス板を用い、
この間に6.3Vの電圧をかせ、4秒後に流れている電
流値で金属露出の程度を評価した。測定は、50枚実施
し、その平均を取った。また、一般食缶用溶接缶胴に、
内容物をして鮭鱒水煮を充填し常法に従いイージーオー
プン蓋を巻締め、115℃−90分間殺菌処理した。
50℃−3か月貯蔵後巻締部を切断し、蓋を缶胴から離
した後、蓋内面の腐食状態、孔食部の孔開きを顕微鏡で
観察し評価した。これらの結果は表2に示した。
以上の結果から密着性、加工性及び耐腐食性の優れた有
機被覆金属板が、得られる事が分かった。
実施例6 素板厚0.32mm、調質度T−2.5、表面粗さRa
7.4μm、のティンフリースチール(TFS)のコイ
ル両面に乾燥塗膜重量が、7.0g/m2となる様にリバー
ス型ロールコーターで熱可塑型マレイン酸変性塩化ビニ
ル酢酸ビニル共重合体からなる表面処理剤を施し、15
0℃3分でタックフリーとした後、厚み35μmのポリ
エチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/
1)共重合フィルムを220℃でラミネートし、有機被
覆金属を得た。この有機被覆金属板の表面処理剤塗布後
の表面粗さ、有効被覆面積率は、表5に示した。ここで
染色剤は、スーダンレッド7Bの0.4重量%キシレン
溶液を用い、1分間染色を行った。画像処理は、実施例
1記載の通り行った。
次いで、この被覆金属板に潤滑剤を塗布し、絞り比1.
32、カップ径100mm、カップ高さ26mmのトレーを
成形した。このトレーの内外面有機層の観察結果、及び
内面金属露出をエナメルレーターの値にて測定し表5に
評価結果を示した。
実施例7 素板厚0.32mm、調質度T−1、表面粗さRa15μm
のティンフリースチール(TFS)の両面に乾燥塗膜重
量が20g/m2となるように塗布した他は、実施例6と同
様の方法で成形を行い、トレーを作製し、その評価結果
を表5に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる表面処理剤塗布金属板の断面構
造を示す断面図、 第2図は第1図の表面処理剤塗布金属板の上面組織を示
す上面図、 第3図は本発明による被覆金属板の断面構造を示す断面
図、 第4図は本発明の実施例及び比較例における塗布前金属
板の表面粗さと、乾燥塗膜重量との関係をプロットした
グラフである。 1は表面処理剤塗布金属板、2は金属板、3は表面処理
剤層、4は金属未被覆面、5は熱可塑性樹脂フィルム。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属板の表面に、表面処理剤を塗布する工
    程、表面処理剤を固化する工程及び熱可塑性樹脂フィル
    ムをラミネートする工程において、該金属板の少なくと
    も一方の表面に有機表面処理剤が金属板に対して有効被
    覆面積率で98%以下となるように設け、且つ、表面処
    理剤を塗布した後の金属板の表面粗度が0.01乃至5
    μmとすることを特徴とする被覆金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】有効被覆面積率が1乃至95%となるよう
    に表面処理剤を設ける請求項1記載の被覆金属板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】表面処理剤塗布前の金属板が0.02乃至
    10μmの表面粗度を有する請求項1記載の被覆金属板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】表面処理剤が0.01乃至10g/m2の平均
    乾燥塗膜重量となるように設けることを特徴とする請求
    項1記載の被覆金属板の製造方法。
JP2158778A 1990-06-19 1990-06-19 被覆金属板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0651383B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2158778A JPH0651383B2 (ja) 1990-06-19 1990-06-19 被覆金属板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2158778A JPH0651383B2 (ja) 1990-06-19 1990-06-19 被覆金属板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0449040A JPH0449040A (ja) 1992-02-18
JPH0651383B2 true JPH0651383B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=15679130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2158778A Expired - Lifetime JPH0651383B2 (ja) 1990-06-19 1990-06-19 被覆金属板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0651383B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007007894A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Denso Corp 接合方法及び接合体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0449040A (ja) 1992-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1155381A (en) Polyester film-heat-bonded metal sheet and container made thereof
JP2008296440A (ja) 樹脂被覆金属板及びそれを用いた成形体
JPH0755552B2 (ja) 深絞り缶の製造方法
JP2005097712A (ja) 表面処理金属材料及びその表面処理方法、並びに樹脂被覆金属材料、金属缶、缶蓋
EP0062385B1 (en) Food or beverage cans made from plastic coated steel sheet
JPH0319880B2 (ja)
JP2004148324A (ja) 樹脂被覆金属絞りしごき缶の製造方法
JP4977875B2 (ja) 容器用樹脂被覆金属板
JP4631111B2 (ja) アルミニウム製缶材料、缶及び缶蓋
WO1991001922A1 (en) Vessel lid comprising laminated material
EP1939100B1 (en) Easy open lid
JPH0651383B2 (ja) 被覆金属板の製造方法
JP2606451B2 (ja) 深絞り缶及びその製造方法
KR890004339B1 (ko) 금속제 병용 접착제
JP3693820B2 (ja) 熱可塑性樹脂被覆金属板を用いた缶蓋の製造方法および缶蓋
JPH07178485A (ja) 耐衝撃性に優れた2ピース缶
JPH06102464B2 (ja) ラミネート材からの絞り乃至絞り―しごき缶及びその製法
JPH0616740Y2 (ja) 被覆深絞りアルミニウム缶
JPH0616739Y2 (ja) 被覆深絞り缶
JPH02242738A (ja) ブリキラミネート材を用いた缶体及び製法
JPH0616741Y2 (ja) 深絞り缶
JPH0329666B2 (ja)
JP2581624B2 (ja) 耐衝撃加工性に優れた薄肉化深絞り缶用ポリエステル 樹脂被覆鋼板の製造方法
JPH0542938A (ja) 角形缶詰用缶体
JP2000263692A (ja) 液体を入れるための容器用樹脂被覆金属板

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term