JPH0651186B2 - 排煙脱硫排水のフツ素の処理方法 - Google Patents

排煙脱硫排水のフツ素の処理方法

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JPH0651186B2
JPH0651186B2 JP60267474A JP26747485A JPH0651186B2 JP H0651186 B2 JPH0651186 B2 JP H0651186B2 JP 60267474 A JP60267474 A JP 60267474A JP 26747485 A JP26747485 A JP 26747485A JP H0651186 B2 JPH0651186 B2 JP H0651186B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、石炭等の燃焼排ガスの脱硫装置から排出され
る排水のようなフツ素(F)含有排水の処理に適用される
フツ素処理方法に関するものである。
〔従来の技術〕
排水中のFを全国一律基準の15mg/以下にする方法
の一つに、石灰乳または消石灰粉を加えてpHを7〜11
程度とし、Fをフツ化カルシウム(CaF2)として析出・熟
成し固液分離する方法がある。
その概要について第2図により簡単に説明する。石炭等
を燃料とする燃焼排ガスは石灰−石膏法のような脱硫装
置によりばいじんおよびイオウ酸化物等が除去され清浄
ガスとして放出されるが、その際排ガスに起因するF、
硫酸根(SO4)および重金属類等を含む強酸性の排煙脱硫
排水21が排出される。
排煙脱硫排水21は粗中和工程1に導き、消石灰31を
加えて粗中和し、次いでpH調整工程2に送り、さらに消
石灰31を加えてpHを7〜11に調整し、排水中のFお
よび重金属類をそれぞれ水に難溶性のCaF2および水酸化
物として析出させるが、同時に排水中のSO4も石膏(CaSO
4・2H2O)として析出する。
pH調整工程2でCaF2等を析出した排水は、次いで凝集沈
殿工程3に導き、高分子凝集剤32を添加し、CaF2およ
び重金属類水酸化物等を粗大フロツク化したのち沈降分
離する。沈降分離した凝集沈殿汚泥23の一部は、CaF2
およびCaSO4・2H2Oの種晶として利用するため粗中和工程
1に返送し残りは脱水工程5に導き脱水したのち処分す
る。
F等を除去した凝集沈殿工程3からの凝集沈殿上澄水2
2はさらに後処理工程4、例えば過、炭酸ソーダによ
るカルシウム除去、イオン交換によるCOD除去等に送
られるか、あるいは直接処理水24として排出される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
排煙脱硫排水などF含有排水は、F以外の多種類のイオ
ン種を含有し、これら共存イオンはF処理性能に影響を
与えるが、なかでも難処理性であるホウフツ化物の影響
が大きく、従来の方法では粗中和工程において消石灰を
加えpH2〜4に調整して排水中に存在するかもしくは外
部添加するアルミニウム(Al)によりホウフツ化物をCaF2
として除去可能なAl-F錯体(AlF2 +)に変換し処理の安定
化を図つてきた。
しかし、排煙脱硫排水などの場合、燃料の種類、排ガス
の処理システムの構成並びにその操作条件等により水質
が大巾に変動するため、返送される凝集沈殿汚泥を含む
粗中和工程のpH調整等が安定せず、従来の方法のみでは
処理水のFを安定して全国一律基準の15mg/以下に
することは極めて困難であつた。
本発明は上記従来技術における粗中和工程のPHおよび
アルミニウムとフッ素のモル比の調整を安定して行いう
る排煙脱硫排水などのF含有排水の処理方法を提供しよ
うとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、従来、CaF2およびCaSO4・2H2Oの種晶として粗
中和工程に返送されていた凝集沈殿汚泥に含まれるアル
カリ分およびアルミニウムに着目し、凝集沈殿汚泥返送
量とpH計を連動させて粗中和工程のpH制御を行なうこと
により、問題となつていた粗中和工程のpHおよびアル
ミニウムとフッ素のモル比の調整を効率的でかつ安定し
たものとしたものである。
すなわち本発明は排煙脱硫排水などフツ素含有排水を先
ずpH2〜4に粗中和して排水中に含まれるホウフツ化物
などを分解し、ついで消石灰を加えpH7〜9に調節して
フツ素を沈殿物として析出させたのち、生成する汚泥を
分離するフツ素の処理方法において、凝集沈殿汚泥を粗
中和工程に返送することによって、粗中和工程のpHを
2.0〜4.0となるようにし、かつアルミニウムとフ
ッ素のモル比を〔Al〕/〔F〕≧0.5となるように
調整することを特徴とする排水中のフツ素の処理方法で
ある。
〔作用〕
以下、本発明の一実施態様を第1図によつて説明する。
第1図に示すように、F、SO4、重金属類等を含む強酸
性の排煙脱硫排水21は、先ず粗中和工程1に導き、消
石灰31によりpH調整していた従来法とは異なり、本発
明ではCaF2およびCaSO4・2H2Oの種晶として粗中和工程1
に返送されていた凝集沈殿汚泥23によりpHを2〜4に
調整する。すなわち、凝集沈殿汚泥23は、第3図(凝
集沈殿汚泥の酸消費量とpHの関係を示す)に示すよう
に、排煙脱硫排水21中の酸分を中和する作用を有して
いるため消石灰31に代るアルカリ剤として使用でき
る。これは、凝集沈殿汚泥23中の金属水酸化物が排煙
脱硫排水21中の酸分と第1式に従つて反応し再溶解す
るためである。
M(OH)m+mH+Mm++mH2O・・・(第1式) M;金属 m;Mの電荷数 金属水酸化物の再溶解は、水酸化物により表面を汚染さ
れていた凝集沈殿汚泥23中のCaF2およびCaSO4・2H2Oの
種晶効果が回復し、後続のpH調整工程2、凝集沈殿工程
3および処理水24のCaF2およびCaSO4・2H2Oの過飽和度
を低減する作用がある。そして、この作用は金属水酸化
物が部分的に再溶解していた従来法に比較して、ほぼ全
量溶解する本発明の場合大幅に有効となる。
また、粗中和工程1のpHはFと共に排水中に含まれかつ
難処理性であるホウフッ化物(例えばBF4 -)を排水中に
存在するかもしくは外部添加するアルミニウム(Al)によ
りCaF2として除去可能なAl-F錯体(例えばAlF2 +)に変
換する第2式に示す反応を促進するために適正な範囲
(pH2〜4)に保持する必要がある。
BF4 -+2Al3++3H2O2AlF2 ++H3BO3+3H+・・・(第2式) ただし、〔Al〕/〔F〕≧0.5(好ましくは0.6) しかし、凝集沈殿汚泥23を一定量返送しながら消石灰
31で中和する従来法では、凝集沈殿汚泥23の濃度が
上昇し、粗中和工程1の系内アルカリ分が増加して消石
灰31を添加しない状態でもpHが4を越え、処理水Fが
安定しない場合がしばしばあつたが、第1図に示すよう
に凝集沈殿汚泥23の返送量とpH計を連動させてpH制御
を行なう本発明は、粗中和工程1のpHが常に適正な範囲
(2〜4)に保持でき処理水Fが安定すると同時に、逆
中和に必要な酸を添加する機構が不用となる作用があ
る。前記第2式の反応に必要なアルミニウムは、通常排
煙脱硫排水中に存在するアルミニウムで必要最低量は満
たされ、必要により外部から補充されるが、本発明の方
法では凝集沈殿汚泥23の一部を返送することにより十
分な量が確保され、外部から補充する必要は全くない。
さらに、本発明は従来法ではできなかつた排水の水質変
動に応じた種晶量のコントロールもpH制御に付随して可
能となり、CaSO4・2H2Oの過飽和度が大幅に低減し排水処
理装置のスケールトラブルを解消する作用もある。
次いで粗中和工程1の排水はpH調整工程2に導き、消石
灰31を添加してpH7〜9(好ましくは7.5〜8.
5)に調整し、排水中のFおよびAlF2 +をそれぞれ第3
式および第4式に示すように反応させて水に難溶性のCa
F2として、またSO4を第5式に示すように反応させてCaS
O4・2H2Oとして析出させる。さらに金属塩は第1式の左
向きの反応により水に難溶性の水酸化物等として析出さ
せる。
2F-+Ca2+CaF2 ・・・(第3式) AlF2 ++Ca2++3OH-CaF2+Al(OH)3・・・(第4式) SO4 2-+Ca2++2H2OCaSO4・2H2O・・・(第5式) 一方、CaF2の析出は第6式により制限される。
〔Ca2+〕〔F-=Ks1 ・・・(第6式) 〔Ca2+〕;Ca2+のモル濃度 〔F-〕;F-のモル濃度 Ks1;CaF2の溶解度積 すなわち、Fの処理性はpH調整工程2および凝集沈殿工
程3における液中の溶存カルシウム濃度に支配される
が、この溶存カルシウム濃度は安定したF処理性を得る
ためには約1000mg/以上であることが好ましく、不足
する場合外部からHCl,CaCl2,ポリ塩化アルミニウムの
ような塩素含有物質を粗中和工程1もしくはpH調整工程
2に添加して不活性のカルシウム分を可溶性カルシウム
塩に変化させることがある。
CaF2,CaSO4・2H2Oおよび金属水酸化物等の沈殿物を含
むpH調整工程2の排水は凝集沈殿工程3に導き、高分子
凝集剤32を添加し沈殿物を粗大フロツク化したのち沈
降分離する。沈降分離した凝集沈殿汚泥23の一部は前
述したようにpH調整剤として粗中和工程1に返送し、残
りは脱水工程5に導き脱水したのち処分する。
凝集沈殿上澄水22はFが安定して15mg/以下に低
減しており、後処理工程4後えば過、炭酸ソーダによ
る脱カルシウムあるいはイオン交換によるCOD除去な
どに送るかもしくはそのまま処理水24として排出す
る。
本発明の実施例を以下に示す。
実施例 本実施例は石炭火力発電設備の排ガスを石灰−石膏法で
脱硫した際に発生する排煙脱硫排水21を第1図に示す
フローで処理したものである。結果は次表に示す。ま
た、比較のため第2図に示す従来法で実施した比較例を
次表に併記する。
なお、本実施例および比較例で用いた排煙脱硫排水21
の平均水質は以下の通りであつた。
pH 1.6 SS 6900 mg/ F 320 mg/ Al 620 mg/ 〔Al〕/〔F〕 1.36(モル比) 〔発明の効果〕 実施例から明らかなように、排煙脱硫排水などF含有排
水の処理において、凝集沈殿汚泥返送量とpH計を連動さ
せて粗中和工程1のpH制御を行なうことにより、次の効
果が得られる。
(1) 粗中和工程1のpHが常に適正範囲(目標2〜4)
に保持でき、全国一律基準のF15mg/以下を十分安
定して満足する処理水が得られる。
(2) 粗中和工程1で凝集沈殿汚泥23に含まれるCaSO4
・2H2Oの種晶効果が大幅に回復し、かつ水質変動に応じ
た種晶量が保持でき、CaSO4・2H2Oの過飽和度が大幅に低
減して排水処理装置のスケールトラブルが解消する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施態様を示す図、第2図は従来
の処理方法を示す図、第3図は凝集沈殿汚泥の酸消費量
を示す図表である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排煙脱硫排水などフッ素含有排水を先ずp
    H2〜4に粗中和して排水中に含まれるホウフッ化物な
    どを分解し、ついで消石灰を加えpH7〜9に調節して
    フッ素を沈殿物として析出させたのち、生成する汚泥を
    分離するフッ素の処理方法において、凝集沈殿汚泥を粗
    中和工程に返送することによって粗中和工程のpHを
    2.0〜4.0となるようにし、かつアルミニウムとフ
    ッ素のモル比を〔A1〕/〔F〕≧0.5となるように
    調整することを特徴とする排水中のフッ素の処理方法。
JP60267474A 1985-11-29 1985-11-29 排煙脱硫排水のフツ素の処理方法 Expired - Lifetime JPH0651186B2 (ja)

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