JPH0651054U - 革製ステアリング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低価格、分解容易、軽量な革製ステアリング
の提供。 【構成】 ステアリング軸の先端に着脱自在に取付けら
れるボス部芯金６と、該ボス部芯金６より放射方向に伸
びるスポーク芯金７と、該スポーク芯金７の外端に固着
されるホイール芯金８と、該ホイール芯金８の外周を略
同芯状に包囲する略ステアリングの太さの合成樹脂製中
筒部材１０と、該中筒部材１０の外表面に巻付けられた
本革表皮部材１１より構成し、前記中筒部材１０は、表
裏２つ割りに形成して、表側半筒体１３と裏側半筒体１
６とし、これを合せて前記中筒部材１０とした革製ステ
アリング。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、革製ステアリングに係るものである。

【０００２】

【従来技術】

従来、ステアリング軸の先端に着脱自在に取付けられるボス部芯金と、該ボス 部芯金より放射方向に伸びるスポーク芯金と、該スポーク芯金の外端に固着され るホイール芯金と、該ホイール芯金の外周を同芯状に包囲する略ステアリングの 太さの合成樹脂発泡部材と、該発泡部材の外表面に巻付けられた本革表皮部材よ りなる革製ステアリングは公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記公知例は、ホイール芯金の外周面全周を、表裏一体に発泡被覆させてい るので、製造時間を要してコストアップの原因となる課題と、いったん発泡被 覆したものは、リサイクルのため剥そうとしても、簡単にはできないという課題 と、発泡合成樹脂は重量が重いという、課題がある。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、低価格、分解容易、軽量を目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

よって本考案は、ステアリング軸の先端に着脱自在に取付けられるボス部芯金 ６と、該ボス部芯金６より放射方向に伸びるスポーク芯金７と、該スポーク芯金 ７の外端に固着されるホイール芯金８と、該ホイール芯金８の外周を略同芯状に 包囲する略ステアリングの太さの合成樹脂製中筒部材１０と、該中筒部材１０の 外表面に巻付けられた本革表皮部材１１よりなる革製ステアリングとしたもので ある。 また、本考案は、前記において、前記中筒部材１０は、表裏２つ割りに形成し て、表側半筒体１３と裏側半筒体１６とし、これを合せて中筒部材１０とした革 製ステアリングとしたものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図面により説明すると、１は車両用の本革巻きステアリング であり、本革巻きステアリング１の外観形状は所定の太さを有する円形のホイー ル部２に該ホイール部２の中心に向かって突き出る所定幅を有するスポーク部３ を連設し、各スポーク部３の先端が集合するホイール部２の中央には図示は省略 するが別途形成した任意形状のセンターパッドやロアカバー等を取付けて形成す る。

【０００７】 ５は本革巻きステアリング１を構成する公知の芯金であり、６は前記センター パッドを取付けるボス部芯金であり、ステアリング軸の先端に着脱自在に取付け られる。７は前記スポーク部３内のスポーク芯金、８はホイール部２内のホイー ル芯金である。

【０００８】 しかして、前記芯金５の外側には、合成樹脂製の合成樹脂製中筒部材１０を取 付ける。合成樹脂製中筒部材１０は前記芯金５のボス部芯金６を除いて全体を包 囲して本革巻きステアリング１のホイール部２およびスポーク部３の外観形状を 形成するものであり、合成樹脂製中筒部材１０の外周に本革表皮部材１１を縫糸 １２により縫着する。したがって、合成樹脂製中筒部材１０の材質および硬さは 、本革巻きステアリング１の外観形状を保持でき、かつ、本革表皮部材１１の縫 着作業が行なえるものであればいずれのものでも使用できる。

【０００９】 前記合成樹脂製中筒部材１０は、表側半筒体１３と裏側半筒体１６とに上下に 分割形成している。１４は表側半筒体１３を構成する円形の中間上ホイール部、 １５は表側半筒体１３を構成する中間上スポーク部、１７は裏側半筒体１６を構 成する円形の中間下ホイール部、１８は裏側半筒体１６を構成する中間下スポー ク部である。

【００１０】 表側半筒体１３および裏側半筒体１６は、芯金５のスポーク芯金７とホイール 芯金８のそれぞれの外面との間に空間２０を有して取付けて、本革巻きステアリ ング１のホイール部２およびスポーク部３の外観形状を形成する。

【００１１】 表側半筒体１３および裏側半筒体１６の内周面の所定位置には前記ホイール芯 金８に上下側から嵌合して挾持する上下挾持リブ２１、２２をそれぞれ形成し、 裏側半筒体１６の中間下スポーク部１８にはスポーク芯金７が嵌合する嵌合溝２ ４を形成し、表側半筒体１３の中間上スポーク部１５には前記嵌合溝２４に係合 してスポーク芯金７を押さえる突片２５を形成する。

【００１２】 また、任意の部分には表側半筒体１３と裏側半筒体１６とを固定させる係合体 ２６と該係合体２６が係合する係合凹部２７を形成する。

【００１３】 図９は第２実施例であり、合成樹脂製中筒部材１０と本革表皮部材１１との間 にスポンジ等の軟質合成樹脂層２８を設け、把持したときのフィーリングを向上 させている。

【００１４】

【作用】

次に作用を述べる。 芯金５と、合成樹脂製中筒部材１０の表側半筒体１３および裏側半筒体１６と をそれぞれ別途に予め成形しておく。 次に、芯金５の上下側から合成樹脂製中筒部材１０の表側半筒体１３と裏側半 筒体１６とを挾むようにすると、表側半筒体１３の係合体２６が裏側半筒体１６ の係合凹部２７に係合して表側半筒体１３と裏側半筒体１６とが固定され、表側 半筒体１３の上挾持リブ２１と裏側半筒体１６の下挾持リブ２２により芯金５の ホイール芯金８を上下側から挾持して押さえ、裏側半筒体１６の中間下スポーク 部１８の嵌合溝２４にスポーク芯金７が嵌合するので、合成樹脂製中筒部材１０ は芯金５に対して固定される。

【００１５】 次に、芯金５の外周に本革表皮部材１１を被せ、縫糸１２により縫製すると本 革巻きステアリング１が完成する。 したがって、公知のような芯金５に合成樹脂を一体発泡させるのに要する時間 を節約でき、コストを減少させ得る。 前記場合、合成樹脂製中筒部材１０は、芯金５の各部分に対して空間２０を有 して上下から挾むように形成しているから、本革表皮部材１１は本革巻きステア リング１のホイール部２の太さ、スポーク部３の形状等設定した本革巻きステア リング１の形状どおりに被覆される。したがって、本革巻きステアリング１の操 作性を損なうことなく、軽量な本革巻きステアリング１となる。

【００１６】 しかして、公知の本革巻きステアリング１では、本革表皮部材１１を外し、合 成樹脂を一体発泡させた芯金５を溶剤等に浸漬させて合成樹脂を劣化させてから 剥離し、芯金５を再利用していた。したがって、再利用できるのは芯金５だけで あり、芯金５を得るのに設備と時間等の多くのコストを必要としていたが、本考 案では、芯金５に合成樹脂製中筒部材１０を取付けただけであるから、分解が容 易であり、芯金５と合成樹脂製中筒部材１０を再利用することが可能である。

【００１７】

【効果】

本考案は、ステアリング軸の先端に着脱自在に取付けられるボス部芯金６と、 該ボス部芯金６より放射方向に伸びるスポーク芯金７と、該スポーク芯金７の外 端に固着されるホイール芯金８と、該ホイール芯金８の外周を略同芯状に包囲す る略ステアリングの太さの合成樹脂製中筒部材１０と、該中筒部材１０の外表面 に巻付けられた本革表皮部材１１よりなる革製ステアリングとしたものであるか ら、公知例のような芯金５に合成樹脂を一体発泡させるのに要する時間を節約で き、コストを減少させ、軽量な革製ステアリングを提供できる。 また、本考案は、前記中筒部材１０は、表裏２つ割りに形成して、表側半筒体 １３と裏側半筒体１６とし、これを合せて前記中筒部材１０とした革製ステアリ ングとしたものであるから、組立容易にでき、また、分解も一層容易になるので 、再利用も容易にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ステアリングの斜視図。

【図２】 分解斜視図。

【図３】 Ａ−Ａ断面図。

【図４】 リブの斜視図。

【図５】 Ｂ−Ｂ断面図。

【図６】 Ｃ−Ｃ断面図。

【図７】 係合部材の斜視図。

【図８】 同断面図。

【図９】 第２実施例図。

【符号の説明】

１…本革巻きステアリング、２…ホイール部、３…スポ
ーク部、５…芯金、６…ボス部芯金、７…スポーク芯
金、８…ホイール芯金、１０…中間部材、１１…本革表
皮部材、１２…縫糸、１３…表側半筒体、１４…中間上
ホイール部、１５…中間上スポーク部、１６…裏側半筒
体、１７…中間下ホイール部、１８…中間下スポーク
部、２０…空間、２１、２２…上下挾持リブ、２４…嵌
合溝２４、２５…突片２５、２６…係合体、２７…係合
凹部、２８…軟質合成樹脂層。

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【手続補正書】

【提出日】平成５年２月５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図１】

【図２】

【図３】

【図８】

【図９】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ステアリング軸の先端に着脱自在に取付
   けられるボス部芯金６と、該ボス部芯金６より放射方向
   に伸びるスポーク芯金７と、該スポーク芯金７の外端に
   固着されるホイール芯金８と、該ホイール芯金８の外周
   を略同芯状に包囲する略ステアリングの太さの合成樹脂
   製中筒部材１０と、該中筒部材１０の外表面に巻付けら
   れた本革表皮部材１１よりなる革製ステアリング。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記中筒部材１０
   は、表裏２つ割りに形成して、表側半筒体１３と裏側半
   筒体１６とし、これを合せて前記中筒部材１０とした革
   製ステアリング。