JPH0650997B2 - コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法 - Google Patents

コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法

Info

Publication number
JPH0650997B2
JPH0650997B2 JP61086744A JP8674486A JPH0650997B2 JP H0650997 B2 JPH0650997 B2 JP H0650997B2 JP 61086744 A JP61086744 A JP 61086744A JP 8674486 A JP8674486 A JP 8674486A JP H0650997 B2 JPH0650997 B2 JP H0650997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
che
measuring
activity
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61086744A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62244397A (ja
Inventor
勝昌 黒岩
勝博 片山
健 長沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Boseki Co Ltd filed Critical Nitto Boseki Co Ltd
Priority to JP61086744A priority Critical patent/JPH0650997B2/ja
Priority to DE8787105517T priority patent/DE3780201D1/de
Priority to US07/038,293 priority patent/US4861713A/en
Priority to EP87105517A priority patent/EP0241915B1/en
Publication of JPS62244397A publication Critical patent/JPS62244397A/ja
Publication of JPH0650997B2 publication Critical patent/JPH0650997B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/34Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase
    • C12Q1/44Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase involving esterase
    • C12Q1/46Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase involving esterase involving cholinesterase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2334/00O-linked chromogens for determinations of hydrolase enzymes, e.g. glycosidases, phosphatases, esterases

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 本発明は臨床検査における血清中のコリンエステラーゼ
活性の測定方法に関する。より詳細には、本発明は一般
式(I) (式中Xはハロゲン原子を表わし、Yは2位または5
位に、Yは3位に置換された水酸基を表わす)で表わ
されるコリン誘導体を基質として用いることを特徴とす
るコリンエステラーゼ活性の測定方法に関する。
(2)従来の技術 従来、合成基質を使用する血清中のコリンエステラーゼ
(以下ChEと記す)活性の測定方法は種々報告され、
また日常の臨床検査に実用化されているものもある。し
かし、それらの測定方法には種々の欠点や問題点があ
り、測定値の不正確さの原因になつている。それらの測
定方法の例をあげると、ガス分析法、pHメーター法、pH
指示薬比色法、チオコリン発色法、酵素法、UV法等が
ある。
(3)発明が解決しようとする問題点 ガス分析法〔アモン(R.Ammon):プフリユーゲルス
アーカイブ,ゲス フイジオロジー(Pflgers Arch,G
es Physiol.),223,487(1933)〕は合成
基質としてアセチルコリンを用い、ChEの酵素作用で
生成した酢酸により炭酸水素ナトリウムから発生する炭
酸ガスを定量する方法であるが、操作が煩雑で多数の検
体を処理することができないなどの欠点がある。
pHメーター法〔マイケル(H.O.Michel):ジヤーナル
オブラボラトリー アンド クリニカルメデイシン(J.
Lab.& Clin.Med.),34,1564(1949)〕も
ガス分析法と同様にChEの酵素作用によつて生じた酢
酸によるpHの変化をpHメーターで測定する方法である
が、pHメーターの精度、多数の検体を処理することがで
きないなど実用上の問題がある。
pH指示薬比色法はpHメーター法とは異なり、ChEによ
り生じた酢酸によるpHの変化を指示薬の分子吸光度を測
定する方法で、指示薬としてはフエノールレツド〔高橋
浩、柴田進:医学と生物学、20、96(195
1)〕、ブロムチモールブルー〔ビツグス他(H.G.Bigg
s,et al):アメリカンジヤーナル オブ クリニカル
パソロジー(Amer.J.Clin.Path.),30,181
(1958)〕、m−ニトロフエノール〔佐々木匡秀:
臨床病理、12,555(1964)〕などが使われて
いる。この方法は操作も簡便で多数の検体を処理するこ
ともできるが、反応時間が長く、反応中にもpHが一定で
なく、低値と高値で再現性があまり良くないなどの欠点
が指摘されている。
上述したアセチルコリンを基質として用いる方法では、
アセチルコリンは非酵素的加水分解を起こしやすく、ま
た基質特異性もあまりないので、基質そのものにも問題
がある。
チオコリン法〔ゲイリー(P.Garry):ジヤーナル オ
ブ クリニカル ケム(J.Clin.Chem.),11
(2),91(1965)〕は基質としてアセチルチオ
コリン、プロピルチオコリン、ブチルチオコリン等が使
用されている。
これらの基質はChEの酵素作用でチオコリンを生成
し、それが5,5′−ジチオビス−2−ニトロ安息香酸
(DTNB)と反応して黄色を生じる。この黄色の吸光
度を比色計で測定する方法である。この方法は反応性に
優れ、感度が高く、また操作も簡単で多数の検体を処理
することができるとともに初速度法もできるなど優れた
点もあるが、呈色が黄色であるため血清中のビリルビン
の影響を強く受け、またグルタチオンのようなチオール
基を有する化合物の影響もまぬがれえないし、さらに基
質そのものが不安定であることも問題になつているなど
の欠点があり、測定値の誤差の原因になつている。
酵素法はベンゾイルコリン〔岡部紘明他:臨床病理、
、751(1977)〕オルソトルオイルコリン〔特
開昭54−138533〕などを基質として用い、Ch
Eの酵素作用で生成したコリンをコリンオキシダーゼに
よりベタインに変化させ、その時生成する過酸化水素を
ペルオキシダーゼの存在下で4−アミノアンチピリンを
フエノールなどとの酸化的縮合反応で発色させる方法で
ある。この方法は呈色が赤色になるので、血清中のビリ
ルビンなどの干渉を受けず、多数の検体を処理すること
もできるが、発色系の試薬として使用するフエノールや
4−アミノアンチピリンがChEに対して拮抗阻害があ
るので、それらの使用量が非常に限定され、十分な発色
が難しい。一般に過酸化水素を経由する定量法は血清中
のビリルビンやアスコルビン酸などの還元性物質による
影響はまぬがれえないし、リン脂質の分解などで生じる
コリンの影響も受ける。ベンゾイルコリンを基質として
用いた場合は、非酵素的加水分解性も問題になつている
など種々の問題がある。
UV法には2種類があり、1つはカロウ(W.Kalow)の
ベンゾイルコリン〔カロウおよびゲネツト(W.Kalow an
d K.Genet):カナデイアンジヤーナル オブ バイオ
ケミストリー アンド フイジオロジー(Canad.J.Bioc
hem.& Physiol.,)35,339(1957)〕を基質
とする方法であり、もう1つはp−ヒドロキシコリン
〔特開昭57−110198、特開昭58−12999
9〕を基質とする方法である。前者はChEの酵素作用
によつて基質が加水分解し、その基質が減少していく様
子を測定波長240nmで追跡していく方法である。こ
の方法の測定原理は直接基質の減少を測定しているので
単純明快であるが、測定波長が240nmであるため血
清成分の干渉を受けやすいし、基質のベンゾイルコリン
が基質阻害を起すため、反応液の基質濃度が限定され、
直線性の範囲が狭く、またベンゾイルコリンの非酵素的
加水分解が起りやすいので、ChEの至適pHで反応を行
つていない。測定波長240nmでは吸光スペクトルの
スロープで測定することになり、波長のずれによる吸光
係数のずれが大きくなるなどの問題がある。
後者は基質としてp−ヒドロキシベンゾイルコリンを使
用し、ChEの酵素作用によつて生成するp−ヒドロキ
シ安息香酸を補酵素NADPHの存在下でp−ヒドロキ
シ安息香酸水酸化酵素の作用によりNADPHが酸化さ
れNADPに変化する際の吸光度の減少を波長340n
mで測定追跡する方法である。この方法はほぼ至適pHで
反応が行えるし、過酸化水素−発色系における欠点、す
なわちビリルビンやアスコルビン酸などの還元性物質に
よる影響やリン脂質の分解で生じるコリンの干渉を除く
ことができ、チオコリン法の欠点もなく、さらに多数の
検体処理が可能な自動分析装置に適した優れたChE活
性測定方法である。しかしながら、使用する補酵素NA
DPHは高価な試薬であり、安定性も悪いので一定の品
質に維持および管理するのが難しいし、また酵素として
p−ヒドロキシ安息香酸水酸化酵素やプロトカテキユ酸
−3,4−ジオキシゲナーゼなどを使用し、測定原理と
しては前者に比較して大分複雑であり、測定値の誤差要
因が多い。またChE活性の測定方法としては異型コリ
ンエストラーゼ活性測定も重要である。しかし、後者の
方法はフツ化ナトリウムの影響を強く受けるため異型コ
リンエストラーゼの活性測定には問題がある。
以上に述べたごとく、従来のChEの酵素活性測定方法
には種々の問題があり、測定値の誤差の原因になつてい
る。
(4)問題点を解決するための手段 我々は従来法の欠点を解決すべく鋭意研究し、一般式
(I)で表わされる化合物中の2種である2,3−ジヒ
ドロキシベンゾイルコリンアイオダイド(以下、化合物
Iと記述する)および3,5−ジヒドロキシベンゾイル
コリンアイオダイド(以下、化合物IIと記述する)を用
いる血清ChE活性を測定する新規な方法を発明するに
至つた。第3図に化合物Iと2,3−ジヒドロキシ安息
香酸のUVスペクトルを、第4図に化合物IIと3,5−
ジヒドロキシ安息香酸のUVスペクトルを示す。
(5)作用および効果 化合物I又は化合物IIがChEの作用で加水分解すると
コリンと2,3−ジヒドロキシ安息香酸又は3,5−ジ
ヒドロキシ安息香酸を生成する。コリンは波長300n
m以上ではUV吸収はない。2,3−ジヒドロキシ安息
香酸及び3,5−ジヒドロキシ安息香酸は波長340n
m以上ではUV吸収はほとんどない。したがつて、化合
物I及び化合物IIをChE活性を測定する基質として、
使用し、測定波長340から360nmで反応を追跡す
れば基質の化合物I及び化合物IIの減少を正確に追うこ
とができる。前述のカロウ(W.Kalow)のUV法では、
測定波長が240nmであるので初期吸収において血液
成分の干渉を大きく受けるが、本発明の基質では測定波
長が340から360nmであるから血液成分の干渉を
あまり受けないので、至適な測定条件の設定が容易であ
る。この2種類の基質は非酵素的加水分解に対して安定
である。たとえばpHが8.20の200mMグリシルグ
リシン緩衝液中37℃の条件下で10分間では加水分解
は非常に少なかつた(第7図参照)。
この結果は測定中非酵素的加水分解は無視できることを
示している。pHを一定に保持するための緩衝剤として、
バルビタール酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、グリシ
ン、グリシルグリシン、トリスヒドロキシメチルアミノ
メタンなどが使用できる。上記以外の緩衝剤でもpHを
7.5〜10.0の間において緩衝能を維持できるもの
であれば用いることが可能である。
ChEに対するKm値はベンゾイルコリンと同程度で化
合物Iは200mMグリシルグリシン緩衝液(pH8.2
0)では3.33×10-5mol/であり、化合物IIは
200mMグリシルグリシン緩衝液(pH8.60)では
1.25×10-4mol/である。Km値が十分小さい
ので、本発明の測定法の反応系では十分な基質濃度で反
応を行うことができ、経時的直線範囲が広くなり、高単
位の活性まで十分測定が可能である。
化合物Iおよび化合物IIを基質として用いた場合、20
0mMグリシルグリシン緩衝液ではChEの至適pHは
8.00〜8.60であり、たとえば化合物IではpH
8.20〜8.40であつた(第6図参照)。また前述
のごとくpH8.20で非酵素的加水分解に対しては安定
であるので、本発明の測定法はChEの至適のpHで反応
を行うことができる。
検体中の共存物質が測定値に影響する場合、測定値の誤
差原因となることは前述の通りである。本発明の方法は
測定原理的にみても共存物質の影響を受け難い。共存物
質たとえば、アスコルビン酸20mg/dl、尿酸20mg/
dl、グルコース500mg/dl、ヘモグロビン200mg/
dl、アルブミン5g/dl、ビリルビン20mg/dl、グル
タチオン(還元型)50mg/dlまでは添加試験では問題
はなかつた(第8図〜第14図参照)。抗凝固剤EDT
E・2Na、クエン酸塩、ヘパリン、酸塩、二重酸
等の添加試験でも問題はなかつた(第15図参照)。
前述のカロウ(W.Kalow)のUV法では、使用している
基質ベンゾイルコリンは1/15Mリン酸緩衝液(pH7.
40)中で230nm附近に極大吸収をもち、測定波長
240nmではスロープである。このため表Iに示すよ
うに波長のずれによる吸光係数のずれが大きくなる。基
質ベンゾイルコリンでは測定波長が240nmから±2
nmずれると吸光係数は約15%ずれる。本発明の新規
な基質ではこのずれが小さい。たとえば測定波長340
nmから±2nmずれると、化合物Iでは約6%、化合
物IIでは約4%で、カロウ(W.Kalow)のUV法より非
常に小さい。このことは分析器の波長精度の問題から発
生する吸光係数の違いなどが非常に小さくなることを示
唆している。本発明は共存物質の影響を非常に受け難い
方法であり、分析器の波長精度から発生する吸光係数の
違いなどがカロウ(W.Kalow)のUV法より非常に小さ
いことと相俟ち、測定値の誤差原因が大幅に解消され
た。
コリンエステラーゼには血清中に存在するプソイドコリ
ンエステラーゼと赤血球中に存在するツルーコリンエス
テラーゼの二種が知られている。通常臨床検査で測定さ
れてるのは血清中のプソイドコリンエステラーゼである
が、血清中にツルーコリンエステラーゼが混入している
場合があるので、検査目的としてはプソイドコリンエス
テラーゼのみと選択的に反応する基質が望ましい。本発
明の方法に用いるプロトカテキユイルコリンアイオダイ
ド(以下PCIと記述する)はプソイドコリンエステラ
ーゼとは良く反応するが、ツルーコリンエステラーゼと
はほとんど反応しない非常に特異性の高い基質である。
外科および精神科領域で麻酔剤とプソイドコリンエステ
ラーゼの関係で異常プソイドコリンエステラーゼ検査が
重要である。本発明の測定方法は反応機構的に単純明快
なので異常プソイドコリンエステラーゼ検査法として非
常に適している。
本発明のChE活性測定方法は上記のごとく種々の点で
従来法の問題点が解決されている。本発明の利点を記す
と次のごとくである。
(1)測定系の反応機構が単純明快で、測定値の誤差原因
が非常に少い。
(2)基質に用いる化合物I、および化合物IIが非酵素的
加水分解や酸化に対して安定なので、測定値の再現性が
非常に良い。
(3)化合物Iおよび化合物IIはプソイドコリンエステラ
ーゼに対して、基質特異性が高い。
(4)基質以外に酸化還元系の酵素や補酵素、呈色系の試
薬など用いないので安価である。
(5)前記のごとく、ビリルビン、アスコルビン酸、グル
タチオン等の検体成分や抗凝固剤の影響をほとんど受け
ない。
(6)検体ごとに検体ブランクをたてる必要がないので簡
易かつ迅速に測定でき、多数の検体を処理することが可
能である。
(7)異常プソイドコリンエステラーゼ検査が可能であ
る。
(8)基質が安定なので、至適pH(8.00〜8.60)
での反応が可能である。
(9)高単位まで測定可能である。
(10)波長のずれによる吸光係数のずれがカロウ(W.Kalo
w)のUV法より小さく、分析器の波長精度から発生す
る吸光係数の違いを小さくする事が可能である。
以上のごとく、本発明のChE活性測定方法は従来法の
有する欠点を解決し、多くの利点や特徴を有し、正確か
つ簡便にChE活性を測定でき、日常の臨床検査のCh
E活性測定に充分貢献できるものである。
以下に参考例および実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれによつて限定されるものではない。
(6)実施例および参考例 参考例 2,3−ジヒドロキシベンゾイルコリンアイオ
ダイドの合成法 2,3−ジヒドロキシ安息香酸12.3gを濃硫酸2.
4mlを含むメタノール40ml中で油浴上で10時間還流
後、溶媒を減圧留去し油状残留物にエーテルを加え、飽
和食塩水で洗浄しエーテル相を無水硫酸マグネシウム上
で乾燥後、溶媒を減圧留去し結晶残留物11.8gを得
た。これをエーテル/n−ヘキサンより再結晶し2,3
−ジヒドロキシ安息香酸メチエステル10.7gを得
た。この10gを防湿下DMF26.0ml中無水炭酸カ
リウム25.1gおよびベンジルクロライド16.5ml
を加え油浴上で150〜160℃で30分反応させた。
反応終了後、冷水160mlに加え結晶を凝集しよく水洗
し20.7gの結晶を得た。これを水酸化ナトリウム
4.4g、水2.2ml、メタノール88mlから造つたメ
タノール性水酸化ナトリウム溶液中水浴上で30分還流
させた。反応溶液に温水80mlを加え、冷5N−HCl
にてpH2に調整し、折出した結晶を凝集し五酸化リン上
で真空乾燥し17.0gを得た。この結晶6.7gを乾
燥ベンゼン25ml中塩化チオニル1.8mlとピリジン数
滴を加え水浴上で40分還流させた。反応後、冷却しn
−ヘキサンを加え折出した結晶を凝集し、五酸化リン上
で真空乾燥し結晶3gを得た。この結晶3gをベンゼン
6mlに溶解した液を、ジメチルアミノエタノール1mlを
ベンゼン16mlに溶解した液に5〜10℃に冷却しなが
ら滴下した。滴下後室温で一晩撹拌し反応させた後、水
及び飽和食塩水で洗浄し、ベンゼン相を無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後溶媒を減圧留去し、1.9gの油状物
を得た。これをエタノール260mlに溶解し、パラジウ
ム黒1gを加え接触還元を5時間行い、触媒を濾別して
溶媒を減圧留去し、油状物0.9gを得た。これをアセ
トン9mlに溶解し、ヨウ化メチル0.6gを加え室温で
一晩放置すると結晶が析出した。この結晶を濾取し、ア
セトンで洗浄し、五酸化リン上で一晩真空乾燥し、2,
3−ジヒドロキシベンゾイルコリンアイオダイド0.8
5gを得た。融点208〜210℃。
この結晶はシリカゲル薄層クロマトグラフイー(n−ブ
タノール:酢酸:水=4:1:2)で単一スポツト(Rf
=0.34)を与えた。
元素分析値 C1218NOI(M.W.367.166) 実測値(%) C:39.7 H:5.07 N:3.90 計算値(%) C:39.25 H:4.94 N:3.81 同様にして3,5−ジヒドロキシベンゾイルコリンアイ
オダイドを合成した。融点208〜210℃。
この結晶はシリカゲル薄層クロマトグラフイー(n−ブ
タノール:酢酸:水=4:1:2)で単一スポツト(Rf
=0.38)を与えた。
元素分析値 C1218NOI(M.W.367.166) 実測値(%) C:39.11 H:5.05 N:3.88 計算値(%) C:39.25 H:4.94 N:3.81 1RスペクトルおよびUVスペクトルをそれぞれ第1図
〜第4図に示した。
実施例1 (1)200mMグリシルグリシン緩衝液 (pH8.20、25℃) (2)検体 (3)2.0mM基質(化合物I)液 (1)の緩衝液2.0mlに検体0.025mlを加え、2〜
10分間程度37℃で予加温し、それに(3)の基質液
0.5mlを加え、すばやく撹拌してから、分光光度計で
測定する。基質の340nmにおける吸光度を経時的に
測定追跡する。グリシルグリシン緩衝液のpHは25℃で
調整した。血清はコンセーラI(日水製薬社製)を使用
し、血清希釈は5%アルブミンを含む0.877%食塩
水で行つた。
第5図に血清希釈濃度とΔODとの関係を示した。この
結果は原点を通過するきれいな直線を示した。この事実
はChE活性とΔODとが比例関係にあることをあらわ
すとともに、この新規なChE活性測定方法の実用性あ
るいは有用性を示している。
実施例2 実施例1の(1)の緩衝液のpHを7.60から8.60ま
で変化させ、この方法におけるChEの至適pHを求め
た。緩衝液のpH以外は全て実施例1に従つた。その結果
を第6図に示した。この条件下では至適pHは8.20か
ら8.60であつた。
実施例3 実施例1の(1)の緩衝液2.0mlに(3)の基質液0.5ml
を加え、37℃の保温セルに入れ、波長340nmにお
ける吸光度の変化を経時的に追跡し、基質の非酵素的加
水分解安定性を調べた。その結果は第7図に示したごと
く、10分まではほとんど安定であつた。基質化合物I
は至適pH8.20において安定であるので、検体のごと
の試薬ブランクを測定する必要はない。
実施例4 実施例1の測定法に従い、反応系での下記の添加物の影
響を調べた。
測定結果は相対活性(%)で第8図から第15図に示し
た。NaFはプソイドコリンエステラーゼの阻害剤であ
るので、NaFの存在下では一般にChE活性の測定は
いかなる方法でも正しい測定値を与えない。従つて、第
15図のNaFの結果よりプソイドコリンエステラーゼ
活性を測定する場合には、抗凝固剤としてNaFは使用
することができない。
実施例5 血清ChE活性測定方法 実施例1の測定方法に従い、下記の血清を用いて測定し
た。
(1)血清I:コンセーラI(×2) 0.025ml (2)血清II:コンセーラI 0.025ml (3)血清III:プレチパスE 0.025ml 血清希釈は5%アルブミンを含む0.877%食塩水で
行つた。
ChE活性値は下記の式により計算した。
1)ΔODは測定波長340nmにおける1分間当りの吸
光度の変化量。
2)波長340nmにおける分子吸光係数は2458であ
る。
第16図に示した如く、3種共に、血清希釈と酵素活性
は非常に良く原点を通過する直線的な比例関係にあつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は2,3−ジヒドロキシベンゾイルコリンアイオ
ダイドの1Rスペクトル図である。第2図は3,5−ジ
ヒドロキシベンゾイルコリンアイオダイドの1Rスペク
トル図である。第3図はa)2,3−ジヒドロキシベンゾ
イルコリンアイオダイド(濃度100μM)およびb)
2,3−ジヒドロキシ安息香酸(濃度100μM)のU
Vスペクトル図〔200mMグリシルグリシン緩衝液
(pH8.20)中〕である。第4図はa)3,5−ジヒド
ロキシベンゾイルコリンアイオダイド(濃度100μ
M)およびb)3,5−ジヒドロキシ安息香酸(濃度10
0μM)のUVスペクトル図〔200mMグリシルグリ
シン緩衝液(pH8.60)中〕である。第5図は希釈血
清とΔODとの関係を示すグラフである。第6図はCh
Eの至適pHを示すグラフである。第7図は2,3−ジヒ
ドロキシベンゾイルコリンアイオダイドの非酵素的加水
分解安定性を示すグラフである。第8図〜第15図は添
加物の影響を示すグラフである。第16図は3種の血清
についての希釈血清と酵素活性との関係を示すグラフで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中Xはハロゲン原子を表わし、Yは2位または5
    位に、Yは3位に置換された水酸基を表わす)で表わ
    されるコリン誘導体を基質として用いることを特徴とす
    るコリンエステラーゼ活性の測定方法。
JP61086744A 1986-04-15 1986-04-15 コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法 Expired - Lifetime JPH0650997B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61086744A JPH0650997B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法
DE8787105517T DE3780201D1 (de) 1986-04-15 1987-04-14 Verfahren zur bestimmung der cholinesteraseaktivitaet.
US07/038,293 US4861713A (en) 1986-04-15 1987-04-14 Novel method for determining cholinesterase activity
EP87105517A EP0241915B1 (en) 1986-04-15 1987-04-14 Method for determining cholinesterase activity

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61086744A JPH0650997B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62244397A JPS62244397A (ja) 1987-10-24
JPH0650997B2 true JPH0650997B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=13895298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61086744A Expired - Lifetime JPH0650997B2 (ja) 1986-04-15 1986-04-15 コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4861713A (ja)
EP (1) EP0241915B1 (ja)
JP (1) JPH0650997B2 (ja)
DE (1) DE3780201D1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2095495C (en) * 1992-06-01 2002-06-04 Stephen Carl Hasselberg Assay for serum cholinesterase
FR2776289B1 (fr) 1998-03-20 2001-02-02 Oreal Composition de teinture d'oxydation contenant un coupleur cationique, procedes de teinture, nouveaux coupleurs cationiques
US6764831B2 (en) 1998-11-23 2004-07-20 Proteome Sciences, Inc. Methods and compositions for pain management

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2914721A1 (de) * 1978-04-17 1979-10-18 Kyowa Hakko Kogyo Kk Verfahren zur bestimmung der cholinesterase-aktivitaet sowie fuer dieses verfahren verwendbare cholin-derivate
JPS5935599B2 (ja) * 1980-12-25 1984-08-29 株式会社 シノテスト研究所 コリンエステラ−ゼ活性測定法
JPS57144999A (en) * 1981-03-04 1982-09-07 Fujirebio Inc Measurement of activity of cholinesterase
JPS5854800A (ja) * 1981-09-29 1983-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd ステレオ・アンプの出力回路
JPS603837A (ja) * 1983-06-22 1985-01-10 Hitachi Ltd マグネトロン
JPS603838A (ja) * 1983-06-22 1985-01-10 Nec Corp ジヤイロトロン用空胴共振器
JPS60238000A (ja) * 1984-05-10 1985-11-26 Nitto Boseki Co Ltd 新規なコリンエステラ−ゼ活性測定法

Also Published As

Publication number Publication date
DE3780201T2 (ja) 1992-12-24
JPS62244397A (ja) 1987-10-24
US4861713A (en) 1989-08-29
DE3780201D1 (de) 1992-08-13
EP0241915A1 (en) 1987-10-21
EP0241915B1 (en) 1992-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4743561A (en) Luminescent assay with a reagent to alter transmitive properties of assay solution
US4637979A (en) Composition and test device for determining the presence of leukocytes containing a zwitterion coupling agent
EP0295034B1 (en) Hydrolyzable compounds which release electron transfer agents and analytical use of same
US4492754A (en) Composition and method for the determination of hydrogen peroxide
JPS5886083A (ja) グリセロ−ル−3−リン酸オキシダ−ゼの安定化剤
JPH0764986B2 (ja) 新規な発色試薬
US4271265A (en) Method and reagent for the determination of glutamate-oxalacetate transaminase and glutamate-pyruvate transaminase
US4824779A (en) Method for the determination of the reduced form of nicotinamide adenine dinucleotide
US4565780A (en) Method for determination of cholinesterase activity
JPH0650997B2 (ja) コリンエステラ−ゼ活性の新規測定方法
EP0160980B1 (en) Novel method for determining cholinesterase activity
US4983756A (en) Novel choline derivative and method for detemining serum cholinesterase activity using the same
JPS6131096B2 (ja)
JP2516381B2 (ja) 過酸化水素の定量方法及びその定量用試薬
US5081274A (en) 4-acyl-2,6-dihalophenyl-phosphoric acid derivatives useful in the determination of acid phosphatase activity
JPS6121546B2 (ja)
JPS61225000A (ja) 3α―ヒドロキシステロイドの定量法及びこれに用いる試薬
US4722894A (en) Method for the determination of ceruloplasmin activity
JP3670687B2 (ja) 1,5−アンヒドログルシトールの測定方法
EP0761821A1 (en) Assay method avoiding interference by hemoglobin with light detection
JPS6339600A (ja) α−アミラ−ゼアイソザイムの分別測定法
US5227291A (en) Method for determination of acid phosphatase activity using 4-acyl-2, 6-dihalophenyl phosphoric acid derivatives
JPS59106299A (ja) 還元型補酵素の定量方法
JPH0153040B2 (ja)
Lorentz Continuous monitoring of prostatic acid phosphatase using self-indicating substrates

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term