JPH06507076A - 細胞培養のための支持体 - Google Patents

細胞培養のための支持体

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞培養のための支持体 本発明は、 a)格子状に配置された、互いにウェブによって分離された穿孔を有する板状物 体および b)?孔の片側を閉鎖している、液体に対して透過性であるが、しかし細胞に対 しては非透過性である底面からなる細胞培養のための支持体に関する。
このような支持体は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2902026号明細書 くAI)の記載から公知である。この支持体は、壁体およびこの壁体と取り外し できるように結合されている底面からなる。この壁体は、ウェブによって互いに 分離された多数の穿孔(室)を有するプラスチック製の板からなる0図面から明 らかなように、穿孔の内径は約10mm(10000μm)である、底面として 、ガラス板または有利にプラスチック板もしくはプラスチックフィルムが使用さ れる。この支持体の場合には、細胞は底面上で成長し、したがってこの支持体に より本質的に二次元の細胞培養が生じる。更に、細胞培養を有する底面は、鏡検 的対象用担体を形成することができるかまたは付加的にガラス対象用担体上に施 こすことができることが記載される。この場合も、細胞は実際に底面でのみ成長 し、その際に本質的に二次元の層を形成することから出発する。
テクノマラニューズ(TECNOMARA NEI!S) I V/90 、  Labortechnische Informationsschrift中 のノスケ(1,G、No5ke)の刊行物“イエウサギの卵管上皮細胞を用いて の形態学的試験:ポリヵーポネート膜上の一次細胞(Morphologisc he Untersuchungen an Eilerterepithel zsllen des Kaninchens : Primaerkultu ren auf Polycarbonatmembranan) ”の記載か ら、細胞培養のための二次元的支持体および二次元の細胞培養が公知である。支 持体は、異なる大きさの孔を有する膜からなる。この孔の幾つかは、膜を貫通し ている。
細胞は、孔中に固定することができる傾向を示す0本質的に細胞培養により単層 が形成され、この単層は、膜の上側および下側を覆っている。
このような支持体は、栄養溶液が細胞を損なわずに供給されることができかつ物 質交換物質を容易に搬出することができるという利点を有する。更に、同様にこ のような支持体上に付着する細胞を光学的に顕微鏡下に制御することができると いう可能性が存在する。
しかし、刊行物の答えとして、細胞は提供された支持体に依存して形を変えるこ とが記載されている。即ち、細胞はガラス下地またはプラスチック下地の上でし ばしば極めて平らに成長し、したがって細胞の機能にとって重要な極性は保証さ れていない。
リチャード クナゼック(Richard A、 Knazek) 。
刊行物フエデシーション プロシーデインダス(Federation Pro ceedings)第33巻、No、8 (1974年8月)の“5olid  tissue rxasses for@ed in vitr。
from cells cultured on artificial ca pillaries”およびクナゼック(Knazek)の刊行物に引用された ”Cellmax TM 1l00−Ho1lo Fiber Bioreac tor Systemfor Ma+tialian and In5ect  Ce1l Cu1ture”と題されたドイツ連邦共和国アスバッハ(Asba ch)在のくドウン レイバーテクニック社(dunn Labortechn ik GmbH))の社内パンフレットの記載から、互いに距離をもって配置さ れた多数の平行に走る毛管からなる細胞支持体は、公知である。この毛管は、端 部がそれぞれ密閉片によって結合されており、栄養溶液を毛管を通して導くこと ができる。細胞は、毛管の外側で、相互に形成される中間空間内で成長する。栄 養溶液は、毛管の内側から毛管壁を通って中間空間内に拡散し、此処に細胞を供 給する。こうして、三次元の細胞構造を得ることができる。
この支持体は、種々の理由から細胞培養の装置および試験に殆ど不適当であると 思われる。物質交換の勾配は、不規則な幾何学的寸法のために明らかには定義さ れていない、更に、生成物の拡散は、種々の毛管の構成により使用される物質に 依存して常に一定の分子量に制限される。数多くの使用にとって、支持体の被覆 は必要とされており;このような被覆は、この細胞支持体の場合に拡散遮断層と して作用することができ、ひいては勾配を崩壊させることができる。最後に、公 知の支持体は、細胞の顕微鏡による制御が培養の間に可能であるように構成させ ることは不可能である。
ヒトの細胞および/または動物の細胞の培養のためのもう1つの支持体は、欧州 特許110205790号明細書(Bl)の記載から公知である。この支持体は 、約50〜300μmの直径を有するパール状の粒子の複合体であり、この複合 体の中間空間内には、三次元の細胞培養を構成させることができる。このパール 状の粒子は、表面上に巨大孔を有し、この巨大孔の直径は、10μm未満であり 、かつ有利に0.1〜3μmの範囲内にある。この巨大孔は、内部に向かって細 胞を成長させ得ない毛管系を形成する。それというのも、この場合使用される細 胞の細胞直径は、約20μmであるからである。この毛管系を通して、栄養媒体 と一緒の細胞の供給および物質交換生成物の搬出は行なわれる。
この支持体は、上記の毛管系と同じ欠点と結び付いているものと思われる。
本発明は、公知の細胞支持体の記載した欠点を排除するという課題に基づくもの である。殊に、膜状の支持体の利点は、三次元の細胞構造を形成させることがで きる可能性と組み合わせられるはずである。
この課題は、細胞培養に関して冒頭に記載した支持体の場合に、穿孔の内径が5 0μm〜1000μmの範囲内にあることによって解決される。従属請求項には 、支持体の特に有利な実施態様が記載されている。
穿孔は、原理的に全ての任意の形をとることができる。有利には、この穿孔は、 矩形の形または六角形の形を有する。それというのも、このような形は、一定の 幅のウェブを用いて実現させることができるからである。別の、例えば不規則な 形の場合にも、内径は全ての方向に記載した範囲内で存在する。穿孔の内径は、 一定である必要はない、穿孔は、例えば底面に向かって先細になる矩形または六 角形のピラミッド角錐台の形をとることができ、この場合には、本明細書中で内 径に対して記載した値は、全ての面で底面と平行に維持される。
本発明による支持体が本質的に冒頭で引用されたドイツ連邦共和国特許出願公開 第2902026号明細書(A1)の記載と同じ外側の形を有するとしても、専 ら別の寸法の選択からの著しい相違は、支持体の作用の点で明らかになる0本発 明による支持体の寸法は、導入された細胞が(冒頭に記載した公知の支持体の場 合のように)底面で成長するのではなく、側方の壁面に固定され、かつ互いに多 数の化合物を水平方向ならびに垂直方向に吸収するように選択されている。それ によって、コンパクトな三次元の細胞複合体が構成され、この複合体の大きさは 、個々の穿孔を寸法決定することによって定められる0本発明により選択された 大きさに基づき、同時に細胞複合体の供給が保証される。
本発明による寸法決定を選択する際の本質的な基本思想は、個々の細胞に既に培 養装置でできるだけ僅かな平面の底面を提供することにある。冒頭に記載した支 持体の場合のように多数の細胞が二次元の層の形成下に底面に付着する場合には 、組織構造体の三次元の構造は、もはや達成することができないことが判明した 。
特に有利なのは、穿孔の内径が150μm〜400μmの範囲内にある支持体で ある。この寸法を有する穿孔は、殊に20μmの直径を有する細胞に一致する。
穿孔の深さは、本発明による支持体の所定の使用目的に依存する。この穿孔の深 さは、生理的条件下で中心組織帯域の良好な栄養物質の供給を個々の穿孔(仕切 り)内で保証しなければならないことによって制限される。この視点の下で、穿 孔の深さは、50〜300μmの範囲内にあるのが最高に好適であると思われる 。特殊な非生理的使用のためには、深さは300〜1000μmの範囲内にある のが最高に好適であると思われる。このような使用は、例えば中心の壊痕帯域を 意識的に発生させる腫瘍モデルを用いての試験にある。
特に有利なのは、穿孔が底面の方向の先細になるピラミッド角錐台の形を有する 支持体である。このような支持体は、機械的ミクロ完成法により特に藺単に得る ことができる。
小板状の物体の底面で覆われていない自由な側でのウェブの幅を適当に選択する ことによフて、定義された組織層は、最小の空間で得ることができる。この場合 には、穿孔からの細胞が成長し、支持体全体を覆う組織複合体に結合し、この組 織複合体それ自体は、支障ある支持構造体をもはや有しない、この視点から、ウ ェブの幅は、15〜115μmの範囲内にある。
本発明による支持体の場合には、底面それ自体は、細胞培養の設置の間にのみ必 要とされる。細胞は、本発明により寸法を選択することによって穿孔の壁面に固 定させることができるので、底面が取り外し可能であることは、細胞培養の顕微 鏡による制御に殊に有利であることができる。この場合には、冒頭に記載した支 持体とは具なり、底面が細胞培養を担うのではなく、穿孔を備えた小板上の物体 が細胞培養を担う。
底面としては、液体に対してのみ透過性であり、個々の細胞に対しては非透過性 である微孔質の板、例えばセラミックのフリットまたは相応するプラスチック膜 を使用することができる。しかし、壁によって分離された定義された開口を宥す る格子状の底板は、好ましい、この場合、開口は、個々の細胞を保持するように 選択することができる。
全ての場合において、底面は特に、導入された細胞が原理的に非本質的にのみ付 着しうるかまたは殆ど付着しえないように設置されている。
このことは、例えば底面が個々の細胞の大きさに相当する平らな自由面を有しな いことによって達成することができる0例えば、セラミックのフリットを底面と して使用する場合には、フリットの多孔度は、相応して選択することができる。
更に、底面は、細胞の付着に不適当であるような材料からなる板またはフィルム から構成させることができる。
細胞支持体のための底面として使用可能な公知の板またはフィルムの場合には、 自由表面の大きさは、一般に一定のテープ幅内の孔の間にある。均一な底面は、 壁によって互いに分離された開口を宵する規則的な格子からなる。このような格 子は、同様にミクロ完成法(機械的ミクロ完成法、X線ディープリソグラフィー (Roentgentiefenlithoraphie) 、別のリソグラフ ィー法等)を用いて得ることができる。
特に好ましいのは、細胞培養の設置の際に原理的に固定のための十分な面積を細 胞に提供しないような格子状の底板である。従って、有利に使用される格子の壁 は、最大で20μm、例えば1〜20μmの厚さが選択され、開口の内径は、最 大で5μm、例えば1〜5μmの大きさが選択される。このような格子の寸法の 下限は、多くの場合に製造方法によって制限されている。特に、栄養溶液の支障 のない供給および物質交換生成物の支障のない搬出に関連して、底面中の開口の 面積の割合は、ウェブの面積の割合よりも大きい。
本発明による支持体が透過性の材料から完成されていることは、好ましい、透過 性材料として、殊にポリメチルメタクリレート(PMMA)は好ましい、PMM Aからなる支持体は、一方でミクロ完成法により藺単に得ることができ;他方、 PMMAの織物保護性の性質を有する。
顕微鏡検査は、底板を細胞培養の設置後に格子から取り外すことができる場合に は、簡易化することができる。支持体が板状の物体および取り外し可能な底面か ら構成されている場合には、小板状物体が透過性の材料からのみ完成されている ことは、顕微鏡検査にとって十分である。
多くの使用にとって、穿孔の内壁および底面の自由面は、細胞が付着しないよう に被覆することができる。
この場合には、本発明による支持体は、定義された織物層の形成に適当であるこ と以外に、定義された著しく単一の大きさの多重細胞状のスフェロイド(Sph aer旧d)の製造にも適当である。このために適当な被覆は、例えばシリコー ン化によって得られる。このような支持体の場合には、個々の穿孔(仕切り)内 に導入された細胞の自由な凝集が生じる。この場合、仕切りの内径は、こうして 形成されたスフェロイドの直径と一敗する。
本発明による支持体は、例えば小板状の物体であり、この物体は、格子構造体の 形式をもって、互いに密に配置されかつピラミッド角錐台の形で下向きに先細に なる正方形の凹所を有している。凹所の基礎面上には、奉賀的に小さいピラミッ ド形の他の凹所が取り付けられており、この場合小さいピラミッド形の凹所の先 端は、小板状の物体を貫通している。この実施態様の場合、小板状の物体および 底面は、1つの構成部材中で結合している。
本発明による支持体のもう1つの実施態様は、穿孔された小板状の物体が微孔質 の、殊に格子状の底板上に載置されていることにある。
本発明による支持体中の細胞を三次元的に培養した場合には、細胞の鑑別により 、細胞と細胞との相互作用による支持体との接触が付加的に生じる。顕微鏡によ る観察とともに、細胞で充填された支持体の一連の薄い切片を完成させることが でき、これは、組織学的方法および組織化学的方法の使用にとって決定的に有利 なことである。
本発明による支持体は、載せガラス中ならびに媒体−循環系中に組み込むことが できる。多層で縁部が緻密になるように細胞で充填した場合には、支持体は、1 種の織物フィルターであり、それによって2つの生理学的半空間が支持体の上方 および下方に定義される。
循環系中でのInる媒体の供給によって、垂直方向に向いた物質交換勾配が培養 の際6−形成さil、この勾配・、′1.上−リ(;゛例スば、−1の細胞9s ?異的な・使用の際・1)特υ11か門膓−ス゛トす・・ガラスの成分を有する )の44加的゛」・lb、 j;3jL、’; 由: :!; I+・1川さ; 1□:1ミい1−1妨害もされない。
・′Nシフ1J丁4 i、7 .1; :ど職 五j壁〜・体 心=≧” 、T  胞 石 31゛ l、 、−(安 i” ア;Jミ “1塔~持5 11II ’1本−i’、’ 9h 11、圏ノーの細胞−からなる定礫さj) 7層の製、告フ゛・可能にする、−f−Cノ)際l−生じる14型の細胞相互作 用Iよ:) T′、、他の銅別方法が生じうる。1′−のようノー系をjτ]い 下、例えば細胞特異的な輸送方法を研究することがでとる。特に、半空間に媒体 の代わりに空気を貫流させることにより、試験簀内で臓器系の皮膚の治癒させる のが困難な条件を詳細に研究することができる。
このように本発明l:よる支持体を基礎とする2臓器に密接な“培養技術は、数 多くの種々の細胞型に使用する。―とができる。この培養技術は、数多(の生物 医学的分野からの間覇個所に使用する−とができ、この場合には、次のすうな縄 胞鋭別に対オる最高の尺度が必いと1される − 事実に近い結果を達成するための毒物学的検査のため。
−医薬品の開発の場合 作用および崩壊の試験。
−基礎研究の場合。
−特に、複雑な臓器系(例えば、肝臓または皮膚)の検査の際の動物実験のため の二者択一的な手段として。
次6−1本発明を図面および実施例につき詳説する。
露1図は、雲直なウコブ2によって瓦い6層分緋され・か−下向き(−づバ3賀 の酸析3によ一コ゛(閉顕六れているil:方形の凹所111)−る場合の1つ の実施酪檜登示す。
42:1弘、くぢ1 ’J3p M大を〕案施態梱および横所面がV′ト形θ〕 ・;↑Tニア″′有何4゛る1フの変更、\れ11j選様ン示第3−・5図ば、 5佐ダ明(二よる支持体の1つの実施形式を成形することができる金型インサー トの種々の加工工程を示す。
第3図は、前加工された金型インサートを示す。
第4図には、粗大に構成された金型インサートが示されている。
第5図は、微細に構成された金型インサートを示す。
第6図け、粗大に構成された金型インサートを用いて成形されたPMMAからな るウェブを示すや′!J7図は、ウェブによって分離されl−5開口を生じる穿 孔の基礎面に小さい埋没部を有する、微細に構成された金型インサートを用いて 成形されたウェブを示す。
第8図は、開口を有する支持体のフライスによって加工された下側を示す。
第9図は、第8図に示された支持体の上側を示す。
第10図は、支持体が組み込まれている顕微鏡用載せガラスを示す。
第11図は、組み込まれた支持体を有する他の顕微鏡用載せガラスを示す。
例1 本発明による支持体の実施形式の製造 本発明による支持体は、X線リソグラフィ一方法または成形方法によって得るこ とができる。f:A下には、第3〜8図につき成形方法が記載され、この場合に は、間車な方法で数多くの本発明による支持体を大量に製造することができる。
プラスチックからの支持体の成形のために、金型インサートが必要とされ、この 金型インサート中には、ミクロ構造を有する支持体の穿孔および開口の雄型構造 体が導入されている。
第3図は、部分1〜4に10mmX 10mmの4つの隆起した高台部を有する 前加工した金型インサートを示す、全ての高台部には、楔形に異形成形されたダ イアモンドを用いて、三角形の断面を有する深さ280μmの凹所からなる40 0μmの正方形の網目構造が格子状に生じるように十字形の溝が導入されてし) る。
それによって、300μmX300μmの被覆面積を有するピラミッド角錐台が そのまま存在する。この金型インサートの粗大構造を有する形は、第4図に示さ れている。
その後に、部分1〜4で微細なダイアモンドを用いて改めて十字形に加工するこ とによってピラミッド角錐台中に基礎構造体が導入される:全でのピラミッド角 錐台の被覆面積は、8×8のミクロピラミッド角錐台によって格子状に40μm に構成されている。ミクロピラミッド角錐台の高さは、80μmであり、被覆面 積は、数10μm2の寸法である。この加工過程の結集は、第5図に示されてい る。
こうして加工された金型インサートは、射出成形機を用いて成形される。第6図 およびjI7図は、PMMAで成形されたダイの粗大構造および微細構造を示す 。
最終的な加工工程で形成された構造体の下に存在する物質は除去され;この過程 によって開口は支持体の底面に露出される。このために、底面の開口もしくは孔 が明らかに露出するまで、支持体を真空張力装置上に固定する。底面部材の厚さ および最少の孔径は、除去の程度により制御することができる。この処理工程の 結果は、第8図(支持体の下側)および第9図(支持体の上側)に示されている 。支持体の底面を完全に除去する場合には、300μmの目開きを育する100 μm幅のウェブからなるプラスチック格子を得ることができ、このプラスチック 格子は、板状の物体として使用することができる。
例2 顕微鏡用載せガラスの製造 例1により得られた、10mmX 10mmの湿潤化可能な面を有する支持体2 を、第10図に示したように、2つの載せガラス小板1、調整円板3ならびに温 度調節−および栄養溶液通路5を有する中間円板4と一緒に合わせて載せガラス にする。
外側通路は温度調節に使用され:中央の通路により栄養溶液は導入されかつ導出 される。
例3 他の顕微鏡用載せガラスの製造 顕微鏡用載せガラスは、2つの殆ど同一の中間円板10.11からなり、これら の中間円板の間には、例1により得られた支持体を液密になるように差し挟むこ とができる。上側の中間円板10および下側の中間円板11は、上側の側方の4 つの穿孔12および下側の側方の4つの穿孔が相応する位置で4つのネジ山(図 示されていない)を有し、このネジ山を通してネジによりその間に存在する支持 体2が差し挟まれるようにして区別されるまで一敗している。この中間円板は、 黄銅から完成されており、かつ電気メッキにより施こされたロジウムからなる層 によって組織培養のために表面的に加工される。それぞれの外側表面は、幅広の 矩形のフライス削り部を備えており、このフライス削り部は、市販の顕微鏡用載 せガラス小板14を収容することができ、この顕微鏡用載せガラス小板は、短い 外側縁部に存在するそれぞれ2つのプラスチックネジによって(g孔15中に) 固定される。中間円板は、中央の穿孔16を備え、この穿孔を通して支持体中で の細胞の光学的観察が可能である。
内側には、円形のフライス削り部20が存在し、このフライス削り部は、支持体 を正確に合わせて収容するために使用される。
外側で貫通する2つの管17(内径3mm、外径4mm)は、外部の水浴に接続 することにより温度調節のための熱水を貫流させることができる。中央管18゜ 19は、対向する側から中心の穿孔16中に突き出している。この中央管を通し て新しい栄養媒体は空隙に導通され、この場合この空隙は、中央面で支持体2に よって制限されており、かつ外側面でそれぞれ載せガラス小板によって制限され ている。それによって、組み立てられた状態で2つの空隙が生じ、これらの空隙 は、異なる栄養媒体を貫流させることができる。
従って、全体の系は上から下向きに対称に次の成分によって構成されている: 上側中間円板10にネジ固定された載せガラス小板14は、支持体の中間層の下 で下側中間円板11と一緒にネジ固定され、この下側中間円板11には、もう1 つの載せガラス小板14′がネジ固定されている。
例1により得られた支持体を用いて、三次元的細胞培養の培養を証明するために 、次に生物学的試験を実施した。
例4 細胞を有する支持体の供給 この試験をマウスの2つの永続的細胞系列を用いて実施した:L−細胞および5 V40−3T3−細胞。
概して、標準の培地を使用した。
差当たり、支持体を約100GYを有する共−γ線によって滅菌し、かつ乾燥し たベトリ皿中に移した。
1cm”の大きさの格子面上に細胞もしくはスフエロイド(細胞凝集体)の濃厚 な懸濁液300〜最大400μmを塗布した0毛管作用により、細胞もしくはス フェロイドを完全に連行しながら約1分間で支持体の凹所内への迅速な侵入を生 じた。Jl卵機中で37℃で約15分の後、ペトリ皿に注意深く媒体を充填し、 この場合には、2つの変法を試験した。差当たり、格子構造体を下側層にし、し たがってこの格子構造体は媒体被膜上で浮遊した。また、格子構造体を上側層に した。双方の場合において、支持体中で媒体と細胞との完全な接触が確立され: 2つの変法は、輯卵棚中での細胞の他の培養に関連して等価値であることが判明 した。支持体の供給は全体的に問題がな(;細胞もしくはスフェロイドの侵入を 改善するために付加的に入念な遠心分離は、一般に省略することができる。
例5 使用されるプラスチックPMMAの組織保護性について もう1つの試験目的は、支持体材料の組織保護性の試験にある。この場合、判断 基準としては、顕微鏡により目で見ることができる壁との接触の構成を採用した 。支持体の凹所の壁での細胞の付着は、数時間で生じることが判明した。それに よって、活力試験および格子壁との格子相互作用の他の詳細と一緒に、支持体材 料PMMAの組織認容性および支持体構造体の幾何学的寸法が証明される。材料 に対する細胞の観察された高い親和力は、できるだけ滅菌のために前照射するこ とによって好ましいものになる。この場合に生じる表面積の変化(荷重パターン の変化)は、細胞の接触の構成を簡易化する。
例6 細胞の活力および成長挙動 試験目的は、一方で支持体中での長時間の培養の際に場合により細胞を損傷する 作用を確認することにあった。他方、格子壁を用いての細胞の相互作用のパター ンおよびこの細胞の形態学的鑑別を検査することである。細胞を損傷する作用を 確認するために、細胞およびスフェロイドを格子構造体中に2週間以上に亘って 培養した。栄養物貿の供給は、媒体の交換によって全部で2〜3日間で行なわれ た。この時間の間、培地は滅菌されたままであり、細胞は生存可能でありかつ分 裂可能である。試験順序の中断後、なお全ての細胞は活力を有しくトリパンブル ー消去試験による検出)かつ分裂能力を有する(クロノゲニテート試験(Klo nogenitaetstest) ) 、従って、長時間の培養であっても、 細胞を損傷する作用は、培養系から出発するものではない。
多層の細胞層を支持体の凹所内に製造しかつ培養するために、個々の細胞または 既に完成したスフェロイドから出発することができる6選択は、実地において使 用される細胞種の性質、例えばこの細胞種の生殖能力により行なわれる。
個々の細胞を導入する場合には、差当たり凹所の壁への付着を生じ、実際に多く の場合には、選択的に例えば壁の中央部、即ち半分の壁の高さでこの付着を生じ る。凹所の多孔質底面での移植は、僅かな程度でのみ行なわれる。細胞は、壁か ら出発して機械的補助なしに凹所の中央部に向かって増殖する。多層の密な細胞 組織が生じる。この挙動は、一定の範囲内で使用された細胞の型に依存し、かつ L−繊維芽細胞の場合には特に顕著である。
スフエロイドの挙動を試験するために、平均直径200μmを有する5V40− 37−スフエロイドを凹所に供給した。従って、このスフェロイドは、凹所より も小さく、したがってこのスフエロイドの成長挙動を追跡することができた。こ のスフエロイドは、第1にそれぞれ凹所の壁に付着した。細胞の増殖により、ス フェロイドの容積の増大が生じ、したがってこのスフェロイドは、数日後に凹所 を縁部と密に充填した。
外側スフェロイド細胞と支持体壁との接点の形成、ひいては多層の織物状の細胞 結合体の形成は、顕微鏡により検査することができかつ追跡することができた。
例7 分析のための細胞の分離:支持体の再使用可能性凹所内に固定された細胞は、酵 素的処理によりトリプシンで分解することができ、かつさらに分析することがで きる。光学顕微鏡による検査により、細胞はこの場合定量的に凹所がら除去され ることが判明する。
また、空になった支持体を新しい培地と一緒に1週間恒温保持することにより、 凹所内に細胞は残存しないことが判明した。従って、同時に滅菌性の維持を証明 することができた。こうして“清浄化された“支持体は、再び使用することがで きる。
Fig、 4 Fig、 6 Fig、 8 手続補正書(自発) 1.事件の表示 PCT/DE 92100815 2、発明の名称 細胞培養のための支持体 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 名 称 ケルンフオルシュングスツエントルム カールスルーエ ゲゲルシャフ ト ミツト ベシュレンクテル ハフラング 4、代理人 5、補正により増加する請求項の数 06、補正の対象 明細書および請求の範囲 7、補正の内容 (1)明細書第21行の「と思われる。」と第22行の「本発明(よ」との間各 二次の記載を押入する。
「更に、フランス国特許出厘公開第2522014号明細書の記載力)ら、成形 によって得られる小板状の支持体が公知であQ、この支持体番よ、10〜150 0μmの幅を有する多数の凹所を備えて0る。この支持体1よ、液体:二対して 透過性の底面を有していなレ−1」(2)同第8頁1g2行の「底面は特に、」 をr本発明による底面昏よ、」と補正、する。
(3)請求の範囲を別紙の通り補正する。
請求の範囲 1、a)格子状に配置された、互いにウェブによって分離された穿孔を有する板 状物体および b)穿孔の片側を閉鎖している、液体に対して透過性であるが、しかし細胞に対 しては非透過性である底面からなる細胞培養のための支持体において、C)穿孔 の内径が50μm〜1000μmの範囲内にあユニしユd)細 の付着を する 底面が選択されていることを特徴とする。細胞培養のための支持体。
2、穿孔の内径が150μm〜400μmの範囲内にある、請求項1記載の支持 体。
3、生理学的細胞培養のための穿孔の深今が50μm〜300μmの範囲内にあ る、請求項1*たは2に記載の支持体。
4、非生理学的細胞培養のための穿孔の深さが300μm−1000μmの範囲 内にある。請求項1または2に記載の支持体。
5、板状の物体の自由で底面によって覆われていない側のウェブの幅が15μm 〜115μmの範囲内にある、請求項1から4までのいずれか1項に記載の支持 体。
6、底面が壁によって互いに分離された開口を有する格子である、請求項1から 5*でのいずれか1項に記載の支持体。
7、格子の壁が最大で20μmの厚さであり、かつ開口が最大で5μmの内径を 有する、請求項6記載の支持体。
8、作用物質として透過性の材料を特徴する請求項lから7までのいずれか1項 に記載の支持体。
9、支持体が顕微鏡用の載せガラス内に組み込まれている、請求項8記載の支持 体。
フロントページの続き (72)発明者 デルティンガー、ヘルマンドイツ連邦共和国 D−6900ハ イデルベルク ゲレシュトラーセ 80 (72)発明者 シューベルト、クラウスドイツ連邦共和国 D−7500カー ルスルーエ 41 ガイガースベルガーシュトラーセ図 (72)発明者 ビーア、ヴイルヘルムドイツ連邦共和国 D−7514エゲン シュタインーレオポルツハーフェン グラーベナー ヴエーク 10 (72)発明者 シャラー、トーマス ドイツ連邦共和国 D−7504ヴアインガルテン ヘーエフェルトシュトラー セ 26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.a)格子状に配置された、互いにウェブによって分離された穿孔を有する板 状物体およびb)穿孔の片側を閉鎖している、液体に対して透過性であるが、し かし細胞に対しては非透過性である底面からなる細胞培養のための支持体におい て、c)穿孔の内径が50μm〜1000μmの範囲内にあることを特徴とする 、細胞培養のための支持体。
  2. 2.穿孔の内径が150μm〜400μmの範囲内にある、請求項1記載の支持 体。
  3. 3.生理学的細胞培養のための穿孔の深さが50μm〜300μmの範囲内にあ る、請求項1または2に記載の支持体。
  4. 4.非生理学的細胞培養のための穿孔の深さが300μm〜1000μmの範囲 内にある、請求項1または2に記載の支持体。
  5. 5.板状の物体の自由で底面によって覆われていない側のウェブの幅が15μm 〜115μmの範囲内にある、請求項1から4までのいずれか1項に記載の支持 体。
  6. 6.底面が壁によって互いに分離された開口を有する格子である、請求項1から 5までのいずれか1項に記数の支持体。
  7. 7.格子の壁が最大で20μmの厚さであり、かつ開口が最大で5μmの内径を 有する、請求項6記載の支持体。
  8. 8.作用物質として透過性の材料を使用する、請求項1から7までのいずれか1 項に記載の支持体。
  9. 9.支持体が顕微鏡用の載せガラス内に組み込まれている、請求項8記載の支持 体。
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