JPH0650657Y2 - 継手用シールカバー - Google Patents

継手用シールカバー

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JPH0650657Y2
JPH0650657Y2 JP5761789U JP5761789U JPH0650657Y2 JP H0650657 Y2 JPH0650657 Y2 JP H0650657Y2 JP 5761789 U JP5761789 U JP 5761789U JP 5761789 U JP5761789 U JP 5761789U JP H0650657 Y2 JPH0650657 Y2 JP H0650657Y2
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JP
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spherical
seal
seal cover
sliding portion
joint according
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JP5761789U
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公志 奥山
雅博 白石
崇 宮崎
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エヌオーケー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、継手に用いられるシールカバーに関し、特
に、自動車の枢動系におけるリア用として開発されたも
のである。
〔従来の技術と考案が解決しようとする課題〕
近年、この種のシールカバーとして、複数の球面殻をつ
かったアルマジロ型のものが提案されているが(特開昭
62-200024号)、この従来技術には、45度前後の大きな
作動角を得るために構造が複雑なものとなっている、積
極的な対策が施こされていないことから摺動部分の潤滑
が不足しがちである、不十分な対策しか施こされていな
いことから外部の汚水や塵埃が侵入し易くまた潤滑剤が
洩れ易い、などの問題があり、更に球面殻が非可撓性で
あることに伴って2軸が偏心(予定された関節状動作と
は区別されるものである)したときに円滑な摺動動作が
確保されにくい問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は以上の点に鑑み、上記従来技術に残された問題
を解消することを目的とするもので、この目的を達成す
るため、第1請求項に示すように、入力軸と出力軸とを
互いに関節状に動けるように接続した継手であって外面
を球面状としたアウターレースを前記一方の軸に接続し
てなるものに外挿されるシールカバーにおいて、略椀状
を呈する球面殻本体の大径側の一端部近傍に前記アウタ
ーレースの球状外面と摺動する球状内面を有する摺動部
を設け、小径側の他端部に前記他方の軸に外挿嵌着され
る固定部を設けた非可撓材製の球面殻と、前記球面殻本
体の一端部近傍の前記摺動部の外端面側に配置されたシ
ール部とよりなる継手用シールカバーを提供するもので
ある。
球面殻本体、摺動部およびシール部の3者の関係につい
ては、次の3通りの態様が考えられる。すなわち、第1
に、該3者をそれぞれ別の部品としてこれらの部品を気
密的に組み合わせるものとする(第2請求項)。第2
に、前記3者を非可撓材によって一体成形するものとす
る(第3請求項)。第3に、球面殻本体と摺動部を非可
撓材によって一体成形してこれに別部品としたシール部
を気密的に組み合わせる(第4請求項)。
潤滑性の向上については、次の特徴を有している。すな
わち、第1に、球面殻本体の他端部側の内面を摺動部の
球状内面と略面一になるように設定して、球面殻本体の
内面を遠心力によって流れる潤滑剤がそのまま摺動部分
に入り易いようにする(第5請求項)。第2に、摺動部
の球状内面とアウターレースの球状外面の少なくとも一
方に凹凸を設けて、潤滑剤が貯留し易いようにする(第
6請求項)。摺動部の内面に設ける凹凸としては放射状
に配置された多数の溝、アウターレースの外面に設ける
凹凸としては加工上の表面粗さをそれぞれの一例として
挙げることができ、微細な凹凸を設定するだけで充分な
潤滑効果を得ることができる(第7、8請求項)。第3
に、摺動部の球状内面の両端縁およびアウターレースの
球状外面の端縁のそれぞれにアール加工を施し、尖端縁
による所謂スクレーパ現象を防止して潤滑剤が摺動部分
に入り易いようにする(第9請求項)。これらの対策は
それぞれ単独でも効果があるが、幾つかを組み合わせれ
ば一層有効なものとなる。
シール性の向上については、次の特徴を有している。す
なわち、第1に、前記シール部をシール能力に優れたリ
ップシールタイプとし、更にリップの前面にスクレーパ
を取り付けてアウターレースに付着した異物を掻き落と
す(第10請求項)。更に前記スクレーパの前面に不織布
製のフィルタを取り付けて細かな異物をフィルタ内に収
着させる(第11請求項)。第2に、球面殻本体の固定部
すなわち他方の軸に対する外挿嵌着部分にリップシール
を設けて該部方面のシール性を向上させる(第12請求
項)。
偏心時における追随性の向上については、第13請求項に
示すように、球面殻本体の他端部近傍部分に変形し易い
環状の薄肉部を設けて、偏心を吸収することで対処して
いる。
〔作用〕
自動車の駆動系におけるリア用の継手部分は、ハンドル
操作に伴ってタイヤが転向するフロント側と違って、入
力軸と出力軸の傾きが20度前後までに抑えられる。本考
案のシールカバーは、この点に着目して構造の簡素化を
達成したものであって、更に、上記したように、潤滑
性、シール性および追随性を向上させている。
〔実施例〕
つぎに本考案の幾つかの実施例を図面にしたがって説明
すると、各図において、(1)は入力軸、(2)は出力
軸、(3)は前記出力軸(2)に接続された等速回転継
手のアウターレースを示し、該アウターレース(3)は
球面状の外面(3a)を有している。
第1図に示したシールカバーは、大径側の一端部(4a)
を前記アウターレース(3)の外周に位置せしめ、小径
側の他端部(4b)を前記入力軸(1)に外挿嵌着(嵌め
殺し)した略椀状のシェル(4、球面殻本体)と、前記
シェル(4)の一端部(4a)近傍に気密的に嵌着され、
前記アウターレース(3)の球状外面(3a)に対して摺
動自在になる摺動部(5)と、前記摺動部(5)の外端
面側においてシェル(4)に気密的に嵌着されたシール
部(6)とをそれぞれ別の部品として有し、シェル
(4)の内部に潤滑剤を封入されている。軸孔付きの椀
状になるシェル(4)は各種の金属または樹脂などの非
可撓材、内面(5a)をアウターレース(3)の球状外面
(3a)に合わせて球面状に成形された摺動部(5)は耐
摩耗性に優れた各種の樹脂(ポリエステル系など)など
の非可撓材によって成形され、またシール部(6)はシ
ェル(4)に嵌着される取付環(7)にゴムリップ
(8、ウレタンまたはニトリルなど)を焼付接着されて
いる。
上記シールカバーは、第2図に示すように、入力軸
(1)と出力軸(2)が回転中に関節状に揺動動作する
のに伴って入力軸(1)側に追随して動くもので、自動
車駆動系のリア用継手に必要とされる20度前後の作動角
(θ)の全てをカバーできるようになっており、従来技
術に対して格段に構造を簡素化してコスト的に有利にな
っている。
第3図に示したシールカバーは、シェル(4)、摺動部
(5)およびシール部(6)を非可撓性を有する硬質の
樹脂やゴム(ウレタン)などによって一体成形したこと
を特徴とし、第1図のシールカバーに対して構造の一層
の簡素化を実現している。シール部(6)にはリップシ
ールが用いられている。
第4図に示したシールカバーは、シェル(4)と摺動部
(5)を非可撓性を有する硬質の樹脂やゴム(ウレタ
ン)などによって一体成形し、これに別部品としたシー
ル部(6)を気密的に組み付けている。第1図のカバー
と第3図のカバーの中庸を図ったもので、シール部
(6)には取付環(7)付きのリップシールが用いられ
ている。
第1図、第3図および第4図のシールカバーに共通し
て、第5図に例示するように、シェル(4)の他端部
(4b)側の、摺動部(5)を包設していない部分の球状
内面(4c)を摺動部(5)の球状内面(5a)と略面一に
なるように略同径に設定すると、回転中、シェル(4)
の内面を遠心力によって矢示A方向に流れる潤滑剤がそ
のまま摺動部(5)とアウターレース(3)との摺動部
分に入り易くなり、該摺動部分の潤滑性を向上させるこ
とができる。但し、厳密に言うと、該部分は図示するよ
うに薄肉の、摺動を予定していない部分であるため、揺
動時、アウターレース(3)と直接接触しないように、
摺動部(5)の内径寸法より極く僅かに大きい方が望ま
しい。またシェル(4)の該部内径を小さくすると、シ
ェル(4)の内部容積を縮小して潤滑剤の封入量を減ら
すことができる。
また、摺動部(5)の球状内面(5a)とアウターレース
(3)の球状外面(3a)のうちの少なくとも一方に細か
な凹凸を付けると、該凹凸に潤滑剤が溜まって摩擦抵抗
が小さくなることから、摺動部分の潤滑性を向上させる
ことができる。凹凸の形状構成については特にこれを限
定するものではないが、摺動部(5)の球状内面(5a)
に設ける凹凸については、第6図に示すような、放射状
の多数の溝(9)が好ましく、またアウターレース
(3)については、第5図に示したように、球状外面
(3a)に表面粗さ(10)を付けるのが好ましい。
また、摺動部分の角縁となる、摺動部(5)の球状内面
(5a)の両端縁およびアウターレース(3)の球状外面
(3a)の端縁にそれぞれ全周に亘ってアール加工を施す
と、尖端縁による所謂スクレーパ現象を防止して摺動部
分の潤滑性を向上させることができる。アールの半径に
ついては、特にこれを限定するものではない。
リップシールは、一般に、自己増圧機能を有し、また偏
心に追随し易いものとして優れたシール性能を有してお
り、本考案はこの特徴を最大限活かすべくシール部
(6)の全てにリップシールを用いている。また第7図
および第8図に示すように、リップ(8)の前面に環状
のスクレーパ(11)を取り付けると、アウターレース
(3)の球状外面(3a)に付着した異物や潤滑剤凝固物
を掻き落とすことができ、更に、スグレーパ(11)の前
面に環状のフィルタ(12)を取り付けると細かな異物を
収着させることができる。スクレーパ(11)は相手材を
傷付けることのないよう比較的柔らかな真鍮などによっ
て成形し、またフィルタ(12)には収着能力に優れた不
織布を用いるのが好ましい。スクレーパ(11)には、回
転中、リップ(8)が遠心力によって拡がろうするのを
抑える効果もある。またリップシールには、リップ
(8)をシェル(4)に直接焼き付けるタイプのものを
使ってもよい。
第9図に示すように、シェル(4)の他端部(4b)の外
挿嵌着部分(固定部)にリップシールの一種である所謂
ヒゲシール(13)を付けると、該嵌着部分についてのシ
ール性を向上させることができる。
また同図に示すように、シェル(4)の他端部(4b)近
傍部分に1本または複数本の環状を呈する薄肉部(14)
を設けると、2軸(1)(2)が互いに偏心したときの
影響を一部に止めて当該カバーの摺動作動の円滑性を確
保することができる。すなわち、この円滑性は、入力軸
(1)側に固定されたシェル(4)がアウターレース
(3)に対して偏心しないようにすることで確保される
ものであるが、上記構造によれば、薄肉部(14)よりア
ウターレース(3)側の部分が該レース(3)に対して
偏心しにくくなり、これに伴って、円滑な作動を確保す
ることができるものである。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、自動車駆動系のリ
ア用継手部分に用いられるのに適した簡素な構造の製品
を提供することができ、併せて潤滑性、シール性および
追随性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例に係るシールカバーの装
着状態を示す断面図、第2図は同カバーの作動状態を示
す断面図、第3図ないし第5図はそれぞれ本考案の他の
実施例に係るシールカバーの装着状態を示す断面図、第
6図は摺動部の断面図、第7図および第8図はそれぞれ
シール部の拡大断面図、第9図はシェルの嵌着部分の拡
大断面図である。 (1)……入力軸、(2)……出力軸 (3)……アウターレース、(3a)……球状外面 (4)……シエル、(4a)……シェルの一端部(大径
側) (4b)……シェルの他端部(小径側)、(5)……摺動
部 (4c)(5a)……球状内面、(6)……シール部 (7)……取付環、(8)……リップ、(9)……溝 (10)……表面粗さ、(11)……スクレーパ (12)……フィルタ、(13)……ヒゲシール、(14)…
…薄肉部

Claims (13)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸と出力軸とを互いに関節状に動ける
    ように接続した継手であって外面を球面状としたアウタ
    ーレースを前記一方の軸に接続してなるものに外挿され
    るシールカバーにおいて、略椀状を呈する球面殻本体の
    大径側の一端部近傍に前記アウターレースの球状外面と
    摺動する球状内面を有する摺動部を設け、小径側の他端
    部に前記他方の軸に外挿嵌着される固定部を設けた非可
    撓材製の球面殻と、前記球面殻本体の一端部近傍の前記
    摺動部の外端面側に配置されたシール部とよりなること
    を特徴とする継手用シールカバー。
  2. 【請求項2】前記球面殻本体、摺動部およびシール部が
    それぞれ別の部品であって、これらの部品が気密的に組
    み合わされていることを特徴とする第1項記載の継手用
    シールカバー。
  3. 【請求項3】前記球面殻本体、摺動部およびシール部が
    非可撓材によって一体成形されていることを特徴とする
    第1項記載の継手用シールカバー。
  4. 【請求項4】前記球面殻本体と摺動部が非可撓材によっ
    て一体成形され、これに別部品としたシール部が気密的
    に組み合わされていることを特徴とする第1項記載の継
    手用シールカバー。
  5. 【請求項5】前記球面殻本体の、摺動部を包設していな
    い他端部側の内面が前記摺動部の球状内面と略面一にな
    るように設定されていることを特徴とする第1項記載の
    継手用シールカバー。
  6. 【請求項6】前記摺動部の球状内面と前記アウターレー
    スの球状外面の少なくとも一方に、潤滑剤を保持するた
    めの凹凸が設けられていることを特徴とする第1項記載
    の継手用シールカバー。
  7. 【請求項7】前記摺動部の球状内面に設けた凹凸が放射
    状に配置された多数の溝であることを特徴とする第6項
    記載の継手用シールカバー。
  8. 【請求項8】前記アウターレースの球状外面に設けた凹
    凸が前記球状外面における表面粗さによって構成されて
    いることを特徴とする第6項記載の継手用シールカバ
    ー。
  9. 【請求項9】前記摺動部の球状内面の両端縁および前記
    アウターレースの球状外面の端縁のそれぞれにアール加
    工が施こされていることを特徴とする第1項記載の継手
    用シールカバー。
  10. 【請求項10】前記シール部がリップを備えたリップシ
    ールであり、前記リップの前面にスクレーパが取り付け
    られていることを特徴とする第1項記載の継手用シール
    カバー。
  11. 【請求項11】前記スクレーパの前面に、更に不織布製
    のフィルタが取り付けられていることを特徴とする第10
    項記載の継手用シールカバー。
  12. 【請求項12】前記球面殻本体の固定部にリップシール
    が一体成形されていることを特徴とする第1項記載の継
    手用シールカバー。
  13. 【請求項13】前記球面殻本体の他端部近傍部分に、変
    形し易い環状の薄肉部が設けられていることを特徴とす
    る第1項記載の継手用シールカバー。
JP5761789U 1989-05-19 1989-05-19 継手用シールカバー Expired - Lifetime JPH0650657Y2 (ja)

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JPH02150418U JPH02150418U (ja) 1990-12-26
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