JPH06502848A - イミドエステル架橋ヘモグロビン組成物 - Google Patents

イミドエステル架橋ヘモグロビン組成物

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JPH06502848A
JPH06502848A JP3516187A JP51618791A JPH06502848A JP H06502848 A JPH06502848 A JP H06502848A JP 3516187 A JP3516187 A JP 3516187A JP 51618791 A JP51618791 A JP 51618791A JP H06502848 A JPH06502848 A JP H06502848A
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マーティン,ヨセフ・パトリック,ジュニア
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ジ・アップジョン・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イミドエステル架橋ヘモグロビン組成物発明の背景 本発明は、ヒトおよび動物における輸液用血液代替品として、または酸素輸送流 体として適当な精製架橋ヘモグロビン生成物の新規製法に指向される。本架橋ヘ モグロビン生成物は、含有する細菌エンドトキソンおよびホスホリピドが非常に 低レベルである点で実質的に汚染物が無い。
ヘモグロビンの構造および機能は総括されている(ブン・エイチ・エフおよびビ イ・シイ・フォーゲット(Bunn、 H,F、 、 and B、 G、 F orget)、ヘモグロビン:モレキュラー、ジェネティック・アンド・クリニ カル・アスペクツ(Hemoglobin :Mo1ecular。
Genetic and C11nical Aspects)、ダブリュー・ ビイ・ソーンダーズ・カンパニー (f、B、5aunders Compan y)、フィラデルフィア、690頁(1986))、哺乳類ヘモグロビンは2つ の異なるタイプのサブユニットαおよびβを各々2つ含有する四量体である。各 サブユニットは分子量約16000であって、中央に鉄原子を有するヘム基を含 有する。蛋白部分またはグロビンは該ヘム鉄を第一鉄還元状態に保持するように 機能し、かくして、ヘモグロビン分子は可逆的に酸素に結合できる。
哺乳動物ヘモグロビンは、静的な四量体、すなわち、分子量64−68000の 単一の蛋白種と考えるべきでない。そうではなく、非共有結合によって連結され たサブユニットからなり、単量体−二量体および二量体−四量体相互作用の関与 する動的平衡にて存在する。いずれの時点においても、ヘモグロビンは約160 00の分子量の単量体、分子量32000の二量体、および四量体のある割合か らなる。溶液中の単量体、二量体、および四量体種の分布はヘモグロビン濃度、 ヘモグロビンのリガンド状態、ならびにそれが含まれる溶液のpHおよび塩組成 に依存する。
哺乳動物ヘモグロビンは赤血球細胞内に含有されている。哺乳動物では、この特 殊化細胞は成熟の過程でその核を喪失し、非常に低濃度の他の蛋白を含有するヘ モグロビンの檜にすぎない。ヘモグロビンはいくつかの理由で循環赤血球に含ま れる。とりわけ、もしヘモグロビンが細胞中になくて溶液中で自由に循環される ならば、毛細血管壁、腎臓および他の部位を通じる経路によって循環から容易に 排出されてしまうであろう。ある種の無を椎動物はこの問題を、大き過ぎて毛細 血管および腎臓のネフロンを通過できない百方もの分子量を有するポリマーヘモ グロビンをつくることによって解決している。赤血球細胞によって供される他の 機能は、ヘモグロビン分子を蛋白分解性血清蛋白から保護し、ヘモグロビン機能 に適したイオンバランスを維持し、ヘム鉄を還元(機能的)状態に維持する酵素 を供し、およびアロステリックエフェクター分子の存在を制御するために保護環 境を形成している。
ヒトにおける血液代替品輸液用の明確な無間質ヘモグロビン溶液を生産しようと する多(の努力がなされてきた(ペンネル・アール・ビイおよびダブリュー・イ ー・スミス(Pennell、 R,B、 、 and f、 E、 5w1t h)、ヘモグロビンの安定化溶液の調製(Preparation of 5t abilized 5olutions of he+*oglobin)、ブ ラッド(Blooпj 4 : 380−385 (1949);ラビネール・ニス・エフ、ヘルパート ・ジェイ・アール、ロバス・エイチ、およびエル・エイチ・フリートマン(Re biner、 S。
F、 、 l1elbert、 J、 R,、Lopas、■、 、 and  L、 H,Friedman)、血漿展剤として用いる無間■w モグロビン溶液の評価(Evaluation of a strom−fre e hemoglobin 5olutions foruse of as  a plasma expander) 、ジャーナル・オブ・エクスペリメン タル・メディシン(J、 Exp、 l1ed、 )、126 :1127−1 142 (1967);クリステンセン・ニス・エム、メディナ・エフ、ウィン スロウ・アール・ダブリュー、スネル・ニス・エム、ゼグナ・エイ、およびエム ・エイ・マリニ(Christensen、 S。
M、 、 Medina、 F、 、 Winslow、 R,W、 、 5n ell、 S、麗、 、 Zegna、 A、 、 andA 1.^」ari ni) 、血液代替 品として使用可能なヒト・ヘモグロビンAOの調製(Preparation  of humanhemoglobin A6 for possible u se as a blood 5ubstitute)、ジャーナルφオブ傷バ イオケミカル・アンド・バイオフィジカル・メソッズ(J、 Biochem、  Biophys。
11eth、 ) 1ヱ:143−154 (1988);およびフエオラ・エ ム、ゴンザレス・エイチ、カニザロ・ビイ・シイ、ビンガム・ディおよびビイ・ ペリマン(Feola。
麗、 Gonzales、 [1,、Can1zaro、 P、 C,、Bin gham、 D、 、 and P、 Periman)、潔t代替品として のウシ無間質ヘモグロビン溶液の開発(Development of a b ovine stroma−freehemoglobin 5olution s as a blorxl 5ubstitute)、サージ・ギン・オブス ト(Surg。
Gyn、0bst、)157 : 399−408 (1083) ) 、これ らの溶液はヘモグロビンを無修飾状態で含有し、該ヘモグロビンはそのサブユニ ットに自由に解離する。
無修飾ヘモグロビンの注入は循環からのヘモグロビンの急速な排出に導く。加え て、無修飾ヘモグロビンの注入は腎毒性を含めた身体内の不都合な影響を宿主に 与えると報告されている。無修飾ヘモグロビンに関連する腎毒性は、米国食糧お よび医薬品局の生物学的評価および調査センターをして、無修飾ヘモグロビンは ヘモグロビンベースの酸素担体に存在させるべきでないと表明させしめた。
ヘモグロビンのポリペプチド鎖間に共有結合化学架橋を形成させることによって ヘモグロビン溶液を安定化させることを記載する多くの報告がある(ラウシュ・ シイ・ダブリューおよびエム・フェオラ(Rausch、 C,L 、 and  M、 Feola)、過剰純粋半合成血液代替品(Extra pure s emi−synthetic blood 5ubstitute)、国際特許 出願PCT/US87102967、国際公開番号WO/88103408.1 988年5月19日:ポンハード、ケイ、およびエフ・コセ(Bonhard、  K、 、 and。
N、 Kothe)、延長された貯蔵期間および高酸素輸送能力を有する架橋ヘ モグロビンおよびその製法(Cross−1inkecl hemoglobi n of extended 5helf 1ife and hig■ oxygen transport capacity and proces s for preparing sa+*e)、米国特許謔S 777244号:ブッキイ・イー、ラジンス力・エイ、ウルバイティス、ビイ。
およびシイ・フロンティセル(Bucci E、 、 Razynska、 A 、 、 Urbaitis、 B、 、 and C。
Fronticelli)、モノ−(5,5−ジブロモサリチル)フマラートを 持つヒト・ヘモグロビンの偽架橋(Pseudo cross−1ink of  hua+an hemoglobin with mono−(3,5−di bro+mosal 1cyl )fumarate)、ジャーナル・オブ・バ イオロジカル・ケミストリ第4001200号)。
情報の開示 架橋ヘモグロビン組成物は米国特許第4001.200号;第4011401号 :第4053590号;および第4061736号に記載されている。引き続い ての精製により工夫を凝らした形態の架橋ヘモグロビンは米国特許第48573 636号に開示されている。
ウシ・ヘモグロビンの調製および架橋はフエオラ・エム、ゴンザレス・エイチ、 カニザロ・ビイ・シイ、ビンガム、ディおよびビイ・ペリマン(Feola、  M、 。
Gonzales、 H,、Can1zaro、 P、 C,、Bingham 、 D、 and P、 Periman)、血液代替品と■■■E シ無間質ヘモグロビン溶液の開発(Develop+oent of a bo vine stroma−freehemoglobin 5olutions  as a blood 5ubstitute)、サージ・ギン・オブスト( Surg。
Gyn、 0bst、 ) 15ユニ399−408 (1083)および国際 特許出願P CT/US 87102967、国際公開番号WO/ 88 /  03408.1988年5月19日。
正常ヒト・ヘモグロビン(HbA)および鎌状細胞ヘモグロビン(HbS)との ジメチルアシビミダートの反応はプレセ・シイ・エフおよびイー・エル・アマ( Plese、 C,F、 、 and E、 L、^+ua)、ヘモグロビンお よび修飾ヘモグロビンにおけるアロステリックR−T変換のプローブとしての円 二色性(Circular dichroism asa probe of  the allosteric R−T transformation in  hemoglobins and@modified hemoglobins) (1977) ) o米国特許第3925344号 (1975)は、血漿蛋白物質または血漿展剤を調製するためのイミドエステル での架橋ヘモグロビンを開示しているが、この物質は酸素輸送流体としては適当 でない。ペンナスールーダス、アール、ヘス、アール・エイチ、メンツアー、ダ ブリュー・シイ。
およびビイーzイチ・ルピン(Pennathur−Das、 R,、Elea th、 R,H,、1lentzer、 f、 C,、an■ B、 H,Lubin) rヘモグロビンSのジメチルアジピミダートでの修飾 、性質を変化させる個々の反応サブユニー7トの寄与(Modication  of hemoglobin S withdimethyl adipimi cate Contribution of 1ndividual reac ted 5ubunit刀@t。
changes in properties)J 、ビオノミ力・工・ビオフ ィジ力・アクタ(Biochii。
Biophys、Acta)704 : 389 397(1982)によって 報告されているごとく、イミドエステル(DMA)での架橋は、酸素輸送および その放出を不適当にし、ているヘモグロビンの酸素親和性を増大させた。ペンナ スールーダス、アール。
ピッケリー・エル・イー、メンツェル、ダブリュー、およびビイ・エイチ・ルピ ン(Pennathur−Das、 R,、Viekeryル、E、 、 Me ntzer、 W、 、 and B、 H,Lubin)Aヘモグロビ ンAのジメチルアシビミダートでの修飾、酸素親和性を変化させる個々の反応サ ブユニットの寄与(Modication of hemoglobin A  with dimethyl adipimicateContributio n of 1ndividua1. reacted 5ubunits to  changes in oxyg■■ かくして、ヘモグロビンを安定にし、四量体形態または四量体多重体が優位であ るが、有効に酸素を輸送し次いでそれを生きている生物体の細胞に効果的に放出 するのに十分なほど低いp50または酸素親和性をなお有する架橋ヘモグロビン の製法を見い出すのが望ましい。また、分子量は優位にヘモグロビンの四量体形 態である少なくとも64000で、64000未満、すなわち二量体または単量 体形態がほとんどないし全くなく、哺乳動物生物体でコンブリメント(comp li+eent)活性化を引き起こすのに十分なくらい大きな分子となり得る6 4000を大きく超えるのがほとんどないしは全くないことが重要である。従っ て、かかる重合法の開発は、酸素輸送代替品を首尾よ(見付は出すために非常に 望ましい。
発明の概要 第1の態様において、本発明は、酸素を生細胞に輸送および放出できる安定な架 橋ヘモグロビン組成物である。該ヘモグロビンは実質的に不純物がなく、イミド エステルで架橋しており、それにより、該ヘモグロビンは優位に四量体およびよ り大きな形態で存在する。ヘモグロビンを架橋させるのに好ましいイミドエステ ルはジメチルアシビミダートまたはジメチルスペルイミダートである。優位に四 量体またはより大きな形態であるヘモグロビンは、架橋ヘモグロビンの少なくと も80%が少なくとも64000ダルトンの分子量を有し、より好ましくは架橋 ヘモグロビンの少な(とも90ないし95%が少なくとも64000ダルトンの 分子量を有すると解釈できる。加えて、イミドエステル架橋ヘモグロビンは通常 の架橋法と比べてメトヘモグロビンに対して非常に安定で、少なくとも13++ aHgの酸素親和性p50を有する。
また、該架橋ヘモグロビン組成物は治療されるべき哺乳動物への輸液または注射 を容易とするための、または分析、移植または実験室で用いる酸素担持流体とし て使用するための医薬上許容される担体媒質を包含できる。典型的な医薬上許容 される担体媒質は精製水または生理食塩水を包含し得る。
もう1つの態様において、本発明は、a)@乳動物血液を収集し、b)赤血球細 胞を収集血液から分離し、赤血球細胞を洗浄し、C)洗浄赤血球細胞を溶解し、 d)該溶解血液細胞を遠心してヘモグロビンの溶解物を得、e)陰イオンまたは 陽イオン交換クロマトグラフィーによって該溶解物を精製し、f)クロマトグラ フィーから得られた溶出溶解物を限外濾過またはミクロ濾過を行い、次いでg) イミドエステルで精製ヘモグロビンを架橋して優位に四量体形態で存在するヘモ グロビンを得ることを特徴とする架橋ヘモグロビン組成物の製法である。
赤血球細胞の溶解は低浸透圧ショックで行うことができる。限外濾過は、典型的 には、300000分子量膜で行い1ミクロ濾過は、典型的には、約0.025 ないし約0.040ミクロンのフィルターで行う。別法として、イミドエステル での架橋工程(g)は、工11 (d)で得られたヘモグロビンの溶解の後に行 うことができ、それにより、工程(e)は架橋ヘモグロビンの精製で始まる。該 方法はさらに、精製した架橋ヘモグロビンをサイズ排除に付して低分子量ヘモグ ロビン−(64000ダルトン未満)を除去する工程(h)を包含することがで きる。
典型的には、該サイズ排除は低圧サイズ排除クロマトグラフィーによる。
従って、本発明は、実質的にいずれの不純物も無く、かつ優位に四量体またはよ り大きな形態で存在し、それにより、グルタルアルデヒドを用いたごときより伝 統的な形態の架橋ヘモグロビンよりも改良された対酸化安定性を有するイミドエ ステル架橋ヘモグロビン組成物を記載する。該ヘモグロビン組成物は少な(とも 64000ダルトンの優位分子量を有し、改善された架橋安定性を有する。該ヘ モグロビンは哺乳動物用の血液酸素輸送代替品として、あるいは一般的に酸素輸 送流体として使用するのに適する。
発明の詳細な記載 本発明は、輸液治療剤として使用するのにヘモグロビンを架橋するのに使用され たことがないある種のイミドエステルにてヘモグロビンを精製し架橋する方法を 記載する。これらの二官能性イミドエステル架橋剤は、とりわ広ジメチルアジピ ミダートおよびジメチルスペルイミダートを包含する。過去に使用されてきたヘ モグロビン架橋剤よりもこれらの架橋剤を用いるのは有利である。狭い分子量分 布および酸素の適当な輸送を実現する特定の反応条件が見い出された。
ノメチルアジピミダートおよびジメチルスペルイミダートのごときイミドエステ ルは、温和な条件下で蛋白と特異的かつ迅速に反応する二官能性架橋剤である。
安定なアミジンアダクツはりシン残基のイプシロン−アミノ基とポリペプチド鎖 のアミノ末端アミンとで形成される(ウォルド・エフ(Void、 F、 X  1972 )、二官能性試薬(Bifunetional reagents)  :メソッズ・イン・エンザイモロジ−(Methods in Enz、)2 5:623−651 ;ペーターズ、ケイ、およびエフ・エム・リチャーズ(P eters、 K、 、 and Richars) (i 977 )、化学 架橋剤および膜構造の研究における問題点(Chemical cross−1 inking agent and problems in 5tudies  o■ membrane 5tructure)、アヌ瞭しブーくイオケム(^nn、  Rev、 Biochem、 ) 46 : 523−551)。典型的には 、架橋剤はヘモグロビンサブユニット当たり1−27ミノ基と反応する。ヒト・ ヘモグロビンの四量体形態を安定化させる2つのベータ鎖リシン残基(ベーター 82)の間でいくらかの架橋が起こる。ジメチルアジピミダートはヘモグロビン Sについての抗鎌状赤血球化剤として研究されてきた(ルピン・ビイ・エイチ、 ベナ・ブイ、メンツェル、ダブリュー・シイ、ブムン・イー、ブラッドレイ、テ ィ・ビイ、およびエル・バッカー(Lubin、 B、 B、 、 Pena。
V、、11entzer、 W、C,、Bymun、 E、 、 Bradle y、T、 B、、and L、Paeker) (1975jジメチル アジピミダート 新しい抗鎌状赤血球化剤、ブロンーディングズ・オブ・ナショ ナル・アカデミ−・オブ・サイエンシズ(Proc、 Natl。Acad、S ci、)USA72 : 43−46)。ベーター82リシンの修飾はHbSの 脱酸素形態のコンフォメーンヨンを変化させ、か(して、その結晶化またはゲル 化を妨げる。結晶化は、害化された赤血球細胞で観察される鎌状赤血球化現象に ついての分子の基礎となる。架橋剤によるベーター82リジンの修飾には鎌状赤 血球化を妨げる必要があるが、ヘモグロビン四量体内では2つのベーター82リ シンの現実の架橋はない。本発明では、ベータ−82リジン間にサブユニット間 架橋を導入することによって引き起こされる安定化された四量体、および別々の 安定化されたヘモグロビン四量体のイプシロン−アミノ基間に分子間架橋を導入 することによって引き起こされた安定化された四量体の高分子量集合体を共に形 成させることを意図して、ウシ・ヘモグロビンに対してジメチルアシビミダート を用いる。
イミドエステル、特にジメチルアジピミダートでのヘモグロビン架橋には利点が 2つあり:まず、架橋は分子量64000の四量体ヘモグロビンの32000分 子量二量体へ0解離を遅延させる。非修飾ヘモグロビンにおいて、四量体および 二量体種は動的平衡にある。イミドエステルでの架橋による四量体ヘモグロビン の安定化は、実質的に、糸球体嚢の膜を横切る濾過を妨げることによって、ヘモ グロビンが細尿管に入って行くのを減少させる。
第2に、架橋の結果、ヘモグロビン四量体の高分子量オリゴマーが形成され、こ れは、腎濾過に対して極度に抵抗性であり、非修飾ヘモグロビンまたは架橋剤グ ルタルアルデヒドで修飾したヘモグロビンいずれよりも生理学的温度における酸 化に対してより安定である。
ジメチルアジビミダートは比較的安価な試薬であり、大量に入手可能である。
ジメチルアジビミダートを利用する架橋プロセスは、スケールアップの助けとな る。
種々の形態のウシ・ヘモグロビンの酸素結合特性を測定し、表Iに掲げる。
P2Oは利用可能なサイトの50%が結合酸素を有する時点での酸素分圧である 。
ヒル係数またはn値は、酸素結合サイト間の協同性を表示し、高n値は高協同性 を示す。P2O値はヘモグロビン溶液の酸素添加の間および脱酸素の間に測定し た。平均P2O値は、ジメヂルアジピミダート架橋ヘモグロビン(:ついては1 3゜511IMIl1g1グルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンについては14 .25mM [jg、非修飾ウソ・ヘモグロビンについては23.75DIM  jigであった。イミドエステルまたはグルタルアルデヒドで過度の架橋が行わ れた場合は、二わらのヘモグロビンについてのp50値は大いに増大した。また 、イミドエステルおよびグルタルアルデヒド双方につき、ヘモグロビンの架橋は その協同性を減少させ、グルタルアルデヒド処理試料ではより大きな減少が観察 された。
種々の架橋ヘモグロビンの安定性を比較したところ、複数のイミドエステル型が 優れた安定性を有することが示された。従って、後記する適当な架橋手法下では 、安定性および酸素親和性を考慮すると、該・イミドエステルから良好な酸素輸 送ヘモグロビンが得られた。
36−37℃のインキュベーションにおいて、ジメチルアジビミダート架橋、グ ルタルアルデヒド架橋、および非修飾ヘモグロビン試料は、インキュベーション の開始時に各々25%、8.0%および3.5%のメトヘモグロビンを含有して いた。36−37℃における5時間後、メトヘモグロビンのバーセン]・は、各 々、ジメチルアシビミダート架橋、グルタルアルデヒド架橋、および非修飾ウシ ・ヘモグロビン試料について8.9%、44.4%および8%であった。24時 間後、メトヘモグロビン濃度は、各々、ジメチルアジピミダート架橋、グルタル アルデヒド架橋、および非修飾ウシ・ヘモグロビン試料について24.1.87 .9および42%であった。48時間後、ジメチルアジピミダート架橋および非 架橋ウシ・ヘモグロビン試料についてのメトヘモグロビン濃度は、各々、46. 5%および68%であった。ジメチルアジピミダート架橋ヘモグロビンは非修飾 ヘモグロビンよりもメトヘモグロビン形成に対して安定であった。文献では、グ ルタルアルデヒド架橋ヒト・ヘモグロビンは非修飾ヒト・ヘモグロビンの4倍の 速度で自動酸化することが報告されたいる。従って、DMA架橋ヘモグロビンが 非修飾ヘモグロビンよりも安定であることは予期せぬことであった。
非修飾ウシ・ヘモグロビンの自動酸化に対する安定性ならびにジメチルアシビミ ダート架橋およびグルタルアルデヒド架橋ウシ・ヘモグロビンの自動酸化に対す る安定性も、前記したのと同一のリン酸緩衝液中、4℃にて52日間インキュベ ーションした後に測定した。28日後、ジメチルアジピミダート架橋ウシ・ヘモ グロビンでは2.5%から9.6%メトヘモグロビンまで増加した。同期間にわ たって、グルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンでは8.0%から23.5%メト ヘモグロビンまで増加した。52日後に測定すると、ジメチルアジビミダート架 橋ヘモグロビンは14.3%メトヘモグロビンを含有していたのに対し、37日 後に非修飾ウシ・ヘモグロビンは16.3%メトヘモグロビンを含有していた。
37℃インキュベーションにおけるごとく、ジメチルアシビミダート架橋ヘモグ ロビンは、グルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンまたは非修飾ウシ・ヘモグロビ ンよりも有意に安定であった。
1の態様において、本発明は、ジメチルアジビミダートを含めたイミドエステル での架橋後において、ウシ・ヘモグロビンを含めた哺乳動物ヘモグロビンの安定 性増強に関する。本明細書中にて、哺乳動物ヘモグロビンの安定性は、特別の反 応条件下で、イミドエステル、特にジメチルアジビミダートとの反応によって増 強できることを開示する。加えて、精製した哺乳動物ヘモグロビン、特にウシ・ ヘモグロビンの製法も開示する。該ヘモグロビンは実質的に不純物がなく、これ は、いずれの物質も、治療すべき哺乳動物に対していずれかの有害な効果を引き 起こす量で含有しないことを意味する。該ヘモグロビンは、架橋に先立ち、エン ドトキシン(例えば、ヘモグロビンの少なくとも40mg/ml濃度において0 .5EU/m1未満)、ホスホリピド、ウィルス、および他の非ヘモグロビン蛋 白が十分ないようにしておく。しかしながら、溶解ヘモグロビンの収集後にまず ヘモグロビンを架橋し、次いで、架橋ヘモグロビンを精製することも可能であり 、事実、この方法は大規模生産ではより効果的であり得る。精製し架橋したヘモ グロビンはヒトおよび哺乳動物への酸素輸送血液増量剤として適当である。
典型的には、本発明のヘモグロビンは、無菌条件下で哺乳動物血液を収集し、赤 血球細胞を洗浄し、赤血球細胞を溶解し、溶解物を遠心し、少な(とも3000 00分子量膜で限外濾過するか、あるいは0.025ないし約0.040ミクロ ンフィルターでミクロ濾過し、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー によって精製して精製ヘモグロビンを得、次いでイミドエステルで架橋し、所望 により、サイズ排除クロマトグラフィーまたは限外濾過を行っていずれの低分子 量ヘモグロビンも除去することによって調製する。別法として、該ヘモグロビン は遠心し溶解物を収集した後に架橋したものであってもよい。次いで、任意のサ イズ排除工程を含めて精製工程を行うことができる。
か(調製されたヘモグロビンは実質的に不純物がな(、優位に安定化四量体より なる。架橋ヘモグロビンを特徴付けるもう1つの方法は、それが優位に少なくと も64000の分子量分布を有すると陳述することである。本明細書中で用いる 「優位に」または「優位である」は、架橋ヘモグロビンの少なくとも80%、好 ましくは架橋ヘモグロビンの90ないし95%を意味する。
本発明の特別の酸素輸送ヘモグロビンを調製するために、種々の架橋反応パラメ ーターが特定化される。まず、塩素イオンおよび/または塩化ナトリウムの濃度 は、1mMトリス−HClないし50mMトリx−HCI+2.0M NaC1 の範囲にわたり、DMAでの(ウシ)ヘモグロビンの架橋度に顕著な効果を有す る。1および10mMトリス−HClにおいては、DMAの10回添加後、ヘモ グロビンの(各々)90.3%および72.2%は未重合のままであった。この 結果とは対照的に、50mMt−リス−HCl+Q、5.1.0、および2.0 MNaC1の存在下では、(各々)25.8.24.4、および20.7%が未 架橋のままであったに過ぎない。未重合ヘモグロビンの着実な減少、および高分 子量(>400000ダルトン)の増加が塩濃度の増加に伴って観察された。6 4−400000範囲におけるヘモグロビンの最高パーセントが、架橋を50m Mトリス−HClまたは50mMトリス−HC1+100mM NaC1いずれ かにて架橋を行ったときに観察された。
第2に、緩衝液のタイプが架橋に強い影響を与えることが示された。例えば、D MA架橋反応はグリシン−HCl、エタノールアミン−HCllおよびリン酸ナ トリウム+リジンを含有する溶液では余り進行しなかった。これらの緩衝液のタ イプでは、第一級アミの機能が架橋反応を抑制すると推定され、蛋白のN−末端 上のアミノ基およびそのリシン残基に対して第−義的に起こると考えられる。
最大群の架橋が2−アミノ−2−メチル−1−プロパツール緩衝液の存在下で観 察され、ヘモグロビンの23.4%のみが未架橋のままであった。明らかに、こ の緩衝液は第一級アミノ官能性も有する。DMA架橋効率の意味において次の4 種の緩衝液はトリス(トリス[ヒドロキシメチルコアミノメタン)、炭酸ナトリ ウム、CHES (2−[N−シクロへキシルアミノコエタンスルホン酸)、お よびCAPSO(3−[シクロへキシル−アミノコ−2−ヒドロキシ−1−プロ パンスルホン酸)であり;そのうち3種が第一級アミノ官能性を有する。対照的 に、CAPS (3−[シクロへキシルアミノコ−1−プロパンスルホン酸)は 架橋反応には良好な緩衝液ではなく、得られた生成物は27.2%架橋に過ぎな かった。
また、リン酸ナトリウムも架橋反応につき良好な選択でなかった。
第3に、pHはイミドエステル中でヘモグロビンを効果的に重合させるのに重要 な役割を果した。例えば、8.0未満のpH値においてDMAでヘモグロビンを 架橋させる試みは一般に不成功に終わった。pH8,0では、DMAの10回添 加後、ヘモグロビンに対するDMAの最終的な化学量論比は10に等しく、該ヘ モグロビンは122%架橋に過ぎなかった。架橋効率の増加はpH9,0,10 ,0および10.5で確認され、各々、58%、48%、および50%のみがD MA添加の最後において未架橋であった。しかしながら、データから、DMAと ヘモグロビンとの反応には、それを首尾よく行うためには、9またはそれを超え るpHが必要なことが明らかであった。
最後に、脱酸素ヘモグロビンは酸素添加ヘモグロビンよりも容易に架橋されるこ とが観察された。最適架橋のための前記重合条件を施した、未架橋ヘモグロビン を濾過するか、あるいはクロマトグラフィーに付して除いて、64000または それを超える分子量が得られ、次いで、さらに濾過を行うか、あるいはクロマト グラフィーに付して優位に64000分子量を得ることができる。従って、ヘモ グロビンの架橋の最適化は、優位に64000ないし300000分子量である 本酸素輸送物質の経済的かつ現実的調製を大いに容易とする。
架橋ヘモグロビンを調製した後、典型的には、それを、治療すべき哺乳動物に注 射または注入するのに適した医薬上許容される担体媒質に入れる。典型的な医薬 上許容される担体媒質は、商業的に入手可能な生理食塩水のごとき注射または注 入に適した生理学的に許容される塩溶液を包含できる。医薬上許容される担体は 、架橋ヘモグロビンに対して比較的不活性であり、かつ注射または注入すべき哺 乳動物に有害な効果を有しない種々の流体のいずれのものであってもよい。また 、適当な流体には、天然もしくは合成流体またはフルオロカーボン流体である他 の血液製品を包含させることもできる。一般に、本発明架橋ヘモグロビンは適当 な医薬担体と混合し、それにより、ヘモグロビン濃度は約40ないし約140m g/mlの適当な量で投与できる。
本発明を以下に各種々の工程および前記分子組成につき詳細に記載する。説明の ために精製、架橋および修飾を記載する特定の実施例ではウシ・ヘモグロビンを 使用するが、記載する方法はいずれの哺乳動物ヘモグロビンにも適用される。
しかしながら、ウシ・ヘモグロビンは酸素輸送に適する非常に高いp50値を有 する利点がある。
実施例1 血液の収集および赤血球細胞溶血物の調製アップ・ジョン社農業部門 に属する農場のホルスタン去勢牛から無菌的に血液を採取した。まず、電気バリ カンで各去勢牛の首から毛を剃った。次いで、剃った領域をヨウ素溶液に浸漬し た布タオルで拭い、続いて噴出ビンからの95%エタノールで洗浄した。エタノ ールを血液採取前に風乾した。滅菌し発熱因子のない0.5−1.0リツトルの 空の血液収集ビンに血液を採取した。適当量の滅菌ヘパリンナトリウム溶液を血 液収集に先立って各ビンに添加した。該ビンを充填後直ちに氷上に置き、氷で冷 しつつ実験室に輸送した。最初の実験では、2.5−5.0リツトルの血液を採 取した。
実験室では、微生物の増殖および汚染発熱因子形成を最少化するために氷上また は4℃いずれかですべての手順を行った。加えて、精製工程は粒子が低含量の濾 過空気を有するクリーン環境で行うべきである。ヘモグロビン精製の最初の工程 は血漿からの赤血球の分離、続いての塩溶液での赤血球の反復洗浄、および赤血 球細胞をベレットとするための遠心を含む。まず、全血を発熱因子のない0.5 リツトル遠心ビンに移し、400ORPM、4℃にて30−40分間遠心した。
赤血球細胞は遠心の間にベレットとなった。上澄み中の血漿を吸引除去した。赤 血球細胞を精製水1リツトル当たり塩化ナトリウム(NaC1)16グラムを含 有する水冷溶液に再懸濁した。この溶液を1.6%生理食塩水という。赤血球細 胞を滅菌した発熱因子のないガラスロッドを用いて撹拌するかあるいは遠心ビン を穏やかに反復倒置することによって再懸濁した。赤血球細胞を再懸濁した後、 11−000ORP、4℃にて30−40分間再遠心した。赤血球細胞を1.6 %生理食塩水に再懸濁し、1100OORP、4℃にて30−40分間再度遠心 した。赤血球細胞を、赤血球破壊または溶解に先立ち1.6%生理食塩水で合計 3回洗浄した。
細胞を洗浄した後、低浸透圧ショックによって以下のごとくに赤血球細胞を溶解 した。洗浄し、ベレット化した1容量の赤血球細胞に、水冷0.0025Mリン 酸ナトリウム緩衝液pH7,4の4倍容量を添加した。遠心ビンを穏やかに倒置 することによって赤血球細胞をこの希リン酸緩衝液に懸濁した。細胞が完全に懸 濁した後、赤血球細胞懸濁液を0〜4℃で1時間インキュベートし、続いて4℃ にてIooooRPMで30−90分間遠心した。遠心後、吸引によって上澄み 中のヘモグロビンを回収した。ある実験では、該プロトコルを以下のごとくに修 飾した。0〜4℃における0、0025Mリン酸ナトリウム緩衝液での1時間の インキュベーションの後、塩化ナトリウムの2,0M溶液を添加して、遠心前に 最終濃度0.2Mとした。溶液塩化ナトリウムの赤血球溶解物への添加は遠心の 後により清澄な上澄みを与えた。
溶血物を得るための遠心の後に仕上げ工程を含めることができる。セルロース、 ケイソウ土、ポリマー、またはシリカ誘導体いずれかである濾過助剤を撹拌しつ つ遠心溶血物に添加する。次いで、濾過助剤を濾過または遠心によって除去する 。
濾過除去での仕上げ工程の追加は、遠心によって完全には除去されないさらなる 間質断片、かくして、ホスホリピドを除去する。
赤血球細胞を溶解するための低浸透圧ショックに対する別法は、フレンチ・プレ スまたは大規模細胞ホネゲナイザーのごとき機械的破壊である。
4つの加工溶血物の発熱因子含量は、リムラス・アメポサイト・リソセイト(L isulus Amoebocyte Lysate) (LA L)発熱因子 テストによると1ml当たり0.05から0,2工ンドトキシン単位(EU)で 変動した。陰イオン交換または陽イオン交換クロマトグラフィーによる下降プロ セスにより最後の痕跡量エントドトキシンおよびホスホリピドが除去される。
実施例2−ウィルス含量の減少 ウシ血液がウィルスで汚染されている場合、ある量のウィルス負荷は低速度遠心 での赤血球の洗浄の間に除去される。もう1つのパーセントは溶血物の高速度遠 心で除去され、ベレット中に残存する。もう1つのアリコツトは仕上げ工程で除 去される。
ウィルス負荷のさらなる減少はミクロ濾過および/または限外濾過による。
0.025−0.040ミクロンフィルターでのミクロ濾過はほとんどのウィル スの力価を大いに減少させる。ポール・コーポレイション(Pail Corp oration)からのウルティポル(Ultipor) N 66ナイロン6 6ミクロ濾過カートリツジは0.04ミクロンの多孔度を有し、さらなる下降プ ロセスに先立って溶血物を濾過するのに使用される。加えて、要すれば、フィル トロン・コーポレイション(Filtron Corporation)からの 300000分子量カットオフ限外濾過膜が入手可能であり、それは、アミコン ・コーポレイション(Amicon Corporation)からのペリコン (Pellicon)生産規模限外濾過単位に挿入される。ヘモグロビンはこれ らの限外濾過およびミクロ濾過膜のすべてを自由に通過する一方、ある割合のウ ィルスは保持される。従って、これらの2つの濾過膜の組合せでウィルス負荷が 大いに減少される。これらのフィルタータイプの各々は低蛋白リテンシヨンを示 す。
濾過以外に、溶血物または濾過溶血物のウィルス含量は適当な洗剤、エチレンジ ニトリロテトラ酢酸、FDA−認可試薬トリニトロブチルホスフェート、または それらの添加物の組合せを添加することによって減少させることができる。
実施例3−ヘモグロビンのイオン交換クロマトグラフィー陰イオン交換クロマト グラフィーは哺乳動物ヘモグロビンの精製で広範囲に使用されてきた(ウィリア ムス・アール・シイ、ケイ・ツァイ(fillia■s、 R,C,、LTsa yX 1973 )、エチル・バイオケム(Anal、Biochem、)54  :137−45)。
適当なpHおよびイオン強度下で、ヘモグロビンは、交換体に結合するように陰 イオン交換体に適用できる。蛋白質性および非蛋白質性不純物はカラム展開の間 にヘモグロビンから除去される。また、ヘモグロビンが選択陰イオン交換樹脂に 対してほとんどまたは全く親和性を有しない条件を選択できる。これらの条件下 、不純物は後にカラムに残る。新たに調製した溶血物に存在する主要汚染物はホ スホリピド、上昇プロセス工程では除去されない可能性として残存するウィルス 、低レベルの細菌エンドトキシン、およびヘモグロビン以外の蛋白である。エン ドトキシン、ホスホリピド、および血漿蛋白はヘモグロビンよりもより負に荷電 しており、選択条件下で陰イオン交換体に高い親和性を呈するはずである。適当 な負荷および溶出条件下、陰イオン交換クロマトグラフィーはこれらの汚染物か らヘモグロビンを分割するのに有用である。加えて、陰イオン交換クロマトグラ フィーはさらにウィルス負荷を減少させる。
本発明者らは、ヘモグロビンの精製について3つの陰イオン交換クロマトグラフ ィーのプロトコルを利用した:上昇したpHでの結合および順次低下させるpH グラジェントでの溶出、上昇したpHでの結合および低pHの段階的グラジェン トでの溶出、およびヘモグロビンが陰イオン交換体に結合しないでカラムに保持 されなくて通過するpH条件下での負荷。本発明者らの実験のすべてはカラムモ ードで行ったが、はとんど同一の結果を与える同様のバッチ条件が開発できた。
これらの実験で利用する陰イオン交換体はファルマシア(Phara+acia )からのキュー−セファロース・ファスト・フロラ(Q−3epharose  Fast Flow)であったが、これらの手法は、第四級アミンおよびジエチ ルアミノエチル官能性を有するものを含めた蛋白精製で開発された商業的に入手 可能な多数の低圧ないし中圧陰イオン交換体で行えることが予測される。
陽イオン交換クロマトグラフィーもまた哺乳動物ヘモグロビンの精製で広範囲に 利用されてきた(ブッキイ、イー(Bucci、 E、 X 1981 )、ヒ ト・ヘモグロビンの単離鎖の調製(Preparation pf 1sola ted chains of human hemoglobin)、メソッズ ・イン・エンザイモロジ−(Meth、 in Enzymol、 )ヱ6:  97−106)、適当なpHおよびイオン強度下で、ヘモグロビンは、交換体に 結合するように陽イオン交換体に適用できる。ホスホリピドおよびエンドトキシ ン、ならびに血漿蛋白はヘモグロビンが結合する条件下では陽イオン交換体に対 してほとんど親和性を有しないであろう。適当な負荷および溶出条件下では、陽 イオン交換クロマトグラフィーはヘモグロビンをこれらの汚染物から分解するの に有用であろう。加えて、陽イオン交換クロマトグラフィーはウィルス負荷にお いてさらに減少を与えるであろう。
ヘモグロビンの精製に2種の陽イオン交換クロマトグラフィー・プロトコルを設 計した。第1のプロトコルにおいて、ヘモグロビンは、それが陽イオン交換体に 結合し、次いで直線pHグラジェントで溶出される条件下で負荷した。第2のプ ロトコルにおいて、ヘモグロビンは、それかが樹脂に結合し、次いで、段階的p Hグラジェントで溶出される条件下で負荷した。これらの両プロトコルにおいて 、ホスホリピドおよびエンドトキシンは反応せずに樹脂を通過し、かくして、こ れらの汚染物はヘモグロビンから分割される。多数の商業的に入手可能な陽イオ ン交換体が適当である。好ましくは、ファルマシアからのニス−セファロース・ ファスト・フロラ(S −5epharose Fast Flow)をその優 れた蛋白結合および流動特性の理由で用いた。スルホプロピル−またはカルボキ シメチル−官能性を持つ他の低−中圧クロマトグラフィー媒質を入れるもまた必 要な機能を実行できることが予測される。これらの樹脂の規模決定は経済的であ る。
実施例3A−直線pHグラジェントでの陰イオン交換クロマトグラフィ一本実験 は、ウシ・ヘモグロビンが交換体に負荷され、次いで、直線pHグラジェントで 溶出暴れる陰イオン交換クロマトグラフィー条件を説明する。
Q −8epharose Fst Flowの2.5 X 5.5cmカラム を調製し、0.5M NaOHへの一昼夜暴露によって洗浄した。該カラムを1 00mMトリスpH8,5でカラム溶出液のpHが8.5になるまで洗浄した。
次いで、50mM0mMトリスル、5で該カラムを平衡化した。ヘモグロビン約 350mg含有する新たに調製したウシ・赤血球溶血物試料5mlを100mM トリスpH8,5でlQmlまで希釈し、1分当たり2.5mlにてQ −5e pharoseカラムに負荷した。負荷に続き、該カラムを5QmM)リスpH 8,5でカラム溶出液の吸収がベースラインに返るまで洗浄した。次いで、該カ ラムを出発緩衝液−5QmMトリスpH6,5よりなる直線グラジェントにて1 0倍カラム容量にわたって溶出させた。ヘモグロビンは実質的に単一の主要ピー クとして溶出し、この前後で溶出するいくつかの従たるピークを伴っていた。該 単−の主要ピークは該カラムに負荷したヘモグロビンの95%であった。クロマ トグラフィー手法のすべては5℃で行った。
実施例3B一段階pHグラジェントでの陰イオン交換クロマトグラフィ一本実験 は、ウシ・ヘモグロビンが交換体に負荷され、次いで、単一のpH段階グラジェ ントで溶出される陰イオン交換クロマトグラフィー条件を説明する。
Q −8epharose Fast Flowの2.2X5.5cmカラムを 実施例3Aのごとくに調製し洗浄した。ヘモグロビン約400mgを含有するウ シ赤血球細胞溶血物試料8mlを50mMhリスpH8,5で16m1まで希釈 し、1分当たり2.7mlでカラムに負荷した。負荷に続き、該カラムを50m MhリスpH8,5で溶出液の吸収がベースラインに返るまで洗浄した。次いで 、該カラムを50mM)リスpH7,4で展開し、ヘモグロビンは実質的に単一 のピークとして該カラムから溶出した。富Q −5epharose画分に存在 するヘモグロビンの量はカラムに負荷したのとほとんど同一であり、この工程に わたるほとんど定量的な回収を示す。
実施例3C−ヘモグロビンが保持されない陰イオン交換クロマトグラフィ一本実 験は、ウシ・ヘモグロビンが陰イオン交換体に結合しないで保持されずにカラム 通過する陰イオン交換クロマトグラフィー条件を説明する。Q−3epharo seFast Flowの2.2X5.5cmカラムを0.5M NaOHへの 一昼夜暴露によって調製洗浄した。該カラムを100mMt−リスpH7,4で カラム溶出液のpHが7.4に測定されるまで洗浄した。ヘモグロビン880m gを含有する新たに調製したウシ赤血球細胞溶血物]、Omlを50mM0mM トリスル8フ、0m1まで希釈し、35m1を1分当たり2.5mlにて該カラ ムに負荷した。負荷に続き、該カラムをヘモグロビンがカラム溶出し終わるまで 5部mMI−リスpH7,4で洗浄した。ヘモグロビンは結合することなくカラ ムを通過し、回収率は88%であった。
実施例3D−ヘモグロビンの陰イオン交換クロマトグラフィ一本実験はウシ・ヘ モグロビンが交換体に負荷され、次いで直線pHグラジェントで溶出される陰イ オン交換クロマトグラフィー条件を説明する。S−3epharoseFast  Flowの2.5x5.5cmカラムを調製し、0.5M NaOHへの一昼 夜暴露によって洗浄した。該カラムをカラム溶出液のpHが6.0に達するまで 100mMビス−トリスpH6,0で洗浄した。次いで、該カラムを50mMビ ス−トリスpH6,0で平衡化した。新たに調製したウシ赤血球細胞溶血物5m lを50mMビス−トリスpH6,0で10m1に希釈し、続いて1時間当たり 2,5分にてS−8epharoseカラムに負荷した。負荷に続き、該カラム をカラム溶出液の吸収がベースラインに達するまで50mMビス−トリスp)( 6,0で洗浄した。次いで、該カラムをカラム緩衝液と50mMビス−トリスp H8,0との間の直線グラジェントにて10倍カラム容量にわたり溶出させた。
クロマトグラフィー手順のすべては5℃で行った。
実施例4−ジメチルアジビミダートでのウシ・ヘモグロビンの架橋精製したウシ ・ヘモゾロ121フ0 処理した。架橋反応は1.75mMまたは112mg/m1のヘモグロビン四量 体濃度で行った。高四量体濃度はヘモグロビン四量体の分子間架橋を促進させる 。
該へそグロビンを4℃にて50mMトリス緩衝液pH8.8の存在下で修飾する 。
該ヘモグロビンを等量(例えば、1.75mMジメチルアジビミダートおよび1 、75mMヘモグロビン四量体ストてジメチルアジビミダートの添加によって修 飾する。ジメチルアジピミダート処理は4℃にて30分間隔で8回繰り返す。
各適用については、0.025M炭酸ナトリウムpH9.25中のジメチルアジ ピミダートの50mg/ml溶液を最終濃度1.75mMのヘモグロビン溶液に 添加する。該ヘモグロビン溶液を、架橋試薬の添加に間、撹拌し、次いで、氷上 で30分間インキュベートする。30分後、0.4ml試料を取り出し、0.2 5Mリン酸ナトリウムpH7.0の4mlに添加した。該リン酸緩衝液はイミド エステルの加水分解によって架橋反応をクエンチする。クエンチングは室温で2 時間にわたり行う。残存するヘモグロビン溶液は架橋剤の新たな溶液に対して反 応させる。8サイクルの反応を3。5時間にわたり行う。本実験では、特異的イ ミドエステルジメチルアジビミダートを用いた。他のイミドエステルも使用でき る。
実施例5−ジメチルアシビミダートで架橋させたヘモグロビンのサイズ排除PL C ヘモグロビン濃度は公表吸光係数(ベネノユ・アール・イー、ベネンユ・アール 、ニス・ヤング(Benesch.R.E,、Benesch Ro,S.Yy ung)(1 9 73)、ヘモグロビン混合物の分光分析についての方程式( Equations for the spectrophotometric analysis of hemoglobin m1xtures)、アナリ テイカル+/’tセイオケミストリ−(Analyt.Biochem.)5  5 : 2 4 5−4 8)を用いて分光的に測定した。反応生成物はサイズ 排除HPLC (SEC−HPLC)を用い架橋剤の各添加の後にモニターした 。クエンチした反応生成物を0.2Mリン酸ナトリウムpH7.0中、1ml当 たり1mgヘモグロビン四量ストで希釈した。希釈した生成物を5EC−HPL Cによって2つの別々のモードで分析した。第1のものは、0.2Mリン酸pH 7.0で平衡化し、1ml/分で運転したZorbax GF−250 SEC カラム(デュポン(Dupont))であった。第2のものは、0.1Mリン酸 ナトリウムpH7.0で平衡化した5uperose 1 2 F P L C カラム(ファルマシア(Pharmacia))であった。
両力ラムは既知分子量の蛋白で検量したものであった。
ジメチルアジビミダートでの架橋の連続的反復により、重合体化した四量体の安 定化ヘモグロビンの量を暫時増大させた。分子量範囲は5uperose l  2SEC−HPLCにて以下のごとくに明確化できた=1)に>400000ダ ルトン、2)%〉64000ダルトンおよび<400000ダルトン、および3 )%<64000ダルトン。架橋の4回反復後、相対パーセント値は1)0%、 2)40.64%、3)59 36%であった。7回反復後、該パーセントは1 )4.1%、2)50、4%、および3)45.5%であった。8回反復の後、 該パーセント値は1)7.5%、2)50.6%、および3)41.9%であっ た。分子量値64000ダルトン未満のクラス3ピークは30000ダルトンの 分子量の単一の対称なピークよりなるものあった。この両分は未修飾ウシ・ヘモ グロビンと共溶出し、主としてヘモグロビン混合物よりなると考えられる。架橋 の7回反復の後のヘモグロビンのメトヘモグロビン含量は<2.5%であった。
架橋ヘモグロビンの可視スペクトルは非修飾ウシ・ヘモグロビンのそれに似てい た。
実施例6−架橋ヘモグロビンのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動ドデシル 硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)を記載したご とき架橋および非架橋ヘモグロビン試料について行った。ヘモグロビン試料を0 . 0 0 5Mリン酸ナトリウムpH7.4、0.15MNaC1中2mg/ m1まで希釈し、希釈試料を標準的な5DS−ゲル緩衝液の3部と混合し、続い て37℃で3時間インキュベートした。試料は非還元形態にて10−20%IS Sミニーゲルで泳動させた。架橋7回反復後の架橋ヘモグロビンの5DS−PA GEは、試料の80%がサブユニット間で架橋したことを示した。ザブユニット 分子量の少なくとも8倍が存在し、すべてほぼ同等の割合であった。
実施例7−架橋および非架橋ウシ・ヘモグロビンの酸素平衡酸素平衡測定は、T CSメディカル・インダストリーズ(Medical Industris)か らのへモックスアナライザー(Hemoxanalyzer)装置を用い、架橋 および非架橋ウシ・ヘモグロビンにつき行った。ジメチルアシビミダートとの反 応での7回反復の後、架橋ヘモグロビン試料をリン酸緩衝化生理食塩水pH7. 4中1.5mg/mlまで希釈し、分析に付した。また、同一条件下で、非架橋 ウシ・ヘモグロビン試料、および記載されている方法(ギロチョン・ディ(Gu illochon. D. )ら、(1986)、グルタルアルデヒドがヘモグ ロビンに与える効果(Effect ofglutaraldehyde on  he+*oglobin)、バイオケム・ファルム(Biochem. Ph an+. ) 3 5@: 317−23)を用いてグルタルアルデヒドで実験室にて架橋させたウシ・ヘモ グロビン試料を分析した。ヘモグロビン種についてのP2O (半飽和における 酸素分圧)は、ジメチルアジピミダート架橋ヘモグロビンについてはi3.5m mHg1グルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンについては14.25mm Hg 1および非修飾ウシ・ヘモグロビンについては23.75mm Hgであった。
実施例8−架橋および非架橋ウシ・ヘモグロビンについての安定性実験ジメチル アジビミダートでの架橋の7回反復に付したウシ・ヘモグロビン、非修飾ウシ・ ヘモグロビン、およびグルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンを0、125Mリン 酸ナトリウムpH7.1中36−37℃でインキュベージコンに付した。ヘモグ ロビン濃度はジメチルアジピミダート架橋ウソ・ヘモグロビンおよび非修飾ウシ ・ヘモグロビンについては40mg/mLおよびグルタルアルデヒド架橋ウシ・ ヘモグロビンについては28mg/mlであった。ある時間間隔で、各ヘモグロ ビン種の試料を取出し、0.25Mリン酸ナトリウム緩衝液pH7,3中で1/ 100に希釈し、島原モデル160UV−可視スキャンニング分光計にて680 nmおよび450nm間をスキャンした。メトヘモグロビン含量は、公表された 方程式(ベネンユ、アール・イー(Benesch、 R,E、 )ら、(19 73)、ヘモグロビン混合物の分光分析のための方程式(Equations  forthe 5pectrophotosetric analysis o f hemoglobin m1xtures)、エチル・バイオケム(^na 1.Biochem、)55 : 245−48)を用い各スペクトルの分析に よって決定した。スペクトルは22℃でとった。
また、ジメチルアジビミダート架橋ヘモグロビンおよびグルタルアルデヒド架橋 ヘモグロビンをより長時間にわたって4℃でインキュベートした。試料は時間間 隔を置いて採取し、メトヘモグロビン含量は前記したごと(に決定した。
36−37℃のインキュベーションにおいて、ジメチルアシビミダート架橋、グ ルタルアルデヒド架橋、および非修飾ヘモグロビン試料はインキュベーションの 開始時に各々2.5%、8.0%、および3.5%のメトヘモグロビンを含有し ていた。36−37℃における5時間後、メトヘモグロビンのパーセントは、各 々、ジメチルアジピミダート架橋、グルタルアルデヒド架橋、および非修飾ヘモ グロビン試料につき8.9%、44.4%、および8%であった。24時間後、 各々、ジメチルアシビミダート架橋、グルタルアルデヒド架橋、および非修飾ウ シ・ヘモグロビン試料につきメトヘモグロビン濃度は24.187.9、および 42%であった。48時間後、ジメチルアジビミダート架橋および非修飾ウシ・ ヘモグロビン試料におけるメトヘモグロビン濃度は各々46.5%および68% であった。ジメチルアシビミダート架橋ヘモグロビンは36−37℃にて非修飾 ウソ・ヘモグロビンよりもメトヘモグロビン形成に対してより安定であった。文 献は、グルタルアルデヒド架橋ヒト・ヘモグロビンは非修飾ヒト・ヘモグロビン のそれの4倍の速度で自動酸化することを教示している(ギロチョン・ディ(G uillochon。
D、)ら、(1986)、ヘモグロビンに対するグルタルアルデヒドの効果(E ffectof glutaraldehyde on hemoglobin )、バイオケム静ファルム(Biochet Pharm、 )35:317− 23)。ジメチルアジビミダート架橋ウシ・ヘモグロビンは自動酸化に対して非 修飾ウシ・ヘモグロビンよりも安定であることは予測し得ぬことであった。
自動酸化に対するジメチルアジピミダート架橋およびグルタルアルデヒド架橋ウ シ・ヘモグロビンの安定性は前記したのと同一のリン酸緩衝液中にて4℃で28 日間のインキュベーションの後に測定した。28日後、ジメチルアジピミダート 架橋ウシ・ヘモグロビンは2.5%から9.6%メトヘモグロビンに増加した。
同一期間にわたり、グルタルアルデヒド架橋ヘモグロビンは8.0%から23. 5%メトヘモグロビンまで増加した。
実施例9−ジメチルアジビミダート架橋ウシ・ヘモグロビンの分取用サイズ排除 クロマトグラフィー 分取用サイズ排除クロマトグラフィーを用いてジメチルアジビミダート架橋ウシ ・ヘモグロビンから低分子量種、すなわち、<64000ダルトンを除去した。
4℃にて0.025Mリン酸ナトリウム、0.15M NaC1,pH7,4中 で平衡化した5ephacryl S−200HR(ファルマシア(Phana acia))の2.5×10cmカラムにジメチルアジピミダート架橋ヘモグロ ビン40mg/mxを適用した。負荷容量はカラムベッド容量の1%で、液速は 0.45m1/分であった。クロマトグラフィーからのピークをプールし、プル した試料を5uperose 12カラム(前記)上の5EC−HPLCによっ て分析してそれらのうちのヘモグロビン種の分子量分布を決定した。プレーカラ ムまたは負荷試料もまた5uperose12カラムで分析した。
分取用サイズ排除クロマトグラフィーはDMA架橋ヘモグロビンを2つの主要画 分に分離した。画分1はより高分子量の架橋ヘモグロビン種を含有し、合計51 .3%の回収ヘモグロビンを示した。画分2は64000未満の分子量の架橋ヘ モグロビンを含有した。ブlノーカラム架橋ヘモグロビン画分の5EC−HPL Cは、それが、>400000ダルトンとして26%、>64000ダルトンと して472%、および<64000ダルトンとして50.2%含有することを示 した。分析5EC−HPLCより、分取用サイズ排除クロマトグラフィーからの 画分1は>400000ダルトンとして4.7%、>64000ダルトンとして 927%、および<64000ダルトンとして2.6%含有した。本性は低分子 量ヘモグロビン種を除去するのに成功した。
国際調査報告 、、1.&l−N、 PCT/US 91107155国際調査報告 フロントページの続き (81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、 ES、 FR,GB、 GR,IT、 LU、 NL、 SE)、0A (BF、BJ、CF、CG、CI、CM、GA、 GN、 ML、 MR,SN 、 TD、 TG)、 AU、 BB、 BG、 BR,CA、 C3,FI、  HU、JP、 KP。
KR,LK、 MC,MG、 MN、 MW、 No、 PL、 RO,SD、  SU、 US (72)発明者 ライル、ステイーブン・バーカーアメリカ合衆国ミシガン州4 9001、カラマズー、ウェスト・コルク・ストリート39番

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.イミドエステルで架橋され、それにより優位に四量体形態で存在し、かつ少 なくとも13mm HgのP50を有する実質的に不純物のないヘモグロビンよ りなる、生細胞に酸素を輸送するのに有用な架橋ヘモグロビン組成物。
  2. 2.該イミドエステルがジメチルアジピミダートまたはジメチルスベルイミダー トである請求の範囲第1項記載の架橋ヘモグロビン組成物。
  3. 3.該架橋ヘモグロビンの少なくとも80%が少なくても64000の分子量を 有する請求の範囲第1項記載の架橋ヘモグロビン組成物。
  4. 4.該架橋ヘモグロビンの少なくても95%が少なくとも64000の分子量を 有する請求の範囲第1項記載の架橋ヘモグロビン組成物。
  5. 5.医薬上許容される担体媒質を包含する請求の範囲第1項記載の架橋ヘモグロ ビン組成物。
  6. 6.該医薬上許容される担体媒質が精製水または生理食塩水である請求の範囲第 5項記載の架橋ヘモグロビン組成物。
  7. 7.トリスーHC1緩衝液よりなる重合溶液中にて少なくても8.0のpHでイ ミドエステルで精製ヘモグロビン溶解物を架橋させ、それにより、該架橋ヘモグ ロビンは優位に64000の分子量および少なくても13のP50を有すること を特徴とする酸素輸送に有用な架橋ヘモグロビン組成物の製法。
  8. 8.該重合溶液がNaClを包含する請求の範囲第7項記載の製法。
  9. 9.該pHが8.0ないし約12.0である請求の範囲第7項記載の製法。
  10. 10.該重合溶液が50mMトリスーHClおよび約0.1ないし約2.0MN aClを含有する請求の範囲第7項記載の製法。
  11. 11.該精製ヘモグロビン溶解物が脱酸素したものである請求の範囲第7項記載 の製法。
  12. 12.サイズ排除による低分子量ヘモグロビンの除去を含む請求の範囲第7項記 載の製法。
  13. 13.該サイズ排除をクロマトグラフィーで行う請求の範囲第12項記載の製法 。
  14. 14.該イミドエステルがジメチルアジピミダートまたはジメチルスベルイミダ ートである請求の範囲第7項記載の製法。
  15. 15.該重合を、等量の該イミドエステルでの該精製ヘモグロビンの反復処理に よって行う請求の範囲第7項記載の製法。
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