JP2006516994A - テトラマーの量を低下させた重合ヘモグロビン溶液及び調製するための方法 - Google Patents

テトラマーの量を低下させた重合ヘモグロビン溶液及び調製するための方法 Download PDF

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Abstract

実質的にテトラマーを含まないヘモグロビン溶液及び実質的にテトラマーを含まないヘモグロビン溶液を生成するための方法。この方法は、ヘモグロビンの溶液を重合するステップ、重合ヘモグロビン溶液を処理して、このポリマーをテトラマーへと部分的に分解するステップ、及びこのヘモグロビン溶液からテトラマーを除去するステップを含む。

Description

本出願は、米国仮特許出願第60/443,436号(2003年1月29日出願)の特典を主張する。
本発明は、安定化された酸素運搬溶液に関する。より具体的には、本発明は、ポリマー結合安定性を増強するため及び作製されたテトラマーを除去するために処理されたヘモグロビン溶液に関する。
増加し続ける手術及び外傷の負担のため、並びに血液銀行の不足を補充するための、すぐに使用できる血液製品に対する一貫した必要性が存在する。酸素運搬溶液(例えば、ヘモグロビン由来溶液)は、増強された酸素運搬能力を必要とする患者のために、白血球又は赤血球の代わりに使用することができる。これらの溶液はドナーの利用可能性に依存しないので、このような溶液は、緊急の状況又は血液銀行の不足の間に、より容易に入手可能とすることができる。また、輸血の結果としての血液由来の病原体の感染の危険性により、患者は、白血球又は赤血球の代わりに、輸血用にヘモグロビン由来溶液を好む可能性がある。特に、このような溶液には、米国特許第6,498,141号、同第6,133,425号、同第5,464,814号、同第5,438,041号、同第5,217,648号、同第5,194,590号、同第5,061,688号及び同第4,826,811号(これらの教示は、その全体が参照として本明細書中に組み込まれる)に開示されるような、酸素担体、血液代用品及びヘモグロビン由来組成物が含まれ得るが、これらに限定されない。
ストローマフリーヘモグロビンは、酸素輸送能及び可逆的酸素(又はリガンド)結合能を有することが当該分野で公知である。しかし、ヘモグロビン溶液は、生命を維持するのに充分な量の酸素を運搬し得るものの、いくつかの所望されない副作用(例えば、腎機能の低下)により問題があった。これらの作用は、溶液から除去されない望ましくない混入物(例えば、細菌内毒素又は赤血球膜の断片(ストローマ))の存在に起因すると考えられた。これらのような混入物は腎変化を実際に生じ得るが、このような混入物を本質的に含まないヘモグロビン溶液でもなお、実質的な腎機能不全を生じる。腎機能不全の原因は、とりわけ、生理学的に許容できない量の非重合ヘモグロビンテトラマーに帰することができる。
本質的にテトラマーを含まないヘモグロビン溶液は、血管収縮、腎毒性、血色素尿症又は作製若しくは半作製の酸素担体及び血液代用品の静脈内投与に関連する他の問題点を引き起こすことなく、ヒト患者の血液体積の本質的にすべてを補充するために使用することができる。これらの溶液は優れた効果を提供するものの、ヘモグロビンポリマーは経時的にテトラマー単位へとゆっくりと分解することが知られているので、この製品の貯蔵寿命は限定されている。したがって、溶液の貯蔵寿命を増加させるために、長期間にわたって、実質的にテトラマーを含まない溶液としてこの溶液を維持するための方法が必要とされる。
一態様において、本発明は、実質的にテトラマーを含まないヘモグロビン溶液を生成するための方法を提供し、この方法は、溶液中でヘモグロビンを重合するステップ、重合ヘモグロビンを処理してテトラマーを作製するステップ、及び重合ヘモグロビン溶液からテトラマーを除去するステップを含む。
別の態様において、本発明は、ヘモグロビンの溶液を重合するステップ、重合ヘモグロビン溶液を熱処理してテトラマーを作製するステップ、及び重合ヘモグロビン溶液からテトラマーを除去するステップによって生成される、テトラマーを実質的に含まないヘモグロビン溶液に関する。
さらなる態様において、本発明は、重合ヘモグロビン溶液を安定化するための方法に関し、この方法は、重合ヘモグロビン溶液を処理して、重合ヘモグロビンをテトラマーへと部分的に分解するステップ、及びこの溶液からテトラマーを除去するステップを含む。
なお別の態様において、本発明は、安定化された重合ヘモグロビン溶液を生成するための方法を提供する。この方法は、重合ヘモグロビン溶液を生成するステップ、重合ヘモグロビン溶液からテトラマーを除去して、テトラマーを実質的に含まない重合ヘモグロビン溶液を生成するステップ、重合ヘモグロビン溶液を熟成させてテトラマーを作製させるステップ、及び作製したテトラマーを除去するステップを含む。この熟成させるステップは、このテトラマー濃度が総ヘモグロビンの約1.0%より高くなるまで(例えば、1年を超えて)このヘモグロビン溶液を保存するステップを含み得る。
このヘモグロビンは、哺乳動物の血液(例えば、ヒト又はウシの血液)由来であり得る。このヘモグロビンは、グルタルアルデヒドを用いて重合することができる。このテトラマーは、濾過によって除去することができる。テトラマーを作製するための重合した溶液の処理は、約45℃よりも高い温度で少なくとも約24時間この溶液を加熱することによって達成することができる。テトラマーを除去するステップの後のテトラマー濃度は、この溶液中の総ヘモグロビンの約1.0%未満又はこの溶液中の総ヘモグロビンの約0.3%未満であり得る。
本発明は、ストローマ、ストローマ性混入物及び他の混入物を実質的に含まない、本質的にテトラマーを含まない、架橋され、重合したヘモグロビンを含む酸素運搬溶液を提供する。
本発明を詳細に記載する前に、いくつかの用語を定義する。本明細書中で使用される用語は、特定の実施例のみを記載する目的のためのものであり、限定することを意図しないことと理解されるべきである。本明細書中で使用する場合、単数形「1つの(「a」、「an」及び「the」)」は、文脈が明確に他を示さない限り複数形の指示対象を含む。
「ヘモグロビン」とは、任意の供給源由来のヘモグロビンをいう。ヘモグロビンは、ヒト、ウシ、ブタ及びヒツジを含む哺乳動物由来でもよく、他の供給源由来でもよい(例えば、BIO/TECHNOLOGY、12:55−59(1994)に記載される遺伝子導入により生成されたヘモグロビン、及び組換えにより生成されたヘモグロビン(例えば、Nature、356:258−260(1992)に記載される組換えにより生成されたヘモグロビン))。本明細書中で使用する場合、%総ヘモグロビン(THb)は、100mLの溶液中のヘモグロビンのグラム数として定義される。
「ヘモグロビンの溶液」とは、テトラマーヘモグロビン分子又は重合ヘモグロビン分子の溶液をいい、この溶液において、これらの分子は赤血球内に含まれていない。このような溶液は、赤血球のストローマ若しくはストローマ性混入物を含まないもの又は実質的に含まないものである必要はない。しかし、本発明の一態様において、重合ヘモグロビンの溶液は、赤血球のストローマ又はストローマ性混入物を実質的に含まない。
「架橋(された)」とは、その分子の形状、サイズ、機能又は物理的特徴を変更する目的での、分子上若しくは分子中への、又は分子間での、分子「橋」の化学的配置を意味する。架橋された分子は、重合されていても重合されていなくてもよい。すなわち、架橋された分子はテトラマー性であり得る。
「テトラマー」又は「テトラマー(性)」とは、約64Kdの分子量を有するヘモグロビン分子をいう。すなわち、この用語は、未変性のヘモグロビン分子及び分子内架橋されたヘモグロビン分子の両方をいう。本明細書中で使用する場合、%テトラマーとは、溶液中の総ヘモグロビン(THb)の量の百分率としてのテトラマーの量をいう。例えば、10%のTHb及び1%のテトラマーを有する100mLのヘモグロビン溶液は、溶液中に0.1gのテトラマーを有する。
「本質的にテトラマーを含まない」とは、哺乳動物中に投与されたテトラマーに対する特定の生物学的応答がもはや存在しない、テトラマー混入に関する純度のレベルを意味する。主な基準は、薬学的に有効な量が注入された場合に腎機能の変化が存在しないこと、すなわち、約99%以上の純度のレベル(約1%未満のテトラマーが存在する)である。本発明の方法によって生成される好ましい製品は、総ヘモグロビン(THb)の重量に基づいて、約0.8%以下のテトラマーを含む。言い換えると、本発明に従う本質的にテトラマーを含まない製品は、生理学的に許容される量以下の非重合ヘモグロビンテトラマーを含む。本発明の特に好ましい製品は約0.5%未満のテトラマーを含み、本発明の最も特に好ましい製品は、約0.3%〜0.4%のテトラマーを含む。このような量のテトラマーは生理学的に許容されることが見出されている。
「作製」又は「テトラマー作製」とは、テトラマーへの重合ヘモグロビンの分解に起因する、溶液中のテトラマーの量の増加をいう。ポリマーの分解は、化学物質を用いた処理、温度、時間又はこれらの組合せの結果であり得る。一般に、テトラマーは、加熱の際又は重合した溶液が熟成する際に作製される。したがって、%テトラマーは、溶液の保存の間に増加する。テトラマー作製は、重合ヘモグロビン溶液を加熱することによって加速することができる。溶液中のテトラマーの量の任意の増加後に、作製が生じたといわれる。本明細書中で使用する場合、重合ヘモグロビンの部分的な分解とは、溶液中のポリマーのすべてではないがいくらかかがテトラマーへと分解されることをいう。
ヘモグロビン溶液を「熟成させる」とは、任意の温度で任意の時間量にわたってこの溶液を保存することをいう。より高い温度は、ヘモグロビン溶液に対する熟成の効果を加速する。「熟成された」ヘモグロビン溶液は、保存されてその結果テトラマーが作製した溶液である。
「予備処理」又は「テトラマーの予備処理」とは、テトラマーの作製を促進するために熱処理を利用する技術をいう。
「ホットクエンチ」とは、反応を完了させるために重合クエンチ反応の間に溶液を加熱するステップを含む処理技術をいう。
「重合する」又は「重合(した)」とは、分子間若しくはテトラマーサブユニット間の分子橋の配置の作用又はその結果を意味し、ここで、得られた重合分子のサイズ及び重量は、未変性又はテトラマーのヘモグロビンと比べて増加している。重合ヘモグロビンはテトラマーヘモグロビンではない。重合は、生化学的に適切な担体中で種々の重合剤(グルタルアルデヒド、イミドエステル又はその他を含む)を使用して達成することができ、また当業者に周知である。
「ピリドキシル化(された)」又は「ピリドキシル化」とは、ピリドキサール−5’−ホスフェート(「P5P」)又は2−Nor−ホルミルピリドキサール−5’−ホスフェートとヘモグロビン分子を反応させることによる、ヘモグロビン分子へのピリドキサール−5’−ホスフェート含有分子の結合の方法又はその結果をいう。ピリドキシル化は、可逆的酸素結合能を都合よく変更する、すなわち、特定の哺乳動物ヘモグロビン(例えば、ヒトヘモグロビン)のP50を増加させることが示されている。
「安定(な)」又は「安定性」とは、分解に対して抵抗性であり、不安定な溶液の貯蔵寿命よりも長い保存寿命を有するヘモグロビン溶液の状態又は特徴をいう。例えば、本発明に従って安定化されたヘモグロビン溶液は、本発明に従って調製されていない溶液と比較して、溶液の保存の間により少ないか又はより遅いテトラマー作製を有する。ヘモグロビン溶液の安定性は、テトラマー作製と無関係ないくつかの他のパラメータ(例えば、デオキシヘモグロビンが如何に迅速にオキシヘモグロビン又はメタヘモグロビンに変換されるかを含む)に依存する。このパラメータは、とりわけ、保存の間にパックされた溶液に酸素が入るのを防ぐことによって制御することができる。安定化されたヘモグロビン溶液は、非安定化溶液よりも遅い速度でではあるが、なお分解し得る。
本発明は、テトラマー(未変性又は分子内架橋された)ヘモグロビン、ストローマ性混入物及び種々の他の混入物を本質的に含まない重合ヘモグロビン溶液を提供する。この溶液は、生理学的に許容され、なおかつ治療的及び臨床的に有用である。この製品は、酸素輸送特性に必要な可逆的酸素結合能を有する。この製品は、全血と類似した酸素−ヘモグロビン解離曲線(P50)を有することと相関する、使用における良好な酸素充填特徴及び非充填特徴を実証する。この製品は、肺を通る毛細管中で高い親和性で酸素を結合し、次いで身体中の組織へと適切に酸素を放出する。この製品はまた、レシピエントとの適合性研究を必要としない。
一態様において、この製品はまた、ヒトに投与される場合、少なくとも約15時間の半減期を有し得る。別の態様において、この半減期は約24時間よりも長い。このヘモグロビン製品は、血管収縮、腎毒性、血色素尿症又は作製若しくは半作製の酸素担体及び血液代用品の静脈内投与に関連する他の問題点を引き起こすことなく、ヒト患者の血液体積の本質的にすべてを補充するために使用することができる。
本発明の得られた製品の半減期は、哺乳動物(例えばヒト)においてin vivoで決定される。典型的に、この製品を哺乳動物に注入した後の一定の時間期間、血液サンプルを哺乳動物から採取する。次いで、この血液サンプルを遠心分離し、血漿部分を搾り出し、血漿ヘモグロビンレベルを分光光度法により決定し、次いで哺乳動物中に残存する製品の量をこの製品の半減期と相関させることによって、この製品の量を決定する。
本発明の方法により、増強された貯蔵寿命を有する安定化された重合ヘモグロビン溶液が得られる。一般に、テトラマーは、重合ヘモグロビン溶液が熟成する際に作製する。作製されたテトラマーは、本発明の方法によって、熟成ヘモグロビン溶液から除去することができる。テトラマーを除去するために処理された熟成ヘモグロビン溶液は、新たに処理された(熟成されていない)ヘモグロビン溶液と比較して、さらなる保存の際によりゆっくりしたテトラマー作製を示す。したがって、本発明に従って処理されたヘモグロビン溶液は、テトラマー作製に関して、新たに処理された溶液よりも高い安定性を示す。
一般に、生理学的及び臨床的に有用なヘモグロビン溶液は、1.0%未満のテトラマーを含むことが見出されている。したがって、テトラマーは、保存の間に経時的に作製され、ヘモグロビン溶液についての合理的な貯蔵寿命を可能にするので、溶液中でテトラマーが作製されるであろうことを予測して、新たに処理したヘモグロビン溶液は約0.3%未満のテトラマーを含むことが所望されるが、この溶液は、テトラマーが1.0%に達するまでは生理学的に有用なままである。図1は、2℃〜8℃で保存したヘモグロビン溶液のテトラマー作製の典型的な量を示す。約0.5%の開始テトラマーレベルを有する溶液において、テトラマーレベルは、約18カ月後に1.0%より高くまで上昇する。図2は、23℃〜27℃で保存したヘモグロビン溶液についてのテトラマー作製の典型的な量を示す。約0.5%の開始テトラマーレベルを有する溶液において、テトラマーレベルは、約3週間〜4週間で1.0%より高くまで上昇する。したがって、上昇した温度でのヘモグロビン溶液の保存は、テトラマー作製の速度を増加させる。テトラマー溶液の熟成は、延長された時間期間にわたってこのヘモグロビン溶液を単に放置することによって達成することができる。より高い温度は、より低い温度よりも速くヘモグロビン溶液を熟成させる。
図3は、新たに処理したヘモグロビン溶液と本発明に従って処理した(「再処理した」)「熟成された」ヘモグロビン溶液との間のテトラマー作製の比較を示す。両方の溶液を2℃〜8℃で保存した。24カ月後、テトラマーは新たなヘモグロビン溶液中で約0.8%増加したが、再処理した溶液中で、テトラマーは約0.3%だけ増加した。36カ月で、再処理した溶液中のテトラマーは約0.4%増加した。同様に、図4は、23℃〜27℃で保存した場合、再処理した溶液と比較して、新たに処理した溶液中でテトラマーがより速く作製されることを示す。
一態様において、本発明の方法は、テトラマー作製を加速するために溶液を加熱することによって、溶液の安定性を増強するためにヘモグロビン溶液を予め作製するステップを含む。作製したテトラマーは、テトラマー作製に関して、テトラマー作製を加速するための熱処理がなされていない重合した溶液よりも安定である溶液を提供するために、この溶液から除去することができる。一旦作製したテトラマーがヘモグロビン溶液から除去されると、さらなるテトラマー作製は減速又は低下される。
熱処理は、溶液の精製の前又は後のいずれかで生じ得る。この溶液が処理の間に熱処理される場合、このような熱処理は、溶液の重合後であるべきである。次いでこの溶液は、実質的にすべてのテトラマーを除去するために精製することができる。熱処理が精製後である場合、この溶液は、作製したテトラマーを除去するために再精製されねばならない。
熱処理は、約45℃〜55℃の温度に約20時間〜30時間にわたって重合ヘモグロビン溶液を供することによって達成することができる。他の処理温度及び処理時間が、テトラマーを作製するために充分であることが予測される。なぜなら、テトラマー作製はとりわけ、時間及び温度の関数であることが示されているからである。
本発明の方法は、最終製品を微生物抗原及びウイルス抗原並びに微生物病原体及びウイルス病原体を実質的に含まないようにし得るという点で、さらなる利点を提供する。このような微生物抗原及びウイルス抗原並びに微生物病原体及びウイルス病原体は、検出不能なレベルまで低減される。すなわち、この製品は、米国薬局方(United States Pharmacopoeia)、XXIII 第71章に示される分析によって決定する場合、滅菌である。このような抗原及び病原体の例には、例えば、細菌、リケッチア、真菌、原生動物、ウイルス及び他の生物が含まれる。最も重要なことに、この方法は、肝炎及び後天性免疫不全症候群(AIDS)を引き起こすウイルスを含まない生物学的製品を提供する。
ヘモグロビン溶液の熱処理は、ウイルスの実質的な不活化を生じる。ウイルス不活化熱処理は、別個のステップの熱処理であり得るか、又はテトラマーを除去するための熱処理と組み合わせることができる。一般に、製造作業者の安全性の目的のために、ウイルス低減熱処理は、赤血球からヘモグロビンが除去された後に実施されることが好ましい。しかし、重合後の溶液の熱処理もまた、所望のウイルス不活化を達成することが予測される。重合前のウイルス低減熱処理ステップが排除される場合、テトラマーを作製するための重合後の熱処理の温度は、ウイルスの不活化を確実にするために、約60℃〜62℃又は他の適切な温度まで上昇させることができる。したがって、特定の態様において、重合後の1回の熱処理ステップが、ウイルス低減及びテトラマー作製の両方を達成する。
本発明の生物学的製品は、少なくとも約10.0Lまでの量で注入される場合、血管収縮、腎毒性、血色素尿症及び生理学的に所望されない量のテトラマーヘモグロビンを含む公知のヘモグロビン溶液の静脈内投与に関連する他の問題点を引き起こさない。本明細書中に記載される方法によって生成された製品の静脈内投与は、尿生成における感知できる低下も、糸球体濾過速度における感知できる低下も、腹膜腔中への感知できる管外遊出も、生成された尿の色における感知できる変化も生じない。
したがって、本発明の方法は、外傷、心筋梗塞、発作、急性貧血及び酸素欠乏障害(例えば、肺が血液を完全に酸素化する能力が損なわれていること又は完全に酸素化できないことに起因する、低酸素血症、低酸素症又は末期低酸素症)の処置において有用な無細胞性赤血球代用品を提供する。この製品はまた、蘇生流体を必要とする任意の疾患又は医学的状態(例えば、外傷特に出血性ショック)、血管内体積増量薬又は交換輸血を必要とする任意の疾患又は医学的状態の処置において有用である。医学的処置に加えて、この製品は、移植のための器官を保存することにおいて有用であり得る。
一態様において、本発明の方法における出発材料は、ヒト全血又は濃厚赤血球である。一般に、血液保存バッグ上に示された有効期限後2週間以下の間保存された供給源赤血球を使用することが所望されるが、不可欠ではない。2週間より長く期限が過ぎたヒト全血の使用は、ヘモグロビンを抽出すること並びに細胞性残遺物(例えば、ストローマ性のタンパク質及び混入物)を除去することにおいてさらなる困難を提供する。さらに、本明細書中に記載される方法は、当業者の範囲内の軽微な改変を伴って、すべてのヘモグロビンに適用可能である。
出発材料としてヒト血液を使用する場合、赤血球の吸引及び濾過の間に、赤血球(RBC)を、血液中に空気を導入することなくドナーバッグから吸引により引き出し、一連のフィルタを通過させると、白血球及び血小板の量が低下したRBC懸濁物を生じる。次いで、得られた懸濁物を細胞の洗浄/溶解に供する。
この懸濁物を、残留血漿タンパク質を除去するために、一酸化炭素雰囲気下で約1%のNaCl溶液で洗浄する。次いで、洗浄したRBCは、細胞を溶解するために注射用水(「WFI」)で処理し、得られた混合物を、クロスフロー濾過ユニットを使用して清澄化させる。当業者に公知の赤血球を溶解する他の方法(例えば、機械的に又は超音波により細胞を溶解することを含む)を使用することができる。次いで、清澄化した産物は、ウイルス不活化のため及び濾過によって除去されるさらなるストローマ性材料を沈殿させるために、熱処理することができる。この手順の産物は、約3%(w/v)のTHbを含む、ストローマフリーヘモグロビン(SFH)溶液である。
清澄化の後、カルボキシヘモグロビンを含む溶液は、好ましくは濃縮及び脱気されて、デオキシヘモグロビンを含むストローマフリーヘモグロビン溶液を生じる。脱気は、カルボキシヘモグロビン溶液を酸素で16時間最初に飽和させて、酸素化ヘモグロビン及びヘモグロビンの総重量に基づいて約7重量%のカルボキシヘモグロビンの溶液を生成することを含む。引き続いて、この酸素を、窒素、アルゴン又はヘリウムで駆逐し、遊離ヘモグロビン(すなわち、錯体化していないヘモグロビン)及びヘモグロビンの総重量に基づいて約7重量%のオキシヘモグロビンを含む溶液を形成する。得られた脱気溶液は濾過して、化学的改変のために容器中に移す。
脱気に引き続き、ヒトヘモグロビンを含むストローマフリーヘモグロビン溶液は、約1:1〜3:1のヘモグロビンに対するピリドキサール−5’−ホスフェートのモル比でピリドキサール−5’−ホスフェート(P5P)を使用してピリドキシル化すべきである。或いは、ストローマフリーヘモグロビンは、2−Nor−2ホルミルピリドキサール−5’−ホスフェートを使用してピリドキシル化することができる。還元剤(例えば、水素化シアノホウ素ナトリウム又は好ましくは水素化ホウ素ナトリウム)が、ピリドキシル化混合物に添加される。過剰な試薬及び塩を、発熱物質を含まない水に対する透析又は好ましくはWFIでのダイアフィルトレーションによって除去する。ヒト血液以外の供給源由来のヘモグロビンは、ピリドキシル化を必要としない可能性がある。ヘモグロビン溶液の当業者は、ピリドキシル化が必要な場合を容易に理解する。
ストローマフリーヘモグロビン溶液は、ヘモグロビン溶液の当業者に公知の任意の方法を使用して重合する。好ましくは、水性グルタルアルデヒドを重合剤として使用する。重合の持続時間及び添加されるグルタルアルデヒドの量は、ヘモグロビン溶液の体積、ポリマーの所望の収率及び所望の分子量分布に依存する。一般に、より長い重合時間は、ポリマーの収率及び分子量分布を増加させる。ヘモグロビンの総重量に基づいて約75重量%のポリマーの収率が、約16時間〜18時間で得られる。重合の好ましい終点は、サイズ排除HPLCによってモニタリングした場合、総ヘモグロビン重量に基づいて約75重量%のポリマーをこの溶液が含む点として規定される。或いは、この終点は、ヘモグロビンの総重量に基づいて約65%のポリマーをこの溶液が含む時点(すなわち約2.5時間)として規定される。
重合後、この反応は適切な薬剤でクエンチすべきである。一態様において、この重合反応は、水性グリシンの添加によってクエンチされる。このグリシンは、可能な限り迅速に添加すべきである。次いで架橋が、水素化ホウ素ナトリウム水溶液を再度可能な限り迅速に添加することによって安定化される。この重合溶液を引き続いて濃縮し、次いでダイアフィルトレーションする。最後に、この溶液が約4重量%のヘモグロビンを含むまで、水をこの溶液に添加する。
別の態様において、この溶液は、クエンチ反応を完了させるために、グリシンの添加と同時に、少なくとも3時間にわたってこの溶液を40℃〜50℃に加熱することによって「ホットクエンチ」することができる。図5は、新たに処理したヘモグロビン溶液と3時間にわたるホットクエンチに供されたヘモグロビン溶液との間のテトラマー作製の比較を示す。両方の溶液を2℃〜8℃で保存した。10カ月後、テトラマーは、新たなヘモグロビン溶液中で0.4%〜0.5%の間に増加したが、ホットクエンチした溶液中では、テトラマーは約0.4%だけ増加した。図6は、23℃〜27℃で保存した場合の、新たに処理した溶液とホットクエンチした溶液との間のテトラマー作製における差異を示す。この溶液の安定性は、より長い(例えば24時間までの)ホットクエンチにこの溶液を供することによって増強されることが予測される。約65℃までのより高い温度もまた使用することができる。
本発明に従う重合は、図9及び以下の実施例中に示されるように、高い収率の、狭い分子量範囲を有するポリマーを生じる。
別の態様において、クエンチ後の重合した溶液は、テトラマーを作製するための熱処理によって予め作製することができる。この熱処理は、精製後の任意の時点まで延期することができるが、この溶液は再精製を必要とする。熱処理は、約45℃より高い温度に少なくとも約24時間この溶液を加熱することによって達成することができる。ウイルス不活化がこの時点で所望される場合、この溶液は、約60℃よりも高い温度に加熱することができる。アスコルビン酸のような抗酸化剤を、加熱処理方法の間のメタヘモグロビンの形成を防止するために添加することができる。
図7は、新たに処理したヘモグロビン溶液と本発明に従って処理した予め作製したヘモグロビン溶液との間のテトラマー作製の比較を示す。両方の溶液を2℃〜8℃で保存した。15カ月後、テトラマーは新たなヘモグロビン溶液中で約0.5%増加したが、予め作製した溶液中で、テトラマーは約0.4%だけ増加した。同様に、図8は、23℃〜27℃で保存した場合、予め作製した溶液と比較して、新たに処理した溶液においてテトラマーがより速く作製することを示す。
次いで、重合したピリドキシル化ヘモグロビン溶液が精製される。一態様において、残留未重合(テトラマー)ヘモグロビンを溶液から除去するために、精製は、カラムクロマトグラフィー、濾過(例えば膜濾過)又はこれら両方を利用して、この溶液を酸素化する酸素雰囲気下で達成する。次いで、精製された重合ヘモグロビン溶液は、ガス交換のための調製物中で、限外濾過装置を使用して約6%まで濃縮する。
次いで、濃縮された溶液は、窒素で脱酸素化する。この脱酸素化は、この溶液中のオキシヘモグロビンの量が総ヘモグロビンの約16重量%未満になるまで、約10℃〜12℃で生じる。
次いで、得られた脱酸素化されて精製された重合ヘモグロビン溶液は、冷却容器中で窒素雰囲気下で限外濾過によって濃縮する。そのpHは約8.8〜9.0を調整し、電解質の量は、正常な血漿の電解質の量を示すレベルまで、必要に応じて調整することができる。さらに、従来の抗酸化剤(例えば、グルタチオン、アスコルベート又はグルコース)を、任意選択で添加することができる。この溶液を所望のレベル(好ましくは約10重量%総ヘモグロビン)まで濃縮した後、この溶液を濾過によって滅菌し、滅菌移転装置を介して、適切な薬学的に許容される容器中に移す。
このヘモグロビン溶液がテトラマー作製を促進するために予め熱処理されていない場合、この溶液を熱処理し、作製したテトラマーを除去するために再精製することができる。抗酸化剤及び製剤化化学物質が添加されている場合、これらは、熱処理及び精製の前にダイアフィルトレーションによって除去することができる。
さらに、熱処理の代替法として、完成したヘモグロビン溶液のテトラマー作製は、この溶液を適切な温度で熟成させることによって達成することができる。次いでこの溶液を、作製したテトラマーを除去するために再精製することができる。一般に、この溶液は、テトラマーレベルが約1%〜3%を上回るまで熟成すべきであり、より高いテトラマーレベルは、この溶液がテトラマーを除去するために精製された後に、増加した安定性の利益を与えることが予測される。しかし、本発明の利点は、作製したテトラマーが溶液の熟成後に除去される限り任意の時間期間にわたってこの溶液が熟成される場合に達成されることが予測される。
得られたヘモグロビン溶液の特徴は図9中に示され、以下の通りである:
総ヘモグロビン(g/dl) 9.5〜10.5
メタヘモグロビン(総Hbの%) <8.0
カルボキシヘモグロビン(総Hbの%) <5.0
50(torr) 26〜32
重量オスモル濃度(mmol/Kg) 280〜360
ナトリウム(mmol/L) 135〜155
カリウム(mmol/L) 3.5〜4.5
塩化物(mmol/L) 85〜110
遊離鉄(ppm) <2.0
分子量分布−128Kdのピーク(%) 9〜23
分子量分布−192Kdのピーク(%) 16〜18
分子量分布−256Kdのピーク(%) 49〜74
テトラマー(64K)(%) 1.0以下
内毒素(EU/mL) <0.03
リン脂質ng/Hb <50
糖脂質(ng/Hb) <2
以下の実施例は、本発明の特定の態様を実証する。しかし、これらの実施例は例示目的だけのためであり、本発明の条件及び範囲に関して完全に規定することを目的としていないことが理解されるべきである。すべての温度は、他に特定されない限り摂氏で示される。典型的な反応条件(例えば、温度、反応時間)が与えられる場合、これらの特定の範囲を上回る条件及び下回る条件の両方もまた、一般にあまり簡便ではないものの使用することができることがまた、理解されるべきである。
反対に示されない限り、本発明の方法において使用されるすべての溶液及びタンクは、316−Lステンレス鋼、好ましくは高度に研磨され、したがって容易かつ迅速に清浄化される、薬学等級のこのようなステンレス鋼で製造されたものである。種々の接続パイプ及びチューブは、同じステンレス鋼又は薬学等級のTeflon(登録商標)若しくはシリコーンチュービングで製造されたものである。この方法において使用されるフィルタ及び膜は、Millipore Inc.、Pall−Filtron又はCuno Inc.から購入することができる。
本発明に従う分析用サイズ排除クロマトグラフィーHPLCを、以下の手順に従って実施する。サンプルを、約pH6.9の0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液で0.2g/dlに希釈し、0.2μフィルタを介して濾過し、以下の成分(システムフローの順)からなるHPLCシステム中に注射する:
1.Agilent Technologies 1100 Isocratic Pump
− 移動相は、約pH6.9の0.1Mリン酸ナトリウムである
− 流速は、0.5mL/分である
2.45cmのPEEK又はチタンチュービング、内経0.010インチ
3.Agilent 1100 Autosampler
4.18cmのPEEK又はチタンチュービング、内経0.010インチ
5.0.5μプレカラムフィルタフリット
6.9cmのPEEK又はチタンチュービング、内経0.010インチ
7.Toso TSK G3000SWXL 40×60mm ガードカラム
8.24cmのPEEK又はチタンチュービング、内経0.010インチ
9.Toso TSK G3000SWXL 300×7.8mm 分析カラム
10.23cmのPEEK又はチタンチュービング、内経0.010インチ
11.Agilent 100可変波長検出器
− 波長:280nm
− フローセル:14μLの体積、10mmの光路長
− 範囲:2AUFS
− 時間定数::10秒
280nmでのピーク吸光度を、個々のピーク面積を積分し、総ヘモグロビン面積を計算するAgilent Chemstationによって、各ポリマー種について記録する。
(実施例1)
細胞の吸引及び濾過
ここで図11を参照して、期限切れの血液(全血又は濃厚赤血球)のドナーバッグ20を、適切な無菌吸引装置22中に配置する。吸引装置中の針でドナーバッグを刺し、約150mlの1%(w/v)塩化ナトリウム水溶液を導入し、減圧下又は真空下で、ドナーバッグから期限切れの血液を吸引する。吸引した血液を、白血球吸着デプス型フィルタ24、或いは連続26中の2つの5μデプス型フィルタに通過させる。血液がこれらのフィルタを通過する際に、白血球が血液から除去される。典型的に、約225単位の期限切れ全血を吸引し、濾過し、引き続いて図11に示されるようなタンク1に移す。次いで、これらのフィルタを、約75リットルの1%(w/v)塩化ナトリウム水溶液でリンスする。
(実施例2)
細胞の洗浄及び溶解
タンク1への血液の導入前に、タンク1を、約40L〜50Lの1%塩化ナトリウム水溶液で満たす。225単位すべての期限切れ全血を吸引、濾過及び移動して、これらのフィルタをリンスした後、このタンクは4%の総ヘモグロビン溶液約365リットル〜395リットルを含む。吸引するステップ及び濾過するステップの間、タンク1を減圧(すなわち、20インチHg〜28インチHgの真空)に維持する。一旦すべての期限切れ血液がタンク1に移されたところで、この真空のスイッチを切り、一酸化炭素をタンクに導入し、このタンクが一酸化炭素雰囲気を含むようにする。
タンク1を、図11中に示されるように、0.65μの分岐フローフィルタ28に連結する。365リットル〜395リットルの4%の総ヘモグロビン溶液の最初の充填を、この分岐フローフィルタを介した精密濾過によって、約215L〜225Lの7%の総ヘモグロビン溶液へと濃縮する。この時点でのヘモグロビン溶液のpHは約6〜6.5である。7%の総ヘモグロビンへの濃縮に続いて、この溶液を、1%(w/v)の塩化ナトリウム溶液の添加により洗浄し、ダイアフィルトレーションし、塩化ナトリウム溶液が添加されるのと同じ速度でこの濾液を除去する。215L〜225Lのヘモグロビン溶液は、約8体積の1%の塩化ナトリウム溶液(約1,800L)で典型的に洗浄する。洗浄に続いて、この溶液は、約90L〜95L(すなわち約16%の総ヘモグロビン)まで濃縮し、注射用水(「WFI」)を添加して、この溶液の体積を約220Lまでにする。WFIの添加により、これらの細胞は膨潤し、破裂してヘモグロビンを溶液中に放出する。得られたヘモグロビン溶液の濃度は、約7%の総ヘモグロビン(THb)である。
得られた溶液を、タンク1中になお存在したままで清澄化させる。この溶液を約90Lまで最初に濃縮し、その濾液をタンク2に移す。この溶液がフィルタを横切ってポンピングされる際に、赤血球、ストローマ混入物及び細胞壁材料が保持され、フィルタによって除去される。タンク1中の残留する90Lの溶液を、約280LのWFIで洗浄(ダイアフィルトレーション)し、その洗浄液をタンク2に添加する。次いで、タンク1中に残留する材料を約20Lまで濃縮し、その濾液をタンク2に添加する。タンク2中に生じる体積は、約405L〜415Lの3.3%の総ヘモグロビン溶液である。
(実施例3)
ウイルス低減及びストローマ性沈殿のための任意選択の熱処理
次いで、得られたストローマフリーヘモグロビンの溶液を、約60℃〜62℃の温度で、約10時間の期間にわたってタンク2中で熱処理する。この時間の間に、この溶液を適度に攪拌する。この溶液が加熱されて約55℃の温度を通過する際に、沈殿物が形成される。
(実施例4)
清澄化及びウイルス低減
次いで、得られた3.3% THbのストローマフリーの熱処理したヘモグロビン溶液を、0.2μのプレフィルタ30とその後の0.1μのプレフィルタ32を介して濾過し、次いで100kDのウイルス低減ウルトラフィルタ(図示せず)を介してタンク3中へとポンピングする。
(実施例5)
限外濾過/濃縮
次いで、濾過したヘモグロビン溶液を85L〜105L(約14%のTHb)まで濃縮し、引き続いて洗浄して、約4体積のWFI(350L)でダイアフィルトレーションする。この濃縮及びダイアフィルトレーションを、10kDの分子量のウルトラフィルタ34を使用して達成する。ウルトラフィルタ34に付随する排水35が濾液を収集する。この時点で、14%の総ヘモグロビン溶液は、約6〜6.5のpHで、ヘモグロビン1グラム当たり約50ng未満のリン脂質、ヘモグロビン1グラム当たり約2ng未満の糖脂質、約1%未満のメタヘモグロビン、1ミリリットル当たり約0.03単位未満の内毒素を含む。この溶液中のヘモグロビンはカルボキシヘモグロビンである。
(実施例6)
脱気
次いで、得られたカルボキシヘモグロビン溶液を175Lの容器(タンク4)に移し、このタンク4でカルボキシヘモグロビンを最初に酸素化し、次いで脱酸素化する。タンク4は、酸素ガス及び窒素ガスのラインに連結されたガススパージリング、タンク4の上部に位置付けられたこのタンクの底から計量スプレー装置までの供給、及び泡沫缶36に接続された泡沫オーバーフロー収集器と嵌合され、その結果、タンク4中で発生した泡沫が泡沫缶36に供給され、この泡沫缶36においてこの泡沫は液体へと液化し、タンク4へと戻し供給される。この泡沫缶36の代替として、タンク4は、機械的泡沫破壊機に嵌合することができる。タンク4は、中心に取り付けられたガス散布攪拌器をさらに備える。泡沫缶36は、ガスの除去のためのガス通気孔を備える。タンク4中の溶液は、13%の総ヘモグロビン溶液である。
第1の酸素化ステップの間に、容器中のガスの均一な散布を有するのに充分な速度でこの溶液中に酸素をスパージする。この容器を、ガスで約66L/分の速度でスパージする。カルボキシヘモグロビンの酸素化を、得られた溶液が総ヘモグロビンの重量に基づいて5%未満のカルボキシヘモグロビンを含むように、約18時間の期間にわたって実施する。酸素化を約10℃の温度で実施する。タンク4中で発生した泡沫を、泡沫缶36において収集し、落ち着かせた後、得られた溶液をタンク4中に戻し移す。
酸素化後、この溶液を約3時間〜3.5時間にわたって、又は総ヘモグロビンの重量に基づいて10%未満のオキシヘモグロビンが溶液中に残存するまで、同様の流れの窒素でスパージする。窒素スパージを、約10℃の温度及び約6.95〜7.10のpHで実施する。或いは、カルボキシヘモグロビンは、膜交換機を使用してデオキシヘモグロビンに変換することができる。泡沫化ステップから通常予測されるように、ヘモグロビンの変性が実質的に存在しないことが留意される。
(実施例7)
化学的改変
ここで図12を参照して、デオキシヘモグロビン溶液を、化学的改変のためにタンク5に移す。次いで、約4℃のデオキシヘモグロビン溶液を含むタンク5に、1:1〜1:3のヘモグロビンに対するP5Pのモル比で、ピリドキシル−5−ホスフェート(P5P)水溶液(93.75g/L)を添加する。2:1のヘモグロビンに対するP5Pのモル比が好ましい。ピリドキシル化を約4℃の温度で実施する。このP5P溶液を、典型的には約1分間かけて添加し、約15分間混合し、その後、水素化ホウ素ナトリウム/水酸化ナトリウム溶液を、約20:1のヘモグロビンに対する水素化ホウ素ナトリウムのモル比で、ヘモグロビン溶液に添加する。適切な水素化ホウ素ナトリウム/水酸化ナトリウム水溶液は、2リットル当たり0.8gの水酸化ナトリウム及び2リットル当たり90.8gの水素化ホウ素ナトリウムを含む。水素化ホウ素溶液を、約1分間の期間にわたって可能な限り迅速に添加し、次いで1時間にわたって攪拌する。
(実施例8)
反応物の除去
150Lの得られたピリドキシル化ヘモグロビンの溶液を、過剰な反応物を除去するために、4体積(600L)のWFIを用いて、10Kダルトンのウルトラフィルタ38を使用して引き続いてダイアフィルトレーションする。ウルトラフィルタ38に付随する排水40は、フィルタ38から濾液を収集する。
(実施例9)
重合
ピリドキシル化ヘモグロビンを含むタンク5に、4.5%の総ヘモグロビン溶液(約265Lのヘモグロビン溶液)を調製するのに充分なWFIを添加する。グルタルアルデヒド溶液を、約24:1のヘモグロビンに対するグルタルアルデヒドのモル比で、ピリドキシル化ヘモグロビン溶液に添加する。典型的には、このグルタルアルデヒド溶液を、計量ポンプによって約2.5時間の期間にわたって、ヘモグロビン溶液に添加する。重合反応を約18時間にわたって進行させる。標的分子量分布は、約75%のポリマー及び25%のテトラマーである。標的ポリマーは約600,000未満の分子量を有し、優勢な画分の分子量は100,000〜350,000の範囲に存在する。
重合反応が標的分子量分布に達したところで(約18時間後)、水性グリシン(約166g/L)を、140:1のヘモグロビンに対するグリシンのモル比で(クエンチとして)ヘモグロビン溶液に添加する。この時点で、この溶液を、少なくとも3時間にわたって40℃〜50℃に加熱して、クエンチ反応を完了させ得る(「ホットクエンチ」)。
図10は、得られた重合したグリシンでクエンチしたヘモグロビン産物のHPLC追跡を示す。次いで得られた溶液を約10分間混合し、その後水素化ホウ素ナトリウム/水酸化ナトリウム溶液(上で特定した濃度を有する)を、28:1のヘモグロビンに対する水素化ホウ素ナトリウムのモル比で、ヘモグロビン溶液に添加する。この得られた混合物を約1時間攪拌する。次いで、この溶液を約150Lに濃縮し(ウルトラフィルタ38)、4体積(600L)のWFIで洗浄する。上に示したのと同じモル比の水素化ホウ素ナトリウムのさらなるアリコートをこの濃縮された溶液に添加し、再度1時間混合する。得られた溶液を、4体積(600L)のWFIで洗浄する。
(実施例10)
テトラマー作製のための任意選択の熱処理
この時点で、この溶液をテトラマーを作製するために熱処理し得る。この溶液は、45℃〜55℃での約20時間〜30時間にわたる加熱に供することができる。このステップの間にウイルス低減が所望される場合、この温度は60℃より高い温度まで上昇することができる。溶液を加熱するために、加熱媒体(例えば、約80℃のプロピレングリコール溶液)を、Hb溶液を激しく攪拌しながらタンクジャケットを通して循環させる。加熱後、ヘモグロビン溶液を約2℃〜8℃に冷却する。
(実施例11)
精製
得られた溶液を、酸素雰囲気下に溶液を放置することによって酸素化し、引き続いて精製システム42に移す。この精製は、カラムクロマトグラフィー、濾過(好ましくは膜濾過(ダイアフィルトレーション))又は濾過とカラムクロマトグラフィーとの組合せによって達成することができる。
一実施形態において、この溶液を、図13中に示されるように、クロマトグラフィー供給容器であるタンク6に移す。この実施形態において、次いで、オキシヘモグロビンの得られた溶液を、タンク6中で約200L(4%の総ヘモグロビン)まで希釈し、塩化物の濃度を、塩化ナトリウム溶液を用いて22mMに調整する。ナトリウム濃度の調節は必要ない。
次いで、得られたヘモグロビン溶液の40Lアリコート5つを、カラム44を使用してクロマトグラフィーにかける。カラム44は、テトラマーよりもポリマーに対して高い親和性を有する黄色色素(Affinity Chromatography,Ltd.からMimetic Yellow No.1として市販される)で改変されたアガロースゲルであるアフィニティゲルを含む。
クロマトグラフィーを以下のように達成する。酸素化した重合したピリドキシル化ストローマフリーヘモグロビン溶液40Lを、カラム44上に充填する。このカラムを、15カラム体積(約750L)の30mMの水性NaCl緩衝液で洗浄して、テトラマーを除去する。次いで、このカラムを約250Lの300mMの塩化ナトリウム緩衝液で洗浄して、ポリマーを洗浄して外す。ポリマー画分をタンク7中に収集する。望まれない画分は排水46に送る。各アリコートを除去した後、このカラムを15mMのHCL溶液(150L)で再生し、30mMの水性NaCl(250L)で再平衡化し、供給溶液の別のアリコート(40L)をこのカラムに充填する。このカラムを30mMのNaClで再度洗浄し、その後300mMのNaClで洗浄する。40Lのアリコートのヘモグロビン溶液をこのカラムに添加し、タンク6が空になるまでクロマトグラフィーにかける。
タンク7中で収集した画分を、排水50に付随するフィルタ48を使用して、約40Lの体積(6%の総ヘモグロビン)まで限外濾過(濃縮)する。次いで、濃縮したヘモグロビン溶液を、脱酸素化のためにガス交換タンク8に移す。
或いは、この溶液を、図14中に示されるように、濾過リサイクル容器10に移す。次いでこのヘモグロビンを、タンク10中で約4%のTHbまで希釈する。次いで、この4%のTHb溶液を、10mMのNaCl及びMillipore Corporationから市販される300,000の分子量のフィルタ52を使用してダイアフィルトレーションする。この濾過を、約97%のヘモグロビン材料がフィルタを通ってタンク11中へと通過するまで継続する(約3%の材料(すなわち高分子量ポリマー)がタンク10中に保持される)。ヘモグロビンの量を、coオキシメータを使用して、分光光度法により決定する。
タンク11中の得られた材料は、約4%〜8%のTHbであり、THbに基づいて約7%〜10%のテトラマーを含む。次いで、この4%〜8%のTHbを、10mMのNaCl及び排水又はトラップ56に付随する100,000の分子量のフィルタ54(Pall−Filtronから市販される)を使用してダイアフィルトレーションする。Toso BioSep 300×7.8mm カラムを使用したサイズ排除クロマトグラフィーによって決定する場合にテトラマーレベルが1.0重量%未満のヘモグロビン質量になるまで、この濾過を継続する。得られた精製されたヘモグロビン溶液は、タンク11中に最初に残留し、脱酸素化のためにガス交換タンク8に引き続いて移される。
(実施例12)
脱酸素化
ガス交換タンク8は、タンク4と同じタンク又は好ましくは異なるタンクであり得る。ガス交換タンク8は、ガス交換タンク4と本質的に同じ様式で備えられ、泡沫缶58に取り付けられるか又はタンク4と同一の様式で機械的泡沫破壊機を備える。脱酸素化を、約10℃及び約8.8の溶液pHで、窒素スパージを用いて約2.5時間で達成する。窒素スパージを、総ヘモグロビンの重量に基づいて約16%未満のオキシヘモグロビンが溶液中に残留するまで継続する。得られたデオキシヘモグロビン溶液を、製剤化のためにタンク9に引き続いて移す。
実施例10の熱処理ステップが延期されている場合、この熱処理ステップはこの段階で実施することができる。熱処理をここで実施する場合、実施例11の精製手順及び本実施例の脱酸素手順を反復すべきである。実施例10の熱処理ステップ及びこの時点での熱処理ステップは任意選択であり、完全に排除してもよい。
(実施例13)
製剤化
製剤化タンク9において、この溶液を、約7%の総ヘモグロビンまで最初に濃縮し、そのpHを4℃で約8.8〜9.0に調整する。このpHは、0.2MのNaOHを使用して調整する。グルコース及びグリシンを添加して、それぞれ約1g/L及び3.5g/Lの最終濃度を達成する。塩化カリウムをこの溶液に添加して、約3.5mM〜4.5mMのカリウム濃度を得る。次いで、3Mの塩化ナトリウムを添加して、85mM〜110mMの塩化物濃度を得る。引き続いて乳酸ナトリウムを添加して、135mM〜155mMのナトリウムイオン濃度を得る。最後に、0.45モルのアスコルビン酸溶液を、このアスコルビン酸濃度が約1000mg/Lに達するまで添加する。そのpHを、0.22MのNaOHを使用して10℃〜15℃で8.7〜9.1に調整する。得られたヘモグロビン溶液は、1kg当たり約280mmole〜360mmoleの最終オスモル濃度を有する。
次いで、製剤化したヘモグロビン溶液を、トラップ62に付随するフィルタ60を使用して約10%の総ヘモグロビンまで濃縮する。次いで、この10%のヘモグロビン溶液を、フィルタ64を介した濾過によって滅菌し、予め滅菌したバッグ中に無菌的に充填する。
(実施例14)
溶液の予備処理
この溶液が処理の間にテトラマーを作製するためにホットクエンチステップ又は任意選択の熱処理ステップに供されていようとなかろうと、この溶液を、約20時間〜30時間にわたって約45℃〜55℃にこの溶液を加熱することによって、又はテトラマーが約1%〜3%を超えて増加するまでこの溶液を加熱することによって、製剤化後の任意の時点で加熱してテトラマーを作製し得る。熱処理後、この溶液は実施例11と同様に精製し、実施例13と同様に脱気すべきである。この溶液はこの時点ですでに製剤化されているので、実施例12において導入される添加剤は、精製の前にダイアフィルトレーションによって好ましくは除去され、次いで再製剤化の間に再導入される。
(実施例15)
熟成ヘモグロビン溶液の再処理
期限切れ又は熟成ヘモグロビン溶液は、加熱処理なしに、実施例14と同様に再処理することができる。典型的には、約2℃〜8℃の保存条件で約12カ月〜18カ月よりも古いヘモグロビン溶液は、約1.0%より高いレベルのテトラマーを有する。この材料は、タンク5に導入することができ、実施例11〜13に従って精製及び再製剤化することができる。この溶液はこの時点ですでに製剤化されているので、実施例13において導入される添加剤は、精製の前にダイアフィルトレーションによって好ましくは除去し、次いで再製剤化の間に再導入される。
上記において、限定の目的ではなく例示の目的のために、本発明の好ましい実施形態の詳細な記載を提供してきた。本開示に基づいて当業者に明らかなすべての他の改変、派生方法及び等価物は、特許請求される本発明の範囲内であると意図されることを理解すべきである。
2℃〜8℃で保存したヘモグロビン溶液におけるテトラマー作製の量を示す図である。 23℃〜27℃で保存したヘモグロビン溶液におけるテトラマー作製の量を示す図である。 2℃〜8℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液と再処理した熟成ヘモグロビン溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 23℃〜27℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液と再処理した熟成ヘモグロビン溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 2℃〜8℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液とホットクエンチした溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 23℃〜27℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液とホットクエンチした溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 2℃〜8℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液と予め作製した溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 23℃〜27℃で保存した、新たに処理したヘモグロビン溶液と予め作製した溶液との間のテトラマー作製の比較を示す図である。 精製された重合ヘモグロビン溶液のHPLC追跡の図である。重合ヘモグロビンは、RT 15.19、RT 16.01、RT 17.16及びRT 18.79におけるピークによって示される。テトラマーは、RT 21.22及びRT 21.83におけるピークによって示される。 グリシン処理後であるが精製前の重合ヘモグロビン溶液のHPLC追跡の図である。重合ヘモグロビンは、保持時間(RT)14.62、RT 15.44、RT 16.60及びRT 18.24におけるピークによって示される。テトラマーは、RT 20.71におけるピークによって示される。ポリマーは、この材料の約75%である。 ピリドキシル化及び重合のために調製された脱酸素化ヘモグロビン溶液を生成するために使用される方法及び設備の部分を示す模式図である。 ピリドキシル化及び重合で開始する、脱酸素化した精製されたピリドキシル化した重合ヘモグロビン製品を生成するための方法及び装置の部分、並びに生理学的レベルの電解質を含む最終ヘモグロビン製品を製剤化するための方法及び装置の部分を示す模式図である。 本発明において使用されるカラムクロマトグラフィー精製方法を示す模式図である。 本発明において使用される膜濾過精製方法を示す模式図である。

Claims (32)

  1. 実質的にテトラマーを含まないヘモグロビン溶液を生成するための方法であって、
    a)溶液中のヘモグロビンを重合するステップ;
    b)溶液中の前記重合ヘモグロビンを熱処理するステップ;
    c)溶液中の前記重合ヘモグロビンからテトラマーを除去するステップ
    を含む方法。
  2. 前記ヘモグロビンが哺乳動物の血液由来である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記哺乳動物の血液がヒト血液であり、前記ヘモグロビンがピリドキシル化されている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ヘモグロビンがウシ血液由来である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ヘモグロビンがグルタルアルデヒドを用いて重合される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記テトラマーが濾過によって除去される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記熱処理が、約45℃よりも高い温度で少なくとも約24時間前記溶液を加熱するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  8. ステップ(c)の完了時の前記テトラマー濃度が、前記溶液中の総ヘモグロビンの約1.0%未満である、請求項1に記載の方法。
  9. ステップ(c)の完了時の前記テトラマー濃度が、前記溶液中の総ヘモグロビンの約0.3%未満である、請求項1に記載の方法。
  10. ステップ(c)に加えて、前記熱処理するステップの前に前記溶液からテトラマーを除去するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記溶液がテトラマーを本質的に含まなくなるまで、前記熱処理するステップの前に前記溶液からテトラマーを除去する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記熱処理するステップの前の前記テトラマー濃度が、前記溶液中の総ヘモグロビンの約1.0%未満である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記熱処理するステップの前の前記テトラマー濃度が、前記溶液中の総ヘモグロビンの約0.3%未満である、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1に記載の方法によって生成されるヘモグロビン溶液。
  15. 本質的にテトラマーを含まない重合ヘモグロビン溶液を安定化するための方法であって、
    前記重合ヘモグロビン溶液を処理して、前記重合ヘモグロビンをテトラマーへと部分的に分解するステップ、及び
    前記溶液から前記テトラマーを除去するステップ
    を含む方法。
  16. 前記処理するステップが、前記溶液を熟成させるステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記処理するステップが、前記テトラマー濃度が溶液中の総ヘモグロビンの約1.0%より高くなるまで前記溶液を熟成させるステップを含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記処理するステップが、前記溶液を加熱するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記処理するステップが、前記テトラマー濃度が溶液中の総ヘモグロビンの約1.0%より高くなるまで前記溶液を加熱するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  20. 前記ヘモグロビンが哺乳動物の血液由来である、請求項15に記載の方法。
  21. 前記哺乳動物の血液がヒト血液であり、前記ヘモグロビンがピリドキシル化されている、請求項15に記載の方法。
  22. 前記ヘモグロビンがウシ血液由来である、請求項15に記載の方法。
  23. 前記ヘモグロビンがグルタルアルデヒドを用いて重合される、請求項15に記載の方法。
  24. 前記テトラマーが濾過によって除去される、請求項15に記載の方法。
  25. 前記加熱するステップが、約45℃よりも高い温度で少なくとも約24時間前記溶液を加熱するステップを含む、請求項18に記載の方法。
  26. 安定化された重合ヘモグロビン溶液を生成するための方法であって、
    a)重合ヘモグロビン溶液を生成するステップ;
    b)前記重合ヘモグロビン溶液からテトラマーを除去して、テトラマーを実質的に含まない重合ヘモグロビン溶液を生成するステップ;
    c)前記重合ヘモグロビン溶液を熟成させるステップ;及び
    d)作製したテトラマーを除去するステップ
    を含む方法。
  27. 前記熟成させるステップが、前記テトラマー濃度が総ヘモグロビンの約1.0%より高くなるまで前記ヘモグロビン溶液を保存するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記熟成させるステップが、前記テトラマー濃度が総ヘモグロビンの約3.0%より高くなるまで前記ヘモグロビン溶液を保存するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記熟成させるステップが、前記ヘモグロビン溶液を1年を超えて保存するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  30. テトラマーを実質的に含まないヘモグロビン溶液を生成するための方法であって、
    a)溶液中のヘモグロビンを、重合剤を含む重合反応に供するステップ;
    b)前記重合反応を、クエンチ剤でクエンチするステップ;
    c)前記クエンチするステップの間に前記溶液を加熱するステップ;
    d)前記溶液中の重合ヘモグロビンからテトラマーを除去するステップ
    を含む方法。
  31. 前記溶液が、少なくとも3時間にわたって、前記クエンチするステップの間に少なくとも約40℃に加熱される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記溶液が約40℃〜50℃に加熱される、請求項31に記載の方法。
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