WO2012117688A1 - ヘモグロビン-アルブミン複合体、並びに該複合体を含む人工血漿増量剤及び人工酸素運搬体 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、赤血球を投与する際には、事前に血液型の確認(クロスマッチング)を行う必要がある。また、未知ウイルスに感染するリスクを完全に排除することはできない。また、赤血球の保存期間は4℃で3週間と短いため、大規模な災害が発生した場合、充分な量の輸血液を確保することができないという懸念がある。さらに、今後、少子高齢化が進むにつれ、血液提供者(ドナー)層の人口が減少して、輸血液の安定供給が困難になることが予想される。
また、現在、赤血球以外の血液の成分(例えば、血漿タンパク質)の代替物については開発が進んでいるものの、赤血球の代替物としての人工赤血球(酸素運搬体)の開発が遅れている状態である。よって、赤血球の代替物としての人工赤血球(酸素運搬体)が開発されれば、人工血液の開発も大幅に進むことになる。
例えば、米国では、人工酸素運搬体として、ヘモグロビンを分子内架橋した分子内架橋ヘモグロビン(例えば、特許文献1参照)、ヒトヘモグロビンを架橋剤で結合したヘモグロビン重合体(例えば、特許文献2参照)、ウシヘモグロビンを架橋剤で結合したヘモグロビン重合体(例えば、特許文献3参照)、ヒトヘモグロビンの分子表面に水溶性高分子であるポリ(エチレングリコール)(PEG)を結合させたPEGヘモグロビン(例えば、特許文献4参照)、などが開発され、臨床試験が進んでいる。これらの人工酸素運搬体は、サブユニット間を架橋したり、分子サイズ(分子量)を大きくしたりして、ヘモグロビンのサブユニットへの解離等による腎排泄を回避するという分子設計であるが、臨床試験において、血管収縮による血圧亢進等の副作用が生じたり、人工酸素運搬体投与群と生理食塩水投与群との間に効果の差が認められない、などの理由から、食品医薬品局(FDA)に認可されて、臨床使用されている製剤は、未だ存在しない。
一方、日本でも、リン脂質分子が水中で自己組織化されて形成される二分子膜小胞体(リポソーム)の内水相にヘモグロビンを封入した細胞型人工酸素運搬体の開発が進んでいる(例えば、特許文献5参照)。この細胞型人工酸素運搬体には、問題となる副作用もなく、実用化が待望されるが、高度な調製技術及び初期コストが必要となるという課題があり、臨床試験まで至っていない。
本発明の人工酸素運搬体は、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体を含むことを特徴とする。
本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体は、少なくとも、コアとしてのヘモグロビンと、シェルとしてのアルブミンとを有し、さらに必要に応じて、その他の部位を有する。
前記ヘモグロビンと前記アルブミンとは、架橋剤を介して結合されている。
例えば、図1に示すように、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体(星型へテロクラスター)100は、コアとしてのヘモグロビン10と、シェルとしての4個のアルブミン20とを有する。図1において、ヘモグロビン10とアルブミン20とは、架橋剤(不図示)を介して結合されている。
前記ヘモグロビンは、分子量が約64500である。
前記ヘモグロビン分子は、4つのサブユニットから構成され、各サブユニットは、それぞれ1つのプロトヘムを有する。該プロトヘム内の鉄原子に酸素が結合する。即ち、1つのヘモグロビン分子には、4つの酸素分子が結合する。
前記ヘモグロビンとしては、ヒトを含む脊椎動物のものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒトヘモグロビン、ウシヘモグロビン、組換えヒトヘモグロビン、分子内架橋ヘモグロビン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ヒトヘモグロビンが、生体適合性が高い点で好ましい。
また、前記ヘモグロビンは、タンパク質合成(培養)により容易に製造することができる。
前記ヒトヘモグロビンとしては、ヒト由来の赤血球から精製したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ウシヘモグロビンとしては、ウシ由来の赤血球から精製したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記組換えヒトヘモグロビンとしては、通常の遺伝子組換え操作、培養操作により産生したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記分子内架橋ヘモグロビンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘモグロビンにおけるサブユニットが架橋剤を介して互いに結合されたヘモグロビン、などが挙げられる。
前記分子内架橋ヘモグロビンの具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Diaspirin架橋ヘモグロビン(物質名:DCLHb、バクスターヘルスケア社)、などが挙げられる。
前記アルブミンは、血液中ではコロイド浸透圧調整を主な役割とする単純タンパク質であるが、栄養物質やその代謝産物(例えば、脂肪酸)あるいは薬物等の輸送タンパク質としても機能し、その他、pH緩衝作用、エステラーゼ活性、などを有する。また、前記アルブミンは、血漿タンパク質であるから、生体への適用、特に、赤血球代替物としての利用に関して格段に有利である。
前記アルブミンの等電点は、7よりも低く、生理条件では、分子表面が強く負に帯電しているため、血管内皮細胞の外側にある基底膜(負に帯電)との静電反発により、血管外に漏れ出しにくい。
また、前記アルブミンは、タンパク質合成(培養)により容易に製造することができる。
前記アルブミンの数の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)電気泳動法により測定したヘモグロビン-アルブミン複合体全体の分子量と、ヘモグロビンの分子量(64500)と、アルブミンの分子量(66500)に基づいて算出する方法、(2)シアノメトヘモグロビン法(例えば、アルフレッサファーマ社、ネスコートヘモキットN、No.138016-14)を用いたタンパク質の定量により算出したタンパク質の濃度、及び、660nm法(例えば、Pierce社、660nm Protein Assay Kit、No.22662)を用いたヘムの定量により算出したヘモグロビンの濃度に基づいて算出する方法、(3)電子顕微鏡で観察する方法などが挙げられる。
また、アルブミンの数が異なるヘモグロビン-アルブミン複合体の混合体から、アルブミンの数が所定の個数であるヘモグロビン-アルブミン複合体を単離する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カラムクロマトグラフィーによる単離方法、などが挙げられる。
前記ヒト血清アルブミンとしては、ヒト由来の血漿タンパク質から精製したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ヒト血清アルブミンは、血漿タンパク質の約60%を占める単純タンパク質(66500Da)であり、血中では、コロイド浸透圧を維持する役割や、各種内因性/外因性物質を貯蔵乃至運搬する役割を担っている。前記ヒト血清アルブミンの等電点は、4.8と低く、生理条件では、分子表面が強く負に帯電しているため、血管内皮細胞の外側にある基底膜(負に帯電)との静電反発により、血管外に漏れ出しにくい。
前記ウシ血清アルブミンとしては、ウシ由来の血漿タンパク質から精製したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記組換えヒト血清アルブミンとしては、通常の遺伝子組換え操作、培養操作により産生したものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、近年、日本では世界に先駆け、ピキア酵母を宿主とした組換えヒト血清アルブミンの量産体制が確立し、その臨床利用が開始されている。
前記架橋剤としては、ヘモグロビンとアルブミンとを連結可能な2官能性架橋剤である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(1)~(4)及び化学式(1)で表される化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、α-(N-スクシンイミジル)-ω―ピリジルジチオ架橋剤(下記一般式(1)において、R1が水素原子であり、nが5であるもの)、α-(N-スクシンイミジル)-ω―マレイミド架橋剤(下記一般式(4)において、R3が水素原子であり、R4が一般式(5)であるもの、さらには、R3が水素原子であり、R4が一般式(5)であり、かつn=5であるもの、さらには、R3が水素原子であり、R4が化学式(3)であるもの)が好ましい。
前記アミド結合を形成するための方法としては、例えば、ヘモグロビン及び架橋剤を5℃~30℃で0.2時間~3時間攪拌すること、などが挙げられる。
前記架橋剤におけるピリジルジチオ基(SS結合)と、アルブミン分子におけるシステイン34(還元型システイン)とは、ジスルフィド結合(共有結合)を形成する。なお、該ジスルフィド結合は、切断されやすいという特性を有する。
前記ジスルフィド結合を形成するための方法としては、例えば、アルブミン及び架橋剤を5℃~30℃で1時間~40時間攪拌すること、などが挙げられる。
前記架橋剤におけるマレイミド基と、アルブミン分子におけるシステイン34(還元型システイン)とは、スルフィド結合(共有結合)を形成する。
前記スルフィド結合を形成するための方法としては、例えば、アルブミン及び架橋剤を5℃~30℃で1時間~40時間攪拌すること、などが挙げられる。
アルブミン分子において、システイン34(還元型システイン)は1つしか存在しないため、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体は、星型のクラスター構造(例えば、図1)となり、分子構造が明確である。
前記その他の部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルブミン表面に共有結合により導入されたポリ(エチレングリコール)、アルブミンとともにヘモグロビンに結合された蛋白質、などが挙げられる。
また、本願発明のヘモグロビン-アルブミン複合体は、ヘモグロビンが酸素結合部位であることにより、酸素結合解離曲線がS字曲線となり、特に、末梢細胞の酸素分圧が低下した場合に、酸素運搬能力が向上するという効果を有することが予測される。
以上より、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体は、安全性(生体適合性)と有効性を併せ持った類例のない人工酸素運搬体といえる。
本発明の人工血漿増量剤は、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体を含むことを特徴とする。なお、前記人工血漿増量剤とは、出血などにより、循環血液量が不足した患者に対して、循環血液量を回復・維持させる目的で投与される輸液剤乃至輸液製剤である。
本発明の人工酸素運搬体は、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体を含むことを特徴とする。なお、前記人工酸素運搬体とは、酸素分子を運搬可能な物質であり、生体に投与した場合には、赤血球の代替物として機能するものである。
-調製例1:メルカプトヒト血清アルブミン(HSA-SH)の調製-
まず、メルカプト分率が約25%と低いヒト血清アルブミン(HSA)におけるシステイン(Cys-34)の残基を全てチオール基に還元しておくために、以下の操作を行った。
まず、サンプル瓶(30mL容量)にヒト血清アルブミン(920μM)1.3mLを入れ、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS、10mM、pH7.4)10.7mLで希釈し、0.1mM(12mL)のヒト血清アルブミン溶液を調製した。
次に、エッペンドルフチューブ(2mL容量)にジチオスレイトール(Dithiothreitol)(DTT、和光純薬社製)12.3mgを入れ、軽く脱気した後、別途脱気したリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)1mLを加えて溶解し、ジチオスレイトール(DTT)溶液(80mM)1mLを調製した。
ヒト血清アルブミン溶液(12mL)にジチオスレイトール(DTT)水溶液30μL(ジチオスレイトール/ヒト血清アルブミン(DTT/HSA)=2(mol/mol))を加えてよく振とうし、室温で40分間静置した。
その溶液12.0mLを数本の遠心濃縮器(Sartorius Stedim Biotech社製、VIVA SPIN 20、限外分子量5kDa)に分け入れ、それぞれをリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS、10mM、pH7.4)で希釈後、遠心分離機(BECKMAN COULTER社製、Allegra X-15R Centrifuge)を用いて、4000rpm、30分間、4℃の条件で、約1.0mLまで濃縮した。
さらに、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)19mLを添加し、同条件で約1.0mLまで濃縮した。
この希釈/濃縮操作を3回繰り返すことにより余剰のジチオスレイトール(DTT)を除去することができた。
最後に数本のチューブ内の試料をサンプル瓶(8mL容量)にまとめ、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)で全容量を2.4mLに調整した結果、メルカプトヒト血清アルブミン(HSA-SH)濃度は0.5mMとなった。
チオール基とジスルフィド結合の交換反応を利用して、ヒト血清アルブミン(HSA)のメルカプト分率を定量した。2,2'-ジチオピリジン(2,2'-Dithiopyridine)(2,2'-DTP)は遊離チオール(SH)基と反応し、2-チオピリジノン(2-Thiopyridinone)(2-TP)を生じるので、ヒト血清アルブミン(HSA)に2,2'-ジチオピリジン(2,2'-DTP)を加え、生成した2-チオピリジノン(2-TP)の量を測ることにより、システイン34(Cys-34)におけるチオール(SH)基の量が定量できた。
エッペンドルフチューブ(2mL容量)に2,2'-ジチオピリジン(2,2'-DTP)2.2mgを入れ、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)1mLを加えてよく振とうし、2,2'-ジチオピリジン(2,2'-DTP)溶液(10mM)1mLを調製した。
まず、分光用石製セル(1cm)にリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)2.7mLを加え、紫外可視吸収(UV-Vis.)スペクトル(190nm-700nm)を紫外可視分光光度計(商品名:紫外可視分光光度計8454、Agilent社製)を用いて測定した(ブランク)。
次に、石英セルに、メルカプトヒト血清アルブミン(HSA-SH)(500μM)0.3mLを加えてよく振とうし(10倍希釈となる。ヒト血清アルブミン(HSA)濃度=50μM)、紫外可視吸収スペクトル測定を行った。
続いて、2,2'-ジチオピリジン(2,2'-DTP)溶液(10mM)0.075mLを添加し(ジチオピリジン/ヒト血清アルブミン(DTP/HSA)=5(mol/mol))、よく振とうした。
30分間静置した後、紫外可視吸収スペクトル測定を行った。342nmの吸光度と2-チオピリジノン(2-TP)のモル吸光係数(ε342=8.1×103M-1cm-1)から、ピリジルジチオ基の濃度を算出した。ヒト血清アルブミン(HSA)濃度で割ることにより、ヒト血清アルブミンのメルカプト分率(還元型システイン34の割合)を算出したところ、約80%~100%であった。
サンプル瓶(8mL容量)にCO化ヒトヘモグロビン(Hb)水溶液(509μM)0.39mLを入れ、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)1.61mLで希釈し、0.1mM 2mLとした。
次に、エッペンドルフチューブ(2mL容量)にスクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Succinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SPDPH、PIERCE社製)2.1mgを入れ、エタノール(EtOH)0.25mLを加えて溶解し、20mM スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(SPDPH)のエタノール溶液を調製した。
先のヒトヘモグロビン(Hb)溶液(2mL)にスクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(SPDPH)溶液0.2mLを撹拌(100rpm)しながら添加し(スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート/ヒトヘモグロビン(SPDPH/Hb)(=18(mol/mol))、室温で30分間撹拌した。
得られた反応溶液から、調製例1に記載の方法で未反応のスクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(SPDPH)を除去した。
具体的には、ヒトヘモグロビン(Hb)溶液2.2mLを遠心濃縮器(Vivaspin20)に移し、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)約18mLで10倍に希釈後、4000rpm、30分間、4℃で約1.0mLまで濃縮した。
そこに、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)19mLを添加し、同条件で約1.0mLまで濃縮した。
この希釈/濃縮操作を数回繰り返すことにより未反応のスクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(SPDPH)を除去することができる。
最後にチューブ内の試料をサンプル瓶(8mL容量)に移し、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)を添加し、全容量を2.0mLに調整した。
ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)濃度は0.1mMとなる。
ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)分子表面に導入されたピリジルジチオ基の数は、ジチオスレイトール(DTT)で末端ジスルフィド結合を還元し、遊離した2-チオピリジノン(2TP)の量を測ることにより決定できる。
エッペンドルフチューブ(2mL容量)にジチオスレイトール(DTT)12.3mgを入れ、軽く脱気した後、別途脱気したリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)1mLを加え溶解し、ジチオスレイトール(DTT)溶液(80mM)1mLを調製した。
分光用石英セル(1cm×1cm)にリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)2.85mLを加え、紫外可視吸収(UV-Vis.)スペクトル(190nm-700nm)を測定した(ブランク)。
次に、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH、100μM)0.15mLを加えてよく振とうし(20倍に希釈となる。ヒトヘモグロビン(Hb)濃度=5μM)、紫外可視吸収スペクトルを測定した。
引き続き、ジチオスレイトール(DTT)溶液(80mM)18μLを添加し(ジチオスレイトール/ヒトヘモグロビン(DTT/Hb)=95(mol/mol))、よく振とうした。
30分間静置した後、190nm~700nmにおいて紫外可視スペクトルを測定した。342nmの吸光度と2-チオピリジノン(2-TP)のモル吸光係数(ε342=8.1×103M-1cm-1)値から、ピリジルジチオ基の濃度を算出した。
ヒトヘモグロビン(Hb)濃度との比率から、ヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、8~9本であった。
調製例1で得たメルカプトヒト血清アルブミン(HSA-SH)(500μM)2mLをサンプル瓶(8mL容量)に入れ、撹拌子で撹拌(100rpm)しながら、調製例2で得たヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)1mLをゆっくりと滴下し、室温・遮光下で20時間反応させた。
反応溶液(3mL)をDismicフィルター(口径0.45μm、Advantec社製)で濾過し、得られた混合物のうち2mLを低圧クロマトグラフィーシステム(GEヘルスケア、AKTA prime plus、カラム:Superdex G200 10/300 GL、溶出液:リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS))を用いて、4℃にて分離・精製した。溶出液はフラクションコレクターで捕集した。溶出曲線においては、ヒトヘモグロビン(Mw:64.5kDa)やヒト血清アルブミン(Mw:66.5kDa)のピークより早い時間に複数のピークが出現し、高分子量体の生成が示唆された。主要な4つのピークを含む分画について、Native-PAGE電気泳動測定(和光純薬、SuperSep Ace 5-12% 13well)を行ったところ、Mw:180kDa、260kDa、360kDa、470kDa付近に明確なバンドが現れたので、それぞれの各成分のみを含む分画を単離し、回収した。
単離した高分子量体について、シアノメトヘモグロビン法(アルフレッサファーマ社、ネスコートヘモキットN、No.138016-14)によりヒトヘモグロビン濃度を定量し、660nm法(Pierce社、660nm Protein Assay Kit、No.22662)によりタンパク質濃度を定量した。
分子量の低い成分から、ヒト血清アルブミン/ヒトヘモグロビン比が1.1、2.2、3.0、3.8となり、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SPDPH、(Hb/HSA2)SPDPH、(Hb/HSA3)SPDPH、(Hb/HSA4)SPDPH)が生成していることが分かった。
実施例1における調製例2で、スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Succinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SPDPH、PIERCE社製)の代わりに、スルホスクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Sulfosuccinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SSPDPH、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例1における調製例1及び2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SSPDPH)を調製した。ピリジルジチオ基の濃度を算出し、ヒトヘモグロビン(Hb)濃度との比率からヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、7~8本であった。
引き続き、実施例1における調製例3でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SSPDPH)を用いた以外は、実施例1における調製例3と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SSPDPH、(Hb/HSA2)SSPDPH、(Hb/HSA3)SSPDPH、(Hb/HSA4)SSPDPH)を合成し、それぞれを単離した。
実施例1における調製例2で、スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Succinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SPDPH、PIERCE社製)の代わりに、4-スクシンイミジルオキシカルボニル-メチル-α(2-ピリジルジチオ)トルエン(4-Succinimidyloxycarbonyl-methyl-α(2-pyridyldithio)toluene)(SMPT、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例1における調製例1及び2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPT)を調製した。ピリジルジチオ基の濃度を算出し、ヒトヘモグロビン(Hb)濃度との比率からヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、7~9本であった。
引き続き、実施例1における調製例3でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPT)を用いた以外は、実施例1における調製例3と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SMPT、(Hb/HSA2)SMPT、(Hb/HSA3)SMPT、(Hb/HSA4)SMPT)を合成し、それぞれを単離した。
実施例1における調製例2で、スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Succinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SPDPH、PIERCE社製)の代わりに、スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(Succinimidyl-3-(2-pyridyldithio)propionate)(SPDP、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例1における調製例1及び2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDP)を調製した。
ピリジルジチオ基の濃度を算出し、Hb濃度との比率からヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、8~9本であった。
引き続き、実施例1における調製例3でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDP)を用いた以外は、実施例1における調製例3と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SPDP、(Hb/HSA2)SPDP、(Hb/HSA3)SPDP、(Hb/HSA4)SPDP)を合成し、それぞれを単離した。
実施例1における調製例2で、スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Succinimidyl-6[3-(2-pyridyldithio)propionamido]hexanoate)(SPDPH、PIERCE社製)の代わりに、スルホスクシンイミジル-6[α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサノエート(Sulfosuccinimidyl-6[α-methyl-α-(2-pyridyldithio)toluamido]hexanoate(SSMPTH、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例1における調製例1及び2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SSMPTH)を調製した。ピリジルジチオ基の濃度を算出し、Hb濃度との比率からヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、7~8本であった。
引き続き、実施例1における調製例3でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SSMPTH)を用いた以外は、実施例1における調製例3と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SSMPTH、(Hb/HSA2)SSMPTH、(Hb/HSA3)SSMPTH、(Hb/HSA4)SSMPTH)を合成し、それぞれを単離した。
-調製例1:ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の調製-
サンプル瓶(8mL容量)にCO化ヒトヘモグロビン(Hb)水溶液(509μM)0.39mLを入れ、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)1.61mLで希釈し、0.1mM2mLとする。次に、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)7.6mgをジメチルスルホキシド(DMSO)0.25mLに溶解し、80mMスクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(SMPH)のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を調製した。先のヒトヘモグロビン(Hb)溶液(2mL)にスクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(SMPH)溶液0.047mLを撹拌(100rpm)しながら添加し(スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート/ヒトヘモグロビン(SMPH/Hb))=18(mol/mol))、室温で30分間撹拌した。得られた反応溶液から、実施例1における調製例2に記載の方法と同様の方法で未反応のスクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(SMPH)を除去した。具体的には、ヒトヘモグロビン(Hb)溶液2.1mLを遠心濃縮器(Vivaspin 20)に移し、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)約18mLで10倍に希釈後、4000rpm、30分間、4℃で約1.0mL(1/10)まで濃縮した。そこにリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)19mLを添加し、同条件で約1.0mLまで濃縮した。この希釈/濃縮操作を3回繰り返すことにより未反応のスクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(SMPH)を除去した。最後にチューブ内の試料をサンプル瓶(8mL容量)に移し、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)で全容量を2.0mLに調整した。ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)濃度は0.1mMとなった。
実施例1の調製例1で得たメルカプトヒト血清アルブミン(HSA-SH)(500μM)2mLをサンプル瓶(8mL容量)に入れ、撹拌子で撹拌(100rpm)しながら、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)1mLをゆっくりと滴下し、室温・遮光下で20時間反応させた。
反応溶液(3mL)をDismicフィルター(口径0.45μm、Advantec社製)で濾過し、得られた混合物のうち2mLを低圧クロマトグラフィーシステム(GEヘルスケア、AKTA prime plus、カラム:Superdex G200 10/300 GL、溶出液:リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS))を用いて、4℃にて分離・精製した。溶出液はフラクションコレクターで捕集した。溶出曲線においては、ヒトヘモグロビン(Mw:64.5kDa)やヒト血清アルブミン(Mw:66.5kDa)のピークより早い時間に複数のピークが出現し、高分子量体の生成が示唆された。主要な4つのピークを含む分画について、Native-PAGE電気泳動測定(和光純薬、SuperSep Ace 5-12% 13well)を行ったところ、Mw:180kDa、260kDa、360kDa、470kDa付近に明確なバンドが現れたので、それぞれの各成分のみを含む分画を単離し、回収した。
単離した高分子量体について、シアノメトヘモグロビン法(アルフレッサファーマ社、ネスコートヘモキットN、No.138016-14)によりヒトヘモグロビン濃度を、660nm法(Pierce社、660nm Protein Assay Kit、No.22662)によりタンパク質濃度を定量した。分子量の低い成分から、ヒト血清アルブミン/ヒトヘモグロビン比が1.2、2.3、3.3、3.9となり、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SMPH、(Hb/HSA2)SMPH、(Hb/HSA3)SMPH、(Hb/HSA4)SMPH)を合成した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエートSuccinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate (SMPH、PIERCE社製)の代わりに、(α-マレイミドアセトキシ)スクシンイミドエステル((α-maleimidoacetoxy)succinimide ester)(MAS、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MAS)を調製した。
実施例6における調製例2でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MAS)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)MAS、(Hb/HSA2)MAS、(Hb/HSA3)MAS、(Hb/HSA4)MAS)を合成し、単離した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)の代わりに、(ε-マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミドエステル((ε-maleimidocaproyloxy)succinimide ester)(MCS、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MCS)を調製した。
実施例6における調製例2でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MCS)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)MCS、(Hb/HSA2)MCS、(Hb/HSA3)MCS、(Hb/HSA4)MCS)を合成し、単離した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)の代わりに、(ε-マレイミドカプロイルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(ε-maleimidocaproyloxy)sulfosuccinimide ester (MCSS、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MCSS)を調製した。
実施例6における調製例2で、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MCSS)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)MCSS、(Hb/HSA2)MCSS、(Hb/HSA3)MCSS、(Hb/HSA4)MCSS)を合成し、単離した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)の代わりに、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(Succinimidyl-4-(N-maleimidomethyl)cyclohexane-1-carboxylate)(SMCC、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMCC)を調製した。
実施例6における調製例2で、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMCC)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SMCC、(Hb/HSA2)SMCC、(Hb/HSA3)SMCC、(Hb/HSA4)SMCC)を合成し、単離した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)の代わりに、スクシンイミジル-[(N-マレイミドプロピオンアミド)-6-エチレングリコールエステル(Succinimidyl-[(N-maleimidopropionamido)-6-ethyleneglycol] ester)(SM(PEG)6、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SM(PEG)6)を調製した。
実施例6における調製例2で、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SM(PEG)6)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SM(PEG)6、(Hb/HSA2)SM(PEG)6、(Hb/HSA3)SM(PEG)6、(Hb/HSA4)SM(PEG)6)を合成し、単離した。
実施例6における調製例1で、スクシンイミジル-6-(β-マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノエート(Succinimidyl-6-(β-maleimidopropionamido)hexanoate)(SMPH、PIERCE社製)の代わりに、κ-(マレイミドウンデカノイルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(κ-(Maleimidoundecanoyloxy)sulfosuccinimide ester)(SMUS、PIERCE社製)を用いた以外は、実施例6における調製例1と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMUS)を調製した。
実施例6における調製例2でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMPH)の代わりにヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMUS)を用いた以外は、実施例6における調製例2と同様な方法に従って、ヒトヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((Hb/HSA1)SMUS、(Hb/HSA2)SMUS、(Hb/HSA3)SMUS、(Hb/HSA4)SMUS)を合成し、単離した。
実施例1における調製例2で、ヒトヘモグロビンの代わりに、ウシヘモグロビン(BHb)を用いた以外は、実施例1における調製例1及び2と同様な方法に従って、ウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-SPDPH)を調製した。ピリジルジチオ基の濃度を算出し、ウシヘモグロビン(BHb)濃度との比率からヒトヘモグロビン1分子当たりのピリジルジチオ基の本数を決定したところ、7~9本であった。
引き続き、実施例1における調製例3でヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SPDPH)の代わりに、ウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-SPDPH)を用いたこと以外は、実施例1における調製例3と同様な方法に従って、ウシヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((BHb/HSA1)SPDPH、(BHb/HSA2)SPDPH、(BHb/HSA3)SPDPH、(BHb/HSA4)SPDPH)を合成し、それぞれを単離した。
実施例8で、ヒトヘモグロビンの代わりに、ウシヘモグロビン(BHb)を用いた以外は、同様な方法に従って、ウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-MCS)を調製した。
実施例8で、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-MCS)の代わりにウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-MCS)を用いたこと以外は、同様な方法に従って、ウシヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((BHb/HSA1)MCS、(BHb/HSA2)MCS、(BHb/HSA3)MCS、(BHb/HSA4)MCS)を合成し、単離した。
実施例10で、ヒトヘモグロビンの代わりに、ウシヘモグロビン(BHb)を用いた以外は、同様な方法に従って、ウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-SMCC)を調製した。
実施例10で、ヒトヘモグロビン-架橋剤結合体(Hb-SMCC)の代わりにウシヘモグロビン-架橋剤結合体(BHb-SMCC)を用いたこと以外は、同様な方法に従って、ウシヘモグロビンにヒト血清アルブミンが1、2、3、4つ結合したヘテロクラスター((BHb/HSA1)SMCC、(BHb/HSA2)SMCC、(BHb/HSA3)SMCC、(BHb/HSA4)SMCC)を合成し、単離した。
実施例1で得た(ヒトヘモグロビン/ヒト血清アルブミン)ヘテロクラスター(Hb/HSA1)SPDPH、(Hb/HSA2)SPDPH、(Hb/HSA3)SPDPH、(Hb/HSA4)SPDPHの等電点電気泳動(Invitrogen、NOVEX IEFゲル)を測定したところ、各ヘテロクラスターの等電点(pI値)は、5.1、5.1、5.2、5.3であり、ヒトヘモグロビン(pI=7.0)に比べ大幅に減少していることがわかった。ヒト血清アルブミンの結合数の増大に伴い、pI値が減少していることからも、ヒトヘモグロビンの分子表面にヒト血清アルブミンが結合している構造であることが示された。
なお、ヘモグロビンを分子内架橋した分子内架橋ヘモグロビン、ヒトヘモグロビンを架橋剤で結合したヘモグロビン重合体、ウシヘモグロビンを架橋剤で結合したヘモグロビン重合体は、いずれも、等電点が7.0付近であると考えられ、また、アルブミン-ヘム複合体の等電点は4.8である。
実施例1で得たヒトヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((Hb/HSA4)SPDPH)のリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)を窒素で十分に置換して脱酸素した後、別途窒素雰囲気下で調整した亜ニチオン酸ナトリウム水溶液を添加することにより、ヒトヘモグロビンのヘム鉄を還元した。
このリン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)の紫外可視吸収スペクトルは、λmax:430nm、557nmを示し、ヒトヘモグロビンの脱酸素化体(デオキシ体)のスペクトルパターンと一致したことから、ヒトヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((Hb/HSA4)SPDPH)のヒトへモグロビン部位が酸素を結合していないデオキシ体を形成していることが分かった。
そこへ酸素を通気すると、直ちに酸素化体(オキシ体)のスペクトルが得られ(λmax:412nm、540nm、575nm)、再度窒素を通気すると、デオキシ体のスペクトルパターンとなったことから、ヒトヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((Hb/HSA4)SPDPH)が酸素を可逆的に吸脱着していることが示された。
一方、一酸化炭素を通気すると、きわめて安定な一酸化炭素化体(λmax:419nm、538nm、569nm)を形成した。異なる酸素分圧に対する紫外可視吸収スペクトル変化から、Hill式を用いて、酸素親和性(P50)(酸素結合解離曲線グラフにおいて酸素結合率が50%の時の酸素分圧)を算出したところ、ヒトヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((Hb/HSA4)SPDPH)のP50は13Torr(37℃)であった。
他のヒトヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((Hb/HSA1)SPDPH、(Hb/HSA2)SPDPH、及び(Hb/HSA3)SPDPH)についても同様の実験を行ったところ、P50(37℃)は、それぞれ、12Torr(37℃)、12Torr(37℃)、11Torr(37℃)であった。
さらに、実施例14で得たウシヘモグロビン-ヒト血清アルブミン ヘテロクラスター((BHb/HSA1)MCS、(BHb/HSA2)MCS、(BHb/HSA3)MCS、及び(Hb/HSA4)MCSについても同様の実験を行ったところ、P50(37℃)は、それぞれ、10Torr(37℃)、10Torr(37℃)、11Torr(37℃)、12Torr(37℃)であった。
また、本発明のヘモグロビン-アルブミン複合体を有効成分とする人工酸素運搬体を稀少血液型患者、動物の手術、などにも適用することができる。
20 アルブミン
100 ヘモグロビン-アルブミン複合体(星型へテロクラスター)
Claims (11)
- コアとしてのヘモグロビンと、前記ヘモグロビンに架橋剤を介して結合されたシェルとしてのアルブミンと、を有することを特徴とするヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記ヘモグロビンにおける前記架橋剤との結合部位がリシンであることを特徴とする請求項1に記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記アルブミンにおける前記架橋剤との結合部位がシステイン34であることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記ヘモグロビンと前記架橋剤との結合がアミド結合であり、前記アルブミンと前記架橋剤との結合がジスルフィド結合及びスルフィド結合のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記アルブミンの数が1個~7個であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記ヘモグロビンが、ヒトヘモグロビン、ウシヘモグロビン、組換えヒトヘモグロビン、及び分子内架橋ヘモグロビンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 前記アルブミンが、ヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミン、及び組換えヒト血清アルブミンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1から6のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体。
- 請求項1から9のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体を含むことを特徴とする人工血漿増量剤。
- 請求項1から9のいずれかに記載のヘモグロビン-アルブミン複合体を含むことを特徴とする人工酸素運搬体。
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