JPH0649961Y2 - 建設機械用遊星歯車式変速装置 - Google Patents

建設機械用遊星歯車式変速装置

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JPH0649961Y2
JPH0649961Y2 JP1986005113U JP511386U JPH0649961Y2 JP H0649961 Y2 JPH0649961 Y2 JP H0649961Y2 JP 1986005113 U JP1986005113 U JP 1986005113U JP 511386 U JP511386 U JP 511386U JP H0649961 Y2 JPH0649961 Y2 JP H0649961Y2
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gear
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不二雄 前田
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、総段間比が9〜11の高減速比を段間比2.0
〜2.3の等段間比で構成できるようにした、前進4速、
後進2速用遊星歯車式変速装置に関するものであって、
特にラフテレーンクレーンなどの建設機械の変速装置に
用いて好適なギヤトレーンである。
(従来の技術) 従来この種の遊星歯車式変速装置としては、例えば第4
図に示すようなものが用いられている。すなわち図にお
いてaは主変速機であり、Fは前進、Rは後進、1′,
2′,3′は各段クラッチを示しINは入力軸を示す。
bは補助変速機であり、Hは高速、Lは低速を示すドッ
グクラッチ、OUTは出力軸を示している。このように従
来のものは、上記主変速機aのF3-R3遊星歯車式変速機
と補助変速機bの常時噛合選択式変速機とより構成され
ているので最大で前進6段(F6)、後進6段(R6)の変
速が得られる。
そして、この変速機の特徴は、 (1)H,Lが選択噛合式であるので、切換時には車両停
止を必要とする。
(2)F6-F6であるがトータルの段間比は約7.6(例え
ば、第5図において(F1)6.90/(F6) 0.91≒7.6)と
小さい (3)F4の減速比がF3の減速比より上まわっている。
(第5図参照) (4)後進側は6段もある。
なお、第5図はこの変速機を用いたときの速度段、操作
ギヤ、減速比の関係を図表で示したものである。
(考案が解決しようとする問題点) 上記変速機は主としてラフテレーンクレーンに用いられ
るが、このような建設機械用の車両に用いる場合につぎ
のような問題がある。
すなわち、 (1)H、Lを切換える場合に車両を一旦停止させてか
ら行なわなければならないので、道路走行時支障をもた
らす。
(2)トータルの段間比が小さいため、最大牽引力、最
高車速がいずれも十分にとれない。
(3)連続走行時F3及びF4は牽引性能上ラップしてい
て、変速機の性能上意味が失われる。
(4)後進の6段は、車両性能の点からみれば2段で十
分であるので、必要性がない。また段数が多いことは部
品も多くなり、構造も複雑となる。
(5)H、L切換操作をエアシリンダにより行ってい
て、F3-R3の油圧操作と合せると、2種類に(油とエ
ア)の操作系統を備えることになって、コスト高であ
り、操作の容易性の点からみても好ましくない。
というような多くの不具合を有するものである。
(問題点を解決するための手段及び作用) この考案では上記問題点を解決するためになされたもの
で、前進4段、後進2段の遊星歯車式変速機であって、
上記変速機と入力軸INと、高速部と低速部、1速部、2
速部、後進部を集中配設した遊星歯車式変速部とギヤ比
補正と芯間補正のみを行うトランスファ部より成り、上
記高速部はキヤリア入力部、プラネタリギヤ、サンギ
ヤ、リングギヤ、及びリングギヤ出力部で構成し、上記
低速部はリングギヤ入力部、リングギヤ、プラネタリギ
ヤ、サンギヤ及びキャリア出力部で構成し、これら高速
部と低速部は入力軸からそれぞれ高速部、低速部の順に
互いに近接して配置すると共に、サンギヤ入力部、サン
ギヤ、リングギヤ、プラネタリギヤおよびキャリア出力
部により1速部を構成し、サンギヤとリングギヤを直結
するII速部を設け、ダブル遊星式サンギヤ入力部とキャ
リア出力部とで後進部を形成することにより建設機械用
の変速機を構成したもので、トランスファ部にはH,L常
時噛合式変速機を具備させないことによって、変速機能
をすべてF4-R2の遊星歯車式変速機の方に集中させ、ト
ランスファ部の方はギヤ比の補正と芯間補正のみの機能
とすることにより、H,L操作を必要とせず、操作容易で
理想的を等段間比が得られるようにしたものである。
(実施例) つぎにこの考案の実施例を図面にもとづいて説明する。
第1図においてAは遊星歯車式変速部、Bはトランス部
である。Aについて説明すると、INは入力軸、3はキャ
リア入力部、6はリングギヤ、4はプラネタリギヤ、5
はサンギヤであり、7はリングギヤ出力部である。すな
わち高速部〔H〕は、キャリア入力部3から動力が入
り、リングギヤ出力部7から動力が出てゆくようになっ
ている。つぎに低速部〔L〕について述べると、10はリ
ングギヤ、11はプラネタリギヤ、12はサンギヤ、8はキ
ャリア出力部、10′はリングギヤ入力部であって、低速
部〔L〕はリングギヤ入力部10′から動力が入り、キャ
リア出力部8から動力が出て行くようになっている。
また、1速部〔I〕について述べると、16はリングギ
ヤ、17はプラネタリギヤ、14はサンギヤであり、20はサ
ンギヤ入力部、21はキャリア出力部を示す。このように
して、1速部〔I〕はサンギヤ入力部20から動力が入
り、キャリア出力部21から動力が出てゆくように成って
いる。
また2速部〔II〕はサンギヤ14とリングギヤ16とを直結
させるものであり、後進部〔R〕は第2図に示すように
ダブル遊星式のサンギヤ入力部19から動力が入り、キャ
リア出力部17およびサンギヤ入力部20を経て1速部
〔I〕を介してキャリア出力部21から動力が出てゆくよ
うになっている。
そして、25はリングギヤ、24は一方の組のプラネタリギ
ヤ、23は他方の組のプラネタリギヤ、13はサンギヤ、19
はサンギヤ入力部、17はキャリア出力部、22はプラネタ
リギヤ23のキャリアである。
この実施例のものは上述したように変速機能をすべて集
中させてあり、つぎのような特長を有している。
(イ)まずキャリア入力部2、リングギヤ出力部7によ
って約0.6〜0.8の増速を得ることのできる高速部〔H〕
と、リングギヤ入力部10′、キャリア出力部8によって
約1.3〜1.7の減速を得る低速部〔L〕とを近接して配置
すると共に、高速部〔H〕のリングギヤと低速部〔L〕
のキャリア及び高速部〔H〕のキャリアと低速部〔L〕
のリングギヤの各々を連結し、且つ入力側にそれぞれ
〔H〕、〔L〕の順で配列したこと。
(ロ)また、上記〔H〕、〔L〕部の出力を入力部とし
て用いる2速部〔II〕、後進部〔R〕、1速部〔I〕に
おいてサンギヤ入力部、キャリア出力部とによって約3.
5〜5.5の減速を単独遊星によって得られる1速部〔I〕
と、この1速部〔I〕のリングギヤとサンギヤとを直結
させることにより1.00の減速比を得られる2速部〔I
I〕、およびサンギヤ入力部とキャリア出力部により1
速部〔I〕の各々のサンギヤ及びリングギヤを介するこ
とによって約−4〜−6の減速比を得るように後進部
〔R〕部を配置したこと。
第3図はこの考案の実施例のものを用いた場合の変速部
Aの減速比とトランスファBの減速比の一例を示す。
なおA部B部トータルでの減速比は第3図においてF18.
3/F40.8≒10のように約10となっていて、従来のものよ
りもトータル段間比を大きくすることができると共に、
連続走行時にF1〜F4が互いにラップすることなく牽引性
能上問題がない。
なおB部には上述したようにギヤ比補正と芯間補正のみ
を行なう機能をもたせてある。
(考案の効果) この考案は以上詳述したようにしてなるので、すなわち
変速機能部をすべて遊星歯車式変速部であるAに集中さ
せて、トランスファ部Bはギヤ比補正芯間補正のみの機
能としているので、A部のみの1種類の操作系統によっ
て容易に変速操作を行うことができることになり、コス
ト低減が計れるのは勿論のこと、従来のようにH、Lの
切換に際し車両を一旦停止させて行なうようなことがな
くなり、道路走行時支障を来すことがない。
また従来のものよりもトータル段間比が大きくとれるの
で最大牽引力、最高車速共に車輌性能ニーズを満足させ
るものである。
さらに速度段数は市場ニーズに合致したF4-R2のものと
することができ、しかも段間比も理想的な等段間比とす
ることができ、連続走行時にF1〜F4が互いにラップする
ことがないため、牽引性能上問題がなく、特にラフテレ
ンクレーン等にそのまま適用できるなどすぐれたメリッ
トを有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の変速装置を図解的に示し
たもの、第2図はイ−イの矢視図、第3図はA部とB部
の減速比の一例を図表で示したもの、第4図は従来装置
を図解的に示したもの、第5図は従来装置を用いたとき
の減速比の一例を図表で示した。 A……遊星歯車式変速部 B……トランスフア部 〔H〕……高速部、〔L〕……低速部 〔I〕……1速部、〔II〕……2速部 〔R〕……後進部 3……キャリア入力部 7……リングギヤ出力部 8……キャリア出力部 10′……リングギヤ入力部 14……サンギヤ 15……プラネタリギヤ 16……リングギヤ 17……キャリア出力部 19……サンギヤ入力部 20……サンギヤ入力部 21……キャリア出力部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前進4段、後進2段の遊星歯車式変速機で
    あって、上記変速機は入力軸INと、高速部〔H〕と低速
    部〔L〕、1速部〔I〕、2速部〔II〕、後進部〔R〕
    を集中配設した遊星歯車式変速部Aとギヤ比補正と芯間
    補正のみを行うトランスフア部Bより成り、上記高速部
    〔H〕はキャリア入力部3、プラネタリギヤ4、サンギ
    ヤ5、サンギヤ5を固定しうるブレーキ、リングギヤ6
    およびリングギヤ出力部7で構成し、上記低速部Lはリ
    ングギヤ入力部10′、リングギヤ10、固定プラネタリギ
    ヤ11、サンギヤ12、サンギヤ12を固定しうるブレーキお
    よびキャリア出力部8で構成し、これら高速部〔H〕と
    低速部〔L〕は入力軸INからそれぞれ〔H〕、〔L〕の
    順に互いに近接して配置すると共に、サンギヤ入力部2
    0、サンギヤ14、リングギヤ16、リングギヤ16に固定し
    うるブレーキ、プラネタリギヤ15およびキャリア出力部
    21により1速部〔I〕を構成し、1速部〔I〕のサンギ
    ヤ14とリングギヤ16を直結する2速部〔II〕を設け、ダ
    ブル遊星式サンギヤ入力部19、一方の組のプラネタリギ
    ヤ24、リングギヤ25、リングギヤ25を固定しうるブレー
    キ、サンギヤ13、他方の組のプラネタリギヤ23、および
    キャリア出力部17とで後進部〔R〕を形成したことを特
    徴とする、建設機械用遊星歯車式変速装置。
JP1986005113U 1986-01-20 1986-01-20 建設機械用遊星歯車式変速装置 Expired - Lifetime JPH0649961Y2 (ja)

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JPS62117346U JPS62117346U (ja) 1987-07-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5736457B2 (ja) * 1974-11-06 1982-08-04
JPS5814580B2 (ja) * 1975-06-20 1983-03-19 アイシンセイキ カブシキガイシヤ ヘンソクソウチ

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JPS62117346U (ja) 1987-07-25

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