JPH0649856U - オイルシール構造 - Google Patents

オイルシール構造

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JPH0649856U
JPH0649856U JP090333U JP9033392U JPH0649856U JP H0649856 U JPH0649856 U JP H0649856U JP 090333 U JP090333 U JP 090333U JP 9033392 U JP9033392 U JP 9033392U JP H0649856 U JPH0649856 U JP H0649856U
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JP
Japan
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lip
slinger
case
oil
oil seal
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JP090333U
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English (en)
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仁一 南川
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的短時間で組付けでき、オイルシールが嵌
着された部位の軸線がシャフトの回転軸線に対して偏っ
てもシール性を損わず、2液が混じらない。 【構成】第1及び第2オイル21,22がそれぞれ封入
されかつシャフト14が挿入された第1及び第2ケース
11,12を仕切るオイルシール27がリップ部材28
及びスリンガ部材29を有する。第2ケースに挿着され
たリップ部材の基部28aから第1リップ28b、第2
リップ28c、突状片28d、第1舌状片28f及び第
2舌状片28gが突設され、シャフトに嵌着されたスリ
ンガ部材の基部31aから第1及び第2スリンガ31
b,32bが突設される。突状片を挿入可能な凹溝33
が第1及び第2土手部31c,32cにより形成され、
第1ポケット部41が第1スリンガと基部と第1土手部
とにより形成され、第2ポケット部42が第2スリンガ
と基部と第2土手部により形成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は回転するシャフトが挿入された第1及び第2ケースにそれぞれ封入さ れた第1オイル及び第2オイルが混じり合うのを防止するために装着された端面 シール式のオイルシールの構造に関する。更に詳しくは湿式クラッチを有するエ ンジンに適し、クランク軸が挿入されたクランクケース及びフライホイールハウ ジングにそれぞれエンジンオイル及びクラッチオイルが混じり合うのを防止する ために装着されたオイルシール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オイルシール構造として、図5に示すようにエンジンのクランクケース 1に略水平方向に延びて回転可能に挿通されたクランク軸4の後端部がフライホ イールハウジング2の前壁2aに形成されたシール挿着孔2bに遊挿され、クラ ンクケース1にはフライホイールハウジング2の前壁2aがクランクケース1の 後壁1aに密着するようにフライホイールハウジング2が接続され、更にシール 挿着孔2bとクランク軸4後端部のシール当接部4aとの間の隙間を塞ぐように オイルシール7が装着されたものが知られている。またクランク軸4の後端面に 取付けられたフライホイール3の通孔3aにはトランスミッション軸6の前端が 軸受5を介して回転可能に支持され、このトランスミッション軸6には図示しな いが湿式クラッチのクラッチ板が嵌入される。クランクケース1にはエンジンオ イル8が封入され、フライホイールハウジング2にはクラッチオイル9が封入さ れる。 このオイルシール7はラジアルリップ式のオイルシールであり、シール挿着孔 2bに挿着された断面略T字状の基部7aと、基部7aからクランク軸4に向っ て突設されクランク軸4の外周面に当接する第1リップ7b及び第2リップ7c と、第1リップ7b及び第2リップ7cをクランク軸4の外周面にそれぞれ押付 ける環状の第1ばね7d及び第2ばね7eとを有する。このオイルシール7では 、クランク軸4の外周面に当接する第1リップ7bによりエンジンオイル8がフ ライホイールハウジング2に侵入するのを防止し、第2リップ7cによりクラッ チオイル9がクランクケース1に侵入するのを防止するようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のオイルシール構造では、第1及び第2リップが当接するク ランク軸後端部のシール当接部の軸線がクランク軸の回転軸線に対して偏ってい ると、クランク軸が回転することによりシール当接部が振れ回り、第1及び第2 リップがクランク軸の外周面から周期的に離れ、エンジンオイルがフライホイー ルハウジング内に、又はクラッチオイルがクランクケース内に侵入する恐れがあ った。 また、従来のオイルシール構造では、オイルシールの組付時に、第1又は第2 リップに塵埃が付着したり、第1又は第2リップを傷つけたりする恐れがあり、 オイルシールの挿着作業に細心の注意を払わなければならなず、比較的多くの組 付時間を要する不具合があった。
【0004】 本考案の目的は、比較的短時間に組付けることができ、オイルシールが嵌着さ れた部位の軸線がシャフトの回転軸線に対して偏っていてもシール性を損わず、 第1及び第2オイルが混じり合うことのないオイルシール構造を提供することに ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の構成を、実施例に対応する図1を用いて説 明する。 本考案は、第1オイル21が封入された第1ケース11と、第1ケース11に 隣接し第2オイル22が封入された第2ケース12と、第1ケース11及び第2 ケース12に略水平方向に延びて挿入されたシャフト14と、第1ケース11及 び第2ケース12の接続部近傍の第1ケース11又は第2ケース12に挿着され たリップ部材28とシャフト14にリップ部材28に対向して嵌着されたスリン ガ部材29とを有し第1ケース11と第2ケース12とを仕切るオイルシール2 7とを備えたオイルシール構造である。リップ部材28は第1ケース11又は第 2ケース12に挿着された基部28aと、基部28aから第1ケース11及び第 2ケース12に向ってそれぞれ突設された第1リップ28b及び第2リップ28 cと、基部28aからスリンガ部材29の略中央に向って突設された突状片28 dと、第1リップ28b及び突状片28dの間から第1ケース11に向って突設 された第1舌状片28fと、第2リップ28c及び突状片28dの間から第2ケ ース12に向って突設された第2舌状片28gとを有する。またスリンガ部材2 9はシャフト14に嵌着された基部31aと、第1リップ28b及び第2リップ 28cの先端がそれぞれ当接しかつ第1リップ28b及び第2リップ28cを挟 むように基部31aからそれぞれ突設された第1スリンガ31b及び第2スリン ガ32bと、突状片28dを隙間をあけて挿入可能な凹溝33を形成する第1土 手部31c及び第2土手部32cと、第1スリンガ31bと基部31aと第1土 手部31cとにより形成された第1ポケット部41と、第2スリンガ32bと基 部31aと第2土手部32cにより形成された第2ポケット部42とを有する。
【0006】
【作用】
オイルシール27を組付けるときには、予めリップ部材28及びスリンガ部材 29を組立て、この状態でリップ部材28を第1ケース11又は第2ケース12 に挿着し、同時にスリンガ部材29をシャフト14に嵌着する。 シャフト14の回転が停止したときには、大部分の第1オイル21及び第2オ イル22は第1スリンガ31b及び第2スリンガ32bにそれぞれ当接する第1 リップ28b及び第2リップ28cにより遮られて第1ポケット部41及び第2 ポケット部42には侵入しない。しかし、上側に位置するオイルシール27では 僅かな第1オイル21及び第2オイル22は第1スリンガ31b及び第1リップ 28b間と第2スリンガ32b及び第2リップ28c間から侵入して第1舌状片 28f及び第2舌状片28gのリップに対向する周面にそれぞれ流れたり、或い は第1ポケット部41及び第2ポケット部42にそれぞれ流れ込んだりする。こ れらの流れ込んだオイル21,22は下側に位置するオイルシール27で第1ス リンガ31b及び第1リップ28b間と第2スリンガ32b及び第2リップ28 c間から第1ケース11及び第2ケース12内にそれぞれ落下する。 シャフト14が回転するときには、第1ポケット部41及び第2ポケット部4 2内にそれぞれ侵入した第1オイル21及び第2オイル22は第1スリンガ31 b及び第2スリンガ32bの回転による遠心力により、第1スリンガ31b及び 第2スリンガ32bのそれぞれ対向する側面を伝わってシャフト14から離れる 方向に流れ、第1ケース11及び第2ケース12内にそれぞれ飛散る。また第1 土手部31c、突状片28d及び第2土手部32cにより形成されたラビリンス により第1ポケット部41及び第2ポケット部42内で霧化した第1オイル21 及び第2オイル22は相互に往来することはない。
【0007】
【実施例】
次に本考案の一実施例を図面に基づいて詳しく説明する。 図1及び図2に示すように、エンジンのクランクケース11に略水平方向に延 びて回転可能に挿通されかつ軸受13を介して支持されたクランク軸14の後端 部がクランクケース11の後端に接続されたフライホイールハウジング12に挿 入される。クランク軸14の後端面にはボルト16によりフライホイール17が 固定され、このホイール17に形成された通孔17aにはトランスミッション軸 18の前端が軸受19を介して回転可能に支持される。クランク軸14にはコネ クティングロッド23を介してピストン(図示せず)が連結され、トランスミッ ション軸18には湿式クラッチ24のクラッチ板26が嵌入される。クランクケ ース11には軸受13やピストンの摺動面等を潤滑するエンジンオイル21が封 入され、フライホイールハウジング12には図示しないポンプによりトランスミ ッション軸18の挿通孔18aを通って吹出し口18bからクラッチ板26に向 って吹付けられるクラッチオイル22が封入される(図2)。
【0008】 クランクケース11にはフライホイールハウジング12の前壁12aがクラン クケース11の後壁11aに密着するようにフライホイールハウジング12が接 続され、クランク軸14の後端部が遊挿されるフライホイールハウジング12の 前壁12aにはシール挿着孔12bが形成される。シール挿着孔12bとクラン ク軸14のシール嵌着部14aとの間の隙間には環状のオイルシール27が装着 される(図2)。オイルシール27はシール挿着孔12bに挿着されたリップ部 材28と、シール嵌着部14aにリップ部材28に対向して嵌着されたスリンガ 部材29とを備える(図1)。
【0009】 リップ部材28はシール挿着孔12bに挿着された基部28aと、基部28a からクランクケース11及びフライホイールハウジング12に向ってそれぞれ突 設された第1リップ28b及び第2リップ28cと、基部28aからスリンガ部 材29の略中央に向って突設された突状片28dとを有する。基部28aはゴム により断面略T字状に形成され、内部には断面略T字状に形成された金属製の心 金28eが埋設される。第1リップ28b及び第2リップ28cは基部28aと 一体的に形成され、それぞれクランク軸14から離れる方向に傾斜して突設され る。また第1リップ28b及び突状片28dの間からクランクケース11に向っ て第1舌状片28fが基部28aと一体的に突設され、第2リップ28c及び突 状片28dの間からフライホイールハウジング12に向って第2舌状片28gが 基部28aと一体的に突設される。第1舌状片28f及び第2舌状片28gは長 さは第1リップ28b及び第2リップ28cよりそれぞれ短く形成され、クラン ク軸14から離れる方向にそれぞれ傾斜して突設される(図1)。
【0010】 スリンガ部材29は鋳鉄又は鍛鋼により形成されたスリンガ本体31と、鋼板 をプレス加工することにより形成されスリンガ本体31に圧入された圧入部材3 2とからなる。スリンガ本体31はクランク軸14のシール嵌着部14aに嵌着 された基部31aと、基部31aからリップ部材28の基部28aに向って突設 された第1スリンガ31bと、突状片28dの一方の側面から隙間をあけて第1 舌状片28fに向って突設された第1土手部31cとを有する。第1スリンガ3 1bの一方の内側面には第1リップ28bの先端が当接し、この内側面にはクラ ンク軸14から離れるに従ってクランク軸14の回転方向とは反対の方向に放射 状に湾曲する多数の螺旋溝(図示せず)が形成される。圧入部材32は基部31 aの外周面に圧入される圧入部32aと、圧入部32aからリップ部材28の基 部28aに向って突設された第2スリンガ32bと、突状片28dの他方の側面 から隙間をあけて第2舌状片28gに向って突設された第2土手部32cとを有 する。第2スリンガ32bの第1スリンガ31bに対向する内側面には第2リッ プ28cの先端が当接し、この内側面にはクランク軸14から離れるに従ってク ランク軸14の回転方向とは反対の方向に放射状に湾曲する多数の螺旋溝(図示 せず)が形成される。 第1土手部31c及び第2土手部32cにより突状片28dを隙間をあけて挿 入可能な凹溝33が形成される。また第1スリンガ31bと基部31aと第1土 手部31cとにより第1ポケット部41が形成され、第2スリンガ32bと基部 31aに圧入された圧入部32aと第2土手部32cにより第2ポケット部42 が形成される(図1)。
【0011】 オイルシール27をシール挿着孔12b及びシール嵌着部14aに装着する組 付治具51は、図3及び図4に示すようにクランク軸14の後端面に当接しクラ ンク軸14のシール嵌着部14aと同一の外径を有するガイド部材52と、ガイ ド部材52及びシール嵌着部14aに摺動可能に嵌入される大径の穴53aを有 する椀状のプレス部材53と、クランク軸14の後端面に形成されたフライホイ ール17固定用のねじ孔14bに螺合する雄ねじ54aを有するガイドボルト5 4とを備える。ガイド部材52の中心にはプレス部材53をガイド部材52及び シール嵌着部14aに嵌入する方向に移動させる押込みボルト56が螺合可能な ねじ孔52aが形成され、クランク軸14の後端面に形成されたねじ孔14bに 対向する位置にはガイドボルト54の雄ねじ54aが挿通される透孔52bが形 成される。プレス部材53の中心には押込みボルト56が遊挿されるボルト孔5 3bが形成され、透孔52bに対向する位置にはガイドボルト54の軸部54b に摺動可能に嵌入されるガイド孔53cが形成される。ガイド部材52には押込 んだオイルシール27が所定の位置に達したときにプレス部材53を停止させる リング状のストッパ53dが突設される。57はガイド部材52の位置決めのた めのピンである。
【0012】 このように構成されたオイルシール構造の組付手順を説明する。 クランク軸14の後端面にフライホイール17が固定されていない状態で、オ イルシール27をシール挿着孔12b及びシール嵌着部14aに装着する。予め リップ部材28をスリンガ本体31に遊嵌し、圧入部材32をスリンガ本体31 の基部31aに圧入して組立てる。先ず組付治具51のガイドボルト54をクラ ンク軸14の後端面のねじ孔14bに螺合してオイルシール27が嵌入されたガ イド部材52を固定する(図3)。次に押込みボルト56をガイド部材52のね じ孔52aに捩じ込んでプレス部材53の端面によりオイルシール27のリップ 部材28をシール挿着孔12bの所定の位置に挿着し、同時にスリンガ部材29 をシール嵌着部14aの所定の位置に嵌着する(図4)。このように簡単な作業 でオイルシール27を組付けることができる。
【0013】 このように構成されたオイルシール構造の動作を説明する。 クランク軸14の回転が停止したときには、大部分のエンジンオイル21及び クラッチオイル22は第1スリンガ31b及び第2スリンガ32bにそれぞれ当 接する第1リップ28b及び第2リップ28cにより遮られて第1ポケット部4 1及び第2ポケット部42には侵入しない。しかし、第1スリンガ31b及び第 1リップ28b間と第2スリンガ32b及び第2リップ28c間にはそれぞれ潤 滑のための油膜が形成されているので、上側に位置するオイルシール27では僅 かなエンジンオイル21及びクラッチオイル22は第1リップ28b及び第2リ ップ28cの内周面を伝わって第1舌状片28f及び第2舌状片28gのリップ に対向する周面にそれぞれ流れたり、或いは第1スリンガ31b及び第2スリン ガ32bの内側面を伝わって第1ポケット部41及び第2ポケット部42にそれ ぞれ流れ込んだりする。これらの流れ込んだオイル21,22は第1舌状片28 f及び第2舌状片28gのリップに対向する周面に沿って下方に流れ下側の第1 リップ28b及び第2リップ28cの内周面にそれぞれ落下したり、或いは第1 ポケット部41及び第2ポケット部42から第1スリンガ31b及び第2スリン ガ32bの内側面に沿って下方にそれぞれ流れたりして、下側に位置するオイル シール27で第1スリンガ31b及び第1リップ28b間と第2スリンガ32b 及び第2リップ28c間からクランクケース11及びフライホイールハウジング 12内にそれぞれ落下する。
【0014】 クランク軸14が回転すると、第1ポケット部41及び第2ポケット部42内 にそれぞれ侵入したエンジンオイル21及びクラッチオイル22は第1スリンガ 31b及び第2スリンガ32bの回転による遠心力により、第1スリンガ31b 及び第2スリンガ32bにそれぞれ形成された螺旋溝(図示せず)に沿って第1 リップ28b及び第2リップ28cがそれぞれ当接する第1スリンガ31b及び 第2スリンガ32bの側面を伝わってクランク軸14から離れる方向に流れ、第 1リップ28b及び第1スリンガ31b間と第2リップ28c及び第2スリンガ 32b間を通ってクランクケース11及びフライホイールハウジング12内にそ れぞれ飛散る。 また第1土手部31c、突状片28d及び第2土手部32cにより形成された ラビリンスにより第1ポケット部41内で霧化したエンジンオイル21が第2ポ ケット部42に侵入したり、第2ポケット部42内で霧化したクラッチオイル2 2が第1ポケット部41に侵入したりしない。
【0015】 なお、上記実施例ではリップ部材をフライホイールハウジングの前壁に形成さ れたシール挿着孔に挿着し、スリンガ部材をリップ部材に対向するクランク軸の 後端部に嵌着したが、これは一例であってクランクケースの後壁にシール挿着孔 を形成し、リップ部材をこの挿着孔に挿着し、スリンガ部材をリップ部材に対向 するクランク軸の後端部に嵌着してもよい。 また、上記実施例では第1ケースとしてエンジンオイルが封入されたクランク ケースを、第2ケースとしてクラッチオイルが封入されたフライホイールハウジ ングを、シャフトとしてクランクケース及びフライホイールハウジングに挿入さ れたクランク軸を挙げ、フライホイールハウジングの前壁に形成されたシール挿 着孔とクランク軸の後端部との間にオイルシールを装着したが、混じり合っては ならない2種類のオイルをそれぞれ封入する第1及び第2ケースと、これらのケ ースに挿入されるシャフトとを有する機械や装置であれば、第1又は第2ケース の後壁又は前壁に形成されたシール挿着孔とシャフトとの間にオイルシールを装 着することができる。
【0016】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、リップ部材及びスリンガ部材を有するオ イルシールが第1及び第2ケースを仕切り、第1又は第2ケースに挿着されたリ ップ部材の基部から第1リップ、第2リップ、突状片、第1舌状片及び第2舌状 片を突設し、シャフトに嵌着されたスリンガ部材の基部から第1及び第2リップ の先端が当接しかつ第1及び第2リップを挟むように第1及び第2スリンガを突 設し、突状片を隙間をあけて挿入可能な凹溝を第1土手部及び第2土手部により 、第1ポケット部を第1スリンガと基部と第1土手部とにより、第2ポケット部 を第2スリンガと基部と第2土手部により形成したので、スリンガ部材が嵌着さ れた部位の軸線がシャフトの回転軸線に対して偏っていても第1及び第2オイル が混じり合うことがなく、オイルシールのシール性は損われない。 また従来のラジアルリップ式オイルシールのようにオイルシールの組付時にリ ップに塵埃が付着したりリップを傷つけたりすることがなく、比較的短時間に組 付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例のオイルシール構造を示す図2
のA部拡大断面図。
【図2】そのオイルシールを含むクランクケース及びク
ラッチケースの要部断面図。
【図3】そのオイルシールを組付治具を用いて装着する
直前の状態を示すクランク軸を含む要部断面図。
【図4】そのオイルシールを組付軸を用いて装着した直
後の状態を示す図3に対応する断面図。
【図5】従来例を示す図1に対応する断面図。
【符号の説明】
11 クランクケース(第1ケース) 12 フライホイールハウジング(第2ケース) 14 クランク軸(シャフト) 21 エンジンオイル(第1オイル) 22 クラッチオイル(第2オイル) 27 オイルシール 28 リップ部材 28a リップ部材の基部 28b 第1リップ 28c 第2リップ 28d 突状片 28f 第1舌状片 28g 第2舌状片 29 スリンガ部材 31a スリンガ部材の基部 31b 第1スリンガ 31c 第1土手部 32b 第2スリンガ 32c 第2土手部 33 凹溝 41 第1ポケット部 42 第2ポケット部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1オイル(21)が封入された第1ケース
    (11)と、 前記第1ケース(11)に隣接し第2オイル(22)が封入され
    た第2ケース(12)と、 前記第1ケース(11)及び前記第2ケース(12)に略水平方
    向に延びて挿入されたシャフト(14)と、 前記第1ケース(11)及び前記第2ケース(12)の接続部近
    傍の前記第1ケース(11)又は前記第2ケース(12)に挿着
    されたリップ部材(28)と前記シャフト(14)に前記リップ
    部材(28)に対向して嵌着されたスリンガ部材(29)とを有
    し前記第1ケース(11)と前記第2ケース(12)とを仕切る
    オイルシール(27)とを備えたオイルシール構造であっ
    て、 前記リップ部材(28)が前記第1ケース(11)又は前記第2
    ケース(12)に挿着された基部(28a)と、前記基部(28a)か
    ら前記第1ケース(11)及び前記第2ケース(12)に向って
    それぞれ突設された第1リップ(28b)及び第2リップ(28
    c)と、前記基部(28a)から前記スリンガ部材(29)の略中
    央に向って突設された突状片(28d)と、前記第1リップ
    (28b)及び前記突状片(28d)の間から前記第1ケース(11)
    に向って突設された第1舌状片(28f)と、前記第2リッ
    プ(28c)及び前記突状片(28d)の間から前記第2ケース(1
    2)に向って突設された第2舌状片(28g)とを有し;前記
    スリンガ部材(29)が前記シャフト(14)に嵌着された基部
    (31a)と、前記第1リップ(28b)及び前記第2リップ(28
    c)の先端がそれぞれ当接しかつ前記第1リップ(28b)及
    び前記第2リップ(28c)を挟むように前記基部(31a)から
    それぞれ突設された第1スリンガ(31b)及び第2スリン
    ガ(32b)と、前記突状片(28d)を隙間をあけて挿入可能な
    凹溝(33)を形成する第1土手部(31c)及び第2土手部(32
    c)と、前記第1スリンガ(31b)と前記基部(31a)と前記第
    1土手部(31c)とにより形成された第1ポケット部(41)
    と、前記第2スリンガ(32b)と前記基部(31a)と前記第2
    土手部(32c)により形成された第2ポケット部(42)とを
    有することを特徴とするオイルシール構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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