JPH0649848A - 法面緑化工法 - Google Patents

法面緑化工法

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JPH0649848A
JPH0649848A JP20754292A JP20754292A JPH0649848A JP H0649848 A JPH0649848 A JP H0649848A JP 20754292 A JP20754292 A JP 20754292A JP 20754292 A JP20754292 A JP 20754292A JP H0649848 A JPH0649848 A JP H0649848A
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JP
Japan
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slope
adhesive
wire
fiber sheet
sheet
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JP20754292A
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English (en)
Inventor
Takahiro Suzuki
隆弘 鈴木
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LOCK KENSETSU KK
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LOCK KENSETSU KK
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、法面緑化工法において種子の
根付きおよび発芽を順調に行なわしめ、あわせて繊維シ
ートや金網を法面に強固に固定することによって法面を
安定させることにある。 【構成】種子6を法面1に吹付けておいてから、繊維シ
ート7および金網10を被着し、その上から係合部材1
1を打込み接着剤12を吹付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、法面の安定と緑化とを
目的とした法面緑化工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】崩落によって裸地化した山腹斜面や道路
の盛土、切取り等によって形成される法面は、風雨、凍
上等のために浸食されたり崩れたりすることがあるの
で、これを安定化する必要がある。上記安定化および緑
化を目的とした工法としては、金網と、種子を抱持した
絡合繊維シートとを重合して被覆体とし、該被覆体を法
面に被着し、該法面上に存在する岩石やロックボルト等
の基礎部材に該被覆体を絡合し、その上から接着剤を該
基礎部材を中心として吹付ける方法(特開昭50−14
9102号)、あるいは絡合繊維シートを法面に被着
し、その上から金網で押えて該法面上に存在する岩石あ
るいはロックボルト等の取付部材に該絡合繊維シートを
係合し、その上から接着剤を該取付部材を中心として吹
付け、更にその上から種子を吹付ける方法(特公昭58
−2295号)等が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭50−14
9102号の方法では金網と絡合繊維シートとを重合し
た被覆体を使用するために、被覆体の剛性が高くなって
凹凸のある法面に密着させにくいこと、岩石やロックボ
ルト等の基礎部材と被覆体の金網との係合が絡合繊維シ
ートによって阻まれ、接着剤を吹付けても金網と基礎部
材との間に充分な接着強度が得られないこと等の問題点
がある。
【0004】基礎部材と金網との係合を確実に行なうた
めに基礎部材の位置の絡合繊維シートを除去しておくこ
とも考えられるが、このような方法では金網の上から絡
合繊維シートを除去しなければならないので非常に手間
を要する作業になる。
【0005】また上記特公昭58−2295号の方法で
は、絡合繊維シートは金網とは別体で法面に被覆される
ので凹凸のある法面に該絡合繊維シートを密着させるこ
とは可能であるが、上記従来技術と同様に岩石やロック
ボルト等の取付部材と金網との係合が絡合繊維シートに
よって阻まれ、接着剤を吹付けても金網と基礎部材との
間に充分な接着強度が得られないこと、種子が絡合繊維
シートの上から吹付けられるので、種子が発根しても該
絡合繊維シートを貫通して根が法面に着地することが困
難で生育が阻まれること等の問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、法面(1) を清掃整備する
工程1、種子分散液(5) を該法面(1) に吹付ける工程
2、粗目繊維シート(7)を大きな安定した岩石(8) 部分
以外の法面(1) 部分に被着し仮止めする工程3、金網(1
0)を上記岩石(8) 部分および粗目繊維シート(7) に被着
し、上記金網(10)の上から係合部材(11)を打込み、該係
合部材(11)と該金網(10)とを係合させる工程4、その上
から接着剤(12)を吹付ける工程5、以上の工程1,2,
3,4,5からなる法面緑化工法を提供するものであ
る。
【0007】
【作用】本発明においては種子分散液を直接法面に吹付
けるから、種子の発根は容易に法面に着地することが出
来る。また繊維シートは粗目であるから、種子からの芽
は容易に繊維シートを貫通出来るし、外から飛来し着床
した種子の発根の着地も容易である。そして該繊維シー
トと金網とは別体であるから、該繊維シートは柔軟で凹
凸のある法面に容易に密着させることが出来る。法面に
密着した該繊維シートは法面を流下する雨水の流速を抑
制するので土壌浸食や種子の流失が防止され、植物の生
育が妨げられない。
【0008】そして金網の上から接着剤を吹付けるか
ら、該接着剤によって金網の腐食が防止され、繊維シー
トも風雨による風化(シート構造の崩壊・強度の劣化)
から保護され、また該接着剤は粗目の繊維シートを介し
て法面上に達して地表面に網目状の被膜を形成し、地表
面の風雨による浸食や種子、肥料等の流失を抑制する。
更に金網の上から係合部材を打込むので、該係合部材を
確実に金網に係合させ、接着剤の吹付けにより、大きな
接着強度を得ることが出来る。
【0009】そして接着剤を係合手段となる大きな安定
した岩石部分および係合部材部分に塊状に吹付けると、
上記係合手段と金網との係合部分を上記塊状に吹付けら
れた接着剤が強力に接着し、金網が安定に固定されると
ともに該岩石も金網により強固に支持される結果、地
震、凍上等によって岩石が滑落することが阻止される。
また金網は滑落し始めれば該金網が該岩石または係合部
材に引掛り滑落が防止されるのであるが、該引掛り点に
応力が集中すればその部分の金網の素線が切断され易く
なる。しかし上記塊状に吹付けられた接着剤を介して該
応力は引掛り点に集中することなく塊状の接着剤の周辺
に分散し、金網の素線の切断が防止される。
【0010】
【実施例】本発明を図1〜図5に示す一実施例によって
説明する。工程1は法面(1) の清掃整備工であり、図1
に示す法面(1) を不安定にする要因となる浮石(2) や崩
壊し易いオーバーハング(3) 、および工事の障害となる
枯木(4) 等を除去し法面を整える。
【0011】工程2は種子吹付け工であり、図2に示す
ように上記法面(1) にスプレーガンGから種子分散液
(5) を吹付ける。上記種子分散液(5) は種子(6) を水に
分散させた液であり、通常該分散液には肥料、バーク堆
肥のような土壌基材、ベンナイトのような土壌改良剤、
ファイバーのような養生材、安定剤としての合成樹脂エ
マルジョン、その他着色剤等の補助材料を添加する。
【0012】工程3は繊維シート(7) 被着工である。本
発明においては通常該シート(7) の繊維としてはヤシ繊
維、竹繊維、ジュート繊維等の粗大植物繊維が用いら
れ、該繊維を撚り合わせて紐状としたものを粗目な格子
状のネットシートに編織したもの、あるいは該繊維を粗
目に絡合して合成ゴムラテックス、合成樹脂エマルジョ
ン等をバインダーとして吹付け圧縮乾燥してシート状に
成形したもの等が用いられる。上記シート(7) の網目の
粗さは幼葉が細長形状の草本類の場合は比較的細かいも
のでもよいが、幼葉が丸い形状の木本類の場合は比較的
粗いものとする。例えば芝等の草本類の場合には、15
0〜300g/m2 の絡合ヤシ繊維シートが用いられ、
大きい丸形の幼葉の木本類の場合には網目が5〜25m
/mのヤシ繊維編織ネットシートが用いられる。上記繊
維シート(7) は図3に示すように大きな安定した岩石
(8) 以外の法面(1) 部分に密着するように被覆され、五
寸釘(9) 等を打込んで仮止めする。繊維シート(7) は飛
来種子の係止効果を有する。また植物繊維を用いたシー
ト(7) はやがては腐食して植生養分となる利点がある。
【0013】工程4は金網(10)被着工である。本発明に
おいて適当な金網(10)としては線径1.0〜1.6m/
m、網目の大きさが25〜40m/mの亜鉛メッキ亀甲
金網がある。上記亀甲金網は面内のどの方向にも伸縮が
容易に出来るので、法面(1)の凹凸に合わせて伸延して
密着させ易い。上記金網(10)は図4に示すように上記大
きな安定した岩石(8) を包み込むようにし、その他の部
分は上記繊維シート(7) の上から該シート(7) と法面
(1) との間に出来るだけ空間が形成されないように押圧
して被覆され、その上から係合部材(11)が打込まれる。
上記係合部材(11)として適当なものは頭部を直角に折曲
げた逆L字状のアンカー釘であり、該係合部材(11)は岩
石(8) の周囲とその他の適所に該アンカー釘(11)の頭部
が金網(10)の素線に係合するように打込む。この場合、
岩石(8) の周囲には出来るだけ密にアンカー釘(11)を打
込むようにする。このようにして該金網(10)は繊維シー
ト(7) と共に法面(1) に固定される。上記亀甲金網の場
合は係合部材(11)の打込み間隔が多少広くても金網を法
面に密着させることが出来る。このように金網(10)を被
着することによって繊維シート(7) は法面(1) に固定さ
れ、更に積雪時には雪が金網(10)の目に食い込むことに
よって雪崩れが発生しにくくなる。
【0014】工程5は接着剤吹付け工であり、本発明に
おいては、通常セメント、砂、および合成樹脂バインダ
ーと水とを混練した接着モルタルが接着剤として用いら
れる。上記セメントは通常ポルトランドセメントである
が、フライアッシュ、高炉スラグ等が混合されてもよ
い。また上記合成樹脂バインダーとしては通常スチレン
−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴムラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、ポリ酢酸ビ
ニルエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ポリ
塩化ビニリデンエマルジョン等のゴムラテックスまたは
合成樹脂エマルジョンのような水性合成樹脂バインダー
を使用することが望ましい。ポリアクリル酸塩類、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の水溶性合成
樹脂も本発明の合成樹脂バインダーとして使用出来る
が、吹付け乾燥後も上記水溶性合成樹脂は水溶性を有す
るから、このような水溶性合成樹脂は合成樹脂バインダ
ーとしてではなく、ゴムラテックスや合成樹脂エマルジ
ョンの粘度調節剤として使用するのが望ましい。また上
記合成ゴムラテックスや合成樹脂エマルジョンを粉末化
した再乳化性合成樹脂粉末を用いれば、現地へ輸送する
際に水を含んでない分コンパクトになり便利である。
【0015】上記接着剤(12)は通常フロー値を約240
m/mとして係合部材(11)部分では図5に示すように塊
状(12A) に吹付け、大きな安定した岩石(8) 部分では適
宜間隔で塊状(12A) に吹付ける。このような吹付け方式
によって金網(10)と係合部材(11)の係合点での応力集中
が塊状接着剤(12A) により分散されて金網(10)の切断が
防止されるし、また金網(10)と岩石(8) とが強固に接着
されて金網(10)が安定に固定されるとともに、該岩石
(8) も金網(10)により滑落を防止される。
【0016】係合部材(11)および岩石(8) 部分以外の所
では、通常金網(10)の素線に接着剤が約0.5〜1.5
m/mの厚さで付着するように金網(10)に接着剤(12)を
まぶしつけるようにして吹付ける。接着剤(12)の吹付け
量が多過ぎると繊維シート(7) の目が接着剤によって埋
まってしまい、種子(6) の葉が該繊維シート(7) を貫通
することが困難になり、植物の生育が極度に阻害され
る。また法面(1) の地表面が接着剤(12)で被覆されてし
まうと種子(6) の発芽が阻害される。したがって接着剤
の吹付け量や粘度はこのようなことがないように適当に
調節されなければならない。
【0017】金網(10)はこのようにして接着剤(12)で被
覆されて腐食が防止されるが、接着剤の吹付けむらによ
って接着剤(12)に被覆されない部分があるとその部分が
腐食される。しかし金網(10)を亜鉛メッキ鉄線で構成す
れば、接着剤(12)で被覆されない所があっても腐食が防
止される。亜鉛メッキ鉄線に代えてポリ塩化ビニル被覆
鉄線、ポリエチレン被覆鉄線、ポリエステル被覆鉄線を
用いても腐蝕は防止される。しかしポリ塩化ビニルは劣
化し易いので好ましいものではない。
【0018】更に繊維シート(7) に接着剤(12)が吹付け
られると法面(1) の地表面の乾燥防止効果や保温効果が
期待出来る。
【0019】
【発明の効果】したがって、本発明においては、繊維シ
ートと法面との密着性が良好でかつ金網は係合部材およ
び大きな安定した岩石により確実に固定され、しかも種
子の根付きや発芽生育は極めて良好であり、裸地化した
法面を風雨、凍上等による浸食から効果的に保護し、か
つ自生景観に近い姿に緑化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
図1〜図5は本発明の一実施例に関するものである。
【図1】整備前の法面の説明断面図
【図2】種子の吹付け工説明断面図
【図3】繊維シート被着工説明断面図
【図4】金網被着工説明断面図
【図5】接着剤吹付け工説明断面図
【符号の説明】
1 法面 5 種子分散液 6 種子 7 繊維シート 8 大きな安定した岩石 9 五寸釘 10 金網 11 係合部材 12 接着剤 12A 塊状接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】法面を清掃整備する工程1 種子分散液を該法面に吹付ける工程2 粗目繊維シートを大きな安定した岩石部分以外の法面部
    分に被着し仮止めする工程3 金網を上記岩石部分および粗目繊維シートに被着し、上
    記金網の上から係合部材を打込み、該係合部材と該金網
    とを係合させる工程4 その上から接着剤を吹付ける工程5 以上の工程1,2,3,4,5からなる法面緑化工法
  2. 【請求項2】上記接着剤は上記大きな安定した岩石部分
    および係合部材部分では塊状に吹付けられる請求項1に
    記載の法面緑化工法
  3. 【請求項3】上記接着剤はセメント、砂、および合成樹
    脂バインダーと水とを混練した接着モルタルである請求
    項1に記載の法面緑化工法
JP20754292A 1992-07-10 1992-07-10 法面緑化工法 Pending JPH0649848A (ja)

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Effective date: 19960910