JPH0649577U - トイレ用脱臭殺菌装置 - Google Patents

トイレ用脱臭殺菌装置

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JPH0649577U
JPH0649577U JP8413992U JP8413992U JPH0649577U JP H0649577 U JPH0649577 U JP H0649577U JP 8413992 U JP8413992 U JP 8413992U JP 8413992 U JP8413992 U JP 8413992U JP H0649577 U JPH0649577 U JP H0649577U
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賢二 千ヶ崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱臭効果を長時間に亘って良好に保持するト
イレ用脱臭殺菌装置を提供するにある。 【構成】 ケース1の両端に吸気口2と排気口3を形成
するとともに吸気口2および排気口3に夫々異種類の臭
気成分を吸着する臭気吸収部材A7およびこの臭気吸収
部材A7より通気率の小なる臭気吸収部材B8を夫々設
け、一方特定の単一ガスを吸収する臭気吸収部材A7お
よび全般的なガスを吸収する臭気吸収部材B8に前述臭
気成分を分解する光触媒層9を形成し、これら臭気吸収
部材A7および臭気吸収部材B8間に光触媒層9を励起
するための紫外線を発生する紫外線発生光源5を挟設し
たものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、脱臭効率を改善するトイレ用脱臭殺菌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、用便時に発生する悪臭や便所に滞留する臭いを排気するものとして、便 器本体に据え付けるケーシング内部に、便器本体のボール部に吸引口を臨ませた 消臭ダクトと、この消臭ダクトに連通して設けられた前記吸引口から空気を吸引 してケーシングの外部に排気する排気ファンとを備え、更にこの排気ファンの上 流側にオゾン発生装置を設けて用便時に発生する異臭や便所に滞留する臭いを消 臭する消臭機構を備えた例がある。(特開平4-176925号公報参照) この消臭機構は排気ファンの作動によって前記便器本体のボール部に滞留して いる異臭を含んだ空気を消臭ダクト内に吸引し、この時オゾン発生装置によって 発生したオゾンを前記消臭ダクトから排気ファンまでの排気流路に放出し、吸引 した異臭を含んだ空気に混入して消臭ダクトに送りだしこの消臭ダクトに送りだ した空気は、オゾン還元用のマンガン酸酸化物の他に揮発性のグリオキザール、 メタアクリル酸エステル及び香料等の消臭液及び芳香液を封入した触媒によって 消臭及び芳香の付与を受けて臭気を完全に除去されて外部に排気されるようにな っている。
【0003】 しかし本例にあっては、消臭機構によって前述の用便時に発生する悪臭や便所 に滞留する臭いを完全に除去されて外部に排気はするものの、便所に滞留する空 気中の細菌の殺菌までは意図されておらず、しかも脱臭用薬剤や芳香剤などは悪 臭物質と反応した後に再生することは非常に難しいとされている。
【0004】 一方トイレ臭などの悪臭成分には、アンモニアなどの窒素化合物、硫化水素、 メチルメルカプタンなどの硫黄化合物、アセトアルデヒド類など低沸点成分から 高沸点成分まで多種多様のものがある。(特開平1-238867号公報参照) このような悪臭を脱臭する方法として従来から 特開平2-224628号公報による脱臭用薬剤で悪臭物質を濾過する方法、 特開平1-127736号公報による芳香剤で悪臭物質をマスキングする方法、 特開昭63-63466号公報による活性炭やゼオライトで悪臭物質を吸着する方法、 特開昭63-63466号公報による如く薬剤を添着した吸着剤に悪臭を濃縮して反応 させる方法、 などが一般的に知られている。
【0005】 しかも前者の二方法は使用場所がトイレやペットのいる所などに限定され、後 者の二方法はどんな場所にも使われている。
【0006】 この後者の二方法を応用した脱臭装置の代表的な例として図3に示すようなも のがある。
【0007】 この装置において21はケーシングで、内部に風上側から順次、塵埃を補集する プレフィルタ23、活性炭層24、送風機27が配置されている。ケーシング21にはプ レフィルタ23の風上側に吸込みグリル22が、送風機27の風下側に吹出しグリル20 が設けられており、この装置には脱臭剤として活性炭を用いているため高沸点化 合物は物理吸収出来るが、アンモニア、メチルアミンなどの低沸点窒素化合物と ホルマリン、アセトアルデヒドなどの低沸点化合物に対しては脱臭性能が悪いと されている。
【0008】 かかる問題を解決するために薬品を活性炭に添着し、前述悪臭成分と反応させ て吸着させる脱臭剤が用いられるようになってきた。
【0009】 しかし、薬品を添着した活性炭においては、高沸点化合物は活性炭自身の物理 吸着であるため、加熱することによって活性炭を再生することができる可能性は あるが、低沸点窒素化合物および低沸点アルデヒド類は添着されている薬品との 反応で吸着されているので吸着剤としての薬品の再生は難しく、しかも活性炭は 物理吸着能力が飽和すると、今度は清浄な空気が入ってきたときに悪臭を排気す るのでこの薬品を添着した活性炭の寿命は数カ月から半年と短くなり、定期的に 新しいものと交換しなければならないという問題がある。
【0010】 また、前述前者の二方法の悪臭脱臭方法に使用される脱臭用薬剤、芳香剤など も悪臭物質と反応した後に再生することは殆ど不可能なため、前述の活性炭同様 定期的に新しいものと交換しなければならないという問題がある。
【0011】 かかる問題点の解決のため、酸化チタンと酸化タングステンの混合金属酸化物 と被酸化性化合物および酸素を含む気体の共存下で、前述混合金属酸化物に波長 が300nm以上で最大波長が370nm以下の光を照射する光触媒による脱臭 方法、また酸化チタンと酸化タングステンの混合金属酸化物に導電性無機物質を 担持することによって更に脱臭性能を良くした脱臭方法が特開平1-238867号公報 に提示されている。
【0012】 本例の構成は図4による如く吸込み側および吹出し側に夫々吸込みグリル12 および吹出しグリル19を設けたケーシング11の内部に風上側より順番にプレ フィルタ13、表面に光触媒層14を形成した反応部材15、光触媒層14に向 い合うように設けられた紫外線を出す電灯17、紫外線を効率的に使用するよう に電灯17の後面にもうけた反射板18および送風機16が設けられている。し かも吸込みグリル12はプレフィルタ13の風上側に位置するとともに吹出しグ リル19は送風機16の風下側に位置している。
【0013】 上記構成によって、アンモニア、アミン類の窒素化合物、硫化水素、メルカブ タン類の硫黄化合物、アルデヒド類および芳香族化合物などの悪臭を発生する原 因物質を酸化物などに効率よく分解し、無臭化する装置を提供している。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに上記構成のものでは、反応部材15に形成された多数のフィン15aの 表面に光触媒層14が形成され、しかもこれらのフィン15aと対向するように紫 外線を出す電灯17が直交して位置するため、ケース11内に吸込まれる悪臭成 分を含んだ空気に対して十分な紫外線の照射がなされないのみならずフィン15a 表面の光触媒層14にも紫外線の照射が不十分となり、悪臭成分の脱臭効果が不 十分にならざるを得ないきらいがある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記の問題点を解決するためになされたものであり、両端に吸気口と 排気口が形成されたケースに夫々異種類の臭気成分を吸着する臭気吸収部材Aと この臭気吸収部材Aより通気率の小なる臭気吸収部材Bを設け、また臭気吸収部 材A、Bに臭気成分を分解する光触媒層を形成するとともに臭気吸収部材A、B 間に紫外線発生光源を挟設し、さらに臭気吸収部材Aによって特定の単一ガスを 吸収するとともに臭気吸収部材Bによって全般的なガスを吸収するようにしたも のである。
【0016】
【作用】
異種類の臭気成分を吸着する臭気吸収部材A、Bをケースの吸気口側と排気口 側に設けたことによって吸着された臭気成分による生成物の混合が回避され、か つ臭気吸収部材Aより臭気吸収部材Bの通気率を小としたことによってガス濃度 の高い吸気口側の臭気吸収部材Aだけに吸着負担がかからなくなり、また臭気吸 収部材A、Bに光触媒層を形成するとともに臭気吸収部材A、B間に紫外線発生 光源を挟設したことによって光触媒層に紫外線を効果的にを照射して励起させる とともに臭気吸収部材A、B間を通過する空気にも紫外線が効果的に照射され、 さらに臭気吸収部材Aにより特定の単一ガス、臭気吸収部材Bにより全般的なガ スを夫々吸収するようにしたことによって臭気吸収部材Aで例えば使用場所によ って特徴のある特定の単一ガスを集中的に吸収後臭気吸収部材Bで前述ガス以外 のガスをくまなく吸収する。
【0017】
【実施例】 以下、本考案の一実施例を図に従って説明する。
【0018】 図1は本考案の一実施例によるトイレ用脱臭殺菌装置の概略の横断面図、図2 は同硫化水素ガスによるガス残存率を示す図である。
【0019】 図において1はほぼL型に形成されたケースで、一端に吸気口2、他端に排気 口3が夫々形成されている。
【0020】 4はファンで、前述排気口3近傍に設けられており、前述吸気口2から吸込ま れる悪臭成分を含んだ空気を吸込む時に駆動するものである。
【0021】 5は紫外線を発生する紫外線発生光源で、前述ケース1内のほぼ中央に設けら れており、その近傍にはこの紫外線発生光源5や前述ファン4の駆動を制御する 回路部6が設けられている。
【0022】 7および8は夫々活性炭からなるハニカム状に形成された臭気吸収部材A7お よびこの臭気吸収部材A7より小なる通気率を有する臭気吸収部材B8で、前述 紫外線発生光源5を挟むような状態でケース1内に設けられており、臭気吸収部 材A7は吸気口2側に位置するとともに臭気吸収部材B8は排気口3側に位置し ている。
【0023】 9は二酸化チタンなどが前述臭気吸収部材A7および臭気吸収部材B8の表面 に夫々担持された光触媒層で、この光触媒層9は前述紫外線発生光源5からの紫 外線の照射によって励起され、臭気吸収部材A7および臭気吸収部材B8に吸着 された空気中の悪臭成分を分解し、脱臭させる働きをするものである。
【0024】 以上の構成による本装置は、便座(図示省略)後部の内側に吸気口2が位置する ように装着(図示省略)される。
【0025】 しかもこの装置は、前述制御部6によって便座の着座スイッチ(図示省略)に連 動する如く制御され、更に遅延タイマー(図示省略)などによって着座と同時にそ の動作が開始され、便座から離座後の一定時間動作し続けるように制御されるよ うになっている。(詳細説明省略) 次に、上記構成における作用を図によって説明する。
【0026】 いま便座に人が座ると前述の如く装置が動作を開始してファン4が駆動する。
【0027】 このファン4の駆動によって吸気口2から排便後の悪臭および細菌を含有した 空気をケース内に吸込む。
【0028】 吸気口2からケース内に吸込まれた空気中の細菌は紫外線発生光源5からの紫 外線に照射され、殺菌される。
【0029】 次に前述紫外線発生光源5からの紫外線の照射で励起される光触媒層9によっ て臭気吸収部材A7および臭気吸収部材B8に吸着された悪臭成分の分解が開始 され、この悪臭成分のうちの分解し易いガスから徐々に分解されて悪臭成分が次 第に除去される。
【0030】 いま代表的な悪臭ガスである硫化水素ガスを使用して本装置によりガスの残存 率を測定した結果を図2に示す。
【0031】 測定条件 ガス初期濃度…………2ppm ガス 容積………15000cm3 の条件でボックス法にて測定した。
【0032】 ここで曲線Aは臭気吸収部材が一個の場合であり、曲線Bは本考案の臭気吸収 部材が二個の場合である。
【0033】 曲線Bの場合は曲線Aの場合に比較し、脱臭速度が早い。
【0034】
【考案の効果】
以上の如く本考案によると、光触媒層が形成された複数の臭気吸収部材に紫外 線を照射することによってトイレ内の空気中の細菌が殺菌されるとともに悪臭ガ スの脱臭が図られ、しかも複数の臭気吸収部材で異種類の臭気成分を吸着するよ うにしたことによつて前述臭気吸収部材への臭気による吸着生成物の混合が回避 されて二次的な化学生成物の発生が防止され、吸気口側の臭気吸収部材の通気率 を高めたことによってこの臭気吸収部材だけに吸着負担がかからなくなって排気 口側の臭気吸収部材とでバランスよく悪臭ガス中の悪臭成分を吸着出来、吸気口 側の臭気吸収部材で特定の単一ガスを集中的に吸収後に排気口側の臭気吸収部材 で単一ガス以外のガスをくまなく吸収するようになって全体的に脱臭効果が向上 されるようになり、常に複数の臭気吸収部材がリフレッシュされて脱臭効果を長 時間に亘って良好に保持するトイレ用脱臭殺菌装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるトイレ用脱臭殺菌装置
の概略の横断面図である。
【図2】同じく硫化水素ガスによるガス残存率を示す図
である。
【図3】従来の脱臭装置の横断面図である。
【図4】同じく従来の他の実施例による脱臭装置の横断
面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 吸気口 3 排気口 5 紫外線発生光源 7 臭気吸収部材A 8 臭気吸収部材B 9 光触媒層

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に吸気口(2)、他端に排気口(3)が
    夫々形成されたケース(1)と、このケース(1)に取着さ
    れた臭気吸収部材A(7)および臭気吸収部材A(7)より
    小なる通気率を有する臭気吸収部材B(8)と、これらの
    臭気吸収部材A(7)および臭気吸収部材B(8)に夫々形
    成された光触媒層(9)と、前記臭気吸収部材A(7)およ
    び臭気吸収部材B(8)間に挟設された前記光触媒層(9)
    を励起する紫外線を発生するための紫外線発生光源(5)
    とで構成されたことを特徴とするトイレ用脱臭殺菌装
    置。
  2. 【請求項2】 前記臭気吸収部材A(7)を前記吸気口
    (2)側に設けるとともに前記臭気吸収部材B(8)を前記
    排気口(3)側に夫々設けた請求項1記載のトイレ用脱臭
    殺菌装置。
  3. 【請求項3】 前記臭気吸収部材A(7)と臭気吸収部材
    B(8)は夫々異種類の臭気成分を吸着する請求項1記載
    のトイレ用脱臭殺菌装置。
  4. 【請求項4】 前記臭気吸収部材A(7)は特定の単一ガ
    スを吸収するとともに前記臭気吸収部材B(8)は全般的
    なガスを吸収する請求項1記載のトイレ用脱臭殺菌装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2021007669A (ja) * 2019-07-02 2021-01-28 アイシン精機株式会社 脱臭装置および便座装置

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