JPH0649471A - 冷凍機作動流体用組成物 - Google Patents

冷凍機作動流体用組成物

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JPH0649471A
JPH0649471A JP4224982A JP22498292A JPH0649471A JP H0649471 A JPH0649471 A JP H0649471A JP 4224982 A JP4224982 A JP 4224982A JP 22498292 A JP22498292 A JP 22498292A JP H0649471 A JPH0649471 A JP H0649471A
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JP
Japan
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group
oil
linear
aromatic
refrigerating machine
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JP4224982A
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English (en)
Inventor
Hiroki Sawada
広樹 沢田
Tomihiro Kurosaki
富裕 黒崎
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(I)のケトンエーテル化合物を基油と
する冷凍機油、及びハイドロフルオロカーボンを含有す
る冷凍機作動流体用組成物。 (Qは1〜8価のアルコール残基、Rは炭素数2〜4
の直鎖又は分岐のアルキレン基、Rはメチル基又はエ
チル基である。R,Rは水素又は炭素数20以下の
直鎖もしくは分岐の脂肪族、芳香族、芳香族脂肪族の炭
化水素基である。m,nは0〜30の数、xは1〜8の
数、yは0〜7の数であってかつx+y=1〜8を満た
す数、kは0又は1の数である。Rは炭素数20以下
の直鎖又は分岐の脂肪族、芳香族、芳香族脂肪族の炭化
水素基である。) 【効果】本冷凍機作動流体用組成物は相溶性、熱安定性
に優れ、加水分解性の心配が無く、吸湿性が低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機作動流体用組成
物に関し、更に詳しくは、電気冷蔵庫、エアコン用等の
圧縮式冷凍機の作動流体用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
オゾン層保護のため冷蔵庫やカーエアコンに使用されて
いるジクロロジフルオロメタン(CFC12)が使用が
禁止されることが決まり、続いてルームエアコン等に使
用されているクロロジフルオロメタン(HCFC22)
の使用も規制されようとしている。そのため、このCF
C12やHCFC22の代替品として、オゾン層を破壊
することのないハイドロフルオロカーボン、例えば1,
1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC134a)
やジフルオロメタン(HFC32)等が候補に挙げられ
ている。
【0003】しかし、ハイドロフルオロカーボンはCF
C12に比べて極性が高いため、冷凍機油として従来よ
り一般に使用されているナフテン系鉱油やポリα−オレ
フィン、アルキルベンゼン等の潤滑油を用いると、これ
らの潤滑油とハイドロフルオロカーボンとの相溶性が悪
く、低温において二層分離を起こす。二層分離を起こす
と、オイル戻りが悪くなり、熱交換器としての凝縮器や
蒸発器の付近に厚い油膜が付着して伝熱を妨げ、また潤
滑不良や起動時の発泡の発生等の重要欠陥の原因とな
る。そのため、従来の冷凍機油はこれらの新しい冷媒雰
囲気下での冷凍機油として使用することができない。
【0004】また、潤滑性についてもCFC12におい
ては、それが一部分解して塩化水素を発生させ、この塩
化水素が摩擦面と反応して、塩化物皮膜を形成し潤滑性
を良好にするという効果があった。しかしながら、塩素
原子を含んでいないハイドロフルオロカーボンにはこの
ような効果が期待できないため、ハイドロフルオロカー
ボンと共に使用する冷凍機油には従来のものより一層優
れた潤滑性が求められる。
【0005】また、更にハイドロフルオロカーボンと共
に用いられる冷凍機油としては、ハイドロフルオロカー
ボン共存下での熱安定性の良いことが必要である。ま
た、この他電気冷蔵庫やルームエアコンの圧縮式冷凍機
には、絶縁材やエナメル線などのモータに用いられてい
る有機材料が存在するため、ハイドロフルオロカーボン
と冷凍機油からなる作動流体としては、これらの有機材
料に悪影響を及ぼさないことが必要であるし、電気絶縁
性も良好であることが必要である。
【0006】ハイドロフルオロカーボン、例えば、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC134a)
と共に用いることができる冷凍機油として、英国特許第
2,216,541号明細書、ヨーロッパ特許第40
6,479号明細書にエステル油が開示され、米国特許
第4,851,144号明細書(特開平2−27689
4号公報)や特開平2−158693号公報に、ポリエ
ーテル油とエステル油の混合油が開示されている。
【0007】また、例えば1,1,1,2−テトラフル
オロエタン(HFC134a)と共に用いることができ
る冷凍機油として、ヨーロッパ特許第452,816号
明細書、ヨーロッパ特許第421,298号明細書、特
開平3−217495号公報等にカーボネート油が開示
されている。これらの化合物は、ナフテン系鉱油に比べ
極性が高いので、HFC134aとの低温での相溶性は
確かに良好である。又、ハイドロフルオロカーボン共存
下での熱安定性にも優れている。しかしながら、従来の
作動流体であるCFC12−鉱物油系に比べると、フロ
ン、油とも極性が高くなり、水を含みやすい。そのた
め、これらの化合物では、HFC134aの共存下での
熱安定性を悪くしたり、有機材料であるPETフィルム
等を加水分解させたりする。
【0008】特に、エステル油では加水分解を起こし、
カルボン酸を生成し、生成したカルボン酸が金属を腐食
し、摩耗を引き起こす問題がある。又、カーボネート油
では加水分解により非凝縮性の二酸化炭素が生じる問題
がある。又、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロ
エタン(HFC134a)と共に用いることができる冷
凍機油として、ポリオキシアルキレングリコールが米国
特許第4,755,316号明細書や特開平1−256
594号公報等に、又ポリオキシアルキレングリコール
のヘミエーテルが特開平1−259093号公報や特開
平1−259095号公報、特開平2−43290号公
報、特開平2−272097号公報等に各々開示されて
いる。
【0009】これらのポリオキシアルキレングリコール
及びポリオキシアルキレングリコールのヘミエーテル化
合物は、ナフテン系鉱油に比べ極性が高いので、HFC
134aとの低温での相溶性は確かに良好である。しか
しながら、米国特許第4,755,316号明細書に述
べられているように、これらの化合物では逆に温度が上
昇すると二層分離を起こすという問題がある。
【0010】また、ポリオキシアルキレングリコール及
びポリオキシアルキレングリコールのヘミエーテル化合
物にはこの外にもいくつかの問題がある。一つは、電気
絶縁性が劣るということである。これは非常に大きな問
題であり、電気冷蔵庫やルームエアコン用冷凍機には用
いることができない。もう一つの問題は吸湿性の大きい
ことである。これらの化合物中の水分のために、HFC
134aの共存下での熱安定性を悪くしたり、有機材料
であるPETフィルム等を加水分解させたりする。
【0011】このため、ポリオキシアルキレングリコー
ル及びポリオキシアルキレングリコールのヘミエーテル
化合物の遊離水酸基をアルキル基又はアシル基で全てキ
ャップしたものが提案されている。例えば特開平1−2
59094号公報や特開平2−182780号公報、特
開平3−28296号公報等には遊離水酸基をアルキル
キャップしたポリオキシアルキレングリコール誘導体
が、また特開平2−276881号公報や特開平3−2
21594号公報、特開平3−231992号公報等に
は遊離水酸基をアシル基でキャップしたポリオキシアル
キレングリコール誘導体が開示されている。
【0012】しかしながら、アルキルキャップしたポリ
オキシアルキレングリコール誘導体は、ハイドロフルオ
ロカーボンとの相溶性、電気絶縁性、吸湿性などの性能
面でまだ十分でなく、製造面においてもエーテル化に際
し、原料であるアルキルハライドあるいは硫酸アルキル
エステルが水酸基と当量必要であることより、取扱い、
設備、廃棄物、経済性の点で問題がある。又、アシルキ
ャップしたポリオキシアルキレングリコール誘導体は、
アルキルキャップしたものと同様に相溶性、電気絶縁
性、吸湿性の点で改善は見られるが、本質的にエステル
であるため、加水分解の問題がある。
【0013】このように、今まで開発されたハイドロフ
ルオロカーボン−冷凍機油系は吸湿性、電気絶縁性、あ
るいは耐加水分解性において何らかの問題があり、また
従来のCFC12−鉱物油系に比べ水を含みやすく、熱
安定性の低下や有機材料の劣化、金属の腐食や摩耗等を
引き起こし、冷凍機作動流体として満足できるものでは
ない。従って、本発明の目的は、上記の課題を解決すべ
く、相溶性、熱安定性に優れ、加水分解性の心配が無
く、吸湿性の低い冷凍機作動流体用組成物を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、一般式(I)
で示されるケトンエーテル化合物を基油とする冷凍機油
を用いることにより、上記目的が達成し得ることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明の要旨は、 (1)一般式(I)で示されるケトンエーテル化合物を
基油とする冷凍機油、及びハイドロフルオロカーボンを
含有する冷凍機作動流体用組成物、並びに
【0016】
【化2】
【0017】(式中、Qは1〜8価のアルコール残基で
あり、R1 は炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン
基であり、R2 はメチル基又はエチル基である。R3
5 は水素又は炭素数20以下の直鎖もしくは分岐の脂
肪族、芳香族、芳香族脂肪族の炭化水素基である。m,
nは0〜30の数であり、xは1〜8の数、yは0〜7
の数であって、かつx+y=1〜8を満たす数、kは0
又は1の数である。R4は炭素数20以下の直鎖又は分
岐の脂肪族、芳香族、芳香族脂肪族の炭化水素基であ
る。) (2)ハイドロフルオロカーボンが、ジフルオロメタン
(HFC32)、1,1−ジフルオロエタン(HFC1
52a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC1
43a)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(H
FC134a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタ
ン(HFC134)、およびペンタフルオロエタン(H
FC125)からなる群から選ばれる1種以上である前
記(1)記載の冷凍機作動流体用組成物に関する。
【0018】一般式(I)において、Qを残基とする一
価のアルコールとしては、例えばメチルアルコール、エ
チルアルコール、直鎖又は分岐のプロピルアルコール、
直鎖又は分岐のブチルアルコール、直鎖又は分岐のペン
チルアルコール、直鎖又は分岐のヘキシルアルコール、
直鎖又は分岐のヘプチルアルコール、直鎖又は分岐のオ
クチルアルコール、直鎖又は分岐のノニルアルコール、
直鎖又は分岐のデシルアルコール、直鎖又は分岐のウン
デシルアルコール、直鎖又は分岐のドデシルアルコー
ル、直鎖又は分岐のトリデシルアルコール、直鎖又は分
岐のテトラデシルアルコール、直鎖又は分岐のペンタデ
シルアルコール、直鎖又は分岐のヘキサデシルアルコー
ル、直鎖又は分岐のヘプタデシルアルコール、直鎖又は
分岐のオクタデシルアルコール、直鎖又は分岐のノナデ
シルアルコール、直鎖又は分岐のエイコシルアルコール
等の脂肪族アルコール;フェノール、メチルフェノー
ル、ノニルフェノール、オクチルフェノール、ナフトー
ルなどの芳香族アルコール;ベンジルアルコール、フェ
ニルエチルアルコールなどの芳香族脂肪族アルコール、
及びこれらの部分エーテル化物を挙げることができる。
【0019】同様に二価のアルコールとしては、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレン
グリコールなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール;カ
テコール、レゾルシノール、ビスフェノールA、ビフェ
ニルジオールなどの芳香族アルコール、及びこれらの部
分エーテル化物を挙げることができる。
【0020】同様に三価のアルコールとしては、例えば
グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、トリメチロールブタン、1,3,5−ペンタン
トリオールなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール;ピ
ロガロール、メチルピロガロール、5−sec−ブチル
ピロガロールなどの芳香族アルコール及びこれらの部分
エーテル化物等を挙げることができる。同様に四価から
八価のアルコールとしては、例えばペンタエリスリトー
ル、ジグリセリン、ソルビタン、トリグリセリン、ソル
ビトール、ジペンタエリスリトール、テトラグリセリ
ン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、トリペンタ
エリスリトールなどの脂肪族アルコール及びこれらの部
分エーテル化物等を挙げることができる。
【0021】一般式(I)においてR1 で示される炭素
数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基としては、例え
ばエチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、1,
1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基
を挙げることができる。
【0022】一般式(I)においてR3 〜R5 で示され
る炭素数20以下の直鎖又は分岐の脂肪族、芳香族、芳
香族脂肪族の炭化水素基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル
基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル
基、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、イソステア
リル基、2−ヘプチルウンデシル基等の分岐鎖アルキル
基、フェニル基、メチルフェニル基等のアリール基、ベ
ンジル基等のアリールアルキル基などが挙げられる。
【0023】一般式(I)において、m,nは0〜30
の数を示す。m,nが30を越えると分子内におけるエ
ーテル基の寄与が増し、ハイドロフルオロカーボンとの
相溶性、電気絶縁性、吸湿性の面で好ましくない。ま
た、xは1〜8の数、yは0〜7の数であって、かつx
+y=1〜8を満たす数である。これらの数は平均値を
示し、整数には限られない。kは0又は1の数である。
【0024】一般式(I)において、m×x個のR1
各々同一でも異なっていてもよく、n×x個のR2 は各
々同一でも異なっていてもよい。xが2以上の場合、x
個のm,n,k,R3 ,R4 は各々同一でも異なってい
てもよく、またyが2以上の場合、y個のR5 は各々同
一でも異なっていてもよい。
【0025】以上のケトンエーテル化合物を得る方法と
しては、公知の方法を用いることができる。例えば、2
級のアルキルオキシアルコールを次亜塩素酸塩と酢酸に
よって酸化する方法(特開平4−126716号公
報)、あるいは水酸化ジルコニウムとケトンを用いて酸
化する方法(特開平3−167149号公報)を用いる
ことができる。
【0026】これらのケトンエーテル化合物は、その1
00℃での粘度が0.5〜100cstが好ましく、更
に好ましくは0.5〜30cstである。100℃での
粘度が100cstを越えると、この化合物とハイドロ
フルオロカーボンとの相溶性が悪くなる。また、40℃
での粘度は、1〜10,000cstが好ましく、更に
好ましくは1〜1,000cstである。また、100
℃での粘度が0.5〜100cstのものの中でも、ハ
イドロフルオロカーボンとの低温での二層分離温度が低
いことが望ましく、0℃以下、更に好ましくは−10℃
以下のものである。これらのケトンエーテル化合物は、
ハイドロフルオロカーボンとの相溶性を損なわない範囲
で、鉱物油やポリα−オレフィン、アルキルベンゼン、
エステル、ポリエーテル、パーフルオロポリエーテル、
リン酸エステル等の合成油を混合しても良い。
【0027】また、本発明におけるケトンエーテル化合
物を基油とする冷凍機油は、必要に応じて、組成物中の
水や酸をトラップするためにエポキシ基を有する化合物
やオルトエステル、アセタール等の添加剤を添加した
り、潤滑性を向上させるためにトリアリールフォスフェ
ート及び/又はトリアリールフォスファイト及び/又は
トリアルキルフォスフェート及び/又はトリアルキルフ
ォスファイトやアルキル及び/又はアリールジチオリン
酸亜鉛やモリブデンジチオフォスフェートやモリブデン
ジチオカーバメイト等の摩耗防止剤や酒石酸エステル、
グリセリルエーテル、グリセリルエステル等の隣接位に
水酸基を2個持つ化合物を添加したり、熱安定性を向上
させるためにラジカルトラップ能を有するフェノール系
化合物や芳香族アミン系化合物を添加しても良い。
【0028】ここで用いられるエポキシ基を有する化合
物としては、グリシジルエーテル化合物や脂環式エポキ
シ化合物が挙げられ、特にエポキシシクロヘキシル基又
はエポキシシクロペンチル基を有する化合物が好まし
い。また、本発明に用いられるエポキシ化合物は炭素数
5〜60、好ましくは5〜40のものである。その添加
量は、本発明に用いられる基油100重量部に対して、
0.05〜5.0重量部であり、好ましくは0.05〜
2.0重量部である。
【0029】本発明に用いられるオルトエステルやアセ
タールとしては、炭素数3〜75のものであり、その添
加量は基油100重量部に対して0.01〜100重量
部である。本発明に用いられる摩耗防止剤としては炭素
数3〜70のものであり、その添加量は基油100重量
部に対して0.1〜5.0重量部である。本発明に用い
られる隣接位に水酸基を2個持つ化合物としては、炭素
数6〜75のものであり、その添加量は基油100重量
部に対して0.01〜100重量部である。また、本発
明に用いられるフェノール系化合物や芳香族アミン系化
合物としては、ラジカルトラップ能を有するものであ
り、炭素数が6〜100のものである。その添加量は基
油100重量部に対して0.05〜2.0重量部であ
る。
【0030】本発明の冷凍機作動流体用組成物中の、ハ
イドロフルオロカーボンと、ケトンエーテル化合物を基
油とする冷凍機油あるいはその基油に添加剤を加えた冷
凍機油との混合比率は、通常、ハイドロフルオロカーボ
ン/油=5/1〜1/10(重量比)、好ましくは2/
1〜1/5(重量比)である。
【0031】本発明に用いられるハイドロフルオロカー
ボンとは、ジフルオロメタン(HFC32)、1,1−
ジフルオロエタン(HFC152a)、1,1,1−ト
リフルオロエタン(HFCl43a)、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン(HFCl34a)、1,1,
2,2−テトラフルオロエタン(HFCl34)、ペン
タフルオロエタン(HFCl25)等であり、特に1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、ジフルオロメタ
ン、ペンタフルオロエタンが好ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるもの
ではない。
【0033】合成例1 1リットル四ツ口フラスコ(攪拌機、温度計、滴下漏斗
付)にグリセリン α−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2g、水90.2g、酢酸45.1gを入れ、
25℃で3.5時間かけて次亜塩素酸ソーダの水溶液
(有効塩素濃度10%)449.2gを滴下した。滴下
終了後15時間攪拌し、反応混合物を塩化メチレンで抽
出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒をエ
バポレータで除去することにより本発明品に用いる油1
を得た。
【0034】合成例2 グリセリン α−2−エチルヘキシル モノエーテルの
プロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)12
4.2gをトリメチロールプロパンのプロピレンオキサ
イド付加物(総付加モル数5)63.8gに代える以外
は合成例1と同様にすることにより本発明に用いる油2
を得た。このものの40℃、100℃での粘度は各々2
8.7cst、4.86cstであった。
【0035】合成例3 グリセリン α−2−エチルヘキシル モノエーテルの
プロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)12
4.2gをグリセリンのプロピレンオキサイド付加物
(総付加モル数9)90.0gに代える以外は合成例1
と同様にすることにより本発明に用いる油3を得た。こ
のものの40℃、100℃での粘度は各々23.6cs
t、5.04cstであった。
【0036】合成例4 1リットル四ツ口フラスコを2リットル四ツ口フラスコ
に代え、グリセリンα−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2gをポリオキシプロピレングリコール22
2.3gに代える以外は合成例1と同様にすることによ
り本発明に用いる油4を得た。このものの40℃、10
0℃での粘度は各々39.8cst、8.17cstで
あった。
【0037】合成例5 1リットル四ツ口フラスコを2リットル四ツ口フラスコ
に代え、グリセリンα−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2gをt−ブチルフェノールのプロピレンオキ
サイド付加物(総付加モル数5)198.0gに代える
以外は合成例1と同様にすることにより本発明に用いる
油5を得た。
【0038】合成例6 1リットル四ツ口フラスコを2リットル四ツ口フラスコ
に代え、グリセリンα−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2gをi−プロピルアルコールのプロピレンオ
キサイド付加物(総付加モル数6)183.6gに代え
る以外は合成例1と同様にすることにより本発明に用い
る油6を得た。
【0039】合成例7 グリセリン α−2−エチルヘキシル モノエーテルの
プロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)12
4.2gをグリセリンのブチレンオキサイド付加物(総
付加モル数6)78.6gに代える以外は合成例1と同
様にすることにより本発明に用いる油7を得た。
【0040】合成例8 1リットル四ツ口フラスコを2リットル四ツ口フラスコ
に代え、グリセリンα−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2gをメタノールのプロピレンオキサイド付加
物(総付加モル数8)に1,2−ヘキセンオキサイド
(1モル)を付加したもの268.2gに代える以外は
合成例1と同様にすることにより本発明に用いる油8を
得た。
【0041】合成例9 1リットル四ツ口フラスコを2リットル四ツ口フラスコ
に代え、グリセリンα−2−エチルヘキシル モノエー
テルのプロピレンオキサイド付加物(総付加モル数6)
124.2gをi−プロピルアルコールのエチレンオキ
サイド・プロピレンオキサイド付加物(各付加モル数1
及び5)にブチルグリシジルエーテル(1モル)を付加
したもの235.8gに代える以外は合成例1と同様に
することにより本発明に用いる油9を得た。
【0042】実施例1 表1、表2に示す本発明品に用いる油1〜9及び比較品
に用いる油1、2と、それぞれ1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン(HFCl34a)との組成物である本
発明品1〜9及び比較品1、2を調製し、これらについ
て相溶性を調べた。即ち、1,1,1,2−テトラフル
オロエタンに対する各油濃度10vol %における低温で
の二相分離温度を測定した。その結果を表1、表2に示
す。表1、表2から明らかなように、本発明品は比較品
に比べて相溶性に優れていた。
【0043】実施例2 表1、表2に示す本発明品に用いる油1〜9及び比較品
に用いる油1,2と、それぞれジフルオロメタン(HF
C32)との組成物である本発明品及び比較品を実施例
1と同様に調製し、これらについて相溶性を調べた。即
ち、ジフルオロメタンに対する各油濃度10vol %にお
ける低温での二相分離温度を測定した。その結果を表
1、表2に示す。表1、表2から明らかなように、本発
明品は比較品に比べて相溶性に優れていた。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の冷凍機作動流体用組成物は、ケ
トンエーテル化合物を基油とする冷凍機油と、ハイドロ
フルオロカーボンを含有するため、相溶性、熱安定性に
優れ、加水分解性の心配が無く、吸湿性の低いものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で示されるケトンエーテル
    化合物を基油とする冷凍機油、及びハイドロフルオロカ
    ーボンを含有する冷凍機作動流体用組成物。 【化1】 (式中、Qは1〜8価のアルコール残基であり、R1
    炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基であり、R
    2 はメチル基又はエチル基である。R3 ,R5 は水素又
    は炭素数20以下の直鎖もしくは分岐の脂肪族、芳香
    族、芳香族脂肪族の炭化水素基である。m,nは0〜3
    0の数であり、xは1〜8の数、yは0〜7の数であっ
    て、かつx+y=1〜8を満たす数、kは0又は1の数
    である。R4は炭素数20以下の直鎖又は分岐の脂肪
    族、芳香族、芳香族脂肪族の炭化水素基である。)
  2. 【請求項2】 ハイドロフルオロカーボンが、ジフルオ
    ロメタン(HFC32)、1,1−ジフルオロエタン
    (HFC152a)、1,1,1−トリフルオロエタン
    (HFC143a)、1,1,1,2−テトラフルオロ
    エタン(HFC134a)、1,1,2,2−テトラフ
    ルオロエタン(HFC134)およびペンタフルオロエ
    タン(HFC125)からなる群から選ばれる1種以上
    である請求項1記載の冷凍機作動流体用組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7208145B2 (en) 2002-12-31 2007-04-24 Nektar Therapeutics Al, Corporation Polymeric reagents comprising a ketone or a related functional group
JP2007263492A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Sanyo Electric Co Ltd 冷媒サイクル装置
JP2007263434A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Sanyo Electric Co Ltd 冷媒サイクル装置
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