JPH0649448Y2 - 電子制御サスペンション装置 - Google Patents

電子制御サスペンション装置

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JPH0649448Y2
JPH0649448Y2 JP750488U JP750488U JPH0649448Y2 JP H0649448 Y2 JPH0649448 Y2 JP H0649448Y2 JP 750488 U JP750488 U JP 750488U JP 750488 U JP750488 U JP 750488U JP H0649448 Y2 JPH0649448 Y2 JP H0649448Y2
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pressure
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修一 武馬
信隆 大和
修 武田
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【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、車両のロールを防止する電子制御サスペンシ
ョン装置に関する。
[従来の技術] 従来より、ショックアブソーバの減衰力や気体ばねのば
ね定数を制御して乗心地や操舵安定性を向上させるよう
にした電子制御サスペンション装置が種々提案されてい
る。例えば、所定の横方向加速度が生じたときに、ショ
ックアブソーバの減衰力と気体ばねのばね定数とを制御
してロールを防止し、車体を水平に保つ装置や(実開昭
60-119608)、操舵輪の操舵角速度と車速とに基づい
て、気体ばねのばね定数を制御してロールを防止し、車
体を水平に保つ装置(実開昭60-119621)が提案されて
いる。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、こうした従来の電子制御サスペンション
装置では、コーナ進入時の操舵角速度や横方向加速度等
に応じて、制御の追従性を考慮して、その後に生じるロ
ールを予測し、ばね定数を制御していた。そのため、路
面の摩擦係数の違いや横風等による外乱により予測した
ロールと、実際に生じたロールとに違いが生じる場合が
あり、乗心地や操縦安定性等が十分に改善されない場合
があるという問題があった。
そこで本考案は上記の課題を解決することを目的とし、
外乱にかかわらす、乗心地や操縦安定性を十分に改善し
た電子制御サスペンション装置を提供することにある。
考案の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本考案は課題を解決するため
の手段として次の構成をとった。即ち、車両の車輪M1に
対応して設けられた流体給排手段M2を、操舵角に基づい
て姿勢制御手段M3により制御してコーナリング中の車両
のロールを防止する電子制御サスペンション装置におい
て、 前記車両の車高を検出する車高検出手段M4と、 前記車両に生じる横方向加速度を検出する加速度検出手
段M5と、 前記加速度検出手段M5により検出された横方向加速度に
基づいて予め定められた目標車高を算出し、該目標車高
と前記車高検出手段M4により検出された車高との車高差
を算出する車高差算出手段M6と、 前記姿勢制御手段M3による流体給排手段M2の制御後の横
方向加速度の増加が止まった後に、前記車高差算出手段
M6により算出された車高差に応じて前記流体給排手段M2
を制御し、車高を補正する補正制御手段M7と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装置
の構成がそれである。
[作用] 前記構成を有する電子制御サスペンション装置は、車高
検出手段M4が、車両の車高を検出し、加速度検出手段M5
が、車両に生じる横方向加速度を検出し、車高差算出手
段M6が、加速度検出手段M5により検出された横方向加速
度に基づいて予め定められた目標車高を算出し、次に該
目標車高と車高検出手段M4により検出された車高との車
高差を車高差算出手段M6により算出する。補正制御手段
M7は、姿勢制御手段M3により流体給排手段M2の制御後の
横方向加速度の増加が止まった後に、車高差算出手段M6
により算出された車高差に応じて流体給排手段M2を制御
し、車高を補正する。よって、外乱等に影響されること
なく車高を目標車高に制御する。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本考案の一実施例である電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の電子制御サス
ペンション装置の空気回路図である。この電子制御サス
ペンション装置は、空気回路ACに各々接続された前輪左
側のサスペンション1FL、前輪右側のサスペンション1F
R、後輪左側のサスペンション1RL、後輪右側のサスペン
ション1RRを備え、このサスペンション1FL,1FR,1RL,1RR
には、各々気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRとショックアブソ
ーバ3FL,3FR,3RL,3RRとが設けられている。この気体ば
ね2FL,2FR,2RL,2RRは、第3図に示すように、各々主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを備
え、主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの一部はダイヤフラム6F
L,6FR,6RL,6RRにより形成されているので、主気体室4F
L,4FR,4RL,4RRに空気を給排することにより車高を変更
することができる。また、気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRは
ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RRを駆動することにより主
気体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを
連通・遮断若しくは空気流量を切り替えて、ばね定数を
「低」「中」「高」の各段階に変更することができる。
また、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRはアブソー
バ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動して図示しないオリ
フィスを通過する流量を変化させて減衰力を「低」
「中」「高」の各段階に変更することができる。
一方、空気回路ACには、各気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRに
供給する圧縮空気の供給源としてのモータ9で駆動され
るコンプレッサ10が設けられ、このコンプレッサ10の吐
出側は、逆流を防止するチェックバルブ12を介してエア
ドライヤ14及び排気切換バルブ16に各々接続されてい
る。エアドライヤ14にはシリカゲルが封入されており、
圧縮空気中の水分を除去する。このエアドライヤ14は固
定絞り18及び逆流を防止するチェックバルブ20を介して
通過・遮断可能な供給切換バルブ22及び接続切換バルブ
24の一方に各々接続されている。この供給切換バルブ22
の他方は、所定圧力に設定されたリリーフバルブ25に接
続されると共に、連通・遮断可能な高圧リザーブ用切換
バルブ26を介して前輪側の高圧リザーブタンク28に接続
され、また同じく連通・遮断可能な高圧リザーブ用切換
バルブ30を介して後輪側の高圧リザーブタンク32に接続
されている。これらの高圧リザーブタンク28,32には、
高圧リザーブタンク28,32内の空気圧力を検出する圧力
センサ34,36と、所定圧力に設定されたリリーフバルブ3
8,40とが各々配設されている。
更に、この供給切換バルブ22の他方は、連通・遮断可能
なレベリングバルブ42を介して主気体室4FLと、レベリ
ングバルブ44を介して主気体室4FRと、レベリングバル
ブ46を介して主気体室4RLと、レベリングバルブ48を介
して主気体室4RRと、各々接続されている。この各主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRには空気圧力を検出する圧力セン
サ50,52,54,56が各々接続されている。
また、前輪左側の主気体室4FLは連通・遮断可能なディ
スチャージバルブ58を介して、前輪右側の主気体室4FR
は同様なディスチャージバルブ60を介して、各々前輪側
の低圧リザーブタンク62に各々接続されている。更に、
後輪左側の主気体室4RLは連通・遮断可能なディスチェ
ージバルブ64を介して、後輪右側の主気体室4RRは同様
なディスチャージバルブ66を介して、各々後輪側の低圧
リザーブタンク68に各々接続されている。一方、前輪側
の低圧リザーブタンク62と後輪側の低圧リザーブタンク
68とは常時連通可能に接続されている。これらの低圧リ
ザーブタンク62,68には低圧リザーブタンク62,68の空気
圧力を検出する圧力センサ70,72が各々接続され、前輪
側の低圧リザーブタンク62には所定圧力に設定されたリ
リーフバルブ74が接続されている。
これらの、両低圧リザーブタンク62,68は、前記接続切
換バルブ24の他方に接続されると共に、連通・遮断可能
な吸入切換バルブ76を介してコンプレッサ10の吸入側に
接続されている。また、コンプレッサ10の吸入側には、
大気を吸入可能にチェックバルブ78が接続されている。
このチェックバルブ78を設けることなく、空気回路ACを
完全な閉回路として構成し、空気回路AC内に空気若しく
は他の気体、例えば窒素ガスを入れても実施可能であ
る。
尚、前記排気切換バルブ16、供給切換バルブ22、接続切
換バルブ24、高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリ
ングバルブ42,44,46,48、ディスチャージバルブ58,60,6
4,66、吸入切換バルブ76は、本実施例では、ノーマルク
ローズ形を用いている。
本空気回路ACでは、前輪側と後輪側とに各々高圧リザー
ブタンク28,32及び低圧リザーブタンク62,68を設けた
が、前輪側と後輪側とに共通の一個の高圧リザーブタン
ク及び一個の低圧リザーブタンクとしてもよい。
更に、第2図に示すように、左前車輪と車体との間隔、
即ち左のフロント車高を検出する車高センサ80、同じく
右のフロント車高を検出する車高センサ82、左のリア車
高を検出する車高センサ84、右のリア車高を検出する車
高センサ86が各々設けられている。この各車高センサ8
0,82,84,86は、所定の基準車高に対してそれより車高が
高いときには正の車高差に応じた信号を、それより車高
が低いときには負の車高差に応じた信号を出力する。一
方、操舵輪88の操舵角を検出する周知の操舵角センサ90
と、車体の横方向及び前後方向加速度を検出する周知の
加速度センサ92と、図示しない変速機の出力軸の回転速
度から車速を検出する車速センサ93と、をも備えてい
る。また、マニュアル操作により、車高を指示する車高
ハイスイッチ94と車高ロースイッチ96とをも備えてい
る。
尚、車高センサ80,82,84,86が車高検出手段を、加速度
センサ92が加速度検出手段を、空気回路ACが流体給排手
段を各々構成する。
次に、本実施例の電気系統を第4図に示すブロック図を
用いて説明する。前記各サスペンション1FL,1FR,1RL,1R
Rは、電子制御回路100によって駆動・制御されて車両の
姿勢制御を行なう。この電子制御回路100は第4図に示
すように、周知のCPU102,ROM104,RAM106を論理演算回路
の中心として構成され、外部と入出力を行なう入出力回
路、ここではモータ駆動回路108、バルブ駆動回路110、
センサ入力回路112、レベル入力回路114等とをコモンバ
ス116を介して相互に接続して構成されている。
CPU102は、圧力センサ34,36,50,52,54,56,70,72、車高
センサ80,82,84,86、操舵角センサ90、加速度センサ9
2、車速センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介し
て、車高ハイスイッチ94及び車高ロースイッチ96からの
信号をレベル入力回路114を介して、入力する。一方、
これらの信号、ROM104、RAM106内のデータに基づいてCP
U102は、モータ駆動回路108を介してコンプレッサ用モ
ータ9、ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RR及びアブソーバ
用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動する駆動信号を出力
し、バルブ駆動回路110を介して排気切換バルブ16、供
給切換バルブ22、接続切換バルブ24、高圧リザーブ用切
換バルブ26,30、レベリングバルブ42,44,46,48、ディス
チャージバルブ58,60,64,66、吸入切換バルブ76に駆動
信号を出力し、各サスペンション1FL,1FR,1RL,1RRを制
御している。
ROM104には、第10図に示すように、車両の横方向加速度
をパラメータとして、後述する操舵角差θPPを縦軸に、
車速Vを横軸に示したグラフに応じたマップMAP−a、
第11図に示すように後述する推定横方向加速度αを縦軸
に、車高補正量Cを横軸に推定横方向加速度αが増加す
ると車高補正量Cも増加するグラフに応じたマップMAP
−bが記憶されている。また、第12図に示すように、積
空車の条件によって変わる前輪側の主気体室4FL,4FR内
の圧力P4FL,P4FRをパラメータとして、前輪側の高圧リ
ザーブタンク28内の空気が流出することにより変化する
放出変化圧力ΔPFHを縦軸に、旋回外輪側の車高補正量
Cを横軸に示すグラフに応じたマップMAP−c、第13図
に示すように積空車の条件によって変わる前輪側の主気
体室4FL,4FR内の圧力P4FL,P4FRをパラメータとして、前
輪側へ低圧リザーブタンク62内の空気が流入することに
より変化する吸入変化圧力ΔPFLを縦軸に、旋回内輪側
の車高補正量Cを横軸に示すグラフに応じたマップMAP
−d、第14図に示すように、前輪側の高圧リザーブタン
ク放出変化圧力ΔPFHをパラメータとして、前輪側の主
気体室4FL,4FRに圧縮空気が供給されたときに、放出変
化圧力ΔPFHに応じて高圧リザーブタンク圧力ΔPFHが降
圧変化するのに要する降圧時間tcFを縦軸に、前輪側高
圧リザーブタンク圧力PFH/主気体室内圧力P4FL,P4FRを
横軸に示すグラフに応じたマップMAP−e、第15図に示
すように、前輪側の低圧リザーブタンク吸入変化圧力Δ
PFLをパラメータとして、前輪側の主気体室4FL,4FRから
低圧リザーブタンク62に空気を放出したときに、吸入変
化圧力ΔPFLに応じて低圧リザーブタンク圧力PFLが昇圧
変化するのに要する昇圧時間tDFを縦軸に、前輪側の主
気体室内圧力P4FL,P4FR/前輪側の低圧リザーブタンク圧
力PFLを横軸に示すグラフに応じたマップMAP−f、第16
図に示すように、横方向加速度Gaを縦軸に、目標変位量
Hmの絶対値を横軸に示すグラフに応じたマップMAP−
g、第17図に示すように後述するバルブの駆動デューテ
ィ比を縦軸に、補正量ΔHを横軸に示すフラグに応じた
マップMAP−hが各々記憶されている。尚、本実施例で
は、第16図に斜線で示す領域の目標変位量Hmが、第11図
に斜線で示す領域の車高補正量Cに対応する。
更に、ROM104には、第12図と同様の後輪側の高圧リザー
ブタンク32の放出変化圧力ΔPRHと旋回外輪側車高補正
量Cとの関係を示すマップMAP−i、第13図と同様の後
輪側の低圧リザーブタンク68の吸入変化圧力ΔPRLと旋
回内輪側車高補正量Cとの関係を示すマップMAP−j、
第14図と同様の後輪側の高圧リザーブタンク32の降圧時
間tCRと後輪側高圧リザーブタンク圧力PRHに対する主気
体室内圧力P4RL.P4RRの比との関係を示すマップMAP−
k、第15図と同様の後輪側低圧リザーブタンク68の昇圧
時間tDRと主気体室内圧力P4RL.P4RRに対する後輪側低圧
リザーブタンク圧力PRLの比との関係を示すマップMAP−
lも各々記憶されている。
次に上述した電子制御回路100において行なわれる処理
について、第5図ないし第8図のフローチャートに拠っ
て説明する。
本電子制御サスペンション装置は、キースイッチ(図示
せず)が投入されると第5図ないし第8図に示すサスペ
ンション制御ルーチンを他の制御ルーチンと共に実行す
る。まず、データ、フラグ等の初期化(ステップ20
0)、圧力センサ34,36,50,52,54,56,70,72、車高センサ
80,82,84,86、操舵角センサ90、加速度センサ92及び車
速センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介して読
み込む処理(ステップ205)を行なう。次に、各センサ
からの信号に基づいて、車両状態を算出する(ステップ
210)。例えば、操舵角センサ90により検出された現在
の操舵角θnを一定時間毎に、例えば8msec毎に読み込
み、一定時間毎の、例えば256msec毎の操舵角θnの和
に基づいて(1)式により平均操舵角nを算出する。
また、加速度センサ92により検出された現在の横方向加
速度Ganを一定時間毎に、例えば8msec毎に読み込み、一
定時間毎の、例えば64msec毎の横方向加速度Ganの和に
基づいて平均横方向加速度▲▼nを算出する。平均
前後方向加速度▲▼nは、同様に32msec毎の前後方
向加速度▲▼nの和に基づいて算出する。更に、各
車高センサ80,82,84,86により検出された現在の車高Hn
を一定時間毎に、例えば8msec毎に読み込み、一定時間
毎の、例えば32msec毎の車高Hnの和に基づいて平均車高
nを算出する。
続いて、後述する急速制御中断フラグがセットされてい
ないと(ステップ215)、後述する処理の実行によりセ
ットされたタイマの所定時間t1が経過したか否かを判断
する(ステップ216)所定時間t1が経過し、各ショック
アブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力が切り替えられて
いないときには(ステップ217)、減衰力を切り替え、
減衰力を1レベル上げる(ステップ218)。例えば、減
衰力が「低」であるときには、アブソーバ用モータ8FL,
8FR,8RL,8RRを駆動して減衰力を「中」に切り替える。
減衰力が「中」であるときには、減衰力を「高」に切り
替える。減衰力を切り替え(ステップ218)、若しくは
所定時間t1が経過していないと判断し(ステップ21
6)、若しくはすでに減衰力を切り替えていると判断し
(ステップ217)、後述する導通終了フラグ、追切制御
終了フラグ、ロール制御1回終了フラグが各々セットさ
れていないと(ステップ220ないし230)、後述する処理
で、ロール制御中にはセットされるロール制御中フラグ
がセットされているか否かを判断する(ステップ23
5)。ロール制御中フラグがセットされておらず、ステ
ップ210の処理において算出した現在の車速Vが所定速
度Va、例えば15km/h以上で、かつ現在の前後方向加速度
Gbの絶対値が所定加速度Gba、例えば0.3g(g=重力加
速度、以下同じ)より小さいときに(ステップ240)、
車両がコーナにさしかかり、操舵輪88が操作され、ステ
ップ210の処理において算出された平均操舵角nと操
舵後の操舵角θnとの差の絶対値が、所定操舵角θa、
例えば不感帯としての角度である6度以上であると(ス
テップ245)、その直後の操舵角差θPP0を算出する(ス
テップ250)。
この操舵角差θPP0の算出は、まず第9図に示すよう
に、ステップ245において操舵されたと判断された直後
の所定時間ta内(例えば40ms)に、一定時間tb(例えば
8ms)毎に操舵角センサ90により検出された操舵角θの
内の最大値θMAXと最小値θMINとを求める。この最大値
θMAXと最小値θMINとからその操舵角差θPP0を算出す
る(ステップ250)。続いて、前記所定時間taの最初と
最後との操舵角θの差が正であるか負であるかにより操
舵方向、即ち車両の旋回方向を算出する(ステップ26
0)更に、操舵後に生じる横方向加速度をパラメータと
して、予め定められた操舵角差θPPと車速Vとの関係を
示す第10図のグラフからステップ250の処理の実行によ
り算出した操舵角差θPP0現在の車速Vとにより推定横
方向加速度αを算出する(ステップ265)。
この算出した推定横方向加速度αが、ロールが生じる所
定の横方向加速度α0、例えば0.25g以上であると(ステ
ップ270)、車高Hの車高補正量Cを算出する(ステッ
プ275)。この車高補正量Cは、第11図に示すグラフに
拠って、ステップ265の処理により算出した推定横方向
加速度αに基づいて算出する。この車高補正量Cは、旋
回外輪側については車高上昇量に相当し、旋回内輪側に
ついては車高下降量に相当する。
次に、この算出した車高補正量Cに基づいて、各主気体
室4FL,4FR,4RL,4RRに空気を給排するための高圧リザー
ブタンク28,32の放出変化圧力ΔPFH,ΔPRH及び低圧リザ
ーブタンク62,68の吸入変化圧力ΔPFL,ΔPRLを算出する
(ステップ280)。まず、第12図(マップMAP−C)に拠
って、パラメータとしての旋回外輪側の気体ばね内圧
力、例えば操舵輪88が右方向に操作されたときの旋回外
輪側である左前輪側の主気体室4FL内の圧力P4FLと車高
補正量Cとにより車高補正量Cに相当する空気を供給す
ることにより変化する前輪側高圧リザーブタンク28の放
出変化圧力ΔPFHを算出する。後輪側高圧リザーブタン
ク32の放出変化圧力ΔPRHについてもマップMAP−iによ
り同様にして算出する。また、第13図(マップMAP−
d)に拠って、パラメータとしての旋回内輪側の主気体
室内圧力、例えば操舵輪88が右方向に操作されたときの
旋回内輪側である右前側の主気体室4FR内の圧力P4FRと
車高補正量Cとにより車高補正量Cに相当する空気を吸
入することにより変化する前輪側低圧リザーブタンク62
の吸入変化圧力ΔPFLを算出する。後輪側低圧リザーブ
タンク68の吸入変化圧力ΔPRLについてもマップMAP−j
により同様にして算出する(ステップ280)。
次に、この算出した放出変化圧力ΔPFH,ΔPRH及び吸入
変化圧力ΔPFL,ΔPRLに基づいて、高圧リザーブタンク2
8,32若しくは低圧リザーブタンク62,68と各主気体室4F
L,4FR,4RL,4RRとを連通する各バルブ駆動時間Tを算出
する(ステップ285)。これは、旋回外輪の前輪側につ
いては第14図(マップMAP−e)に拠って、パラメータ
としての放出変化圧力ΔPFH及び高圧リザーブタンク圧
力PFH/主気体室内圧力P4FL,P4FRにより前輪側高圧リザ
ーブタンク28の降圧時間tCFを算出する。次に、降圧時
間tCFに基づいて管路抵抗係数やバルブ係数等を加味し
た下記(2)式によりバルブ駆動時間TCFを算出する。
TCF=A×tCF+B …(2) 旋回内輪の前輪側については第15図(マップMAP−f)
に拠って、パラメータとしての吸入変化圧力ΔPFL及び
主気体室内圧力P4FL,P4FR/低圧リザーブタンク圧力PFL
により前輪側低圧リザーブタンク62の昇圧時間tDFを算
出する。次に昇圧時間tDFに基づいて管路抵抗係数やバ
ルブ係数等を加味した下記(3)式によりバルブ駆動時
間TDFを算出する。
TDF=C×tDF+D …(3) 尚、旋回外輪の後輪側についてもマップMAP−k及び
(2)式により同様にバルブ駆動時間TCRを算出し、旋
回内輪の後輪側についてもマップMPA−l及び(3)式
により同様にバルブ駆動時間TDRを算出する。
各バルブ駆動時間TCF,TCR,TDF,TDRを算出すると、前述
したステップ216の処理の実行に用いる所定時間t1、例
えば60msec程度の時間のタイマをセットする(ステップ
286)。次に、ロール制御中であることを示すロール制
御中フラグをセットし(ステップ290)各バルブ駆動時
間TCF,TCR,TDF,TDRに応じて、高圧リザーブ用切換バル
ブ26,30、レベリングバルブ42,44,46,48、ディスチャー
ジバルブ58,60,64,66を各々駆動する(ステップ295)。
例えば、右方向旋回のときには、旋回外側前輪側のバル
ブ駆動時間TCFに応じて高圧リザーブ用切換バルブ26、
レベリングバルブ42を、旋回外輪後輪側のバルブ駆動時
間TCRに応じて高圧リザーブ用切換バルブ30、レベリン
グバルブ46を、旋回内輪前輪側のバルブ駆動時間TDFに
応じてディスチャージバルブ60を、旋回内輪後輪側のバ
ルブ駆動時間TDRに応じてディスチャージバルブ66を、
各々同時に駆動する。
従って、第9図に示す如く、車高Hは、実線で示すよう
に、操舵輪88が操作され、少し遅れて横方向加速度Gaが
加わり、更に少し遅れて車高Hが変化し始める。ステッ
プ295の処理の実行により、バルブに駆動信号が出力さ
れると、バルブはある遅れ時間tta後、例えば30ms程度
後に駆動し始め、旋回外輪側の主気体室4FL,4RLに高圧
リザーブタンク28,32から圧縮空気が急速に供給され、
旋回内輪側の主気体室4FR,4RRから低圧リザーブタンク6
2,68に空気が急速に排出される。よって、あるわずかな
遅れ時間ttb後、例えば30ms程度後に、空気を給排した
ことによる車高Hへの影響が表われる。尚、第9図にお
いて、空気の給排が行なわれない場合の車高Hの変化を
二点鎖線で示す。また、本実施例では、ステップ286の
処理の実行によりセットされる所定時間t1を前記遅れ時
間tta,ttbの和(t1=tta+ttb)と等しく設定してい
る。
前記ステップ295の処理を実行すると、後述する処理を
実行後、本制御ルーチンを繰り返し実行し、前述したス
テップ216ないし218の処理の実行により各アブソーバ用
モータ8FL,8FR,8RL,8RRに駆動信号を出力し、ショック
アブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力を1レベル上げ
る。よって、第9図に示す如く、各アブソーバ用モータ
8FL,8FR,8RL,8RRへの駆動信号を出力して、ある遅れ時
間ttc後、例えば45ms後に減衰力が切り替わる。
一方、ステップ215の処理において、後述する急速制御
中断フラグがセットされていると判断すると、若しくは
ステップ240の処理において、車速Vが所定速度Vaより
小さく、若しくは前後方向加速度Gbの絶対値が所定加速
度Gba以上であると判断すると、若しくは、ステップ245
の処理において、操舵角θnが小さいと判断すると、若
しくは、ステップ270の処理において、推定横方向加速
度αが所定横方向加速度α0おり小さいと判断すると、
目標車高制御(ステップ310)を行なう。この目標車高
制御では、各車高センサ80,82,84,86により検出された
各車輪の車高Hと通常直進走行時の目標車高Hnとの差の
絶対値が所定値ΔH、例えば車高を制御できる最小値よ
り大きいと、コンプレッサ10や各バルブを駆動して各車
輪の車高Hを目標車高Hnとする。例えば、目標車高Hnよ
り低い車輪は、コンプレッサ10を駆動すると共に、供給
切換バルブ22、車高Hの低い車輪に応じたいずれかのレ
ベリングバルブ42,44,46,48を駆動し、車高Hの低い車
輪に応じたいずれかの主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに圧縮
空気を供給する。この時の供給圧縮空気量は、コンプレ
ッサ10の容量や流路抵抗等に応じた量であり、車高Hは
ゆるやかに目標車高Hnに達する。目標車高Hnとなると、
コンプレッサ10や各バルブ22,42,44,46,48の駆動を停止
する。
また、目標車高Hnより高い車輪は、例えば、コンプレッ
サ10を駆動することなく、排気切換バルブ16、接続切換
バルブ24、車高Hの高い車輪に応じたいずれかのディス
チャージバルブ58,60,64,66を駆動し、車高Hの高い車
輪に応じたいずれかの主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの空気
を大気に放出する。この時の放出量は、絞り18や流路抵
抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやかに目標車高Hn
に達する。目標車高Hnになると各バルブ16,24,58,60,6
4,66の駆動を停止する。
一方、ステップ290の処理によってロール制御中フラグ
がセットされていると、ステップ235の処理の実行にお
いて、ロール制御中フラグがセットされていると判断
し、ステップ295の処理の実行による各バルブ駆動時間T
CF,TCR,TDF,TDRに応じた各バルブの駆動を終了するまで
(ステップ315)、本制御ルーチンを繰り返し実行す
る。各バルブの駆動を終了すると(ステップ315)、ロ
ール制御中フラグをクリアし(ステップ335)、続いて
前述したロール制御を終了したとして、ロール制御1回
終了フラグをセットする(ステップ340)。
ロール制御1回終了フラグをセットすると、若しくは、
本制御ルーチンを繰り返し実行してステップ230におい
てロール制御1回終了フラグがセットされていると判断
すると(ステップ230)、後述する追加制御フラグがセ
ットされているか否かを判断する(ステップ345)。追
切制御フラグがセットされていないと、操舵角差θPPn
を算出する(ステップ350)。この操舵角差θPPnは、ス
テップ250の処理の実行により算出した操舵角差θPP0
同様の手順で算出している。即ち、第9図に示す如く、
操舵角差θPP0算出直後の所定時間ta内に、一定時間tb
毎に操舵角センサ90により検出された操舵角θの内の最
大値θMAXと最小値θMINとの差を初回の操舵角差θPP1
として算出し、所定時間ta毎に、n回目の操舵角差θPP
nを算出している(ステップ350)。
次に、操舵角差θPPnが初回の操舵角差θPP1に所定値k
を加えた値より大きいときには(ステップ355)、旋回
中に更に操舵輪88が操作され、いわゆる追い切りが行な
われたと判断して、ステップ265の処理と同様に、第10
図によって、このときの操舵角差θPPnと車速Vとから
推定横方向速度αnを算出する(ステップ360)。続い
て、ステップ275の処理と同様に、第11図からこの推定
横方向加速度αnに基づいて追い切り時の車高補正量Cn
を算出する(ステップ365)。この追い切り時の車高補
正量Cnがステップ275の処理により算出した車高補正量
Cに所定値Ca例えば13mmを加えた値以上であると(ステ
ップ370)、追い切り時の車高補正量Cnからステップ250
ないし295の処理の実行によりすでに補正した車高補正
量Cを減算して追加補正量ΔC(第9図参照)を算出す
る(ステップ375)。次に、追加補正量ΔCに基づい
て、各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに空気を給排するため
の高圧リザーブタンク28,32の放出変化圧力ΔPHF,ΔPRH
及び低圧リザーブタンク62,68の吸入変化圧力ΔPFL,ΔP
RLを算出する(ステップ380)。これは、ステップ280の
処理と同様に、前輪側については第12図及び第13図によ
って放出変化圧力ΔPFH及び吸入変化圧力ΔPFLを算出
し、後輪側についても同様に放出変化圧力ΔPRH及び吸
入変化圧力ΔPRLを算出する。
続いて、ステップ285の処理と同様に、前輪側について
は第14図及び第15図に拠って、後輪側についても同様
に、放出変化圧力ΔPFH,ΔPRH及び吸入変化圧力ΔPFL,
ΔPRLに基づいて、各車輪毎の降圧時間tCF,tCR及び昇圧
時間tDF,tDRを算出する。次に、この降圧時間tCF,tCR及
び昇圧時間tDF,tDRを、前記(2),(3)式に代入し
て、各バルブ駆動時間TCF,TCR,TDF,TDRを算出し、続い
て、この各バルブ駆動時間TCF,TCR,TDF,TDRに1以下の
所定係数K2を掛け、各車輪毎の追切バルブ駆動時間TC
F0,TCR0,TDF0,TDR0を算出する(ステップ385)。
追切バルブ駆動時間TCF0,TCR0,TDF0,TDR0を算出する
と、追切制御フラグをセットし(ステップ390)、次に
ステップ295の処理と同様に、追切バルブ駆動時間TCF0,
TCR0,TDF0,TDR0に応じて、高圧リザーブ用切換バルブ2
6,30、レベリングバルブ42,44,46,48、ディスチャージ
バルブ58,60,64,66を各々駆動する(ステップ400)。即
ち、右旋回のときには、旋回外輪側の主気体室4FL,4RL
に高圧リザーブタンク28,32から圧縮空気が急速に供給
され、旋回内輪側の主気体室4FR,4RRから低圧リザーブ
タンク62,68に空気が急速に排出される。バルブを駆動
すると本制御ルーチンを追切バルブ駆動時間TCF0,TCR0,
TDF0,TDR0が経過するまで繰り返し実行し(ステップ40
5)、時間が経過すると、追い切り制御が終了したとし
て追切制御フラグをクリアし(ステップ410)、続い
て、追切制御を終了したとして、追切制御フラグをセッ
トする(ステップ415)。
次に、追切制御終了フラグをセットし、若しくは本制御
ルーチンを繰り返し実行してステップ225の処理におい
て追切制御終了フラグがセットされていると判断してス
テップ230ないし415の処理を実行することなく、若しく
はステップ355の処理において操舵角差θPPnが初回の操
舵各差θPP1に所定値Kを加えた値以下と判断して追い
切り制御を行なうことなく、後述するロール時車高フィ
ードバックフラグがセットされているか否かを判断する
(ステップ420)。
ロール時車高フィードバックフラグがセットされていな
いと、加速度センサ92により検出された現在の平均横方
向加速度▲▼n+1からその前に検出された平均横
方向加速度▲▼nを減算した加速度差Δ▲▼n
を算出する(ステップ425)。
次に、この現在の加速度差Δ▲▼nとその前に算出
した加速度差Δ▲▼n−1(=▲▼n−▲
▼n−1)とを掛けた値が零より大きく(ステップ43
0)、更にステップ295の処理において実行されたバルブ
駆動のバルブ駆動時間TCF,TCR,TDF,TDRが経過した後、
更に所定時間t2が経過するまで(ステップ435)、若し
くはステップ400の処理において実行された追切バルブ
駆動のバルブ駆動時間TCF0,TCR0,TDF0,TDR0が経過した
後、更に所定時間t3が経過するまで(ステップ435)、
本制御ルーチンを繰り返し実行する。ステップ430の処
理において零以下と判断すると、第9図に示す如く、横
方向加速度Gaの増加が止まった変曲点E1若しくはE2を通
過したと判断し、あるいは変曲点E1若しくはE2を通過し
ていなくても、ステップ435の処理において所定時間t2
若しくはt3が経過したと判断すると、目標変位量Hmを算
出する(ステップ440)。この目標変位量Hmは第16図に
よって、加速度センサ92により検出される現在の横方向
加速度Gaに基づいて算出する。この目標変位量Hmは、旋
回外輪側については負の値で、旋回内輪側については正
の値である。
次に、目標変位量Hmから車高センサ80,82,84,86により
検出される各車輪毎の現在の平均車高を減算した各車
輪の補正量ΔHを算出する(ステップ445)。続いて、
この補正量ΔHの絶対値が、所定値ΔH0以上、例えば5
mm以上であるときに(ステップ450)、求めた補正量Δ
Hが正である車輪は、その車輪に対応した主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリ
ングバルブ42,44,46,48を駆動して高圧リザーブタンク2
8,32から圧縮空気を供給するために、第17図によって、
補正量ΔHに応じた所定時間内にバルブを1回駆動する
バルブ制御デューティ比Dが算出される。また、求めた
補正量ΔHが負である車輪は、その車輪に対応した主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRからディスチャージバルブ58,60,6
4,66を駆動して空気を低圧リザーブタンク62,68に排出
するために、第17図によって補正量ΔHに応じたバルブ
駆動デューティ比Dが算出される(ステップ455)。続
いて、ロール時車高フィードバックフラグをセットし
(ステップ460)、前述した各バルブを前記デューティ
比Dに応じてバルブを駆動する(ステップ465)。この
ステップ445ないし465の処理を、補正量ΔHの絶対値
が、所定値ΔH0より小さくなるまで繰り返し実行し、
平均車高を目標変位量Hmに近づける。
ステップ450の処理において、補正量ΔHの絶対値が所
定値ΔH0より小さいと判断するとロール時の車高フィ
ードバック制御が終了したとして、ロール時車高フィー
ドバックフラグをクリアする(ステップ470)。次に、
後述する導通制御フラグがセットされていないと(ステ
ップ475)、現在の平均操舵角n+1からその前の平
均操舵角nを減算した平均操舵角差Δnを算出する
(ステップ480)。続いて、この現在の平均操舵角差Δ
nとその前に算出した平均操舵角差Δn−1(=
n−n−1)とを掛けた値が零以下であると(ステッ
プ485)、旋回中に操舵輪88が戻されて、第9図に示す
変曲点E3を通過したと判断する。更に、変曲点E3通過後
の現在の平均操舵角nの絶対値が変曲点E3における平
均操舵角E3の絶対値の所定割合r1、例えば70%以下と
なったとき(ステップ490)、及び現在の平均横方向加
速度nの絶対値が変曲点E3における平均横方向加速度
E3の絶対値の所定割合r2、例えば85%以下となったと
き(ステップ495)、導通制御フラグをセットする(ス
テップ500)。次に、ステップ218の処理により減衰力を
1レベル上げたショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの
減衰力を元に戻す(ステップ501)。続いて、所定時間t
4タイマ、たとえば150msタイマをセットし(ステップ50
5)、レベリングバルブ42,44,46,48を駆動して左右の主
気体室4FL,4FR,4RL,4RRを導通する(ステップ510)。
レベリングバルブ42,44,46,48を駆動し、本制御ルーチ
ンを繰り返し実行して、ステップ475の処理において、
導通制御フラグがセットされていると判断すると、変曲
点E3通過後の現在の平均操舵角nの絶対値が変曲点E3
における平均操舵角E3の絶対値の所定割合r3、例えば
20%以下となったとき(ステップ515)及び現在の平均
横方向加速度nの絶対値が変曲点E3における平均横方
向加速度E3の絶対値の所定割合r4、例えば20%以下と
なったとき(ステップ520)前述した左右主気体室4FL,4
FR,4RL,4RR導通制御を終了したとして、導通制御フラグ
をクリアする(ステップ525)。
また、現在の平均操舵角nの絶対値が変曲点E3におけ
る平均操舵角E3の絶対値の所定割合いr3より大きいと
きは(ステップ515)、若しくは現在の平均横方向加速
度nの絶対値が変曲点E3における平均横方向加速度
E3の絶対値の所定割合r4より大きいときは(ステップ52
0)、ステップ505の処理においてセットしたタイマセッ
ト時間t4が経過するまで(ステップ530)、レベリング
バルブ42,44,46,48を駆動し、セット時間t4が経過する
と導通制御フラグをクリアする(ステップ525)。続い
て、レベリングバルブ42,44,46,48の駆動を停止して導
通をやめ(ステップ526)、導通制御を終了したとして
導通制御終了フラグをセットする(ステップ530)。
次に、後述する直進時車高フィードバックフラグがセッ
トされていないときに、(ステップ535)、現在の平均
操舵角nの絶対値が所定角度θb、例えば20度以下で
あると(ステップ540)、ステップ350の処理と同様に操
舵角差θPPnを算出する(ステップ545)。続いて、操舵
角差θPPnの絶対値が、ステップ490の処理において、変
曲点E3通過後の平均操舵角nの絶対値が変曲点E3にお
ける操舵角θE3の絶対値の所定割合r1以下となったと判
断したときの、即ち第9図に示すE4点の操舵角差θPPE4
の絶対値の所定割合r5、例えば40%以下になり(ステッ
プ546)、現在の平均横方向加速度nの絶対値が変曲
点E3における平均横方向加速度E3の絶対値の所定割合
r6、例えば50%以下となったとき(ステップ550)、平
均車高の絶対値が所定値ΔH0以上であると(ステッ
プ560)、バルブ駆動デューティ比Dを算出する(ステ
ップ570)。平均車高が正である車輪は、その車輪に
対応した主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに高圧リザーブ用切
換バルブ26,30、ベアリングバルブ42,44,46,48を駆動し
て高圧リザーブタンク28,32から圧縮空気を供給するた
めに、第17図によって平均車高(=補正量ΔH)に応
じたバルブ駆動デューティ比Dが算出される。また、平
均車高が負である車輪は、その車輪に対応した主気体
室4FL,4FR,4RL,4RRからディスチャージバルブ58,60,64,
66を駆動して空気を低圧リザーブタンク62,68に排出す
るために、第17図によって平均車高(=補正量ΔH)
に応じたバルブ駆動デューティ比Dが算出される(ステ
ップ570)。続いて、直進時車高フィードバックフラグ
をセットし(ステップ575)、バルブを前記デューティ
比Dに応じて駆動する(ステップ580)。
一方、ステップ546の処理において、現在の操舵角差θP
Pnの絶対値が操舵角差θPPE4の絶対値の所定割合r5より
大きいと判断されたときに、車両はスラローム中である
と判断して、直進時のバルブ駆動制御(ステップ550な
いし580)を行なうことなく、若しくは、バルブ駆動制
御を行い、本制御ルーチンを繰り返し実行して、ステッ
プ560の処理において、平均車高の絶対値が所定値Δ
0より小さいと判断すると、即ち車両がほぼ水平にな
ったと判断するロール制御を終了したと判断してロール
制御中の全てのフラグをクリアする。(ステップ59
0)。
次に、前記制御が行なわれて高圧リザーブタンク28,32
内の圧縮空気が消費され、圧力センサ34により検出され
た高圧リザーブタンク28内の圧力PFH、若しくは圧力セ
ンサ36により検出された高圧リザーブタンク32内の圧力
PRHが、前記急速姿勢制御を行なうことができない所定
の高圧中断圧力Pa、例えば9.5気圧(絶対圧)を下まわ
ると(ステップ600)、急速制御中断フラグをセットす
る(ステップ605)。続いて、コンプレッサ用モータ9
によりコンプレッサ10を駆動すると共に、供給切換バル
ブ22、いずれかのレベリングバルブ42,44,46,48、吸入
切換バルブ76等を駆動して(ステップ610)、低圧リザ
ーブタンク62,68内の空気、若しくは低圧リザーブタン
ク62,68内の圧力が大気圧より低いときにはチェックバ
ルブ78を介して大気を圧縮していずれかの主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに供給する。
一方、ステップ600において、高圧中断圧力Pa以上であ
り、急速制御中断フラグがセットされていないときに
(ステップ615)、圧力センサ70により検出された低圧
リザーブタンク62内の圧力PFL、若しくは圧力センサ72
により検出された低圧リザーブタンク68内の圧力PRL
が、前記急速姿勢制御を行なうことができない所定の低
圧中断圧力Pb、例えば6気圧(絶対圧)を上まわると
(ステップ620)、前記ステップ605及び610の処理を実
行する。
一方、急速制御中断フラグがセットされていると(ステ
ップ615)、即ち、コンプレッサ10等が駆動されている
と、高圧リザーブタンク28内の圧力PFH及び高圧リザー
ブタンク32内の圧力PRHが急速姿勢制御を余裕をもって
実行するために必要な、高圧中断圧力Paより大きな所定
圧力Pc、例えば11気圧(絶対圧)以上になるまで(ステ
ップ625)、コンプレッサ10等を駆動し(ステップ61
0)、所定圧力Pcを上まわると(ステップ625)、ステッ
プ620の処理を実行する。
また、ステップ620において、低圧中断圧力Pb以下であ
ると判断し、急速制御中断フラグがセットされており
(ステップ630)、低圧リザーブタンク62内の圧力PEL及
び低圧リザーブタンク68内の圧力PRLが急速制御を余裕
をもって実行するために必要な低圧中断圧力Pbより小さ
な所定圧力Pd、例えば5気圧(絶対圧)を上まわるとき
は(ステップ635)、ステップ605,610の処理を実行す
る。所定圧力Pdを下まわると(ステップ635)、ステッ
プ605,610等の処理の実行により、高圧リザーブタンク2
8,32内の両圧力が所定圧力Pc以上であり、また、低圧リ
ザーブタンク62,68内の両圧力が所定圧力Pd以下であ
り、急速姿勢制御を実行できるとして、急速制御中断フ
ラグをクリアし(ステップ640)、コンプレッサ用モー
タ9によるコンプレッサ10の駆動、供給切換バルブ22、
レベリングバルブ42,44,46,48、吸入切換バルブ76等の
駆動を停止する(ステップ645)。また、ステップ630に
おいて、急速制御中断フラグがセットされていないと判
断すると、ステップ640,645の処理を実行する。ステッ
プ610若しくは645の処理を実行すると一旦「NEXT」へ抜
ける。
尚、ステップ240ないし295,315の処理が姿勢制御手段M4
として働き、ステップ440,450の処理が車高差検出手段M
8として働き、ステップ425,430,445,455ないし465の処
理が補正制御手段M9として働く。
前述した如く、本実施例の電子制御サスペンション装置
は、推定横方向加速度αに基づいて、主気体室4FL,4FR,
4RL,4RRと空気を給排してロールを防止し(ステップ240
ないし295,315)、横方向加速度Ganの増加が止まった変
曲点E1,E2通過後に(ステップ430)、若しくはバルブを
駆動して(ステップ295,400)、所定時間t2,t3経過後に
(ステップ435)、横方向加速度Gaに基づいて目標変位
量Hmを算出し(ステップ440)、次に該目標変位量Hmと
平均車高との車高差ΔHを算出し(ステップ450)、
該車高差ΔHに基づいて高圧リザーブ用切換バルブ26,3
0、レベリングバルブ42,44,46,48、ディスチャージバル
ブ58,60,64,66をデューティ制御する(ステップ445,45
5,465)。
従って、本実施例の電子制御サスペンション装置による
と、路面の摩擦係数の違いや横風等の外乱により、推定
横方向加速度αと実際に生じた横方向加速度Gaとに違い
が生じても、コーナリング中の車高を補正して平均車高
を予め定めた目標変位量Hmとする。よって、コーナリ
ング中の乗心地や操縦安定性等が向上する。
次に、前述した第3図の空気回路ACと異なる他の実施例
の空気回路AC2について第18図によって説明する。この
空気回路AC2において、前述した空気回路ACと同一のも
のについては、同一の番号を付して説明を省略する。
本空気回路AC2は、前輪側の高圧リザーブタンク28aと低
圧リザーブタンク62aとが、また後輪側の高圧リザーブ
タンク32aと低圧リザーブタンク68aとが一体的に形成さ
れている。前輪側の高圧リザーブタンク28aに接続され
た高圧リザーブ用切換バルブ26の一方と後輪側の高圧リ
ザーブタンク32aに接続された高圧リザーブ用切換バル
ブ30とは、連通・遮断可能な連通切換バルブ501を介し
て接続されている。よって、両高圧リザーブ用切換バル
ブ26,30を同時に駆動しても、連通切換バルブ501を駆動
しないと、両高圧リザーブタンク28a,32aが互いに連通
することはない。
また、前輪側の低圧リザーブタンク62aは連通・遮断可
能な低圧リザーブ用切換バルブ502の一方が接続され、
低圧リザーブ用切換バルブ502の他方は吸入切換バルブ7
6及び前輪側の両ディスチャージバルブ58,60に接続され
ると共に、連通・遮断可能な連通切換バルブ504の一方
に接続されている。この連通切換バルブ504の他方は、
連通・遮断可能な低圧リザーブ用切換バルブ506を介し
て低圧リザーブタンク68aに接続されると共に、後輪側
の両ディスチャージバルブ64,66に接続されている。ま
た、低圧リザーブタンク68aには所定圧に設定されたリ
リーフ弁508に接続されている。よって、低圧リザーブ
タンク62a,68aは低圧リザーブ用切換バルブ502,506によ
り他のバルブ等と遮断され、両低圧リザーブ用切換バル
ブ502,506を駆動しても、連通切換バルブ504を駆動しな
いと、両低圧リザーブタンク62a,68aは互いに連通する
ことはない。
この空気回路AC2は、前輪側の低圧リザーブ用切換バル
ブ502及びディスチャージバルブ58,60を駆動することに
より、主気体室4FL,4FRと低圧リザーブタンク62aとを連
通する。また、後輪側の低圧リザーブ用切換バルブ506
及びディスチャージバルブ64,66を駆動することによ
り、主気体室4RL,4RRと低圧リザーブタンク68aとを連通
することができる。
このように本空気回路AC2は、両高圧リザーブタンク28
a,32a及び両低圧リザーブタンク62a,68a毎に高圧リザー
ブ用切換バルブ26,30、低圧リザーブタンク用切換バル
ブ502,506、連通切換バルブ501,504を有し、リザーブタ
ンク28a,32a,62a,68a毎に圧力を制御することができ
る。
以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
考案の効果 以上詳述したように本考案の電子制御サスペンション装
置によると、路面の摩擦係数の違いや横風等の外乱によ
る影響を受けることなく、コーナリング中のロールを防
止し、乗心地や操縦安定性等を向上することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本考案の一実施例としての電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の空気回路図、
第4図は本実施例の電気系統の構成を示すブロック図、
第5図ないし第8図は本実施例の制御回路において行な
われる制御ルーチンの一例を示すフローチャート、第9
図は操舵角、横方向加速度、制御信号、車高と時間との
関係を示すグラフ、第10図は加速度をパラメータとして
操舵角差と車速との関係を示すグラフ、第11図は推定横
方向加速度と車高補正量との関係を示すグラフ、第12図
は放出変化圧力と車高補正量との関係を示すグラフ、第
13図は吸入変化圧力と車高補正量との関係を示すグラ
フ、第14図は降圧時間と高圧リサーブタンク圧力/主気
体室内圧力との関係を示すグラフ、第15図は昇圧時間と
主気体室内圧力/低圧リザーブタンク圧力との関係を示
すグラフ、第16図は横方向加速度と目標変位量との関係
を示すグラフ、第17図は駆動デューティ比と補正量との
関係を示すグラフ、第18図は他の実施例としての空気回
路図である。 2FL,2FR,2RL,2RR……気体ばね 28,28a,32,32a……高圧リザーブタンク 34,36,50,52,54,56,70,72……圧力センサ 62,62a,68,68a……低圧リザーブタンク 100……電子制御回路
フロントページの続き (72)考案者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−150809(JP,A) 実公 平4−51053(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪に対応して設けられた流体給排
    手段を、操舵角に基づいて姿勢制御手段により制御して
    コーナリング中の車両のロールを防止する電子制御サス
    ペンション装置において、 前記車両の車高を検出する車高検出手段と、 前記車両に生じる横方向加速度を検出する加速度検出手
    段と、 前記加速度検出手段により検出された横方向加速度に基
    づいて予め定められた目標車高を算出し、該目標車高と
    前記車高検出手段により検出された車高との車高差を算
    出する車高差算出手段と、 前記姿勢制御手段による流体給排手段の制御後の横方向
    加速度の増加が止まった後に、前記車高差算出手段によ
    り算出された車高差に応じて前記流体給排手段を制御
    し、車高を補正する補正制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装
    置。
JP750488U 1987-05-12 1988-01-22 電子制御サスペンション装置 Expired - Lifetime JPH0649448Y2 (ja)

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