JPH0635709Y2 - 電子制御サスペンション装置 - Google Patents

電子制御サスペンション装置

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JPH0635709Y2
JPH0635709Y2 JP1987103541U JP10354187U JPH0635709Y2 JP H0635709 Y2 JPH0635709 Y2 JP H0635709Y2 JP 1987103541 U JP1987103541 U JP 1987103541U JP 10354187 U JP10354187 U JP 10354187U JP H0635709 Y2 JPH0635709 Y2 JP H0635709Y2
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JP
Japan
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vehicle height
pressure
gas
reserve tank
valve
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修一 武馬
信隆 大和
修 武田
敏男 油谷
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、車両の姿勢を制御する電子制御サスペンショ
ン装置に関する。
[従来の技術] 一般に、車両の各車輪毎に、気体ばねを有するサスペン
ションを設け、この気体ばねに気体を給排して姿勢を制
御する電子制御サスペンション装置が知られている。例
えば、目標車高を変更したときに、一定時間、大径側の
配管を介して気体ばねと気体の給排を行ない、その後、
小径側の配管を介して気体ばねと気体の給排を行ない、
車高調整を迅速に行なうと共に、オーバシュートを防止
した装置が提案されている(特開昭61−57415)。ま
た、各気体ばねを給気側あるいは排気側とに切り分けて
選択する制御弁を設け、前輪用の制御弁と給気用タンク
との間に介装される前輪用給気制御弁と、後輪用の制御
弁と給気用タンクとの間に介装される後輪用給気制御弁
とを別々に設けて、前輪側の気体ばねへの気体の給気量
と後輪側の気体ばねへの気体の給気量を変えることがで
きるようにして、車室内の乗員のばらつきによるアンバ
ランスを解消することができる装置も提案されている
(特開昭61−110407)。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、こうした従来の電子制御サスペンション
装置では、1輪毎に、順次各気体ばねに気体を給排して
車高を変更したのでは、該1輪の車高を変更したことに
よる影響が他の車輪に表われ、他の車輪の車高が変化す
るという問題があった。また、4輪同時に、各気体ばね
に気体を給排して、目標車高となったものから、気体の
給排を停止すると、最初に気体の給排が終了した気体ば
ねは、まだ気体を給排中の気体ばねの影響を受け、車高
が狂ってしまう。よって、すでに気体の給排を終了した
気体ばねに、更に、気体を給排して目標車高に制御しな
ければならず、車両の姿勢制御に時間がかかってしまう
という問題があった。
そこで本考案は上記問題点を解決することを目的とし、
車両の姿勢制御時間を短縮した電子制御サスペンション
装置を提供することにある。
考案の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本考案は問題点を解決するた
めの手段として次の構成をとった。即ち、第1図に例示
する如く、 車両の車輪M1に対応して設けられたサスペンションの気
体ばねM2とリザーブタンクM3とを連通・遮断する複数の
バルブが前後輪の前記気体ばねM2に応じて配置され、前
後輪の前記各気体ばねM2への気体の給排を別々に制御可
能な気体給排手段M4により前記各気体ばねM2への気体の
給排を制御して前記車両の姿勢を制御する電子制御サス
ペンション装置において、 前記車両の目標姿勢に基づいて前後輪毎の車高の補正量
を算出すると共に、該補正量に応じて前記気体ばねM2と
リザーブタンクM3とを連通・遮断する前後輪の前記気体
ばねM2に応じた前記複数のバルブの各バルブ駆動時間を
算出する連通時間算出手段M5と、 該連通時間算出手段M5により算出された前記各バルブ駆
動時間に応じて、制御する前記複数のバルブの駆動終了
タイミングを一致させて前後輪の前記各気体ばねM2への
気体の給排を制御する給排制御手段M6と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装置
の構成がそれである。
[作用] 前記構成を有する電子制御サスペンション装置は、連通
時間算出手段M5が、車両の目標姿勢に基づいて前後輪毎
の車高の補正量を算出すると共に、この補正量に応じて
気体ばねM2とリザーブタンクM3とを連通・遮断する前後
輪の気体ばねM2に応じた複数のバルブの各バルブ駆動時
間を算出する。そして、給排制御手段M6が、算出された
各ブルブ駆動時間に応じて、複数のバルブの駆動終了タ
イミングを一致させて前後輪の各気体ばねM2への気体の
給排を制御する。従って、短時間で姿勢を制御すること
ができると共に、各気体ばねに気体を給排することによ
る互いの影響を受けることなく車両の姿勢を制御するこ
とができる。
[実施例] 以下。本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本考案の一実施例である電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の電子制御サス
ペンション装置の空気回路図である。この電子制御サス
ペンション装置は、空気回路ACに各々接続された前輪左
側のサスペンション1FL、前輪右側のサスペンション1F
R、後輪左側のサスペンション1RL、後輪右側のサスペン
ション1RRを備え、このサスペンション1FL,1FR,1RL,1RR
には、各々気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRとショックアブソ
ーバ3FL,3FR,3RL,3RRとが設けられている。この気体ば
ね2FL,2FR,2RL,2RRは、第3図に示すように、各々主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを備
え、主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの一部はダイヤフラム6F
L,6FR,6RL,6RRにより形成されているので、主気体室4F
L,4FR,4RL,4RRに空気を給排することにより車高を変更
することができる。また、気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRは
ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RRを駆動することにより主
気体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL.5FR,5RL,5RRとを
連通・遮断若しくは空気流量を切り替えて、ばね定数を
「低」「中」「高」の各段階に変更することができる。
また、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRはアブソー
バ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動して図示しないオリ
フィスを通過する流量を変化させて減衰力を「低」
「中」「高」の各段階に変更することができる。
一方、空気回路ACには、各気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRに
供給する圧縮空気の供給源としてのモータ9で駆動され
るコンプレッサ10が設けられ、このコンプレッサ10の吐
出側は、逆流を防止するチェックバルブ12を介してエア
ドライヤ14及び排気切換バルブ16に各々接続されてい
る。エアドライヤ14にはシリカゲルが封入されており、
圧縮空気中の水分を除去する。このエアドライヤ14は固
定絞り18及び逆流を防止するチェックバルブ20を介して
連通・遮断可能な供給切換バルブ22及び接続切換バルブ
24の一方に各々接続されている。この供給切換バルブ22
の他方は、所定圧力に設定されたリリーフバルブ25に接
続されると共に、連通・遮断可能な高圧リザーブ切換バ
ルブ26を介して前輪側の高圧リザーブタンク28に接続さ
れ、また同じく連通・遮断可能な高圧リザーブ用切換バ
ルブ30を介して後輪側の高圧リザーブタンク32に接続さ
れている。これらの高圧リザーブタンク28,32には、高
圧リザーブタンク28,32内の空気圧力を検出する圧力セ
ンサ34,36と、所定圧力に設定されたリリーフバルブ38,
40とが各々配設されている。
更に、この供給切換バルブ22の他方は、連通・遮断可能
なレベリングバルブ42を介して主気体室4FLと、レベリ
ングバルブ44を介して主気体室4FRと、レベリングバル
ブ46を介して主気体室4RLと、レベリングバルブ48を介
して主気体室4RRと、各々接続されている。この各主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRには空気圧力を検出する圧力セン
サ50,52,54,56が各々接続されている。
また、前輪左側の主気体室4FLは連通・遮断可能なディ
スチャージバルブ58を介して、前輪右側の主気体室4FR
は同様なディスチャージバルブ60を介して、前輪側の低
圧リザーブタンク62に各々接続されいる。更に、後輪左
側の主気体室4RLは連通・遮断可能なディスチャージバ
ルブ64を介して、後輪右側の主気体室4RRは同様なディ
スチャージバルブ66を介して、後輪側の低圧リザーブタ
ンク68に各々接続されている。一方、前輪側の低圧リザ
ーブタンク62と後輪側の低圧リザーブタンク68とは常時
連通可能に接続されている。これらの低圧リザーブタン
ク62,64には低圧リザーブタンク62,68の空気圧力を検出
する圧力センサ70,72が各々接続され、前輪側の低圧リ
ザーブタンク62には所定圧力に設定されたリリーフバル
ブ74が接続されている。
これらの、両低圧リザーブタンク62,68は、前記接続切
換バルブ24の他方に接続されると共に、連通・遮断可能
な吸入切換バルブ76を介してコンプレッサ10の吸入側に
接続されている。また、コンプレッサ10の吸入側には、
大気を吸入可能にチェックバルブ78が接続されている。
このチェックバルブ78を設けることなく、空気回路ACを
完全な閉回路として構成し、空気回路AC内に空気若しく
は他の気体、例えば窒素ガスを入れても実施可能であ
る。
尚、前記排気切換バルブ16、供給切換バルブ22、接続切
換バルブ24、高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリ
ングバルブ42,44,46,48、ディスチャージバルブ58,60,6
4,66、吸入切換バルブ76は、本実施例では、ノーマルク
ローズ形を用いている。
本空気回路ACでは、前輪側と後輪側とに各々高圧リザー
ブタンク28,32及び低圧リザーブタンク62,68を設けた
が、前輪側と後輪側とに共通の一個の高圧リザーブタン
ク及び一個の低圧リザーブタンクとしてもよい。
更に、第2図に示すように、左前車輪と車体との間隔、
既ち左のフロント車高を検出する車高センサ80、同じく
右のフロント車高を検出する車高センサ82、左のリア車
高を検出する車高センサ84、右のリア車高を検出する車
高センサ86が各々設けられている。この各車高センサ8
0,82,84,86は、所定の基準車高に対してそれより車高が
高いときには正の車高差に応じた信号を、それより車高
が低いときには負の車高差に応じた信号を出力する。一
方、操舵輪88の操舵角を検出する周知の操舵角センサ90
と、車体の横方向及び前後方向加速度を検出する周知の
加速度検出手段としての加速度センサ92と、図示しない
変速機の出力軸の回転速度から車速を検出する車高セン
サ93と、をも備えている。また、マニュアル操作によ
り、車高を指示する車高ハイスイッチ94と車高ロースイ
ッチ96とをも備えている。更に、ブレーキペダル97が踏
まれたことを検出するブレーキスイッチ98をも備えてい
る。尚、空気回路ACが気体給排手段を構成する。
次に、本実施例の電気系統を第4図に示すブロック図を
用いて説明する。前記各サスペンション1FL,1FR,1RL,1R
Rは、電子制御回路100によって駆動・制御されて車両の
姿勢制御を行なう。この電子制御回路100は第4図に示
すように、周知のCPU102,ROM104,RAM106を論理演算回路
の中心として構成され、外部と入出力を行なう入出力回
路、ここではモータ駆動回路108、バルブ駆動回路110、
センサ入力回路112、レベル入力回路114等とをコモンバ
ス116を介して相互に接続して構成されている。
CPU102は、圧力センサ34,36,50,52,54,56,70,72、車高
センサ80,82,84,86、操舵角センサ90、加速度センサ9
2、車高センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介し
て、車高ハイスイッチ94、車高ロースイッチ96及びブレ
ーキスイッチ98からの信号をレベル入力回路114を介し
て、入力する。一方、これらの信号、ROM104、RAM106内
のデータに基づいてCPU102は、モータ駆動回路108を介
してコンプレッサ用モータ9、ばね用モータ7FL,7FR,7R
L,7RR及びアブソーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動す
る駆動信号を出力し、バルブ駆動回路110を介して排気
切換バルブ16、供給切換バルブ22、接続切換バルブ24、
高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリングバルブ42,
44,46,48、ディスチャージバルブ58,60,64,66、吸入切
換バルブ76に駆動信号を出力し、各サスペンション1FL,
1FR,1RL,1RRを制御している。
ROM104には、第10図に示すように、後述する加速度差Δ
Gを縦軸に、後述する推定前後方向加速度αを横軸に示
したグラフに応じたマップMAP−a、第11図に示すよう
に後述する推定前後方向加速度αを縦軸に、制御量とし
ての車高補正量Cの絶対値を横軸に推定前後方向加速度
αが増加すると車高補正量Cの絶対値も増加するグラフ
に応じたマップMAP−bが記憶されている。
この第11図のグラフは、まず、第12図に示すように、ア
ンチダイブ制御が行なわれたときに、目標車高(二点鎖
線)が前輪側及び後輪側共に基準車高(実線)より低
く、かつ前輪側が後輪側より低くなるように定めてい
る。次にアンチダイブ制御が無い車両の姿勢変化後の車
高(破線)に対して、目標車高(二点鎖線)との前輪側
の差CF及び後輪側の差CRを制御量としている。この制御
量を、前後方向加速度Gに応じて求めるために、まず、
第13図に示すグラフが求められる。この第13図のグラフ
は、車両に生じる前後方向加速度Gを縦軸に、基準車高
からの変化量ΔHを横軸に示したグラフであり、前後方
向加速度Gに応じたアンチダイブ制御が無いときの前輪
側及び後輪側の変化量、及びアンチダイブ制御後の前輪
側及び後輪側の変化量(目標車高)を各々表わしたもの
である。このグラフから、前後方向加速度Gに応じた制
御量、即ち目標車高とアンチダイブ制御が無いときの変
化量との前輪側の差CF及び後輪側の差CRが求まり、この
前輪側の差CF及び後輪側の差CRから第11図のグラフが定
められている。
また、ROM104には、第14図に示すように、積空車の条件
によって変わる前輪側の主気体室4FL,4FR内の圧力P4FL,
P4FRをパラメータとして、前輪側の高圧リザーブタンク
28内の空気が流出することにより変化する放出変化圧力
ΔPFHを縦軸に、前輪側の車高補正量Cを横軸に示すグ
ラフに応じたマップMAP−c、第15図に示すように積空
車の条件によって変わる後輪側の主気体室4RL,4RR内の
圧力P4RL,P4RRをパラメータとして、後輪側の低圧リザ
ーブタンク68内に空気が流入することにより変化する吸
入変化圧力ΔPRLを縦軸に、後輪側の車高補正量Cを横
軸に示すグラフに応じたマップMAP−d、第16図に示す
ように、前輪側の高圧リザーブタンク放出変化圧力ΔPF
Hをパラメータとして、前輪側の主気体室4FL,4FRに圧縮
空気が供給されたときに、放出変化圧力ΔPFHに応じて
高圧リザーブタンク圧力PFHが降圧変化するのに要する
降圧時間tcFを縦軸に、前輪側高圧リザーブタンク圧力P
FH/主気体室内圧力P4FL,P4FRを横軸に示すグラフに応じ
たマップMAP−e、第17図に示すように、後輪側の低圧
リザーブタンク吸入変化圧力ΔPFLをパラメータとし
て、後輪側の主気体室4RL,4RRから低圧リザーブタンク6
8に空気を放出したときに、吸入変化圧力ΔPRLに応じて
低圧リザーブタンク圧力PRLが昇圧変化するのに要する
昇圧時間tDRを縦軸に、後輪側の主気体室内圧力P4RL,P4
RR/後輪側の低圧リザーブタンク圧力PRLを横軸に示すグ
ラフに応じたマップMAP−f、第18図に示すように後述
するバルブの駆動デューティ比を縦軸に、補正量ΔHを
横軸に示すフラグに応じたマップMAP−gが各々記憶さ
れている。
更に、ROM104には、第14図と同様の後輪側の高圧リザー
ブタンク32の放出変化圧力ΔPRHと後輪側車高補正量C
との関係を示すマップMAP−h、第15図と同様の前輪側
の低圧リザーブタンク62の吸入変化圧力ΔPFLと前輪側
車高補正量Cとの関係を示すマップMAP−i、第16図と
同様の後輪側の高圧リザーブタンク32の降圧時間tCRと
後輪側高圧リザーブタンク圧力PRHに対する主気体室内
圧力P4RL,P4RRの比との関係を示すマップMAP−j、第17
図と同様の前輪側低圧リザーブタンク62の昇圧時間tDF
と主気体室内圧力P4FL,P4FRに対する前輪側低圧リザー
ブタンク圧力PFLの比との関係を示すマップMAP−kも各
々記憶されている。
次に上述した電子制御回路100において行なわれる処理
について、第5図ないし第8図のフローチャートに拠っ
て説明する。
本電子制御サスペンション装置は、キースイッチ(図示
せず)が投入されると第5図ないし第8図に示すサスペ
ンション制御ルーチンを他の制御ルーチンと共に実行す
る。まず、データ、フラグ等の初期化(ステップ20
0)、圧力センサ34,36,50,52,54,56,70,72、車高センサ
80,82,84,86、操舵角センサ90、加速度センサ92及び車
速センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介して読
み込む処理(ステップ205)を行なう。次に、各センサ
からの信号に基づいて、車両状態を算出する(ステップ
210)。例えば、加速度センサ92により検出された現在
の前後方向加速度Gを一定時間毎に、例えば8msec毎に
読み込み、一定時間ta毎の、例えば32msec毎の前後方向
加速度Gの和に基づいて(1)式により平均前後方向加
速度を算出する。
また、加速度センサ92により検出された現在の横方向加
速度Ganを一定時間毎に、例えば8msec毎に読み込み、一
定時間毎の、例えば64msec毎の横方向加速度Ganの和に
基づいて平均横方向加速度▲▼nを算出する。更
に、各車高センサ80,82,84,86により検出された現在の
車高Hnを一定時間毎に、例えば8msec毎に読み込み、一
定時間毎の、例えば32msec毎の車高Hnの和に基づいて平
均車高を算出する。
続いて、後述する急速制御中断フラグがセットされてい
ないと(ステップ215)、及び後述するアンチダイブフ
ラグがセットされていないと(ステップ220)、ステッ
プ210の処理において算出した現在の車速Vが所定速度V
a、例えば25Km/h以上で、かつ現在の横方向加速度Gaの
絶対値が所定加速度Gao、例えば0.3g(g=重力加速
度、以下同じ)より小さく、かつブレーキペダル97が踏
まれてブレーキスイッチ98がオンされ、かつ操舵角セン
サ90により検出された操舵輪88の操舵角θの絶対値が所
定角θo,例えば45度より小さく、かつ操舵角速度の絶
対値が所定角速度o、例えば140度/secより小さいと
アンチダイブ制御を行なう状況であるダイブ条件である
と判断する(ステップ225)。ダイブ条件であると判断
すると、まず、第9図に示すように、ダイブ条件である
と判断した直後の所定時間tb、例えば96ms内に、前述し
たステップ210の処理の実行により、一定時間ta(例え
ば32ms)毎に加速度センサ92により検出された3個の平
均前後方向加速度1,2,3の内の最大平均前後方向
加速度GMAX(例えば)と最小平均前後方向加速度GMIN
(例えば)との差である加速度差ΔG(=GMAX−GMI
N)を算出する(ステップ230)。
次に、この加速度差ΔGが所定加速度ΔGo,例えば0.096
g以上であるときには(ステップ235)、アンチダイブフ
ラグをセットする(ステップ240)。続いて、この算出
した加速度差ΔGに応じて、予め定められたマップMAP
−a,即ち第10図のグラフから推定前後方向加速度αを一
旦求め(ステップ245)、この推定前後方向加速度αに
基づいて、予め定められたマップMAP−b,即ち第11図の
グラフから制御量としての前輪側の車高補正量CFと後輪
側の車高補正量CRとを算出する(ステップ250)。
続いて、この算出した両車高補正量CF,CRに基づいて、
各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに空気を給排するための高
圧リザーブタンク28の放出変化圧力ΔPFH及び低圧リザ
ーブタンク68の吸入変化圧力ΔPRLを算出する(ステッ
プ255)。これは、まず、第14図(マップMAP−C)に拠
って、パラメータとしての前輪側の気体ばね内圧力P4F
L,P4FRと前輪側の車高補正量CFとにより車高補正量CFに
相当する空気を供給することにより変化する前輪側高圧
リザーブタンク28の放出変化圧力ΔPFHを算出する。ま
た、第15図(マップMAP−d)に拠って、パラメータと
しての後輪側の主気体室内圧力P4RL,P4RRと後輪側の車
高補正量CRとにより車高補正量CRに相当する空気を吸入
することにより変化する後輪側低圧リザーブタンク68の
吸入変化圧力ΔPRLを算出する(ステップ255)。
次に、この算出した放出変化圧力ΔPFH及び吸入変化圧
力ΔPRLに基づいて、高圧リザーブタンク28若しくは低
圧リザーブタンク68と各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRとを
連通する各バルブ駆動時間Tを算出する(ステップ26
0)。これは、前輪側については第16図(マップMAP−
e)に拠って、パラメータとしての放出変化圧力ΔPFH
及び高圧リザーブタンク圧力PFH/主気体室内圧力P4FL,P
4FRにより前輪側高圧リザーブタンク28の降圧時間tCFを
算出する。次に、降圧時間tCFに基づいて管路抵抗係数
やバルブ係数等を加味した下記(2)式によりバルブ駆
動時間TCFを算出する。
TCF=A×tCF+B …(2) 後輪側については第17図(マップMAP−f)に拠って、
パラメータとしての吸入変化圧力ΔPRL及び主気体室内
圧力P4RL,P4RR/低圧リザーブタンク圧力PRLにより後輪
側低圧リザーブタンク62の昇圧時間tDRを算出する。次
に昇圧時間tDRに基づいて管路抵抗係数やバルブ係数等
を加味した下記(3)式によりバルブ駆動時間TDRを算
出する。
TDR=C×tDR+D …(3) 各バルブ駆動時間TCF,TDRを算出すると、後述する処理
の実行に用いる所定時間t1、例えば60msec程度の時間の
タイマをセットする(ステップ265)。次に、各バルブ
駆動時間TCF,TDRに応じて、高圧リザーブ用切換バルブ2
6,レベリングバルブ42,44、ディスチャージバルブ64,66
を各々駆動する(ステップ270)。例えば、前輪側のバ
ルブ駆動時間TCFに応じて高圧リザーブ用切換バルブ2
6、レベリングバルブ42,44を、後輪側のバルブ駆動時間
TDRに応じてディスチャージバルブ64,66を、各バルブ4
2,44,64,66の閉じるタイミングが一致するように駆動す
る。
従って、第9図に示す如く、前輪側の車高Hは、実線で
示すように、ブレーキペダル97が踏まれ、前後方向加速
度Gが変化し、更に少し遅れて、変化し始める。ステッ
プ270の処理の実行により、バルブに駆動信号が出力さ
れると、バルブはある遅れ時間tta後、例えば30ms程度
後に駆動し始め、前輪側の主気体室4FR,4FLに高圧リザ
ーブタンク28から圧縮空気が急速に供給され、後輪側の
主気体室4RL,4RRから低圧リザーブタンク68に空気が急
速に排出される。よって、あるわずかな遅れ時間ttb
後、例えば30ms程度後に、空気を給排したことによる車
高Hへの影響が表われる。尚、第9図において、空気の
給排が行なわれない場合の車高Hの変化を二点鎖線で示
す。また、本実施例では、ステップ265の処理の実行に
よりセットされる所定時間t1を前記遅れ時間tta,ttbの
和(t1=tta+ttb)と等しく設定している。これにより
車体は、第12図に示す目標車高の如く、基準車高より低
く、かつ前輪側が後輪側より低く姿勢制御され、エイミ
ングが防止される。
前記ステップ270の処理を実行すると、後述する処理を
実行後、本制御ルーチンを繰り返し実行し、前述したス
テップ220の処理の実行によりアンチダイブフラグがセ
ットされていると判断し、また、後述する戻し制御フラ
グがセットされていないと判断すると(ステップ27
5)、ステップ265の処理の実行によりセットされたタイ
マの所定時間t1が経過したか否かを判断する(ステップ
280)。所定時間t1が経過し、各ショックアブソーバ3F
L,3FR,3RL,3RRの減衰力が切り替えられていないときに
は(ステップ285)、減衰力を切り替え、減衰力を1レ
ベル上げて、急激な気体の給排による車体の揺れを防止
する(ステップ290)。例えば、減衰力が「低」である
ときには、アブソーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動
して減衰力を「中」に切り替える。減衰力が「中」であ
るときには、減衰力を「高」に切り替える。減衰力を切
り替え(ステップ290)、若しくは所定時間t1が経過し
ていないと判断し(ステップ280)、若しくはすでに減
衰力を切り替えていると判断すると(ステップ285)、
ステップ270の処理の実行による各バルブ駆動時間TCF,T
DRに応じた各バルブの駆動を終了するまで(ステップ29
5)、本制御ルーチンを繰り返し実行する。各バルブの
駆動を終了すると(ステップ295)、平均前後方向加速
度の最大加速度pを検出する(ステップ300)。最
大加速度pが検出されたと判断すると(ステップ30
5)、ステップ290の処理の実行により減衰力を1レベル
上げたショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力を
元に戻す(ステップ310)。
次に、ブレーキペダル97の踏みこみがゆるめられ、前後
方向加速度Gが減少し、現在の平均前後方向加速度が
最大加速度pの所定割合γ、例えば70%以下となった
ときには(ステップ315)、戻し制御フラグをセットす
る(ステップ320)。続いて、後述する処理の実行に用
いる所定時間t2,例えば60msec程度の時間のタイマをセ
ットする(ステップ325)。タイマをセットすると、前
述した処理の実行により基準車高より低く、かつ前傾姿
勢に制御された車両を、基準車高に戻すために、各バル
ブを駆動する(ステップ330)。即ち、前述したステッ
プ250の処理の実行により算出した前輪側の車高補正量C
F及び後輪側の車高補正量CRに応じて、ステップ255,26
0,270の処理の実行による姿勢制御方向とは対向する方
向に、姿勢を制御する。まず、前述したマップMAP−i
に拠って、パラメータとしての前輪側の気体ばね内圧力
P4FL,P4FRと前輪側の車高補正量CFとにより車高補正量C
Fに相当する空気を吸入することにより変化する前輪側
低圧リザーブタンク62の吸入変化圧力ΔPFLを算出す
る。また、後輪側の車高補正量CFにより、後輪側高圧リ
ザーブタンク32の放出変化圧力ΔPRHについてもマップM
AP−hに基づいて算出する。次に、この算出した吸入変
化圧力ΔPFL及び放出変化圧力ΔPRHに基づいて、前述し
たステップ260の処理と同様にして、マップMAP−j,k及
び管路抵抗等を加味して前輪側のバルブ駆動時間TDF及
び後輪側のバルブ駆動時間TCRを算出する。この算出し
た前輪側のバルブ駆動時間TDFに応じて、ディスチャー
ジバルブ58,60を、後輪側のバルブ駆動時TCRに応じて、
高圧リザーブ用切換バルブ30,レベリングバルブ46,48
を、各バルブ30,46,48,58,60の閉じるタイミングが一致
するように駆動する(ステップ330)。
次に、各バルブを駆動して、本制御ルーチンを繰り返し
実行し、アンチダイブフラグ及び戻し制御フラグがセッ
トされており(ステップ220及び275)、後述する車高フ
ィードバックフラグがセットされていないときには(ス
テップ335)、ステップ325の処理の実行によりセットさ
れたタイマの所定時間t2が経過したか否かを判断する
(ステップ340)。所定時間t2が経過し、各ショックア
ブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力が切り替えられてい
ないときには(ステップ345)、減衰力を切り替え、減
衰力を1レベル上げる(ステップ350)。例えば、減衰
力が「低」であるときには、アブソーバ用モータ8FL,8F
R,8RL,8RRを駆動して減衰力を「中」に切り替える。減
衰力が「中」であるときには、減衰力を「高」に切り替
える。減衰力を切り替え(ステップ350)、若しくは所
定時間t2が経過していないと判断し(ステップ340)、
若しくはすでに減衰力を切り替えていると判断すると
(ステップ345)、ステップ330の処理の実行による各バ
ルブ駆動時間TDF,TCRに応じた各バルブの駆動を終了す
るまで(ステップ355)、本制御ルーチンを繰り返し実
行する。各バルブの駆動を終了した後に(ステップ35
5)、平均前後方向加速度の絶対値が所定加速度G1,例
えば0.15g以下となると(ステップ360)、後述する処理
の実行に用いる所定時間t3,例えば300msec程度の時間の
タイマをセットする(365)。続いて、平均車高の絶
対値が所定値ΔHo以上であると、基準車高にフィードバ
ック制御するために(ステップ370)、車高フィードバ
ックフラグをセットし(ステップ375)、バルブ駆動デ
ューティ比Dを算出する(ステップ380)。平均車高
が正である車輪は、その車輪に対応した主気体室4FL,4F
R,4RL,4RRに高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリン
グバルブ42,44,46,48を駆動して高圧リザーブタンク28,
32から圧縮空気を供給するために、第18図によって平均
車高(=補正量ΔH)に応じたバルブ駆動デューティ
比Dが算出される。また、平均車高が負である車輪
は、その車輪に対応した主気体室4FL,4FR,4RL,4RRから
ディスチャージバルブ58,60,64,66を駆動して空気を低
圧リザーブタンク62,68に排出するために、第18図によ
って平均車高(=補正量ΔH)に応じたバルブ駆動デ
ューティ比Dが算出される(ステップ380)。バルブ駆
動デューティ比Dを算出すると、各バルブをデューティ
比Dに応じて駆動する(ステップ385)。
一方、各バルブを駆動し、本制御ルーチンを繰り返し実
行して、ステップ335の処理の実行により、車高フィー
ドバックフラグがセットされていると判断すると(ステ
ップ335)、ステップ365の処理の実行によりセットされ
たタイマの所定時間t3が経過したか否かを判断する(ス
テップ390)。所定時間t3が経過し、各ショックアブソ
ーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力が切り替えられていない
ときには(ステップ395)、ステップ350の処理の実行に
より減衰力を1レベル上げたショックアブソーバ3FL,3F
R,3RL,3RRの減衰力を元に戻す(ステップ400)。減衰力
を元に戻し、かつステップ370の処理の実行により、平
均車高Hの絶対値が所定値ΔHoより小さいと判断し、か
つ減衰力がすでに切り替え済であると(ステップ40
5)、前述した全てのフラグをクリアする(ステップ41
0)。
一方、ステップ215の処理において、後述する急速制御
フラグがセットされていると判断すると、目標車高制御
(ステップ411)を行なう。この目標車高制御では、各
車高センサ80,82,84,86により検出された各車輪の車高
Hと通常直進走行時の目標車高Hnとの差の絶対値が所定
値ΔH、例えば車高を制御できる最小値より大きいと、
コンプレッサ10や各バルブを駆動して各車輪の車高Hを
目標車高Hnとする。例えば、目標車高Hnより低い車輪
は、コンプレッサ10を駆動すると共に、供給切換バルブ
22、車高Hの低い車輪に応じたいずれかのレベリングバ
ルブ42,44,46,48を駆動し、車高Hの低い車輪に応じた
いずれかの主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに圧縮空気を供給
する。この時の供給圧縮空気量は、コンプレッサ10の容
量や流路抵抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやかに
目標車高Hnに達する。目標車高Hnとなると、コンプレッ
サ10や各バルブ22,42,44,46,48の駆動を停止する。
また、目標車高Hnより高い車輪は、例えば、コンプレッ
サ10を駆動することなく、排気切換バルブ16、接続切換
バルブ24、車高Hの高い車輪に応じたいずれかのディス
チャージバルブ58,60,64,66を駆動し、車高Hの高い車
輪に応じたいずれかの主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの空気
を大気に放出する。この時の放出量は、絞り18や流路抵
抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやかに目標車高Hn
に達する。目標車高Hnになると各バルブ16,24,58,60,66
の駆動を停止する。
また、ステップ225の処理の実行によりダイブ条件でな
いと判断し、若しくはステップ235の処理の実行により
加速度差ΔGが所定加速度ΔGoより小さいと判断したと
きに、他の急速制御条件であると(ステップ412)、他
の急速制御を行なう(ステップ413)。この他の急速制
御として、アンチスクオウト制御を例とすると、アンチ
ダイブ制御と同様に、例えば図示しないスロットル開度
センサにより検出されるスロットル開度6区間の内の3
区間を通過する時間が所定時間、例えば80msec以内であ
り、かつ各車高センサ80,82,84,86により検出される各
車高のばらつきが所定値、例えば24mmより少なく、かつ
横方向加速度Gaの絶対値が所定加速度Gao,例えば0.3gよ
り小さく、かつ操舵角センサ90により検出された操舵輪
88の操舵角θの絶対値が所定角θo,例えば45度より小さ
く、かつ操舵角速度θの絶対値が所定角速度θo,例えば
140度/secより小さいとアンチスクオウト制御を行なう
状況であるスクオウト条件だと判断する。スクオウト条
件だと判断した直後の所定時間内に検出された最大平均
前後方向加速度GMAXと最小平均前後方向加速度GMINとの
差である加速度差ΔGが、所定加速度、例えば0.072g以
上であるときに、この加速度差ΔGに応じて予め定めら
れた車高補正量Cを求める。この車高補正量Cに応じ
て、前述したアンチダイブ制御と同様に、車高補正量C
に相当する空気を供給することにより変化する後輪側高
圧リザーブタンク32の放出変化圧力ΔPRHを算出し、車
高補正量Cに相当する空気を吸入することより変化する
前輪側低圧リザーブタンク62の吸入変化圧力ΔPFLを算
出する。
次に、この算出した放出変化圧力ΔPRH及び吸入変化圧
力ΔPFLに基づいて、高圧リザーブタンク32若しくは低
圧リザーブタンク62と各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRとを
連通する各バルブ駆動時間Tを算出する。この算出した
各バルブ駆動時間Tに応じて、高圧リザーブ用切換バル
ブ30、レベリングバルブ46,48,ディスチャージバルブ5
8,60を、各バルブ30,46,48,58,60の閉じるタイミングが
一致するように駆動する。これにより、各主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに空気を給排し、後輪側の車高が、前輪側
の車高より高くなるように、即ち前傾姿勢となるよう
に、かつ後輪側の車高が基準車高より高くなるように姿
勢を制御する。
更に、前記他の急速制御として、アンチロール制御を例
とすると、アンチダイブ制御と同様に、例えば現在の車
速Vが所定速度Vb、例えば15km/h以上で、かつ現在の平
均前後方向加速度の絶対値が、所定加速度Gb、例えば
0.3gより小さいとアンチロール制御を行なう状況である
と判断する。その後に、操舵輪88が操作され、操舵角セ
ンサ90により検出される所定時間内の最大平均前後方向
加速度θMAXと最小平均前後方向加速度θMINとの差であ
る操舵角差θPPに応じて、予め定められた推定横方向加
速度αaを一旦求め、この推定横方向加速度αaに基づ
いて、車高補正量Cを求める。この車高補正量Cに応じ
て、前述したアンチダイブ制御と同様に、車高補正量C
の相当する空気を供給することにより変化する両高圧リ
ザーブタンク28,32の放出変化圧力ΔPFH,ΔPRHを算出
し、車高補正量Cに相当する空気を吸入することにより
変化する両低圧リザーブタンク62,68の吸入変化圧力ΔP
FL,ΔPRLを算出する。
次に、この算出した放出変化圧力ΔPFH,ΔPRH及び吸入
変化圧力ΔPFL,ΔPRLに基づいて、両高圧リザーブタン
ク28,32若しくは両低圧リザーブタンク62,68と各主気体
室4FL,4FR,4RL,4RRを算出する。この算出した各バルブ
駆動時間Tに応じて、右旋回のときには、高圧リザーブ
タンク用切換バルブ26,30、レベリングバルブ42,46、デ
ィスチャージバルブ60,66を、各バルブ26,30,42,46,60,
66の閉じるタイミングが一致するように駆動する。これ
により、各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに空気を給排し、
外輪側が内輪側より低く、かつ外輪側及び内輪側の車高
が共に基準車高より低くなるように姿勢を制御する。
次に、前記制御は行なわれて高圧リザーブタンク28,32
内の圧縮空気が消費され、圧力センサ34により検出され
た高圧リザーブタンク28内の圧力PFH、若しくは圧力セ
ンサ36により検出された高圧リザーブタンク32内の圧力
PRHが、前記急速姿勢制御を行なうことができない所定
の高圧中断圧力Pa、例えば9.5気圧(絶対圧)を下まわ
ると(ステップ415)、急速制御中断フラグをセットす
る(ステップ420)。続いて、コンプレッサ用モータ9
によりコンプレッサ10を駆動すると共に、供給切換バル
ブ22、いずれかのレベリングバルブ42,44,46,48、吸入
切換バルブ76等を駆動して(ステップ425)、低圧リザ
ーブタンク62,68内の空気、若しくは低圧リザーブタン
ク62,68内の圧力が大気圧より低いときにはチェックバ
ルブ78を介して大気を圧縮していずれかの主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに供給する。
一方、ステップ420において、高圧中断圧力Pa以上であ
り、急速制御中断フラグがセットされていないときに
(ステップ430)、圧力センサ70により検出された低圧
リザーブタンク62内の圧力PFL、若しくは圧力センサ72
により検出された低圧リザーブタンク68内の圧力PRL
が、前記急速姿勢制御を行なうことができない所定の低
圧中断圧力Pb、例えば6気圧(絶対圧)を上まわると
(ステップ435)、前記ステップ605及び610の処理を実
行する。
一方、急速制御中断フラグがセットされていると(ステ
ップ430)、即ち、コンプレッサ10等が駆動されている
と、高圧リザーブタンク28内の圧力PFH及び高圧リザー
ブタンク32内の圧力PRHが急速姿勢制御を余裕をもって
実行するために必要な、高圧中断圧力Paより大きな所定
圧力Pc、例えば11気圧(絶対圧)以上になるまで(ステ
ップ440)、コンプレッサ10等を駆動し(ステップ42
5)、所定圧力Pcを上まわると(ステップ440)、ステッ
プ435の処理を実行する。
また、ステップ435において、低圧中断圧力Pb以下であ
ると判断し、急速制御中断フラグがセットさており(ス
テップ445)、低圧リザーブタンク62内の圧力PFL及び低
圧リザーブタンク68内の圧力PRLが急速制御を余裕をも
って実行するために必要な低圧中断圧力Pbより小さな所
定圧力Pd、例えば5気圧(絶対圧)を上まわるときは
(ステップ450)、ステップ420,425の処理を実行する。
所定圧力Pdを下まわると(ステップ450)、ステップ42
0,425等の処理の実行により、高圧リザーブタンク28,32
内の両圧力が所定圧力Pc以上であり、また、低圧リザー
ブタンク62,68内の両圧力が所定圧力Pd以下であり、急
速姿勢制御を実行できるとして、急速制御中断フラグを
クリアし(ステップ455)、コンプレッサ用モータ9に
よるコンプレッサ10の駆動、供給切換バルブ22、レベリ
ングバルブ42,44,46,48、吸入切換バルブ76等の駆動を
停止する(ステップ460)。また、ステップ445におい
て、急速制御中断フラグがセットされていないと判断す
ると、ステップ455,460の処理を実行する。ステップ425
若しくは460の処理を実行すると一旦「NEXT」へ抜け
る。
尚、ステップ245〜260の処理が連通時間算出手段として
働き、ステップ270,330の処理が給排制御手段として働
く。
前述したように、本実施例の電子制御サスペンション装
置は、車両の姿勢を制御するときに(ステップ225ない
し235、295ないし315及び370)、各主気体室4FL,4FR,4R
L,4RRと各リザーブタンク28,32,62,68とを連通する連通
時間としての各バルブ駆動時間Tを算出し(ステップ26
0,380)、該各バルブ駆動時間Tに応じて、各バルブ26,
30,42,44,46,48,58、60,64,66を、各バルブ26,30,42,4
4,46,48,58,60,64,66の閉じるタイミングが一致するよ
うに駆動する(ステップ270,330,385)。
従って、本実施例の電子制御サスペンション装置による
と、各バルブ26,30,42,44,46,48,58,60,64,66の閉じる
タイミングが一致するように駆動して、各主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに、同時に気体を給排して、各車高を同時
に変更し、各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに気体を給排す
ることによる互いの影響を受けることなく、最小の気体
の給排によって、車高を目標車高とするこてができ、車
両の姿勢制御に要する時間を短縮することができる。
次に、前述した第3図の空気回路ACと異なる他の実施例
の空気回路AC2について第18図によって説明する。この
空気回路AC2において、前述した空気回路ACと同一のも
のについては、同一の番号を付して説明を省略する。
本空気回路AC2は、前輪側の高圧リザーブタンク28aと低
圧リザーブタンク62aとが、また後輪側の高圧リザーブ
タンク32aと低圧リザーブタンク68aとが一体的に形成さ
れている。前輪側の高圧リザーブタンク28aに接続され
た高圧リザーブ用切換バルブ26の一方と後輪側の高圧リ
ザーブタンク32aに接続された高圧リザーブ用切換バル
ブ30とは、連通・遮断可能な連通切換バルブ501を介し
て接続されている。よって、両高圧リザーブ用切換バル
ブ26,30を同時に駆動しても、連通切換バルブ501を駆動
しないと、両高圧リザーブタンク28a,32aが互いに連通
することはない。
また、前輪側の低圧リザーブタンク62aは連通・遮断可
能な低圧リザーブ用切換バルブ502の一方が接続され、
低圧リザーブ用切換バルブ502の他方は吸入切換バルブ7
6及び前輪側の両ディスチャージバルブ58,60に接続され
ると共に、連通・遮断可能な連通切換バルブ504の一方
に接続されている。この連通切換バルブ504の他方は、
連通・遮断可能な低圧リザーブ用切換バルブ506を介し
て低圧リザーブタンク68aに接続されると共に、後輪側
の両ディスチャージバルブ64,66に接続されている。ま
た、低圧リザーブタンク68aには所定圧に設定されたリ
リーフ弁508に接続されている。よって、低圧リザーブ
タンク62a,68aは低圧リザーブ用切換バルブ502,506によ
り他のバルブ等と遮断され、両低圧リザーブ用切換バル
ブ502,506を駆動しても、連通切換バルブ504を駆動しな
いと、両低圧リザーブタンク62a,68aは互いに連通する
ことはない。
この空気回路AC2は、前輪側の低圧リザーブ用切換バル
ブ502及びディスチャージバルブ58,60を駆動することに
より、主気体室4FL,4FRと低圧リザーブタンク62aとを連
通する。また、後輪側の低圧リザーブ用切換バルブ506
及びディスチャージバルブ64,66を駆動することによ
り、主気体室4RL,4RRと低圧リザーブタンク68aとを連通
することができる。
このように本空気回路AC2は、両高圧リザーブタンク28
a,32a及び両低圧リザーブタンク62a,68a毎に高圧リザー
ブ用切換バルブ26,30、低圧リザーブタンク用切換バル
ブ502,506、連通切換バルブ501,504を有し、リザーブタ
ンク28a,32a,62a,68a毎に圧力を制御することができ
る。
以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
考案の効果 以上詳述したように本実施例の電子制御サスペンション
装置によると、補正量に応じた各バルブ駆動時間による
一回のバルブ駆動で複数のバルブを制御し、姿勢制御を
短時間で行うことができると共に、駆動終了タイミング
を一致させるので、気体を給排することによる各気体ば
ね間の影響を受けることなく、姿勢制御を行うことがで
き、エイミングを防止することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本考案の一実施例としての電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の空気回路図、
第4図は本実施例の電気系統の構成を示すブロック図、
第5図ないし第8図は本実施例の制御回路において行な
われる制御ルーチンの一例を示すフローチャート、第9
図は前後方向加速度、制御信号、車高と時間との関係を
示すグラフ、第10図は加速度差と推定前後方向加速度と
の関係を示すグラフ、第11図は推定前後方向加速度と車
高補正量との関係を示すグラフ、第12図は基準車高に対
する姿勢の説明図、第13図は前後方向加速度と基準車高
からの変化量との関係を示すグラフ、第14図は放出変化
圧力と車高補正量との関係を示すグラフ、第15図は吸入
変化圧力と車高補正量との関係を示すグラフ、第16図は
降圧時間と高圧リサーブタンク圧力/主気体室内圧力と
の関係を示すグラフ、第17図は昇圧時間と主気体室内圧
力/低圧リザーブタンク圧力との関係を示すグラフ、第
18図は駆動デューテイ比と補正量との関係を示すグラ
フ、第19図は他の実施例としての空気回路図である。 2FL,2FR,2RL,2RR……気体ばね 28,28a,32,32a……高圧リザーブタンク 34,36,50,52,54,56,70,72……圧力センサ 62,62a,68,68a……低圧リザーブタンク 100……電子制御回路
フロントページの続き (72)考案者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−64509(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪に対応して設けられたサスペン
    シヨンの気体ばねとリザーブタンクとを連通・遮断する
    複数のバルブが前後輪の前記気体ばねに応じて配置さ
    れ、前後輪の前記各気体ばねへの気体の給排を別々に制
    御可能な気体給排手段により前記各気体ばねへの気体の
    給排を制御して前記車両の姿勢を制御する電子制御サス
    ペンシヨン装置において、 前記車両の目標姿勢に基づいて前後輪毎の車高の補正量
    を算出すると共に、該補正量に応じて前記気体ばねとリ
    ザーブタンクとを連通・遮断する前後輪の前記気体ばね
    に応じた前記複数のバルブの各バルブ駆動時間を算出す
    る連通時間算出手段と、 該連通時間算出手段により算出された前記各バルブ駆動
    時間に応じて、制御する前記複数のバルブの駆動終了タ
    イミングを一致させて前後輪の前記各気体ばねへの気体
    の給排を制御する給排制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンシヨン装
    置。
JP1987103541U 1987-07-06 1987-07-06 電子制御サスペンション装置 Expired - Lifetime JPH0635709Y2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987103541U JPH0635709Y2 (ja) 1987-07-06 1987-07-06 電子制御サスペンション装置
US07/215,872 US4856798A (en) 1987-07-06 1988-07-06 Electronically controlled fluid suspension system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987103541U JPH0635709Y2 (ja) 1987-07-06 1987-07-06 電子制御サスペンション装置

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