JPH0612970Y2 - 電子制御サスペンション装置 - Google Patents

電子制御サスペンション装置

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JPH0612970Y2
JPH0612970Y2 JP10290287U JP10290287U JPH0612970Y2 JP H0612970 Y2 JPH0612970 Y2 JP H0612970Y2 JP 10290287 U JP10290287 U JP 10290287U JP 10290287 U JP10290287 U JP 10290287U JP H0612970 Y2 JPH0612970 Y2 JP H0612970Y2
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acceleration
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control
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修一 武馬
信隆 大和
修 武田
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、車両の姿勢を制御する電子制御サスペンショ
ン装置に関する。
[従来の技術] 車両の発進・加速時には車体後部の車高が下がるスクオ
ウト現象が生じ、制動、停止時には車体前部の車高が下
がるダイブ現象が生じる。そこで従来より、乗心地や操
縦安定性を向上させるため、このようなスクオウト現象
及びダイブ現象による車両の前後方向の傾斜姿勢を制御
する電子制御サスペンション装置が知られている。例え
ば、減速時の加速度が一定値G1以上となったときに、
一定時間制御弁を開いて車体を水平に保ち、加速度が予
め定められた一定値G2以下となったときに、前記制御
弁による姿勢制御と対向する方向に、姿勢制御を行なう
制御弁を前記一定時間開いて、姿勢制御を元に戻す装置
が知られている(特開昭60−119631)。また、
前後方向加速度を検出して、その大小に応じて数段階に
サスペンション制御量を変え、その後に、前後方向加速
度が予め定められた一定値以下となったときに、前記姿
勢制御と対向する方向に姿勢制御を行ない、姿勢制御を
元に戻す装置も知られている(特開昭61−6451
2)。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、こうした従来の電子制御サスペンション
装置では、前後方向加速度が、予め定められた一定値以
下となったときに、姿勢制御を元に戻していた。そのた
め、急な加速や制動を行なって、前後方向加速度の変化
が大きいときには、気体給排量も大きく、また、前後方
向加速度が予め定められた一定値から、前後方向加速度
がなくなるまでの時間が短く、また、ゆるやかな加速や
制動を行なって、前後方向加速度の変化が小さいときに
は、気体給排量も小さく、また前後方向加速度が予め定
められた一定値から、前後方向加速度がなくなるまでの
時間が長い。従って、前後方向加速度の変化の大小と関
係なく、前後方向加速度が一定値以下となったときに姿
勢制御を元に戻したのでは、元に戻す時期が早かった
り、あるいは遅かったりして、車高が大きく変化する場
合があり、乗心地や操縦安定性が十分改善されない場合
があるという問題があった。
そこで本考案は上記の問題点を解決することを目的と
し、適正な時期に姿勢制御を元に戻し、乗心地や操縦安
定性を向上した電子制御サスペンション装置を提供する
ことにある。
考案の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本考案は問題点を解決するた
めの手段として次の構成をとった。即ち、第1図に例示
する如く、 車両の車輪M1に対応して設けられたサスペンションの
気体ばねM2を気体給排手段M3により連通・遮断して
気体ばねM2内の気体を給排し、車両に作用する加速度
による車両の姿勢変化に対抗する方向に姿勢制御を行な
う電子制御サスペンション装置において、 車両の前後方向加速度を検出する加速度検出手段M4
と、 該加速度検出手段M4により検出される前後方向加速度
が、該前後方向加速度の最大値に応じた比較値以下とな
ったときに、前記気体給排手段M3を制御して、前記車
両の姿勢変化時の姿勢制御と対抗する方向に姿勢を制御
する戻し制御手段M5と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装置
の構成がそれである。
[作用] 前記構成を有する電子制御サスペンション装置は、加速
度検出手段M4が車両の前後方向加速度を検出し、戻し
制御手段M5が加速度検出手段M4により検出される前
後方向加速度が、該前後方向加速度の最大値に応じた比
較値以下となったときに、気体給排手段M3を制御し
て、車両の姿勢変化時の姿勢制御と対抗する方向に姿勢
を制御する。従って、適正な時期に姿勢制御を元に戻
し、乗心地や操縦安定性を向上する。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本考案の一実施例である電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の電子制御サス
ペンション装置の空気回路図である。この電子制御サス
ペンション装置は、空気回路ACに各々接続された前輪
左側のサスペンション1FL、前輪右側のサスペンショ
ン1FR、後輪左側のサスペンション1RL、後輪右側
のサスペンション1RRを備え、このサスペンション1
FL,1FR,1RL,1RRには、各々気体ばね2F
L,2FR,2RL,2RRとショックアブソーバ3F
L,3FR,3RL,3RRとが設けられている。この
気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRは、第3図に
示すように、各々主気体室4FL,4FR,4RL,4
RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを備
え、主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの一部は
ダイヤフラム6FL,6FR,6RL,6RRにより形
成されているので、主気体室4FL,4FR,4RL,
4RRに空気を給排することにより車高を変更すること
ができる。また、気体ばね2FL,2FR,2RL,2
RRはばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RRを
駆動することにより主気体室4FL,4FR,4RL,
4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを
連通・遮断若しくは空気流量を切り替えて、ばね定数を
「低」「中」「高」の各段階に変更することができる。
また、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3
RRはアブソーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8
RRを駆動して図示しないオリフィスを通過する流量を
変化させて減衰力を「低」「中」「高」の各段階に変更
することができる。一方、空気回路ACには、各気体ば
ね2FL,2FR,2RL,2RRに供給する圧縮空気
の供給源としてのモータ9で駆動されるコンプレッサ1
0が設けられ、このコンプレッサ10の吐出側は、逆流
を防止するチェックバルブ12を介してエアドライヤ1
4及び排気切換バルブ16に各々接続されている。エア
ドライヤ14にはシリカゲルが封入されており、圧縮空
気中の水分を除去する。このエアドライヤ14は固定絞
り18及び逆流を防止するチェックバルブ20を介して
連通・遮断可能な供給切換バルブ22及び接続切換バル
ブ24の一方に各々接続されている。この供給切換バル
ブ22の他方は、所定圧力に設定されたリリーフバルブ
25に接続されると共に、連通・遮断可能な高圧リザー
ブ用切換バルブ26を介して前輪側の高圧リザーブタン
ク28に接続され、また同じく連通・遮断可能な高圧リ
ザーブ用切換バルブ30を介して後輪側の高圧リザーブ
タンク32に接続されている。これらの高圧リザーブタ
ンク28,32には、高圧リザーブタンク28,32内
の空気圧力を検出する圧力センサ34,36と、所定圧
力に設定されたリリーフバルブ38,40とが各々配設
されている。
更に、この供給切換バルブ22の他方は、連通・遮断可
能なレベリングバルブ42を介して主気体室4FLと、
レベリングバルブ44を介して主気体室4FRと、レベ
リングバルブ46を介して主気体室4RLと、レベリン
グバルブ48を介して主気体室4RRと、各々接続され
ている。この各主気体室4FL,4FR,4RL,4R
Rには空気圧力を検出する圧力センサ50,52,5
4,56が各々接続されている。
また、前輪左側の主気体室4FLは連通・遮断可能なデ
ィスチャージバルブ58を介して、前輪右側の主気体室
4FRは同様なディスチャージバルブ60を介して、前
輪側の低圧リザーブタンク62に各々接続されいる。更
に、後輪左側の主気体室4RLは連通・遮断可能なディ
スチャージバルブ64を介して、後輪右側の主気体室4
RRは同様なディスチャージバルブ66を介して、後輪
側の低圧リザーブタンク68に各々接続されている。一
方、前輪側の低圧リザーブタンク62と後輪側の低圧リ
ザーブタンク68とは常時連通可能に接続されている。
これらの低圧リザーブタンク62,64には低圧リザー
ブタンク62,68の空気圧力を検出する圧力センサ7
0,72が各々接続され、前輪側の低圧リザーブタンク
62には所定圧力に設定されたリリーフバルブ74が接
続されている。
これらの、両低圧リザーブタンク62,68は、前記接
続切換バルブ24の他方に接続されると共に、連通・遮
断可能な吸入切換バルブ76を介してコンプレッサ10
の吸入側に接続されている。また、コンプレッサ10の
吸入側には、大気を吸入可能にチェックバルブ78が接
続されている。このチェックバルブ78を設けることな
く、空気回路ACを完全な閉回路として構成し、空気回
路AC内に空気若しくは他の気体、例えば窒素ガスを入
れても実施可能である。
尚、前記排気切換バルブ16、供給切換バルブ22、接
続切換バルブ24、高圧リザーブ用切換バルブ26,3
0、レベリングバルブ42,44,46,48、ディス
チャージバルブ58,60,64,66、吸入切換バル
ブ76は、本実施例では、ノーマルクローズ形を用いて
いる。
本空気回路ACでは、前輪側と後輪側とに各々高圧リザ
ーブタンク28,32及び低圧リザーブタンク62,6
8を設けたが、前輪側と後輪側とに共通の一個の高圧リ
ザーブタンク及び一個の低圧リザーブタンクとしてもよ
い。
更に、第2図に示すように、左前車輪と車体との間隔、
即ち左のフロント車高を検出する車高センサ80、同じ
く右のフロント車高を検出する車高センサ82、左のリ
ア車高を検出する車高センサ84、右のリア車高を検出
する車高センサ86が各々設けられている。この各車高
センサ80,82,84,86は、所定の基準車高に対
してそれより車高が高いときには正の車高差に応じた信
号を、それより車高が低いときには負の車高差に応じた
信号を出力する。一方、操舵輪88の操舵角を検出する
周知の操舵角センサ90と、車体の横方向及び前後方向
加速度を検出する周知の加速度検出手段としての加速度
センサ92と、図示しない変速機の出力軸の回転速度か
ら車速を検出する車速センサ93と、をも備えている。
また、マニュアル操作により、車高を指示する車高ハイ
スイッチ94と車高ロースイッチ96とをも備えてい
る。更に、ブレーキペダル97が踏まれたことを検出す
るブレーキスイッチ98をも備えている。尚、空気回路
ACが気体給排手段を構成する。
次に、本実施例の電気系統を第4図に示すブロック図を
用いて説明する。前記各サスペンション1FL,1F
R,1RL,1RRは、電子制御回路100によって駆
動・制御されて車両の姿勢制御を行なう。この電子制御
回路100は第4図に示すように、周知のCPU10
2,ROM104,RAM106を論理演算回路の中心
として構成され、外部と入出力を行なう入出力回路、こ
こではモータ駆動回路108、バルブ駆動回路110、
センサ入力回路112、レベル入力回路114等とをコ
モンバス116を介して相互に接続して構成されてい
る。
CPU102は、圧力センサ34,36,50,52,
54,56,70,72、車高センサ80,82,8
4,86、操舵角センサ90、加速度センサ92、車速
センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介し
て、車高ハイスイッチ94、車高ロースイッチ96及び
ブレーキスイッチ98からの信号をレベル入力回路11
4を介して、入力する。一方、これらの信号、ROM1
04、RAM106内のデータに基づいてCPU102
は、モータ駆動回路108を介してコンプレッサ用モー
タ9、ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RR及
びアブソーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8RR
を駆動する駆動信号を出力し、バルブ駆動回路110を
介して排気切換バルブ16、供給切換バルブ22、接続
切換バルブ24、高圧リザーブ用切換バルブ26,3
0、レベリングバルブ42,44,46,48、ディス
チャージバルブ58,60,64,66、吸入切換バル
ブ76に駆動信号を出力し、各サスペンション1FL,
1FR,1RL,1RRを制御している。
ROM104には、第10図に示すように、後述する加
速度差ΔGを縦軸に、後述する推定前後方向加速度αを
横軸に示したグラフに応じたマップMAP−a、第11
図に示すように後述する推定前後方向加速度αを縦軸
に、制御量としての車高補正量Cの絶対値を横軸に推定
前後方向加速度αが増加すると車高補正量Cの絶対値も
増加するグラフに応じたマップMAP−bが記憶されて
いる。
この第11図のグラフは、まず、第12図に示すよう
に、アンチダイブ制御が行なわれたときに、目標車高
(二点鎖線)が前輪側及び後輪側共に基準車高(実線)
より低く、かつ前輪側が後輪側より低くなるように定め
ている。次にアンチダイブ制御が無い車両の姿勢変化後
の車高(破線)に対して、目標車高(二点鎖線)との前
輪側の差CF及び後輪側の差CRを制御量としている。
この制御量を、前後方向加速度Gに応じて求めるため
に、まず、第13図に示すグラフが求められる。この第
13図のグラフは、車両に生じる前後方向加速度Gを縦
軸に、基準車高からの変化量ΔHを横軸に示したグラフ
であり、前後方向加速度Gに応じたアンチダイブ制御が
無いときの前輪側及び後輪側の変化量、及びアンチダイ
ブ制御後の前輪側及び後輪側の変化量(目標車高)を各
々表わしたものである。このグラフから、前後方向加速
度Gに応じた制御量、即ち目標車高とアンチダイブ制御
が無いときの変化量との前輪側の差CF及び後輪側の差
CRが求まり、この前輪側の差CF及び後輪側の差CR
から第11図のグラフが定められている。
また、ROM104には、第14図に示すように、積空
車の条件によって変わる前輪側の主気体室4FL,4F
R内の圧力P4FL,P4FRをパラメータとして、前
輪側の高圧リザーブタンク28内の空気が流出すること
により変化する放出変化圧力ΔPFHを縦軸に、前輪側
の車高補正量Cを横軸に示すグラフに応じたマップMA
P−c、第15図に示すように積空車の条件によって変
わる後輪側の主気体室4RL,4RR内の圧力P4R
L,P4RRをパラメータとして、後輪側の低圧リザー
ブタンク68内に空気が流入することにより変化する吸
入変化圧力ΔPRLを縦軸に、後輪側の車高補正量Cを
横軸に示すグラフに応じたマップMAP−d、第16図
に示すように、前輪側の高圧リザーブタンク放出変化圧
力ΔPFHをパラメータとして、前輪側の主気体室4F
L,4FRに圧縮空気が供給されたときに、放出変化圧
力ΔPFHに応じて高圧リザーブタンク圧力PFHが降
圧変化するのに要する降圧時間tcFを縦軸に、前輪側
高圧リザーブタンク圧力PFH/主気体室内圧力P4F
L,P4FRを横軸に示すグラフに応じたマップMAP
−e、第17図に示すように、後輪側の低圧リザーブタ
ンク吸入変化圧力ΔPFLをパラメータとして、後輪側
の主気体室4RL,4RRから低圧リザーブタンク68
に空気を放出したときに、吸入変化圧力ΔPRLに応じ
て低圧リザーブタンク圧力PRLが昇圧変化するのに要
する昇圧時間tDRを縦軸に、後輪側の主気体室内圧力
P4RL,P4RR/後輪側の低圧リザーブタンク圧力
PRLを横軸に示すグラフに応じたマップMAP−f、
第18図に示すように後述するバルブの駆動デューティ
比を縦軸に、補正量ΔHを横軸に示すフラグに応じたマ
ップMAP−gが各々記憶されている。
更に、ROM104には、第14図と同様の後輪側の高
圧リザーブタンク32の放出変化圧力ΔPRHと後輪側
車高補正量Cとの関係を示すマップMAP−h、第15
図と同様の前輪側の低圧リザーブタンク62の吸入変化
圧力ΔPFLと前輪側車高補正量Cとの関係を示すマッ
プMAP−i、第16図と同様の後輪側の高圧リザーブ
タンク32の降圧時間tCRと後輪側高圧リザーブタン
ク圧力PRHに対する主気体室内圧力P4RL,P4R
Rの比との関係を示すマップMAP−j、第17図と同
様の前輪側低圧リザーブタンク62の昇圧時間tDFと
主気体室内圧力P4FL,P4FRに対する前輪側低圧
リザーブタンク圧力PFLの比との関係を示すマップM
AP−kも各々記憶されている。
次に上述した電子制御回路100において行なわれる処
理について、第5図ないし第8図のフローチャートに拠
って説明する。
本電子制御サスペンション装置は、キースイッチ(図示
せず)が投入されると第5図ないし第8図に示すサスペ
ンション制御ルーチンを他の制御ルーチンと共に実行す
る。まず、データ、フラグ等の初期化(ステップ20
0)、圧力センサ34,36,50,52,54,5
6,70,72、車高センサ80,82,84,86、
操舵角センサ90、加速度センサ92及び車速センサ9
3からの信号をセンサ入力回路112を介して読み込む
処理(ステップ205)を行なう。次に、各センサから
の信号に基づいて、車両状態を算出する(ステップ21
0)。例えば、加速度センサ92により検出された現在
の前後方向加速度Gを一定時間毎に、例えば8msec
毎に読み込み、一定時間ta毎の、例えば32msec
毎の前後方向加速度Gの和に基づいて(1)式により平
均前後方向加速度nを算出する。
また、加速度センサ92により検出された現在の横方向
加速度Ganを一定時間毎に、例えば8msec毎に読
み込み、一定時間毎の、例えば64msec毎の横方向
加速度Ganの和に基づいて平均横方向加速度Ganを
算出する。更に、各車高センサ80,82,84,86
により検出された現在の車高Hnを一定時間毎に、例え
ば8msec毎に読み込み、一定時間毎の、例えば32
msec毎の車高Hnの和に基づいて平均車高nを算
出する。
続いて、後述する急速制御中断フラグがセットされてい
ないと(ステップ215)、及び後述するアンチダイブ
フラグがセットされていないと(ステップ220)、ス
テップ210の処理において算出した現在の車速Vが所
定速度Va、例えば25Km/h以上で、かつ現在の横方
向加速度Gaの絶対値が所定加速度Gao、例えば0.
3g(g=重力加速度、以下同じ)より小さく、かつブ
レーキペダル97が踏まれてブレーキスイッチ98がオ
ンされ、かつ操舵角センサ90により検出された操舵輪
88の操舵角θの絶対値が所定角θo,例えば45度よ
り小さく、かつ操舵角速度の絶対値が所定角速度
o,例えば140度/secより小さいとアンチダイブ制
御を行なう状況であるダイブ条件であると判断する(ス
テップ225)。ダイブ条件であると判断すると、ま
ず、第9図に示すように、ダイブ条件であると判断した
直後の所定時間tb、例えば96ms内に、前述したス
テップ210の処理の実行により、一定時間ta(例え
ば32ms)毎に加速度センサ92により検出された3
個の平均前後方向加速度1,2,3の内の最大平
均前後方向加速度GMAX(例えG3)と最小平均前後
方向加速度GMIN(例えばG1)との差である加速度
差ΔG(=GMAX−GMIN)を算出する(ステップ
230)。
次に、この加速度差ΔGが所定加速度ΔGo,例えば
0.096g以上であるときには(ステップ235)、
アンチダイブフラグをセットする(ステップ240)。
続いて、この算出した加速度差ΔGに応じて、予め定め
られたマップMAP−a,即ち第10図のグラフから推
定前後方向加速度αを一旦求め(ステップ245)、こ
の推定前後方向加速度αに基づいて、予め定められたマ
ップMAP−b,即ち第11図のグラフから制御量とし
ての前輪側の車高補正量CFと後輪側の車高補正量CR
とを算出する(ステップ250)。
続いて、この算出した両車高補正量CF,CRに基づい
て、各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに空気
を給排するための高圧リザーブタンク28の放出変化圧
力ΔPFH及び低圧リザーブタンク68の吸入変化圧力
ΔPRLを算出する(ステップ255)。これは、ま
ず、第14図(マップMAP−C)に拠って、パラメー
タとしての前輪側の気体ばね内圧力P4FL,P4FR
と前輪側の車高補正量CFとにより車高補正量CFに相
当する空気を供給することにより変化する前輪側高圧リ
ザーブタンク28の放出変化圧力ΔPFHを算出する。
また、第15図(マップMAP−d)に拠って、パラメ
ータとしての後輪側の主気体室内圧力P4RL,P4R
Rと後輪側の車高補正量CRとにより車高補正量CRに
相当する空気を吸入することにより変化する後輪側低圧
リザーブタンク68の吸入変化圧力ΔPRLを算出する
(ステップ255)。
次に、この算出した放出変化圧力ΔPFH及び吸入変化
圧力ΔPRLに基づいて、高圧リザーブタンク28若し
くは低圧リザーブタンク68と各主気体室4FL,4F
R,4RL,4RRとを連通する各バルブ駆動時間Tを
算出する(ステップ260)。これは、前輪側について
は第16図(マップMAP−e)に拠って、パラメータ
としての放出変化圧力ΔPFH及び高圧リザーブタンク
圧力PFH/主気体室内圧力P4FL,P4FRにより
前輪側高圧リザーブタンク28の降圧時間tCFを算出
する。次に、降圧時間tCFに基づいて管路抵抗係数や
バルブ係数等を加味した下記(2)式によりバルブ駆動
時間TCFを算出する。
TCF=A×tCF+B…(2) 後輪側については第17図(マップMAP−f)に拠っ
て、パラメータとしての吸入変化圧力ΔPRL及び主気
体室内圧力P4RL,P4RR/低圧リザーブタンク圧
力PRLにより後輪側低圧リザーブタンク62の昇圧時
間tDRを算出する。次に昇圧時間tDRに基づいて管
路抵抗係数やバルブ係数等を加味した下記(3)式によ
りバルブ駆動時間TDRを算出する。
TDR=C×tDR+D…(3) 各バルブ駆動時間TCF,TDRを算出すると、後述す
る処理の実行に用いる所定時間t1、例えば60mse
c程度の時間のタイマをセットする(ステップ26
5)。次に、各バルブ駆動時間TCF,TDRに応じ
て、高圧リザーブ用切換バルブ26,レベリングバルブ
42,44、ディスチャージバルブ64,66を各々駆
動する(ステップ270)。例えば、前輪側のバルブ駆
動時間TCFに応じて高圧リザーブ用切換バルブ26、
レベリングバルブ42,44を、後輪側のバルブ駆動時
間TDRに応じてディスチャージバルブ64,66を、
各バルブ42,44,64,66の閉じるタイミングが
一致するように駆動する。
従って、第9図に示す如く、前輪側の車高Hは、実線で
示すように、ブレーキペダル97が踏まれ、前後方向加
速度Gが変化し、更に少し遅れて、変化し始める。ステ
ップ270の処理の実行により、バルブに駆動信号が出
力されると、バルブはある遅れ時間tta後、例えば3
0ms程度後に駆動し始め、前輪側の主気体室4FR,
4FLに高圧リザーブタンク28から圧縮空気が急速に
供給され、後輪側の主気体室4RL,4RRから低圧リ
ザーブタンク68に空気が急速に排出される。よって、
あるわずかな遅れ時間ttb後、例えば30ms程度後
に、空気を給排したことによる車高Hへの影響が表われ
る。尚、第9図において、空気の給排が行なわれない場
合の車高Hの変化を二点鎖線で示す。また、本実施例で
は、ステップ265の処理の実行によりセットされる所
定時間t1を前記遅れ時間tta,ttbの和(t1=
tta+ttb)と等しく設定している。これにより、
前後方向加速度Gによる車両の姿勢変化に対抗する方向
に、第12図に示す目標車高の如く、基準車高より低
く、かつ前輪側が後輪側より低く姿勢制御され、エイミ
ングが防止される。
前記ステップ270の処理を実行すると、後述する処理
を実行後、本制御ルーチンを繰り返し実行し、前述した
ステップ220の処理の実行によりアンチダイブフラグ
がセットされていると判断し、また、後述する戻し制御
フラグがセットされていないと判断すると(ステップ2
75)、ステップ265の処理の実行によりセットされ
たタイマの所定時間t1が経過したか否かを判断する
(ステップ280)。所定時間t1が経過し、各ショッ
クアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力
が切り替えられていないときには(ステップ285)、
減衰力を切り替え、減衰力を1レベル上げて、急激な気
体の給排による車体の揺れを防止する(ステップ29
0)。例えば、減衰力が「低」であるときには、アブソ
ーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動し
て減衰力を「中」に切り替える。減衰力が「中」である
ときには、減衰力を「高」に切り替える。減衰力を切り
替え(ステップ290)、若しくは所定時間t1が経過
していないと判断し(ステップ280)、若しくはすで
に減衰力を切り替えていると判断すると(ステップ28
5)、ステップ270の処理の実行による各バルブ駆動
時間TCF,TDRに応じた各バルブの駆動を終了する
まで(ステップ295)、本制御ルーチンを繰り返し実
行する。各バルブの駆動を終了すると(ステップ29
5)、平均前後方向加速度の最大値である最大加速度
pを検出する(ステップ300)。最大加速度pが
検出されたと判断すると(ステップ305)、ステップ
290の処理の実行により減衰力を1レベル上げたショ
ックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰
力を元に戻す(ステップ310)。
次に、ブレーキペダル97の踏みこみがゆるめられ、前
後方向加速度Gが減少し、現在の平均前後方向加速度
が最大加速度pの所定割合γ、例えば70%以下とな
ったときには(ステップ315)、戻し制御フラグをセ
ットする(ステップ320)。続いて、後述する処理の
実行に用いる所定時間t2,例えば60msec程度の時間
のタイマをセットする(ステップ325)。タイマをセ
ットすると、前述した処理の実行により基準車高より低
く、かつ前傾姿勢に制御された車両を、基準車高に戻す
ために、各バルブを駆動する(ステップ330)。即
ち、前述したステップ250の処理の実行により算出し
た前輪側の車高補正量CF及び後輪側の車高補正量CR
に応じて、ステップ255,260,270の処理の実
行による車両の姿勢変化時の姿勢制御方向とは対抗する
方向に、姿勢を戻し制御する。まず、前述したマップM
AP−iに拠って、パラメータとしての前輪側の気体ば
ね内圧力P4FL,P4FRと前輪側の車高補正量CF
とにより車高補正量CFに相当する空気を吸入すること
により変化する前輪側低圧リザーブタンク62の吸入変
化圧力ΔPFLを算出する。また、後輪側の車高補正量
CRにより、後輪側高圧リザーブタンク32の放出変化
圧力ΔPRHについてもマップMAP−hに基づいて算
出する。次に、この算出した吸入変化圧力ΔPFL及び
放出変化圧力ΔPRHに基づいて、前述したステップ2
60の処理と同様にして、マップMAP−j,k及び管
路抵抗等を加味して前輪側のバルブ駆動時間TDF及び
後輪側のバルブ駆動時間TCRを算出する。この算出し
た前輪側のバルブ駆動時間TDFに応じて、ディスチャ
ージバルブ58,60を、後輪側のバルブ駆動時TCR
に応じて、高圧リザーブ用切換バルブ30,レベリング
バルブ46,48を、各バルブ30,46,48,5
8,60の閉じるタイミングが一致するように駆動する
(ステップ330)。これにより、第9図に示す如く、
各バルブを駆動してから、ある遅れ時間が経過した後
に、車高Hが変化し始め、前後方向加速度Gが無くなる
前に、各主気体室4FL,4FR,4RL,4RRと車
高補正量CF,CRに応じて気体の給排を行なう。
次に、各バルブを駆動して、本制御ルーチンを繰り返し
実行し、アンチダイブフラグ及び戻し制御フラグがセッ
トされており(ステップ220及び275)、後述する
車高フィードバックフラグがセットされていないときに
は(ステップ335)、ステップ325の処理の実行に
よりセットされたタイマの所定時間t2が経過したか否
かを判断する(ステップ340)。所定時間t2が経過
し、各ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3
RRの減衰力が切り替えられていないときには(ステッ
プ345)、減衰力を切り替え、減衰力を1レベル上げ
る(ステップ350)。例えば、減衰力が「低」である
ときには、アブソーバ用モータ8FL,8FR,8R
L,8RRを駆動して減衰力を「中」に切り替える。減
衰力が「中」であるときには、減衰力を「高」に切り替
える。減衰力を切り替え(ステップ350)、若しくは
所定時間t2が経過していないと判断し(ステップ34
0)、若しくはすでに減衰力を切り替えていると判断す
ると(ステップ345)、ステップ330の処理の実行
による各バルブ駆動時間TDF,TCRに応じた各バル
ブの駆動を終了するまで(ステップ355)、本制御ル
ーチンを繰り返し実行する。各バルブの駆動を終了した
後に、(ステップ355)、平均前後方向加速度の絶
対値が所定加速度G1,例えば0.15g以下となると
(ステップ360)、後述する処理の実行に用いる所定
時間t3,例えば300msec程度の時間のタイマをセッ
トする(365)。続いて、平均車高の絶対値が所定
値ΔHo以上であると、基準車高にフィードバック制御
するために(ステップ370)、車高フィードバックフ
ラグをセットし(ステップ375)、バルブ駆動デュー
ティ比Dを算出する(ステップ3800。平均車高が
正である車輪は、その車輪に対応した主気体室4FL,
4FR,4RL,4RRに高圧リザーブ用切換バルブ2
6,30、レベリングバルブ42,44,46,48を
駆動して高圧リザーブタンク28,32から圧縮空気を
供給するために、第18図によって平均車高(=補正
量ΔH)に応じたバルブ駆動デューティ比Dが算出され
る。また、平均車高が負である車輪は、その車輪に対
応した主気体室4FL,4FR,4RL,4RRからデ
ィスチャージバルブ58,60,64,66を駆動して
空気を低圧リザーブタンク62,68に排出するため
に、第18図によって平均車高(=補正量ΔH)に応
じたバルブ駆動デューティ比Dが算出される(ステップ
380)。バルブ駆動デューティ比Dを算出すると、各
バルブをデューティ比Dに応じて駆動する(ステップ3
85)。
一方、各バルブを駆動し、本制御ルーチンを繰り返し実
行して、ステップ335の処理の実行により、車高フィ
ードバックフラグがセットされていると判断すると(ス
テップ335)、ステップ365の処理の実行によりセ
ットされたタイマの所定時間t3が経過したか否かを判
断する(ステップ390)。所定時間t3が経過し、各
ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの
減衰力が切り替えられていないときには(ステップ39
5)、ステップ350の処理の実行により減衰力を1レ
ベル上げたショックアブソーバ3FL,3FR,3R
L,3RRの減衰力を元に戻す(ステップ400)。減
衰力を元に戻し、かつステップ370の処理の実行によ
り、平均車高Hの絶対値が所定値ΔHoより小さいと判
断し、かつ減衰力がすでに切り替え済であると(ステッ
プ405)、前述した全てのフラグをクリアする(ステ
ップ410)。
一方、ステップ215の処理において、後述する急速制
御フラグがセットされていると判断すると、目標車高制
御(ステップ411)を行なう。この目標車高制御で
は、各車高センサ80,82,84,86により検出さ
れた各車輪の車高Hと通常直進走行時の目標車高Hnと
の差の絶対値が所定値ΔH、例えば車高を制御できる最
小値より大きいと、コンプレッサ10や各バルブを駆動
して各車輪の車高Hを目標車高Hnとする。例えば、目
標車高Hnより低い車輪は、コンプレッサ10を駆動す
ると共に、供給切換バルブ22、車高Hの低い車輪に応
じたいずれかのレベリングバルブ42,44,46,4
8を駆動し、車高Hの低い車輪に応じたいずれかの主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRに圧縮空気を供給
する。この時の供給圧縮空気量は、コンプレッサ10の
容量や流路抵抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやか
に目標車高Hnに達する。目標車高Hnとなると、コン
プレッサ10や各バルブ22,42,44,46,48
の駆動を停止する。
また、目標車高Hnより高い車輪は、例えば、コンプレ
ッサ10を駆動することなく、排気切換バルブ16、接
続切換バルブ24、車高Hの高い車輪に応じたいずれか
のディスチャージバルブ58,60,64,66を駆動
し、車高Hの高い車輪に応じたいずれかの主気体室4F
L,4FR,4RL,4RRの空気を大気に放出する。
この時の放出量は、絞り18や流路抵抗等に応じた量で
あり、車高Hはゆるやかに目標車高Hnに達する。目標
車高Hnになると各バルブ16,24,58,60,6
6の駆動を停止する。
また、ステップ225の処理の実行によりダイブ条件で
ないと判断し、若しくはステップ235の処理の実行に
より加速度差ΔGが所定加速度ΔGoより小さいと判断
したときに、他の急速制御条件であると(ステップ41
2)、他の急速制御を行なう(ステップ413)。この
他の急速制御として、アンチスクオウト制御を例とする
と、アンチダイブ制御と同様に、例えば図示しないスロ
ットル開度センサにより検出されるスロットル開度6区
間の内の3区間を通過する時間が所定時間、例えば80
msec以内であり、かつ各車高センサ80,82,84,
86により検出される各車高のばらつきが所定値、例え
ば24mmより少なく、かつ横方向加速度Gaの絶対値が
所定加速度Gao,例えば0.3gより小さく、かつ操
舵角センサ90により検出された操舵輪88の操舵角θ
の絶対値が所定角θo,例えば45度より小さく、かつ
操舵角速度θの絶対値が所定角速度θo,例えば140
度/secより小さいとアンチスクオウト制御を行なう状
況であるスクオウト条件だと判断する。スクオウト条件
だと判断した直後の所定時間内に検出された最大平均前
後方向加速度GMAXと最小平均前後方向加速度GMI
Nとの差である加速度差ΔGが、所定加速度、例えば
0.072g以上であるときに、この加速度差ΔGに応
じて予め定められた制御量としての車高補正量Cを求
め、この車高補正量Cに応じて、後輪側の車高が、前輪
側の車高より高くなるように制御する。
このように、加速度差ΔGに応じて、前後方向加速度G
による姿勢変化に対抗する方向に姿勢を制御した後、前
述したアンチダイブ制御と同様に、平均前後方向加速度
の最大値である最大加速度pを検出し、前後方向加
速度Gが減少して、平均前後方向加速度が最大加速度
pの所定割合γ、例えば70%以下となったときに
は、前記車高補正量Cに応じて、車両の姿勢変化時の姿
勢制御方向とは対向する方向に、姿勢を戻し制御する。
このように、アンチスクオウト制御においても、アンチ
ダイブ制御と同様に、平均前後方向加速度が最大加速
度pの所定割合γ以下となったときに、姿勢を戻し制
御を実施することができる。
次に、前記制御が行なわれて高圧リザーブタンク28,
32内の圧縮空気が消費され、圧力センサ34により検
出された高圧リザーブタンク28内の圧力PFH、若し
くは圧力センサ36により検出された高圧リザーブタン
ク32内の圧力PRHが、前記急速姿勢制御を行なうこ
とができない所定の高圧中断圧力Pa、例えば9.5気
圧(絶対圧)を下まわると(ステップ415)、急速制
御中断フラグをセットする(ステップ420)。続い
て、コンプレッサ用モータ9によりコンプレッサ10を
駆動すると共に、供給切換バルブ22、いずれかのレベ
リングバルブ42,44,46,48、吸入切換バルブ
76等を駆動して(ステップ425)、低圧リザーブタ
ンク62,68内の空気、若しくは低圧リザーブタンク
62,68内の圧力が大気圧より低いときにはチェック
バルブ78を介して大気を圧縮していずれかの主気体室
4FL,4FR,4RL,4RRに供給する。
一方、ステップ420において、高圧中断圧力Pa以上
であり、急速制御中断フラグがセットされていないとき
に(ステップ430)、圧力センサ70により検出され
た低圧リザーブタンク62内の圧力PFL、若しくは圧
力センサ72により検出された低圧リザーブタンク68
内の圧力PRLが、前記急速姿勢制御を行なうことがで
きない所定の低圧中断圧力Pb、例えば6気圧(絶対
圧)を上まわると(ステップ435)、前記ステップ6
05及び610の処理を実行する。
一方、急速制御中断フラグがセットされていると(ステ
ップ430)、即ち、コンプレッサ10等が駆動されて
いると、高圧リザーブタンク28内の圧力PFH及び高
圧リザーブタンク32内の圧力PRHが急速姿勢制御を
余裕をもって実行するために必要な、高圧中断圧力Pa
より大きな所定圧力Pc、例えば11気圧(絶対圧)以
上になるまで(ステップ440)、コンプレッサ10等
を駆動し(ステップ425)、所定圧力Pcを上まわる
と(ステップ440)、ステップ435の処理を実行す
る。
また、ステップ435において、低圧中断圧力Pb以下
であると判断し、急速制御中断フラグがセットさており
(ステップ445)、低圧リザーブタンク62内の圧力
PFL及び低圧リザーブタンク68内の圧力PRLが急
速制御を余裕をもって実行するために必要な低圧中断圧
力Pbより小さな所定圧力Pd、例えば5気圧(絶対
圧)を上まわるときは(ステップ450)、ステップ4
20,425の処理を実行する。所定圧力Pdを下まわ
ると(ステップ450)、ステップ420,425等の
処理の実行により、高圧リザーブタンク28,32内の
両圧力が所定圧力Pc以上であり、また、低圧リザーブ
タンク62,68内の両圧力が所定圧力Pd以下であ
り、急速姿勢制御を実行できるとして、急速制御中断フ
ラグをクリアし(ステップ455)、コンプレッサ用モ
ータ9によるコンプレッサ10の駆動、供給切換バルブ
22、レベリングバルブ42,44,46,48、吸入
切換バルブ76等の駆動を停止する(ステップ46
0)。また、ステップ445において、急速制御中断フ
ラグがセットされていないと判断すると、ステップ45
5,460の処理を実行する。ステップ425若しくは
460の処理を実行すると一旦「NEXT」へ抜ける。
尚、ステップ300,305,315,330の処理が
戻し制御手段として働く。
前述したように、本実施例の電子制御サスペンション装
置は、車両の姿勢変化に対向する方向に姿勢制御を行な
い(ステップ225ないし270)、平均前後方向加速
度の最大値である最大加速度pを検出し(ステップ
300)、前後方向加速度Gが減少して、平均前後方向
加速度が最大加速度pの所定割合γ以下となったと
きに(ステップ300,305,315)、車両の姿勢
変化時の姿勢制御と対抗する方向に姿勢を戻し制御する
(ステップ330)。
従って、本実施例の電子制御サスペンション装置による
と、加速度の状況によって変わる最大加速度pに応じ
て戻し制御することにより、急な加速度や制動を行な
い、車高補正量Cが大きいときでも、あるいはゆるやか
な加速や制動を行ない、車高補正量Cが小さいときで
も、車高補正量Cに応じた適正な時期に姿勢制御を元に
戻し、戻し制御を行なったことにより車高が大きく変化
することがなく、乗心地や操縦安定性を向上することが
できる。
次に、前述した第3図の空気回路ACと異なる他の実施
例の空気回路AC2について第18図によって説明す
る。この空気回路AC2において、前述した空気回路A
Cと同一のものについては、同一の番号を付して説明を
省略する。
本空気回路AC2は、前輪側の高圧リザーブタンク28
aと低圧リザーブタンク62aとが、また後輪側の高圧
リザーブタンク32aと低圧リザーブタンク68aとが
一体的に形成されている。前輪側の高圧リザーブタンク
28aに接続された高圧リザーブ用切換バルブ26の一
方と後輪側の高圧リザーブタンク32aに接続された高
圧リザーブ用切換バルブ30とは、連通・遮断可能な連
通切換バルブ501を介して接続されている。よって、
両高圧リザーブ用切換バルブ26,30を同時に駆動し
ても、連通切換バルブ501を駆動しないと、両高圧リ
ザーブタンク28a,32aが互いに連通することはな
い。
また、前輪側の低圧リザーブタンク62aは連通・遮断
可能な低圧リザーブ用切換バルブ502の一方が接続さ
れ、低圧リザーブ用切換バルブ502の他方は吸入切換
バルブ76及び前輪側の両ディスチャージバルブ58,
60に接続されると共に、連通・遮断可能な連通切換バ
ルブ504の一方に接続されている。この連通切換バル
ブ504の他方は、連通・遮断可能な低圧リザーブ用切
換バルブ506を介して低圧リザーブタンク68aに接
続されると共に、後輪側の両ディスチャージバルブ6
4,66に接続されている。また、低圧リザーブタンク
68aには所定圧に設定されたリリーフ弁508に接続
されている。よって、低圧リザーブタンク62a,68
aは低圧リザーブ用切換バルブ502,506により他
のバルブ等と遮断され、両低圧リザーブ用切換バルブ5
02,506を駆動しても、連通切換バルブ504を駆
動しないと、両低圧リザーブタンク62a,68aは互
いに連通することはない。
この空気回路AC2は、前輪側の低圧リザーブ用切換バ
ルブ502及びディスチャージバルブ58,60を駆動
することにより、主気体室4FL,4FRと低圧リザー
ブタンク62aとを連通する。また、後輪側の低圧リザ
ーブ用切換バルブ506及びディスチャージバルブ6
4,66を駆動することにより、主気体室4RL,4R
Rと低圧リザーブタンク68aとを連通することができ
る。
このように本空気回路AC2は、両高圧リザーブタンク
28a,32a及び両低圧リザーブタンク62a,68
a毎に高圧リザーブ用切換バルブ26,30、低圧リザ
ーブ用切換バルブ502,506、連通切換バルブ50
1,504を有し、リザーブタンク28a,32a,6
2a,68a毎に圧力を制御することができる。
以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
考案の効果 以上詳述したように本実施例の電子制御サスペンション
装置によると、急な加速や制動を行なったときでも、あ
るいはゆるやかな加速や制動を行なったときでも、適正
な時期に姿勢制御を元に戻し、乗心地や操縦安定性を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本考案の一実施例としての電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の空気回路図、
第4図は本実施例の電気系統の構成を示すブロック図、
第5図ないし第8図は本実施例の制御回路において行な
われる制御ルーチンの一例を示すフローチャート、第9
図は前後方向加速度、制御信号、車高と時間との関係を
示すグラフ、第10図は加速度差と推定前後方向加速度
との関係を示すグラフ、第11図は推定前後方向加速度
と車高補正量との関係を示すグラフ、第12図は基準車
高に対する姿勢の説明図、第13図は前後方向加速度と
基準車高からの変化量との関係を示すグラフ、第14図
は放出変化圧力と車高補正量との関係を示すグラフ、第
15図は吸入変化圧力と車高補正量との関係を示すグラ
フ、第16図は降圧時間と高圧リザーブタンク圧力/主
気体室内圧力との関係を示すグラフ、第17図は昇圧時
間と主気体室内圧力/低圧リザーブタンク圧力との関係
を示すグラフ、第18図は駆動デューティ比と補正量と
の関係を示すグラフ、第19図は他の実施例としての空
気回路図である。 2FL,2FR,2RL,2RR……気体ばね 28,28a,32,32a……高圧リザーブタンク 34,36,50,52,54,56,70,72……圧力センサ 62,62a,68,68a……低圧リザーブタンク 100……電子制御回路
フロントページの続き (72)考案者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−159122(JP,U) 実開 昭61−163709(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪に対応して設けられたサスペン
    ションの気体ばねを気体給排手段により連通・遮断して
    気体ばね内の気体を給排し、車両に作用する加速度によ
    る車両の姿勢変化に対抗する方向に姿勢制御を行なう電
    子制御サスペンション装置において、 車両の前後方向加速度を検出する加速度検出手段と、 該加速度検出手段により検出される前後方向加速度が、
    該前後方向加速度の最大値に応じた比較値以下となった
    ときに、前記気体給排手段を制御して、前記車両の姿勢
    変化時の姿勢制御と対抗する方向に姿勢を制御する戻し
    制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装
    置。
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