JPH0635710Y2 - 電子制御サスペンション装置 - Google Patents

電子制御サスペンション装置

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JPH0635710Y2
JPH0635710Y2 JP1988006243U JP624388U JPH0635710Y2 JP H0635710 Y2 JPH0635710 Y2 JP H0635710Y2 JP 1988006243 U JP1988006243 U JP 1988006243U JP 624388 U JP624388 U JP 624388U JP H0635710 Y2 JPH0635710 Y2 JP H0635710Y2
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pressure
air
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pressure reserve
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修一 武馬
信隆 大和
修 武田
敏男 油谷
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Toyota Motor Corp
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【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、高圧リザーブタンクと低圧リザーブタンクと
を備え、サスペンションの気体ばねにより車両の姿勢制
御を行なうサスペンション制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、気体ばねへの空気の給排にリザーブタンクを
用いたものとして、コンプレッサにより圧縮した空気を
高圧リザーブタンクに蓄え、高圧リザーブタンクに蓄え
た圧縮空気を気体ばねに供給し、そして、気体ばねで使
用した空気をコンプレッサの吸入空気として使用するた
め低圧リザーブタンクに蓄え、閉空気回路を構成して外
部からの塵や湿気の侵入及び圧縮空気を外部へ放出する
ことによるエネルギ損失を少なくした装置が知られてい
る。このような装置において、閉空気回路内に余裕空気
の無い事を検出して警報を発する装置も知られている
(特公昭50−28589号公報)。
あるいは、高圧リザーブタンクに蓄えた圧縮空気を所定
条件に基づいて気体ばねに急速供給し、気体ばねで使用
した空気は大気に放出する開空気回路を構成して乗心地
を改良した装置も提案されている(実開昭58−112607号
公報)。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、こうした従来の電子制御サスペンション
装置には、閉空気回路を構成したものでは、塵や湿気等
の侵入及びエネルギ損失を防止することができるが、閉
空気回路からの漏洩空気を完全に防止することはでき
ず、永続的な使用には問題があった。また、開空気回路
を構成したものでは、エネルギ損失が大きいという問題
があった。
そこで本考案は上記の課題を解決することを目的とし、
高圧リザーブタンク及び低圧リザーブタンクを備え、永
続的に使用でき、またエネルギ損失が少ないサスペンシ
ョン制御装置を提供することにある。
考案の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本考案は課題を解決するため
の手段として次の構成をとった。即ち、 車両の車輪M1に対応して設けられたサスペンションの気
体ばねM2と、低圧リザーブタンクM3若しくは圧縮空気が
蓄えられた高圧リザーブタンクM4と、を空気給排手段M5
により連通・遮断して空気を給排し、車両の姿勢制御を
行なう電子制御サスペンション装置において、 前記高圧リザーブタンクM4内の高圧空気状態を検出する
高圧空気状態検出手段M6と、 前記低圧リザーブタンクM3内の低圧空気状態を検出する
低圧空気状態検出手段M7と、 前記高圧空気状態検出手段M6により検出された高圧空気
状態と前記低圧空気状態検出手段M7により検出された低
圧空気状態との和が姿勢制御に必要な空気を適量蓄えた
第1所定状態になるまで空気給排手段M5を制御し、低圧
リザーブタンクM3と大気との間で空気を優先的に給排す
る第1制御手段M8と、 前記第1制御手段M8により前記第1所帯状態となると、
前記空気給排手段M5を制御して、前記高圧リザーブタン
クM4の高圧空気状態が姿勢制御の実行に十分な第2所定
状態となるまで、低圧リザーブタンクM3から高圧リザー
ブタンクM4に圧縮空気を供給する第2制御手段M9と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装置
の構成がそれである。
ここで、高圧空気状態検出手段M6が検出する高圧空気状
態は、例えば空気圧力であるものや、あるいは高圧リザ
ーブタンクM4の容積が変化するものでは、その容積であ
るもの、あるいはその容積と圧力との積であるものでも
よい。
[作用] 前記構成を有する電子制御サスペンション装置は、高圧
空気状態検出手段M6が高圧リザーブタンクM4内の高圧空
気状態を検出し、低圧空気状態検出手段M7が低圧リザー
ブタンクM3内の低圧空気状態を検出し、第1制御手段M8
が高圧リザーブタンクM4の高圧空気状態と低圧リザーブ
タンクM3の低圧空気状態との和が姿勢制御に必要な空気
を適量蓄えた第1所定状態になるまで空気給排手段M5を
制御し、低圧リザーブタンクM3と大気との間で空気を優
先的に給排する。また、第2制御手段M9が第1制御手段
M8により第1所定状態となると、空気給排手段M5を制御
して、高圧リザーブタンクM4の高圧空気状態が姿勢制御
の実行に十分な第2所定状態となるまで、低圧リザーブ
タンクM3から高圧リザーブタンクM4に圧縮空気を供給す
る。従って、低圧リザーブタンクM3内の低圧空気を回収
することにより、エネルギ効率を向上することができ
る。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本考案の一実施例である電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の電子制御サス
ペンション装置の空気回路図である。この電子制御サス
ペンション装置は、空気回路ACに各々接続された前輪左
側のサスペンション1FL、前輪右側のサスペンション1F
R、後輪左側のサスペンション1RL、後輪右側のサスペン
ション1RRを備え、このサスペンション1FL,1FR,1RL,1RR
には、各々気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRとショックアブソ
ーバ3FL,3FR,3RL,3RRとが設けられている。この気体ば
ね2FL,2FR,2RL,2RRは、第3図に示すように、各々主気
体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを備
え、主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの一部はダイヤフラム6F
L,6FR,6RL,6RRにより形成されているので、主気体室4F
L,4FR,4RL,4RRに空気を給排することにより車高を変更
することができる。また、気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRは
ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RRを駆動することにより主
気体室4FL,4FR,4RL,4RRと副気体室5FL,5FR,5RL,5RRとを
連通・遮断若しくは空気流量を切り替えて、ばね定数を
「低」「中」「高」の各段階に変更することができる。
また、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRはアブソー
バ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動して図示しないオリ
フィスを通過する流量を変化させて減衰力を「低」
「中」「高」の各段階に変更することができる。
一方、空気回路ACには、各気体ばね2FL,2FR,2RL,2RRに
供給する圧縮空気の供給源としてのモータ9で駆動され
るコンプレッサ10が設けられ、このコンプレッサ10の吐
出側は、逆流を防止するチェックバルブ12を介してエア
ドライヤ14及び排気切換バルブ16に各々接続されてい
る。エアドライヤ14にはシリカゲルが封入されており、
圧縮空気中の水分を除去する。このエアドライヤ14は固
定絞り18及び逆流を防止するチェックバルブ20を介して
連通・遮断可能な供給切換バルブ22及び接続切換バルブ
24の一方に各々接続されている。この供給切換バルブ22
の他方は、所定圧力に設定されたリリーフバルブ25に接
続されると共に、連通・遮断可能な高圧リザーブ用切換
バルブ26を介して前輪側の高圧リザーブタンク28に接続
され、また同じく連通・遮断可能な高圧リザープ用切換
バルブ30を介して後輪側の高圧リザーブタンク32に接続
されている。これらの高圧リザーブタンク28,32には、
高圧リザーブタンク28,32内の空気圧力を検出する圧力
センサ34,36と、所定圧力PMAXに設定されたリリーフバ
ルブ38,40とが各々配設されている。
更に、この供給切換バルブ22の他方は、連通・遮断可能
なレベリングバルブ42を介して主気体室4FLと、同じく
レベリングバルブ44を介して主気体室4FRと、レベリン
グバルブ46を介して主気体室4RLと、レベリングバルブ4
8を介して主気体室4RRと、各々接続されている。この各
主気体室4FL,4FR,4RL,4RRには空気圧力を検出する圧力
センサ50,52,54,56が各々接続されている。
また、前輪左側の主気体室4FLは連通・遮断可能なディ
スチャージバルブ58を介して、前輪右側の主気体室4FR
は同様なディスチャージバルブ60を介して、各々前輪側
の低圧リザーブタンク62に各々接続されている。更に、
後輪左側の主気体室4RLは連通・遮断可能なディスチャ
ージバルブ64を介して、後輪右側の主気体室4RRは同様
なディスチャージバルブ66を介して、各々後輪側の低圧
リザーブタンク68に各々接続されている。一方、前輪側
の低圧リザーブタンク62と後輪側の低圧リザーブタンク
68とは常時連通可能に接続されている。これらの低圧リ
ザーブタンク62,68には低圧リザーブタンク62,68の空気
圧力を検出する圧力センサ70,72か各々接続され、前輪
側の低圧リザーブタンク62には所定圧力に設定されたリ
リーフバルブ74が接続されている。前述した両高圧リザ
ーブタンク28,32及びこの両低圧リザーブタンク62,68の
容積は、同一である。
これらの、両低圧リザーブタンク62,68は、前記接続切
換バルブ24の他方に接続されると共に、連通・遮断可能
な吸入切換バルブ76を介してコンプレッサ10の吸入側に
接続されている。また、コンプレッサ10の吸入側には、
大気を吸入可能にチェックバルブ78が接続されている。
尚、前記排気切換バルブ16、供給切換バルブ22、接続切
換バルブ24、高圧リザーブ用切換バルブ26,30、レベリ
ングバルブ42,44,46,48、ディスチャージバルブ58,60,6
4,66、吸入切換バルブ76は、本実施例では、ノーマルク
ローズ形を用いている。
本空気回路ACでは、前輪側と後輪側とに各々高圧リザー
ブタンク28,32及び低圧リザーブタンク62,68を設けた
が、前輪側と後輪側とに共通の一個の高圧リザーブタン
ク及び一個の低圧リザーブタンクとしてもよい。
尚、前述した圧力センサ34,36が、各高圧リザーブタン
ク28,32内の高圧空気状態としての高圧空気圧力を検出
する高圧空気状態検出手段を、また、圧力センサ70,72
が、各低圧リザーブタンク62,68内の低圧空気状態とし
ての低圧空気圧力を検出する低圧空気状態検出手段を、
各々構成する。更に、空気回路ACが空気給排手段を構成
する。
更に、第2図に示すように、左前車輪と車体との間隔、
即ち左のフロント車高を検出する車高センサ80、同じく
右のフロント車高を検出する車高センサ82、左のリア車
高を検出する車高センサ84、右のリア車高を検出する車
高センサ86が各々設けられている。一方、操舵輪88の操
舵角及び操舵方向を検出する操舵角センサ90と、車体の
加速度を検出する加速度センサ92と、図示しない変速機
の出力軸の回転速度から車速を検出する車速センサ93
と、をも備えている。また、マニュアル操作により、車
高を指示する車高ハイスイッチ94と車高ロースイッチ96
とをも備えている。
次に、本実施例の電気系統を第4図に示すブロック図を
用いて説明する。前記各サスペンション1FL,1FR,1RL,1R
Rは、電子制御回路100によって駆動・制御されて車両の
姿勢制御を行なう。この電子制御回路100は第4図に示
すように、周知のCPU102,ROM104,RAM106を論理演算回路
の中心として構成され、外部と入出力を行なう入出力回
路、ここではモータ駆動回路108、バルブ駆動回路110、
センサ入力回路112、レベル入力回路114等とをコモンバ
ス116を介して相互に接続して構成されている。
CPU102は、圧力センサ34,36,50,52,54,56,70,72、車高
センサ80,82,84,86,操舵角センサ90、加速度センサ92、
車速センサ93からの信号をセンサ入力回路112を介し
て、車高ハイスイッチ94及び車高ロースイッチ96からの
信号をレベル入力回路114を介して、入力する。一方、
これらの信号、ROM104、RAM106内のデータに基づいてCP
U102は、モータ駆動回路108を介してコンプレッサ用モ
ータ9、ばね用モータ7FL,7FR,7RL,7RR及びアブソーバ
用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動する駆動信号を出力
し、バルブ駆動回路110を介して排気切換バルブ16、供
給切換バルブ22、接続切換バルブ24、高圧リザーブ用切
換バルブ26,30、レベリングバルブ42,44,46,48、ディス
チャージバルブ58,60,64,66、吸入切換バルブ76に駆動
信号を出力し、各サスペンション1FL,1FR,1RL,1RRを制
御している。
次に上述した電子制御回路100において行なわれる処理
について、第5図のフローチャートに拠って説明する。
本電子制御サスペンション装置は、キースイッチ(図示
せず)が投入されると第5図に示すサスペンション制御
ルーチンを他の制御ルーチンと共に実行する。まず、デ
ータ、フラグ等の初期化(ステップ200)、圧力センサ3
4,36,50,52,54,56,70,72、車高センサ80,82,84,86,操舵
角センサ90、加速度センサ92及び車速センサ93からの信
号をセンサ入力回路112を介して読み込む処理(ステッ
プ205)を行なう。次に、各センサからの信号に基づい
て、車両がどのような状態にあるか、例えば、各車輪の
車高がどのような状態にあるかや、操舵状態、加速状態
等の車両状態を平均処理によって算出する(ステップ21
0)。
続いて、後述する急速制御中断フラグがセットされてい
るか否かの判断を行ない(ステップ215)、急速制御中
断フラグがセットされていないと、マニュアル制御か否
かを、車高ハイスイッチ94若しくは車高ロースイッチ96
が操作され、レベル入力回路114を介して信号が入力さ
れたか否かにより判断する(ステップ220)。車高ハイ
スイッチ94若しくは車高ロースイッチ96が操作される
と、、操作されたスイッチ、例えば車高ハイスイッチ94
が操作されると、予め定めた高い車高値及び各車高セン
サ80,82,84,86で検出された現在の車高値や各圧力セン
サ34,36,50,52,54,56,70,72により検出された各主気体
室4FL,4FR,4RL,4RR、各高圧リザーブタンク28,32、各低
圧リザーブタンク62,68内の圧力等に基づいて、必要な
各バルブをバルブ駆動回路110を介して駆動・制御する
マニュアル急速制御を実行する(ステップ225)。よっ
て、高圧リザーブタンク28,30と主気体室4FL,4FR,4RL,4
RRとが、各々連通され、高圧リザーブタンク28,30に予
め蓄えられた圧縮空気が急速に主気体室4FL,4FR,4RL,4R
Rに流入し、車高が急速に予め定めた高い車高値まで高
められる。また、車高ロースイッチ96が操作されたとき
には、同様に、予め定めた低い車高値に応じて必要なバ
ルブを駆動する(ステップ225)。よって、低圧リザー
ブタンク62,68と主気体室4FL,4FR,4RL,4RRとが各々連通
され、主気体室4FL,4FR,4RL,4RR内の空気が急速に低圧
リザーブタンク62,68に流入し、車高が急速に予め定め
た低い車高値まで低められる。
一方、前記ステップ220においてマニュアル制御を行な
わないと判断し、後述するアンチロールフラグ、アンチ
ダイブフラグが各々セットされていないと(ステップ22
6,227)、ロール条件か否かを判断する(ステップ23
0)。ロール条件とは、例えば車速センサ93により検出
された車速が所定速度以上であり、操舵されるとロール
が生じる条件である。ロールが生じる状態であると判断
すると、操舵角センサ90により検出された操舵角が所定
角以上(ステップ235)、例えば操舵角が制御必要な所
定角度以上であると、アンチロールフラグをセットする
と共に(ステップ236)、アンチロール急速制御を実行
する(ステップ240)。
このアンチロール急速制御について、第6図に示すフロ
ーチャートに拠って説明する。まず、後述するロール制
御中フラグがセットされていないと(ステップ243)、
操舵角センサ90により検出された操舵方向によりロール
方向を検出する(ステップ245)。次に、第10図に示す
ように、ステップ235において操舵されたと判断された
直後の所定時間ta内(例えば40ms)に、一定時間tb(例
えば8ms)毎に操舵角センサ90により検出された操舵角
θの内の最大値θMAXと最小値θMINとを求める。この最
大値θMAXと最小値θMINとからその操舵角差θPPが算出
され、第11図に示すように、操舵後に生じる横加速度を
パラメータとして、予め求められた操舵角差θPPと車速
Vとの関係から、操舵角差θPPと現在の車速Vとに応じ
て推定横加速度αが算出される(ステップ250)。
推定横加速度αが算出されると、この推定横加速度αに
応じてバルブ開時間Tを算出し(ステップ255)、急速
制御フラグ及びロール制御中フラグをセットする(ステ
ップ260)。次に、バルブ開時間Tに応じてバルブを駆
動する(ステップ265)。例えば、操舵輪88が右方向に
操舵されると、高圧リザーブ用切換バルブ26,30及びレ
ベリング42,46がバルブ開時間Tに応じて駆動され、高
圧リザーブタンク28,32内の圧縮空気が左側の主気体室4
FL,4RLに急速に流入する。同時に、ディスチャージバル
ブ60,66がバルブ開時間Tに応じて駆動され、低圧リザ
ーブタンク62,68に右側の主気体室4FR,4RRから空気が急
速に流入する。また、操舵輪88が左方向に操舵される
と、前記とは逆のバルブ制御が行なわれる。
このとき、アブソーバ用モータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動
して、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力を
「高」に切り替える(ステップ270)。前述した処理の
実行により、操舵により生じる車両のロールを、主気体
室4FL,4FR,4RL,4RRへの急速な空気の給排により防止す
る。また、ショックアブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰
力切り替えにより主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの空気の給
排に共なう車両の揺れを防止する。
ステップ270の処理を実行し、本制御ルーチンを繰り返
し実行してステップ243の処理において、ロール制御中
フラグがセットされていると判断すると、ステップ255
の処理の実行により算出したバルブ開時間Tが経過する
まで(ステップ275)、本制御ルーチンを繰り返し実行
する。バルブ開時間Tが経過し(ステップ275)、コー
ナリング中に操舵輪88が戻されて、操舵角が所定値以下
となり、かつ加速度センサ92により検出される実横加速
度が所定値以下となると(ステップ280)、レベリング
バルブ42,44,46,48を駆動して左右の主気体室4FL,4FR,4
RL,4RRを導通する(ステップ284)。次に、ショックア
ブソーバ3FL,3FR,3RL,3RRの減衰力を「低」に切り替え
る(ステップ286)。
続いて、操舵輪88が戻されて、操舵角センサ90により検
出された操舵角が所定中立角度範囲内、即ち車両が直進
状態であるときに(ステップ290)、各車高センサ80,8
2,84,86により検出された各車輪の車高Hと通常直進走
行時の目標車高Hnとの差の絶対値が所定値ΔH、例えば
車高を制御できる最小値より大きいと(ステップ29
2)、バルブを駆動(ステップ294)して各車輪の車高H
を目標車高Hnとする。即ち、高圧リザーブタンク28,32
若しくは低圧リザーブタンク62,68と主気体室4FL,4FR,4
RL,4RRとを各々連通し、車高Hを目標車高Hnに急速に制
御する。
バルブが駆動されて車高Hと目標車高Hnとの差の絶対値
が所定値ΔHを下まわると(ステップ292)、即ち車高
がほぼ目標車高Hnとなると、アンチロール急速制御が終
了したと判断して、急速制御フラグ、ロール制御中フラ
グ、アンチロールフラグを各々クリアする(ステップ29
6)。
一方、操舵輪88が、まず戻されずにコーナリング中であ
ると(ステップ280,290)、若しくはステップ270,294,2
96の処理を実行すると、第5図のサスペンション制御ル
ーチンに戻る。第5図において、ロール条件ではないと
(ステップ230)、または操舵されていないと(ステッ
プ235)、ダイブ条件か否かを判断する(ステップ30
0)。ダイブ条件とは、例えば車速Vが所定速度Va(例
えば25Km/h)以上でブレーキが踏まれ、ダイブが生じる
条件である。ダイブが生じる状態であると判断すると、
アンチダイブフラグをセットすると共に(ステップ30
2)、アンチダイブ急速制御を実行する(ステップ30
5)。アンチダイプ急速制御では、判断直後の所定時間
内に、一定時間毎に加速度センサ92により検出される最
大平均加速度αMAXと最小平均加速度αMINとを求める。
次に、この最大平均加速度αMAXと最小平均加速度αMIN
との差である平均加速度差αPPを算出し、予め求めた平
均加速度差αPPとダイブ時に生じる実加速度との関係か
ら、その後に生じる推定加速度α0を算出する。この推
定加速度α0に応じて、バルブ開時間Tを算出し、この
バルブ開時間Tに応じて、前輪側の高圧リザーブ用切換
バルブ26、レベリングバルブ42,44、及び後輪側のディ
スチャージバルブ64,66を駆動制御する。これにより、
前輪側の主気体室4FL,4FRに、前輪側の高圧リザーブタ
ンク28から推定加速度α0に応じた量の圧縮空気が流入
する。また、後輪側の主気体室4RL,4RRから後輪側の低
圧リザーブタンク68に、推定加速度α0に応じた量の空
気が排出される。更に、ショックアブソーバ3FL,3FR,3R
L,3RRの減衰力を「高」に切り替える。よって、車両の
ダイブを、主気体室4FL,4FR,4RL,4RRへの急速な空気の
給排により防止する。
一方、加速度センサ92により検出した加速度が所定加速
度以下となると、高圧リザーブタンク28,32若しくは低
圧リザーブタンク62,68と主気体室4FL,4FR,4RL,4RRとを
各々連通し、車高Hを目標車高Hnに急速に制御する。
尚、アンチロール急速制御(ステップ240)と同様に、
マニュアル急速制御(ステップ225)及びアンチダイブ
急速制御(ステップ305)においても、急速姿勢制御中
は急速制御フラグがセットされている。また、本実施例
においては、急速姿勢制御として、マニュアル急速制
御、アンチロール急速制御、アンチダイブ急速制御を行
なうが、更に、アンチスクオウト急速制御を行なっても
よい。
一方、ロールが生じる状態でもなく(ステップ230,23
5)、ダイブが生じる状態でもないと(ステップ300)、
また、後述する急速制御中断フラグがセットされている
と(ステップ215)、目標車高制御(ステップ310)を行
なう。この目標車高制御では、各車高センサ80,82,84,8
6により検出された各車輪の車高Hと通常直進走行時の
目標車高Hnとの差の絶対値が所定値ΔH、例えば車高を
制御できる最小値より大きいと、コンプレッサ10や各バ
ルブを駆動して各車輪の車高Hを各車輪毎に順次目標車
高Hnとする。例えば、目標車高Hnより低い車輪は、コン
プレッサ10を駆動すると共に、供給切換バルブ22、車高
Hの低い車輪に応じたいずれかのレベリングバルブ42,4
4,46,48を駆動し、車高Hの低い車輪に応じたいずれか
の主気体室4FL,4FR,4RL,4RRに圧縮空気を供給する。こ
の時の供給圧縮空気量は、コンプレッサ10の容量や流路
抵抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやかに目標車高
Hnに達する。目標車高Hnとなると、コンプレッサ10や各
バルブ22,42,44,46,48の駆動を停止する。
また、目標車高Hnより高い車輪は、例えば、コンプレッ
サ10を駆動することなく、排気切換バルブ16、接続切換
バルブ24、車高Hの高い車輪に応じたいずれかのディス
チャージバルブ58,60,64,66を駆動し、車高Hの高い車
輪に応じたいずれかの主気体室4FL,4FR,4RL,4RRの空気
を大気に放出する。この時の放出量は、絞り18や流路抵
抗等に応じた量であり、車高Hはゆるやかに目標車高Hn
に達する。目標車高Hnになると各バルブ16,24,58,60,6
4,66の駆動を停止する。
前述した制御を実行すると、次に急速中断制御(ステッ
プ320)を実行する。この急速中断制御について、第7
図に示すフローチャートに拠って説明する。
まず、前記急速姿勢制御(ステップ225,240,305)が行
なわれて高圧リザーブタンク28,32内の圧縮空気が消費
され、圧力センサ34により検出された前輪側の高圧リザ
ーブタンク28内の圧力PFH、若しくは圧力センサ36によ
り検出された後輪側の高圧リザーブタンク32内の圧力PR
Hが、前記急速姿勢制御を行なうことができない所定の
高圧中断圧力Pa、例えば9.5気圧(絶対圧)を下まわる
と(ステップ325)、急速制御中断フラグをセットする
(ステップ330)。続いて、急速制御フラグをクリアす
る(ステップ335)。
一方、ステップ325において、高圧中断圧力Pa以上であ
り、急速制御中断フラグがセットされていないときに
(ステップ340)、圧力センサ70により検出された前輪
側の低圧リザーブタンク62内の圧力PFL、若しくは圧力
センサ72により検出された後輪側の低圧リザーブタンク
68内の圧力PRLが、前記急速姿勢制御を行なうことがで
きない所定の低圧中断圧力Pb、例えば6気圧(絶対圧)
を上まわると(ステップ345)、前記ステップ330及び33
5の処理を実行する。
一方、急速制御中断フラグがセットされていると(ステ
ップ340)、高圧リザーブタンク28内の圧力PFH及び高圧
リザーブタンク32内の圧力PRHが急速姿勢制御を余裕を
もって実行するために必要な、高圧中断圧力Paより大き
な所定圧力Pc、例えば11気圧(絶対圧)以上になるまで
(ステップ350)、ステップ330,335の処理を行なう。
また、ステップ345において、低圧中断圧力Pb以下であ
ると判断し、急速制御中断フラグがセットさており(ス
テップ355)、低圧リザーブタンク62内の圧力PFL及び低
圧リザーブタンク68内の圧力PRLが急速制御を余裕をも
って実行するために必要な、低圧中断圧力Pbより小さな
所定圧力Pd、例えば5気圧(絶対圧)を上まわるときは
(ステップ360)、ステップ330,335の処理を実行する。
所定圧力Pdを下まわると(ステップ360)、後述するタ
ンク圧制御の実行により、高圧リザーブタンク28,32内
の両圧力が所定圧力Pc以上であり、また、低圧リザーブ
タンク62,68内の両圧力が所定圧力Pd以下であり、急速
姿勢制御を実行できるとして、急速制御中断フラグをク
リアする(ステップ365)。また、ステップ355におい
て、急速制御中断フラグがセットされていないと判断す
ると、ステップ365の処理を実行する。
従って、前記ステップ215において、急速制御中断フラ
グがセットされていると判断すると、高圧リザーブタン
ク28,32及び低圧リザーブタンク62,68により急速姿勢制
御を実行できないとして、ステップ220ないし305の処理
を実行することなく、ステップ310に進む。
急速中断制御320を実行すると、次にタンク圧制御を実
行する(ステップ370)。このタンク圧制御について、
第8図及び第9図に示すフローチャートと第12図のグラ
フに拠って、各リザーブタンク28,32,62,68への空気の
給排による蓄圧について詳説する。第12図は横軸に前輪
側の低圧リザーブタンク62内の圧力PFLと後輪側の低圧
リザーブタンク68内の圧力PRLとの和である総低圧空気
状態としての総低圧リザーブタンク圧PLを、縦軸に前輪
側の高圧リザーブタンク28内の圧力PFHと後輪側の高圧
リザーブタンク32内の圧力PRHとの和である総高圧空気
状態としての総高圧リザーブタンク圧PHを示す。
まず、急速制御フラグがセットされていない(ステップ
385)、即ち急速姿勢制御中でないときに、各圧力セン
サ34,36,70,72により検出された各リザーブタンク28,3
2,62,68内の圧力の和P4(=PFH+PRH+PFL+PRL)が過
量空気量を示す所定の過量圧力Pe、例えば36気圧(絶対
圧)を上まわると(ステップ390)、B領域フラグをセ
ットする(ステップ395)。この過量圧力Pe以上のB領
域は、第12図に示す直線1より上の領域であり、過量
の空気が蓄えられている状態の領域である。B領域フラ
グをセットすると、排気切換バルブ16、接続切換バルブ
24を駆動して両低圧リザーブタンク62,68を大気と連通
し、低圧空気を優先して大気に放出する(ステップ40
0)。大気に放出して、圧力の和P4が過量圧力Pe以下に
なり(ステップ390)、B領域フラグがセットされてい
るときに(ステップ405)、更に、圧力の和P4が適量空
気状態である第1所定圧力Pf、例えば35気圧(絶対圧)
以下(ステップ410)になるまで大気に放出し(ステッ
プ395,400)、第1所定圧力Pf以下となると(ステップ4
10)、B領域フラグをクリアし(ステップ415)、排気
切換バルブ16,接続切換バルプ24の駆動を停止し、大気
への放出を停止する(ステップ420)。これにより、圧
力の和P4が、第12図に示すB領域から矢印a1のごとく、
総高圧リザーブタンク圧PHが一定の状態で、直線l2上の
第1所定圧力Pfとなる。
一方、圧力の和P4が過量圧力Pe以下で(ステップ39
0)、B領域フラグがセットされていないときに(ステ
ップ405)、かつ後述するC1領域フラグがセットされて
いないと(ステップ425)、圧力の和P4が、空気状態が
過少状態を示す所定の過少圧力Pg、例えば34気圧(絶対
圧)を上まわっているか否かを判断する(ステップ43
0)。過少圧力Pgを上まわり、A領域フラグがセットさ
れていないときには(ステップ435)、A領域フラグを
セットする(ステップ440)。このA領域は、第12図に
示す直線1と圧力の和P4が過少圧力Pgと等しい直線l3
とに囲まれた第1所定状態としての領域である。A領域
フラグをセットすると、コンプレッサ10、供給切換バル
ブ22、高圧リザーブ用切換バルブ26,30、吸入切換バル
ブ76を駆動し、低圧リザーブタンク62,68内の低圧空気
を圧縮して高圧リザーブタンク28,32に供給する(ステ
ップ445)。よって、圧力の和P4が過少圧力Pg以下とな
ることなく(ステップ430)、第12図に示す矢印a2のご
とく、総高圧リザーブタンク圧PHは増加し、総低圧リザ
ーブタンク圧PLは減少する。
高圧リザーブタンク28,32への圧縮空気の供給により
(ステップ435)、総高圧リザーブタンク圧PHが急速姿
勢制御を実行するために蓄えられる十分な圧力である第
2所定圧力Ph、例えば30気圧(絶対圧)以上となると
(ステップ450)、A領域フラグをクリアし(ステップ4
55)、コンプレッサ10、供給切換バルブ22、高圧リザー
ブ用切換バルブ26,30、吸入切換バルブ76の駆動を停止
し、高圧リザーブタンク28,32への圧縮空気の供給を停
止する(ステップ460)。よって、圧力の和P4は、過量
圧力Pe以下で、及び過少圧力Pgを超えた、即ちA領域内
にあり、かつ総高圧リザーブタンク圧PHが第2所定圧力
Ph以上である。即ち、リザーブタンク28,32,62,68内の
空気状態は、第12図に斜線で示す第2所定状態であるAO
領域内となる。
一方、圧力の和P4が過少圧力Pgを下まわり(ステップ43
0)、総高圧リザーブタンク圧PHが、第2所定圧力Phよ
り小さく、急速姿勢制御を行なうために最低必要な圧力
に近い所定圧力Pi、例えば24気圧(絶対圧)を上まわっ
ていると(ステップ465)、C1領域フラグがセットされ
ていないときには(ステップ470)、後述するC2b領域フ
ラグをクリアして(ステップ475)、C1領域フラグをセ
ットする(ステップ480)。この時、リザーブタンク28,
32,62,68の空気状態はC1領域内にあり、C1領域とは、第
12図に示す直線l3より下で所定圧力Piより上の領域であ
る。C1領域フラグをセットすると、コンプレッサ10、接
続切換バルブ24を駆動し、チェックバルブ78を介して大
気を圧縮して低圧リザーブタンク62,68に優先して供給
する(ステップ485)。
低圧リザーブタンク62,68への大気の供給により(ステ
ップ470)、圧力の和P4が前述した第1所定圧力Pf以上
になると(ステップ490)、C1領域フラグをクリアし、
(ステップ495)、コンプレッサ10、接続切換バルブ24
の駆動を停止し、低圧リザーブタンク62,68への供給を
停止する(ステップ500)。これにより、圧力の和P4が
第12図に示すC1領域から矢印a3のごとく、総高圧リザー
ブタンク圧PHが一定の状態で、直線l2上の第1所定圧力
Pf、即ちA領域内となる。A領域内となると、C1領域フ
ラグがクリアされているので(ステップ355)、ステッ
プ430ないし460の処理が実行され、リザーブタンク28,3
2,62,68内の空気状態は、矢印a2のごとく、A0領域内と
なる。
一方、総高圧リザーブタンク圧PHが所定圧力Pi以下であ
り(ステップ465)、後述するC2b領域フラグがセットさ
れていないときに(ステップ505)、総低圧リザーブタ
ンク圧PLが、急速姿勢制御を行なうことができる最大限
の圧力に近い所定圧力Pj、例えば11気圧(絶対圧)以上
であると(ステップ510)、C2b領域フラグをセットする
(ステップ515)。この時、リザーブタンク28,32,62,68
内の空気状態はC2b領域内にあり、C2b領域は、第12図に
示すように、直線l3の下で、かつ所定圧力Pj以上の領域
である。C2b領域フラグをセットすると、ステップ445の
処理と同様に、コンプレッサ10、供給切換バルブ22、高
圧リザーブ用切換バルブ26,30、吸入切換バルブ76を駆
動し、優先して低圧リザーブ62,68内の低圧空気を圧縮
して高圧リザーブタンク28,32に供給する(ステップ52
0)。
高圧リザーブタンク28,32への供給により、両低圧リザ
ーブタンク62,68内の圧力PFL,PRLの少なくとも一方が急
速姿勢制御を行なうために必要な十分な圧力である所定
圧力PK、例えば1.5気圧(絶対圧)となると(ステップ5
25)、C2b領域フラグをクリアし(ステップ530)、コン
プレッサ10、供給切換バルブ22、高圧リザーブ用切換バ
ルブ26,30、吸入切換バルブ76の駆動を停止して(ステ
ップ535)、高圧リザーブタンク28,32への供給を停止す
る。よって、第12図に示す矢印a4のごとく、総高圧リザ
ーブタンク圧PHが増加し、総低圧リザーブタンク圧PLが
減少する。その後に、例えば、C1領域内となると、ステ
ップ465ないし500の処理を実行し、矢印a3のごとくA領
域内となる。次にステップ430ないし460の処理を実行
し、矢印a2のごとく変化してリザーブタンク28,32,62,6
8内の空気状態は、A0領域内となる。
一方、総低圧リザーブタンク圧PLが所定圧力Pjを下まわ
ると、ステップ485の処理と同様に、コンプレッサ10、
接続切換バルブ24を駆動し、チェックバルブ78を介して
大気を圧縮して低圧リザーブタンク62,68に優先して供
給する(ステップ540)。低圧リザーブタンク62,68への
供給により、総低圧リザーブタンク圧PLが所定圧力Pj以
上となると(ステップ510)、ステップ515ないし535の
処理を実行する。よって、第12図に示すように、空気状
態が所定圧力Piと所定圧力Pjとに囲まれたC2a領域にあ
ると、矢印a5のごとく、総低圧リザーブタンク圧PLが増
加する。総低圧リザーブタンク圧PLが所定圧力Pj以上と
なると、矢印a4のごとく変化し、次に、前述したごと
く、矢印a3及び矢印a2のごとく変化して、リザーブタン
ク圧28,32,62,68の空気状態はA0領域内となる。
一方、ステップ385において、急速制御フラグがセット
されていると判断すると、急速姿勢制御中であるので、
ステップ390ないし540の処理を実行することなく、総高
圧リザーブタンク圧PHが所定圧力を下まわったときに、
必要な圧力となるまで、コンプレッサ10、供給切換バル
ブ22、高圧リザーブ用切換バルブ26、30、吸入切換バル
ブ76を駆動し、低圧リザーブタンク62,68から高圧リザ
ーブタンク28,32に供給する(ステップ545)。前述し
た、ステップ400,420,445,460,485,500,535,540,545の
処理を実行すると、一旦、第5図に示す「NEXT」へ抜け
る。
尚、ステップ390ないし425,465ないし540の処理が第1
制御手段として働き、ステップ430ないし460の処理が第
2制御手段として働く。また、本実施例では、各リザー
ブタンク28,32,62,68を同一容積として構成し、空気状
態として各圧力PFL,PFH,PRL,PRHを検出したが、各リザ
ーブタンク28,32,62,68の容積が異なるときは、空気状
態として、各容積と各圧力PFL,PFH,PRL,PRHとの各々の
積を用いても実施可能である。更に、リザーブタンク2
8,32,62,68が、例えば摺動するピストンを備え、蓄える
空気量に応じてピストンが移動し、その容積を変えるも
のではピストンの変位等を検出して、変化する容積を求
め、その容積と圧力との積を空気状態とするものでも実
施可能である。
前述した如く、本実施例の電子制御サスペンション装置
は、高圧リザーブタンク28,32及び低圧リザーブタンク6
2,68を用いて急速姿勢制御を行なうと共に、圧力センサ
34,36により検出された総高圧リザーブタンク圧PHと圧
力センサ70,72により検出された総低圧リザーブタンク
圧PLとの和P4がA領域内となるまで、空気回路ACを制御
し、低圧リザーブタンク62,68内の圧力を優先して制御
する(ステップ390ないし425,465ないし540)。次に、
圧力の和P4がA領域内となると、次にA0領域内となるま
で、低圧リザーブタンク62,68から高圧リザーブタンク2
8,32に空気回路ACを制御して(ステップ430ないし460)
圧縮空気を供給する。
従って、本実施例の電子制御サスペンション装置による
と、圧力の和P4がA領域内になるよう大気から供給若し
くは大気に放出等する制御を行ない、次に、低圧リザー
ブタンク62,68から高圧リザーブタンク28,32に供給する
ことにより、空気量が不足することなく永続的に使用す
ることができる。また、低圧リザーブタンク62,68内の
大気圧より高い低圧空気を大気に放出することなく、こ
の低圧空気を圧縮して高圧リザーブタンク28,32に供給
するので、エネルギ損失が少なく、更に高圧リザーブタ
ンク28,32の昇圧時間を短縮される。
一方、大気を圧縮して高圧リザーブタンク28,32に供給
するのではなく、大気を圧縮して一旦低圧リザーブタン
ク62,68に蓄え、次に低圧リザーブタンク62,68から高圧
リザーブタンク28,32に供給するので、コンプレッサ用
モータ9の負荷が減少し、モータ9の容量を小さくする
ことができる。
次に、前述した第3図の空気回路ACと異なる他の実施例
の空気回路AC2について第13図によって説明する。この
空気回路AC2において、前述した空気回路ACと同一のも
のについては、同一の番号を付して説明を省略する。
本空気回路AC2は、前輪側の高圧リザーブタンク28aと低
圧リザーブタンク62aとが、また後輪側の高圧リザーブ
タンク32aと低圧リザーブタンク68aとが一体的に形成さ
れている。前輪側の高圧リザーブタンク28aに接続され
た高圧リザーブ用切換バルブ26の一方と後輪側の高圧リ
ザーブタンク32aに接続された高圧リザーブ用切換バル
ブ30とは、連通・遮断可能な連通切換バルブ501を介し
て接続されている。よって、両高圧リザーブ用切換バル
ブ26,30を同時に駆動しても、連通切換バルブ501を駆動
しないと、両高圧リザーブタンク28a,32aが互いに連通
することはない。
また、前輪側の低圧リザーブタンク62aは連通・遮断可
能な低圧リザーブ用切換バルブ502の一方が接続され、
低圧リザーブ用切換バルブ502の他方は吸入切換バルブ7
6及び前輪側の両ディスチャージバルブ58,60に接続され
ると共に、連通・遮断可能な連通切換バルブ504の一方
に接続されている。この連通切換バルブ504の他方は、
連通・遮断可能な低圧リザーブ用切換バルブ506を介し
て低圧リザーブタンク68aに接続されると共に、後輪側
の両ディスチャージバルブ64,66に接続されている。ま
た、低圧リザーブタンク68aには所定圧に設定されたリ
リーフ弁508に接続されている。よって、低圧リザーブ
タンク62a,68aは低圧リザーブ用切換バルブ502,506によ
り他のバルブ等と遮断され、両低圧リザーブ用切換バル
ブ502,506を駆動しても、連通切換バルブ504を駆動しな
いと、両低圧リザーブタンク62a,68aは互いに連通する
ことはない。
この空気回路AC2は、前輪側の低圧リザーブ用切換バル
ブ502及びディスチャージバルブ58,60を駆動することに
より、主気体室4FL,4FRと低圧リザーブタンク62aとを連
通する。また、後輪側の低圧リザーブ用切換バルブ506
及びディスチャージバルブ64,66を駆動することによ
り、主気体室4RL,4RRと低圧リザーブタンク68aとを連通
することができる。
このように本空気回路AC2は、両高圧リザーブタンク28
a,32a及び両低圧リザーブタンク62a,68a毎に高圧リザー
ブ用切換バルブ26,30、低圧リザーブタンク用切換バル
ブ502,506、連通切換バルブ501,504を有し、リザーブタ
ンク28a,32a,62a,68a毎に圧力を制御することができ
る。
以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
考案の効果 以上詳述したように本考案の電子制御サスペンション装
置によると、空気量が不足することなく永続的に使用す
ることができると共に、エネルギ損失を少なくすること
ができるという効果を奏する。また、空気を圧縮するた
めに、容量の小さい機器を使用することができる。更
に、低圧リザーブタンクと大気との間で空気を給排し
て、高圧リザーブタンクと低圧リザーブタンクとの両方
のタンクに、姿勢制御に必要な適量の空気を蓄え、次
に、高圧空気状態が姿勢制御の実行に十分な第2所定状
態となるまで、低圧リザーブタンクから高圧リザーブタ
ンクに圧縮空気を供給するので、連通・遮断を頻繁に繰
り返すことなく、短時間で目標状態まで蓄圧することが
でき、しかも、頻繁に切換を行う必要がないので、装置
の故障も少なくなり、装置の寿命も長くなるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本考案の一実施例としての電子制御サスペンショ
ン装置の概略構成図、第3図は本実施例の空気回路図、
第4図は本実施例の電気系統の構成を示すブロック図、
第5図ないし第9図は本実施例の制御回路において行な
われる制御ルーチンの一例を示すフローチャート、第10
図は操舵角と時間との関係を示すグラフ、第11図は加速
度をパラメータとして操舵角差と車速との関係を示すグ
ラフ、第12図は総高圧リザーブタンク圧と総低圧リザー
ブタンク圧との関係を示すグラフ、第13図は他の実施例
としての空気回路図である。 2FL,2FR,2RL,2RR…気体ばね 28,28a,32,32a…高圧リザーブタンク 34,36,50,52,54,56,70,72…圧力センサ 62,62a,68,68a…低圧リザーブタンク 100…電子制御回路
フロントページの続き (72)考案者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭47−44527(JP,A) 特公 昭48−20571(JP,B1)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪に対応して設けられたサスペン
    ションの気体ばねと、低圧リザーブタンク若しくは圧縮
    気体が蓄えられた高圧リザーブタンクと、を空気給排手
    段により連通・遮断して空気を給排し、車両の姿勢制御
    を行なう電子制御サスペンション装置において、 前記高圧リザーブタンク内の高圧空気状態を検出する高
    圧空気状態検出手段と、 前記低圧リザーブタンク内の低圧空気状態を検出する低
    圧空気状態検出手段と、 前記高圧空気状態検出手段により検出された高圧空気状
    態と前記低圧空気状態検出手段により検出された低圧空
    気状態との和が姿勢制御に必要な大気を適量蓄えた第1
    所定状態になるまで空気給排手段を制御し、低圧リザー
    ブタンクと空気との間で空気を優先的に給排する第1制
    御手段と、 前記第1制御手段により前記第1所定状態となると、前
    記空気給排手段を制御して、前記高圧リザーブタンクの
    高圧空気状態が姿勢制御の実行に十分な第2所定状態と
    なるまで、低圧リザーブタンクから高圧リザーブタンク
    に圧縮空気を供給する第2制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御サスペンション装
    置。
JP1988006243U 1987-04-20 1988-01-20 電子制御サスペンション装置 Expired - Lifetime JPH0635710Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008505793A (ja) * 2004-07-10 2008-02-28 コンテイネンタル・アクチエンゲゼルシヤフト 負荷に依存した空気バネシステム内の空気量調整をするための方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008505793A (ja) * 2004-07-10 2008-02-28 コンテイネンタル・アクチエンゲゼルシヤフト 負荷に依存した空気バネシステム内の空気量調整をするための方法
JP4896878B2 (ja) * 2004-07-10 2012-03-14 コンテイネンタル・アクチエンゲゼルシヤフト 負荷に依存した空気バネシステム内の空気量調整をするための方法

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