JPH0649442U - 紙葉類の厚み検知装置 - Google Patents

紙葉類の厚み検知装置

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JPH0649442U
JPH0649442U JP8702892U JP8702892U JPH0649442U JP H0649442 U JPH0649442 U JP H0649442U JP 8702892 U JP8702892 U JP 8702892U JP 8702892 U JP8702892 U JP 8702892U JP H0649442 U JPH0649442 U JP H0649442U
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detection roller
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加 茂 草
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グローリー工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検知ローラの設定時に微妙な調整を不要と
し、使用による狂いが生じない紙葉類の厚み検知装置を
提供する。 【構成】 厚みの測定基準となる基準ローラ15と、こ
の基準ローラ15に対向して揺動可能な検知ローラ17
とを有し、両ローラ間に挿入される紙葉類の厚みを検知
する厚み検知装置において、前記検知ローラを硬質材料
からなる筒状部材によって構成し、この筒状部材と軸と
の間に介装され検知ローラ17を前記基準ローラ15に
押し付けながら軸に接続する弾性を有する接続部材18
と、前記検知ローラ17に近傍して設けられ、該ローラ
17の移動量を検出する検出手段Sとを具備することを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、紙葉類の厚みを検知する検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙葉類の厚みを検知する従来の検知装置は、図3に示すように基準ローラ1と 検知ローラ2が対向して設けられ、この検知ローラ2は軸3を支点に上下に揺動 可能なてこ部材4の一端に可動軸5により取り付けられており、てこ部材4の他 端には遮光板6が取り付けられ、この遮光板6に対向してフォトインタラプタ等 の光学センサ7が配置されている。またてこ部材4は、支点の軸3を挟んで可動 軸5より離隔した位置をバネ8によって上方へ付勢され、この付勢により検知ロ ーラ2が下方へ押し下げられようとするが、てこ部材4が係止部材9によって係 止されて検知ローラ2と基準ローラ1との間の間隙dが紙葉類Pの厚みtより広 く、2枚分の厚み2tより狭く設定されている。
【0003】 したがって挿入された紙葉類Pが1枚のみであれば、可動軸5が上下動するこ ともなく、光学センサ7の検知結果にも変化はない。2枚重なりの紙葉類Pが挿 入されると、検知ローラ2が押し上げられ、てこ部材4を介して遮光板6が移動 して光学センサ7の検知結果が変化する。これにより紙葉類の厚みを検知するこ とによっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来装置においては、検知ローラ2と基準ローラ1の間隙d を、紙葉類Pの厚みよりは広く、2枚分の厚みよりは狭く設定しなければならず 、そのための作業が極めて困難なものとなる。また上記間隙dを正確に設定し得 たとしても、使用している間に次第に狂ってくることもある。
【0005】 また2枚重なりの紙葉類と、テープが貼られた紙葉類とを判別することができ ず、テープ貼りの紙幣であった場合など、そのテープがどの位置に貼られている かを判別することはできない。
【0006】 本考案はこれに鑑み、検知ローラの設定時に微妙な調整を不要とし、狂いの生 じることがなく、テープ貼りの位置の検知をも可能とし得る紙葉類の厚み検知装 置を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来の技術が有する問題点を解決する手段として、本考案は、厚みの測定 基準となる基準ローラと、この基準ローラに対向して揺動可能な検知ローラとを 有し、両ローラ間に挿入される紙葉類の厚みを検知する厚み検知装置において、 検知ローラを硬質材料からなる筒状部材によって構成し、この筒状部材と軸との 間に介装され検知ローラを前記基準ローラに押し付けながら軸に接続する弾性を 有する接続部材と、前記検知ローラに近接して設けられ、該ローラの移動量を検 出する検出手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】
待機時においては、検知ローラは接続部材によって弾性的に基準ローラに当接 されている。検知ローラと基準ローラとの間に正常な1枚送りの紙葉類が挿入さ れれば、検知ローラが紙葉類の厚み分だけ押され、この移動量を検出手段が検知 する。
【0009】 2枚重なりの紙葉類が挿入されれば、検知ローラが紙葉類2枚の厚み分だけ押 され、この移動量を検出手段が検出する。
【0010】 テープ貼りの紙葉類が挿入されれば、テープが貼られている位置に対応する検 知ローラが、テープが通過する間(テープの長さに相当)だけ紙葉類とテープの 厚みを合わせた分だけ押され、この移動量を検出手段が検出する。
【0011】
【実施例】
以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。 図1は本考案による検知装置の一部を断面とした斜視図であり、2本の軸(第 1軸10、第2軸11)が平行に設けられ、それぞれの末端にはプーリー12, 13が取り付けられ、駆動源につながる駆動ベルト14が巻回されている。第1 軸10には、通常の構成を有するローラからなる基準ローラ15が取り付けられ 、第2軸11には基準ローラ15の上方に位置して軸方向に並ぶ2個の筒状部材 16,16で構成される検知ローラ17が配置される。
【0012】 前記検知ローラ17を構成する筒状部材16,16と第2軸11との間には支 持ゴムによって構成される接続部材18が嵌装され、この接続部材18を介して 軸11に筒状部材16,16が取り付けられている。これにより検知ローラ17 は基準ローラ15に押し付けられ、互いの外周が当接した状態におかれている。
【0013】 検知ローラ17の上面で両端近くには検知ローラ17の移動量を検出する複数 のセンサS1 ,S2 ,S3 ,S4 が配設されている。このセンサは図示しないバ ネによって下方に付勢された検出子19を有し、この検出子19が検知ローラ1 7上の周面に押し付けられており、その移動量に応じた信号を発するようになっ ている。
【0014】 待機時において、検知ローラ17が基準ローラ15に当接した位置にあり、全 センサS1 〜S4 がその状態を基準状態として記憶する。
【0015】 両ローラ15,17の間に正常な1枚の紙幣Pが進入してくれば、検知ローラ 17が紙幣Pの厚み分だけ上昇し、この上昇量をセンサS1 〜S4 が読み取り、 これに応じた信号を出力する。
【0016】 2枚重なり紙幣が進入してくれば、検知ローラ17が紙幣Pの厚みの2倍だけ 上昇し、この上昇量をセンサS1 〜S4 が読み取り、これに応じた信号を出力す る。
【0017】 テープが貼られた紙幣が進入した場合には、テープが貼られていない部分がロ ーラ15,17間にある間は検知ローラ17は紙幣1枚の厚み分だけ上昇する。 テープが貼られた部分がローラ15,17間に達すると、その位置に対応する検 知ローラ17の筒状部材16,16の一方または双方がテープの厚み分だけ余分 に上昇する。
【0018】 上記の各条件、すなわち(A)1枚の紙幣、(B)2枚重ねの紙幣、(C)テ ープ貼り紙幣における各センサS1 〜S4 の出力結果を図2(A)〜(C)に示 している。縦軸に出力、横軸に搬送量をとり、待機状態における出力をV0 (0 でもよい)とする。
【0019】 (A)1枚の紙幣Pの場合、全センサS1 〜S4 が初めはV0 を示すが、ある 時点から高い値(V1 )を示したのち再びV0 に戻る。変化した量(V1 −V0 )は紙幣1枚の厚みによって押し上げられた検知ローラ17の移動に伴うセンサ S1 〜S4 の出力変化である。出力が上昇したタイミングが紙幣Pの先端を下降 したタイミングが紙幣Pの後端を表し、その間が紙幣Pの長さに対応する。
【0020】 (B)2枚重ねの紙幣Pの場合、全センサS1 〜S4 が(A)と類似の波形を 示すが、上昇量がほぼ2倍になる。これは2枚重なった紙幣Pが進入したので、 検知ローラ17が(A)の2倍押し上げられたことに起因する。
【0021】 (C)テープ貼り紙幣の場合には、テープが貼られている位置や形、大きさに よって異なる。図2(C)に挙げた例について説明すると、第1のセンサS1 は 2段階に上昇し、その後2段階で下降する。第2のセンサS2 も第1のセンサS1 と同じタイミングで2段階に上昇し、その後2段階で下降するが、2段目の上 昇量がやや少ない。第3および第4のセンサS3 ,S4 は(A)と同じ波形を示 している。上昇および下降のタイミングは、第1および第2のセンサS1 ,S2 の出力結果における1回目の上昇および2回目の下降とそれぞれ同じタイミング である。
【0022】 第1および第2のセンサS1 ,S2 が2段階で上昇しているのは、検知ローラ 17がまず紙幣Pに乗り上げたあと、テープに乗り上げたことを示している。よ って、1回目の上昇のタイミングは紙幣Pの先端の進入を、1回目の上昇のタイ ミングはテープの先端の進入を示す。2回目の上昇の量は、検知ローラ17がテ プの厚みによって押し上げられた量に対応する。第1および第2のセンサS1 , S2 で上昇量が異なるのは、テープが第1のセンサS1 に近い位置にあったため に、検知ローラ17がやや斜めに押し上げられたことを示す。よって、テープの 正確な厚みは、第1のセンサS1 の出力結果における2回目の上昇の量に対応す る。第1および第2のセンサS1 ,S2 が1回目の下降を示すのは、テープの後 端がローラ15,17間を通過したタイミングであり、その後紙幣Pの後端が通 過すると2回目の下降を示す。
【0023】 第3および第4のセンサS3 ,S4 が2回目を示していないのは、図において 右側の筒状部材16にテープがかからなかったためである。
【0024】 1回目の上昇と2回目の上昇の間隔が紙幣Pの先端からテープの先端までの距 離に対応し、1回目の下降と2回目の下降の間隔がテープの後端から紙幣Pの先 端までの距離に対応する。また、第1のセンサS1 および第2のセンサS2 が小 さな2回目の上昇を検出し(それも第1のセンサS1 の方が大きな上昇を検出) 、第3および第4のセンサS3 ,S4 が2回目の上昇を検出しなかったことから 、テープが左側の筒状部材16の第1のセンサS1 に近い位置を通過した部分に 貼られていたことがわかる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、検知ローラの設定時に微妙な調整を必要 とせず、長期間使用した場合であっても狂い生じることがないとともに、2枚重 なりの紙葉類と、テープが貼られた紙葉類との判別が可能であり、さらにはテー プ貼りの紙幣であった場合、テープがどの位置に貼られているのかの判定をも可 能とする紙葉類の厚み検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の要部を示す一部を断面とし
た斜視図。
【図2】(A)〜(C)は作用を示すもので、(A)は
1枚の紙幣、(B)は2枚重なりの紙幣、(C)はテー
プ貼り紙幣を通過させた場合の各検出結果を示す。
【図3】従来の技術を示す側面図。
【符号の説明】
10 第1軸 11 第2軸 14 駆動ベルト 15 基準ローラ 16 筒状部材 17 検知ローラ 18 接続部材 19 検出子 S センサ(検出手段)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚みの測定基準となる基準ローラと、この
    基準ローラに対向して揺動可能な検知ローラとを有し、
    両ローラ間に挿入される紙葉類の厚みを検知する厚み検
    知装置において、前記検知ローラを硬質材料からなる筒
    状部材によって構成し、この筒状部材と軸との間に介装
    され検知ローラを前記基準ローラに押し付けながら軸に
    接続する弾性を有する接続部材と、前記検知ローラに近
    傍して設けられ、該ローラの移動量を検出する検出手段
    とを具備することを特徴とする紙葉類の厚み検知装置。
  2. 【請求項2】前記検知ローラを軸線に対し直角方向に複
    数に分割された筒状部材によって構成し、各筒状部材と
    軸との間に検知ローラを前記基準ローラに押し付けなが
    ら軸に接続する弾性を有する接続部材をそれぞれ介装
    し、各検知ローラに該ローラの移動量の検出手段を設け
    た請求項1記載の紙葉類の厚み検知装置。
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