JPH0649233Y2 - シートバックのポケット構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はシートバックのポケット構造に関し、更に詳細
に説明すると、シートバックの背面側にポケット部が形
成されたシートバックのポケット構造に関する。

〔従来の技術〕

従来よりシートバックの背面側に布等からなるポケット
部が形成されたシートバックのポケット構造が知られて
いる。

このようなポケット構造を有するシートバック１は第５
図に示す如く、シートバックフレーム３とパッド材（図
示せず）及びこれらを被覆する表皮材２とを備えてお
り、このシートバック１の背面側を被覆する表皮材２の
外側に布等からなるポケット部５が形成されている。ま
た、前記ポケット部５の内側に収納した物が車両の振動
等により倒れたり落下したりするのを防止するためポケ
ット部５の上端部にゴム紐６が取付けられ伸縮自在にな
されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

然し乍ら、上述の構成においては、ポケット部５の長期
間の使用、即ちポケット部５の内側へ物を収納したり、
収納した物を取出すためにポケット部５の上端部の開閉
を繰り返すことによりポケット部５の上端部に取付けた
ゴム紐６が弛んでしまい外観が悪化すると共に、この弛
んだポケット部５の内側への物の収納及び収納した物の
取出しが煩雑となる欠点を有していた。

本考案の目的は、ポケット部の長期間の使用によりポケ
ット部の上端部が弛んでしまうことを有効に防止して外
観を損なう虞れがなく、またポケット部の内部への物の
収納及びその取出しに支障を来す虞れがなく、商品価値
の高いシートバックのポケット構造を提供するものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる課題に鑑みてなされたもので、シート
バックの背面側にポケット部が形成されたシートバック
のポケット構造において、前記ポケット部の上端に対応
するシートバックの背面側の表皮材に横方向に延びるス
リットが形成され、該スリットの上部側に袋状に形成さ
れたポケット部の内側の上端が取付けられ、前記スリッ
トの下部側にポケット部の外側の上端が取付けられ、前
記シートバックのサイドフレーム間に開口部の大きさを
決定する扁平なコ字状の枠状フレームが固着され、前記
袋状のポケット部が前記枠状フレームの外側上部より枠
状フレームの内側に挿入され、前記袋状に形成されたポ
ケット部の全体が枠状フレームの外側に引出し可能にな
されていることを特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、シートバックの背面側にポケット部が
形成され、このポケット部の上端に対応するシートバッ
クの背面側の表皮材に横方向に延びるスリットが形成さ
れ、該スリットの上部側に袋状に形成されたポケット部
の内側の上端が取付けられ、前記スリットの下部側にポ
ケット部の外側の上端が取付けられ、前記シートバック
のサイドフレーム間に開口部の大きさを決定する扁平な
コ字状の枠状フレームが固着されているので、ポケット
部の長期間の使用によりポケット部の上端部が弛んでし
まうことを有効に防止して、外観を損なう虞れがなく、
またポケット部の内部への物の収納及びその取出しに支
障を来す虞れがなく、更に前記袋状のポケット部が前記
枠状フレームの外側上部より枠状フレームの内側に挿入
されているので、袋状のポケット部の全体を引出すこと
ができ、ポケット部の内部の掃除及び小物の取出しが容
易となり、且つ表皮材を予めシートバックの形状に縫製
しておくことができ、シートバックの組付作業を簡易迅
速に行うことができる。

〔実施例〕 以下本考案に係るシートバックのポケット構造を図面を
参照して詳述する。

第１図乃至第３図には、本考案の一実施例の構成が夫々
示されており、シートバック11は、シートバックフレー
ム13と、このシートバックフレーム13に取付けられたパ
ッド材14及びパッド材14を被覆する表皮材12とを備えて
いる。

前記シートバックフレーム13は本実施例では略四角枠状
に形成されており、左右のサイドフレーム13a,13a間に
後述する枠状フレーム21が取付けられている。

前記シートバック11の背面側にはポケット部16が形成さ
れている。このポケット部16は、第４図に示す如く、シ
ートバック11に取付ける前に予め布材等が縫製等されて
袋状に形成されており、該ポケット部16の内側上端16a,
外側上端16bに対応するシートバック11の背面側の表皮
材12にスリット18が形成され、このスリット18よりポケ
ット部16が表皮材12の裏面側に挿入されて取付けられて
いる。前記スリット18は袋状のポケット部16の開口部17
の幅と略等しい長さで横方向に延びて形成されている。

次にポケット部16と表皮材12との取付状態を説明すると
第３図に示す如く、前記表皮材12に形成されたスリット
18の上端側12aに袋状のポケット部16の内側の上端16aが
縫着され、また前記スリット18の下部側12bにポケット
部16の外側の上端16bに縫着されて袋状のポケット部16
が表皮材12の裏面側に取付けられている。斯る構成に依
り、ポケット部16の内部にゴミ等が溜まっても、開口部
17から表皮材12の裏面側に挿入されたポケット部16全体
を引出すことができるので、ポケット部16の内部の掃除
が容易に行えるという利点がある。尚ポケット部16と表
皮材12とを接着剤により接着したり、ファスナーにより
着脱自在に取付けることもできる。

前記シートバック11のサイドフレーム13a,13a間には平
面から見て扁平なコ字状の枠状フレーム21が形成されて
いる。この枠状フレーム21は第２図に示す如く、左右の
サイドフレーム13a,13aに枠状フレーム21の両端部が夫
々固着されており、この枠状フレーム21により開口部17
の大きさが決定される。本実施例では枠状フレーム21の
端部をサイドフレーム13aの外側に夫々固着したが、ポ
ケット部16の大きさ等との関係によりサイドフレーム13
aへの取付け位置や端部の形状等を適宜変更することが
できる。

そして第２図に示す如く、前記コ字状の枠状フレーム21
の外側上部より枠状フレーム21の内側下部に前記袋状の
ポケット部16が挿入され、前記スリット18の下部側12b
とポケット部16の外側の上端16bとの縫着部が前記枠状
フレーム21の内側に挿入される。この枠状フレーム21に
よりポケット部16の開口部17の大きさが決定され、開口
部17の強度を向上させて弛みや皺等を有効に防止できる
ものである。

〔考案の効果〕 以上が本考案に係るシートバックのポケット構造の一実
施例の構成であるが、斯る構成に依れば、シートバック
の背面側にポケット部が形成され、このポケット部の上
端に対応するシートバックの背面側の表皮材に横方向に
延びるスリットが形成され、該スリットの上端側に袋状
に形成されたポケット部の内側の上端が取付けられ、前
記スリットの下部側にポケット部の外側の上端が取付け
られ、前記シートバックのサイドフレーム間に開口部の
大きさを決定する扁平なコ字状の枠状フレームが形成さ
れているので、ポケット部の長期間の使用によりポケッ
ト部の上端部が弛んでしまうことを有効に防止して外観
を損なう虞れがなく、またポケット部の内部への物の収
納及びその取出しに支障を来す虞れがなく、更に前記袋
状のポケット部が前記枠状フレームの内側に挿入されて
いるので袋状のポケット部の全体を引出すことができ、
ポケット部の内部の掃除及び小物の取出しが容易とな
り、且つ表皮材を予めシートバックの形状に縫製してお
くことができ、著しく商品価値が高くまた組付作業能率
を向上させることができるシートバックのポケット構造
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案に係るシートバックのポケッ
ト構造の一実施例の概略を夫々示すもので、第１図はシ
ートバックの背面斜視図、第２図は第１図のII-II線断
面図、第３図は同、III-III線断面図、第４図は表皮材
とポケット部との取付状態を示す概略背面斜視図、第５
図は従来のシートバックのポケット構造を示す背面斜視
図である。 図中、11……シートバック、12……表皮材、13……シー
トバックフレーム、13a……サイドフレーム、14……パ
ッド材、16……ポケット部、17……開口部、18……スリ
ット、21……枠状フレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シートバックの背面側にポケット部が形成
   されたシートバックのポケット構造において、前記ポケ
   ット部の上端に対応するシートバックの背面側の表皮材
   に横方向に延びるスリットが形成され、該スリットの上
   部側に袋状に形成されたポケット部の内側の上端が取付
   けられ、前記スリットの下部側にポケット部の外側の上
   端が取付けられ、前記シートバックのサイドフレーム間
   に開口部の大きさを決定する扁平なコ字状の枠状フレー
   ムが固着され、前記袋状のポケット部が前記枠状フレー
   ムの外側上部より枠状フレームの内側に挿入され、前記
   袋状に形成されたポケット部の全体が枠状フレームの外
   側に引出し可能になされていることを特徴とするシート
   バックのポケット構造。