JP4237379B2 - 長尺状物品収容バック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣竿やゴルフクラブ等の長尺状物品を収容する長尺状物品収容バックに関し、例えば、釣竿を収容するロッドケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のロッドケースは、釣竿の形状に合わせてバック本体も上下に細長く形成されており、そのバック本体の側壁には、肩に掛けて持ち運ぶための肩ベルトと手で把持して持ち運ぶための持ち手とが取り付けられている。また、肩ベルトは、その上下両端部がバック本体の長手方向に所定間隔離間して設けられた一対の取付部に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、肩ベルトを使用せずに持ち手を把持してロッドケースを持ち運ぶと、肩ベルトの上下両端部間の部位である中途部が垂れ下がり、携帯中に、揺れたり、時には障害物にひっかかったりする場合があった。
このように、従来のロッドケースにおいては、持ち手を把持して携帯する場合に、肩ベルトが携帯の邪魔になることがあった。
【0004】
そこで本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、携帯中の肩ベルトの垂れ下がりを抑制することにより、バックの携帯性を向上させることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る長尺状物品収容バックは、釣竿等の長尺状物品を収容すべく形成されたバック本体に肩ベルトと持ち手とが取り付けられ、肩ベルトは、バック本体の長手方向に沿って所定間隔離間して設けられた一対の取付部に、上下両端部が各々取り付けられて肩掛け可能に構成されている長尺状物品収容バックにおいて、バック本体の両取付部間には、肩ベルトの中途部の所定箇所をバック本体に止着するベルト保持手段が設けられていることを特徴とする。尚、中途部とは、上下両端部間の部位である。
【0006】
該バックにあっては、肩ベルトの中途部の所定箇所をベルト保持手段によりバック本体に止着させて、持ち手を持ってバックを携帯することができる。
【0007】
特に、肩ベルトの裏面には被係着部が設けられ、バック本体には、被係着部が係着可能な係着部がベルト保持手段として設けられていることが好ましい。
【0008】
更に、肩ベルトには肩当てパッド部が設けられ、該肩当てパッド部より下方側の位置に被係着部が設けられていることがより好ましい。
【0009】
また、本発明に係る長尺状物品収容バックは、釣竿等の長尺状物品を収容すべく形成されたバック本体に肩ベルトと持ち手とが取り付けられ、肩ベルトは、バック本体の長手方向に沿って所定間隔離間して設けられた一対の取付部に、上下両端部が各々取り付けられて肩掛け可能に構成されている長尺状物品収容バックにおいて、肩ベルトと持ち手とは互いに対向するように設けられ、バック本体の開口部は持ち手側に設けられ、バック本体の両取付部間には、肩ベルトの中途部の所定箇所をバック本体に止着するベルト保持手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の長尺状物品収容バックの一実施形態について、図1及び図2を参酌しつつ肩ベルト付きのロッドケースについて説明する。
【0011】
1はバック本体で、釣竿Lを収容すべく、上下方向に沿って細長く形成されており、長手方向に沿った四つの側壁2を有して断面視略角筒状に形成されている。
【0012】
尚、バック本体1は、その内部に釣竿Lを収容する収容空間を備えているが、収容空間が一つの一槽式や、収容空間が複数の多槽式とすることができる。多槽式の場合には、各々の収容空間に釣竿Lを分離収容できる。本実施形態では、互いに独立した収容空間が三つある三槽式のものである。
【0013】
また、バック本体1には、肩ベルト3と持ち手4とが互いに対向するように設けられている。
【0014】
具体的には、バック本体1の一つの側壁2aには、上下方向(長手方向)に所定間隔離間して、肩ベルト3を取り付けるための一対の取付部5が設けられている。そして、該一対の取付部5に、肩ベルト3の上下両端部が各々取り付けられている。
【0015】
そして、該肩ベルト3が取り付けられた側壁2aと隣接する一対の側壁2b,2bに、一対の持ち手4が、肩ベルト3とは反対方向に向けて各々取り付けられている。そして、肩ベルト3が取り付けられた側壁2aと対向した反対側の側壁2cの上方位置において、一対の持ち手4が重ね合わせられ、この重ね合わせ状態を保持する重ね合わせ手段としての重ね合わせ用布体6で両者の略中央部が包囲されてその重ね合わせ状態が保持されている。尚、側壁2bと側壁2cとの境界部に持ち手4を設けたり、肩ベルト3が取り付けられた側壁2aと反対側の側壁2cに持ち手4を設けることもできる。
【0016】
更に、肩ベルト3が取り付けられた側壁2aと反対側の側壁2cには、バック本体1の開口部7が設けられている。具体的には、バック本体1は長手方向に沿った複数の収容空間を備えているので、各収容空間毎に独立した開口部7を有し、全ての開口部7がこの側壁2cに長手方向に沿って並設されている。そして、各開口部7は、スライドファスナー8によって開閉自在に構成されている。このように、この開口部7のある側壁2cに直接持ち手4を設けずに、その側壁2cに隣接する一対の側壁2bから持ち手4を側方に向けて各々延設し、側壁2cの上方位置において一対の持ち手4を重ね合わせる構成としているので、開口部7を容易に構成でき、特に開口部7を複数設ける場合にスペースの関係から効果が大きい。
【0017】
一方、上述した肩ベルト3についてより詳細に説明すると、該肩ベルト3は、その上下両端部に取付具9を有し、該取付具9を介してバック本体1の取付部5に着脱自在に取り付けることができる構成となっている。
【0018】
また、該肩ベルト3は、上端部側に肩当てパッド部10を、下端部側にベルト長さ調節部11を、それぞれ備えている。肩当てパッド部10は、肩に掛けた際に肩に当接する部位であり、ベルト長さ調節部11は、ベルトの一部分を下端部で折り返して二重にした部分であり、この環状となった二重の部分の長さを調節することで肩ベルト3の長さ(上下両端部間の長さ)を調節することができる構成である。
【0019】
更に、この肩ベルト3の中途部の所定箇所がバック本体1から離れないように、該所定箇所をバック本体1に止着できるように構成されている。具体的には、肩ベルト3の裏面には被係着部が設けられ、バック本体1の側壁2aの両取付部5間には、肩ベルト3の被係着部が係着可能な係着部が、肩ベルト3の中途部をバック本体1に止着するためのベルト保持手段として設けられている。
【0020】
より具体的には、被係着部と係着部として、互いに凹凸係合する一組のスナップボタン12a,12bが設けられている。そして、肩ベルト3側の被係着部としてのスナップボタン12bは、肩当てパッド部10より下方側の位置に、具体的には、肩当てパッド部10とベルト長さ調節部11との間の位置における裏面側に取り付けられている。また、バック本体1側の係着部としてのスナップボタン12aは、両取付部5間を所定の比率で内分する位置に設けられ、両取付部5を結ぶ線上に略位置している。
【0021】
本実施形態におけるロッドケースは、以上のように構成されたことにより以下のような利点を有する。
【0022】
即ち、まず、肩ベルト3を持ち手4と反対側に設けたことにより、持ち手4側の側壁2cにバック本体1の開口部7を設けることができる。従って、持ち手4を把持して携帯するときに開口部7が上方に位置することとなり、開口部7を完全に閉じなくても、釣竿L等が落ちることがない。
【0023】
次ぎに、肩ベルト3の中途部をスナップボタン12a,12bによってバック本体1の側壁2aに止着できるので、止着された肩ベルト3の中途部の箇所がバック本体1から離反しなくなり、その分、図3のように、肩ベルト3の下方への垂れ下がりが抑制される。また、その結果として、肩ベルト3が携帯中に揺れて障害物にひっかかったりすることも抑制される。
【0024】
特に、肩ベルト3の裏面とバック本体1とにそれぞれ被係着部と係着部としてのスナップボタン12a,12bを設けたので、確実に且つ容易に止着することができ、また、止着状態も容易に且つ素早く解除できて肩ベルト3を肩に掛けてバックを携帯することができる。
【0025】
しかも、肩ベルト3のスナップボタン12bを肩当てパッド部10とベルト長さ調節部11の間の位置に設けているので、ベルトの長さ調節にも不具合を与えず且つ、肩当てパッド部10に設けていないので、肩にスナップボタン12bが当たるなどの不具合も起こりにくい。そのうえ、スナップボタン12bの位置が極端に一端側に偏らず略中央部に近いので、肩ベルト3の垂れ下がりの抑制に効果が大きい。
但し、少なくとも肩当てパッド部10より下方側の位置に被係着部を設けることにより、被係着部が肩に接触することによる不快感を防止できる。
【0026】
また、上述したように肩ベルト3を持ち手4と反対側に設けているので、図3のように持ち手4を把持してバックを携帯した時、肩ベルト3の中途部をバック本体1に止着しないと図3に二点鎖線にて示すように下方に垂れた肩ベルト3の中途部が地面に接触して汚れたり損傷したりすることがあるが、実線にて示すように、スナップボタン12a,12bを用いて中途部をバック本体1に止着することにより、垂れ下がり量を抑制でき、地面と接触することなく携帯することができる。従って、肩ベルト3が地面の岩等にひっかかったりすることも抑制でき、バックの携帯性を向上させることができるのである。
【0027】
尚、被係着部と係着部として一組のスナップボタン12a,12bを用いたが、無論、その他の種々の構成も採用できる。例えば、一対のマグネットや雄雌一対の面ファスナーを、被係着部及び係着部として用いることもできる。但し、面ファスナーの場合、携帯者の衣服が雄側の面ファスナーにひっかかったり、面ファスナーにゴミ等が付着して汚れたりする可能性もあるので、上述のようなスナップボタンやマグネット等がより好ましい。
【0028】
また、肩ベルト3に被係着部を設けずに、バック本体1のベルト保持手段で肩ベルト3をバック本体1に止着することもできる。
例えば、図4のように、バック本体1の側壁2aに、一端部20aが固着され他端部20bが側壁2aに着脱自在とされた帯状部材20を設けてベルト保持手段とすることもできる。即ち、帯状部材20が肩ベルト3を外側から跨ぐことにより、肩ベルト3の中途部の所定箇所、この例では、肩当てパッド部10とベルト長さ調節部11との間の箇所を、側壁2aから離反しないように保持することができる。
また、この構成では、帯状部材20の他端部20bを着脱させることにより、止着状態と解除状態とを使い分けることができる。尚、スナップボタンや面ファスナーを他端部20bに用いて他端部20bを着脱自在とすることができる。
【0029】
このように肩ベルト3に被係着部を設けない構成とすることも可能であるが、被係着部を設けてそれをバック本体1の係着部に係着させることによって肩ベルト3の所定箇所をバック本体1に止着させる構成とすることが好ましく、これにより、肩ベルト3の長手方向の位置ずれも確実に防止できるという利点がある。
【0030】
何れにしても、肩ベルト3の中途部の所定箇所をバック本体1から離れないように保持できるベルト保持手段を設けることにより、肩ベルト3の垂れ下がりを抑制できてバックの携帯性を向上できるのである。従って、上述のように、肩ベルト3と持ち手4とが対向する場合のみならず、肩ベルト3と持ち手4とを同一側壁に設けた場合などであっても、ベルト保持手段を設ける効果が得られる。
更に、ベルト保持手段を設ける箇所については、バック本体1の両取付部5が設けられている側壁2aには限定されない。即ち、例えば、両取付部5が設けられた側壁2aに隣接する側壁2bに、ベルト保持手段を設けることも可能であり、ベルト保持手段を設ける箇所は、バック本体1における両取付部5間の領域であればよい。
その他、本発明はロッドケース以外に例えばゴルフバックにも無論採用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、肩ベルトの中途部の所定箇所をバック本体に止着するベルト保持手段により、肩ベルトの垂れ下がりが抑制されて、携帯時の揺れや他のものとの引っかかり等が抑制され、バックの携帯性を向上させることができる。
【0032】
また、持ち手と肩ベルトとを互いに対向して設けて、バック本体の開口部を持ち手側に設けることにより、持ち手を把持して携帯する場合、開口部を完全に閉じなくても収容した長尺状物品が落ちるおそれがなくなる。しかも、肩ベルトの中途部の所定箇所をベルト保持手段でバック本体に止着させることにより、持ち手を把持して携帯する際に、肩ベルトの下方への垂れ下がりが抑制され、肩ベルトと地面との接触が抑制されて肩ベルトの汚れや損傷が抑制され且つ、肩ベルトの地面との引っかかりも抑制されて、バックの携帯性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における長尺物品収容バックを肩ベルト側から見た斜視図。
【図2】同長尺物品収容バックを持ち手側から見た斜視図。
【図3】同バックの使用状態を示す概略説明図。
【図4】他の実施形態の長尺物品収容バックの要部説明図。
【符号の説明】
1…バッグ本体、2…側壁、3…肩ベルト、4…持ち手、5…取付部、6…重ね合わせ用布体、7…開口部、8…スライドファスナー、9…取付具、10…肩当てパッド部、11…ベルト長さ調節部、12a…スナップボタン(係着部)、12b…スナップボタン(被係着部)、20…帯状部材(ベルト保持手段)

Claims (4)

  1. 釣竿等の長尺状物品を収容すべく形成されたバック本体(1)に肩ベルト(3)と持ち手(4)とが取り付けられ、肩ベルト(3)は、バック本体(1)の長手方向に沿って所定間隔離間して設けられた一対の取付部(5,5)に、上下両端部が各々取り付けられて肩掛け可能に構成されている長尺状物品収容バックにおいて、バック本体(1)の両取付部(5,5)間には、肩ベルト(3)の中途部の所定箇所をバック本体(1)に止着するベルト保持手段が設けられていることを特徴とする長尺状物品収容バック。
  2. 肩ベルト(3)の裏面には被係着部(12b)が設けられ、バック本体(1)には、被係着部(12b)が係着可能な係着部(12a)がベルト保持手段として設けられている請求項1記載の長尺状物品収容バック。
  3. 肩ベルト(3)には肩当てパッド部(11)が設けられ、該肩当てパッド部(10)より下方側の位置に被係着部(12b)が設けられている請求項2記載の長尺状物品収容バック。
  4. 釣竿等の長尺状物品を収容すべく形成されたバック本体(1)に肩ベルト(3)と持ち手(4)とが取り付けられ、肩ベルト(3)は、バック本体(1)の長手方向に沿って所定間隔離間して設けられた一対の取付部(5,5)に、上下両端部が各々取り付けられて肩掛け可能に構成されている長尺状物品収容バックにおいて、肩ベルト(3)と持ち手(4)とは互いに対向するように設けられ、バック本体(1)の開口部(7)は持ち手(4)側に設けられ、バック本体(1)の両取付部(5,5)間には、肩ベルト(3)の中途部の所定箇所をバック本体(1)に止着するベルト保持手段が設けられていることを特徴とする長尺状物品収容バック。
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