JPH0648942U - レードル交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、連続鋳造設備におけるレードル交
換装置において、レードル交換と同時に、レードルに鍋
蓋で蓋をする事ができるレードル交換装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 レードル支持台車１２上で走行可能なレード
ル交換台車１を設けてなるレードル交換装置において、
そのレードル交換台車１の鍋昇降装置１３とその鍋昇降
装置１３の昇降フレーム１４に吊り下げた鍋蓋１６を兼
ね備えたことを特徴とするレードル交換装置。 【効果】 レードル交換台車で蓋をレードル上に迅速に
セットできるため、天井クレーンもしくは専用のレード
ル蓋ハンドリング装置が不要となり、準備時間の短縮が
できるとともに、設備費の削減が可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、連続鋳造設備において、鍋蓋を兼ね備えたレードル交換装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術としては、例えば特開昭５３−６２３３号公報や、特開昭５４−１ ３７４３４号公報に示されるレードル支持台車がある。これらの技術の特徴は、 レードル支持台車上のレードルを台車上で支持、及び移動させることを目的とし 、鍋吊り、鍋蓋吊りを行うものではない。

【０００３】 また、特開平０１−７５１６６号公報や、特開昭６３−７２４７２号公報、実 開平０１−２０９５６号公報に示される保温蓋の着脱装置が有るが、これらの技 術の特徴は、鍋蓋昇降装置を専用装置として、独立に設置したものである。通常 は、鍋及び鍋蓋は、連続鋳造設備建屋上に配置された天井クレーンにより脱着さ れている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の問題点は、連続鋳造を開始するに際しては、溶鋼の入った鍋が鋳込 み位置で鍋から出鋼している時、鍋蓋がなければ鍋の中の溶鋼温度が大きく低下 し、製品品質に多大な影響を及ぼす、そのために、鍋の交換と鍋蓋の脱着の為に 、専用の移動、昇降装置を設けなければならないことや、また、天井クレーン等 を使用する場合においては、他の作業と重複するなどで不必要な待ち時間を与え ていた。

【０００５】 本考案は、上記問題点を解決するためになされたもので、連続鋳造設備におけ るレードル交換装置において、レードル交換と同時に、レードルに鍋蓋で蓋をす ることができるレードル交換装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案は、レードル支持台車上で走行可能なレード ル交換台車を設けてなるレードル交換装置において、そのレードル交換台車の鍋 昇降装置とその鍋昇降装置の昇降フレームに吊り下げた鍋蓋を兼ね備えたことを 特徴とするレードル交換装置である。

【０００７】

【作用】

本考案は、レードル支持台車上にレードル交換台車を設け、そのレードル交換 台車に鍋と鍋蓋の昇降機能を設ける構成としたもので、レードル交換装置により 、交換台車を動かさず、他のクレーン作業を止めること無く、短時間で鍋及び鍋 蓋の脱着作業を実行することが可能となった。

【０００８】

【実施例】

次に、図面に示す実施例に基づいて具体的に説明する。 図１及び図２は、本考案のレードル交換装置の概要説明図であり、図１は側面 図を示し、図２は平面図を示す。

【０００９】 レードル交換台車１は、レードル支持台車１２のガーター２の上に配置され、 ガーター２の上を走行する。レードル交換台車１には鍋吊り下げ用吊り環３と、 鍋蓋吊り用フック４、鍋蓋振れ止めフック５を具備しており、鍋吊り下げ用吊り 環３は、昇降用ガイドローラ６によってガイドされながら鍋昇降用シリンダー７ によって昇降フレーム１４の昇降が可能となる。

【００１０】 図３は、本考案のレードル交換台車１の断面図であり、鍋１５、鍋蓋１６の積 載状態を示す。 鍋吊り下げ用吊り環３は、吊り環傾動用シリンダー８により、傾動が可能であ り鍋１５のトラニオン軸９との脱着が可能となる。鍋蓋吊り用フック４と鍋蓋側 フック１７との間に取り付けられた鍋蓋吊りワイヤー１９は、鍋１５に鍋蓋１６ が乗せかけているので緩んだ状態になっている。 同じく、鍋振れ止めフック５と鍋蓋側振れ止めフック１８との間に取り付けら れた鍋蓋振れ止めワイヤー２０も緩んだ状態になっている。

【００１１】 なお、吊り下げ用吊り環３を鍋１５のトラニオン軸９に装着することで、鍋昇 降フレーム１４を上昇させると鍋１５が持ち上げられる。 この時、鍋蓋１６上の鍋蓋吊りワイヤー１９は緩んだ状態のままになって、鍋 １５の搬送には問題はない。

【００１２】 図４は、同じくレードル交換台車１の断面図であり、鍋蓋１６の吊り上げ状態 を示す。 鍋昇降装置１３の鍋蓋吊りワイヤー１９で鍋蓋１６が吊り上げられ、鍋蓋振れ 止めワイヤー２０が張った状態を示しており、この状態で鍋蓋の搬送が可能であ る。

【００１３】 図５は、鍋蓋吊り具による、鍋蓋の脱着状態及び鍋蓋吊りワイヤー１９の状態 を示す。説明を簡単にするため鍋蓋振れ止めワイヤー２０は図示していない。 図５（Ａ）は、レードル交換台車１の鍋昇降フレーム１４に取り付けられた鍋 蓋吊りワイヤー１９で鍋蓋１６が吊り上げられている状態を示す。

【００１４】 図５（Ｂ）は、鍋昇降フレーム１４が下限の位置で、鍋１５が鋳造位置にセッ トされ、鍋蓋１６も下限の位置で、鍋蓋１６が鍋１５にセットされた状態を示す 。

【００１５】 図５（Ｃ）は、鍋昇降フレーム１４が中間の位置で、鍋蓋１６が鍋１５から切 り放された状態を示す。

【００１６】 図５（Ｄ）は、鍋昇降フレーム１４が上限の位置で、鍋蓋１６が鍋１５と共に 吊り上げられた状態を示す。 そのため、鍋吊りワイヤー１９が緩んだ状態を示している。

【００１７】 図６は、鍋蓋上部の鍋蓋側吊りフック１７と鍋蓋側振れ止めフック１８を示す 。

【００１８】 図７は、鍋昇降フレーム１４により、鍋蓋１６が吊り上げられたときの、鍋蓋 吊りワイヤー１９と鍋蓋振れ止めワイヤー２０の状態を示す。

【００１９】

【考案の効果】

本考案により、天井クレーンの作業状態に関わることなく、天井クレーン等を 使用せずに、レードル支持台車上のレードル交換台車で、溶鋼の入った鍋の上に 、保温用の鍋蓋を迅速にセット出来るため、準備時間を大幅に短縮出来るととも に、鍋内の溶鋼温度の低下が少なく鋳片品質の向上につながった。 また、天井クレーンの一台追加、もしくは、鍋蓋専用の装置を設置することな く、レードル交換台車に容易に組み込みが出来て、設備費の削減が可能になった 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による、レードル交換装置の概要説明図
であり、側面図を示す。

【図２】本考案による、レードル交換装置の概要説明図
であり、平面図を示す。

【図３】本考案のレードル交換台車の断面図であり、鍋
蓋の積載状態を示す。

【図４】本考案のレードル交換台車の断面図であり、鍋
蓋の吊り上げ状態を示す。

【図５】鍋及び鍋蓋の脱着による、鍋蓋吊りワイヤーの
状態を示す説明図であり、（Ａ）は鍋蓋の搬送中の状態
を示す説明図、（Ｂ）は鍋に鍋蓋をセットした状態を示
す説明図、（Ｃ）は鍋より鍋蓋を切り放してレードル交
換台車が新しい鍋を取りに行くため移動を開始する状態
を示す説明図、（Ｄ）は鍋の搬送時の状態を示す説明図
である。

【図６】鍋蓋上部の鍋蓋側吊りフック及び鍋蓋振れ止め
フックの取付位置を示す説明図である。

【図７】鍋蓋の吊り上げ時の、鍋蓋吊りワイヤー及び鍋
蓋振れ止めワイヤーの状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ レードル交換台車 ２ ガーター ３ 鍋吊り下げ用吊り環 ４ 鍋蓋吊り用フック ５ 鍋蓋振れ止めフック ６ 昇降用ガイドローラー ７ 鍋昇降用シリンダー ８ 吊り環傾動用シリンダー ９ トラニオン軸 １１ 芯出し用シリンダー １２ レードル支持台車 １３ 鍋昇降装置 １４ 鍋昇降フレーム １５ 鍋（レードル） １６ 鍋蓋 １７ 鍋蓋側吊りフック １８ 鍋蓋側振れ止めフック １９ 鍋蓋吊りワイヤー ２０ 鍋蓋振れ止めワイヤー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】レードル支持台車上で走行可能なレードル
   交換台車を設けてなる、レードル交換装置において、そ
   のレードル交換台車の鍋昇降装置とその鍋昇降装置の昇
   降フレームに吊り下げた鍋蓋を兼ね備えたことを特徴と
   するレードル交換装置。