JP3062093B2 - 連続鋳造設備のタンディッシュ保守装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術の分野】本発明は連続鋳造設備で使
用されるタンディッシュの排滓、タンディッシュ上部に
取り付けられる注入管の予熱、交換等の保守を迅速かつ
自動的に行うようにしたタンディッシュ保守装置、特
に、既存の設備に簡単に設置でき、鋳造床の面積も大き
くとる必要がなく、またタンディッシュの耐火物レンガ
の寿命を延長して多数回使用を可能とした連続鋳造機の
タンディッシュ熱間排滓設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】連続鋳造設備において、鋳込み終了後の
タンディッシュは残滓を排出した後、洗浄、予熱等を行
って次回使用に備える。タンディッシュの残滓排出即ち
排滓作業はタンディッシュを鋳造床から離れた排滓場所
でタンディッシュを傾転させて行うのが普通である。従
来、タンディッシュの排滓設備としては、タンディッシ
ュカーからタンディッシュを受け取って排滓場所まで運
ぶ専用の移載台車と、前記排滓場所でタンディッシュを
傾転させるタンディッシュ傾転装置と、タンディッシュ
の傾転で落下する排滓を受け取って所定の場所へ搬送す
る排滓搬出台車とを有して構成されている。

【０００３】また、レードルからタンディッシュへの注
湯は、タンディッシュ上部に設けた注入管を介して行わ
れるが、この注入管も鋳込み作業毎に交換し、新しい注
入管を予熱して使用する。従来は、クレーンで注入管を
吊り上げ、人手によって交換作業を行っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
タンディッシュ熱間排滓設備は、タンディッシュ移載台
車と傾転台車が個別に設けられ、鋳込み後のタンディッ
シュをタンディッシュカーから移載台車、傾転台車へと
順次移し替えて排滓作業を行わなければならないので、
排滓までの時間がかかり、途中鋼滓の凝固、固着を招く
おそれがあり、タンディッシュ内壁の耐火物を損なうと
いう問題があった。一方、傾転装置の構造としては、タ
ンディッシュの重心から離れた位置に傾転軸を設け、タ
ンディッシュにワイヤをフック掛けし、ウィンチで引き
上げつつタンディッシュの自重で傾転させる構造を有す
る従来例も知られているが（実開平４−２６６５３号公
報）、この構造では、タンディッシュの傾転角度を正確
かつ迅速に調整できず、フック掛けやウィンチ操作等取
扱い上危険を伴なう作業となっていた。注入管の交換お
よびタンディッシュ底部の浸漬ノズルの交換も、従来は
異なる時間にそれぞれ別作業でクレーン等を使用して行
っており、したがって排滓までのロスタイムが生じ、作
業者の負担も大きい等の問題があった。

【０００５】また、鋳込終了後、使用済みのタンディッ
シュを鋳型上から側方に移動させ、その場所で、タンデ
ィッシュが熱間状態のうちにタンディッシュの整備作業
を行う連続鋳造法も知られている（特公平５−２６５８
９号公報）。この方法は、鋳型の側方に移動したタンデ
ィッシュカー上のタンディッシュを、クレーンまたは別
の吊上げ手段等で吊り上げて別の作業場またはその場所
でタンディッシュの整備作業を行うのでなく、タンディ
ッシュカー上でタンディッシュの傾転を行っている。こ
のような方法では、タンディッシュ内の残鋼を迅速に排
滓することは可能であるが、タンディッシュがタンディ
ッシュカー上に載置されているので、スライディングノ
ズルやストッパー等の交換作業が困難であり、しかも作
業者の負担も大きい等の問題があった。

【０００６】本発明は、タンディッシュの排滓および注
入管の交換を迅速かつ自動的に行うことができ、さらに
排滓時のタンディッシュの傾転角度を任意に調整でき、
スライディングノズルや浸漬ノズルの交換およびメンテ
ナンスも容易に行い得、これによってタンディッシュの
多数回使用を可能とした連続鋳造機のタンディッシュ保
守装置を提供することにある。

【０００７】本発明はさらに、装置全体の構造がきわめ
て簡素に構成され、したがって鋳造床上の装置の占有面
積も小さく、既存の設備にそのまま適用できる連続鋳造
設備のタンディッシュ保守装置を提供することにある。

【０００８】本発明によるタンディッシュ保守装置は、
タンディッシュカーの走行路をまたぐように該走行路の
上方に離隔して設置された架台と、該架台の上面に設け
られたレール上を走行する排滓装置と、前記タンディッ
シュカーの走行路の側方に設けられた排滓受台車とを有
し、前記排滓装置は、前記タンディッシュカーの走行方
向に対して横方向に走行する排滓トロリと、該排滓トロ
リに保持されたタンディッシュ昇降機構と、該タンディ
ッシュ昇降機構の下部に保持された傾転駆動源および該
傾転駆動源の出力軸に固着された傾転フレームを備えた
タンディッシュ傾転機構と、前記傾転フレームは前記傾
転駆動源の出力軸を挟んでその両側に下方に開放した長
溝が形成されており、前記タンディッシュ昇降機構の下
部に保持されかつ前記傾転フレームの前記長溝を横切る
ように該長溝に出入する作動ロッドを備えた一対のタン
ディッシュ固定機構とを有し、前記タンディッシュカー
上のタンディッシュにはその両側部に前記傾転フレーム
の前記長溝に係合する各側一対のトラニオンが形成さ
れ、前記タンディッシュ昇降機構が下降して前記傾転フ
レームの前記長溝が前記タンディッシュのトラニオンと
係合した状態で前記タンディッシュ固定機構の前記作動
ロッドが前記長溝の前記トラニオンの下側位置に入り込
み、これによって前記傾転フレームに対する前記タンデ
ィッシュの固定がなされるようになっており、前記タン
ディッシュの固定および前記タンディッシュ昇降機構の
上昇状態で前記傾転駆動源の付勢により前記傾転フレー
ムを介して該駆動源の出力軸を支点に前記タンディッシ
ュの傾転がなされるようにしたものである。

【０００９】１つの実施形態によれば、本発明のタンデ
ィッシュ保守装置は、タンディッシュカーの走行路をま
たぐように該走行路の上方に離隔して設置された架台
と、該架台の上面に設けられたレール上を走行する排滓
装置と、前記タンディッシュカーの走行路の側方に設け
られた排滓受台車とを有し、前記排滓装置は、前記タン
ディッシュカーの走行方向に対して横方向に走行する排
滓トロリと、該排滓トロリに保持され、かつ、前記タン
ディッシュカー上のタンディッシュと係合、離脱可能な
タンディッシュ昇降機構と、タンディッシュ傾転機構
と、前記タンディッシュ昇降機構が前記タンディッシュ
と係合した状態で該タンディッシュを固定する固定機構
とを有し、さらに前記架台のレール上を走行可能な注入
管交換トロリと、該注入管交換トロリに昇降可能に設け
られた注入管把持機構とを備えたタンディッシュ上部の
注入管を交換する注入管交換装置を有して構成される。

【００１０】本発明の他の実施形態によれば、さらに前
記タンディッシュカーの走行路の側方でかつ前記注入管
交換トロリの下方位置に設けられた注入管予熱装置を備
えて構成される。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を参照して１
実施形態につき説明する。図１は本発明の１実施形態に
よるタンディッシュ保守装置の全体平面図であり、図２
は図１の矢視Ｆからみた一部分裁断した拡大側面図であ
る。まず、鋳込位置を通ってその両側へ直線状に敷設し
たタンディッシュカーの走行レール（図では片側のみ示
す）５０上をタンディッシュカー１１が往復走行するよ
うになっており、図１に示されるように、この走行レー
ル５０の端部のタンディッシュ予熱位置の近傍に、本発
明に係るタンディッシュ保守装置が設けられている。５
１は鋳込位置にあるレードル、５２はレードル保持アー
ムである。

【００１２】図２に明示される如く、鋳造床上にはタン
ディッシュカー１１の走行レール５０を直角にまたぐよ
うに門形の架台１が設置されている。架台１の上面に一
対のレール３２が取り付けられ、このレール３２上に排
滓装置２が走行可能に設けられ、さらにその一方のレー
ル３２（図１の左側のレール）に、後述する注入管交換
装置６の交換トロリが走行可能に設けられている。な
お、注入管交換装置６は図１の上面視で示す如く他方の
レール３２へ向ってやや幅広くのびた平面形状を有し、
前記一方のレール３２とその架台側縁部に片持式に保持
されている。１２はタンディッシュである。

【００１３】図３は図２の矢視Ａ−Ａからみた一部裁断
した断面図、図４は図３のＢ−Ｂ線断面図であり、排滓
装置に設けられるタンディッシュ傾転および固定機構３
６を示す図である。図１〜図４を参照して本実施形態の
排滓装置２を説明すれば、装置本体部を構成する排滓ト
ロリ３０は、トロリ両端に車輪３１を有して一対のレー
ル３２上をタンディッシュカー１１の走行方向に対して
横方向に走行可能である。排滓トロリ３０の両端にはそ
れぞれ一組のガイドロッド３３および昇降シリンダ３５
が設けられ、これらのガイドロッド３３の下端および昇
降シリンダ３５のピストンロッドの下端に昇降台３４が
装着され、昇降シリンダ３５の付勢により前記昇降台３
４が前記排滓トロリ３０に対して昇降する。図２，図３
に示すように、昇降台３４の外側部には傾転駆動源（実
施例ではギアボックスを含む傾転駆動モータ）１６が装
着され、傾転駆動源１６の出力軸は内側へ水平にのびる
傾転軸１５となっており、該傾転軸１５の軸端に傾転フ
レーム１４が固着されている。

【００１４】傾転フレーム１４には各側一対のタンディ
ッシュトラニオン１３が挿入可能な下側の開放した長溝
２１が形成されており、また傾転フレーム１４の両側部
にタンディッシュ固定用のアクチュエータ１８が取り付
けられている。この実施形態では両側の長溝２１は傾転
軸１５に対して両側に形成されている。アクチュエータ
１８の作動ロッド１７は、該アクチュエータ１８の作動
により、長溝２１側に移動し、タンディッシュトラニオ
ン１３の下側に接するように該長溝２１を横切ってのび
（タンディッシュ固定時）、あるいは収縮して長溝２１
から側方へ抜け出る（タンディッシュ解放時）ように動
作する。

【００１５】図１、図２を参照すれば、注入管交換装置
６の反対側のタンディッシュカー走行レール５０の側方
に、かつ該走行レール５０に直角方向に走行する排滓受
台車４が設けられ、該受台車４上に吊手を持つ一対の滓
パン３が載置されるようになっている。滓パン３に近接
して該パン３の上方に集塵フード１０が設けられてい
る。

【００１６】図５は注入管交換装置６によるタンディッ
シュ１２への注入管交換動作を説明するための側面図で
ある。架台１上の一方のレール３２に片持状に支持され
て車輪４１を介して走行する注入管交換トロリ４０に、
昇降シリンダ４３およびガイドロッド４２が設けられ、
その下端にクランプ装置４４が取り付けられている。ク
ランプ装置４４は適当な駆動装置によって開閉するクラ
ンプ爪４５を有する。架台１の片端部位置の下方に、架
台１上のレール３２に対して直角方向に出入するバッグ
台車９が設けられ、このバッグ台車９に２体の使用済み
の注入管５が収納されるようになっている。また架台１
の片端部位置の下方に、バッグ台車９の出入方向に対し
て直角方向に走行する注入管予熱台車８が設けられ、該
台車８上に予熱炉７が搭載されている。さらに図１およ
び図３に概略図示されるように、タンディッシュカー１
１の走行レール５０上に台車２１に保持されたスライデ
ィングノズル交換装置２０が設けられ、また一対の走行
レール５０の間に、かつ、タンディッシュカー１１の下
方に、走行レール５０に沿って２個の浸漬ノズル交換装
置１９が設置されている。

【００１７】上述の構成でタンディッシュの排滓動作お
よび注入管５、浸漬ノズル、スライディングノズルの交
換動作を説明する。まず、鋳込終了でタンディッシュカ
ー１１のタンディッシュ支持部が上昇し、タンディッシ
ュ１２とともにタンディッシュカーが図１のノズル交換
位置まで走行レール５０上を走行して停止する。この時
には排滓装置２の排滓トロリ３０はタンディッシュカー
走行路の側方（フード１０側）へ退避しており、注入管
交換装置６がタンディッシュ走行路の上方位置へ前進し
ている。この位置で注入管交換装置６のクランプ装置４
４が降下し、そのクランプ爪４５でタンディッシュ１２
上部の使用済み注入管５を把持してタンディッシュ１２
から取り外す。同時に浸漬ノズルも浸漬ノズル交換装置
１９によって取り外される。

【００１８】次に、タンディッシュカー１１が図１の排
滓位置まで走行し、停止する。この時注入管交換装置６
はタンディッシュカー走行路の側方位置へ後退して待機
するとともに、排滓装置２の排滓トロリ３０がタンディ
ッシュカー走行路の上方位置のタンディッシュ吊上げ位
置へ前進して停止する。注入管交換装置６は使用済みの
注入管５をバッグ台車９上のバッグに廃却し、次回使用
の注入管の取り付けのために待機する。

【００１９】一方、排滓装置２は、昇降シリンダ３５の
付勢により、昇降台３４が降下し、タンディッシュ１２
のトラニオン１３が前記排滓装置２の傾転フレーム１４
の長溝２１内に挿入され、アクチュエータ１８が付勢さ
れてその作動ロッド１７が側方から長溝２１に差し込ま
れ、タンディッシュトラニオン１３の下側部と係合す
る。これによって傾転フレーム１４に対しタンディッシ
ュ１２が固定され、昇降シリンダ３５によって傾転フレ
ーム１４とともにタンディッシュ１２が吊り上げられ、
排滓受台車４上のタンディッシュ傾転位置まで搬送され
る。ここで、傾転駆動源１６の駆動により、傾転軸１５
を介して該軸１５まわりに傾転フレーム１４が傾転し、
これによってトラニオン１３を介してタンディッシュ１
２の傾転が開始される。

【００２０】続いてタンディッシュ１２が傾転されなが
ら、Ｏ₂ 洗浄レベルまで下降され、ここで滓パン３へタ
ンディッシュ内の残滓が排滓された後、ノズル穴のＯ₂
洗浄がなされる。Ｏ₂ 洗浄後、レンガの補修およびスラ
イディングノズルの交換が必要な場合は、その作業を行
う。スライディングノズルの交換作業にあたっては、タ
ンディッシュカー１１を鋳込み位置方向に退避させると
ともに、タンディッシュ１２を傾転した状態で排滓装置
２がタンディッシュカー走行路の上方位置に停止する。
その後、スライディングノズル交換装置２０がタンディ
ッシュカー走行レール５０上を走行して一方のスライデ
ィングノズルの直下で停止し、ノズル交換後、他方のス
ライディングノズルの直下まで移動してノズル交換作業
を行う。ノズル交換作業後、スライディングノズル交換
装置２０は待機位置まで後退して停止するとともに、タ
ンディッシュカー１１を排滓位置まで移動させる。再び
タンディッシュ１２が上昇しながら反転され、元の位置
まで戻された後、タンディッシュ１２が降下され、タン
ディッシュカー１１上でアクチュエータ１８の作動ロッ
ド１７が収縮して長溝２１から抜き出され、昇降台３４
の上昇でタンディッシュ１２がタンディッシュカー１１
に渡される。

【００２１】この後、前記排滓装置２はタンディッシュ
カー走行路の側方の待機位置へ走行すると同時にタンデ
ィッシュカー１１も走行開始し、再び注入管交換位置で
停止する。注入管交換装置６は予熱炉７から取り出した
注入管５を保持して再度注入管交換位置へ前進し、次回
使用の注入管５をタンディッシュ１２にセットすると同
時に、浸漬ノズルがタンディッシュ底部に取り付けられ
る。注入管交換装置６は待機位置へ、またタンディッシ
ュカー１１は鋳込位置へ走行し、次の鋳込に備える。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来タンディッシュの排滓設備としてタンディッシュ移載
台車、傾転台車が個別に設けられていたことによる不具
合をなくし、排滓装置自身に両方の機能を持たせ、排滓
トロリ１台で排滓処理を行うことができる。またタンデ
ィッシュカーの走行路上に架台を設置し、タンディッシ
ュを上方へ吊り上げるようにしたので、鋳造床上に設置
した滓パンに直接排滓でき、排滓のための大きなスペー
スが不要となり、さらにタンディッシュを上方へ吊り上
げるので既存の設備にそのまま設置可能であると共に、
スライディングノズル等の交換の際は、タンディッシュ
を宙吊り状態で行うので周囲に障害物がなく、作業を容
易、かつ、迅速に行うことができる。本設備を設置する
ことにより、タンディッシュの多数回使用が可能とな
り、タンディッシュの耐火物のランニングコストの低減
に寄与できる。また注入管の交換も自動で行うことがで
きるので、人件費の削減が図れる、等各種の利点がもた
らされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施形態によるタンディッシュ保守
装置の全体平面図である。

【図２】図１の矢視Ｆからみた一部分裁断した拡大側面
図である。

【図３】図２の矢視Ａ−Ａからみた一部分裁断した断面
図である。

【図４】図３の矢視Ｂ−Ｂからみた断面図である。

【図５】注入管交換装置によるタンディッシュへの注入
管交換動作を説明するための側面図である。

【符号の説明】

１ 架台 ２ 排滓装置 ３ 滓パン ４ 排滓受台車 ５ 注入管 ６ 注入管交換装置 ７ 予熱炉 ９ バッグ台車 １１ タンディッシュカー １２ タンディッシュ １３ タンディッシュトラニオン １４ 傾転フレーム １５ 傾転軸 １６ 傾転モータ １８ アクチュエータ １９ 浸漬ノズル交換装置 ２０ スライディングノズル交換装置 ２１ 長溝 ３０ 排滓トロリ ３５，４３ 昇降シリンダ ４０ 注入管交換トロリ ４５ クランプ爪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ Ｂ２２Ｄ 43/00 Ｂ２２Ｄ 43/00 (72)発明者 池田 勲 茨城県鹿嶋市大字光３番地 住友金属工 業株式会社 鹿島製鉄所内 (56)参考文献 特開 平10−15660（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−26653（ＪＰ，Ｕ) 実開 平７−21253（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−43449（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−22171（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−120947（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B22D 11/10 310 B22D 11/10 320 B22D 41/00 B22D 41/06 B22D 43/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タンディッシュカーの走行路をまたぐよう
   に該走行路の上方に離隔して設置された架台と、該架台
   の上面に設けられたレール上を走行する排滓装置と、前
   記タンディッシュカーの走行路の側方に設けられた排滓
   受台車とを有し、前記排滓装置は、前記タンディッシュ
   カーの走行方向に対して横方向に走行する排滓トロリ
   と、該排滓トロリに保持されたタンディッシュ昇降機構
   と、該タンディッシュ昇降機構の下部に保持された傾転
   駆動源および該傾転駆動源の出力軸に固着された傾転フ
   レームを備えたタンディッシュ傾転機構と、前記傾転フ
   レームは前記傾転駆動源の出力軸を挟んでその両側に下
   方に開放した長溝が形成されており、前記タンディッシ
   ュ昇降機構の下部に保持されかつ前記傾転フレームの前
   記長溝を横切るように該長溝に出入する作動ロッドを備
   えた一対のタンディッシュ固定機構とを有し、前記タン
   ディッシュカー上のタンディッシュにはその両側部に前
   記傾転フレームの前記長溝に係合する各側一対のトラニ
   オンが形成され、前記タンディッシュ昇降機構が下降し
   て前記傾転フレームの前記長溝が前記タンディッシュの
   トラニオンと係合した状態で前記タンディッシュ固定機
   構の前記作動ロッドが前記長溝の前記トラニオンの下側
   位置に入り込み、これによって前記傾転フレームに対す
   る前記タンディッシュの固定がなされるようになってお
   り、前記タンディッシュの固定および前記タンディッシ
   ュ昇降機構の上昇状態で前記傾転駆動源の付勢により前
   記傾転フレームを介して該駆動源の出力軸を支点に前記
   タンディッシュの傾転がなされることを特徴とする連続
   鋳造設備のタンディッシュ保守装置。
2. 【請求項２】前記架台のレール上を走行可能な注入管交
   換トロリと、該注入管交換トロリに昇降可能に設けられ
   た注入管把持機構とを備え、タンディッシュ上部の注入
   管を交換する注入管交換装置を有することを特徴とする
   請求項第１項に記載した連続鋳造設備のタンディッシュ
   保守装置。
3. 【請求項３】前記タンディッシュカーの走行路の側方で
   かつ前記注入管交換トロリの下方位置に設けられた注入
   管予熱装置を有することを特徴とする請求項第１項また
   は第２項に記載した連続鋳造設備のタンディッシュ保守
   装置。