JPH0648806A - ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸またはその塩を含有する、改良されたセメント性組成物 - Google Patents

ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸またはその塩を含有する、改良されたセメント性組成物

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JPH0648806A
JPH0648806A JP5056195A JP5619593A JPH0648806A JP H0648806 A JPH0648806 A JP H0648806A JP 5056195 A JP5056195 A JP 5056195A JP 5619593 A JP5619593 A JP 5619593A JP H0648806 A JPH0648806 A JP H0648806A
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Scott Ted Jolley
テッド ジョリー スコット
Richard A Denis
アスコット デニス リチャード
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改良された凍結融解安定性を有し流動性が維
持されているセメント性組成物を提供することにある。 【構成】 (A)セメント性物質、(B)水および(C)ヒドロ
カルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸
またはその塩を含有する組成物。1実施態様では、この
ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカル
ボン酸は、次式により表される: 【化1】 ここで、R1はヒドロカルビル基、R2はアルキレン基、n
は少なくとも1、yは少なくとも1、Mは水素または金
属カチオン、そしてxはMの原子価である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント性組成物を含
有する組成物に関する。ならびに水の含有量を低減した
セメント性組成物の流動性を維持する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントは、建物、支持構造物、ハイウ
ェイ、ダム、飛行場の滑走路、陶磁器などに用いられる
万能物質である。一般に、セメントは、セメント性物
質、添加剤および水を含有する。前記成分の混合物は、
硬化して、セメント性構造物を生じる。セメント性構造
物は、耐久性があり強靱であると考えられている。しか
しながら、これらの構造物は、風化の影響を受ける。特
に、低温により、セメント構造物内部の水が凍結する。
水は膨張し、この構造物を弱くする。水含量は加工性に
影響を与える。構造物の形成を容易にするためには、セ
メント性組成物の加工性、すなわち、流動性が維持され
るべきである。
【0003】従って、セメント性構造物の凍結融解安定
性を改良することが望ましい。水の含量を低下させて、
強靱で耐久性のあるセメント性組成物を製造することも
望ましい。さらに、水の割合が低くても、セメント性組
成物の加工性を維持するのが望ましい。
【0004】米国特許第2,243,501号は、セメントと、
少なくとも8個の炭素原子を有する水溶性有機化合物と
を混合することにより、比較的に少量の水を用いて得ら
れ得る耐水性のコンクリートに関する。ここでは、特
に、数分子のエチレンオキシドと反応した脂肪族アルコ
ールの使用が提案されている。さらに、エチレンオキシ
ドと、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリドおよび
ヒドロキシ脂肪酸との種々の水溶性反応生成物も、使用
され得る。
【0005】米国特許第3,923,717号は、スチレン−無
水マレイン酸共重合体の水溶性塩により湿式ポルトラン
ドセメントスラリーの水の必要量を低減することに関す
る。
【0006】米国特許第3,955,994号は、以下により得
られ、改良された耐久性および耐候性により特徴づけら
れるセメント性構造物に関する:アルキル酸およびアル
ケニル酸、それらの無水物、酸エステル、酸アミド、ハ
ロゲン化された化合物および塩を、凝結前にセメント性
組成物と混合すること;凝結に続いて該コハク酸化合物
をコンクリートに適用すること;または上記の工程の組
合せ。
【0007】米国特許第4,046,582号は、セメントと、
空気を混入させたセメント用水分低減剤とを含有するセ
メント組成物に関し、これは、活性成分として、高級な
第二級アルコールのオキシアルキレン硫酸エステルを含
有する。
【0008】米国特許第4,401,472号は、水硬セメン
ト、骨材、このセメントの水硬凝結を起こすのに充分な
水、および添加剤を含有する水硬セメント混合物に関
し、この添加剤は、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリ
エチレンアミンまたはポリ(ヒドロキシエチル)ポリエ
チレンイミン、もしくはそれらの片方を含む混合物また
は両方の混合物を含有し、この添加剤は、硬化した混合
物の圧縮強度を増すのに充分な量で存在する。
【0009】米国特許第4,519,842号は、水硬セメン
ト、骨材、このセメントの水硬凝結を起こすのに充分な
水、および添加剤を含有する水硬セメント混合物に関
し、この添加剤は、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリ
エチレンアミンまたはポリ(ヒドロキシエチル)ポリエ
チレンイミン、もしくはそれらの片方を含む混合物また
は両方の混合物を含有し、この添加剤は、硬化した混合
物の圧縮強度を増すのに充分な量で存在する。
【0010】米国特許第4,784,781号は、オイル、およ
び次式により表される多官能添加剤を含有するオイルベ
ースの組成物に関する:
【0011】
【化2】
【0012】ここで、Rはヒドロカルビル、R1、R2およ
びR3は、独立して、水素またはアルキル、nは1〜20、
そしてXはカチオンである。この添加剤は、機能流体お
よび潤滑組成物中にて、効果的な極圧(EP)剤および
耐水固定剤である。
【0013】Sandoz Product Bulletin 7-200/85は、サ
ンドパン(Sandopan)の商標で販売されている多くの界面
活性化合物に言及している。これらの化合物は、一般
に、次式に相当する:
【0014】
【化3】
【0015】ここで、Rは、13個〜18個の炭素を含有す
る脂肪族基、nは2〜4、mは1〜100、R1はCH2〜C3H6
であり、そしてXはHまたはNaである。これらの化合物
は、洗浄流体、化粧品および浴室用品のような有用な最
終製品として示されている。
【0016】
【発明の要旨】本発明は、(A)セメント性物質、(B)水お
よび(C)ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキ
レンカルボン酸またはその塩を含有する組成物に関す
る。また、本発明は、これらの組成物を硬化させること
を包含する方法により調製されるセメント性構造物に関
する。この硬化したセメント性構造物は、さらに、硬化
前に気体を含有し得る。この硬化したセメント構造物
は、また、硬化の後も気体が混入された状態であり得
る。1実施態様では、本発明は、(A)セメント性物質、
(B)水、および0.001重量%〜約5重量%の(C)ヒドロカ
ルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸ま
たはその塩を含有する組成物を包含する。
【0017】さらに、本発明は、水の含有量を低減した
組成物の凍結融解安定性を増しそして流動性を維持する
方法を包含する。
【0018】本発明は、さらに、前記組成物を調製する
工程、および該組成物をセメント性構造物に硬化させる
工程を包含する、セメント性構造物の凍結融解安定性を
改良する方法に関する。
【0019】
【発明の構成】用語「ヒドロカルビル」は、純粋なヒド
ロカルビル基だけでなく、実質的なヒドロカルビル基を
含むべく、ここで用いられる。実質的なヒドロカルビル
であるというこれらの基の記述は、ここで記述の用途に
関連するこのような基のヒドロカルビル的性質または特
性に著しく影響を与える非ヒドロカルビル置換基または
非炭素原子を含有しないことを意味する。
【0020】本発明に関連して有用なヒドロカルビル置
換基の例には以下が包含される: (1)炭化水素置換基、すなわち、脂肪族置換基(例え
ば、アルキルまたはアルケニル)、脂環族置換基(例え
ば、シクロアルキル、シクロアルケニル)、芳香族、脂
肪族および脂環族置換基。ここで、この環は、分子の他
の部分により、完成されている(すなわち、例えば、い
ずれか2個の指示された置換基は、一緒になって、脂環
族基を形成し得る)。
【0021】(2)置換された炭化水素置換基、すなわ
ち、これらの置換基は、非炭化水素基を含有する。この
非炭化水素基は、本発明の文脈内では、主たる炭化水素
置換基を変化させない;このような基(例えば、ハロ
(特に、クロロおよびフルオロ)、アルコキシ、メルカ
プト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、スルホ
キシなど)は、当業者に知られている。
【0022】(3)ヘテロ置換基、すなわち、本発明の文
脈内では、主としてヒドロカルビル的性質を有しなが
ら、環または鎖の中に存在する炭素以外のものを有する
が、その他は炭素原子で構成されている基である。適当
なヘテロ原子は当業者に明らかであり、例えば、イオ
ウ、酸素、窒素を包含する。このような置換基、例え
ば、ピリジル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル
などは、これらのヘテロ置換基の例である。
【0023】一般に、この炭化水素ベースの置換基で
は、各10個の炭素原子に対し、わずか約3個の基または
ヘテロ原子、好ましくは、わずか1個の基またはヘテロ
原子が存在する。典型的には、この炭化水素ベースの置
換基には、このような基またはヘテロ原子は存在せず、
従って、純粋な炭化水素である。
【0024】用語「セメント性物質」は、セメント組成
物を意味する。一般に、セメントは、材料の結合剤とし
て作用する任意の物質、または水の作用により凝結しそ
して硬化する任意の物質である。セメント性物質の非限
定的な例には、以下が包含される:セメント、水硬セメ
ント、ポルトランドセメント、気体混入セメント、コン
クリート、モルタル、プラスターおよびグラウト。この
リストは、単に例示する意図であり、完全ではなく、あ
るクラスのセメントが省略されていることは、それを除
外する必要があることを意味しない。
【0025】1実施態様では、これらのセメント性物質
には、骨材が含有される。用語「骨材」は、本明細書お
よび請求の範囲で用いられるように、砂のような微粒子
から、比較的に粗い粒子(例えば、砕石、砂利またはス
ラグ)までを含めた大きさの範囲を有する固体粒子を含
むことを意図している。
【0026】本発明者は、ヒドロカルビルオキシアルキ
レンオキシアルキレンカルボン酸またはその塩を含むセ
メント性組成物が、高い凍結融解安定性を有し、および
/または少ない水含量でも流動性を維持していることを
発見した。
【0027】1実施態様では、この組成物のヒドロカル
ビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸また
はその塩は、以下の一般式により表される:
【0028】
【化4】
【0029】ここで、R1はヒドロカルビル基、R2はアル
キレン基、nは少なくとも1、yは少なくとも1、Mは
水素または金属カチオン、そしてxはMの原子価であ
る。
【0030】この一般式では、R1は、ヒドロカルビルオ
キシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸またはその
塩のヒドロカルビルオキシ基内のヒドロカルビル部分で
ある。1実施態様では、R1は、6個〜約50個の炭素原子
を含有するアルキル基またはアルケニル基、R2は、2個
〜約4個の炭素原子を含有するアルキレン基、nは、平
均して、2〜約30であり、そしてyは、1〜約6であ
る。別の実施態様では、R1は、6個〜約50個の炭素原子
を有するアルキル基またはアルキレン基、R2は、2個〜
約4個の炭素原子を含有するアルキレン基、nは1〜約
30、yは1〜約4、Mは、水素、金属カチオンであり、
そしてxは、Mの原子価である。1実施態様では、R
1は、少なくとも約6個の炭素原子を含有する。他の実
施態様では、R1は、50個までの炭素原子を含有する。好
ましくはR1は約6個〜約50個の炭素原子を含有する。R1
は、以下で定義のヒドロカルビル部分であり得る。
【0031】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸またはその塩の1実施態様で
は、このヒドロカルビル部分は、少なくとも約6個の炭
素原子、または約8個の炭素原子、または約10個の炭素
原子を含有する。このヒドロカルビル部分は、約50個ま
での炭素原子、または約40個までの炭素原子、または約
30個までの炭素原子を含有する。好ましいヒドロカルビ
ル部分およびR1基は、C12 -22直鎖アルキル基およびC
10-18分枝状アルキル基である。このヒドロカルビル部
分およびR1基の特定の例には、ステアリル基、ラウリル
基、オレイル基、オクチルフェニル基、ノニル基、セチ
ル基、トリデシル基およびイソステアリル基がある。好
ましくはこのヒドロカルビルオキシ基は、ステアリルオ
キシ基、ラウリルオキシ基またはオレイルオキシ基であ
り得る。
【0032】上で記述のように、特定の分子のヒドロカ
ルビル部分の炭素原子数は、整数である。しかしなが
ら、非常に多くの分子を任意の与えられた試料では、炭
素原子数は、分子ごとに変わっていることもあることに
注目すべきである。従って、試料では、炭素原子数は、
その試料の全ての分子のヒドロカルビル部分内の平均炭
素原子数を表し得る。例えば、ヒドロカルビルオキシ基
が16個〜18個の炭素原子を含有する試料は、平均して、
約17個の炭素原子を含有し得る。上で記述の1実施態様
では、ヒドロカルビル基は、上で挙げたものと同じ数値
範囲の平均炭素原子数、すなわち、平均して、6個より
多い炭素原子を有する。
【0033】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸またはその塩は、平均して、約
1個〜約30個、好ましくは約2個〜約30個、さらに好ま
しくは約2個〜約20個のアルキレンオキシ基を含有し得
る。1実施態様では、このヒドロカルビルオキシアルキ
レンオキシアルキレンカルボン酸またはその塩は、1分
子あたり、平均して、約2個からまたは約3個から、約
20個までまたは約6個までのアルキレンオキシ基を含有
する。上の一般式では、nは、特定の分子に対するアル
キレンオキシ基の数を示す。1実施態様では、nは少な
くとも約1である。一般に、nは、平均して、少なくと
も約2、または約3から、約30まで、または約20まで、
または約6までである。
【0034】非常に多くの分子を含む任意の与えられた
試料では、アルキレンオキシ基の数は、ある分子と他の
分子で異なり、その結果、分子の1試料あたり、平均し
た数のアルキレンオキシ基が得られることを指摘してお
くべきである。従って、アルキレンオキシ基の数、すな
わちnが整数でない試料、例えば、nが4.5である試料
が得られることもある。
【0035】このアルキレンオキシ基は、アルキレン基
を含有する。アルキレン基の例には、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘ
キシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基およびノニレ
ン基がある。好ましくは、このアルキレン基は、エチレ
ン基、プロピレン基またはブチレン基である。上の一般
式では、R2は、ここで記述のある種のアルキレン基であ
り得る。1実施態様では、R2は、2個〜約4個の炭素原
子を含有する。
【0036】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸またはその塩では、そのアルキ
レン部分は、上で定義されている。1実施態様では、こ
のアルキレン部分は、少なくとも1個の炭素原子を含有
する。他の実施態様では、このアルキレン部分は、約4
個までの炭素原子を含有する。例えば、このヒドロカル
ビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸また
はその塩のアルキレンカルボン酸部分は、メチレンカル
ボン酸(酢酸)部分、エチレンカルボン酸(プロパン
酸)部分、プロピレンカルボン酸(ブタン酸)部分、ま
たはブチレンカルボン酸(ペンタン酸)部分であり得
る。
【0037】上の一般式では、yは少なくとも1であ
る。1実施態様では、yは、多くても、約4である。他
の実施態様では、yは1〜3である。
【0038】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸が、アルカリ性のセメント性物
質に加えられるとき、この酸は、その場で塩を形成する
ことが理解されるべきである。
【0039】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸またはその塩は、酸であり得
る。もしくは、それは、金属塩であり得る。この金属
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属で
あり得る。金属の例には、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、バリウム、チタン、マンガン、
銅および亜鉛;またはナトリウム、バリウム、カルシウ
ム、マグネシウムおよび亜鉛;またはナトリウム、カル
シウム、およびマグネシウム;またはカルシウムおよび
マグネシウムが包含される。上の一般式のMには、水
素、またはここで挙げた金属の金属カチオンが包含され
る。
【0040】このヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
シアルキレンカルボン酸およびその塩の例には、以下が
包含される:イソステアリル-O-(CH2CH2O)5-CH2CO2Na;
ラウリル-O-(CH2CH2O)2.5-CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH
2O)3.3-CH2CO2H;オレイル-O-(CH2CH2O)4-CH2CO2H;ラ
ウリル-O-(CH2CH2O)4.5-CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH
2O)10-CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH2O)16-CH2CO2H;オ
クチルフェニル-O-(CH2CH2O)8-CH2CO2H;オクチルフェ
ニル-O-(CH2CH2O)19-CH2CO2H;および2-オクチルデカニ
ル-O-(CH2CH2O)6-CH2CO2H。1実施態様では、このヒド
ロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン
酸またはその塩は、ステアリルペンタエチレングリコー
ル酢酸またはその塩であり、好ましくは、イソステアリ
ルペンタエチレングリコール酢酸またはその塩である。
これらの酸のいくつかは、サンドス(Sandoz)ケミカルか
ら、サンドパン酸(Sandopan Acid)の商標で市販されて
いる。
【0041】ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシア
ルキレンカルボン酸の中性塩を調製する1方法は、酸の
鉱油溶液を、化学量論量の金属中和剤(例えば、金属酸
化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩または硫化物)と
共に、30℃より高い温度で加熱すること、および得られ
た塊を濾過することを包含する。当業者に周知の他の方
法は、使用され得る。
【0042】以下の実施例だけでなく、本明細書および
請求の範囲の他の箇所では、部およびパーセントは重量
基準であり、温度は摂氏であり、そして圧力は大気圧で
ある。以下の実施例は、本発明で有用なヒドロカルビル
オキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸およびそ
の塩に関する。
【0043】実施例1 反応容器に、イソステアリルペンタエチレングリコール
酢酸210部、酸化亜鉛20部およびトルエン100部を充填す
る。水15部を共沸的に除去しつつ、この混合物を100℃
まで加熱する。この反応温度を160℃まで上げ、そして
4時間維持する。この反応混合物を120℃まで冷却し、
そしてケイソウ土で濾過する。この濾液を、120℃およ
び20ミリメートル水銀まで真空ストリッピングする。こ
の残留物は、出発物質である酸の亜鉛塩である。
【0044】実施例2 反応容器に、一般構造式Iに包含される化合物(ここ
で、Xはナトリウム、nは5、R1、R2およびR3は、水
素、およびC16-18の炭素原子を含有するアルキル基で
あり、分枝鎖または直鎖であり得る)の混合物793部、
およびトルエン300部を充填する。この混合物を80℃ま
で冷却し、そこで、この反応混合物に、水80部に溶解し
た塩化カルシウム84部を加える。この混合物を100℃ま
で加熱し、そして水80ミリリットルを共沸的に除去す
る。この反応混合物をケイソウ土で濾過すると、その濾
液はカルシウム塩である。
【0045】セメント性組成物の調製は、当業者に周知
である。1実施態様では、本発明の組成物は、所望量の
ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカル
ボン酸またはその塩を、セメント性物質に直接加えられ
るべき水に添加することにより、調製される。このほ
か、この化合物は、硬化前に、このセメント性物質およ
び水に直接加えられ得る。
【0046】この組成物中に存在するヒドロカルビルオ
キシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸またはその
塩の量は、組成物の凍結融解安定性を改良し、加工性を
改良しおよび/または水含量を低減するのに効果的な量
である。このヒドロカルビルオキシアルキレンオキシア
ルキレンカルボン酸またはその塩は、セメント性物質お
よび水に添加されるとき、組成物の約0.001重量%〜約
5重量%の間の量で存在する。好ましくは、この化合物
は、約0.001%〜約3%の範囲、最も好ましくは、約0.0
1%〜約2%の範囲で存在する。
【0047】本発明の組成物中で使用される水の量は、
適当な加工性を組成物に与えるのに充分とされるべきで
ある。一般に、この組成物中での水の量は、約70重量%
より少なく、または約50重量%より少なく、または約40
重量%より少なく、または約30重量%より少ない。さら
に他の実施態様では、この組成物中の水の量は、約20重
量%より少ない。一般に、セメント性組成物は、少なく
とも約5重量%の水、または約10重量%の水を含有す
る。
【0048】必要に応じて、この組成物には気体が混入
され得る。この気体は、このセメント性組成物が構造物
に硬化される前に、加えられる。この気体はこのセメン
ト性組成物が構造物に硬化した後にも構造物中に含有さ
れ得る。この気体は、当業者に周知の方法により、加え
られ得る。均一に分布した気泡は、水が蓄積し得る空洞
を作り出す。これらの空洞では、水は、凍結したとき、
硬化したセメント性構造物の構造を弱めることなく、膨
張し得る。組成物中に含まれている空洞は、耐久性を促
進し、そして凍結融解による劣化を防止する。言い換え
れば、空気の混入した組成物は、硬化したセメント性構
造物の強度を高める。好ましくは、この組成物に混入さ
れた気体は、空気または二酸化炭素である。セメント性
構造物の凍結融解安定性を改良する他の方法は、必要な
水の量を低減することである。セメント内部の水の量が
少なくなると、セメント内の水の凍結に起因する内部膨
張の割合が低下する。
【0049】本発明の組成物は、セメント性混合物を形
成するために混合され、そして硬いセメント性構造物に
硬化される。必要に応じて、硬化前に、この混合物に気
体が加えられる。本発明の組成物から製造した硬化構造
物は、改良された凍結融解特性を示す。
【0050】本発明のセメント性組成物が、硬化前に
は、その流動性を維持していることは、注目される。こ
の流動性は、組成物の水の含量が少ないにもかかわら
ず、維持されている。流動性、すなわち、加工性は、こ
のセメント性組成物の成形性に関連している。
【0051】ここで示したように調製した組成物に、通
常使用される任意の目的のため、当該技術分野で周知の
他の添加剤を配合することは、本発明の範囲内である。
このような他の添加剤は、例えば、空気混入剤、フライ
アッシュ、着色剤、撥水剤、または他の強度向上混合物
などであり得る。
【0052】表1は、本発明の組成物の改良された凍結
融解安定性を示す。3個のコンクリート試料は、以下を
含有する:シリカ砂利(約160g)、シリカ砂(約107
g)、ポルトランドセメント(約52.5g)および水(約
36g)。このセメント角を、約−15℃で一晩凍結し、次
いで、24時間サイクルで室温まで融解させる。凍結融解
は、3パーセントのNaCl溶液に浸した角を用いて、行
う。対照は、この段落で記述のコンクリートを表す。組
成物(I)は、さらに、36gの水に代えて、イソステアリ
ルペンタエチレングリコール酢酸カルシウムの1%水溶
液を約30 mlで含有する。組成物(II)は、36gの水に代
えて、イソステアリルペンタエチレングリコール酢酸カ
ルシウムの2%水溶液を約28 mlで含有する。
【0053】
【表1】
【0054】本発明は、その好ましい実施態様であると
考えられることについてここに開示され記述されてい
る。しかしながら、この開示を読めば、当業者には、改
良事項が想起され、このような改良は、本発明に包含さ
れることが意図されている。
【0055】本発明はセメント性物質およびヒドロカル
ビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸また
はその塩を含有する組成物に関する。1実施態様では、
このヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレン
カルボン酸は、次式により表される:
【0056】
【化5】
【0057】ここで、R1はヒドロカルビル基、R2はアル
キレン基、nは少なくとも1、yは少なくとも1、Mは
水素または金属カチオン、そしてxはMの原子価であ
る。この組成物および任意に気体を含有する、硬化した
セメント性構造物も開示されている。このセメント性構
造物は高い凍結融解安定性を示す。
フロントページの続き (72)発明者 リチャード アスコット デニス アメリカ合衆国 オハイオ 44023, オ ーバーン タウンシップ, インディアン ヒルズ ドライブ 17615

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)セメント性物質、(B)水および(C)ヒド
    ロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン
    酸またはその塩を含有する組成物。
  2. 【請求項2】前記(C)のヒドロカルビルオキシ基が、約
    6個〜約50個の炭素原子を含有する請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】前記(C)のヒドロカルビルオキシ基が、ス
    テアリルオキシ基、ラウリルオキシ基、オレイルオキシ
    基またはオクチルフェニルオキシ基である請求項2の組
    成物。
  4. 【請求項4】前記(C)が、平均して、約2個〜約30個の
    アルキレンオキシ基を含有する請求項1の組成物。
  5. 【請求項5】前記(C)が、ヒドロカルビルオキシアルキ
    レンオキシ酢酸、ヒドロカルビルオキシアルキレンオキ
    シプロパン酸、ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシ
    ブタン酸またはヒドロカルビルオキシアルキレンオキシ
    ペンタン酸またはそれらの塩である請求項1の組成物。
  6. 【請求項6】前記(C)が、次式により表される請求項1
    の組成物: 【化1】 ここで、R1はヒドロカルビル基、R2はアルキレン基、n
    は少なくとも1、yは少なくとも1、Mは水素または金
    属カチオン、そしてxはMの原子価である。
  7. 【請求項7】前記(C)が、イソステアリルペンタエチレ
    ングリコール酢酸またはその塩である請求項1の組成
    物。
  8. 【請求項8】前記(C)が、ナトリウム塩、カルシウム塩
    またはマグネシウム塩である請求項1の組成物。
  9. 【請求項9】約40%より少ない水を含有する請求項1の
    組成物。
  10. 【請求項10】前記セメント性物質(A)が、ポルトラン
    ドセメントである請求項1の組成物。
  11. 【請求項11】(1)請求項1の組成物を調製すること、
    (2)該組成物を硬化させてセメント性構造物を形成する
    ことを包含する方法により調製されたセメント性構造
    物。
  12. 【請求項12】前記組成物が、さらに、硬化前に気体を
    含有する請求項11の構造物。
  13. 【請求項13】請求項1の組成物を調製する工程、およ
    び該組成物をセメント性構造物に硬化させる工程を包含
    する、セメント性構造物の凍結融解安定性を改良する方
    法。
  14. 【請求項14】前記構造物中に、硬化の後も気体が混入
    されている請求項12の構造物
JP5056195A 1992-03-18 1993-03-16 ヒドロカルビルオキシアルキレンオキシアルキレンカルボン酸またはその塩を含有する、改良されたセメント性組成物 Withdrawn JPH0648806A (ja)

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