JPH064877B2

JPH064877B2 - 身体用洗浄剤

Info

Publication number: JPH064877B2
Application number: JP61270781A
Authority: JP
Inventors: 知徳田口
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-11-12
Filing date: 1986-11-12
Publication date: 1994-01-19
Anticipated expiration: 2009-01-19
Also published as: JPS63122799A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は洗浄剤、特に洗髪用、ボディ用、洗顔用に適し
た身体用洗浄剤に関する。

〔従来の技術〕

毛髪、洗顔或いはボディを清浄にする身体用洗浄剤とし
ては、従来非イオン系界面活性剤或いは陰イオン系界面
活性剤、時には陽イオン系界面活性剤を主成分としたも
のが用いられており、中でも陰イオン系界面活性剤が主
流をなしている。

また、浴用固形石鹸としてカゼイン等の牛乳蛋白とＮ−
アシル−Ｌ−グルタミン酸塩を含有したものも例えば特
開昭54-45311号公報等で公知である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来の界面活性剤を主成分とする洗浄剤において
は、陰イオン界面活性剤のうち脂肪酸カリウム又はナト
リウム塩を主成分とするもの以外の界面活性剤を主成分
とするものは消費者に不安感を与え、現在は脂肪酸カリ
ウム又はナトリウム塩を主成分とするものが見直されて
いる。

しかしながら、脂肪酸カリウム又はナトリウム塩を主成
分とした身体用洗浄剤は、使用中に特異臭を有し、特に
毛髪に使用した場合には、使用後のふけ、痒み、ばさつ
き、べとつき等の不快感がある。また蛋白質、例えばカ
ゼインの添加によって皮膚に対する保護作用を与える試
みがあるが、カゼインを石鹸基剤中に添加する場合は、
腐敗等の原因によって実用に供する難点があり、カゼイ
ンを変性するとか、Ｎ−アシル−Ｌ−グルタミン酸等を
添加する等の煩瑣な手段を講じなければならず、そうし
ても充分な効果は得られない。

そこで本発明は、脂肪酸カリウム又はナトリウム塩等の
アルカリ金属塩を用い、使用中の特異臭がなく、毛髪に
用いた場合に使用後のふけ、痒み、ばさつき、べとつき
がなく、かつ洗浄性のよい身体用洗浄剤を提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の身体用洗浄剤は上記目的を達成するために、ア
ルキル基の炭素数８〜22個を有する脂肪酸アルカリ金属
塩10〜89重量部、脱脂粉乳２〜30重量部、牛乳５〜80重
量部、圧搾大豆粉２〜10重量部及び炭酸ナトリウム２〜
20重量部よりなることを特徴とする。

かかる配合以外では、使用中の臭気、ふけかゆみ、洗髪
の場合のばさつきやべとつき、さらにはボディ洗浄時の
さらっとした感じ等について、総合的に優れた効果を発
揮することができない。

本発明に使用するアルキル基の炭素数８〜22個を有する
脂肪酸アルカリ金属塩としては、アルキル基の炭素数が
８〜22個の飽和又は不飽和脂肪酸のナトリウム、カリウ
ム等の塩で、好適にはドデカン酸、テトラデカン酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、エイコサン酸等の飽和
脂肪酸、オクタデセン酸、テトラデセン酸、テトラドデ
セン酸等の不飽和脂肪酸のカリウム、ナトリウム塩等を
用いることができる。

また、牛乳は一般に市販されている牛乳が使用できる
が、好適には充分ホモジナイズされた安定な牛乳を使用
する。

脱脂粉乳、圧搾大豆粉は、一般に市販されている製品が
使用できるが、好適には粒子径が均一なもので充分乾燥
したものを使用する。

炭酸ナトリウムは、無水塩、含水塩の何れでも良いが、
好適には無水塩を使用する。

本発明において脂肪酸アルカリ金属塩と脱脂粉乳、牛
乳、圧搾大豆粉及び炭酸ナトリウムを上記割合で配合
し、これに水に分散させて、液状、クルーム状として混
合、連練合した後、型に入れて固形状とする等の適宜の
公知手段により、液状、クリーム状、固形状等の洗浄剤
とする。

〔作用〕

本発明の身体洗浄剤は、成分として牛乳、脱脂粉乳、圧
搾大豆等の蛋白質、脂肪を含んだ天然物を用いている。
この成分に含まれている蛋白質、脂肪が炭酸ナトリウム
及び脂肪酸アルカリ金属塩のアルカリ性により溶け出
し、これが保護コロイドとなって毛髪、皮膚を保護し、
ふけ、痒み、毛髪のばらつき等を防止し、更に汚れを包
み込み再付着を防ぐ作用がある。

特に、動物性及び植物性という異質な蛋白質の相乗効果
によって、種々の汚れに対する洗浄効果を高めることが
でき、しかも、石鹸独特の特異臭や、また牛乳単独で配
合した際の牛乳臭さ等も無くすことができる。

〔実施例〕

実施例ドデカン酸カリウム 10部、ドデカン酸ナトリウム 10
部、テトラデカン酸カリウム 15部、テトラデカン酸ナ
トリウム 15部、エイコサン酸カリウム５部、エイコ
サン酸ナトリウム５部、脱脂粉乳５部、牛乳 20
部、圧搾大豆粉 10部及び炭酸ナトリウム５部の混合
物を、130部の水に分散させて液状洗浄剤とする。また
上記混合物を練合した後、型に入れ固形化して固形洗浄
剤とする。また、上記混合物に、水40部を加えてクリー
ム状洗浄剤とする。

なお、本実施例の部はすべて重量部である。

次に実施例品及び比較例品を、実際に使用した際の洗浄
効果等を示す。

Ｉ．使用試験本発明の身体用洗浄剤を使用した場合の臭気、痒み、ふ
け、毛髪のばさつき、べとつき、洗顔後の皮膚の滑らか
さについて試験した結果を示す。

Ａ．液状洗浄剤１）供試々料表１に示す組成物30部を水70部に分散させた液状洗浄剤
の試料とした。

２）試験方法上記供試々料について、毛髪を洗った時の状態、ボディ
を洗った時の状態、洗顔をした時の状態について、無作
為に抽出した120名の主婦に依頼し、その結果を判定し
た。

３）結果下記表２の通りであった。

Ｂ．固形洗浄剤１）供試々料表３の組成々分を混合、練合した後、型に入れ固形化し
固形洗浄剤とした。

２）試験方法Ａの試験方法と同様である。

３）結果次表４の通りであった。

Ｃ．クリーム状洗浄剤１）供試々料表５の組成物70部に水30部を加え、クリーム状洗浄剤と
した。

２）試験方法Ａの試験方法と同様である。

３）結果下表６の通りである。

以上の試験結果より明らかな通り、本発明の身体洗浄剤
は使用時並びに使用後の皮膚、毛髪に対する使用感が極
めて優れたものである。

II．植物油に対する乳化試験前記表１の組成の洗浄剤の0.5％溶液を調製し、ビーカ
ーに100mlを取り、精製大豆油50mlを加え、一定速度の
ホモジナイザーで30秒乳化し、20mlを試験管に採り油分
が10mm迄分離する時間を測定した。比較例No.１〜３
は、表１に示す比較例No.１〜３の配合、Ａ，Ｂ，Ｃ，
Ｄ，Ｅは対照として市販のシヤンプーを試験した。

その結果は表７の通りであった。

市販Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅのシヤンプーの組成は下記表８
の通りである。

以上の如く、本発明の洗浄剤は乳化状態が極めて優れて
いる。

〔発明の効果〕

本発明の身体用洗浄剤は使用感並びに使用後の洗浄感に
優れた洗浄剤であり、しかも脂肪酸アルカリ金属塩以外
の界面活性剤を含まない安全感のある洗浄剤である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭51−145511（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−199100（ＪＰ，Ａ) 特公昭60−11080（ＪＰ，Ｂ１) 特許第2207（ＪＰ，Ｃ１) 近藤、鈴木「生活の界面化学［増補版］昭和61年４月10日、三共出版株式会社、第94〜95頁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】アルキル基の炭素数８〜22個を有する脂肪
酸アルカリ金属塩10〜89重量部、脱脂粉乳２〜30重量
部、牛乳５〜80重量部、圧搾大豆粉２〜10重量部及び炭
酸ナトリウム２〜20重量部よりなることを特徴とする身
体用洗浄剤。