JPH064853A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH064853A
JPH064853A JP18453892A JP18453892A JPH064853A JP H064853 A JPH064853 A JP H064853A JP 18453892 A JP18453892 A JP 18453892A JP 18453892 A JP18453892 A JP 18453892A JP H064853 A JPH064853 A JP H064853A
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Masahiko Ichihana
征彦 一花
Yoshiyuki Yasuhara
喜之 安原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】微細な磁性粉末に対する分散性やポリウレタン
樹脂との相溶性が改良され、塗工作業が容易な磁性塗料
を与える新規な結合剤樹脂による、特性の優れた磁性層
を持つ磁気記録媒体を提供する。 【構成】結合剤が全単量体中1〜50重量%のラジカル
重合性基を有するエーテル化合物系単量体と5〜30重
量%のラジカル重合性基を有する含窒素単量体を過硫酸
塩重合開始剤の存在下にエーテル結合及び窒素を有しな
いアクリル系単量体と共重合して得られる共重合体を主
剤とすることを特徴とする。または、上記エーテル化合
物系単量体、含窒素単量体と0.05〜5重量%のラジ
カル重合性基を有する含スルホン酸基単量体をエーテル
結合、窒素及び硫黄を有しないアクリル系単量体と共重
合して得られる共重合体を主剤とすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気テープ、磁気カード
等の磁気記録媒体に関するものであり、特には強磁性微
粉末の結合剤としてすぐれた性能を示す特殊な単量体を
共重合して得られるアクリル系共重合体を用いてなる改
良された磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープや磁気カード等の磁気記録媒
体は、一般にポリエステルフィルムなどの支持体表面に
磁性粉末と結合剤(合成樹脂)とからなる塗膜(磁性
層)を設けることによりつくられている。近年磁気記録
媒体の記録密度の向上やS/N、C/N比の改良要求に
伴って磁性粉末はより微細化、高抗磁力化してきている
ので、磁性粉末を均一に塗料中に分散させ平滑で充填度
の高い磁性層を形成させて磁気記録媒体としての性能の
向上を達成するためには結合剤の分散性能が決定的に重
要な要因となる。
【0003】このような強磁性粉末の素材は酸化鉄から
コバルトイオンを吸着もしくはドープした酸化鉄へと移
行しており、さらには鉄、ニッケル、コバルトのような
強磁性の金属あるいはこれらを含む合金が使用されるよ
うになってきた。一方、強磁性粉末の分散性向上を目的
とした合成樹脂結合剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、
アクリル系共重合体等が知られており、これら高分子に
−OH、−COOH、−SO3 M、−OSO3 M、−P
32 、−OPO32 、−N<、−CON<(ただ
しMは水素原子またはアルカリ金属)等の親水性官能基
を1つ以上併せもつことにより、磁性粉末の分散に有利
となることが先行技術に開示されている。
【0004】しかし、これらの良好とされる結合剤を選
んでも、高密度記録のために強磁性粉末の粒子サイズを
微細にすればするほど分散が困難になり、磁性塗料を調
製する際の混練分散工程は長時間を要している。この混
練分散工程では強磁性粉末と合成樹脂結合剤にも高い剪
断力がかかり、長時間過酷な条件にさらされるため、強
磁性粉末の特性が損なわれることがあり、また結合剤か
らの分解生成物特に塩化ビニル系共重合体においては脱
塩酸により生成した塩酸が磁性粉末の劣化を引き起こし
ている。
【0005】上記のような塩化ビニル系共重合体の有す
る欠点をもたないものとしてポリアクリル酸エステル、
(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル共
重合体等のアクリル系共重合体樹脂が、特公昭55−2
648号公報、特公昭56−23211号公報、特公昭
56−12935号公報、特公昭56−15047号公
報、特公昭56−37608号公報、特公昭58−42
524号公報、特開昭54−46512号公報、特開昭
60−35321号公報、特開昭60−219628号
公報、特開昭61−278019号公報、特開昭62−
139118号公報などに提案されている。
【0006】しかし、これらの樹脂は微細な磁性粉末に
対しては分散性が不充分であり、さらに、磁性塗料液製
造時に併用するポリウレタン樹脂との相溶性が悪いた
め、磁性塗料とした時の粘度が高く、しかも粘度の経時
変化が大きいので作業面でも問題が多い。また、特公平
2−35366号公報には、N−ビニルピロリドンの単
一または共重合体を含有する磁気記録担体について提案
されているが、この共重合体は結合剤としての役割は示
さず、添加物として均一性と表面性を磁性層に与えるに
すぎない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術が有するような問題点がなく、微細な磁性粉末に
対して分散性が良好で、ポリウレタン樹脂との相溶性も
良く、塗工作業が容易な磁性塗料を与える結合剤用樹脂
を開発し、特性の優れた磁性層をもつ磁気記録媒体を提
供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決したものであり、非磁性支持体上に強磁性微粉末を結
合剤中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体
において、該結合剤が全単量体中1〜50重量%のラジ
カル重合性基を有するエーテル化合物系単量体と5〜3
0重量%のラジカル重合性基を有する含窒素単量体を過
硫酸塩重合開始剤の存在下にエーテル結合及び窒素を有
しないアクリル系単量体と共重合して得られるアクリル
系共重合体、または全単量体中1〜50重量%のラジカ
ル重合性基を有するエーテル化合物系単量体と5〜30
重量%のラジカル重合性基を有する含窒素単量体と0.
05〜5重量%のラジカル重合性基を有する含スルホン
酸基単量体をエーテル結合、窒素及び硫黄を有しないア
クリル系単量体と共重合して得られるアクリル系共重合
体を主剤とすることを特徴とする磁気記録媒体、を要旨
とするものである。すなわち、本発明者らは前記の課題
を解決するため鋭意検討の結果、エーテル結合及び含窒
素単量体に由来する窒素ならびに重合開始剤に由来する
硫酸根または単量体に由来するスルホン酸基を有するア
クリル系共重合体を結合剤の主剤に用いると、強磁性微
粉末の分散性、ポリウレタン樹脂との相溶性が良くなり
特性が向上することを見出して本発明に至った。
【0009】以下に本発明について詳しく説明する。本
発明で使用するラジカル重合性基を有するエーテル化合
物系単量体の例としてはアリル基、ビニル基、(メタ)
アクリル基等のエチレン性不飽和基を有する下記のもの
をあげることができる。アリル−2−ヒドロキシエチル
エーテル、アリル−2−ヒドロキシプロピルエーテル、
アリル−3−ヒドロキシプロピルエーテル、アリル−2
−ヒドロキシブチルエーテル、アリル−3−ヒドロキシ
ブチルエーテル、アリル−4−ヒドロキシブチルエーテ
ル、アリル−6−ヒドロキシヘキシルエーテルなどのア
ルキレングリコールのモノアリルエーテル類、ジエチレ
ングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノアリルエーテルなどのポリオキシアルキレング
リコールのモノアリルエーテル類、グリセリンモノアリ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、
【0010】メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、イソブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−オク
チルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのアル
キルビニルエーテル類、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシ
アルキルビニルエーテル類、
【0011】メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブ
トキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシア
ルキル(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート類、グリシジル
(メタ)アクリレート、N−ブトキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、
【0012】このエーテル化合物系単量体は1種類のみ
用いても2種類以上を併用してもよいが、その量が少な
すぎると分散性が低下し、多すぎる場合にも分散性が低
下するほか物理的強度も低下して耐久性が悪くなる。し
たがって、このエーテル化合物系単量体は全単量体中の
1〜50重量%とするが、好ましくは2〜30重量%で
ある。
【0013】本発明で使用するラジカル重合性基を有す
る含窒素単量体の例としては、N−ビニル−2−ピロリ
ドン、N−ビニルカルバゾール、シアン化ビニル、2−
ビニル−4,6−ジアミノ−5−トリアジン、2−ビニ
ルピリジン、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル及
び(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドな
どの(メタ)アクリルアミド類があげられる。
【0014】この含窒素単量体は1種類のみ用いても2
種類以上を併用してもよいが、その量が少なすぎるとポ
リウレタン樹脂との相溶性が低下し、多過ぎる場合にも
相溶性が低下する。したがって、この含窒素単量体は全
単量体中の5〜30重量%とするが、好ましくは3〜2
0重量%である。
【0015】本発明で使用するラジカル重合性基を有す
る含スルホン酸基単量体の例としては下記のものをあげ
ることができる。 CH2=CHSO3 M、CH2=CHCH2 SO3 M、 CH2=CHC64 SO3 M、
【化1】
【0016】この含スルホン酸基単量体は1種類のみ用
いても2種類以上を併用してもよいが、その量が少なす
ぎると分散性が低下し、多すぎる場合には塗料粘度が高
くなる。したがって、この含スルホン酸基単量体は全単
量体中の0.05〜5重量%とするが、好ましくは0.
5〜3重量%である。
【0017】本発明で使用するアクリル系単量体にはア
クリルとメタクリルの両者が包含され、その例としては
下記のものをあげることができる。メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレ
ート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、
【0018】このアクリル系単量体は1種類のみ用いて
も2種類以上を併用してもよいが、本発明の効果を発揮
させるのにより好ましい組み合せは、エーテル化合物系
単量体またはこれと共重合させるアクリル系単量体の少
なくともどちらかに水酸基を有することである。ただし
水酸基を有する単量体の量は1〜50重量%とすること
が好ましい。
【0019】前記のエーテル化合物系単量体、含窒素単
量体及びアクリル系単量体、含スルホン酸基単量体を使
用する時はさらにこれを加えた単量体に対し、必要に応
じてその他のラジカル重合性単量体を共重合させること
ができる。このような単量体の例としては、スチレン、
α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、無水マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸などがあ
げられる。これらの単量体は本発明の効果を損わないか
ぎり、10重量%以下の範囲で使用することができる。
本発明で使用する単量体の種類と量は、得られる共重合
体のガラス転移温度および磁気記録媒体に使用する他の
樹脂、一般にはポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などとの相溶性
を考慮し、塗膜の物性に応じて選定される。
【0020】以上に説明した各単量体の組み合せから構
成される共重合体は、分子量が低すぎると磁性塗膜がも
ろくなるなど物理的強度が低下し、また磁気テープ等の
耐久性も低下するし、逆に分子量が高すぎると所定濃度
における塗料粘度が高くなって作業性が悪くなり取扱が
困難となってくるので、その平均分子量は5,000〜
100,000であることが好ましく、より好ましくは
10,000〜60,000の範囲である。分子量の調
整にはn−ドデシルメルカプタン、チオグリコール、ト
リクロルエチレンなどの分子量調整剤を用いることもで
きる。
【0021】本発明で使用する過硫酸塩重合開始剤とし
ては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム等があげられる。この重合開始剤の使用量は単
量体に対して通常は0.1〜10.0重量%であるが、
好ましくは0.5〜5.0重量%である。また、本発明
では共重合体成分に含スルホン酸基単量体を含む場合に
は、必ずしも過硫酸塩重合開始剤を使用しなくてもよ
く、この場合には、過酸化水素水やt−ブチルハイドロ
パーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、キュメンハイ
ドロパーオキシド、ジブチルパーオキシド等の有機過酸
化物系重合開始剤を単独で使用するか、あるいはこれら
と酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、L−アスコル
ビン酸、糖類、アミン類等の還元剤を併用して、常法に
より重合を行うことができる。
【0022】この共重合体は公知の乳化重合法により製
造することができる。重合後には公知の塩析法により共
重合体樹脂を得ることが経済的にも有利である。乳化剤
としては、アルキルまたはアルキルアリル硫酸塩、アル
キルまたはアルキルアリルスルホン酸塩、ジアルキルス
ルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、アルキルトリメ
チルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモ
ニウムクロライド等のカチオン性乳化剤、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エス
テル等のノニオン性乳化剤などが例示される。重合に際
しては、以上に記した単量体、重合開始剤、乳化剤、分
子量調整剤などを重合開始時に一括して重合系に添加し
てもよいし、重合中に分割して添加することもできる。
重合は通常35〜80℃の温度で攪拌下に行うとよい。
重合後には公知の塩析法にしたがい硫酸ナトリウム、塩
化カルシウムのような無機塩の水溶液を加えるか、水溶
性有機溶剤などを加えるかして粒子を凝集させたのち、
ろ過、水洗し乾燥すればよい。
【0023】磁性塗料液製造時、上記共重合体を結合剤
樹脂として使用する際、必要に応じ他の樹脂が等量以下
の量で併用されてもよく、この併用し得る樹脂としては
ポリウレタン樹脂、ニトロセルローズ、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、
アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の重合体
または共重合体などの各種重合体が例示される。これら
のうちでは特にポリウレタン樹脂が好適である。
【0024】この他にポリイソシアネート系硬化剤を併
用することは望ましいことであり、この硬化剤としては
コロネートL(日本ポリウレタン工業(株)製商品
名)、ディスモジュールL(バイエル社製商品名)等の
3官能性イソシアネート、両末端にイソシアネート基を
有するウレタンプレポリマーなどが例示される。なお、
これら硬化剤の使用量は結合剤樹脂100重量部当り5
〜40重量部とするのが好ましい。
【0025】本発明に使用される強磁性粉末としては、
γ−Fe23 、Fe34 およびこれらにコバルトイ
オンを吸着もしくはドープしたもの、CrO2 、さらに
Fe、Co、Fe−Co、Ni等を含有させた金属また
は合金の針状微粒子などをはじめ、その他の従来公知の
各種磁性粉末が例示される。強磁性微粉末と結合剤樹脂
との混合割合は、強磁性微粉末100重量部当り結合剤
樹脂8〜50重量部とすることが望ましい。
【0026】なお、強磁性粉末と結合剤とを均一に分散
させるに当り、従来一般に使用されている潤滑剤、研磨
剤、帯電防止剤、分散助剤、防錆剤等を添加すること、
さらに塗布媒体としてメチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン等のほか各
種の有機溶剤を使用することは従来と同様でよく、これ
らの点に特別の制限はない。
【0027】支持体としてはポリエステル、ポリオレフ
ィン、セルロースアセテート、ポリカーボネート等の合
成樹脂類、非磁性金属類、セラミック類などが使用さ
れ、形態はフィルム、テープ、シート、板状体等で使用
される。
【0028】支持体上に磁性層を形成するための塗布手
段としては従来公知の方法を用いればよく、適宜カレン
ダリング処理等の平滑化処理を施すことにより、本発明
の目的とする高性能磁気記録媒体が得られる。
【0029】
【実施例】つぎに、結合剤樹脂の合成例および結合剤樹
脂を用いた具体的実施例ならびに比較例をあげるが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。なお例中
の部および%はそれぞれ重量部と重量%を示す。
【0030】合成例1(ポリマー1の合成) 攪拌機、コンデンサー、温度計および窒素ガス導入口を
備えた重合容器に、脱イオン水750部、過硫酸カリウ
ム5部、炭酸ソーダ1.6部を仕込み、窒素置換後57
℃に昇温した。一方、あらかじめ脱イオン水500部、
メチルメタクリレート270部、ブチルメタクリレート
120部、アリル−2−ヒドロキシエチルエーテル70
部、N−ビニル−2−ピロリドン40部、ラウリル硫酸
ナトリウム10部、n−ドデシルメルカプタン1.25
部をホモミキサーで混合乳化したものを上記重合容器中
へ9時間を要して均一に滴下させ、さらに57℃で2時
間反応させ重合を完結した後、メタノール500部、硫
酸ナトリウム10部を添加しポリマーを析出させた。析
出したポリマーをメタノール5000部で2回、次いで
脱イオン水5000部/回で4回洗浄し、ろ過、乾燥し
てポリマー1を得た。このポリマーの平均分子量は2
9,000であった。
【0031】合成例2(ポリマー2の合成) 過硫酸カリウム5部に代えて過硫酸ナトリウム5部を使
用し、表1に示される単量体の種類、量を用いたほかは
合成例1と同様にして共重合し、同様の方法で塩析して
ポリマー2を得た。
【0032】合成例3、4、5、8、10(ポリマー
3、4、5、8、10の合成) 合成例1と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合し、同様の方法で塩析してポリマー3、4、
5、8、10を得た。
【0033】合成例6(ポリマー6の合成) 攪拌機、コンデンサー、温度計および窒素ガス導入口を
備えた重合容器に、脱イオン水750部、L−アスコル
ビン酸7.8部、炭酸ソーダ1.6部を仕込み、窒素置
換後57℃に昇温した。一方、あらかじめ脱イオン水5
00部、メチルメタクリレート275部、ブチルアクリ
レート25部、ヒドロキシブチルビニルエーテル150
部、N−メチロールアクリルアミド35部、ビニルスル
ホン酸ナトリウム15部、ラウリル硫酸ナトリウム10
部、n−ドデシルメルカプタン1.25部をホモミキサ
ーで混合乳化したものと、30%過酸化水素水10部を
脱イオン水50部で希釈したものとを平行して上記重合
容器中へ9時間を要して均一に滴下させ、さらに57℃
で2時間反応させ重合を完結した後、メタノール500
部、硫酸ナトリウム10部を添加しポリマーを析出させ
た。析出したポリマーをメタノール5000部で2回、
次いで脱イオン水5000部/回で4回洗浄し、ろ過、
乾燥してポリマー6を得た。このポリマーの平均分子量
は28,000であった。
【0034】合成例7(ポリマー7の合成) 30%過酸化水素水10部に代えてベンゾイルパーオキ
シド5部を使用し、表1に示される種類、量の単量体を
使用した以外は合成例6と同様にしてポリマー7を得
た。
【0035】合成例9(ポリマー9の合成) 合成例2と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合し、同様の方法で塩析してポリマー9を得た。 合成例11(ポリマー11の合成) 合成例6と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合し、同様の方法で塩析してポリマー11を得
た。 合成例12(ポリマー12の合成) 合成例7と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合し、同様の方法で塩析してポリマー12を得
た。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1〜7、比較例1〜5 A液 結合剤樹脂(ポリマー1〜12) 18部 金属 磁性粉 100部 ポリウレタン樹脂(N−2304: 7部 日本ポリウレタン工業(株)製) カーボンブラック 5部 レシチン 2部 メチルエチルケトン 75部 シクロヘキサノン 75部 トルエン 75部 上記成分をラボミキサーで90分間混合し、さらにガラ
スビーズの入ったアイガーミルで3時間混練し塗料A液
を得た。
【0038】 B液 A液 355部 ポリイソシアネート(コロネートL: 5部 日本ポリウレタン工業(株)製) シクロヘキサノン 30部 上記成分をラボミキサーで90分間混合分散させ塗料B
液を得た。
【0039】ポリエステルフィルム上に上記塗料B液を
6μm厚に塗布し、磁場配向処理を行なって乾燥し、つ
いでスーパーカレンダーにて表面処理して磁気テープを
作った。上記のようにして得た塗料A液の粘度安定性、
磁気テープの塗膜特性および磁性特性を調べた。また、
結合剤樹脂(ポリマー1〜12)のポリウレタン樹脂と
の相溶性を調べた。結果は表2に示すとおりであった。
【0040】
【表2】
【0041】なお、各特性の測定は下記のようにして行
なった。a.塗料A液の粘度安定性混練調整したA液の
粘度をE型粘度計で測定(初期粘度)し、残液を密栓下
に25℃で48時間放置後再度粘度を測定した。初期粘
度を100としたときの48時間後の粘度の比率をもと
に4段階で評価した。 ◎:粘度変化のほとんどないもの(110%以下) ○:少し増粘(120〜200%) △:増粘大(200%以上) ×:ゲル化
【0042】b.光沢 グロスメーター(村上色彩技研製)によりカレンダー処
理前の60度反射率を標準ガラス板と比較した。 c.残留磁束密度(Br)および角型比 振動試料型磁力計(東栄工業製)を用いて測定した。
【0043】d.耐久性 作成した磁気テープを65℃、相対湿度90%の恒温恒
湿室で168時間放置後、荷重100gをかけ、研磨紙
を貼りつけた回転ドラムに接触させて、150rpmで
1000回回転させ、磁性塗膜が研磨紙に付着した程度
を目視により4段階評価した。 ◎:研磨紙の汚れなし ○:ごく僅かに汚れあり △:汚れ少しあり ×:汚れ多い
【0044】e.走行性 耐久性評価と同じ方法で塗膜と回転ドラム間に発生する
力を、65℃、相対湿度80%の雰囲気でUゲージによ
り測定し、走行抵抗が低い方から順に4段階評価した。 ◎:極低、○:低、△:中、×:高
【0045】f.ポリウレタン樹脂との相溶性 メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン/トルエ
ン=1/1/1の混合溶剤を用いたポリマー1〜12の
各々の20%溶液100部と各種のポリウレタン樹脂5
0部を混合し、スターラーで1時間攪拌後ガラス板上に
塗布乾燥させ、塗膜のツブの有無、くもり度から相溶性
を目視により4段階評価した。 ◎:優、○:良、△:可、×:不可
【0046】
【発明の効果】本発明により、新規に開発された結合剤
用樹脂を用いた、特性の優れた磁性層をもつ磁気記録媒
体が提供された。この新規に開発された結合剤用樹脂は
磁性粉に対し優れた分散性を示し、ポリウレタン樹脂と
の相溶性も改良され、得られた磁性塗料の粘度は塗布作
業に適したもので、粘度の経時変化も小さい。磁性粉の
分散性が向上し、ポリウレタン樹脂との相溶性が改良さ
れたことにより、塗膜表面の平滑性が良くなり、耐摩耗
性が向上し、磁気記録媒体の耐久性、走行性が優れたも
のとなった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性微粉末を結合剤
    中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、該結合剤が全単量体中1〜50重量%のラジカル
    重合性基を有するエーテル化合物系単量体と5〜30重
    量%のラジカル重合性基を有する含窒素単量体を過硫酸
    塩重合開始剤の存在下にエーテル結合及び窒素を有しな
    いアクリル系単量体と共重合して得られるアクリル系共
    重合体を主剤とすることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上に強磁性微粉末を結合剤
    中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、該結合剤が全単量体中1〜50重量%のラジカル
    重合性基を有するエーテル化合物系単量体と5〜30重
    量%のラジカル重合性基を有する含窒素単量体と0.0
    5〜5重量%のラジカル重合性基を有する含スルホン酸
    基単量体を、エーテル結合、窒素及び硫黄を有しないア
    クリル系単量体と共重合して得られるアクリル系共重合
    体を主剤とすることを特徴とする磁気記録媒体。
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