JPH06215358A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH06215358A
JPH06215358A JP2329193A JP2329193A JPH06215358A JP H06215358 A JPH06215358 A JP H06215358A JP 2329193 A JP2329193 A JP 2329193A JP 2329193 A JP2329193 A JP 2329193A JP H06215358 A JPH06215358 A JP H06215358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
vinyl chloride
magnetic
nitrogen
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2329193A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Yasuhara
喜之 安原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nissin Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nissin Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2329193A priority Critical patent/JPH06215358A/ja
Publication of JPH06215358A publication Critical patent/JPH06215358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 微細な強磁性粉末に対して分散性が良好でか
つ他樹脂との相溶性が良く、低粘度の磁性塗料を与える
新規な結合剤用樹脂による、特性の優れた磁性層を持つ
磁気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性支持体上に強磁性微粉末を結合剤中に
分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体におい
て、該結合剤が窒素含有重合開始剤の存在下に共重合し
て得られる塩化ビニル系共重合体を主剤とすることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関するも
のであり、特には強磁性粉末の結合剤として優れた性能
を示す特殊な官能基を持つ塩化ビニル系共重合体を用い
てなる改良された磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープや磁気カード等の磁気記録媒
体は、一般にポリエステルフィルムなどの支持体表面に
磁性粉末と結合剤(合成樹脂)とからなる塗膜(磁性
層)を設けることによりつくられている。近年、磁気記
録媒体の記録密度の向上やS/N、C/N比の改良要求
に伴って磁性粉末はより微細化、高抗磁力化してきてい
るので、磁性粉末を均一に塗料中に分散させて平滑性と
充填度を高め、さらには信号の欠落を防ぐために耐久性
の優れた磁性層を形成させて磁気記録媒体としての性能
の向上を達成させるためには、結合剤が優れた分散性能
と物理特性を合わせ持つことが重要な要因となる。この
ような強磁性粉末の素材は酸化鉄、コバルトイオンを吸
着もしくはドープした酸化鉄、あるいは鉄、ニッケル、
コバルトのような強磁性の金属あるいはこれらを含む合
金が使用されている。
【0003】一方、強磁性粉末の分散性向上を目的とし
た合成樹脂結合剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン系共重合体、ニ
トロセルロース、ポリウレタン樹脂等が知られており、
これらの高分子に-OH、-COOH、-SO3M、-OSO3M、-PO3M2、-OPO
3M2、-N<、 -CON<(ただし、M は水素原子またはアルカ
リ金属)等の親水性官能基を1つ以上持ったものなどが
先行技術に開示されている。しかし、これらの良好とさ
れる結合剤を選んでも高密度記録のために強磁性粉末の
粒子サイズを微細にすればするほど分散が困難になり、
また、いずれの結合剤樹脂も実際に磁気塗料を作る際の
ポリウレタン樹脂等との相溶性が悪かったり、得られた
塗料の粘度が高くなるため高速塗工が困難であるなどの
欠点を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術が有するような問題点がなく、微細な強磁性粉末
に対して分散性が良好でかつ他樹脂との相溶性が良く、
低粘度の塗料を与える結合剤用樹脂を開発し、特性の優
れた磁性層を持つ磁気記録媒体を提供するためになされ
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決したものであり、非磁性支持体上に強磁性微粉末を結
合剤中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体
において、該結合剤が窒素含有重合開始剤の存在下に共
重合して得られる塩化ビニル系共重合体を主剤とするこ
とを特徴とする磁気記録媒体、を要旨とするものであ
る。すなわち本発明者らは前記の課題を解決するため鋭
意検討の結果、窒素含有重合開始剤の存在下に共重合し
て得られる塩化ビニル系共重合体を結合剤の主剤に用い
ると、強磁性微粉末に対する分散性能と他樹脂との相溶
性、塗料の低粘度化が同時に向上することを見出して本
発明に至った。
【0006】以下に本発明について詳しく説明する。本
発明で結合剤の主剤として使用する共重合体は、前記の
とおり窒素含有重合開始剤の存在下に重合された塩化ビ
ニル系共重合体であることを必須とするが、この共重合
体はポリマーの末端に導入された結合窒素分を含むもの
である。この結合窒素分が少ないと強磁性粉末に対する
分散性が悪くなるし、窒素分を多くしようとして窒素含
有重合開始剤の添加量を増すと反応速度が異常に速くな
り、重合反応時の発熱をコントロールするのが困難にな
るため、結合窒素分が0.01〜0.5 重量%になるように窒
素含有重合開始剤の使用量を決めることが好ましい。な
お、結合窒素分はテルミュレン法による窒素原子分析値
に基づく。
【0007】本発明に使用される窒素含有重合開始剤と
しては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
スイソブチルバレロニトリル、アゾビスシアノバレリッ
クアシッド、2,2'−アゾビス(2-アミディノプロパン)
ハイドロクロリド、2,2'−アゾビス(2,4-ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2'−アゾビス[2-(5-メチル−2-イミ
ダゾリン−2-イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2'−アゾビス[2-(2-イミダゾリン−2-イル)プロパ
ン]ジハイドロクロライド、2,2'−アゾビス(2-メチル
ブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(4-メトキシ−2,4-
ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2-シクロ
プロピルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス(2-メチ
ルプロピオニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1-カルボニトリル)、1-[(1-シアノ−1-メチルエ
チル)アゾ]ホルムアミド、2-フェニルアゾ−4-メトキ
シ−2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2-
メチル−N-フェニルプロピオンアミジン)ジハイドロク
ロライド、2,2'−アゾビス[N-(4-クロロフェニル)−
2-メチルプロピオンアミジン]ジハイドロクロライド、
2,2'−アゾビス[N-(4-ヒドロキシフェニル)−2-メチ
ルプロピオンアミジン]ジハイドロクロライド、2,2'−
アゾビス[N-(4-アミノプロピル)−2-メチルプロピオ
ンアミジン]テトラハイドロクロライド、2,2'−アゾビ
ス[2-メチル−N-(フェニルメチル)プロピオンアミジ
ン]ジハイドロクロライド、2,2'−アゾビス[2-メチル
−N-(2-プロペニル)プロピンアミジン]ジハイドロク
ロライド、2,2'−アゾビス[N-(2-ヒドロキシエチル)
−2-メチルプロピオンアミジン]ジハイドロクロライ
ド、2,2'−アゾビス[2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-1,
3-ジアゼピン−2-イル)プロパン]ジハイドロクロライ
ド、2,2'−アゾビス[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミ
ジン−2-イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2'
−アゾビス[2-(2-イミダゾリン−2-イル)プロパ
ン]、2,2'−アゾビス{2-メチル−N-[1,1-ビス(ヒド
ロキシメチル)−2-ヒドロキシエチル]プロピオンアマ
イド}、2,2'−アゾビス{2-メチル−N-[1,1-ビス(ヒ
ドロキシメチル)エチル]プロピオンアマイド}、2,2'
−アゾビス[2-メチル−N-(2-ヒドロキシエチル)プロ
ピオンアマイド]、2,2'−アゾビス(2-メチルプロピオ
ンアマイド)ジハイドレート、2,2'−アゾビス(2,4,4-
トリメチルペンタン)、2,2'−アゾビス(2-メチルプロ
パン)、4,4'−アゾビス(4-シアノバレイックアシッ
ド)、2,2'−アゾビス(ヒドロキシメチル)プロピオニ
トリルなどがあげられる。
【0008】本発明において使用する塩化ビニル系共重
合体へはカルボキシル基、スルホン酸基を導入すること
が好ましい。特にカルボキシル基を導入することは好ま
しいが、これには重合性不飽和カルボン酸を共重合すれ
ばよく、次に挙げるものが例示される。
【化1】 (式中、X及びYは水素原子または1価炭化水素基を示
すが、少なくとも一方は水素原子である。)
【0009】
【化2】
【0010】共重合体中における重合性不飽和カルボン
酸単位の重量割合はカルボキシル基量として0.05〜2.5
重量%が望ましい。一方、スルホン酸基の導入には重合
性不飽和スルホン酸塩を共重合すればよく、次に挙げる
ものが例示される。
【0011】
【化3】 (式中、Mは水素原子またはアルカリ金属を示し、Rは
1価の炭化水素基を示す。)
【0012】スルホン酸基を導入する場合には、共重合
体中における硫黄分の量が0.01〜0.5 重量%となるよう
にするのが望ましい。
【0013】本発明で用いる塩化ビニル系共重合体を作
るために使用される単量体としては、塩化ビニルや前述
の単量体以外にも、通常塗料用塩化ビニル共重合体に用
いられる一般的な単量体をあげることができる。このよ
うな単量体としては例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、モノクロル酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル
等のカルボン酸ビニルエステル、マレイン酸ジエチル、
マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2-ヒドロキシエチ
ル、イタコン酸ジメチル、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸−2-ヒドロキシプロピル等の不
飽和カルボン酸エステル、塩化ビニリデン、弗化ビニリ
デン等のハロゲン化ビニリデン、メチルビニルエーテ
ル、イソブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル
等のビニルエーテル、エチレン、プロピレン等のオレフ
ィン、(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル、
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニルなどが
あげられる。
【0014】これらの単量体は本発明の効果を損なわな
い限り30重量%以下の範囲で使用することができ、1種
類のみを用いても2種類以上を併用してもよい。また、
重合後にカルボン酸ビニルエステル単位の一部または全
部をケン化してビニルアルコール単位とした共重合体も
使用することができる。
【0015】以上に説明した共重合体は、平均重合度が
低すぎると磁性塗膜がもろくなるなど物理的強度が低下
するようになるし、逆に平均重合度が高すぎると所定濃
度における塗料粘度が高くなって作業性が悪くなり取扱
が困難となってくるので、平均重合度は 200〜800 の範
囲であることが好ましい。
【0016】前述の共重合体は公知の溶液重合、沈殿重
合、懸濁重合、乳化重合により製造することができる。
溶液重合の場合、反応溶剤としては、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が
例示され、沈殿重合の場合の反応溶剤としては、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール
類、ヘキサン、ペンタン等の炭化水素類が例示される。
【0017】懸濁重合の場合の懸濁安定剤としては、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分ケン化物、メ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリルアミド、マレイン酸−ス
チレン共重合体、マレイン酸−メチルビニルエーテル共
重合体等の合成高分子、デンプン、ゼラチン等の天然高
分子などが例示される。また、乳化重合の場合の乳化剤
としては、アルキルまたはアルキルアリル硫酸塩、アル
キルまたはアルキルアリルスルホン酸塩、アルキルアリ
ルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エ
ステル等のノニオン性乳化剤などが例示される。
【0018】重合に際しては、以上に記した単量体、重
合開始剤、懸濁安定剤、乳化剤などを重合開始時に一括
して重合系に添加してもよいし、重合中に分割して添加
することもできる。乳化重合の場合には、重合後に公知
の塩析法に従い、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫
酸ナトリウムのような無機塩の水溶液を加えるか、水溶
性有機溶剤を加えるなどして粒子を凝集させたのち、ろ
過、水洗し乾燥すればよい。
【0019】磁性塗料製造時に上記共重合体を結合剤用
樹脂として使用する際、必要に応じ他の樹脂が等量以下
の量で併用されてもよく、この併用し得る樹脂としては
ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、
アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の重合体
または共重合体などの各種樹脂が例示される。これらの
うちではポリウレタン樹脂が好適である。
【0020】本発明に使用される強磁性微粉末として
は、γ−Fe2O3 、Fe3O4 及びこれらにコバルトイオンを
吸着またはドープしたもの、CrO2、さらにFe、Co、Fe−
Co、Ni等を含有させた金属または合金の針状微粒子など
をはじめ、その他の従来公知の各種磁性粉末が例示され
る。強磁性微粉末と結合剤樹脂との混合割合は、強磁性
微粉末 100重量部当り結合剤樹脂8〜50重量部とするこ
とが望ましい。なお、強磁性微粉末と結合剤樹脂とを均
一に分散させるに当り、従来一般に使用されている潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、分散助剤、防錆剤等を添加す
ること、さらに塗布媒体としてメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン等
のほか各種の有機溶剤を使用することは従来と同様でよ
く、これらの点に特別の制限はない。
【0021】支持体としてはポリエステル、ポリオレフ
ィン、セルロースアセテート、ポリカーボネート等の合
成樹脂類、非磁性金属類、セラミック類などが使用さ
れ、形態はフィルム、テープ、シート、板状体等で使用
される。支持体上に磁性層を形成するための塗布手段と
しては公知の方法を用いればよく、適宜カレンダリング
処理等の平滑化処理を施すことにより、本発明の目的と
する高性能磁気記録媒体が得られる。
【0022】
【実施例】つぎに、共重合体の合成例及びこの共重合体
を用いた具体的実施例ならびに比較例をあげるが、本発
明はこの実施例に限定されるものではない。なお、例中
の部及び%はそれぞれ重量部と重量%を表す。
【0023】合成例1(ポリマー1の合成) 攪拌装置を備えたオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 130部、酢酸ビニル40部、ア
ゾビスイソブチロニトリル 1.5部及び部分ケン化ポリビ
ニルアルコール1部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌
しながら75℃に昇温して反応を開始し、さらに塩化ビニ
ル 130部を3時間を要して連続圧入し共重合反応させ
た。オートクレーブ内圧が5時間後に 1.0kg/cm2(ゲー
ジ圧)になったので残圧を抜き、冷却して共重合体スラ
リーを取り出し、ろ過後、1000部のメタノールで3回、
1000部の脱イオン水で2回洗浄し、ろ過、乾燥して共重
合体粉末(ポリマー1) 260部を得た。このポリマー1
は、塩化ビニル86.7%、酢酸ビニル13.3%、結合窒素0.
05%、平均重合度 440であった。
【0024】合成例2(ポリマー2の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 125部、酢酸ビニル40部、無
水マレイン酸9部、アゾビスイソブチロニトリル2部及
び部分ケン化ポリビニルアルコール1部を仕込み、窒素
ガス雰囲気下に攪拌しながら75℃に昇温して反応を開始
し、さらに塩化ビニル 126部を5時間を要して連続圧入
し共重合反応させた。オートクレーブ内圧が8時間後に
1.5kg/cm2(ゲージ圧)になったので以下合成例1と同
様の処理を行って共重合体粉末(ポリマー2) 266部を
得た。このポリマー2は、塩化ビニル85.8%、酢酸ビニ
ル13.0%、マレイン酸 1.2%、結合窒素0.05%、平均重
合度 440であった。
【0025】合成例3(ポリマー3の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 120部、酢酸ビニル15部、2,
2'−アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)1.5 部及
び部分ケン化ポリビニルアルコール 1.5部を仕込み、窒
素ガス雰囲気下に攪拌しながら80℃に昇温して反応を開
始し、さらに塩化ビニル 120部とヒドロキシプロピルア
クリレート45部の混合物を3時間を要して連続圧入し共
重合反応させた。オートクレーブ内圧が4時間後に 1.0
kg/cm2(ゲージ圧)になったので以下合成例1と同様の
処理を行って共重合体粉末(ポリマー3) 275部を得
た。このポリマー3は、塩化ビニル83.7%、酢酸ビニル
3.9%、ヒドロキシプロピルアクリレート12.4%、結合
窒素0.11%、平均重合度 350であった。
【0026】合成例4(ポリマー4の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 420部、塩化ビニル 100部、酢酸ビニル64部、2,
2'−アゾビス(2-アミジノプロパン)ハイドロクロリド
3部及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
8.5部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌しながら45℃
に昇温して反応を開始し、さらに塩化ビニル 116部を4
時間を要して連続圧入し共重合反応させた。オートクレ
ーブ内圧が4時間後に 1.5kg/cm2(ゲージ圧)になった
ので残圧を抜き、冷却して取出した内容物に、塩化ナト
リウム 100部、5%塩酸34部、熱脱イオン水 800部を添
加して、生成した共重合体を析出させた。析出した共重
合体を脱イオン水2500部/回で5回洗浄−ろ過操作を繰
り返し、乾燥することにより共重合体(ポリマー4) 2
55部を得た。このポリマー4は、塩化ビニル78.9%、酢
酸ビニル21.1%、結合窒素0.16%、平均重合度 650であ
った。
【0027】合成例5(ポリマー5の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、メタ
ノール 490部、塩化ビニル89部、酢酸ビニル32部及びア
ゾビスイソブチロニトリル8部を仕込み、窒素ガス雰囲
気下に攪拌しながら80℃に昇温して反応を開始し、さら
に塩化ビニル89部を3時間を要して連続圧入し共重合反
応させた。オートクレーブ内圧が5時間後に 0.5kg/cm2
(ゲージ圧)になったので残圧を抜き、冷却して共重合
体スラリーを取出し、ろ過後脱イオン水1000部を加えて
3回洗浄し、ろ過乾燥して共重合体粉末(ポリマー5)
155部を得た。このポリマー5は、塩化ビニル88.1%、
酢酸ビニル11.9%、結合窒素0.43%、平均重合度 110で
あった。
【0028】合成例6(ポリマー6の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、メタ
ノール 490部、塩化ビニル89部、酢酸ビニル32部、30%
ビニルスルホン酸ソーダ水溶液30部及びアゾビスイソブ
チロニトリル 1.5部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌
しながら50℃に昇温して反応を開始し、さらに塩化ビニ
ル89部を6時間を要して連続圧入し共重合反応させた。
オートクレーブ内圧が10時間後に0kg/cm2(ゲージ圧)
になったので以下合成例5と同様の処理を行って共重合
体粉末(ポリマー6) 153部を得た。このポリマー6
は、塩化ビニル87.9%、酢酸ビニル12.1%、硫黄分 0.0
92%、結合窒素0.14%、平均重合度 300であった。
【0029】合成例7(ポリマー7の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 130部、酢酸ビニル40部、ベ
ンゾイルパーオキシド 0.5部及び部分ケン化ポリビニル
アルコール1部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌しな
がら75℃に昇温して反応を開始し、さらに塩化ビニル 1
30部を3時間を要して連続圧入し共重合反応させた。オ
ートクレーブ内圧が5時間後に 1.0kg/cm2(ゲージ圧)
になったので以下合成例1と同様の処理を行って共重合
体粉末(ポリマー7)270部を得た。このポリマー7は、
塩化ビニル86.5%、酢酸ビニル13.5%、平均重合度 410
であった。
【0030】合成例8(ポリマー8の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 125部、酢酸ビニル40部、無
水マレイン酸9部、ベンゾイルパーオキシド1部及び部
分ケン化ポリビニルアルコール1部を仕込み、窒素ガス
雰囲気下に攪拌しながら75℃に昇温して反応を開始し、
さらに塩化ビニル 126部を5時間を要して連続圧入し共
重合反応させた。オートクレーブ内圧が8時間後に 1.5
kg/cm2(ゲージ圧)になったので以下合成例1と同様の
処理を行って共重合体粉末(ポリマー8) 270部を得
た。このポリマー8は、塩化ビニル85.9%、酢酸ビニル
13.1%、マレイン酸 1.0%、平均重合度 420であった。
【0031】合成例9(ポリマー9の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、脱イ
オン水 400部、塩化ビニル 120部、酢酸ビニル15部、ベ
ンゾイルパーオキシド 0.5部及び部分ケン化ポリビニル
アルコール1部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌しな
がら80℃に昇温して反応を開始し、さらに塩化ビニル 1
20部、ヒドロキシプロピルアクリレート45部を3時間を
要して連続圧入し共重合反応させた。オートクレーブ内
圧が5時間後に 1.0kg/cm2(ゲージ圧)になったので以
下合成例1と同様の処理を行って共重合体粉末(ポリマ
ー9) 271部を得た。このポリマー9は、塩化ビニル8
4.8%、酢酸ビニル 3.1%、ヒドロキシプロピルアクリ
レート12.1%、平均重合度 320であった。
【0032】合成例10(ポリマー10の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、メタ
ノール 490部、塩化ビニル89部、酢酸ビニル32部及びジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート2部を仕込み、
窒素ガス雰囲気下に攪拌しながら50℃に昇温して反応を
開始し、さらに塩化ビニル89部を8時間を要して連続圧
入し共重合反応させた。オートクレーブ内圧が10時間後
に0kg/cm2(ゲージ圧)になったので以下合成例3と同
様の処理を行って共重合体粉末(ポリマー10) 145部を
得た。このポリマー10は、塩化ビニル86.7%、酢酸ビニ
ル13.3%、平均重合度 310であった。
【0033】合成例11(ポリマー11の合成) 合成例1と同様のオートクレーブに、窒素置換後、メタ
ノール 490部、塩化ビニル89部、酢酸ビニル32部、30%
ビニルスルホン酸ソーダ水溶液30部及びジイソプロピル
パーオキシジカーボネート2部を仕込み、窒素ガス雰囲
気下に攪拌しながら50℃に昇温して反応を開始し、さら
に塩化ビニル89部を6時間を要して連続圧入し共重合反
応させた。オートクレーブ内圧が8時間後に0kg/cm
2(ゲージ圧)になったので以下合成例3と同様の処理
を行って共重合体粉末(ポリマー11) 150部を得た。こ
のポリマー11は、塩化ビニル86.5%、酢酸ビニル13.5
%、硫黄分 0.096%、平均重合度290 であった。
【0034】実施例1〜6、比較例1〜5 (磁性塗料の調製) A液 結合剤樹脂(ポリマー1〜11) 18部 金属磁性粉 100部 ポリウレタン樹脂(N−2304: 7部 日本ポリウレタン工業(株)製、商品名) カーボンブラック 5部 レシチン 2部 メチルエチルケトン 75部 シクロヘキサノン 75部 トルエン 75部 上記成分をラボミキサーで90分間混合し、さらにガラス
ビーズの入ったアイガーミルで3時間混練して塗料A液
を得た。
【0035】 B液 A液 355部 ポリイソシアネート(コロネートL: 30部 日本ポリウレタン工業(株)製、商品名) 上記成分をラボミキサーで10分間混合分散させ塗料B液
を得た。
【0036】(磁気テープの作成)ポリエステルフィル
ム上に上記塗料B液を5μm厚に塗布し、磁場配向処理
を行ってから乾燥し、ついでスーパーカレンダーにて表
面処理して磁気テープを作った。
【0037】(物性の測定)上記のようにして得た塗料
A液の粘度、磁気テープの塗膜特性及び磁気特性を調べ
た。また結合剤樹脂(ポリマー1〜11)のポリウレタン
樹脂との相溶性も調べた。結果は表1に示すとおりであ
った。なお、各特性の測定は下記のようにして行った。 a:塗料A液の粘度 混練調製したA液の粘度をE型粘度計で測定した。 b:光沢 グロスメーター(村上色彩技研製)によりカレンダー処
理前の60度反射率を標準ガラス板と比較した。 c:残留磁束密度(Br)及び角型比 振動試料型磁力計(東栄工業製)を用いて測定した。 d:ポリウレタン樹脂との相溶性 メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン/トルエ
ン=1/1/1の混合溶剤を用いたポリマー1〜11の各
々の20%溶液50部と各種のポリウレタン樹脂の20%溶液
50部を混合し、スターラーで1時間攪拌後ガラス板上に
塗布乾燥させ、塗膜のツブの有無、くもり度から相溶性
を目視により3段階評価した。 ○:良、△:可、×:不可
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明により、新規に開発された結合剤
用樹脂を用いた、特性の優れた磁性層をもつ磁気記録媒
体が提供された。この新規に開発された結合剤用樹脂は
磁性粉に対し優れた分散性を示し、ポリウレタン樹脂と
の相溶性も改良され、得られた磁性塗料の粘度は塗布作
業に適したものである。このようなことから、優れた性
能をもつ磁気記録媒体が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性微粉末を結合剤
    中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、該結合剤が窒素含有重合開始剤の存在下に共重合
    して得られる塩化ビニル系共重合体を主剤とすることを
    特徴とする磁気記録媒体。
JP2329193A 1993-01-18 1993-01-18 磁気記録媒体 Pending JPH06215358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2329193A JPH06215358A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2329193A JPH06215358A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06215358A true JPH06215358A (ja) 1994-08-05

Family

ID=12106507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2329193A Pending JPH06215358A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06215358A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0437868B2 (ja)
JPS60235814A (ja) 磁性塗料用樹脂
JPH06340715A (ja) 磁気記録媒体
JPH06215358A (ja) 磁気記録媒体
JP3071310B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2502639B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3339958B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3781085B2 (ja) 磁性塗料用結合剤及び磁気記録媒体
JPH07244832A (ja) 磁気記録媒体
US4937151A (en) Coating composition with vinyl chloride polymer for magnetic recording medium
JP3401347B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2957766B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3135668B2 (ja) 磁性塗料及び磁気記録媒体
JPH07220263A (ja) 磁気記録媒体
JP2991570B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH1121319A (ja) 塩化ビニル系共重合体及びそれを用いた磁気記録媒体
JP3401352B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH06215357A (ja) 磁気記録媒体
JPH07169038A (ja) 磁気記録媒体
JP2799221B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3773649B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0287315A (ja) 磁気記録媒体
JPH05182174A (ja) 磁気記録媒体
DE4441544C2 (de) Magnetisches Aufzeichnungsmaterial
JPH0658737B2 (ja) 磁気記録媒体